JP2002287019A - 倍率色収差可変光学系 - Google Patents
倍率色収差可変光学系Info
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- JP2002287019A JP2002287019A JP2001092338A JP2001092338A JP2002287019A JP 2002287019 A JP2002287019 A JP 2002287019A JP 2001092338 A JP2001092338 A JP 2001092338A JP 2001092338 A JP2001092338 A JP 2001092338A JP 2002287019 A JP2002287019 A JP 2002287019A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 第1レンズ群と第3レンズ群の群間をアフォ
ーカル状態とし、その群間をほとんどパワーを有してい
ない第2レンズ群を光軸に沿って移動させることによ
り、諸収差はほとんど変化させず、倍率色収差のみを調
整可能とする。 【構成】 物体側より順に、第1レンズ群G1、第2レ
ンズ群G2および第3レンズ群G3の各レンズ群を配置
してなり、第1レンズ群G1から射出された光束は略ア
フォーカル状態とされ、この略アフォーカル状態とされ
た光束中を第2レンズ群G2が移動することにより、倍
率色収差を可変とする。第2レンズ群G2は、屈折力が
ほとんど相殺されるように負レンズと正レンズを組み合
わせてなる。第3レンズ群G3は、結像機能を有する。
さらに条件式(1)、(2)を満足する。│f/fG2
│<0.1 (1)、νp−νn>10 (2)、ただ
し、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離をf
G2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小値を
νn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大値を
νpとする。
ーカル状態とし、その群間をほとんどパワーを有してい
ない第2レンズ群を光軸に沿って移動させることによ
り、諸収差はほとんど変化させず、倍率色収差のみを調
整可能とする。 【構成】 物体側より順に、第1レンズ群G1、第2レ
ンズ群G2および第3レンズ群G3の各レンズ群を配置
してなり、第1レンズ群G1から射出された光束は略ア
フォーカル状態とされ、この略アフォーカル状態とされ
た光束中を第2レンズ群G2が移動することにより、倍
率色収差を可変とする。第2レンズ群G2は、屈折力が
ほとんど相殺されるように負レンズと正レンズを組み合
わせてなる。第3レンズ群G3は、結像機能を有する。
さらに条件式(1)、(2)を満足する。│f/fG2
│<0.1 (1)、νp−νn>10 (2)、ただ
し、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離をf
G2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小値を
νn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大値を
νpとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD等の撮像素
子やフィルム等に画像情報を結像するための結像レン
ズ、ならびに液晶などのライトバルブ上に表示された画
像情報をスクリーン上に投映する投映レンズ等、結像光
学系全般に適用可能な倍率色収差可変光学系に関するも
のである。
子やフィルム等に画像情報を結像するための結像レン
ズ、ならびに液晶などのライトバルブ上に表示された画
像情報をスクリーン上に投映する投映レンズ等、結像光
学系全般に適用可能な倍率色収差可変光学系に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】倍率
色収差は結像面上における結像倍率が、波長に応じて異
なることによって生じる収差である。倍率色収差が存在
すると、像の輪郭等に赤や青または緑や黄色等の色のに
じみが生じて、見苦しい像となる。このため、レンズ設
計する際には倍率色収差が十分に補正されるように配慮
している。すなわち、いずれのレンズ硝材も固有の色分
散を有しており、倍率色収差を補正により完全に除去す
ることは極めて困難であるから、通常、撮像素子の画素
レベル以下あるいはフィルムの解像度以下となるような
設計がなされる。
色収差は結像面上における結像倍率が、波長に応じて異
なることによって生じる収差である。倍率色収差が存在
すると、像の輪郭等に赤や青または緑や黄色等の色のに
じみが生じて、見苦しい像となる。このため、レンズ設
計する際には倍率色収差が十分に補正されるように配慮
している。すなわち、いずれのレンズ硝材も固有の色分
散を有しており、倍率色収差を補正により完全に除去す
ることは極めて困難であるから、通常、撮像素子の画素
レベル以下あるいはフィルムの解像度以下となるような
設計がなされる。
【0003】ところで、上記CCD等の撮像素子等にお
いては、撮像素子の種類毎に波長感度が異なっており、
使用する撮像素子の種類に応じて倍率色収差を補正する
設計がなされているが、同種の撮像素子の間でも個々の
素子毎に波長感度が異なる。また、使用するレンズ硝材
にも色分散のばらつきがあることから、当然、レンズの
構成枚数が多くなるほど光学系全体の製造誤差も大きく
なりやすく、必ずしも設計時に計算された倍率色収差と
はならない。このため、極力設計値に近づけるべく、使
用する各レンズ硝材の色分散を実際に測定し、その測定
値を設計上用いたり、製造ばらつきを少なくするように
レンズ加工精度を上げる等の手法が採用されているが、
それによる製造時間の増加が問題となっている。
いては、撮像素子の種類毎に波長感度が異なっており、
使用する撮像素子の種類に応じて倍率色収差を補正する
設計がなされているが、同種の撮像素子の間でも個々の
素子毎に波長感度が異なる。また、使用するレンズ硝材
にも色分散のばらつきがあることから、当然、レンズの
構成枚数が多くなるほど光学系全体の製造誤差も大きく
なりやすく、必ずしも設計時に計算された倍率色収差と
はならない。このため、極力設計値に近づけるべく、使
用する各レンズ硝材の色分散を実際に測定し、その測定
値を設計上用いたり、製造ばらつきを少なくするように
レンズ加工精度を上げる等の手法が採用されているが、
それによる製造時間の増加が問題となっている。
【0004】また、実際の倍率色収差が設計値に近い値
とすることができた場合でも、使用する撮像素子によっ
ては、波長による感度の違い、特に人間の眼における、
仕様環境(たとえば明所と暗所)に応じた感度の変化を
考慮して、倍率色収差の色バランスを少し変えておきた
いという要望もある。
とすることができた場合でも、使用する撮像素子によっ
ては、波長による感度の違い、特に人間の眼における、
仕様環境(たとえば明所と暗所)に応じた感度の変化を
考慮して、倍率色収差の色バランスを少し変えておきた
いという要望もある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、諸収差はほとんど変化させず、倍率色収差のみを調
整可能とすることで、設計の変更あるいは部品の再製造
や交換という余計な工程を省略し得る倍率色収差可変光
学系を提供することを目的とするものである。
で、諸収差はほとんど変化させず、倍率色収差のみを調
整可能とすることで、設計の変更あるいは部品の再製造
や交換という余計な工程を省略し得る倍率色収差可変光
学系を提供することを目的とするものである。
【0006】なお、色収差を変化させる従来技術とし
て、軸上色収差のバランスを変える技術が特公平8−2
3627号公報に開示されている。しかし、本公報記載
の技術は軸上色収差に関するものであって、本発明の如
く倍率色収差に関するものではなく、さらにフィルタ部
(光学部品)を交換することで軸上色収差を変えるもの
であるから、本発明とは目的および構成が全く異なるも
のである。
て、軸上色収差のバランスを変える技術が特公平8−2
3627号公報に開示されている。しかし、本公報記載
の技術は軸上色収差に関するものであって、本発明の如
く倍率色収差に関するものではなく、さらにフィルタ部
(光学部品)を交換することで軸上色収差を変えるもの
であるから、本発明とは目的および構成が全く異なるも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の倍率色収差可変
光学系は、物体側から順に、第1、第2および第3の各
レンズ群を配置してなり、該第1レンズ群から射出され
た光束は略アフォーカル状態とされ、この略アフォーカ
ル状態とされた光束中を前記第2レンズ群が移動するこ
とにより、倍率色収差を可変とするように構成されてお
り、該第2レンズ群は、屈折力がほとんど相殺されるよ
うに負レンズと正レンズを組み合わせてなり、さらに下
記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするも
のである。 │f/fG2│<0.1 (1) νp−νn>10 (2) ただし、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離
をfG2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小
値をνn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大
値をνpとする。
光学系は、物体側から順に、第1、第2および第3の各
レンズ群を配置してなり、該第1レンズ群から射出され
た光束は略アフォーカル状態とされ、この略アフォーカ
ル状態とされた光束中を前記第2レンズ群が移動するこ
とにより、倍率色収差を可変とするように構成されてお
り、該第2レンズ群は、屈折力がほとんど相殺されるよ
うに負レンズと正レンズを組み合わせてなり、さらに下
記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするも
のである。 │f/fG2│<0.1 (1) νp−νn>10 (2) ただし、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離
をfG2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小
値をνn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大
値をνpとする。
【0008】また、前記第3レンズ群は、物体側に位置
する、少なくとも1枚の正の単レンズと、像側に位置す
る、1枚の負の単レンズからなり、下記条件式(3)〜
(5)を満足することが可能である。 0.55<fG3/f<2.0 (3) 0.2<fL6/f<1.2 (4) 0.3<−fL7/f<2.0 (5) ただし、第3レンズ群の焦点距離をfG3、第3レンズ
群の、前記負の単レンズの焦点距離をfL7、第3レン
ズ群の中で、fL7を除く全てのレンズの合成焦点距離
をfL6とする。
する、少なくとも1枚の正の単レンズと、像側に位置す
る、1枚の負の単レンズからなり、下記条件式(3)〜
(5)を満足することが可能である。 0.55<fG3/f<2.0 (3) 0.2<fL6/f<1.2 (4) 0.3<−fL7/f<2.0 (5) ただし、第3レンズ群の焦点距離をfG3、第3レンズ
群の、前記負の単レンズの焦点距離をfL7、第3レン
ズ群の中で、fL7を除く全てのレンズの合成焦点距離
をfL6とする。
【0009】また、前記第1レンズ群は、物体側から順
に、正の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレ
ンズおよび負の単レンズから構成され、下記条件式
(6)〜(9)を満足するように構成することが可能で
ある。 −0.15<f/fG1<0.15 (6) 1.0<fL1/f<2.0 (7) 0.7<fL2/f<1.4 (8) 0.3<−fL3/f<0.6 (9) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の負の単レンズの焦点距離をfL3
とする。
に、正の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレ
ンズおよび負の単レンズから構成され、下記条件式
(6)〜(9)を満足するように構成することが可能で
ある。 −0.15<f/fG1<0.15 (6) 1.0<fL1/f<2.0 (7) 0.7<fL2/f<1.4 (8) 0.3<−fL3/f<0.6 (9) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の負の単レンズの焦点距離をfL3
とする。
【0010】前記第1レンズ群は、物体側から順に、負
の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレンズお
よび単レンズから構成され、下記条件式(10)〜(1
3)を満足するように構成することが可能である。 −0.15<f/fG1<0.15 (10) 1.0<−fL1/f<2.0 (11) 0.7<fL2/f<1.4 (12) 0.2<dL3/f<0.5 (13) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の像面側の単レンズの厚みをdL3
とする。
の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレンズお
よび単レンズから構成され、下記条件式(10)〜(1
3)を満足するように構成することが可能である。 −0.15<f/fG1<0.15 (10) 1.0<−fL1/f<2.0 (11) 0.7<fL2/f<1.4 (12) 0.2<dL3/f<0.5 (13) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の像面側の単レンズの厚みをdL3
とする。
【0011】
【作用】本発明の倍率色収差可変光学系は、上記構成を
有することにより上述した課題を解決するようにしたも
のである。すなわち、第1レンズ群と第3レンズ群の群
間をアフォーカル状態とし、その群間をほとんどパワー
を有していない第2レンズ群を光軸に沿って移動させる
ことにより、球面収差が変化することを防止している。
有することにより上述した課題を解決するようにしたも
のである。すなわち、第1レンズ群と第3レンズ群の群
間をアフォーカル状態とし、その群間をほとんどパワー
を有していない第2レンズ群を光軸に沿って移動させる
ことにより、球面収差が変化することを防止している。
【0012】また、第2レンズ群は負レンズと正レンズ
(順番は問わない)によって構成されており、この第2
レンズ群全体を光軸方向に移動せしめることで、軸外光
束が本第2レンズ群を通過する際の光線高さを変化さ
せ、これにより倍率色収差のバランスを変化せしめる。
なお、上述したように、軸上の光束についてはアフォー
カルであるため、第2レンズ群の光軸方向への移動によ
っては第2レンズ群を通過する光線高さは変化せず、し
たがって軸上色収差は変化しない。以下、上述した条件
式(1)〜(13)の技術的意義について説明する。
(順番は問わない)によって構成されており、この第2
レンズ群全体を光軸方向に移動せしめることで、軸外光
束が本第2レンズ群を通過する際の光線高さを変化さ
せ、これにより倍率色収差のバランスを変化せしめる。
なお、上述したように、軸上の光束についてはアフォー
カルであるため、第2レンズ群の光軸方向への移動によ
っては第2レンズ群を通過する光線高さは変化せず、し
たがって軸上色収差は変化しない。以下、上述した条件
式(1)〜(13)の技術的意義について説明する。
【0013】上記条件式(1)は第2レンズ群の全系に
対するパワーの割合を表しており、その上限値を超える
と、第2レンズ群の移動に伴って、球面収差の変化が大
きくなってしまう。
対するパワーの割合を表しており、その上限値を超える
と、第2レンズ群の移動に伴って、球面収差の変化が大
きくなってしまう。
【0014】上記条件式(2)は第2レンズ群により生
じる色分散の大きさを規定するものであり、その下限値
を越えると倍率色収差補正の実効が困難となる。
じる色分散の大きさを規定するものであり、その下限値
を越えると倍率色収差補正の実効が困難となる。
【0015】また、第1レンズ群と第2レンズ群には集
光作用はほとんどなく、実質的結像作用は第3レンズ群
に負担させている。このため、第3レンズ群における十
分な結像性能を担保させるためには、物体側に1枚以上
の正レンズを配し、像面側に負レンズを配する必要があ
る。
光作用はほとんどなく、実質的結像作用は第3レンズ群
に負担させている。このため、第3レンズ群における十
分な結像性能を担保させるためには、物体側に1枚以上
の正レンズを配し、像面側に負レンズを配する必要があ
る。
【0016】上記条件式(3)は、結像性能を良好と
し、必要な全系の焦点距離を得るための第3レンズ群の
パワーの割合を規定するものである。その下限値を越え
ると、第3レンズ群のパワーが強くなり過ぎ、球面収差
補正が不十分となる。一方、その上限値を越えると、焦
点位置が遠くなり光学系が大きくなってしまう。
し、必要な全系の焦点距離を得るための第3レンズ群の
パワーの割合を規定するものである。その下限値を越え
ると、第3レンズ群のパワーが強くなり過ぎ、球面収差
補正が不十分となる。一方、その上限値を越えると、焦
点位置が遠くなり光学系が大きくなってしまう。
【0017】上記条件式(4)は、第3レンズ群の物体
側に位置する1枚以上の正レンズの、全系に対する焦点
距離の割合を規定するものである。その下限値を越える
と該正レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差やコマ
収差の補正が不十分となる。一方、その上限値を越える
と該正レンズのパワーが弱くなり過ぎ、必要な焦点距離
が得られなくなる。
側に位置する1枚以上の正レンズの、全系に対する焦点
距離の割合を規定するものである。その下限値を越える
と該正レンズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差やコマ
収差の補正が不十分となる。一方、その上限値を越える
と該正レンズのパワーが弱くなり過ぎ、必要な焦点距離
が得られなくなる。
【0018】上記条件式(5)は、第3レンズ群の像面
側に配された負レンズの、全系に対する焦点距離の割合
を規定するものである。その下限値を越えると該負レン
ズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差やコマ収差の補正
が不十分となる。また、その上限値を越えると該負レン
ズのパワーが弱くなり過ぎ、像面湾曲を十分に補正する
ことが困難となる。
側に配された負レンズの、全系に対する焦点距離の割合
を規定するものである。その下限値を越えると該負レン
ズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差やコマ収差の補正
が不十分となる。また、その上限値を越えると該負レン
ズのパワーが弱くなり過ぎ、像面湾曲を十分に補正する
ことが困難となる。
【0019】また、前述したように、第1レンズ群は、
第2レンズ群にアフォーカル状態の光束を射出するた
め、ほとんどノンパワーとする必要がある。このため、
望遠系の光学系では、第1レンズ群の物体側に位置する
単レンズと、その後段に位置する分離または接合とされ
たレンズ対とを共に正のパワーとし、第1レンズ群の像
面側に位置する単レンズを負のパワーとしたテレフォト
タイプとすることが肝要である。
第2レンズ群にアフォーカル状態の光束を射出するた
め、ほとんどノンパワーとする必要がある。このため、
望遠系の光学系では、第1レンズ群の物体側に位置する
単レンズと、その後段に位置する分離または接合とされ
たレンズ対とを共に正のパワーとし、第1レンズ群の像
面側に位置する単レンズを負のパワーとしたテレフォト
タイプとすることが肝要である。
【0020】一方、広角系では、第1レンズ群の物体側
に位置する単レンズを負のパワーとし、その後段に位置
する分離または接合とされたレンズ対を正のパワーとし
たレトロフォーカスタイプとすることが肝要である。
に位置する単レンズを負のパワーとし、その後段に位置
する分離または接合とされたレンズ対を正のパワーとし
たレトロフォーカスタイプとすることが肝要である。
【0021】上記条件式(6)は、全系に対する第1レ
ンズ群のパワーの割合を規定するものである。その上限
値、下限値のいずれを越えても第1レンズ群がパワーを
有することとなり、第1レンズ群の移動によって収差変
動が生じる。
ンズ群のパワーの割合を規定するものである。その上限
値、下限値のいずれを越えても第1レンズ群がパワーを
有することとなり、第1レンズ群の移動によって収差変
動が生じる。
【0022】上記条件式(7)、(8)は第1レンズ群
の物体側の正の単レンズおよびその後段に位置する、分
離または接合とされたレンズ対の、全系に対する焦点距
離の割合を規定するものであり、該正の単レンズと該レ
ンズ対が略均等にパワーを担うことを規定している。そ
の上限値、下限値のいずれを越えても、該正の単レンズ
と該レンズ対のいずれか一方の負担が大きくなり過ぎ、
球面収差の劣化を生じる。
の物体側の正の単レンズおよびその後段に位置する、分
離または接合とされたレンズ対の、全系に対する焦点距
離の割合を規定するものであり、該正の単レンズと該レ
ンズ対が略均等にパワーを担うことを規定している。そ
の上限値、下限値のいずれを越えても、該正の単レンズ
と該レンズ対のいずれか一方の負担が大きくなり過ぎ、
球面収差の劣化を生じる。
【0023】上記条件式(9)は、第1レンズ群の像面
側の負の単レンズの、全系に対する焦点距離の割合を規
定するものである。その下限値を越えると該負の単レン
ズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差の劣化を生じる。
一方、その上限値を越えるとパワーが弱くなりすぎ、光
学系が大きくなってしまう。
側の負の単レンズの、全系に対する焦点距離の割合を規
定するものである。その下限値を越えると該負の単レン
ズのパワーが強くなり過ぎ、球面収差の劣化を生じる。
一方、その上限値を越えるとパワーが弱くなりすぎ、光
学系が大きくなってしまう。
【0024】上記条件式(10)は、全系に対する第1
レンズ群のパワーの割合を規定するものである。その上
限値、下限値のいずれを越えても第1レンズ群がある程
度以上のパワーを持つこととなり、第1レンズ群が移動
した際に収差変動が生じる。
レンズ群のパワーの割合を規定するものである。その上
限値、下限値のいずれを越えても第1レンズ群がある程
度以上のパワーを持つこととなり、第1レンズ群が移動
した際に収差変動が生じる。
【0025】上記条件式(11)は、第1レンズ群の物
体側の正の単レンズの、全系に対する焦点距離の割合を
規定するものである。その下限値を越えると該正の単レ
ンズの負担が大きくなり、球面収差の劣化を生じる。
体側の正の単レンズの、全系に対する焦点距離の割合を
規定するものである。その下限値を越えると該正の単レ
ンズの負担が大きくなり、球面収差の劣化を生じる。
【0026】上記条件式(12)は、第1レンズ群の物
体側の正の単レンズに続く、分離または接合とされたレ
ンズ対の、全系に対する焦点距離の割合を規定するもの
であり、その下限値を越えると該レンズ対の負担が大き
くなり、球面収差の劣化を生じる。
体側の正の単レンズに続く、分離または接合とされたレ
ンズ対の、全系に対する焦点距離の割合を規定するもの
であり、その下限値を越えると該レンズ対の負担が大き
くなり、球面収差の劣化を生じる。
【0027】一方、上記条件式(11)、(12)の上
限値を越えると、上記第1レンズ群の物体側の正の単レ
ンズあるいは、分離または接合とされたレンズ対のパワ
ーが弱くなりすぎ、光学系が大きくなってしまう。
限値を越えると、上記第1レンズ群の物体側の正の単レ
ンズあるいは、分離または接合とされたレンズ対のパワ
ーが弱くなりすぎ、光学系が大きくなってしまう。
【0028】上記条件式(13)は、全系の焦点距離に
対する第1レンズ群の像面側の負の単レンズの厚みを規
定するものであり、全系の像面湾曲の補正に関係するも
のである。その下限値を越えて該負の単レンズの厚みが
薄くなり過ぎると、像面湾曲が良好に補正できなくな
る。一方、その上限値を越えて該負の単レンズの厚みが
厚くなり過ぎると、レンズの全長が長くなり過ぎ光学系
が大きくなってしまう。さらにレンズの加工性も悪くな
る。
対する第1レンズ群の像面側の負の単レンズの厚みを規
定するものであり、全系の像面湾曲の補正に関係するも
のである。その下限値を越えて該負の単レンズの厚みが
薄くなり過ぎると、像面湾曲が良好に補正できなくな
る。一方、その上限値を越えて該負の単レンズの厚みが
厚くなり過ぎると、レンズの全長が長くなり過ぎ光学系
が大きくなってしまう。さらにレンズの加工性も悪くな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、具体
的な実施例を用い図面を参照しつつ説明する。<実施例
1>この実施例1にかかる倍率色収差可変光学系は、特
に無限遠物体の像をCCD等の撮像素子上に倍率色収差
を良好に補正した状態で形成させるためのものであっ
て、図1に示す如き構成とされている(図1では第2レ
ンズ群G2が第1レンズ群G1側から第3レンズ群G3
側まで移動する様子が示されている)。すなわちこのレ
ンズは、物体側より順に、第1レンズ群G1、第2レン
ズ群G2および第3レンズ群G3の各レンズ群を配置し
てなり、該第1レンズ群G1から射出された光束は略ア
フォーカル状態とされ、この略アフォーカル状態とされ
た光束中を前記第2レンズ群G2が移動することによ
り、倍率色収差を可変とするように構成されており、該
第2レンズ群G2は、屈折力がほとんど相殺されるよう
に負レンズと正レンズを組み合わせてなる。なお、第3
レンズ群G3は、結像機能を有する。
的な実施例を用い図面を参照しつつ説明する。<実施例
1>この実施例1にかかる倍率色収差可変光学系は、特
に無限遠物体の像をCCD等の撮像素子上に倍率色収差
を良好に補正した状態で形成させるためのものであっ
て、図1に示す如き構成とされている(図1では第2レ
ンズ群G2が第1レンズ群G1側から第3レンズ群G3
側まで移動する様子が示されている)。すなわちこのレ
ンズは、物体側より順に、第1レンズ群G1、第2レン
ズ群G2および第3レンズ群G3の各レンズ群を配置し
てなり、該第1レンズ群G1から射出された光束は略ア
フォーカル状態とされ、この略アフォーカル状態とされ
た光束中を前記第2レンズ群G2が移動することによ
り、倍率色収差を可変とするように構成されており、該
第2レンズ群G2は、屈折力がほとんど相殺されるよう
に負レンズと正レンズを組み合わせてなる。なお、第3
レンズ群G3は、結像機能を有する。
【0030】また、上記第1レンズ群G1は、物体側か
ら順に、物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズL
1と、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズと物
体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズの接合レンズ
L2と、像面側に強い曲率の面を向けた両凹レンズL3
から構成されており、全体として略ノンパワーとされて
いる。
ら順に、物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズL
1と、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズと物
体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズの接合レンズ
L2と、像面側に強い曲率の面を向けた両凹レンズL3
から構成されており、全体として略ノンパワーとされて
いる。
【0031】また、上記第2レンズ群G2は、物体側か
ら順に、像面側に凹面を向けた略平凹レンズL4と、物
体側に凸面を向けた平凸レンズL5から構成されてお
り、上述したように全体として略ノンパワーとされてい
る。
ら順に、像面側に凹面を向けた略平凹レンズL4と、物
体側に凸面を向けた平凸レンズL5から構成されてお
り、上述したように全体として略ノンパワーとされてい
る。
【0032】また、上記第3レンズ群G3は、物体側か
ら順に、2枚の両凸レンズL6と、両凹レンズL7から
構成されており、全体として正の屈折力を有する。
ら順に、2枚の両凸レンズL6と、両凹レンズL7から
構成されており、全体として正の屈折力を有する。
【0033】また、第3レンズ群G3と結像面1との間
には、撮像素子(CCD)のカバーガラス2が配設され
ている。また、図中Xは光軸を表している。
には、撮像素子(CCD)のカバーガラス2が配設され
ている。また、図中Xは光軸を表している。
【0034】さらに、この倍率色収差可変光学系は、下
記条件式(1)〜(9)を満足するように構成されてい
る。 │f/fG2│<0.1 (1) νp−νn>10 (2) 0.55<fG3/f<2.0 (3) 0.2<fL6/f<1.2 (4) 0.3<−fL7/f<2.0 (5) −0.15<f/fG1<0.15 (6) 1.0<fL1/f<2.0 (7) 0.7<fL2/f<1.4 (8) 0.3<−fL3/f<0.6 (9) ただし、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離
をfG2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小
値をνn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大
値をνpとする。
記条件式(1)〜(9)を満足するように構成されてい
る。 │f/fG2│<0.1 (1) νp−νn>10 (2) 0.55<fG3/f<2.0 (3) 0.2<fL6/f<1.2 (4) 0.3<−fL7/f<2.0 (5) −0.15<f/fG1<0.15 (6) 1.0<fL1/f<2.0 (7) 0.7<fL2/f<1.4 (8) 0.3<−fL3/f<0.6 (9) ただし、全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離
をfG2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小
値をνn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大
値をνpとする。
【0035】また、第3レンズ群の焦点距離をfG3、
第3レンズ群の、前記負の単レンズの焦点距離を
fL7、第3レンズ群の中で、fL7を除く全てのレン
ズの合成焦点距離をfL6とする。
第3レンズ群の、前記負の単レンズの焦点距離を
fL7、第3レンズ群の中で、fL7を除く全てのレン
ズの合成焦点距離をfL6とする。
【0036】また、第1レンズ群の焦点距離をfG1、
第1レンズ群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1
レンズ群の2枚の分離または接合されてなるレンズの焦
点距離をfL2、第1レンズ群の負の単レンズの焦点距
離をfL3とする。
第1レンズ群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1
レンズ群の2枚の分離または接合されてなるレンズの焦
点距離をfL2、第1レンズ群の負の単レンズの焦点距
離をfL3とする。
【0037】この実施例1における各レンズ面の曲率半
径R(全系の焦点距離100mmで規格化されている;以下
の各表において同じ)、各レンズの中心厚および各レン
ズ間の空気間隔D(上記曲率半径Rと同様の焦点距離で
規格化されている;以下の各表において同じ)、各レン
ズのe線における屈折率Nおよびアッベ数νを表1に示
す。なお、この表1および後述する表2〜3において、
各記号R、D、N、νに対応させた数字は物体側から順
次増加するようになっている。
径R(全系の焦点距離100mmで規格化されている;以下
の各表において同じ)、各レンズの中心厚および各レン
ズ間の空気間隔D(上記曲率半径Rと同様の焦点距離で
規格化されている;以下の各表において同じ)、各レン
ズのe線における屈折率Nおよびアッベ数νを表1に示
す。なお、この表1および後述する表2〜3において、
各記号R、D、N、νに対応させた数字は物体側から順
次増加するようになっている。
【0038】また下記表4に、実施例1における、全系
の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、および
上記各条件式(1)〜(9)に対応する数値を示す。
の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、および
上記各条件式(1)〜(9)に対応する数値を示す。
【0039】
【表1】
【0040】図4は上記実施例1の倍率色収差可変光学
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、3.0度、4.5度、6.0度)を示す収差図である。
なお、図4および以下の図5、6において、横軸PYは
タンジェンシャル光線の入射瞳座標であり、縦軸EYは
タンジェンシャル光線の横収差量である。この図4およ
び下記表4から明らかなように、実施例1の倍率色収差
可変光学系によれば第2レンズ群G2の光軸方向への移
動に応じて倍率色収差を可変とすることができる。
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、3.0度、4.5度、6.0度)を示す収差図である。
なお、図4および以下の図5、6において、横軸PYは
タンジェンシャル光線の入射瞳座標であり、縦軸EYは
タンジェンシャル光線の横収差量である。この図4およ
び下記表4から明らかなように、実施例1の倍率色収差
可変光学系によれば第2レンズ群G2の光軸方向への移
動に応じて倍率色収差を可変とすることができる。
【0041】<実施例2>この実施例2にかかる倍率色
収差可変光学系は図2に示す如く構成されており(図2
では第2レンズ群G2が第1レンズ群G1側から第3レ
ンズ群G3側まで移動する様子が示されている)、実施
例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズ
群G1のレンズL2が、物体側に凸面を向けた2枚の正
のメニスカスレンズL2とされ、第3レンズ群G3のレ
ンズL6が、1枚の両凸レンズL6とされ、第3レンズ
群G3のレンズL7が、物体側に凹面を向けた1枚の負
のメニスカスレンズL7とされている点において異なっ
ている。
収差可変光学系は図2に示す如く構成されており(図2
では第2レンズ群G2が第1レンズ群G1側から第3レ
ンズ群G3側まで移動する様子が示されている)、実施
例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズ
群G1のレンズL2が、物体側に凸面を向けた2枚の正
のメニスカスレンズL2とされ、第3レンズ群G3のレ
ンズL6が、1枚の両凸レンズL6とされ、第3レンズ
群G3のレンズL7が、物体側に凹面を向けた1枚の負
のメニスカスレンズL7とされている点において異なっ
ている。
【0042】この実施例2における各レンズ面の曲率半
径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔
D、各レンズのe線における屈折率Nおよびアッベ数ν
を表2に示す。
径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔
D、各レンズのe線における屈折率Nおよびアッベ数ν
を表2に示す。
【0043】また、下記表4に、実施例2における、全
系の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、およ
び上記各条件式(1)〜(9)に対応する数値を示す。
系の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、およ
び上記各条件式(1)〜(9)に対応する数値を示す。
【0044】
【表2】
【0045】図5は上記実施例2の倍率色収差可変光学
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、3.0度、4.5度、6.0度)を示す収差図である。
この図5および下記表4から明らかなように、実施例2
の倍率色収差可変光学系によれば第2レンズ群G2の光
軸方向への移動に応じて倍率色収差を可変とすることが
できる。
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、3.0度、4.5度、6.0度)を示す収差図である。
この図5および下記表4から明らかなように、実施例2
の倍率色収差可変光学系によれば第2レンズ群G2の光
軸方向への移動に応じて倍率色収差を可変とすることが
できる。
【0046】<実施例3>この実施例3にかかる倍率色
収差可変光学系は図3に示す如く構成されており、実施
例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズ
群G1のレンズL 1が、像面側に強い曲率の面を向けた
両凹レンズL1とされ、レンズL2が、像面側に凸面を
向けた略平凸レンズと、像面側に強い曲率の面を向けた
両凸レンズから構成され、レンズL3が、像面側に凸面
を向けたほとんどノンパワーのメニスカスレンズL3と
され、第3レンズ群G3のレンズL7が、物体側に凹面
を向けた1枚の負のメニスカスレンズL7とされている
点において異なっている。
収差可変光学系は図3に示す如く構成されており、実施
例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズ
群G1のレンズL 1が、像面側に強い曲率の面を向けた
両凹レンズL1とされ、レンズL2が、像面側に凸面を
向けた略平凸レンズと、像面側に強い曲率の面を向けた
両凸レンズから構成され、レンズL3が、像面側に凸面
を向けたほとんどノンパワーのメニスカスレンズL3と
され、第3レンズ群G3のレンズL7が、物体側に凹面
を向けた1枚の負のメニスカスレンズL7とされている
点において異なっている。
【0047】また、この実施例3にかかる倍率色収差可
変光学系は、上記条件式(1)〜(5)および下記条件
式(10)〜(13)を満足するように構成されてい
る。 −0.15<f/fG1<0.15 (10) 1.0<−fL1/f<2.0 (11) 0.7<fL2/f<1.4 (12) 0.2<dL3/f<0.5 (13) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の像面側の単レンズの厚みをdL3
とする。
変光学系は、上記条件式(1)〜(5)および下記条件
式(10)〜(13)を満足するように構成されてい
る。 −0.15<f/fG1<0.15 (10) 1.0<−fL1/f<2.0 (11) 0.7<fL2/f<1.4 (12) 0.2<dL3/f<0.5 (13) ただし、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ
群の正の単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の
2枚の分離または接合されてなるレンズの焦点距離をf
L2、第1レンズ群の像面側の単レンズの厚みをdL3
とする。
【0048】この実施例3における各レンズ面の曲率半
径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔
D、各レンズのe線における屈折率Nおよびアッベ数ν
を表3に示す。
径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔
D、各レンズのe線における屈折率Nおよびアッベ数ν
を表3に示す。
【0049】また、下記表4に、実施例3における、全
系の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、およ
び上記各条件式(1)〜(5)、(10)〜(13)に
対応する数値を示す。
系の焦点距離f(mm)、半画角ω(度)、Fno、およ
び上記各条件式(1)〜(5)、(10)〜(13)に
対応する数値を示す。
【0050】
【表3】
【0051】図6は上記実施例3の倍率色収差可変光学
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、10.0度、15.0度、20.0度)を示す収差図であ
る。この図6および下記表4から明らかなように、実施
例3の倍率色収差可変光学系によれば第2レンズ群G2
の光軸方向への移動に応じて倍率色収差を可変とするこ
とができる。
系における、第2レンズ群の位置に応じた横収差(θ=
0度、10.0度、15.0度、20.0度)を示す収差図であ
る。この図6および下記表4から明らかなように、実施
例3の倍率色収差可変光学系によれば第2レンズ群G2
の光軸方向への移動に応じて倍率色収差を可変とするこ
とができる。
【0052】
【表4】
【0053】なお、本発明の倍率色収差可変光学系とし
ては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の
態様の変更が可能であり、例えば各レンズ群を構成する
レンズの枚数や各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間隔
(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能であ
る。
ては、上記実施例のものに限られるものではなく種々の
態様の変更が可能であり、例えば各レンズ群を構成する
レンズの枚数や各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間隔
(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の倍率色収
差可変光学系によれば、第1レンズ群と第3レンズ群の
群間をアフォーカル状態とし、その群間をほとんどパワ
ーを有していない第2レンズ群を光軸に沿って移動させ
ることにより、球面収差が変化することを防止してい
る。
差可変光学系によれば、第1レンズ群と第3レンズ群の
群間をアフォーカル状態とし、その群間をほとんどパワ
ーを有していない第2レンズ群を光軸に沿って移動させ
ることにより、球面収差が変化することを防止してい
る。
【0055】また、第2レンズ群は負レンズと正レンズ
の組合せによって構成されており、この第2レンズ群全
体を光軸方向に移動せしめることで、軸外光束が第2レ
ンズ群を通過する際の光線高さを変化させ、これにより
倍率色収差のバランスを変化せしめるようにしている。
の組合せによって構成されており、この第2レンズ群全
体を光軸方向に移動せしめることで、軸外光束が第2レ
ンズ群を通過する際の光線高さを変化させ、これにより
倍率色収差のバランスを変化せしめるようにしている。
【0056】これにより、諸収差はほとんど変化させ
ず、倍率色収差のみを調整することが可能となり、設計
の変更あるいは部品の再製造や交換という従来の余計な
工程を省略することができる。
ず、倍率色収差のみを調整することが可能となり、設計
の変更あるいは部品の再製造や交換という従来の余計な
工程を省略することができる。
【図1】実施例1に係る倍率色収差可変光学系のレンズ
構成図
構成図
【図2】実施例2に係る倍率色収差可変光学系のレンズ
構成図
構成図
【図3】実施例3に係る倍率色収差可変光学系のレンズ
構成図
構成図
【図4】実施例1に係る倍率色収差可変光学系の横収差
図
図
【図5】実施例2に係る倍率色収差可変光学系の横収差
図
図
【図6】実施例3に係る倍率色収差可変光学系の横収差
図
図
G1〜G3 レンズ群 L1〜L7 レンズ R1〜R21 レンズ等の曲率半径 D1〜D20 レンズ等の面間隔(厚み) X 光軸 1 結像面 2 カバーガラス
Claims (4)
- 【請求項1】 物体側から順に、第1、第2および第3
の各レンズ群を配置してなり、該第1レンズ群から射出
された光束は略アフォーカル状態とされ、この略アフォ
ーカル状態とされた光束中を前記第2レンズ群が移動す
ることにより、倍率色収差を可変とするように構成され
ており、該第2レンズ群は、屈折力がほとんど相殺され
るように負レンズと正レンズを組み合わせてなり、さら
に下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とす
る倍率色収差可変光学系。 │f/fG2│<0.1 (1) νp−νn>10 (2) ただし、 全系の焦点距離をf、第2レンズ群の焦点距離を
fG2、第2レンズ群の負レンズ中のアッベ数の最小値
をνn、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数の最大値
をνpとする。 - 【請求項2】 前記第3レンズ群は、物体側に位置す
る、少なくとも1枚の正の単レンズと、像側に位置す
る、1枚の負の単レンズからなり、下記条件式(3)〜
(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の倍率
色収差可変光学系。 0.55<fG3/f<2.0 (3) 0.2<fL6/f<1.2 (4) 0.3<−fL7/f<2.0 (5) ただし、 第3レンズ群の焦点距離をfG3、第3レンズ群の、前
記負の単レンズの焦点距離をfL7、第3レンズ群の中
で、fL7を除く全てのレンズの合成焦点距離をfL6
とする。 - 【請求項3】 前記第1レンズ群は、物体側から順に、
正の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレンズ
および負の単レンズから構成され、下記条件式(6)〜
(9)を満足することを特徴とする請求項1または2記
載の倍率色収差可変光学系。 −0.15<f/fG1<0.15 (6) 1.0<fL1/f<2.0 (7) 0.7<fL2/f<1.4 (8) 0.3<−fL3/f<0.6 (9) ただし、 第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ群の正の
単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の2枚の分
離または接合されてなるレンズの焦点距離をfL2、第
1レンズ群の負の単レンズの焦点距離をfL3とする。 - 【請求項4】 前記第1レンズ群は、物体側から順に、
負の単レンズ、2枚の分離または接合されてなるレンズ
および単レンズから構成され、下記条件式(10)〜
(13)を満足することを特徴とする請求項1または2
記載の倍率色収差可変光学系。 −0.15<f/fG1<0.15 (10) 1.0<−fL1/f<2.0 (11) 0.7<fL2/f<1.4 (12) 0.2<dL3/f<0.5 (13) ただし、 第1レンズ群の焦点距離をfG1、第1レンズ群の正の
単レンズの焦点距離をfL1、第1レンズ群の2枚の分
離または接合されてなるレンズの焦点距離をfL2、第
1レンズ群の像面側の単レンズの厚みをdL3とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001092338A JP2002287019A (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 倍率色収差可変光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001092338A JP2002287019A (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 倍率色収差可変光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002287019A true JP2002287019A (ja) | 2002-10-03 |
Family
ID=18946816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001092338A Withdrawn JP2002287019A (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 倍率色収差可変光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002287019A (ja) |
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-
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- 2001-03-28 JP JP2001092338A patent/JP2002287019A/ja not_active Withdrawn
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US11592649B2 (en) | 2018-12-29 | 2023-02-28 | Tokyo Visionary Optics Co., Ltd. | Imaging lens |
US11493735B2 (en) | 2018-12-29 | 2022-11-08 | Tokyo Visionary Optics Co., Ltd. | Including nine lenses of +-+-+-++-, +-+-+-+--, +-+-+--+-, +-+-+----, +-+-++++--, +-+-++-+-, +-+-++---, +-+-+--+++-, +-+--++--, +-+--+-+-, +-+--+---, +-+---++-, +-+---+--, or +-+----+- refractive powers |
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