JP2002308173A - 個人移動乗物 - Google Patents

個人移動乗物

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JP2002308173A
JP2002308173A JP2001112907A JP2001112907A JP2002308173A JP 2002308173 A JP2002308173 A JP 2002308173A JP 2001112907 A JP2001112907 A JP 2001112907A JP 2001112907 A JP2001112907 A JP 2001112907A JP 2002308173 A JP2002308173 A JP 2002308173A
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rudder
moving vehicle
driving wheel
wheel
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JP2001112907A
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Shinichi Sakai
新一 坂井
Katsumi Hori
克己 堀
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Kaaz Corp
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Kaaz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 危険発生を防止するための操作性の改善を施
した前後2輪の個人移動乗物を提供する。 【解決手段】 一方の足を載置又は保持する舵装着部15
を備えた操作輪7と、他方の足を載置又は保持するハブ
装着部8を回転軸とした駆動輪6と、駆動輪6のハブ装
着部8を支持する本体フレーム9と、本体フレーム9に
連結して操作輪7の舵装着部15を支持する操作フレーム
18と、本体フレーム9又は操作フレーム18に支持する原
動機10と、原動機10から駆動輪6へ回転動力を伝達する
動力伝達手段と、原動機10の加減速操作手段とからなる
個人移動乗物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、最も簡易に個人が
移動する装置として、安全性、操作性を向上させた個人
移動乗物に関する。
【0002】
【従来の技術】個人が移動する装置としては、自転車や
自動二輪車のように、個人が跨がって使用するものや、
自動車のように完全に個人が車両に搭乗するものがあ
る。最も簡易には、いわゆるスケートボードのように小
型車輪を有する平板上に個人が乗る構成のもの(以下、
個人移動乗物と呼ぶ)がある。従来の個人移動乗物は、
安全性の問題、価格的な問題、又は重量や大きさ的な問
題から、基本的には動力を持たない簡素な構成のものが
多かったが、近年、個人の移動をより容易にする観点か
ら、少しずつ動力付個人移動乗物が見られるようになっ
てきている。例えば、特開平07-025377号「個人用移動
車」や特表平09-504183号「車輪乗物」が前記動力付個
人移動乗物にあたる。
【0003】特開平07-025377号には、運搬を容易にす
るために分解および組立が可能に構成した個人単位の簡
易移動手段として、2つの駆動車輪と、モータと、モー
タにより駆動車輪を駆動させるための伝動装置よりなる
一体化した駆動システムが、移動車の基盤支持構造とし
ての一体化支持フレームに選択的に着脱される構成を提
示している。
【0004】また、特表平09-504183号には、人を運ぶ
だめの車輪乗物として、実質的に直列の2つの車輪を回
転可能に支持するフレーム、および使用時にユーザの足
を支持するためのフットサポート手段を含む構成を提示
している。車輪は環状で、フットサポート手段はフレー
ムに結合され、それぞれの車輪を通して軸方向に延在す
る間隔が設けられたプラットホーム構造をしている。車
輪の回転を可能にしつつ環状の車輪の中央部分を通して
フットプラットホームが延在できるようにするために、
フレームに装着され、車輪の周りに配置されてその円周
面を支える複数のローラにより、車輪はフレームで回転
可能に支持している。モータを含めて、手で持つスロッ
トル制御を動作させることができるユーザの制御のもと
で、車輪の1つを駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来技術は、重
量や大きさ的な問題の観点から、できるだけコンパクト
に装置構成をまとめることに腐心している。しかし、こ
うした個人移動乗物では、動力を付加することにより移
動速度が高まる結果、何よりも安全性の確保が重要とな
る。この安全性は、事前に危険発生を防止するための操
作性の改善と事後に発生した危険の回避(フェールセー
フ)とに分けることができる。ここで、事後に発生した
危険の回避は利用者自身の対策も併せて実現されること
から、個人移動乗物の製造側は、専ら事前に危険発生を
防止するための操作性の改善に努めることになる。
【0006】危険発生を防止するための操作性の改善に
対するアプローチとしては、(1)個人移動乗物における
利用者の搭乗姿勢や操縦系統を検討し、操作性(方向操
作、加減速操作及び制動操作)の向上を図る方法、(2)安
全な状態でのみ、確かな動力伝達ができるようにする方
法(危険を招く状態では走行できないようにする方法)が
あり、より詳細には(3)簡易な加減速操作が可能で、基
本的には操作しない時には減速操作となる加減速操作手
段、そして(4)咄嗟の際に確実な制動を図ることのでき
る直感的な制動操作手段が求められる。そこで、こうし
た操作性改善を含めた個人移動乗物の構成について検討
した。
【0007】
【課題を解決するための手段】検討の結果開発したもの
が、まず全体構成として、一方の足を載置又は保持する
舵装着部を備えた操作舵と、他方の足を載置又は保持す
るハブ装着部を回転軸とした駆動輪と、この駆動輪のハ
ブ装着部を支持する本体フレームと、この本体フレーム
に連結して操作舵の舵装着部を支持する操作フレーム
と、本体フレーム又は操作フレームに支持する動力源
と、この動力源から駆動輪へ回転動力を伝達する動力伝
達手段と、この動力源の加減速操作手段とからなる個人
移動乗物である(上記(1)個人移動乗物における利用者の
搭乗姿勢や操縦系統を検討したことへの回答)。
【0008】本発明にいう操作舵とは、(a)通常の走行
路面にあっては操作車輪であり、舵装着部はハブ装着部
同様に操作車輪の回転軸を兼ね、(b)例えば泥濘や雪原
においては操作滑走板(ソリ、スキー板)となって、舵装
着部は前記操作滑走板上面の足保持部等で構成すること
になる。操作舵及び駆動車輪は、通常同一線上に並ぶ前
後位置関係をとり、操作舵を前、駆動車輪を後ろにする
が、前記位置関係は逆になってもよい。また、駆動車輪
に方向操作の機能を持たせてもよい。
【0009】本発明の個人移動乗物は、操作舵及び駆動
輪それぞれの装着部に足を載置(例えば装着部に設けた
ステップに足を載せる)又は保持(例えば装着部に設けた
挿入孔へ足を挿入して保持)することで、足の動きを操
作舵又は駆動輪へ直接的に伝達し、利用者の身体バラン
スにより直感的に操作する。また、駆動輪を支持する本
体フレームと、操作舵を支持する操作フレームとを分
け、本体フレームに対する操作フレームの方向操作が可
能にしている。
【0010】上記個人移動乗物では、操作フレームは、
本体フレームに対して相対的に可撓性を有する部材で構
成し、操作舵又は駆動輪の各装着部における足の負荷程
度又は負荷位置や操作舵又は駆動輪の路面からの反発の
力関係によって、本体フレームに対して操作フレームが
捻れて左右旋回操作を実現する。本発明の個人移動乗物
はいわゆる2輪車(操作車輪を基本)であり、駆動輪に対
する操作舵の傾き(捻れ)によって方向操作を実現する
(上記(1)操作性(方向操作)に対する具体的な回答)。こ
のとき、意図した以上の操作舵の捻れを防止するため、
操作フレームを本体フレームに対して相対的に可撓性を
有する部材で構成して過剰な捻れを抑制し、あくまで
(a)操作舵又は駆動輪の各装着部における足の負荷程
度、(b)操作舵又は駆動輪の各装着部における足の負荷
位置、及び(c)操作舵又は駆動輪の路面からの反発の総
合的な力関係によって適度な操作フレームの捻れを実現
し、適切な方向操作ができるようにした。
【0011】また、動力伝達手段は、動力源からの回転
動力を受け取る駆動ギアと、駆動輪表面に形成した円周
方向の凹凸とからなり、走行に支障のない程度の十分な
前記凹凸がある場合に前記駆動ギア及び凹凸が噛合し
て、動力源から駆動輪へ回転動力を伝達する(上記(2)安
全な状態でのみ、確かな動力伝達ができるようにする方
法に対する回答)。ここにいう「駆動輪表面に形成した
円周方向の凹凸」とは、例えばゴムタイヤのトレッドパ
ターンを指す。特に不整地用に適したラグタイヤにおけ
るラグが好ましい。駆動ギアの位置が、(a)走行に支障
のない程度の十分な凹凸があり(磨耗が許容範囲)、更に
(b)ゴムタイヤである場合に適正な空気圧がある場合に
のみ、駆動輪の凹凸と駆動ギアとの噛合ができるように
しておけば、摩擦力の低減や不適正な空気圧による危険
発生を招く状態での搭乗ができなくなり、安全性が高め
られる。
【0012】そして、加減速操作手段は、動力源のアク
セル開度を閉じる方向に付勢しているアクセル部と、こ
のアクセル部を開く方向に操作するダンパと、このダン
パがアクセル部を開く方向に作動するように加圧媒体を
供給するポンプグリップと、このポンプグリップとダン
パとを結ぶ可撓性パイプとからなる構成とした(上記(1)
操作性(加減速操作)の向上を図る方法に対する回答、及
び(3)簡易な加減速操作が可能で、基本的には操作しな
い時には減速操作となる具体的な加減速操作手段の提
供)。ここにいう加圧媒体には、圧縮の働かない又は圧
縮程度の低い気体又は液体が利用可能であるが、通常空
気が好ましい。ポンプグリップを握る程度がアクセル開
度に比例し、握らない限り、アクセル開度を閉じる方向
に付勢しているアクセル部が減速操作して、安全性が確
保できる。
【0013】更に、本発明では、(4)操作舵又は駆動輪
に制動力を発生させるブレーキ部のブレーキワイヤを可
撓性パイプに連結して加減速操作手段で制動操作手段を
兼用してなり、ポンプグリップ又は可撓性パイプを介し
て引っ張られたブレーキワイヤによりブレーキ部が作動
して操作舵又は駆動輪に制動力が発揮されるようにした
(上記(1)操作性(制動操作)の向上を図る方法に対する回
答及び(4)咄嗟の際に確実な制動を図ることのできる直
感的な制動操作手段の提供)。
【0014】様々な乗物において、最も重要な操作系統
は制動操作手段である。本発明の個人移動乗物は、操作
舵及び駆動輪それぞれの装着部に足を載置又は保持して
搭乗する特殊な搭乗姿勢を要求するため、従来各種の乗
物における制動操作手段が利用できない。また、上記加
減速操作以上の簡易な操作、とりわけ咄嗟に際して確実
な制動を図れることが要求される。本発明では、加減速
操作手段である上記可撓性パイプ及びポンプグリップと
は別に制動操作手段が加わることを避け、ポンプグリッ
プ又は可撓性パイプを引っ張ることに制動操作をかから
しめて、操作系統の統一と、簡易な制動操作を実現し
た。ポンプグリップ又は可撓性パイプを引っ張るという
制動操作は、咄嗟に際して利用者が最も実行しやすい、
反射的な動作で実行可能であり、咄嗟に際する制動が期
待できる。
【0015】ここで、可撓性パイプは部分連通部を介し
てダンパに加圧媒体を供給するものとし、ポンプグリッ
プ又は可撓性パイプを引っ張ると部分連通部が変位し、
可撓性パイプ及びダンパとを不通にするようにすれば、
制動操作実行時には、排他的に加速操作を不能にでき、
より安全性を高めることができる。制動時における操作
性確保のため、操作舵及び駆動輪双方同時に制動力を発
生させるよりも、操作舵又は駆動輪いずれかのみに制動
を発生させることが望ましい。この場合、前記部分連通
部を有する場合には、加速操作が不能になることから、
駆動輪にブレーキ部を設けて作動させるとよい。
【0016】このほか、舵装着部又はハブ装着部に制動
力発生手段を設けることとし、この制動力発生手段を、
操作舵又は駆動輪の傾倒又は転倒によって路面に接触
し、この路面との摩擦力を発生させて制動力とする摩擦
力発生部材により構成するとよい((4)咄嗟の際に確実な
制動を図ることのできる直感的な制動操作手段の提
供)。これは、利用者が個人移動乗物から離脱した場合
(危険を感じて飛び降りる等)、滑走する個人移動乗物の
滑走距離を短くして、周囲への危険防止になる。この制
動力発生手段は、利用者の意図的な個人移動乗物の傾倒
によって路面に接触させ、操作舵又は駆動輪に対して制
動力を発生させて急旋回する等の操作の応用に利用する
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照しながら説明する。図1は本発明に基づく個人
移動乗物の側面図、図2は個人移動乗物の横断面図、図
3は図2中A−A断面図、図4は加減速操作手段のスロ
ットルアーム(アクセル部)1及びダイヤフラム2の作動
関係を表す部分拡大縦断面図、図5は可撓性パイプ3に
ブレーキシュー4のブレーキアーム(ブレーキ部)5から
延びるブレーキワイヤ36を連結した制動操作手段の構成
を表す図1中部分拡大破断面図で、図6は可撓性パイプ
3を引っ張って制動を働かせた状態を表す図5相当部分
拡大破断面図である。本例は操作舵として駆動輪6同様
の操作輪7を用いた例であり、舵装着部15は操作輪7の
回転軸となるる。実際には、複数のローラ14でリム13を
支持しており、操作輪7としての回転軸は挿入孔12内へ
仮想的に設定される。
【0018】本例の個人移動乗物は、図1及び図2に見
られるように、操作輪7及び駆動輪6の略中間、駆動輪
6のハブ装着部8を支持する本体フレーム9に原動機
(動力源)10、キャブレタ11及び燃料タンク12(図4参照)
等を配置している。駆動輪6はラグタイヤで、リム13に
対して転動するローラ14を複数設けたハブ装着部8は、
原動機10等のカバーを兼ねた本体フレーム9から連続し
て構成している。操作輪7も駆動輪6同様のラグタイヤ
であり、同じくリム13に対して転動するローラ14を複数
設けた舵装着部15を、本体フレーム9から延びる上下ロ
ッド16,17からなる操作フレーム18で支持している。利
用者は、各装着部8,15に設けたフランジ状の前後ステ
ップ19,20に足を載せ、挿入孔21,22へ足を挿入して各装
着部8,15に保持される格好で搭乗する。
【0019】各ステップ19,20には、路面に対して発生
する摩擦力を制動力とする制動力発生手段として、スキ
ッド23,23(耐磨耗性、高摩擦係数の有るゴム、皮、樹脂
又は木片等)を付設している。このスキッド23は、個人
移動乗物を減速し、最後に停止する際の最終的なブレー
キとしても使用できる。具体的には、停止直前に駆動輪
6又は操作輪7のスキッド23を路面に接触させる。ま
た、スキッド23は、個人移動乗物が単体で暴走又は滑走
することを防止する役割も有している。何らかの問題
で、個人移動乗物のみが暴走しようとしても自立できな
いので転倒し、必ずスキッド23が路面に接触する。この
とき、スキッド23に摩擦力が発生すれば、過剰に個人移
動乗物が滑走することを防止できるわけである。このほ
か、個人移動乗物の急激な旋回を実現するため、スキッ
ド23は路面に対して位置固定し、旋回軸としても機能す
る。
【0020】操作輪7は、前後ステップ19,20にかかる
負荷割合や負荷位置により、駆動輪6に対して相対的に
捻れて方向操作を実現する。こうした方向操作を実現す
る操作フレーム18は、図1に見られる可撓性を有する上
ロッド16(ナイロン棒等)と、図3に見られる可撓性ヒン
ジ24(ゴム板等)を介して舵装着部15に接続する下ロッド
17とから構成している。本例は、更に上ロッド16は僅か
に上へ向けて湾曲し、自在ジョイント25を介して舵装着
部15と一体となった前輪カバー26に軸着している。この
上ロッド16の曲がりと下ロッド17を接続した可撓性ヒン
ジ24とにより、操作フレーム18の適度な捻れを可能と
し、好適な操作性を実現する。
【0021】原動機10は、回転動力の伝達を入切する遠
心クラッチ37を介して動力伝達手段に接続し、駆動輪6
を駆動する。動力伝達手段は、遠心クラッチ37から回転
動力を受け取る駆動プーリ27、ベルト28により駆動プー
リ27と連結している従動プーリ29、そしてこの従動プー
リ29と同軸の駆動ギア30に、駆動輪6(ラグタイヤ)のラ
グ31を噛合して構成している。本例の駆動ギア30は、前
記ラグ31間に嵌合するロータピン32を円周方向に間隔を
開けて配設したロータからなり、(a)走行に支障のない
程度の十分なラグ31があり(磨耗が許容範囲)、更に(b)
駆動輪6(ラグタイヤ)に適正な空気圧がある場合にの
み、動力伝達が可能になっている。本例の場合、ロータ
ピン32が6個、ラグ31が36個であるので、6:36=1:
6の減速比を得ており、動力伝達手段において一種の減
速装置を構成している。これにより、大きな減速装置が
必要なくなり、動力源から動力伝達機構まで、駆動系の
コンパクト化を図っている。
【0022】加減速操作手段は、図4、図5及び図6に
見られるように、キャブレタ11のスロットルワイヤ33を
引くスロットルアーム1と、このスロットルアーム1を
揺動させるダイヤフラム2と、ダイヤフラム2へ空気を
送るポンプグリップ34と、ダイヤフラム2及びポンプグ
リップ34を結ぶ可撓性パイプ3とから構成している。ス
ロットルアーム1はスロットルワイヤ33に引っ張られ、
通常アクセル開度を閉じる方向へ付勢されている。スロ
ットルアーム1は、別途スプリング等を用いてアクセル
開度を閉じる方向へ付勢してもよい。本例は内燃機関で
ある原動機10を動力源として用いた例であるが、例えば
キャブレタ、スロットルワイヤ及びスロットルアームの
構成に代えて、スロットルアームの揺動に従う可変抵抗
等を用いれば、電動モータを動力源とすることもでき
る。
【0023】可撓性パイプ3端は流路付スライダ(部分
連通部)35を介してダイヤフラム2に空気を供給してお
り、このスライダ35とブレーキアーム5とをブレーキワ
イヤ36で接続して制動操作手段を構成している。制動操
作手段は、ポンプグリップ34又は可撓性パイプ3を引っ
張ることで、スライダ35の変位によってダイヤフラム2
への空気の供給を遮断し、更に駆動輪6内に配設したブ
レーキアーム5を作動させる。本例のブレーキは機械式
であるが、油圧式で構成することもできる。この場合、
ブレーキワイヤ36は油圧ポンプを作動させることにな
る。
【0024】このような構成の個人移動乗物は、次のよ
うに使用する。利用者は、操作輪7及び駆動輪6それぞ
れの各装着部8,15に設けた挿入孔21,22に足を挿入し、
前ステップ19及び後ステップ20に足を載せて、発進姿勢
となる。実際には、発進前に両足を各装着部8,15に保
持すると転倒してしまうので、最初は操作輪7又は駆動
輪6いずれかの各装着部8,15にのみ足を挿入するか、
例えば操作輪7を略垂直に維持し、駆動輪6をスキッド
23が接地するまで倒した姿勢で両足を各装着部8,15に
保持させるとよい。略垂直に維持した操作輪7及び駆動
輪6双方に足を入れる場合は、スタンド等の補助具に手
を添えて一時的に支持するとよい。
【0025】発進姿勢からポンプグリップ34を握ると、
前記握り量に応じた空気が可撓性パイプ3、スライダ35
を介してダイヤフラム2へ送られ、スロットルアーム1
を揺動させることになる。これにより、スロットルアー
ム1がスロットルワイヤ33を引っ張り、キャブレタ11か
ら燃料が原動機10へ送られる。こうして回転数を上げて
いく原動機10の回転動力が初動に必要な出力を上回ると
個人移動乗物が発進する。発進開始にあたる回転動力は
一時的に大きなものが必要となるが、こうした必要出力
の加減は、ポンプグリップ34の握り具合で容易かつ直感
的に調節できるので、利用者に安心感を与えることがで
きる。
【0026】発進後は、利用者は自身の前後左右の重心
バランスを図りながら走行する。方向操作は、前後ステ
ップ19,20に対する足の負荷程度又は負荷位置や駆動輪
6又は操作輪7の路面からの反発の力関係によって、操
作フレーム18を適宜捻ることで直感的に実施できる。ま
た、図5及び図6に見られるように、ポンプグリップ34
の握り具合と引っ張り具合で加減速操作及び制動操作す
る。基本的には、ポンプグリップ34を緩めて原動機10の
回転数を下げ、併せてポンプグリップ34を引っ張って制
動を図る。構成的には単にポンプグリップ34を引っ張れ
ば加速操作を強制的に打ち切って制動操作を図ることが
できるが、回転数が高い状態で加速操作を強制的に打ち
切るのはかえって安全性を損ねるので、通常は減速操作
から制動操作へ移ることが望ましい。すなわち、アクセ
ルを切ってからエンジンブレーキをかけ(減速操作)、そ
の後ブレーキをかける(制動操作)ことになる。
【0027】非常時(例えば歩行者が突然前に飛び出て
きた場合等)には、単にポンプグリップ34を引っ張れば
よい。これは、利用者が意識して操作しなくても、例え
ばポンプグリップ34又は可撓性パイプ3を掴んだ状態で
個人移動乗物から利用者が飛び下りれば、結果的にポン
プグリップ34を引っ張ることになる。これにより、強制
的にスライダ35が上方へ引っ張られてダイヤフラム2へ
の空気の供給が遮断され、減速操作が実行されると共
に、ブレーキワイヤ36が引っ張られて駆動輪6のリム13
にブレーキシュー4を圧接して、制動を図ることができ
る。加えて言えば、転倒する操作輪7又は駆動輪6のス
キッド23,23が路面に摺接して制動を図るので、総じて
個人移動乗物の急制動が実現できる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、利用者単位で簡便に利用で
き、動力源を有することで高速に移動可能な個人移動乗
物の操作性を改善し、高い安全性を提供できるようにす
る。具体的には、(1)立ち姿勢の搭乗であっても、直感
的で分かりやすい操作性(方向操作、加減速操作及び制
動操作)を実現している。利用者のバランス感覚に従っ
て方向操作ができる本体フレーム及び操作フレームの構
成は、短時間での練習によって収得可能な操作性をもた
らす。また、加減速操作及び制動操作においても、加減
速操作手段及び制動操作手段を兼用した単一系統にする
ことで、容易かつ確実な操作方法の収得を保証する。こ
れにより、基本的な安全性が確保できる効果を生む。
【0029】次に、上記操作性が十分に発揮されるため
に、本発明は駆動ギアと駆動輪表面の凹凸の噛合によ
り、(2)安全な状態でのみ確かな動力伝達ができるよう
にすることで、操作性を損ねる状態での個人移動乗物の
利用を制限している。前記駆動ギアと駆動輪表面の凹凸
との噛合は、こうした安全性確保の効果のほか、ゴムタ
イヤからなる駆動輪の適正空気圧の検知機構も兼ねるこ
とができる。ゴムタイヤの空気圧が適正でなければ、動
力伝達手段が適正に作動しないからである。こうして、
本発明は動力伝達手段の観点から、実際の使用にあたっ
ての安全性を確保する効果を提供する。
【0030】そして、なによりも、直感的で分かりやす
い加減速操作手段及び制動操作手段を兼備した操作系統
を構成することで、(1)操作性(加減速操作及び制動操
作)の向上を図り、更に(3)簡易な加減速操作、非操作時
の減速操作、(4)咄嗟に際しての確実な制動操作を実現
している。また、利用者が離れて個人移動乗物が単独で
滑走する場合には、制動発生手段(スキッド)が制動力を
発揮するので、周囲に対する危険性も低減できる。本発
明は、個人移動乗物の利便性を損ねず、利用者の直感的
操作が可能な制動操作手段及び利用者が離れた場合の制
動発生手段とを備えることで、安全性を高めている点に
最大の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく個人移動乗物の側面図である。
【図2】個人移動乗物の横断面図である。
【図3】図2中A−A断面図である。
【図4】加減速操作手段のアクセル部及びダイヤフラム
の作動関係を表す部分拡大縦断面図である。
【図5】可撓性パイプにブレーキシューのブレーキアー
ムから延びるブレーキワイヤを連結した制動操作手段の
構成を表す図1中部分拡大破断面図である。
【図6】可撓性パイプを引っ張って制動を働かせた状態
を表す図5相当部分拡大破断面図である。
【符号の説明】
1 スロットルアーム(アクセル部) 2 ダイヤフラム 3 可撓性パイプ 5 ブレーキアーム(ブレーキ部) 6 駆動輪 7 操作輪 8 駆動輪のハブ装着部 9 本体フレーム 10 原動機(動力源) 15 操作輪の舵装着部 18 操作フレーム 19 前ステップ 20 後ステップ 21 駆動輪の装着部の挿入孔 22 操作輪の装着部の挿入孔 23 スキッド 30 駆動ギア 31 ラグ 34 ポンプグリップ 35 スライダ(部分連通部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D011 AB00 AC01 AD11 AG02 AH01 AK00 3D012 BB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の足を載置又は保持する舵装着部を
    備えた操作舵と、他方の足を載置又は保持するハブ装着
    部を回転軸とした駆動輪と、該駆動輪のハブ装着部を支
    持する本体フレームと、該本体フレームに連結して操作
    舵の舵装着部を支持する操作フレームと、本体フレーム
    又は操作フレームに支持する動力源と、該動力源から駆
    動輪へ回転動力を伝達する動力伝達手段と、該動力源の
    加減速操作手段とからなる個人移動乗物。
  2. 【請求項2】 操作フレームは、本体フレームに対して
    相対的に可撓性を有する部材で構成し、操作舵又は駆動
    輪の各装着部における足の負荷程度又は負荷位置や操作
    舵又は駆動輪の路面からの反発の力関係により、本体フ
    レームに対して操作フレームが捻れて左右旋回操作を実
    現する請求項1記載の個人移動乗物。
  3. 【請求項3】 動力伝達手段は、動力源からの回転動力
    を受け取る駆動ギアと、駆動輪表面に形成した円周方向
    の凹凸とからなり、走行に支障のない程度の十分な前記
    凹凸がある場合に前記駆動ギア及び凹凸が噛合して、動
    力源から駆動輪へ回転動力を伝達する請求項1記載の個
    人移動乗物。
  4. 【請求項4】 加減速操作手段は、動力源のアクセル開
    度を閉じる方向に付勢しているアクセル部と、該アクセ
    ル部を開く方向に操作するダンパと、該ダンパがアクセ
    ル部を開く方向に作動するように加圧媒体を供給するポ
    ンプグリップと、該ポンプグリップとダンパとを結ぶ可
    撓性パイプとからなる請求項1記載の個人移動乗物。
  5. 【請求項5】 操作舵又は駆動輪に制動力を発生させる
    ブレーキ部のブレーキワイヤを可撓性パイプに連結して
    加減速操作手段で制動操作手段を兼用してなり、ポンプ
    グリップ又は可撓性パイプを介して引っ張られたブレー
    キワイヤによりブレーキ部が作動して操作舵又は駆動輪
    に制動力が発揮されるようにした請求項4記載の個人移
    動乗物。
  6. 【請求項6】 舵装着部又はハブ装着部に制動力発生手
    段を設けてなり、該制動力発生手段は操作舵又は駆動輪
    の傾倒又は転倒によって路面に接触し、該路面との摩擦
    力を発生させて制動力とする摩擦力発生部材である請求
    項1記載の個人移動乗物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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