JP2002285229A - 搬送用ロール - Google Patents

搬送用ロール

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JP2002285229A
JP2002285229A JP2001092155A JP2001092155A JP2002285229A JP 2002285229 A JP2002285229 A JP 2002285229A JP 2001092155 A JP2001092155 A JP 2001092155A JP 2001092155 A JP2001092155 A JP 2001092155A JP 2002285229 A JP2002285229 A JP 2002285229A
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Kenji Nakano
健治 中野
Tsuneo Komiyama
常夫 古宮山
Takao Ida
孝男 位田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボンロールの持つ高熱伝導性、低熱膨張
性といった性質を損なうことなく、ロール表面の耐摩耗
性、耐酸化性、難折損性に優れた搬送用ロールを提供す
る。 【解決手段】 カーボン芯22の表面に、耐酸化性炭素
質材料又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からなる円
筒体20が密着、固定されてなる搬送用ロールである。
耐酸化性炭素質材料又は耐酸化保護層を有する炭素質材
料からなる円筒体20を、カーボン芯22に密着するよ
うに挿入した後、円筒体20をカーボン芯22の所定の
位置に固定する固定用治具24が、カーボン芯22の両
端部に挿嵌されてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、熱処理炉等で用
いられる搬送用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】 例えば、鋼板の連続焼鈍等で使用され
る炉内の搬送用ロール(図3参照)は、鋼板の種類や処
理条件、雰囲気により種々のロールが使用されている。
温度が高い場合は主に金属、溶融シリカ、カーボン等の
高融点材料が使用され、温度が低い場合はゴム等が使用
されることがある。この中でカーボン製搬送ロールは主
に低酸素雰囲気や、接触する鋼板50が非常に柔らか
く、ロール40により損傷を受ける可能性がある場合等
に使用されている。カーボン製搬送ロールは軽量、高熱
伝導率、低熱膨張といった利点を有し、熱容量低減、変
形が少ないといった利点があった。
【0003】 しかしながら、上記カーボンロールは、
形状安定性に優れているが、柔らかいため、傷が付きや
すく、摩耗も激しいという問題があった。上記の点を解
消するため、カーボンロールの表面に、金属層、サーメ
ット層、セラミック層等の被覆層を形成させることが行
われているが、カーボンロールと被覆層との密着性が十
分に確保することができず、カーボンロールと被覆層と
の間でスリップや摩擦が発生し、ロール形状を維持する
ことが困難であった。また形成された被覆層は耐摩耗性
向上を目的として、一般的にはタングステンカーバイド
等の硬質皮膜を被覆するため、鋼板の種類によっては鋼
板自体に傷がつき、製品不良となる場合があった。更に
カーボンと鋼板の反応又はカーボン自体の気孔が起点と
なり、ロール表面に堆積物を形成(ビルトアップ現象)
し、それにより鋼板自体に傷がつき、製品不良となる場
合があった。
【0004】 また、上記カーボンロールは、衝撃に弱
いため、使用中に折損しやすく、実使用時における雰囲
気が、例えば、水蒸気雰囲気のような数%の酸素を含む
場合、カーボンロールが酸化消耗してしまうという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、このよう
な従来技術の有する課題を鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、カーボンロールの持つ高熱伝
導性、低熱膨張性といった性質を損なうことなく、ロー
ル表面の耐摩耗性、耐酸化性、難折損性に優れた搬送用
ロールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、カーボン芯の表面に、耐酸化性炭素質材料又は耐酸
化保護層を有する炭素質材料からなる円筒体が密着、固
定されてなることを特徴とする搬送用ロールが提供され
る。
【0007】 また、本発明によれば、耐酸化性炭素質
材料又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からなる円筒
体を、カーボン芯に密着するように挿入した後、該円筒
体を該カーボン芯の所定の位置に固定する固定用治具
が、カーボン芯の両端部に挿嵌されてなることを特徴と
する搬送用ロールが提供される。
【0008】 また、本発明では、固定用治具が、カー
ボン芯の両端部で嵌合しているとともに、円筒体の両端
面で係着していることが好ましく、また、円筒体が、ロ
ール本体の被搬送物との接触部分に配されてなることが
好ましい。
【0009】 また、本発明では、耐酸化性炭素質材料
が、Si−SiC系複合材料、またはSiC系複合材料
であることが好ましい。
【0010】 更に、本発明では、耐酸化保護層が、大
気中で少なくとも800℃以上の高温でも実質的に酸化
されることがない、炭化珪素又はB4C(炭化ほう素)
を主成分とするものから形成されることが好ましい。更
に、炭素質材料は、C/Cコンポジット、Si−SiC
系複合材料、またはSiC系複合材料であることが好ま
しい。
【0011】 尚、本発明では、固定用治具が芯材より
も強度の高いカーボン製であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】 即ち、本発明に係る搬送用ロー
ルは、カーボン芯の表面に、耐酸化性炭素質材料又は耐
酸化保護層を有する炭素質材料からなる円筒体が密着、
固定されてなるものである。これにより、本発明の搬送
用ロールは、カーボンロールの持つ高熱伝導性、低熱膨
張性といった性質を損なうことなく、ロール表面の耐摩
耗性、耐酸化性、難折損性を向上することができる。
【0013】 以下、本発明の搬送ロールの一例を図1
〜2に従って説明する。まず、図2に示すように、耐酸
化性炭素質材料又は耐酸化保護層を有する炭素質材料か
らなる円筒体20を、カーボン芯22に密着するように
挿入した後、円筒体20をカーボン芯22の所定の位置
に固定する固定用治具24を、カーボン芯22の両端部
に挿嵌することにより、図1に示す搬送用ロール40を
作製することができる。
【0014】 尚、カーボン芯22は、市販の押出成形
カーボン、等方性カーボンが使用できるが、押出成形品
が好ましい。押出成形品は一般的に等方性カーボンに比
べ、値段が安く、また低熱膨張でかつ耐酸化性炭素質材
料及び/又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からなる
円筒体と熱膨張係数が極めて近いため、高温でも熱膨張
係数差により発生する応力を小さくできる。一般的には
曲げ強度が10MPaより大きければ問題なく使用する
ことができる。
【0015】 更に、固定用治具24は、芯材より曲げ
強度が高いカーボン製であることが好ましい。
【0016】 このとき、搬送用ロール40は、円筒体
20をカーボン芯22に密着させながら挿入した後、カ
ーボン芯22の両端部に配設された突起部26と、固定
用治具24の正面中央に配設された嵌合孔28とを嵌合
させる。尚、図2に示す突起部26と嵌合孔28の断面
形状は、カーボン芯22と固定用治具24との空回りを
防止するため、八角形の固定冶具を示したが、カーボン
接着材やアロンセラミックス、スミセラム(いずれも商
品名)等の耐熱無機接着剤で固定してもよい。また、上
記搬送用ロール40は、カーボン芯20と固定用治具2
4とを嵌合させると同時に、固定用治具24の両端に相
対向に配設された凸部30と、固定用治具24と同様
に、円筒体20に配設された凹部32とを係着させる。
【0017】 尚、本発明の搬送用ロールは、耐酸化性
炭素質材料又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からな
る円筒体20をロール本体の被搬送物との接触部分に配
すことにより、高価な円筒体を必要最小限にすることが
できるため好ましい。
【0018】 以上のことから、本発明の搬送用ロール
40は、円筒体20とカーボン芯22との密着性を確実
にするとともに、実使用時における円筒体20とカーボ
ン芯22との空回りを防止することができるだけでな
く、円筒体20とカーボン芯22が着脱自在であるた
め、円筒体20が摩耗した場合、円筒体20を取り替え
るだけで、再利用することができる。
【0019】 ここで、本発明で用いる円筒体20は、
Si−SiC系複合材料、またはSiC系複合材料であ
る耐酸化性炭素質材料から形成されていてもよいが、炭
化珪素又はB4C(炭化ほう素)を主成分とする耐酸化
保護層を有する炭素質材料から形成されていることがよ
り好ましい。これは、窒化珪素又は炭化ほう素を主成分
とする耐酸化保護層である場合、大気中に高温で曝され
た場合、耐酸化保護層の一部が、溶融状態の酸化珪素又
は酸化ほう素を形成することにより、炭素質材料である
基材表面を保護することができるとともに、基材である
炭素質材料との濡れ性にも優れており、炭素質材料の表
面に保持され、流出することがないため、大気中でも8
00℃を超える高温下でも、実質的に酸化されることが
ないからである。尚、所望とする所定の耐酸化性を発揮
しうるための炭化珪素層又は炭化ほう素を主成分とする
膜としての厚さは、通常、50μm〜100μm程度形
成されていれば十分である。更に炭化珪素層又は炭化ほ
う素を主成分とする膜の上に100μm〜200μmの
第2層を形成することが好ましい。第2層としてはムラ
イト(3Al23・2SiO2)、ジルコニア(Zr
2)、ジルコン(ZrSiO 4)がビルドアップを防止
する観点から好ましい。
【0020】 以上のことから、本発明で用いる円筒体
20は、耐衝撃性に優れており、熱膨張係数も低く、軽
量である炭素質材料を基材として用いることにより、そ
の性質をそのまま保持しつつ、耐酸化保護層がその表面
に形成されているので、大気中でも高い耐酸化性を示す
と共に、カーボン芯の表面に、耐酸化性炭素質材料及び
/又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からなる円筒体
が密着、固定されているため、耐衝撃性、耐熱衝撃性、
摩耗等の機械的作用に起因する微粉末の発生も極めて少
ない。
【0021】 以下、上記出願に係る製造方法につい
て、その概要を以下に説明する。本発明で用いる炭素質
材料としては、C/Cコンポジット、 Si−SiC系
複合材料、SiC系複合材料を用いることができる。こ
のとき、耐衝撃性のみの改善であれば、C/Cコンポジ
ットを用いることが好ましい。更に、耐酸化性が要求さ
れる場合、このC/CコンポジットにSiを含浸させた
Si−SiC系複合材料、SiC系複合材料を用いるこ
とが好ましい。
【0022】 なお、ここで、本明細書においては、炭
素質材料とは、上述の通り、無定形炭素粉末は、勿論の
こと、炭素繊維それ自体、および、広義には、炭素繊維
に含まれる、C/Cコンポジットをも含むものである。
加えて、このC/Cコンポジットに所定量の金属珪素を
含浸して得られる、特定の加工をした炭素質材料であ
る、Si−SiC系複合材料もSiC系複合材料も炭素
質材料に含むものである。これらのものの性状、製造方
法等については以下に詳述することとする。なお、称呼
上の混乱を避けるために、本明細書の以下の記述におい
ては、炭素質材料とは、C/Cコンポジット、Si−S
iC系複合材料、およびSiC系複合材料をも包含する
用語として使用する。従って、本発明においては、基材
としては、狭義の炭素繊維のみならず、上述の複合材料
の両者が使用可能である。
【0023】 本明細書において、C/Cコンポジット
とは、炭素繊維の束のマトリックスとして作用する粉末
状のバインダーであって、焼成後には炭素繊維の束に対
して遊離炭素となるピッチ、コークス類を包含させ、さ
らに必要に応じてフェノール樹脂等を含有させることに
よって、炭素繊維束を調製し、この炭素繊維束の周囲
に、熱可塑性樹脂等のプラスチックからなる柔軟な被膜
を形成し、柔軟性中間材としてのプレフォームドヤーン
を得る。このプレフォームドヤーンを、シート状または
織布状のプリプレグシートにし、これにタール・ピッチ
等を含浸させたものを、シートワインディング法により
所定の厚みになるようマンドレル上に巻付け成形し、所
定の温度で処理することによりマンドレルを除去し、焼
成することにより得られる。また別の方法としては炭素
繊維クロスにフェノール等の熱硬化性樹脂を含浸させた
プリプレグシートを前記と同様の方法で巻付け成形し、
樹脂の乾燥・硬化後にマンドレルを除去し、樹脂を炭素
に代える炭化処理を実施、必要に応じてタール・ピッチ
を含浸させ、焼成することによっても得ることができ
る。更に炭素繊維そのものをフェノール樹脂等で被覆
し、フィラメントワインディング法により巻付け成形
し、前記と同様の方法で乾燥、焼成することによっても
得ることができる。
【0024】 すなわち、本発明においてC/Cコンポ
ジットとは、炭素繊維と炭素繊維以外の炭素とから構成
され、該炭素繊維は、特定の本数からなる炭素繊維束か
らなる積層構造を構成しており、炭素繊維以外の炭素
は、該積層構造と積層構造との間の空隙を、マトリック
スを形成して埋めている構造を有する、特定積層構造と
マトリックスの構造からなることを特徴とする複合材料
をいう。また、本発明において使用するC/Cコンポジ
ットは、上記ヤーン中の炭素繊維以外の炭素成分は、好
ましくは炭素粉末であり、特に好ましくは黒鉛化した炭
素粉末である。
【0025】 本発明で用いるSi−SiC系複合材料
とは、55重量%〜75重量%の炭素と、1重量%〜1
0重量%の珪素と、10重量%〜50重量%の炭化珪素
とから構成され、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以
外の炭素成分とを含有するヤーンが層方向に配向しつつ
三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体
化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣
り合う前記ヤーンの間に充填されているSi−SiC系
材料からなるマトリックスとを備え、0.05〜0.6
の動摩擦係数と、0.5%〜10%に制御された気孔率
とを有する複合材料をいう。
【0026】 なお、ここで、Si−SiC系材料と
は、未反応の状態で残存する珪素からなる珪素相からほ
ぼ純粋な炭化珪素に至るまでの、いくつかの相異なる相
を含む、典型的には珪素相と炭化珪素相からなるが、炭
化珪素相には、珪素の含有量が傾斜的に変化しているS
iC共存相を含みうるものをいう。従って、Si−Si
C系材料とは、このようにSi−SiC系列において、
炭素の濃度として、0mol%から50mol%までの
範囲以内で含まれている材料の総称である。本発明に係
るSi−SiC系複合材料においては、マトリックス部
がSi−SiC系材料により形成されていることとな
る。
【0027】 また、このSi−SiC系複合材料は、
好ましくは、ヤーンの表面から離れるのに従って珪素の
含有比率が上昇する傾斜組成を有するマトリックスを有
している。また、このSi−SiC系複合材料において
は、好ましくは、炭素繊維からなるヤーン集合体は、複
数のヤーン配列体から構成されており、各ヤーン配列体
はそれぞれ特定本数の炭素繊維を束ねて構成したヤーン
をほぼ平行に二次元的に配列することによって形成され
ており、各ヤーン配列体が積層されることによってヤー
ン集合体が構成されている。これによって、Si−Si
C系複合材料は、複数層のヤーン配列体を特定方向に積
層した積層構造を有することになる。
【0028】 本発明で用いるSiC系複合材料とは、
炭化珪素と炭素繊維と炭素繊維以外の炭素成分とから構
成され、骨格部と骨格部の周囲に形成されマトリックス
とからなる構造を有するSiC−C/Cコンポジット複
合材料であって、炭化珪素の少なくとも50%はβ型
で、骨格部は、炭素繊維と炭素繊維以外の炭素成分によ
り形成されており、その骨格部の一部分には炭化珪素が
存在していてもよく、マトリックスは、炭化珪素により
形成され、前記マトリックスと前記骨格部とは一体的に
形成されており、かつ、前記複合材料は0.5%〜5%
の気孔率と二山型の平均気孔径の分布を有する複合材料
をいう。
【0029】 従って、このSiC系複合材料は、骨格
部として、各炭素繊維が炭素繊維束から構成されている
C/Cコンポジットを用いており、そのため、その一部
にSiCが形成されていても、各炭素繊維としては炭素
繊維としての構造が、破壊されることなく保持されてい
るために炭素繊維が炭化珪素化により短繊維化すること
がないので、原料であるC/Cコンポジットの有する機
械的強度がほぼ保持されるか、炭化珪素化により増大す
るという大きな特徴を有している。しかも、ヤーン集合
体中で隣り合うヤーンの間に、SiC系材料からなるマ
トリックスが形成された複合構造を有している。この点
で、上記のSi−SiC系複合材料とは異なる。
【0030】 本発明で用いるSiC系材料とは、炭素
との結合度を異にする炭化珪素を含有する材料をいう。
SiC系複合材料の製造に際しては、C/Cコンポジッ
トに、金属珪素を含浸させるが、その際、金属珪素はコ
ンポジット内の炭素繊維を構成する炭素原子および/ま
たは炭素繊維の表面に残存している遊離炭素原子と反応
し、一部が炭化されるために、C/Cコンポジットの最
表面や炭素繊維からなるヤーンとヤーンとの間には、一
部炭化された珪素が生成し、かくして上記のヤーンとヤ
ーンとの間には炭化珪素からなるマトリックスが形成さ
れる。
【0031】 このマトリックスにおいては、極微量の
珪素と炭素とが結合したが炭化珪素質の相から、純粋な
炭化珪素結晶相に至るまで、いくつかの相異なる相を含
みうる。しかし、このマトリックスには、X線による検
出限界(0.3重量%)以下の金属珪素しか含まれな
い。つまり、このマトリックスは、典型的には炭化珪素
相からなるが、炭化珪素相には、珪素の含有量が傾斜的
に変化しているSiC質相を含みうる。従って、SiC
系材料とは、このようなSiC系相において、炭素の濃
度として、少なくとも0.01mol%以上から50m
ol%までの範囲以内で含まれている材料の総称であ
る。なお、炭素濃度が、0.01mol%未満に制御す
るには、C/Cコンポジット中の遊離炭素の量との関係
で、添加する金属珪素の量の厳密な計量が要求されるこ
とと、最終工程での温度管理が複雑になるので実質的で
ない。従って、理論的には、炭素濃度を0.001mo
l%程度まで制御することは可能である。
【0032】
【発明の効果】 本発明に係る搬送用ロールは、カーボ
ンロールの持つ高熱伝導性、低熱膨張性といった性質を
損なうことなく、ロール表面の耐摩耗性、耐酸化性、難
折損性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の搬送用ロールの一例を示す斜視図で
ある。
【図2】 図1に示す搬送用ロールの分解斜視図であ
る。
【図3】 搬送用ロールの適用例を示す概要図である。
【符号の説明】
20…円筒体、22…カーボン芯、24…固定用治具、
26…突起部、28…嵌合孔、30…凸部、32…凹
部、40…搬送用ロール、42…軸受、50…鋼板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 41/87 C04B 41/89 K F27B 9/24 R C04B 35/52 E 41/89 G F27B 9/24 35/56 101L 101X 101Y (72)発明者 位田 孝男 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 4G001 BA22 BA60 BA62 BA86 BB22 BB60 BB62 BB86 BC72 BD03 BD05 BD12 BD36 BE03 BE15 BE33 4G032 AA09 AA14 AA52 BA01 BA02 GA19 4K034 AA05 AA16 BA05 EA04 EB08 EC08 EC11 EC13 4K050 AA02 BA02 CG05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボン芯の表面に、耐酸化性炭素質材
    料又は耐酸化保護層を有する炭素質材料からなる円筒体
    が密着、固定されてなることを特徴とする搬送用ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 耐酸化性炭素質材料又は耐酸化保護層を
    有する炭素質材料からなる円筒体を、カーボン芯に密着
    するように挿入した後、該円筒体を該カーボン芯の所定
    の位置に固定する固定用治具が、カーボン芯の両端部に
    挿嵌されてなることを特徴とする搬送用ロール。
  3. 【請求項3】 固定用治具が、該カーボン芯の両端部で
    嵌合しているとともに、該円筒体の両端面で係着してい
    る請求項2に記載の搬送用ロール。
  4. 【請求項4】 円筒体が、ロール本体の被搬送物との接
    触部分に配されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の搬送用ロール。
  5. 【請求項5】 耐酸化性炭素質材料が、Si−SiC系
    複合材料、またはSiC系複合材料である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の搬送用ロール。
  6. 【請求項6】 耐酸化保護層が、大気中で少なくとも8
    00℃以上の高温でも実質的に酸化されることがない、
    炭化珪素又はB4C(炭化ほう素)を主成分とするもの
    から形成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬
    送用ロール。
  7. 【請求項7】 炭素質材料が、C/Cコンポジット、S
    i−SiC系複合材料、またはSiC系複合材料である
    請求項6に記載の搬送用ロール。
  8. 【請求項8】 固定用治具が、芯材より曲げ強度が高い
    カーボン製である請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    搬送用ロール。
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