JP2002283816A - タイヤ有限要素モデルの作成方法、タイヤ有限要素モデルの作成装置およびプログラム - Google Patents

タイヤ有限要素モデルの作成方法、タイヤ有限要素モデルの作成装置およびプログラム

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JP2002283816A JP2001092874A JP2001092874A JP2002283816A JP 2002283816 A JP2002283816 A JP 2002283816A JP 2001092874 A JP2001092874 A JP 2001092874A JP 2001092874 A JP2001092874 A JP 2001092874A JP 2002283816 A JP2002283816 A JP 2002283816A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度の高いコンピュータシミュレーションを行
うことのできる6面体立体要素を持ったトレッドパター
ンのFEモデルを容易に作成し、しかもトレッドパター
ンに特有の溝壁の傾斜角度を正確に表現することがで
き、溝壁の傾斜角度を容易に修正することができるタイ
ヤ有限要素モデルの作成。 【解決手段】トレッドパターンの2次元平面展開モデル
を用いて、平面形状要素から成るトレッドパターンのメ
ッシュ分割モデルを作成し、タイヤトレッド部表面に、
メッシュ分割モデルを転写し、作成されたメッシュ分割
モデルの平面形状要素各々を形成する節点をタイヤ溝底
曲面上に、タイヤトレッド部表面に対して垂直方向に、
あるいは、所望の傾斜角度を付けて写像した溝底対応点
を求め、節点およびこの溝底対応点を用いてタイヤトレ
ッドパターンの立体形状要素を作成し、3次元トレッド
パターン有限要素モデルを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレッドパターン
付きタイヤの有限要素モデルを作成するタイヤ有限要素
モデルの作成方法、特に、トレッドパターンの有限要素
モデルを6面体立体要素を用いて作成してトレッドパタ
ーン付きタイヤの有限要素モデルを作成するタイヤ有限
要素モデルの作成方法、タイヤ有限要素モデルの作成装
置およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイヤ開発において、タイヤ
の有限要素モデルを作成し、有限要素法(FEM:Fini
te Element Method)を用いてコンピュータシミュレーシ
ョンを行い、タイヤの性能を予測し、あるいはタイヤの
性能を解析する方法が用いられている。特に、接地面と
タイヤのトレッドパターンの間で発生する力に性能が大
きく依存するタイヤのハイドロプレーニング性能やタイ
ヤの磨耗性能やコーナリング性能の予測や解析を精度良
く行うには、複雑な形状を成したトレッドパターンを有
限要素モデル(FEモデル:Finite Elementモデル)と
してモデル化し、コンピュータシミュレーションを行う
必要がある。
【0003】このような有限要素法で用いられるタイヤ
のFEモデルは、タイヤの構成部材毎に複数の4面体立
体要素あるいは6面体立体要素等の組み合わせによって
モデル化されている。主にゴム材料で構成されるタイヤ
は、一般に、金属等の変形に比べて大きな変形を受ける
ので、4面体立体要素を用いたタイヤのFEモデルは、
6面体立体要素を用いたタイヤのFEモデルに比べて、
コンピュータシミュレーションのシミュレーション精度
が落ち、正確な性能の予測や解析ができないという問題
があった。そのため、従来、コンピュータシミュレーシ
ョンの精度を上げるために、4面体立体要素を小さくし
たFEモデルを作成して上記問題に対応してきたが、節
点数や立体要素数が増え、コンピュータシミュレーショ
ンにかかる時間が長くなり、性能の予測および解析に長
大な時間がかかり、迅速なタイヤ開発ができないといっ
た問題が発生した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、市
販されるCAD(Computer Aided Design)支援プログラ
ムには、任意の形状を4面体立体要素に自動分割する機
能を持ったものもあるが、6面体立体要素に自動分割す
る機能を持ったものはない。そのため、6面体立体要素
に分割してタイヤのコンピュータシミュレーションを精
度良く実施するには、現在、3次元CADで得られた3
次元タイヤモデルをオペレータが手作業でタイヤ全周に
渡って6面体立体要素に分割する以外に方法はなく、タ
イヤの有限要素モデルを作成するのに長時間を要すると
いった問題があった。さらに、複雑な形状を有し、溝壁
角度が様々に変わる3次元トレッドパターンのFEモデ
ルを、3次元CADで得られた3次元タイヤモデルのト
レッドパターンのブロック1つずつをタイヤ全周に渡っ
て手作業でメッシュ分割することによって作成すること
は非常に困難であった。そのため、FEモデルを容易に
修正してコンピュータシミュレーションを迅速に繰り返
すこともできなかった。
【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解決すべ
く、トレッドパターン付きタイヤのFEモデルを作成す
る際、時間をかけることなく、トレッドパターンの3次
元FEモデルを容易に作成し、しかも、精度の高いコン
ピュータシミュレーションを行うことのできる6面体立
体要素を持ったトレッドパターンのFEモデルを容易に
作成し、さらに、トレッドパターンに特有の溝壁の傾斜
角度を正確に表現することができるとともに、溝壁の傾
斜角度を容易に修正することもできるタイヤ有限要素モ
デルの作成方法、タイヤ有限要素モデルの作成装置およ
びプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、トレッドパターン付きタイヤのタイヤ2
次元断面形状とタイヤのトレッドパターンの2次元平面
展開モデルとを用いてトレッドパターン付きタイヤの有
限要素モデルを作成するタイヤ有限要素モデルの作成方
法であって、前記2次元平面展開モデルをメッシュ分割
して、直線で各辺が構成される複数の平面形状要素から
成るトレッドパターンのメッシュ分割モデルを作成する
メッシュ分割工程と、前記タイヤ2次元断面形状をこの
モデル中のタイヤ回転軸を中心に回転してできるタイヤ
トレッド部表面に、前記メッシュ分割モデルを転写する
転写工程と、前記タイヤ2次元断面形状のタイヤ溝底ラ
インを前記タイヤ回転軸を中心に回転してできる溝底曲
面上に、前記転写工程で作成されたメッシュ分割モデル
の平面形状要素各々を形成する節点を、前記タイヤトレ
ッド部表面に対して垂直方向に、あるいは、この垂直方
向に対して所望の傾斜角度を付けて写像した前記節点の
溝底対応点を求め、前記節点およびこの節点に対応する
前記溝底対応点を用いてタイヤトレッドパターンの立体
形状要素を作成し、3次元トレッドパターン有限要素モ
デルを作成する立体形状要素作成工程とを有し、この立
体形状要素作成工程で得られた3次元トレッドパターン
有限要素モデルを用いて、トレッドパターン付きタイヤ
の有限要素モデルを作成することを特徴とするタイヤ有
限要素モデルの作成方法を提供するものである。
【0007】ここで、前記平面形状要素は、少なくとも
4角形平面要素を含み、前記立体形状要素は、少なくと
も6面体立体要素を含む。前記立体形状要素作成工程
は、前記節点およびこの節点に対応する前記溝底対応点
を結ぶ直線を分割することによって、タイヤトレッドパ
ターンの厚み方向に対して立体形状要素を2つ以上形成
するのが好ましい。
【0008】また、前記メッシュ分割工程においてメッ
シュ分割される領域は、4つの線要素を順番に接続して
形成される閉領域であり、前記メッシュ分割工程は、前
記閉領域の線要素を接続の順番に1つおきに取り出した
2対の線要素について、それぞれの対の線要素を、同一
の分割数であって、前記対を成す線要素のうち長さの長
い方を均等分割した時の分割長さが所定の長さ以下とな
る最小の分割数によって、均等分割する分割点を求め、
前記対を成す線要素上の対応する分割点同士を結ぶ分割
線によって前記閉領域を分割するのが好ましい。
【0009】ここで、前記2対の線要素のうち少なくと
も1対の線要素のそれぞれが1つの直線要素で構成され
る場合、前記2対の線要素のうち、少なくとも1対の線
要素上の対応する分割点同士を結ぶ分割線は、前記直線
要素上の対応する分割点同士を結んだ直線であるのが好
ましく、また、前記2対の線要素が、対を成す線要素の
それぞれが1つの直線要素で構成される第1の線要素の
対と、対を成す少なくとも一方の線要素が複数の直線要
素および曲線要素の少なくとも1方の線要素で構成され
る第2の線要素の対とからなる場合、前記第2の線要素
の対を成す線要素上の対応する分割点同士を直線で結ん
で第2の分割線を作成し、この第2の分割線を前記第1
の線要素の対の分割数で分割して前記第2の分割線上に
第3の分割点を求め、前記第1の線要素の対の対応する
分割点同士を結ぶ分割線は、前記第3の分割点を通るよ
うに作成されるのが好ましい。
【0010】また、前記メッシュ分割工程は、前記閉領
域を形成する前記線要素の端点を正方形領域の頂点に写
像し、さらに、前記線要素上の前記分割点を、前記線要
素の前記分割数と同一の分割数で前記正方形領域の各々
を均等分割する正方形分割点に写像する変換を、前記端
点の位置情報と前記対を成す線要素の対応する分割点の
位置情報とを用いて求め、前記正方形領域の対向する辺
の対応する前記正方形分割点同士を直線で結ぶことで定
まる前記正方形領域内の内部分割点を前記変換の逆変換
を行って、前記閉領域内の内部分割点を求め、この前記
閉領域内の内部分割点を通るように前記分割線を作成す
るのが好ましい。
【0011】また、前記立体形状要素作成工程は、前記
節点を、所望の傾斜角度を付けて写像した前記溝底対応
点を求める際、この溝底対応点を求める注目節点を端点
とする前記平面形状要素の第1の線要素の直線を回転軸
として、前記第1の線要素を含む前記タイヤトレッド部
表面に対して垂直な平面を所望の角度回転して第1の平
面を求め、一方、前記注目節点を前記第1の線要素と共
有する第2の線要素の直線要素を含む前記タイヤトレッ
ド部表面に対して垂直な平面、あるいは、前記第2の線
要素の直線を回転軸として、前記垂直な平面を所望の角
度回転して第2の平面を求め、前記第1の平面と前記タ
イヤトレッド部表面に対して垂直な平面との交線、ある
いは、前記第1の平面と前記第2の平面との交線を求
め、この交線が前記溝底曲面と交わる交点を前記溝底対
応点として求めるのが好ましい。
【0012】また、本発明は、トレッドパターン付きタ
イヤのタイヤ2次元断面形状とタイヤトレッドパターン
の2次元平面展開モデルとからトレッドパターン付きタ
イヤの有限要素モデルを作成するタイヤ有限要素モデル
の作成装置であって、前記2次元平面展開モデルをメッ
シュ分割して、直線で各辺が構成される複数の平面形状
要素から成るトレッドパターンのメッシュ分割モデルを
作成するメッシュ分割手段と、前記タイヤ2次元断面形
状をこのモデル中のタイヤ回転軸を中心に回転してでき
るタイヤトレッド部表面に、前記メッシュ分割モデルを
転写する転写手段と、この転写されたメッシュ分割モデ
ルの平面形状要素各々を形成する節点を、前記タイヤ2
次元断面形状のタイヤ溝底ラインを前記タイヤ回転軸を
中心に回転してできる溝底曲面上に、前記タイヤトレッ
ド部表面に対して垂直方向に、あるいは、この垂直方向
に対して所望の傾斜角度を付けて写像した前記節点の溝
底対応点を求め、前記節点およびこの節点に対応する前
記溝底対応点を用いてタイヤトレッドパターンの立体形
状要素を作成し、3次元トレッドパターン有限要素モデ
ルを作成する立体形状要素作成手段とを有し、この立体
形状要素作成工程で得られた3次元トレッドパターン有
限要素モデルを用いて、トレッドパターン付きタイヤの
有限要素モデルを作成することを特徴とするタイヤ有限
要素モデルの作成装置を提供する。
【0013】また、本発明は、トレッドパターン付きタ
イヤのタイヤ2次元断面形状のデータとタイヤのトレッ
ドパターンの2次元平面展開モデルのデータとからトレ
ッドパターン付きタイヤの有限要素モデルのデータをコ
ンピュータに作成させるためのプログラムであって、前
記2次元平面展開モデルをメッシュ分割して、直線で各
辺が構成される複数の平面形状要素から成るトレッドパ
ターンのメッシュ分割モデルのデータを、コンピュータ
の演算手段に作成させ、このメッシュ分割モデルのデー
タをコンピュータの記録手段に記録させるメッシュ分割
手順と、前記タイヤ2次元断面形状を、このモデル中の
タイヤ回転軸を中心に回転してできるタイヤトレッド部
表面に、前記メッシュ分割モデルを、前記演算手段を用
いて転写し、転写されたメッシュ分割モデルのデータを
前記記録手段に記録させる転写手順と、前記タイヤ2次
元断面形状のタイヤ溝底ラインを前記タイヤ回転軸を中
心に回転してできる溝底曲面上に、前記転写されたメッ
シュ分割モデルの平面形状要素各々を形成する節点を、
前記タイヤトレッド部表面に対して垂直方向に、あるい
は、所望の傾斜角度を付けて写像した前記節点の溝底対
応点の位置データを前記演算手段に算出させ、前記節点
およびこの節点に対応する前記溝底対応点を用いてタイ
ヤトレッドパターンの立体形状要素のデータを前記演算
手段に作成させて3次元トレッドパターン有限要素モデ
ルのデータを作成させ、前記記録手段に記録させる立体
形状要素作成手順とを有し、この立体形状要素作成手順
で得られた3次元トレッドパターン有限要素モデルのデ
ータを用いて、トレッドパターン付きタイヤの有限要素
モデルのデータを前記演算手段に作成させることを特徴
とするプログラムを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のタイヤ有限要素モ
デルの作成方法について、添付の図面に示される好適実
施例を基に詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明のタイヤ有限要素モデルの
作成方法を用いてタイヤのコンピュータシミュレーショ
ンを行う流れを説明している。すなわち、CADデータ
ベース10からタイヤ2次元断面形状のデータとトレッ
ドパターンの2次元平面展開モデルのデータを呼び出
し、タイヤ有限要素モデル作成装置12において、3次
元トレッドパターンFEモデルを作成し、別個に作成さ
れたタイヤのケーシング本体の3次元FEモデルととも
に合体して、トレッドパターン付きタイヤの3次元FE
モデルを作成し、これをFEMプリプロセッサ14にお
いて処理し、その後、FEMソルバー16に送られて、
FEMによるハイドロプレーニングのシミュレーション
や磨耗シミュレーションやコーナリングフォースの発生
シミュレーションが行われる。
【0016】本発明のタイヤ有限要素モデルの作成方法
は、従来、図1に破線で示すように、タイヤを製造する
ために作成される3次元金型データから得られる3次元
タイヤモデルのトレッドモデルをトレッドのブロック毎
に手作業で6面体立体要素の3次元メッシュ分割を行
い、トレッドパターン付きタイヤの3次元FEモデルを
作成していた。本発明はこの点を改め、タイヤ有限要素
モデル作成装置12において、タイヤ2次元断面形状の
データとトレッドパターンの2次元平面展開モデルのデ
ータを呼び出し、3次元トレッドパターンFEモデルの
データを自動的に作成し、トレッドパターン付きタイヤ
の3次元FEモデルのデータを作成する。このようなタ
イヤFEモデルの作成方法は、後述する各ステップの作
用を、プログラムを実行することによってコンピュータ
上で実施するものであってもよいし、回路によって構成
された専用装置上で実施するものでもよい。以降では、
モニタが接続されたコンピュータ上でタイヤ有限要素モ
デルの作成方法を実施する例について説明する。
【0017】図2には、本発明のタイヤ有限要素モデル
の作成方法の一例の流れが示されている。図2に示すタ
イヤFEモデルの作成方法は、主に、メッシュ分割工程
(ステップ100)、メッシュ分割モデルの転写工程
(ステップ200)、タイヤトレッドパターンの立体形
状要素作成工程(ステップ300)、トレッドパターン
付きタイヤのFEモデル作成工程(ステップ400)を
主に有する。
【0018】ここで、メッシュ分割工程(ステップ10
0)は、2次元平面展開モデルからトレッドパターンの
メッシュ分割モデルを作成する工程である。図3に示す
ように、メッシュ分割工程は、ステップ100〜180
で構成される。まず、メッシュ分割のための条件が、オ
ペレータの入力による指示に従って設定される(ステッ
プ110)。オペレータの入力は、マウスやキーボード
やタブレットペン等の入力デバイスによって行われる。
メッシュ分割のための条件とは、メッシュ分割を自動的
に行うための設定条件であって、例えばトレッドパター
ンの閉領域がメッシュ分割されて作成される平面形状要
素の各辺の線要素の長さの上限を規定する要素最大サイ
ズや、メッシュ分割される閉領域の分割のための閉領域
分割補助線や、トレッドパターンの一部分を簡略化する
ための簡略化変更線等の設定、あるいは、場合によって
は、ピッチ配列情報、すなわち、一定のピッチ長さを有
するパターンを1単位としてタイヤ周上にピッチ長さを
変化させてパターンを配列する情報が挙げられる。これ
らの条件は、オペレータがモニタ上に表示された2次元
平面展開モデルを見ながらオペレータによって入力され
た指示に従って設定される。
【0019】例えば、図4(a)には、モニタに表示さ
れるトレッドパターンの2次元平面展開モデルの一例が
示されている。なお、図4(a)は、トレッドパターン
の中心線CLに対して左右線対称であるトレッドパター
ンのうちの片側のトレッドパターンPを示している。オ
ペレータは、モニタ上に表示された図4(a)に示され
るようなトレッドパターンPを見ながら、マウスやキー
ボードやタブレットペン等の入力デバイスによって簡略
化変更線L1 や閉領域分割補助線L2 が入力される。そ
の後、指示に応じて設定されたメッシュ分割用の修正2
次元平面展開モデルがモニタ上に画面表示される(ステ
ップ120)。図4(b)に示す修正2次元平面展開モ
デルの例では、領域R1 は、四角形の平面形状要素で自
動分割され易いように、2本の閉領域分割補助線L2
設定されている。領域R2 やR3 も同様の理由から、閉
領域分割補助線L2 が設定されている。
【0020】また、ピッチ配列の情報が入力された場
合、ピッチ配列の情報に従ってパターンがピッチ配列さ
れたタイヤ1周分の修正2次元平面展開モデルが、モニ
タ上に画面 表示される。図4(c)は、7ピッチ分の
修正2次元平面展開モデルが示されている。
【0021】次に、設定された修正2次元平面展開モデ
ルがすべて線要素で囲まれているか、すべてが閉領域で
構成されているか確認される(ステップ130)。閉領
域で構成されていない部分が検出されると、モニタ上に
この部分が表示され、オペレータによる閉領域分割補助
線等の指示入力が要求される。オペレータは入力デバイ
スによって指示を行い、この指示に応じて閉領域が構成
されるように閉領域分割補助線が追加設定される。こう
して、すべて閉領域であることが確認される。なお、2
次元平面展開モデルは、直線要素と円弧曲線要素によっ
て構成されるため、閉領域は必ずしも多角形とはならな
いが、円弧曲線要素等の曲線要素も1つの閉領域を形成
する要素として扱われる。
【0022】次に、閉領域を囲む直線要素または円弧曲
線要素の数が各閉領域毎に求められ、この数に応じて閉
領域をメッシュ分割する処理が分かれる(ステップ14
0)。例えば、直線要素や円弧曲線要素等の3つの要素
からなる閉領域の場合は、メッシュ分割は行われず、後
述するステップ170に進む。直線要素や円弧曲線要素
等が4つの要素からなる閉領域の場合、後述するような
閉領域のメッシュ分割が行われる(ステップ160)。
直線要素や円弧曲線要素が5つ以上の要素からなる閉領
域の場合、閉領域を形成する線要素が4つ設定される
(ステップ150)。例えば、図5(a)に示すよう
に、閉領域が点A1 〜A6 とこれらの点間を結ぶ直線と
からなる6角形の閉領域で構成される場合、オペレータ
による入力デバイスを用いた指示に基づいて、図5
(b)のような4つの線要素e1 , 2 ,3 およびe
4 が設定される。オペレータによる指示は、後述する処
理が円滑に行われるように、4つの線要素を順番に接続
して形成される閉領域において、線要素を接続の順番に
1つおきに取り出した2対の線要素のうち、少なくとも
1対の線要素の各線要素が1つの直線要素で構成される
ように行われる。
【0023】例えば、図5(b)のように、1つの直線
要素を要素とする線要素e1 と1つの直線要素を要素と
する線要素e3 とが対となるように指示される。線要素
2およびe4 の各々は、複数の直線要素によって構成
される。次に、閉領域が直線要素や円弧曲線要素等で構
成される4つの線要素からなる場合、および、ステップ
150において閉領域を構成する4つの線要素が設定さ
れた場合、4つの線要素で囲まれた閉領域がメッシュ分
割される(ステップ160)。
【0024】閉領域のメッシュ分割は、図6(a)に示
すフローに沿って行われる。すなわち、ステップ160
の閉領域のメッシュ分割は、ステップ161〜168で
構成される。なお、分割される閉領域を閉領域Sとす
る。まず、閉領域Sの各線要素の長さを算出する(ステ
ップ161)。線要素の長さは、1つの直線要素の場
合、この直線要素の両端点間の長さを算出し、2つ以上
の直線要素や曲線要素の場合、各要素の形状に沿った長
さを算出する。こうして得られる4つの線要素の各線要
素の長さから、各線要素を分割する分割数を線要素の対
の各々について定める(ステップ162)。すなわち、
閉領域Sの線要素を接続の順番に1つおきに取り出した
2対の線要素、例えば図6(b)に示すようなA1 〜A
4 からなる閉領域Sの線要素の2つの対である線要素e
1 とe3 の対、および線要素e2 とe4 の対の各々が、
同一の分割数であって、この各々の線要素の対のうち長
さの長い線要素を均等分割した時の分割長さが設定され
た要素最大サイズ以下となる最小の均等分割数が定めら
れる。図6(b)の例では、線要素e1 とe3 の対のう
ち、線要素e1 の長さが長いのでこの線要素を均等分割
した時の分割長さが要素最大サイズ以下となるような最
小の分割数3が定められ、対を成す線要素e3 の分割数
も3とされる。一方、線要素e2 とe4 の対について
も、長さの長い線要素e2 を均等分割した時の分割長さ
が要素最大サイズ以下となる最小の分割数2が定めら
れ、対を成す線要素e4 の分割数も2とされる。
【0025】次に、閉領域Sを構成するすべての線要素
の各々が1つの直線要素で構成されているか(閉領域S
は四角形であるか)判断され(ステップ163)、すべ
ての線要素の各々が1つの直線要素で構成される場合、
対を成す線要素の対応する分割点同士が直線で結ばれて
分割線が作成され、この分割線によって閉領域Sが分割
される(ステップ164)。例えば、図6(b)に示す
閉領域Sの場合、線要素e1 と線要素e3 を3分割する
2つの分割点が各々の線要素上に作成され、この線要素
上の対応する分割点、例えば、線要素e1 を3分の1分
割する分割点と線要素e3 を3分の1分割する分割点同
士を直線で結ぶことで分割線d1 が作成され、線要素e
1 を3分の2分割する分割点と線要素e3 を3分の2分
割する分割点同士を直線で結ぶことで分割線d2 が作成
される。同様に、線要素e2 と線要素e4 の対について
も、2分の1分割する分割点同士を直線で結ぶことで分
割線d3 が作成される。こうして閉領域Sは、作成され
た分割線d1 〜d3 によってメッシュ分割される。
【0026】一方、ステップ163において、すべての
線要素の各々が1つの直線要素で構成されない場合、少
なくとも1対の線要素の各々が1つの直線要素で構成さ
れているか判断される(ステップ165)。1対の線要
素の各々が1つの直線要素である場合(線要素の対の各
々が1つの直線要素である線要素の対をP1 とし、他方
の対をP2 とする)、線要素の対P2 の対応する分割点
同士を結び分割線が作成される(ステップ166)。さ
らに、ステップ166で作成された分割線が線要素の対
1 の分割数で均等分割されて分割点が求められ、ステ
ップ162で定められた分割数で線要素の対P1 の各線
要素を均等分割する分割線が上記分割点を通るように線
要素の対P1の分割線が作成される(ステップ16
7)。こうして、閉領域Sは、分割線によってメッシュ
分割される。
【0027】例えば、図6(c)のように、閉領域Sの
線要素e1 ’とe3 ’の各々が1つの直線要素である線
要素の対P1 を形成し、線要素e2 ’と線要素e4 ’が
線要素の対P2 を形成する場合、ステップ165におい
て、線要素の対P2 の対応する分割点同士を結び分割線
1 ’が作成される。そして、ステップ167におい
て、分割線d1 ’が線要素の対P1 の分割数3で分割さ
れて分割線d1 ’上に2つの分割点が求められ、この分
割点を通るように、線要素e1 ’とe3 ’を分割する分
割線d2 ’およびd3 ’が作成される。
【0028】このように、ステップ166で求められた
分割線を線要素の対P1 の分割数で分割して得られる分
割点を、線要素の対P1 を分割する分割線が通るように
設定することで、線要素e2 ’やe4 ’の形状が閉領域
Sに対して凸凹を成しても、メッシュ分割されて作成さ
れる平面形状要素の形状が一方向に伸びた形状となるこ
とを防止できる。こうして閉領域Sは、分割線d1 ’〜
3 ’によってメッシュ分割される。なお、本発明で
は、分割線は、図6(b)に示すような1つの直線要素
であってもよいし、図6(c)に示すような複数の直線
要素で構成されるものであってもよい。
【0029】一方、ステップ165における判断で否と
判断された場合、マップドメッシュによる閉領域Sのメ
ッシュ分割が行われる(ステップ168)。図7(a)
には、マップドメッシュ分割の流れが示されている。す
なわち、ステップ168は、ステップ168a〜168
cで構成される。例えば、図7(b)に示すように、閉
領域Sが、点A1 と点A2 を端点とする線要素e1 ’’
と、点A2 と点A3 を端点とする線要素e2 ’’と、点
3 と点A4 を端点とする線要素e3 ’’と、点A4
点A1 を端点とする線要素e4 ’’とから構成される場
合、線要素e1 ’’、e2 ’’、e3 ’’および
4 ’’をステップ162で定められた分割数で均等分
割する分割点を求め、分割点B1〜B8 を得る(ステッ
プ168a)。ここで、分割点B1 は線要素e1 ’’の
線要素の長さを3分の1に分割する分割点であり、同様
に、分割点B2 は線要素e 2 ’’の線要素の長さを3分
の1に分割する分割点であり、分割点B3 、B4 は線要
素e3 ’’、e4 ’’の各々の線要素の長さをそれぞれ
3分の1に分割する分割点である。分割点B5 〜B8
線要素e1 ’’〜e4 ’’の各々の線要素の長さをそれ
ぞれ3分の2分割する分割点である。
【0030】次に、内部分割点B9 〜B12が不完全2次
要素の内挿関数を用いて算出される(ステップ168
b)。例えば、閉領域Sを形成する線要素e1 ’’、e
2 ’’、e3 ’’およびe4’’の4つの端点A1 〜A
4 を図7(b)に示す一辺の長さが2の長さを持つ正方
形領域S’の頂点α1 〜α4 に、さらに、分割点B1
4 を、端点A1 〜A 4 に対応して形成される正方形領
域S’の各辺上の対応する線要素の均等分割数で分割し
た正方形分割点β1 〜β4 に写像する変換Fが、4つの
端点A1 〜A4の位置座標と、分割点B1 〜B4 の位置
情報とを用いて求められる。一方、正方形領域S’内部
の、正方形の対向する辺の対応する正方形分割点β1
β3 を結ぶ直線と正方形分割点β2 とβ4 を結ぶ直線の
交点β9 が求められ、この交点を正方形S’内の内部分
割点β9 とし、この内部分割点β9 が変換Fの逆変換F
-1で変換され、閉領域S内の内部分割点B9 の位置座標
が求められる。このようにして、内部分割点B9 の他に
内部分割点B10〜B12の位置座標も求められる。
【0031】次に、分割線が作成される(ステップ16
8c)。分割線は、ステップ168bで算出された内部
分割点を分割線が通るように作成される。例えば、図7
(c)に示されるように、線要素e1 ’’、e3 ’’の
対応する分割点B1 とB3 を結ぶ分割線が作成される場
合、ステップ168bにおいて分割点B1 、B3 を用い
て求めた正方形内部分割点B9 およびB12を通るよう
に、分割点B1 と内部分割点B9 とを結ぶ直線要素と、
内部分割点B9 と内部分割点B12とを結ぶ直線要素と、
内部分割点B12と分割点B3 とを結ぶ直線要素の3つの
直線要素からなる分割線d1 ’’が作成される。同様
に、分割線d2’’〜d4 ’’が作成される。こうし
て、分割線d1 ’’〜d4 ’’によって、閉領域Sが9
分割される。図7(b)〜(c)は、線要素をそれぞれ
3分割する例であるが、分割数は、上述したように、ス
テップ162において定まる分割数である。
【0032】このようにマップドメッシュ分割は、閉領
域の線要素の4つの端点とこの線要素上の4つの分割点
を、正方形領域の頂点と各辺を分割する正方形分割点に
写像する変換を不完全2次要素の内挿関数を用いて求
め、この変換の逆変換を用いて、閉領域内の内部分割点
を求めるものであるが、詳細については、「最新 有限
要素法全解 例解/図解方式によるFEM入門」(G.
ダット・G.ドゥゾー共著、パーソナルメディア株式会
社発行)に記載されている。以上が、図6(a)に示さ
れるステップ168におけるマップドメッシュによる分
割である。
【0033】こうして、トレッドパターンの2次元平面
展開モデル中の分割されるべき閉領域が最後であるか判
断され(ステップ170)、すべての閉領域がメッシュ
分割されるまでステップ140〜ステップ170が繰り
返される。
【0034】次に、閉領域がメッシュ分割されて生成さ
れた領域は、平面形状要素とされ、2次元FEモデルと
してトレッドパターンのメッシュ分割モデルが作成され
る(ステップ180)。すなわち、図8に示すように、
ステップ180は、ステップ182〜186で構成され
る。まず、閉領域がメッシュ分割されて生成された領域
を構成する線要素の端点が選択されてFEモデルの節点
として節点番号が付与される(ステップ182)。この
節点の位置座標が節点番号に付随して求められる(ステ
ップ184)。さらに、この節点を結ぶ直線で囲まれた
平面形状要素が作成され、平面形状要素の要素番号が付
与され(ステップ186)、この要素番号に付随して平
面形状要素を構成する節点番号が対応付けられる。この
ような節点の節点番号と位置座標の組と、平面形状要素
の要素番号とこの平面形状要素を構成する節点の節点番
号の組の情報がトレッドパターンのメッシュ分割モデル
の情報としてメモリ等の記憶手段等に記憶される。例え
ば、図4(c)に示される2次元平面展開モデルから、
図9に示すようなトレッドパターンのメッシュ分割モデ
ルが作成される。以上が、図2に示されたステップ10
0のメッシュ分割工程の流れである。
【0035】次に、作成されたトレッドパターンのメッ
シュ分割モデルが、タイヤ2次元断面形状をタイヤ回転
軸を中心に回転してできるタイヤトレッド部表面に、転
写される(ステップ200)。図10には、ステップ2
00およびステップ300のフローが示されている。ス
テップ200のメッシュ分割モデルの転写は、ステップ
210〜230で構成され、ステップ300の立体形状
要素の作成は、ステップ310〜ステップ340で構成
される。図11(a)には、図4(a)に示すトレッド
パターンPを備えるタイヤの片側断面を示す、タイヤト
レッド部Tr からサイド部Si を経てビード部Be に至
る2次元断面形状が示されている。また、トレッド溝の
溝底を規定する溝底ラインM1 、M2 が定められてい
る。このようなタイヤ2次元断面形状は、図1に示すデ
ータベース10に記録されているものである。
【0036】まず、このような溝底ラインM1 やM2
簡略化するために、図11(b)に示すような1本の溝
底ラインMがオペレータによる入力デバイスを用いた指
示に応じて設定される(ステップ210)。また、図1
1(b)に示すように、後述するメッシュ分割モデルの
転写の際に不要なサイド部Si やビード部Be の一部分
を省略して簡略化された2次元断面形状が作成される。
【0037】次に、メッシュ分割モデルを転写した後行
われる立体形状要素の作成に必要な作成条件がオペレー
タによる入力デバイスを用いた指示に応じて設定される
(ステップ220)。作成条件とは、例えば、平面形状
要素中の線要素が、トレッドパターンの周方向に延在す
る周方向溝や幅方向に延在する幅方向溝の他、サイプ状
の細溝等と接する場合、線要素に付随した溝壁の傾斜角
度や、トレッドの厚さ方向(2次元断面形状のトレッド
部Tr の表面から溝底ラインMに至る、表面に垂直な方
向)に後述する立体形状要素をいくつ作成するかといっ
た分割数が設定される。なお、溝壁の傾斜角度の情報
は、平面形状要素を構成する線要素に付随して記憶され
る。
【0038】次に、例えば図11(b)に示すような2
次元断面形状中のトレッド部Tr と溝底ラインMをタイ
ヤ回転軸Ro を中心として1周回転させることによっ
て、タイヤトレッド部表面および溝底曲面を作成する。
そして、タイヤトレッド部表面の中心線CLとメッシュ
分割モデルの中心線CLを一致させて、メッシュ分割モ
デルをタイヤトレッド部表面に転写し、転写したメッシ
ュ分割モデルの3次元位置座標を求める。すなわち、3
次元のタイヤトレッド部表面に転写したメッシュ分割モ
デルの3次元座標を算出する(ステップ230)。転写
の際、2次元のメッシュ分割モデルがタイヤトレッド部
表面に正確に転写されるように、タイヤ幅方向に行くに
つれ、2次元のメッシュ分割モデルはタイヤトレッド部
表面に縮小して転写される。
【0039】次に、トレッド部曲面に転写されたメッシ
ュ分割モデルの各節点の溝深さ方向の3次元ベクトルが
算出される。平面形状要素の線要素に溝壁の傾斜角度が
付随する場合、線要素の溝壁の傾斜方向が考慮されて各
節点の溝深さ方向の3次元ベクトルが算出される(ステ
ップ310)。例えば、図12(a)に示すトレッド部
曲面に転写されたメッシュ分割モデルの平面形状要素
S’が、溝壁の傾斜角度が設定されていない場合、節点
1 ’〜A4 ’の溝深さ方向として、各節点における平
面形状要素S’の法線に平行な3次元ベクトルv1 〜v
4 が算出される。
【0040】一方、平面形状要素S’の線要素に溝壁の
傾斜角度が付随している場合、例えば、図12(b)に
示すように、節点A1 ’およびA2 ’を結ぶ線要素およ
び節点A2 ’およびA3 ’を結ぶ線要素に溝壁の傾斜角
度が付随している場合、節点A2 ’を始点とする、節点
2 ’における平面形状要素S’の法線に平行なベクト
ルv2 ’を、節点A1 ’とA2 ’を結ぶ線要素を中心に
角度θ2 回転してベクトルv2 ’’を求め、このベクト
ルv2 ’’に平行で、節点A1 ’とA2 ’を含む平面Q
1 が作成される。一方、節点A2 ’を始点とするベクト
ルv2 ’を、節点A2 とA3 を結ぶ線要素を中心に角度
θ3 回転してベクトルv2 ’’’を得、このベクトルv
2 ’’’に平行で、節点A2 とA3 を含む平面Q2 が作
成される。そして、平面Q1 と平面Q2 との交わる直線
(交線)の方向の3次元ベクトルv2 * が算出される。
同様に、節点A1 ’やA3 ’やA4 ’についても溝深さ
方向の3次元ベクトルが算出される。この時、一方の線
要素に溝壁の傾斜角度が付随していない場合、上記回転
の角度を0として上記方法で溝深さ方向の3次元ベクト
ルが算出される。このようにして、トレッド部曲面に転
写されたメッシュ分割モデルのすべての節点について溝
深さ方向の3次元ベクトルが算出される。
【0041】次に、各節点を通り、各節点に対応した上
記3次元ベクトルに平行な直線とステップ230におい
て求めた溝底曲面と交わる点が、節点を溝底曲面に写像
した溝底対応点として算出される(ステップ320)。
図12(b)では溝底曲面P上に溝底対応点C2 ’’が
求められている。このようにして、図12(a)や図1
2(c)に示すような溝底対応点C1 ’〜C4’や
1 ’’〜C4 ’’が求められる。次に、節点とこの節
点に対応する溝底対応点とが直線で結ばれ、この直線を
ステップ220で設定された分割数に従って分割する分
割点が算出される(ステップ330)。タイヤトレッド
パターンの厚み方向に対して立体形状要素が2つ以上形
成されるように、節点と溝底対応点とで作られる直線の
分割数は、少なくとも2以上であることが、コンピュー
タシミュレーションの精度向上の点から好ましいが、分
割数が1すなわち、分割されなくてもよい。こうして得
られた節点に対応する溝底対応点と、分割条件に応じて
設定された分割点とを用いて、立体形状要素が作成さ
れ、同時にこの立体形状要素を構成する節点の位置座標
が算出されて、立体形状要素を構成する頂点が作成され
る(ステップ340)。作成された立体形状要素は、各
立体形状要素の頂点の位置座標と頂点同士を結ぶ接続情
報がメモリ等の記憶手段に記憶される。
【0042】次に、トレッドパターン付きタイヤの3次
元FEモデルが作成される(ステップ400)。まず、
ステップ340において作成された立体形状要素が記憶
手段から呼び出され、立体形状要素を形成する頂点のう
ち、すでに節点番号が付与された平面形状要素の節点を
除く各頂点が3次元FEモデルの節点として節点番号が
付与され、節点の節点番号に付随して節点の3次元位置
座標が対応付けられる。さらに、作成された立体形状要
素は要素番号が付与され、立体形状要素を形成する節点
番号がこの立体形状要素の要素番号に付随して対応付け
られる。このような節点の節点番号と節点の3次元位置
座標の組の情報と、立体形状要素の要素番号とこの立体
形状要素を形成する節点番号の組の情報とが、3次元ト
レッドパターンのFEモデルの情報としてメモリ等の記
憶手段等に記憶される。
【0043】次に、この記憶された3次元トレッドパタ
ーンのFEモデルが呼び出され、別途、トレッドパター
ンを除いたタイヤケーシング本体の3次元FEモデルと
合体されて、トレッドパターン付きタイヤの3次元FE
モデルが作成され、メモリ等の記憶手段に記憶される。
ここで、トレッドパターンの材料定数の情報も付加され
る。
【0044】図13には、図9に示すトレッドパターン
のメッシュ分割モデルから作成された3次元トレッドパ
ターンFEモデルの一例の一部分を示している。ここ
で、トレッドパターンの立体形状要素は、トレッド厚さ
方向に2つ形成されている。さらに、図14には、図1
3に示す3次元トレッドパターンFEモデルとタイヤケ
ーシング本体の3次元FEモデルとを合体したトレッド
パターン付きタイヤの3次元FEモデルの一部分が示さ
れている。
【0045】なお、図13や図14に示されるように、
ステップ100で作成される平面形状要素は、4つの線
要素の各々が1つの直線で構成された四角形を主に含む
ように作成されるので、この平面形状要素を用いて作成
される立体形状要素は6面体立体要素を主に含む。従っ
て、6面体立体要素を主に有する上記3次元トレッドパ
ターンFEモデルを用いて作成されたトレッドパターン
付きタイヤの3次元FEモデルを用いることで、従来の
ように、3次元トレッドパターンFEモデルを4面体立
体要素で作成した場合に比べて、コンピュータシミュレ
ーションのシミュレーション精度が向上し、正確な性能
の予測や解析ができ精度の高いシミュレーションを行う
ことができる。
【0046】特に、トレッドパターンは形状が複雑なた
め、3次元CADで得られた3次元タイヤモデルをオペ
レータが手作業で6面体立体要素に分割するのに多くの
労力と時間、例えば5日の日数を必要としたが、本発明
では、分割条件を指示するだけで複雑なトレッドパター
ンを自動的にメッシュ分割するので、トレッドパターン
付きタイヤの3次元FEモデルを短時間で、例えば1日
弱で作成することができる。 特に、タイヤのハイドロ
プレーニング性能やタイヤの磨耗性能やコーナリング性
能に大きな影響を与える溝形状、すなわち、溝壁の傾斜
角度を容易に修正することができ、タイヤシミュレーシ
ョンによる予測や解析を繰り返し行うことができタイヤ
開発を迅速に行うことができる。また、トレッドパター
ン付きタイヤの3次元FEモデルを、従来よりCADで
用いられてきた、データベースに記録された取り扱いの
簡単な、しかも、記憶容量が比較的少ないタイヤ2次元
断面形状とタイヤトレッドパターンの2次元平面展開モ
デルのデータを用いて容易に作成することができる。
【0047】このようなタイヤ有限要素モデルの作成方
法を実施する本発明のタイヤ有限要素モデルの作成装置
の一例として、図15に示すタイヤ有限要素モデルの作
成装置12が挙げられる。
【0048】タイヤ有限要素モデルの作成装置12は、
タイヤ2次元断面形状とトレッドパターンの2次元平面
展開モデルとを用いて、自動的にトレッドパターン付き
タイヤの3次元FEモデルを作成する装置であり、メッ
シュ分割部20、転写部22、立体形状要素作成部24
とトレッドパターン付きタイヤのFEモデル作成部26
とを主に有して構成され、これらの各処理を実質的に行
い、また、各部位の動作の制御や管理を行うCPU(中
央演算ユニット)28や各部位で処理された結果や分割
条件等の各種条件を記憶するメモリ30を有する。そし
てCPU28およびメモリ30は各部位に接続されてい
る。また、タイヤ有限要素モデルの作成装置12は図示
されないバスを介してモニタ34やマウスやキーボード
やタブレットペン等の入力デバイス36と接続されてい
る。モニタ34に表示されたタイヤ2次元断面形状やト
レッドパターンの2次元平面展開モデルや3次元FEモ
デル等の表示画面をオペレータが見ながら、オペレータ
が入力デバイス36を介して指示したり、条件を指示
し、タイヤ有限要素モデルの作成装置12に各種設定条
件を設定させることができる。
【0049】メッシュ分割部20は、図2中のメッシュ
分割工程(ステップ100)を実施する部位であり、転
写部22は、図2中のメッシュ分割モデルの転写工程
(ステップ200)を実施する部位であり、立体形状要
素作成部24は、図2中のタイヤトレッドパターンの立
体形状要素の作成工程(ステップ300)を実施する部
位であり、トレッドパターン付きタイヤの3次元FEモ
デル作成部26は、トレッドパターン付きタイヤの3次
元FEモデルの作成工程(ステップ400)を実施する
部位である。従って、上記各部位は、それぞれステップ
100、200、300、および400の各工程と同様
の処理を行うため、各部位の機能の説明は省略する。
【0050】このようなタイヤ有限要素モデルの作成装
置12は、各部位が専用回路で作成された専用装置であ
ってもよいし、プログラムを実行することによって各部
位が形成され各部位の機能がソフトウェア上で作動する
コンピュータで構成されてもよい。
【0051】タイヤ有限要素モデルの作成装置12がコ
ンピュータで構成される場合、平面断面形状をメッシュ
分割して、直線で各辺が構成される複数の平面形状要素
から成るトレッドパターンのメッシュ分割モデルのデー
タを、CPU28に作成させ、このメッシュ分割モデル
のデータをメモリ30に記録させるメッシュ分割手順
と、タイヤ2次元断面形状を、このモデル中のタイヤ回
転軸中心に回転してできるタイヤトレッド部表面に転写
し、転写されたメッシュ分割モデルのデータをメモリ3
0に記録させる転写手順と、この転写されたメッシュ分
割モデルの平面形状要素各々を形成する節点を、タイヤ
2次元断面形状のタイヤ溝底ラインをタイヤ回転軸を中
心に回転してできる溝底曲面上に、タイヤトレッド部表
面に対して垂直方向に、あるいは、所望の傾斜角度を付
けて写像した節点の溝底対応点の位置座標データをCP
U28に算出させ、節点およびこの節点に対応する溝底
対応点を用いてタイヤトレッドパターンの立体形状要素
のデータをCPU28に作成させて3次元のトレッドパ
ターンモデルのデータを作成し、メモリ30に記録させ
る立体形状要素作成手順とを有し、この立体形状要素作
成手順で得られた3次元トレッドパターンFEモデルを
ケーシング本体の3次元FEモデルと合体して、トレッ
ドパターン付きタイヤのFEモデルのデータをCPU2
8に作成させるプログラムである。
【0052】以上、本発明のタイヤ有限要素モデルの作
成方法、タイヤ有限要素モデルの作成装置およびプログ
ラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に
限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろん
である。
【0053】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、複雑なトレッドパターンの2次元平面展開モデ
ルをタイヤトレッド部表面に転写したのち、トレッドパ
ターンに厚みを持たせて3次元トレッドパターンFEモ
デルを短時間で容易に作成できるので、トレッドパター
ン付きタイヤの3次元FEモデルを短時間で容易に作成
することができる。特に、タイヤのハイドロプレーニン
グ性能やタイヤの磨耗性能やコーナリング性能に大きな
影響を与える溝形状、すなわち、溝壁の傾斜角度を容易
に修正したトレッドパターン付きタイヤの3次元FEモ
デルを作成することができ、タイヤシミュレーションに
よる予測や解析を通したタイヤ開発を迅速に行うことが
できる。特に、6面体立体要素を主な立体形状要素とす
ることができるので、従来の4面体立体要素に比べて、
コンピュータシミュレーションの精度が向上し、正確な
性能の予測や解析ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ有限要素モデルの作成方法を
用いてコンピュータシミュレーションを行う流れを説明
する図である。
【図2】 本発明のタイヤ有限要素モデルの作成方法の
一例の概略の流れを示すフローチャートである。
【図3】 図2に示すタイヤ有限要素モデルの作成方法
の一部分の流れを示すフローチャートである。
【図4】 (a)〜(c)は、タイヤ有限要素モデルの
作成方法の一工程で得られる2次元平面展開モデルの一
例を示す図である。
【図5】 (a)および(b)は、本発明のタイヤ有限
要素モデルの作成方法で用いられる閉領域を説明する図
である。
【図6】 (a)は、図2に示すタイヤ有限要素モデル
の作成方法の他の一部分の流れを示すフローチャートで
あり、(b)および(c)は、(a)に示す方法の一工
程で用いられる閉領域を説明する図である。
【図7】 (a)は、図2に示すタイヤ有限要素モデル
の作成方法の他の一部分の流れを示すフローチャートで
あり、(b)および(c)は、(a)に示す方法の一工
程で用いられる閉領域を説明する図である。
【図8】 図2に示すタイヤ有限要素モデルの作成方法
の他の一部分の流れを示すフローチャートである。
【図9】 図2に示すタイヤ有限要素モデルの作成方法
の一工程で得られるメッシュ分割モデルの一例を示す図
である。
【図10】 図2に示すタイヤ有限要素モデルの作成方
法の他の一部分の流れを示すフローチャートである。
【図11】 (a)および(b)は、本発明のタイヤ有
限要素モデルの作成方法で用いられるタイヤ2次元断面
形状の一例を示す図である。
【図12】 (a)〜(c)は、図2に示すタイヤ有限
要素モデルの作成方法の立体形状要素の作成方法を説明
する図である。
【図13】 本発明のタイヤ有限要素モデルの作成方法
で得られるトレッドパターンの3次元有限要素モデルの
一例を示す図である。
【図14】 本発明のタイヤ有限要素モデルの作成方法
で得られるトレッドパターン付きタイヤの3次元有限要
素モデルの一例を示す図である。
【図15】 本発明のタイヤ有限要素モデルの作成装置
の一例の概略の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 データベース 12 タイヤ有限要素モデル作成装置 14 FEMプリプロセサ 16 FEMソルバー 20 メッシュ分割部 22 転写部 24 立体形状要素作成部 26 トレッドパターン付きタイヤの有限要素モデル作
成部 28 中央演算ユニット 30 メモリ 34 モニタ 36 入力デバイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B046 DA02 EA08 FA02 FA06 FA07 FA18 GA09 JA04 JA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッドパターン付きタイヤのタイヤ2次
    元断面形状とタイヤのトレッドパターンの2次元平面展
    開モデルとを用いてトレッドパターン付きタイヤの有限
    要素モデルを作成するタイヤ有限要素モデルの作成方法
    であって、 前記2次元平面展開モデルをメッシュ分割して、直線で
    各辺が構成される複数の平面形状要素から成るトレッド
    パターンのメッシュ分割モデルを作成するメッシュ分割
    工程と、 前記タイヤ2次元断面形状をこのモデル中のタイヤ回転
    軸を中心に回転してできるタイヤトレッド部表面に、前
    記メッシュ分割モデルを転写する転写工程と、 前記タイヤ2次元断面形状のタイヤ溝底ラインを前記タ
    イヤ回転軸を中心に回転してできる溝底曲面上に、前記
    転写工程で作成されたメッシュ分割モデルの平面形状要
    素各々を形成する節点を、前記タイヤトレッド部表面に
    対して垂直方向に、あるいは、この垂直方向に対して所
    望の傾斜角度を付けて写像した前記節点の溝底対応点を
    求め、前記節点およびこの節点に対応する前記溝底対応
    点を用いてタイヤトレッドパターンの立体形状要素を作
    成し、3次元トレッドパターン有限要素モデルを作成す
    る立体形状要素作成工程とを有し、 この立体形状要素作成工程で得られた3次元トレッドパ
    ターン有限要素モデルを用いて、トレッドパターン付き
    タイヤの有限要素モデルを作成することを特徴とするタ
    イヤ有限要素モデルの作成方法。
  2. 【請求項2】前記平面形状要素は、少なくとも4角形平
    面要素を含み、 前記立体形状要素は、少なくとも6面体立体要素を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ有限要素モデ
    ルの作成方法。
  3. 【請求項3】前記立体形状要素作成工程は、前記節点お
    よびこの節点に対応する前記溝底対応点を結ぶ直線を分
    割することによって、タイヤトレッドパターンの厚み方
    向に対して立体形状要素を2つ以上形成することを特徴
    とする請求項1または2に記載のタイヤ有限要素モデル
    の作成方法。
  4. 【請求項4】前記メッシュ分割工程においてメッシュ分
    割される領域は、4つの線要素を順番に接続して形成さ
    れる閉領域であり、 前記メッシュ分割工程は、 前記閉領域の線要素を接続の順番に1つおきに取り出し
    た2対の線要素について、それぞれの対の線要素を、同
    一の分割数であって、前記対を成す線要素のうち長さの
    長い方を均等分割した時の分割長さが所定の長さ以下と
    なる最小の分割数によって、均等分割する分割点を求
    め、 前記対を成す線要素上の対応する分割点同士を結ぶ分割
    線によって前記閉領域を分割することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のタイヤ有限要素モデルの作
    成方法。
  5. 【請求項5】前記2対の線要素のうち少なくとも1対の
    線要素のそれぞれが1つの直線要素で構成される場合、 前記2対の線要素のうち、少なくとも1対の線要素上の
    対応する分割点同士を結ぶ分割線は、前記直線要素上の
    対応する分割点同士を結んだ直線であることを特徴とす
    る請求項4に記載のタイヤ有限要素モデルの作成方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のタイヤ有限要素モデルの
    作成方法であって、前記2対の線要素が、対を成す線要
    素のそれぞれが1つの直線要素で構成される第1の線要
    素の対と、対を成す少なくとも一方の線要素が複数の直
    線要素および曲線要素の少なくとも1方の線要素で構成
    される第2の線要素の対とからなる場合、 前記第2の線要素の対を成す線要素上の対応する分割点
    同士を直線で結んで第2の分割線を作成し、この第2の
    分割線を前記第1の線要素の対の分割数で分割して前記
    第2の分割線上に第3の分割点を求め、 前記第1の線要素の対の対応する分割点同士を結ぶ分割
    線は、前記第3の分割点を通るように作成されることを
    特徴とするタイヤ有限要素モデルの作成方法。
  7. 【請求項7】請求項4に記載のタイヤ有限要素モデルの
    作成方法であって、 前記メッシュ分割工程は、 前記閉領域を形成する前記線要素の端点を正方形領域の
    頂点に写像し、さらに、前記線要素上の前記分割点を、
    前記線要素の前記分割数と同一の分割数で前記正方形領
    域の各々を均等分割する正方形分割点に写像する変換
    を、前記端点の位置情報と前記対を成す線要素の対応す
    る分割点の位置情報とを用いて求め、 前記正方形領域の対向する辺の対応する前記正方形分割
    点同士を直線で結ぶことで定まる前記正方形領域内の内
    部分割点を前記変換の逆変換を行って、前記閉領域内の
    内部分割点を求め、 この前記閉領域内の内部分割点を通るように前記分割線
    を作成することを特徴とするタイヤ有限要素モデルの作
    成方法。
  8. 【請求項8】前記立体形状要素作成工程は、 前記節点を、所望の傾斜角度を付けて写像した前記溝底
    対応点を求める際、 この溝底対応点を求める注目節点を端点とする前記平面
    形状要素の第1の線要素の直線を回転軸として、前記第
    1の線要素を含む前記タイヤトレッド部表面に対して垂
    直な平面を所望の角度回転して第1の平面を求め、 一方、前記注目節点を前記第1の線要素と共有する第2
    の線要素の直線要素を含む前記タイヤトレッド部表面に
    対して垂直な平面、あるいは、前記第2の線要素の直線
    を回転軸として、前記垂直な平面を所望の角度回転して
    第2の平面を求め、 前記第1の平面と前記タイヤトレッド部表面に対して垂
    直な平面との交線、あるいは、前記第1の平面と前記第
    2の平面との交線を求め、 この交線が前記溝底曲面と交わる交点を前記溝底対応点
    として求めることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載のタイヤ有限要素モデルの作成方法。
  9. 【請求項9】トレッドパターン付きタイヤのタイヤ2次
    元断面形状とタイヤトレッドパターンの2次元平面展開
    モデルとからトレッドパターン付きタイヤの有限要素モ
    デルを作成するタイヤ有限要素モデルの作成装置であっ
    て、 前記2次元平面展開モデルをメッシュ分割して、直線で
    各辺が構成される複数の平面形状要素から成るトレッド
    パターンのメッシュ分割モデルを作成するメッシュ分割
    手段と、 前記タイヤ2次元断面形状をこのモデル中のタイヤ回転
    軸を中心に回転してできるタイヤトレッド部表面に、前
    記メッシュ分割モデルを転写する転写手段と、 この転写されたメッシュ分割モデルの平面形状要素各々
    を形成する節点を、前記タイヤ2次元断面形状のタイヤ
    溝底ラインを前記タイヤ回転軸を中心に回転してできる
    溝底曲面上に、前記タイヤトレッド部表面に対して垂直
    方向に、あるいは、この垂直方向に対して所望の傾斜角
    度を付けて写像した前記節点の溝底対応点を求め、前記
    節点およびこの節点に対応する前記溝底対応点を用いて
    タイヤトレッドパターンの立体形状要素を作成し、3次
    元トレッドパターン有限要素モデルを作成する立体形状
    要素作成手段とを有し、 この立体形状要素作成工程で得られた3次元トレッドパ
    ターン有限要素モデルを用いて、トレッドパターン付き
    タイヤの有限要素モデルを作成することを特徴とするタ
    イヤ有限要素モデルの作成装置。
  10. 【請求項10】トレッドパターン付きタイヤのタイヤ2
    次元断面形状のデータとタイヤのトレッドパターンの2
    次元平面展開モデルのデータとからトレッドパターン付
    きタイヤの有限要素モデルのデータをコンピュータに作
    成させるためのプログラムであって、 前記2次元平面展開モデルをメッシュ分割して、直線で
    各辺が構成される複数の平面形状要素から成るトレッド
    パターンのメッシュ分割モデルのデータを、コンピュー
    タの演算手段に作成させ、このメッシュ分割モデルのデ
    ータをコンピュータの記録手段に記録させるメッシュ分
    割手順と、 前記タイヤ2次元断面形状を、このモデル中のタイヤ回
    転軸を中心に回転してできるタイヤトレッド部表面に、
    前記メッシュ分割モデルを、前記演算手段を用いて転写
    し、転写されたメッシュ分割モデルのデータを前記記録
    手段に記録させる転写手順と、 前記タイヤ2次元断面形状のタイヤ溝底ラインを前記タ
    イヤ回転軸を中心に回転してできる溝底曲面上に、前記
    転写されたメッシュ分割モデルの平面形状要素各々を形
    成する節点を、前記タイヤトレッド部表面に対して垂直
    方向に、あるいは、所望の傾斜角度を付けて写像した前
    記節点の溝底対応点の位置データを前記演算手段に算出
    させ、前記節点およびこの節点に対応する前記溝底対応
    点を用いてタイヤトレッドパターンの立体形状要素のデ
    ータを前記演算手段に作成させて3次元トレッドパター
    ン有限要素モデルのデータを作成させ、前記記録手段に
    記録させる立体形状要素作成手順とを有し、 この立体形状要素作成手順で得られた3次元トレッドパ
    ターン有限要素モデルのデータを用いて、トレッドパタ
    ーン付きタイヤの有限要素モデルのデータを前記演算手
    段に作成させることを特徴とするプログラム。
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