JP2002297654A - 情報提示方法および装置およびプログラム - Google Patents

情報提示方法および装置およびプログラム

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JP2002297654A
JP2002297654A JP2001102050A JP2001102050A JP2002297654A JP 2002297654 A JP2002297654 A JP 2002297654A JP 2001102050 A JP2001102050 A JP 2001102050A JP 2001102050 A JP2001102050 A JP 2001102050A JP 2002297654 A JP2002297654 A JP 2002297654A
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JP2001102050A
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Hisashi Aoki
恒 青木
Yoshihiro Omori
善啓 大盛
Hiroshi Sugiyama
博史 杉山
Miwako Doi
美和子 土井
Takuji Suzuki
琢治 鈴木
Kazunari Ouchi
一成 大内
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】利用者から指定された時刻若しくは時間、又は
位置若しくは領域に即した情報を提示する 【解決手段】提示対象である事象情報は、時刻若しくは
時間、又は位置若しくは領域に関する情報が付与されて
格納される。利用者からの表示要求があったときには、
利用者が望む時間および領域の指示を促し、その指示に
合致する事象情報を選択し、地理的分布として、あるい
は時間的分布としての表現情報を作成して提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユーザに有益な情
報を提示する方法および装置およびプログラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】文書、図、写真、音声、動画像などを用
いて事象情報(ニュース)を提示するサービスとして
は、放送局や新聞社がインターネット上で提供している
ニュースサイトサービスがある。また、利用者による表
示対象事象指示を受け付け、インターネット上の情報を
検索して情報が格納されている場所(アドレス)を表示
する検索エンジン・サービスも普及している。さらに、
利用者による地理的位置または領域の指示に基づき、周
辺の店舗や公共施設、有名地点など(ランドマーク)を
地図上に表示する地図情報および経路ナビゲーションサ
ービスも一般に利用されるようになってきた。
【0003】新聞やテレビ、インターネットによる情報
流通のメリットの一つは、その事象が発生した場所への
距離に関係なく最新のニュースが得られることにある。
しかしながら、たとえば同じ規模の火事のニュースにし
ても、利用者(読者、視聴者)が生活している街の中で
起きた火事は100km遠方でおきた火事よりも関心が
高いことが多い。これは、事件が起きた付近に関して利
用者が持っている予備知識が遠方の地点よりも多く、ま
た、関連する可能性のある知人も多いためである。一
方、たとえ遠方であっても、利用者の家族親類が住んで
いたり、出身地であったり、あるいは過去の居住地であ
った場合など、局地的に利用者の関心が強い地域は存在
しうる。しかしながら、インターネットやマスメディア
においては、個々の利用者の関心の地理的分布とは無関
係に情報が編集されていることが多い。
【0004】インターネットの普及は、新聞社やテレビ
局といったマスメディア事業者以外の一般利用者をも情
報発信者にしたことは言うを待たない。しかしながら、
個々の情報発信者が自由書式で情報を提供している現状
では場所や時間を特定した情報検索は困難である。たと
えば、ある情報提供者が「今日はバスでおじいさんに席
を譲った」、別の情報提供者が「駅前通のイルミネーシ
ョンが美しかった」などといった情報を個別に発信して
いても、情報を検索したい利用者が「今日一日、川崎駅
の周囲2km以内でおきた出来事」を一覧する仕組みは
依然として存在しない。この問題は上述のマスメディア
事業者によるニュースサイトに関しても同様にいえる。
【0005】地理的情報を提示するサービスとしては、
ソフトウェアやインターネット上で目的地の周辺地図を
提供したり経路案内を行うサービスもある。これらのサ
ービスでは、案内が現況に近くなるように常に最新の目
標物(ランドマーク)情報を提示することが命題となっ
ているが、これがゆえにその地域社会の変遷を理解する
手がかりを失っている。たとえば、目的地となっている
会社の敷地が3年前の地図に比べて倍増していることが
わかれば、その会社は事業を拡大しつつあるのではない
かと推測する手がかりの一つになる。道幅が狭いながら
も小規模の小売店が密集している道路の沿線を過去数十
年にわたって観測したところ、その間ほとんど土地利用
に変化がないことがわかれば、そこは老舗のそろった旧
街道沿いであると推測することもでき、商店主らの年齢
層や嗜好を予想した市場開拓の手がかりにすることも可
能だろう。さらに、かつて一度は通過したことはある
が、それが数年におよぶ昔であるというような経路の道
案内を所望する場合、「この角には5年前まで銀行があ
りました」などという「失われたランドマーク」を併せ
て提示した方が利用者の記憶の想起に有利であることは
言うまでもない。にもかかわらず、現在提供されている
地図情報サービスでは、このような時間軸での検索が不
可能である。
【0006】従来、GPS(Global Positioning Syste
m)を併用し、時刻ごとに自動車が通過した経路を地図
上に記録したり、写真撮影した時間や場所を記録したり
するソフトウェアがすでに提供されている。しかしこれ
らは複数の利用者が同時刻・時間に引き起こした事象を
地理的に一覧できるものではなく、複数の利用者が同地
点で引き起こした事象を年表で一覧できるものではな
い。また「××デパート年末大売出し:12月20日〜
31日」といった幅を持った時間記録や、「△△町長に
○○氏初当選」といった大きさを持った地理領域に関係
する情報を記録することもできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】物理的な距離関係が事
象の連鎖に密接にかかわっていることは普遍の定理であ
る。過去の事象連鎖は地域社会の変遷を理解する上で最
高の資料となり、現在進行中の事象の関連はこれから起
こりうる事象帰結の予想に不可欠である。
【0008】時間的、地理的に離散的な点の集合であっ
たニュースソースを(マスメディア事業者による恣意的
編集ではなく)ある地域、ある時点に着目して利用者自
身の判断によってつなぎ合わせることができれば、利用
者は知的好奇心が充足するのみならず、地理や歴史の学
習にも役立ち、自己責任に基づく世情の正しい理解や投
資、事業運営の判断材料を得ることができるであろう。
【0009】本発明はかかる事情を考慮してなされたも
のであり、利用者から指定された時刻若しくは時間、又
は位置若しくは領域に即した情報を提示する方法、装
置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
情報提示方法は、提示情報及びこの提示情報に関係する
少なくとも地理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻
若しくは時間の情報を記憶手段に記憶するステップと、
ユーザから指示された所望の地理的な位置若しくは領
域、又は時刻若しくは時間に応じて、前記記憶手段から
該当する提示情報を選択して読み出すステップと、前記
読み出された提示情報から出力情報を再構成するステッ
プと、を具備することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項2に係る情報提示方法は、
前記再構成ステップが、ユーザから指示された所望の時
刻若しくは時間に該当する提示情報から地理的分布表現
の出力情報を再構成するステップを具備することを特徴
とする。
【0012】本発明の請求項3に係る情報提示方法は、
前記再構成ステップが、ユーザから指示された所望の地
理的な位置若しくは領域に該当する提示情報から時間的
分布表現の出力情報を再構成するステップを具備するこ
とを特徴とする。
【0013】本発明の請求項4に係る情報提示方法は、
前記地理的な位置または領域における天候、気象、日
照、天体、地形、地勢、植生、土地利用形態、人口、人
口密度、物価、政治機構、生活習慣、風俗傾向の少なく
とも一つからなる地理的背景情報を前記記憶手段に記憶
するステップをさらに具備し、前記再構成ステップが、
前記地理的背景情報を付加して出力情報を再構成するこ
とを特徴とする。
【0014】本発明の請求項5に係る情報提示方法は、
上記いずれかの情報提示方法において、前記出力情報の
図画を生成するステップを具備することを特徴とする。
【0015】本発明の請求項6に係る情報提示方法は、
前記出力情報の年表を生成するステップを具備すること
を特徴とする。
【0016】本発明の請求項7に係る情報提示方法は、
上記いずれかの情報提示方法において、前記出力情報の
動画像を生成するステップを具備することを特徴とす
る。
【0017】本発明の請求項8に係る情報提示方法は、
上記いずれかの情報提示方法において、前記出力情報を
音声合成するステップを具備することを特徴とする。
【0018】本発明の請求項9に係る情報提示方法は、
上記いずれかの情報提示方法において、前記出力情報を
テキスト文書に再構成するステップを具備することを特
徴とする。
【0019】本発明の請求項10に係る情報提示方法
は、上記いずれかの情報提示方法において、前記提示情
報が、テキスト文書、図、写真、音声、および動画像の
少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0020】本発明の請求項11に係る情報提示装置
は、提示情報及びこの提示情報に関係する少なくとも地
理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻若しくは時間
の情報を記憶する手段と、ユーザから指示された所望の
地理的な位置若しくは領域、又は時刻若しくは時間に応
じて、前記記憶手段から該当する提示情報を選択して読
み出す手段と、前記読み出された提示情報から出力情報
を再構成する手段と、を具備することを特徴とする。
【0021】本発明の請求項12に係る情報提示プログ
ラムは、提示情報及びこの提示情報に関係する少なくと
も地理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻若しくは
時間の情報を記憶手段に記憶させる手順と、ユーザから
指示された所望の地理的な位置若しくは領域、又は時刻
若しくは時間に応じて、前記記憶手段から該当する提示
情報を選択して読み出す手順と、前記読み出された提示
情報から出力情報を再構成する手順と、をコンピュータ
に実行させるためのプログラムである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0023】図1は本発明の実施形態に係る情報提示を
実現するコンピュータシステムの機能構成を示すブロッ
ク図である。このシステムは、事象情報を入力する端子
101、時刻・時間情報を入力する端子102、位置・
領域情報を入力する端子103、地理的背景情報を入力
する端子104を備えている。
【0024】事象情報入力端子101の一端には事象情
報格納領域107が結合されており、事象情報入力端子
101の他端と時刻・時間情報入力端子102との間に
は時刻・時間情報解析部105が結合されている。ま
た、事象情報入力端子101の他端と位置・領域情報入
力端子103との間には位置・領域情報解析部106が
接続されている。時刻・時間情報入力端子102には時
刻・時間情報格納領域108が結合され、位置・領域情
報入力端子103には位置・領域情報格納領域109が
結合され、地理的背景情報入力端子104には地理的背
景情報格納領域110が結合されている。
【0025】事象情報格納領域107、時刻・時間情報
格納領域108、位置・領域情報格納領域109、地理
的背景情報格納領域110には表示対象対象選択部11
4が結合されている。この表示対象対象選択部114は
他方で、表示対象事象指示入力端子111、表示対象時
刻・時間指示入力端子112、表示対象位置・領域指示
入力端子113、地理的分布表現再構成部116、時間
的分布表現再構成部117、地理的背景情報解析部11
6が結合されている。地理的分布表現再構成部116、
時間的分布表現再構成部117は情報出力端子123に
結合されている。また、Bによって示される118は図
面生成部、119は年表生成部、120は動画像生成
部、121は音声生成部、122は文書生成部である。
【0026】図中のAで示された部分は第3実施形態以
降で説明する処理手順において機能し、図中のBで示さ
れた部分については第4実施形態以降で説明する処理手
順で機能するものであり、第1および第2実施形態では
除外される。実施形態の説明中に記した人名、地名など
は説明の便宜のための架空のものである。
【0027】まず本発明の第1の実施形態について、テ
キスト(文書)による事象情報を新聞記者が起草し、本
実施形態のコンピュータシステムを介してインターネッ
ト上での情報提示に供する場合を説明する。記者は東京
都港区当谷2丁目で発生した自動車事故を取材し、その
報告文をワードプロセッサのテキストファイルとして登
録しようとしている。本実施形態のコンピュータシステ
ムは、事象情報入力端子101から取材内容のテキスト
ファイルを読み込む。かかる処理は、たとえば本実施形
態のコンピュータシステムが備えたアプリケーションプ
ログラムが、記者から指示されたテキストファイルの場
所にアクセスし、ファイルの内容の一部または全部を当
該アプリケーションが管理しているメモリ領域にコピー
することで実現される。以下、他の入力端子から入力さ
れる場合も同様である。
【0028】本実施形態のコンピュータシステムは、読
み出した報告文が説明している事象に関する時刻・時間
および位置・領域の情報をそれぞれ時刻・時間情報入力
端子102および位置・領域情報入力端子103から読
み込む。すなわち、本実施形態のコンピュータシステム
はたとえば図5に示すような画面を表示する。この画面
は、事象情報入力ボックス501、時刻・時間情報入力
ボックス502、位置・領域情報入力ボックス503を
有する。これら入力ボックス501、502、503
は、それぞれ、図1に示した事象情報入力端子101、
時刻・時間情報入力端子102、位置・領域情報入力端
子103に対応付けられており、これら入力ボックスに
記者が入力した情報が各入力端子を介して読み出され
る。なお。図5の例では、記者が時刻の入力を行ってい
る途中の状態を示している。時刻・時間および位置・領
域の入力方法として、図5のような文字をベースにした
インターフェースの代わりに、図6に示すようなグラフ
ィカルなインターフェースを用いても良い。図6に示さ
れる数直線は、ユーザが時刻・時間を指定するためのも
のである。事象の正確な時分まで明らかになっている場
合や、厳密な時刻が事象にとって重要である場合(例え
ば事実の前後関係が重要になる飛行機事故など)は、ユ
ーザは601のように時刻を指定することができる。こ
の時、ユーザが数直線上にマウスカーソルを当てると、
その位置が指し示している時刻がカーソル上に数字で表
示され、マウスカーソルが目的の時刻を指示していると
確認された時に、マウスボタンをクリックすることによ
り、厳密な時刻が指定される。
【0029】一方、「今朝早く」「今日未明」「正午
頃」などといった、漠然とした時間範囲を指定したい場
合には、602のように大雑把に数直線上をなぞること
で時間範囲を指定できる。このように、厳密な時刻が指
示された場合や、漠然とした時間範囲が指示された場合
の本実施形態のコンピュータシステムの処理手順につい
ては後述する。
【0030】図7に示す地図は、ユーザが位置・領域を
指定するためのものである。数直線の場合と同様に、厳
密な位置を指定したい場合にはユーザは701のように
場所を指示することができる。この時、ユーザが地図上
にマウスカーソルを置くと、その位置に相当する緯度・
経度または住所、あるいは、ランドマーク(駅名、ビル
名など)などを表示し、それが目的の位置である場合に
マウスボタンをクリックするなどの方法でユーザは位置
を指定する。
【0031】「当谷1丁目」「港区」など広がりを持っ
た領域を指定したい場合には702のように指示するこ
とができる。図6の例と同様にユーザが地図上にマウス
カーソルを当てている時、例えば、キーボード上の上向
き矢印記号(↑)を一度押すことによって指示が単位が
「丁目」の単位になり、カーソルの位置が所属している
「丁目」単位の領域がハイライト(明るさや色を変えて
表示)される。ハイライトされている状態でクリックす
るとその領域が選ばれる。さらに上向き矢印記号を押す
ことによって「町」、「区」…というように、選択範囲
がより大きな行政単位に広がり、その状態でクリックす
ることによって範囲が選択される。また、上の数直線の
例と同様に、ユーザが任意の領域を703のように地図
上で描くことによって任意の領域を選ぶこともできる。
この際、人間が囲む領域は必ずしも意図した領域と正確
に合致しない場合もあるので、あらかじめ設定した方
法、あるいはユーザが指定する方法で囲んだ領域に拡
大、縮小、平滑化などの処理を施し、「だいたいこの領
域」という領域指定に変換してもよい。この処理の実例
としては、たとえばユーザが囲んだ領域線上で一定間隔
の点を設定し、各点での領域線の接線に対して垂直な線
(法線)を書き、領域線上の点からこの法線に沿って外
側(または内側)に16ピクセルの距離の位置に新しい
点を設け、こうして設けられた点を結ぶことで拡大(縮
小)した領域を生成する方法がある。また、平滑化につ
いては同様に領域線上に一定間隔の点を設定し、それら
の点を利用したベジエ曲線を作成するという作業でも実
現できる。
【0032】図5中の504に例示されている時間や地
点は、上記のように言葉あるいは数直線や地図上で指示
された時間や地点を、時刻や緯度経度といった絶対的な
表現に改めたものであり、ユーザ(記者)の入力を元に
本実施形態のコンピュータシステムが自動的に表示した
ものであるという想定である。
【0033】記者が時刻・時間や場所・領域に関する情
報を直接入力しなかった場合、あるいは、とくにユーザ
(記者)がそのような動作を指示する場合、本実施形態
のコンピュータシステムは、時刻・時間情報解析部10
5、位置・領域情報解析部106のいずれか、あるいは
両方を作動させ、事象情報入力端子101から入力され
た事象情報から自動的に時刻、時間、場所、領域情報を
推定、抽出する。たとえば事象情報がテキストで入力さ
れている場合、その記事内容に含まれる時刻や場所を記
述する言葉を手がかりにすることができる。「今日未
明、港区当谷の河瀬橋交差点で…」という言葉から、何
月何日の何時何分を中心にした何時間ほどの時間範囲、
北緯何度何分、東経何度何分の位置、といった推定を自
動的に行い、上記のように記者が直接入力したのと同じ
ように取り扱うことができる。また、事象のおきた場所
が直接指示されていない場合にも「来月から文部科学省
では…」という言葉から文部科学省の所在地を参照し、
そこからさらに緯度経度を参照することで、上記と同様
の自動入力を行うこともできる。さらに、事象情報がテ
キストではなく音声であれば、音声認識を行ってこれら
の情報を抽出、推定してもよいし、画像であれば画像中
に映っているランドマーク(たとえば東京タワー、東京
都庁など)や住所表示(緑や紺色の地に白文字で縦書き
されている住所、または電柱の広告の最下部にかかれて
いる住所)などを根拠に撮影された場所を入力してもよ
い。GPS(Global Positioning System)を備えたディ
ジタルビデオカメラの中には、写真ファイルのなかに撮
影場所を重畳して保存するものもあり、このような写真
ファイルの内部を解析して場所情報を抽出してもよい。
事象情報そのものから時間、場所を推定することは現実
的に可能であり、本発明はその手法をひとつに限定する
ものではない。
【0034】本実施形態のコンピュータシステムに入力
された情報は、事象情報、時刻・時間情報、位置・領域
情報に区別されてそれぞれ事象情報格納部107、時刻
・時間情報格納部108、位置・領域情報格納部109
に格納される。図8に、格納されたデータの一例を示
す。図8では事象、時刻・時間、位置・領域、その他の
情報をXML(Extensive Markup Language)形式のテ
キストで記述している。図8における場所の表示は緯度
経度によって行っているが、これを住所・所在地にした
ものでもかまわない。上記のように、時刻・時間、位置
・領域に関しては、ある特定の瞬間、一点を記録するだ
けではなく、広がりをもった指示として記録してもよ
い。たとえば広がりをもった時刻(すなわち時間範囲)
である場合には、開始時刻と終了時刻、または継続時間
を「午前3時14分から22分間」のように記述しても
よい。また「早朝」「未明」のように厳密に開始、終了
時刻が決定できない表現から生成される時間範囲の場
合、「午前3時台=15%、午前4時台=60%、午前
5時台=15%、午前6時台=10%」のように時刻ご
との確率分布で表現してもよい。場所についても同様で
あり、広がりをもった位置(すなわち領域)である場合
には領域の内外の境界線を記録してもよいし、位置ごと
の確率分布で表現してもよい。
【0035】図2は、以上のような第1実施形態に係る
情報格納の処理手順をまとめたフローチャートである。
この処理手順は、入力された情報を全て読み込んだか否
かを判定するステップS201、次の情報項目に移行す
るステップS202、情報項目が事象情報であるか判定
するステップS203、事象情報であると判定された場
合にこれを領域107に格納するステップS204、情
報項目が時刻・時間情報であるか判定するステップS2
05、時刻・時間情報であると判定された場合にこれを
領域108に格納するステップS206、情報項目が位
置・領域情報であるか判定するステップS207、位置
・領域情報であると判定された場合にこれを領域109
に格納するステップS208、情報項目が地理的背景情
報であるか判定するステップS209、地理的背景情報
であると判定された場合にこれを領域110に格納する
ステップS210を有し、ステップS201において全
ての情報が読み込まれたことが判定されるまで処理が繰
り返される。
【0036】各領域に記録された情報は、ユーザからの
指示によって表現用の形式に出力される。ここで示して
いる例でいえば、ユーザとはWWW上のニュースサイト
にアクセスする人物であり、表現用の形式とはWWWで
の表示指示命令、すなわちHTML(Hyper Text Markup
Language)、表示される内容は上記のようにして記者が
起草した記事である。
【0037】ユーザはたとえば「2001年2月28日
午前8時ごろ」「東京都港区」といった表示指示をそれ
ぞれ表示対象時刻・時間指示入力端子112、表示対象
位置・領域指示入力端子113から入力する。この入力
インターフェースは、上記で記者が記事を入力記録する
際に用いたのと同様のグラフィカルなインターフェース
でもよい。また、見たいと思う事象をユーザが限定した
い(絞り込みたい)ときには、「交通事故」「傷害事
件」など、あらかじめ与えられた事象分類から興味のあ
るものだけを選択してもよいし、現在インターネット上
でサービスされている検索エンジンと同様の手法を用い
て自然言語によって絞込みの指示を表示対象事象指示入
力端子111から与えてもよい。
【0038】本実施形態のコンピュータシステムは、上
記の端子111、112、113から表示要求を読み出
し、要求に合致する時間範囲内で発生または終了した事
象、あるいは指示が時刻すなわち広がりのない時間であ
った場合には要求に合致する時刻にまたがって継続して
いる事象のみを選び出し、かつ、指示された場所領域に
所属するものだけを地理的分布表現再構成部116に送
る。本実施形態では、図9に示すように画面の端に時間
指示を行うためのダイヤル901が配意されており、こ
のダイヤル901を回転させることでユーザは表示させ
たい時刻を決定し、その時刻を中心に規定あるいはユー
ザが指定する時間範囲(たとえば2時間)を表示対象時
間指示として112から入力する。一方、画面上には地
図が表示されており、地図上の任意の場所をクリックす
るごとに表示範囲が拡大して表示され(ズームアッ
プ)、表示させたい場所範囲が画面いっぱいになったと
ユーザが感じたとき画面隅にある範囲決定ボタン902
を押すことで表示対象領域指示を113から入力する。
このような、地図のズームアップによるランドマーク表
示は、すでにインターネット上でサービスされている地
図情報表示サービスと同様のものであるが、過去にさか
のぼって地図上で事象の一覧を見ることができるサービ
スは現時点では提供されていない。
【0039】図9では時間指示をダイヤル901を用い
て行うのであるが、このようなダイヤルの代わりにスラ
イドバーが用いられてもよい。また、こうしたダイヤル
やスライドバーを画面表示物とせず、ディスプレイやキ
ーボード、パソコン本体に横付けされたハードウェアそ
のものとしてもかまわない。さらに、図9中では事象情
報の要約(903〜907)を文字で表示しているが、
あらかじめ事象情報のカテゴリ分けが可能である場合に
はアイコンで表示してもよい。この場合、たとえば事故
については衝撃を表す鋸歯状の「ふきだし」にしたり、
飲食店に関する情報ならばコーヒーカップやナイフ・フ
ォークのマークにしたりといったものである。さらに、
事象情報が写真として記録されている場合には、その写
真の縮小画像(サムネイル)を地図上の対応する位置に
表示してもよい。この実施形態の利点は、過去の任意の
時間と場所を指定して、その時間・場所に関連している
事象情報を地図上で一覧できることにある。また、未来
に予定されている事象情報をも同様に扱うことができる
ので、時間指示には未来を設定することもできる。
【0040】地理的分布表現再構成部116では、指示
された時間、領域に関する検索結果をたとえば「北緯○
○度○○分○○秒、東経××度××分××秒、事象継続
中、木造2階建ての民家から火災、原因はタバコの不始
末か」「北緯△△度△△分△△秒、東経□□度□□分□
□秒、2001年2月28日午前4時22分、春山動物
園でシロクマの赤ちゃんが誕生」などといった形式で情
報出力端子123から出力する。本実施形態のシステム
の後段に接続される表示画面作成装置は、ユーザに提示
する図9のような画面を作成する。なお、ユーザに提示
する画面を作成する部分まで含めた構成例については後
述する。
【0041】図3は、以上のような第1実施形態に係る
情報提示の処理手順をまとめたフローチャートである。
この処理手順は、表示対象指示を読み込むステップS3
01、表示対象指示に合致する情報を選択するステップ
S302、指示された時間に対する地理的分布情報を出
力するステップS303からなる。
【0042】以上の第1実施形態では新聞社などがイン
ターネット上でニュースを提供するサービスを例に説明
を行ったが、事象情報の入力者は記者のみに限られるも
のではない。インターネット上で自分の日記や旅紀行文
などを公開している一般ユーザ(営利目的で情報提供を
行っているのではないインターネット情報提供者)が提
供する情報も併せて事象情報の対象とすることにより、
たとえば新聞社が入力した「野球大会で準優勝の原町高
校選手が今日午後3時に原駅に到着」という情報と、一
般ユーザが入力したその模様のレポートを組み合わせて
提示できる。また、それとは別に数日前に入力されてい
る「原駅前に20日に開店した喫茶店でランチタイムに
ケーキ200円のサービス」といった記事と見比べて、
野球選手のレポートに写っている喫茶店がそれであると
知ることなども可能になる。
【0043】次に本発明の第2の実施形態を説明する。
この実施形態は、第1実施形態と同様に事象の一覧を見
たいユーザが入力した表示要求指示が上記の端子11
1、112、113から入力される。第2実施形態のコ
ンピュータシステムは、入力端子111、112、11
3から入力された表示要求指示をもとに、かかる要求に
合致する場所・領域内で発生または終了した事象、ある
いは要求に合致する領域にまたがって発生・終了した事
象のみを選び出し、かつ、指示された時間範囲に所属す
るものだけを時間的分布表現再構成部117に送る。ま
た本実施形態では、図10のように画面の横に絞込みを
行う場所入力用の地図1002を表示し、この画面に表
示される地図領域1003によって表示対象位置・領域
指示の入力を行うように構成される。
【0044】時間的分布表現再構成部117では指示さ
れた領域、時間に関する検索結果をたとえば「××日×
×時××分、木造2階建ての民家から火災、原因はタバ
コの不始末か」「△△日△△時△△分、春山動物園でシ
ロクマの赤ちゃんが誕生」などといった形式で情報出力
端子123から出力し、本実施形態のコンピュータシス
テムの後段に接続された表示画面作成装置でユーザに提
示する画面を図10のように作成する。
【0045】なお、ユーザに提示する画面を作成する機
能部分までをも本実施形態のコンピュータシステムに含
める構成例については後述する。
【0046】図4は、以上のような第2実施形態に係る
情報提示の処理手順をまとめたフローチャートである。
この処理手順は、表示対象指示を読み込む(入力)ステ
ップS401、表示対象指示に合致する情報を選択する
ステップS402、および指示された領域に対する時間
的分布情報を出力するステップS403からなる。
【0047】第1の実施形態と第2の実施形態を組み合
わせることにより、ある領域や地点の時間的変化を知る
ことができる。たとえば地図上で自動車や歩行者の進行
経路を指示するナビゲーションシステムの場合、経路上
にある各地点を位置・領域の指示として入力し、表示の
対象とする時間範囲を現在から過去10年とすることで
下記のようにナビゲーションの理解度を増したインター
フェースを提供できる。従来のナビゲーションシステム
では、その地図情報やランドマーク情報が収集された、
最近のある時点のデータをもとに経路指示が行われる
が、本実施形態のコンピュータシステムでは「(現在)
原町2丁目交差点、右前方に□□学習塾/1998年3
月まで△△××銀行原町支店/1995年9月まで××
銀行原駅前支店」のように、過去のランドマーク110
3を案内できる。これにより、ナビゲーションされるユ
ーザが過去に訪れたことがある場所や経路であれば、そ
の記憶を想起して、本実施形態のコンピュータシステム
が提供するナビゲーション情報と相補的に経路の確信を
もつことができる。図11はそのようにして表示された
ナビゲーションの例である。なお、1101は出発地を
示し、1102は目的地を示しており、ランドマーク1
103は出発地1101と目的地1102とを結ぶ経路
上の目印情報である。
【0048】また、上記のようなランドマークの歴史的
変化に加え、「1999年1月12日深夜に△△××銀
行原町支店からボヤ騒ぎ。けが人なし。放火の疑い/2
000年10月4日午後3時ごろ、○○球団優勝パレー
ドが原町2丁目交差点を通過。沿道に推定2万人」など
という付加情報を提示することにより、その場所がかつ
て報道された場所であることを知ることができ、いわゆ
る名所旧跡に限定しない「ニュースの場所」への新しい
紀行の楽しみをユーザに与えることも期待できる。
【0049】さらに、場所に着目して時間的変化を表示
する際に、表示対象となる時間範囲を100年を超える
ような指定を行えば下記のように地域の歴史を知る楽し
みや学習を支援することも可能になる。たとえば「19
64年9月30日□□市交通局が市電を廃止。路面電車
の終電は原町2丁目電停を午後9時05分に発車/19
44年10月5日午後5時20分ごろ、□□市一帯を7
3機のB29爆撃機が空襲。□□市の死傷者4077人
/1927年10月1日原町、高川町、芝川町を合併し
て□□市が市制施行。人口2万5千人/1899年6月
12日高川通りに□□県初の喫茶店が営業開始。コーヒ
ー50銭」といったものである。事象情報として当事の
写真やラジオ放送といった、画像、音声を記録しておく
ことで、適宜情報をより詳細に、理解度深く楽しむこと
ができる。また、その場所の土地取得や施設建築などを
計画している事業主にとっては、土地の過去の利用状況
から土壌の性質や地価埋蔵物有無の可能性を推定した
り、たとえば鉄道廃線跡であるために土地形状が細長
い、などといった土地所有者の変遷を推定、認識するこ
とが容易になる。
【0050】(第3実施形態)次に、本発明の第3の実
施形態を説明する。この実施形態ではコンピュータシス
テムに入力・記録・検索・表示される情報の種類は上述
と同じであるが、さらに事象情報と対応する地理的背景
情報を取り扱うものである(図1のA)。本実施形態の
コンピュータシステムは、地理的背景情報を入力端子1
04から入力し、地理的背景情報格納部110に格納
し、ユーザからの表示要求が与えられると、110に格
納されている情報が地理的背景情報解析部115により
解析され、地理的分布表現再構成部116または時間的
分布表現再構成部117によって表示用の情報に再編成
されて情報出力端子123から出力されるというもので
ある。
【0051】ここでいう地理的背景情報とは、たとえば
天候、気象、日照、月およびその他の天体の見え方、地
形、地勢、植生、土地利用形態、人口、人口密度、物
価、政治機構、生活習慣、風俗傾向であり、その地点に
特有のものと、ある領域全体に関するものがある。地点
に特有なものとしては天体の見え方がある。ユーザから
の表示要求によって表示すべき時刻が特定されると、そ
の地点の緯度経度から太陽や月、その他の天体の方角
(高さ)や見え方を計算で求めることができる。この計
算方法はたとえば長沢工著「天体の位置計算」(地人書
館)や丸善編「理科年表」などに示されている。また気
象に関する記録から、指示された時刻に、その地点で太
陽やその他の天体がどのように見え、気温や気象がどの
ようであったかを事象情報に付加して表示することがで
きる。図12にはこの一例として昼と夜の領域を区別し
た表示例を示す。ハッチングがされている領域1201
では太陽の高度はマイナスになっており、日没後である
ことがわかる。このような情報提示は、たとえば「小学
生のやけど事故1202は、すでに川辺が暗くなてから
の事故であり、炭化した燃え残りなどの危険因子を見つ
けにくかったことが原因の一つではないか」などの推定
を行う一助となる。
【0052】また、たとえば過去のある事象に関する情
報が写真として記録されている場合、その写真が撮影さ
れた地点、方角を推定し、一方で地理的背景情報から周
囲の風景を推定して補うことにより、良く知れられたコ
ンピュータ・グラフィックス技術を用いて、あたかも当
時その場所に立ったとしたら見えるであろうという風景
を再構成して表示することもできる。また、過去を再現
した映像や図面表現の中には地殻変動や沖合い埋め立て
などによって現存しなくなった土地や、あらたに発生し
た土地などを考慮しないために再現性に欠け、歴史的事
実と矛盾した表現を行っているものもあるが(たとえば
鹿児島県の桜島は1914年までは独立した島であった
が、現行の歴史資料の中には明治時代の行政範囲などを
示した図でありながら現在と同様に東側の大隈半島と接
続して描かれているものがある)、本実施形態のコンピ
ュータシステムを用いれば、より事実に正確な再現図面
や画像を作成することができる。
【0053】また事象の地理的分布を地図上に表示する
場合、指示された時点での雨の範囲や昼と夜の境目(太
陽高度が0度より高いか否か)などをあわせて表示する
ことにより、撮影され記録されている写真がなぜ暗いの
かや、なぜこの写真では雨が降っていないのに人々が雨
傘を所持しているか、など、写真だけでは理解できない
情報を推測することが容易になる。これにより、一般的
なユーザは記録写真を従来とは異なる方法で楽しむこと
ができ、一方で警察や検察といった捜査機関が犯罪捜査
を行う際、その材料となる証拠の検定や発見に活用する
ことも期待できる。
【0054】さらに、地理的背景情報として生活に関す
る指標の歴史的変化を記録しておけば、たとえば上述の
「□□県初の喫茶店が営業開始。コーヒー50銭」とい
う情報に加えて、当時の新卒サラリーマンの平均的初任
給がいくらであるかといった情報を参照でき、そのコー
ヒーが当時の人々にとって高価なものであったのか否か
を知ることができるし、「□□市が市制施行。人口2万
5千人」という情報に全国の人口を示すことで□□市が
大都市であったかどうかを知ることができる。
【0055】以上の実施形態はユーザに対して表示する
画面などを生成する部分を含まないシステム構成例であ
ったが、以下の実施形態はこうした出力のための表現を
生成する機能B(図1参照)を備えたコンピュータシス
テムについて説明する。
【0056】本発明の第4の実施形態を説明する。この
実施形態は図9、図11、図12に示す地図のような図
画を生成する図画生成部118を備えている。地図のよ
うな図画生成の手法としては、すでに本願出願人によっ
て提供されている駅前探検倶楽部・√MAP(ルートマッ
プ)などのサービスで用いられている方法を利用でき
る。本実施形態の特徴は、生成された地図の上に、別途
利用者から指定される過去(あるいは未来)のある時間
の断面として事象情報を重畳表示することにある。
【0057】次に本発明の第5の実施形態を説明する。
この実施形態では図10のような年表を作成するための
年表生成部119を備えるものである。このような年表
を作成する手法の一例としては、以下のような方法があ
る。まず、既出の情報格納領域107,108,10
9,110に格納されている情報から、ユーザの表示対
象指示に従って表示対象選択部114が要求に合致する
情報を選択する。次に、選択され抽出された情報のなか
から時刻・時間情報だけに着目し、それが過去から現在
方向へ、あるいはその逆に並ぶように並べ替えを行い、
時刻とともに表示する。こうした並べ替えの手法として
は、たとえば時刻を西暦1年1月1日午前0時0分0秒
から数えた秒数で記述するなどの方法で記録を行ってお
けば、単純な昇順または降順ソートを行うことで実現が
可能である。
【0058】次に本発明の第6の実施形態を説明する。
上述した第4の実施形態は、利用者が過去(あるいは未
来)のある時刻、またはある程度の広がりをもった時刻
(すなわち時間範囲)を指定することで表示対象を絞り
込むものであったが、この実施形態では、利用者が時間
範囲を指定する。すると動画像生成部120は、表示対
象選択部114と協働し、指示された時間範囲のなかで
過去から現在へ、あるいはその逆の順番で表示対象とな
る時刻を自動的に走査し、地図上の時間変化として動画
像を生成して出力する。たとえば利用者が「2001年
1月」と指定すると、本実施形態のコンピュータシステ
ムは「2001年1月1日」から「同月31日」までの
1日ずつのニュース項目を図9のような地図に生成し、
それぞれ1日分を3秒ずつ表示する計93秒の動画像を
生成する。ここで例示した時間範囲は1年、10年や1
週間としてもよいし、地図画面が進行する単位も1日で
はなく、1時間や1ヶ月としてもよい。また、本実施形
態のコンピュータシステムに格納されている事象情報と
して写真や動画像がある場合には、時間経過の順に並べ
替えたそれらを連続的に見せることでもこのような動画
像自動生成は実現できる。
【0059】次に本発明の第7の実施形態を説明する。
第7実施形態では、たとえば図10のような年表を作成
するために必要な文字情報1001を時間的分布表現再
構成部117が出力し、その文字情報1001を音声生
成部121が音声データに変換する。図10の例で説明
すれば、音声データとしてまず対象事象の時刻(あるい
は日付)を、次に事象を読み上げることになる。このよ
うな文字情報1001から音声を合成する方法について
は、公知の方法が適用され得るのであり、本発明は特定
の音声合成手法に限定されない。また、時間的分布表現
ではなく、地理的分布表現によって事象情報を音声に変
換することもできる。この場合、地理的分布表現再構成
部116はたとえば「2001年2月28日の□□市の
ニュースです。春山動物園でシロクマの赤ちゃんが生ま
れました…」というように、まず対象となる時刻を読み
上げ、続いて指定された範囲内(この例では□□市)の
事象を無作為あるいは北から南、または駅からの距離が
近い順などの任意の(あるいは指定された)順で読み上
げる。このように事象情報を音声で読み上げることによ
り、視覚に障害のある利用者に対しても健常者と同等な
情報提供を実現することができる。
【0060】次に、本発明の第8の実施形態を説明す
る。第8実施形態は、第7の実施形態と同様に生成され
た文字情報を文書生成部122があらかじめ別途指定さ
れた書式に整えてテキストとして出力するものである。
ここで生成されるテキスト文書は第7の実施形態で説明
したものと同様である。テキスト出力とすることによ
り、詳細な図画等の画像表示に不利な携帯電話等の小型
の情報機器においても上記と同様の情報提供機能を実現
できる。小型の情報機器のみならず、ファクシミリや電
子メールといった文字を中心とした情報伝達において処
理しやすい情報を提供できる。また、新幹線など長距離
列車の車内に備え付けられている電光表示板に生成され
たテキスト文書を送信することにより、通過中の地域の
最近のニュースや歴史的背景を乗客に対して提供するサ
ービスを実現することも可能になる。
【0061】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず種々変形して実施可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
文書、映像、音声など様々な形態で入力されたマルチメ
ディアデータを、新聞社、一般ユーザなど発信者の区別
なく共用して格納でき、格納されたマルチメディアデー
タは時間断面による地図表現、あるいは場所指定による
年表表示などの形態で、空間と時間を横断的に、かつき
わめて端緒に事象情報の表示指示を行うことができる。
ある領域に着目した情報検索が容易になるばかりでな
く、過去のある時間に起こった一見関連のない複数の事
象を利用者自身の判断で関連付けて考察し、それらに伏
流している関連性や定理を見出すという新しい情報の楽
しみ方を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る情報提示を実現するコ
ンピュータシステムの機能構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係る情報格納の処理手順をまと
めたフローチャート
【図3】第1実施形態に係る情報提示の処理手順をまと
めたフローチャート
【図4】第2実施形態に係る情報提示の処理手順をまと
めたフローチャート
【図5】事象およびその事象に関する時刻・時間および
位置・領域の情報の入力画面を示す図
【図6】事象に関する時刻・時間および位置・領域の情
報の入力画面の他の例を示す図
【図7】ユーザが位置・領域を指定するための画面例を
示す図
【図8】XML形式の情報格納例を示す図
【図9】時間範囲の設定に用いられる画面例を示す図
【図10】テキストの事象情報および表示対象位置・領
域指示の入力画面例を示す図
【図11】ナビゲーション表示の一例を示す図
【図12】ナビゲーション表示における昼夜の区別表示
例を示す図
【符号の説明】
101…事象情報入力端子 102…時刻・時間情報入力端子 103…位置・領域情報入力端子 104…地理的背景情報入力端子 105…時刻・時間情報解析部 106…位置・領域情報解析部 107…事象情報格納領域 108…時刻・時間情報格納領域 109…位置・領域情報格納領域 110…地理的背景情報格納領域 111…表示対象事象指示入力端子 112…表示対象時刻・時間指示入力端子 113…表示対象位置・領域指示入力端子 114…表示対象選択部 115…地理的背景情報解析部 116…地理的分布表現再構成部 117…時間的分布表現再構成部 123…情報出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 博史 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 土井 美和子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 鈴木 琢治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大内 一成 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5B050 AA08 BA17 BA20 EA19 EA20 FA02 FA10 GA08 5B075 PP02 PP03 PP13 PQ02 UU13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 提示情報及びこの提示情報に関係する少
    なくとも地理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻若
    しくは時間の情報を記憶手段に記憶するステップと、 ユーザから指示された所望の地理的な位置若しくは領
    域、又は時刻若しくは時間に応じて、前記記憶手段から
    該当する提示情報を選択して読み出すステップと、 前記読み出された提示情報から出力情報を再構成するス
    テップと、 を具備することを特徴とする情報提示方法。
  2. 【請求項2】 前記再構成ステップは、ユーザから指示
    された所望の時刻若しくは時間に該当する提示情報から
    地理的分布表現の出力情報を再構成するステップを具備
    することを特徴とする請求項1に記載の情報提示方法。
  3. 【請求項3】 前記再構成ステップは、ユーザから指示
    された所望の地理的な位置若しくは領域に該当する提示
    情報から時間的分布表現の出力情報を再構成するステッ
    プを具備することを特徴とする請求項1に記載の情報提
    示方法。
  4. 【請求項4】 前記地理的な位置または領域における天
    候、気象、日照、天体、地形、地勢、植生、土地利用形
    態、人口、人口密度、物価、政治機構、生活習慣、風俗
    傾向の少なくとも一つからなる地理的背景情報を前記記
    憶手段に記憶するステップをさらに具備し、 前記再構成ステップは、前記地理的背景情報を付加して
    出力情報を再構成することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の情報提示方法。
  5. 【請求項5】 前記出力情報の図画を生成するステップ
    を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の情報提示方法。
  6. 【請求項6】 前記出力情報の年表を生成するステップ
    を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の情報提示方法。
  7. 【請求項7】 前記出力情報の動画像を生成するステッ
    プを具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の情報提示方法。
  8. 【請求項8】 前記出力情報を音声合成するステップを
    具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
    記載の情報提示方法。
  9. 【請求項9】 前記出力情報をテキスト文書に再構成す
    るステップを具備することを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれかに記載の情報提示方法。
  10. 【請求項10】 前記提示情報は、テキスト文書、図、
    写真、音声、および動画像の少なくとも一つを含むこと
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の情報提
    示方法。
  11. 【請求項11】 提示情報及びこの提示情報に関係する
    少なくとも地理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻
    若しくは時間の情報を記憶する手段と、 ユーザから指示された所望の地理的な位置若しくは領
    域、又は時刻若しくは時間に応じて、前記記憶手段から
    該当する提示情報を選択して読み出す手段と、 前記読み出された提示情報から出力情報を再構成する手
    段と、 を具備することを特徴とする情報提示装置。
  12. 【請求項12】 提示情報及びこの提示情報に関係する
    少なくとも地理的な位置若しくは領域の情報、又は時刻
    若しくは時間の情報を記憶手段に記憶させる手順と、 ユーザから指示された所望の地理的な位置若しくは領
    域、又は時刻若しくは時間に応じて、前記記憶手段から
    該当する提示情報を選択して読み出す手順と、 前記読み出された提示情報から出力情報を再構成する手
    順と、 をコンピュータに実行させるための情報提示プログラ
    ム。
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