JP2002280711A - 金属像形成方法及び基板 - Google Patents

金属像形成方法及び基板

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JP2002280711A
JP2002280711A JP2001080592A JP2001080592A JP2002280711A JP 2002280711 A JP2002280711 A JP 2002280711A JP 2001080592 A JP2001080592 A JP 2001080592A JP 2001080592 A JP2001080592 A JP 2001080592A JP 2002280711 A JP2002280711 A JP 2002280711A
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JP2001080592A
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Yasunari Kawabata
耕也 川畑
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 製造工程の簡易化及び製造コストの低減が図
れ、電気抵抗の上昇を伴うことなく、極細線などの高精
細な金属パターンを均一厚に形成し得る金属像形成方法
を提供する。 【解決手段】 転写体5及び受像体11の一方に、熱硬
化性又は紫外線硬化性の接着体を含む液滴を画像様に吐
出して潜像2を形成する工程と、潜像2を挟んで前記転
写体5と受像体11とを密着させ、熱若しくは紫外線を
印加して前記転写体5の転写材を硬化された接着体2を
介して前記画像様に前記受像体11に定着する工程と、
前記転写体5と受像体11とを剥離して、定着された転
写材5を前記受像体11に転写し像形成する工程と、受
像体11上の像部分に無電解メッキ処理を施して金属膜
を形成する工程とを有することを特徴とする金属像形成
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写法を利用した
金属像形成方法、及び像形成された基板に関し、詳しく
は、金属を含む転写材を有する転写体を用いた転写法と
無電解メッキ技術とにより金属パターン画像を形成する
金属像形成方法、及び金属パターンを有する基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリント基板に代表されるように、絶縁
性基板上にパターン状に形成される金属配線は、これま
で電解メッキ、フォトリソグラフィ・エッチング法のよ
うな、複雑で高コストなプロセスを経て形成されるのが
一般的であった。したがって、より簡易に金属配線を形
成することができ、しかも低コスト化し得る技術の確立
が望まれていた。
【0003】これに対して、EP0414362明細書
では、インクジェットシステムを利用し、ヘッドの吐出
口から粘着剤を金属転写膜上にパターン状に噴出した
後、該膜面を支持基板上に熱圧着してから剥離すること
により、支持基板上に金属パターンを形成しようとする
技術が提案されている。確かに、この技術によれば、煩
雑なプロセスが不要であり、コスト的にも有利である。
しかし、微細なパターンをある程度の解像度を確保しな
がら形成しようとするには、転写される金属転写膜の膜
厚が薄くなければならず、その反面、あまり膜厚を薄く
しすぎると、形成した金属配線の電気抵抗が大きくな
り、実用に耐え得る性能が得られないといった問題があ
る。即ち、実用に耐え得る電気抵抗を実現するには、金
属転写膜の厚膜化が必要となるが、厚膜化した場合には
高精細なパターンの形成は困難であり、電気抵抗の低抵
抗化と高精細化との両立を図ることは不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、基板表
面に金属配線を形成する場合に、製造工程の簡易化及び
製造コストの低減が図られ、電気抵抗の上昇を伴うこと
なく、極細線などの高精細なパターンを均一厚に形成可
能な技術は、未だ提供されていないのが現状である。
【0005】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、絶縁性基板の表面に所望のパターンの金属配線を形
成する場合に、製造工程の簡易化及び製造コストの低減
が図れ、電気抵抗の上昇を伴うことなく、極細線などの
高精細な金属パターンを均一厚に形成することのできる
金属像形成方法、及び該金属像形成方法により得られ、
均一厚かつ高精細で電気抵抗の低い金属配線を有する低
廉な基板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 転写材を有する転写体及び受像体の少なくとも
一方に、熱硬化性又は紫外線硬化性の接着体を含む液滴
を画像様に吐出して潜像を形成する工程と、形成された
潜像を挟んで前記転写体の転写材を有する側と前記受像
体とを密着させ、前記接着体を硬化させるための熱若し
くは紫外線を印加して、前記転写体の転写材を硬化され
た接着体を介して前記画像様に前記受像体に定着する工
程と、前記転写体と受像体とを剥離して、定着された転
写材を前記受像体に転写し像形成する工程と、受像体上
の少なくとも前記像部分に無電解メッキ処理を施して金
属膜を形成する工程と、を有することを特徴とする金属
像形成方法である。
【0007】<2> 転写材が、Ni、Co、Fe、R
h、Cu、Pd、Ag、Pt及びAuより選択される少
なくとも一種の金属を含む前記<1>に記載の金属像形
成方法である。 <3> 転写材が層状に設けられ、該層の層厚が1〜1
00nmである前記<1>又は<2>に記載の金属像形
成方法である。
【0008】<4> 金属膜を形成する工程前におい
て、転写材からなる像が受像体上に島状に設けられ、該
島状像部の厚みが1〜10nmである前記<1>〜<3
>のいずれかに記載の金属像形成方法である。 <5> 前記<1>〜<4>のいずれかの金属像形成方
法により得られることを特徴とする基板である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の金属像形成方法において
は、転写体の転写材を像様(パターン状)に転写してな
る像部に無電解メッキ処理を行うことが重要であり、本
発明の基板は、前記本発明の金属像形成方法により得ら
れる。以下、本発明の金属像形成方法について詳細に説
明すると共に、該説明を通じて本発明の基板についても
詳述する。
【0010】<金属像形成方法>本発明の金属像形成方
法は、(1)転写材を有する転写体及び受像体の少なくと
も一方に、熱硬化性又は紫外線硬化性の接着体を含む液
滴を画像様に吐出して潜像を形成する工程(以下、「潜
像形成工程」ということがある。)と、(2)形成された
潜像を挟んで前記転写体の転写材を有する側と前記受像
体とを密着させ、前記接着体を硬化させるための熱若し
くは紫外線を印加して、前記転写体の転写材を硬化され
た接着体を介して前記画像様に前記受像体に定着する工
程(以下、「像定着工程」ということがある。)と、
(3)前記転写体と受像体とを剥離して、定着された転写
材を前記受像体に転写し像形成する工程(以下、「転写
工程」ということがある。)と、(4)受像体上の少なく
とも前記像部分に無電解メッキ処理を施して金属膜を形
成する工程(以下、「無電解メッキ工程」ということが
ある。)とを有してなり、他の工程を有していてもよ
い。以下、各工程について説明する。
【0011】(1) 潜像形成工程 前記潜像形成工程においては、転写材を有する転写体及
び受像体の少なくとも一方に、熱硬化性又は紫外線硬化
性の接着体を含む液滴(以下、「接着液」ということが
ある。)を画像様に吐出して潜像を形成する。前記液滴
は、転写体及び受像体のいずれか一方に吐出して付着さ
せればよく、目的等に応じて、転写体及び受像体の両方
に互いに対向する側にそれぞれ接着液を付着させてもよ
い。
【0012】前記転写材を有する転写体の態様として
は、前記転写材を転写し得るように設けられていれば特
に制限されるものではなく、適宜選択することができ
る。例えば、前記転写材は、支持体上に層状の態様で設
けられていてもよい。単層であっても、複数層よりなる
ものであってもよい。この場合、前記転写体は、支持体
の表面に少なくとも転写材(例えば転写層など)を有し
てなり、必要に応じて他の層等を有していてもよい。
【0013】本発明においては、前記転写材としては、
少なくとも金属成分を含んでなり、必要に応じてバイン
ダー成分、重合開始剤、界面活性剤等の他の成分を含ん
でいてもよい。中でも、後の無電解メッキ処理を良好に
行い得る点で、前記金属成分として、Ni、Co、F
e、Rh、Cu、Pd、Ag、Pt及びAuより選択さ
れる少なくとも一種の金属を含むことが特に好ましい。
この場合、転写材自体が金属薄膜よりなる形態であって
もよいし、金属成分を含む組成物を転写材として層形成
された形態であってもよい。前者では、支持体の表面
に、例えば蒸着、スパッタ等して金属薄膜として形成す
ることができ、後者では、例えば、塗布液状に調製した
組成物を支持体上に塗布等して層形成することができ
る。尚、後者の組成物は、金属成分と共にバインダー成
分などを所望の溶媒に溶解、分散して塗布液状に調製で
き、前記溶媒としては、水、アルコール類、ケトン類及
びこれらの混合溶液等が挙げられる。
【0014】前記金属成分の含有割合としては、転写材
の全固形分(質量)の1質量%以上が好ましい。該含有
割合が1質量%未満であると、後の無電解メッキを良好
に行えず、所望の厚みが得られないことがある。
【0015】前記バインダー成分としては、例えば、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、ポリビニル
アセタール類、アクリル樹脂等が挙げられる。該バイン
ダー成分の含有量としては、前記転写材の固形分(質
量)の30〜99質量%が好ましく、50〜80質量%
がより好ましい。
【0016】前記転写材が層(膜)状に設けられている
場合(例えば転写層、金属薄膜)、その層厚としては、
1〜100nmが好ましく、5〜50nmがより好まし
い。前記層厚が、1nm未満であると、金属配線の電気
抵抗を実用上許容可能な範囲に抑え得ないことがあり、
100nmを超えると、転写が良好に行えず、極細線な
どの高精細なパターンの形成が困難となることがある。
【0017】転写体を構成する支持体としては、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセ
チルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ガラス等が挙げられる。
【0018】前記受像体は、最終的に金属像(金属電
極)が形成される基板であり、目的、用途等に応じて適
宜選択でき、例えば、ガラスやセラミックス等の無機系
基板、ガラスエポキシ系樹脂板等の基板が挙げられる。
【0019】前記接着液は、所望の溶剤に熱硬化性又は
紫外線硬化性の接着体を少なくとも一種溶解してなり、
他の成分が含まれていてもよい。前記接着体としては、
例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられ、前
記溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン等が挙げられる。また、前記接着液中の接着体の含有
量としては、1〜30質量%が好ましく、5〜10質量
%がより好ましい。
【0020】(2) 像定着工程 前記像定着工程においては、前記潜像形成工程で形成さ
れた潜像(接着体)を挟んで、転写体の転写材を有する
側(例えば、転写層や金属薄膜の表面)と前記受像体の
金属パターンを形成しようとする側の表面とを密着さ
せ、前記接着体を硬化させるための熱若しくは紫外線を
印加することで、硬化された接着体を介して、前記転写
体の転写材を画像様に、即ち前記潜像形成工程で形成さ
れた潜像のパターンで受像体の表面に定着、固定する。
本工程において、転写体の転写材のうち液滴が付与され
た部分のみが受像体の表面に接着された状態となる。
【0021】上述の通り、潜像形成工程で形成された潜
像部には、前記接着体が含まれ、該接着体は、熱若しく
は紫外線に反応して硬化する性質を有するので、本工程
では、接着体を硬化して受像体に対する接着性を得るた
めに、熱の印加若しくは紫外線の照射を行う。熱の印加
又は紫外線の照射は、転写体の支持体若しくは受像体の
いずれの側から行ってもよく、両側から行ってもよく、
転写体の支持体若しくは受像体の全面に一括して印加又
は照射してもよく、一端から他端に向けて経時的に印加
又は照射してもよい。いずれにおいても、全面に一様に
印加又は照射することが好ましい。
【0022】加熱方法としては、例えば、熱板、ヒート
ロール、赤外線ランプ等を用いた方法が挙げられ、熱印
加時の加熱温度としては、80〜200℃が好ましい。
紫外線の照射方法としては、蛍光灯、キセノンランプ、
超高圧水銀灯等を用いる方法等が挙げられ、照射時間と
しては、1〜100秒が一般的である。
【0023】(3) 転写工程 前記転写工程においては、前記転写体と受像体とを剥離
して、前記像定着工程で定着された転写材を前記受像体
に転写し像形成する。本工程において、前記転写体と受
像体とを剥離することにより、前記像定着工程で定着さ
れた潜像部を受像体に転写し、受像体の表面には既述の
厚みを有する転写材からなる像(例えば、薄膜な金属パ
ターン)が形成され、転写材の未定着の領域は受像体上
に剥離されず、転写体の支持体と共に除去される。
【0024】既述の通り、転写される転写材の厚みは薄
いため、極細線など高精細なパターンを、高精度かつ鮮
鋭に転写により形成することができる。したがって、受
像体上に転写形成される転写材よりなる像は、点在する
島状(海島構造)の形状に像形成することもできる。ま
た、前記島状像部などの像部は、1〜10nmの薄い厚
みに形成されてもよく、後の無電解メッキ工程に支障を
来すこともない。
【0025】(4) 無電解メッキ工程 前記無電解メッキ工程においては、受像体上の少なくと
も前記像部分に無電解メッキ処理を施して金属膜を形成
する。即ち、受像体上に転写形成された少なくとも像部
分に対して無電解メッキ処理を施することにより、該像
部分(例えば、薄膜の金属パターン)の上に更に金属の
膜(層)を積層することができ、前記転写工程で形成さ
れた像のパターン状に厚膜の金属像(パターン)を形成
することができる。したがって、既述のようなパターン
の高精細化と、最終的に得られた金属パターンの電気抵
抗の低減(低抵抗化)とを両立することができる。
【0026】前記無電解メッキ処理は、公知のメッキ浴
を用いて常法により行うことができる。ここで、メッキ
浴には、受像体に形成された潜像部分が少なくとも接
触、浸漬されていればよく、受像体の全体を接触、浸漬
してもよい。前記公知のメッキ浴としては、従来公知の
ニッケル系や銅系のメッキ浴が挙げられ、例えば、ニッ
ケル系として、塩化ニッケル−次亜リン酸ナトリウム−
ヒドロキシ酢酸ナトリウム浴、塩化ニッケル−次亜リン
酸ナトリウム−クエン酸ナトリウム浴、硫酸ニッケル−
次亜リン酸ナトリウム−酢酸ナトリウム浴、塩化ニッケ
ル−次亜リン酸ナトリウム−コハク酸ナトリウム浴等が
挙げられ、銅系として、硫酸銅−酒石酸ナトリウム浴、
硫酸銅−EDTAナトリウム浴などが挙げられる。前記
メッキ浴の温度としては、10〜80℃が好適であり、
浸漬する場合の浸漬時間としては、1〜60分間程度が
好ましい。
【0027】一方、最終的に得られる金属パターンの厚
み(本工程前に形成された像が金属パターンの場合は該
厚みを含む)としては、0.1〜10μmが好ましく、
1〜5μmがより好ましい。前記厚みが、0.1μm未
満であると、実用上支障のない範囲にまで電気抵抗を低
減できないことがあり、10μmを超えると、均一な膜
が形成されないことがある。
【0028】本発明の金属像形成方法の具体例につい
て、図1及び2を用いて説明する。図1及び2は、本発
明の金属像形成方法により転写材を転写してパターン形
成する工程の一例を示す概略工程図である。尚、本発明
の金属形成方法は、例えば、図3に示すような機構を有
する画像形成装置に好適に用いることができる。図3
は、本発明の金属膜形成方法により転写材を転写してい
る状態を説明するための概略図である。
【0029】ここで、画像形成装置には、矢印方向に定
速回転する支持ドラム3が設けられ、支持ドラム3に
は、図3に示すように、支持体上に転写材として金属薄
膜が形成された転写体5が、支持体の表面で支持ドラム
3の外周の一部で接し巻回されるように支持されてい
る。定速回転する矢印方向が、画像形成のための主走査
方向となる。支持ドラム3は、これと同一軸方向のピン
チローラ7と対向配置されて対をなし、互いに圧接され
ている。ピンチローラ7は、支持ドラム3と同期して回
転し、支持ドラム3とピンチローラ7との圧接部におい
て、転写体5は、その転写材の表面が別途供給される受
像体11の表面と密着されるようになっている。
【0030】ピンチローラ7の内部にはヒータ9が内蔵
されていてもよく、この場合には、ピンチローラ7は、
接着体を熱硬化させる加熱手段となる。したがって、転
写体5と受像体11とは、互いに加熱されながら図中右
矢印の方向に搬送される。支持ドラム3と接する転写体
5の転写材と対向する位置に、液滴吐出ヘッド13が配
設されており、転写材の表面に画像様に液滴(接着液)
を吐出可能なようになっている。液滴吐出ヘッド13
は、不図示の移動レール等を介して、支持ドラム3の軸
と平行方向に移動可能なように支持され、液滴吐出ヘッ
ド13の移動方向は、画像形成のための副走査方向とな
る。液滴吐出ヘッド13から接着体を含む液滴が画像様
に吐出されると、支持ドラム3に支持された転写体5の
転写材面に潜像が形成される。そして、無電解メッキ浴
(不図示)に浸漬等される。
【0031】まず、熱硬化性の接着体を含む液滴を付与
する場合を図1を用いて説明する。図1−(a)に示すよ
うに、転写体として、支持体18上に金属薄膜17が形
成された転写体5を準備し、像の形成プロセスが開始さ
れると、転写体5の金属薄膜17の表面に対して、液滴
吐出ヘッド13から接着体を含む液滴(接着液)が画像
様に吐出され、図1−(b)のように、金属薄膜上に潜像
2が形成される〔潜像形成工程〕。
【0032】続いて、潜像2が形成された転写体5を、
該潜像2を挟むようにして受像体11の表面と密着し、
転写体5と受像体11とを支持ドラム3(図3参照)と
ピンチローラ7との間を通して加圧する。ここで、ピン
チローラ7は、熱付与により接着体を硬化させる硬化手
段(発熱手段)である。この時、図1−(c)に示すよう
に、受像体11及び転写体5が両ローラ間を矢印方向に
通過していくと、受像体11及び転写体5の全面がピン
チローラ7によって加熱され、画像様に付与された接着
体は該熱で硬化し、その硬化部において転写体5の転写
材17が受像体11上に画像様に定着される〔像定着工
程〕。
【0033】その後、例えば図3に示すように、転写体
5が支持ドラム3に沿って円周方向に巻かれて搬送され
ることにより、転写体5は受像体11から剥離される。
転写体5と受像体11とが剥離された後、図1−(d)に
示すように、接着体の付着した潜像2の部分の転写材1
7が支持体18から分離され、受像体11の表面に残っ
て金属薄膜のパターンが転写される〔転写工程〕。この
パターンは薄膜に形成され、続いて、該パターンが無電
解メッキ浴に接触、浸漬するように受像体を配置し無電
解メッキ処理することにより、金属薄膜のパターン上に
所望の金属メッキ(被覆)がされる〔無電解メッキ工
程〕。
【0034】以上のように、接着体を含む潜像2を挟ん
で密着させた状態で転写体5及び受像体11を全面加熱
し、硬化した接着体を媒介させて転写材17を受像体1
1へ定着、転写させるので、工程の簡易化が図れ、高精
細な金属像(パターン)を均一厚に形成し得ると共に、
これに更に金属メッキするので、厚膜で電気抵抗の低い
金属像(配線電極)を得ることができる。また、接着体
の吐出付着により接着機能を付与するため、転写体や受
像体側に接着層を形成しておく必要がなく、転写体及び
受像体のハンドリング性の向上にも寄与する。
【0035】次に、紫外線硬化性の接着体を含む液滴を
付与する場合を図2を用いて説明する。図2−(a)に示
すように、転写体として、支持体18'上に金属薄膜1
7'が形成された転写体5'を準備し、像の形成プロセス
が開始されると、転写体5'の金属薄膜17'の表面に対
して、液滴吐出ヘッド13から紫外線硬化性の接着体を
含む液滴(接着液)が画像様に吐出され、図2−(b)の
ように、金属薄膜上に潜像2'が形成される〔潜像形成
工程〕。
【0036】また、受像体21として、ガラスエポキシ
系樹脂板を用い、前述の熱硬化性接着体を用いた場合と
同様にして、潜像2'が形成された転写体5'を、該潜像
2'を挟むようにして受像体21の表面と密着し、転写
体5と受像体11とを支持ドラム3(図3参照)とピン
チローラ7との間を通して加圧する。ここで、ピンチロ
ーラ7は発熱せず、支持ドラム3に一定圧力で圧接され
ている。この時、図1−(c)に示すように、受像体1
1'及び転写体5'に対して、転写体5'側に配設された
光源19から、転写体5の金属薄膜17'が設けられて
いない側の支持体18'の表面に紫外線が照射され、画
像様に付与された接着体は硬化して、その硬化部におい
て転写体5'の転写材17'が受像体21上に画像様に定
着される〔像定着工程〕。
【0037】その後、前述の熱硬化性の接着体を用いた
場合と同様にして、転写体5'は受像体21から剥離さ
れ、図2−(d)に示すように、接着体の付着した潜像
2'の部分の転写材17'が受像体21の表面に残って金
属薄膜のパターンが形成される〔転写工程〕。引き続
き、金属薄膜のパターンが無電解メッキ浴に接触、浸漬
するように受像体を配置し無電解メッキ処理することに
より、金属薄膜のパターン上に所望の金属メッキ(被
覆)がされる〔無電解メッキ工程〕。
【0038】この場合も、前述の熱硬化性の接着体を用
いた場合と同様に、工程の簡易化が図れ、高精細な金属
像(パターン)を均一厚に形成し得ると共に、厚膜で電
気抵抗の低い金属像(配線電極)を得ることができる。
また、転写体や受像体側に接着層を形成しておく必要が
なく、転写体及び受像体のハンドリング性の向上にも寄
与する。
【0039】以上より、ガラスやセラミックス等の絶縁
性基板上に、電気抵抗を低く維持し得る金属厚を有し、
かつ極細線など高精細にパターン化された金属像(配線
電極)を簡便に形成することができ、製造工程の簡易化
及び製造コストの低減を図ることができる。また、前記
金属像形成方法により得られた基板は、均一厚かつ高精
細で電気抵抗の低い金属像(金属配線)を有する。
【0040】<基板>本発明の基板は、既述の本発明の
金属膜形成方法により得られ、基板(受像体)の表面
に、接着体と該接着体を介在してパターン状の金属膜
(金属パターン)とを有してなり、転写工程で転写され
る転写材の金属成分と無電解メッキされる金属メッキと
が異金属の場合には、二層以上に構成されてなる。本発
明の基板において、前記接着体、金属成分、金属膜の膜
厚、及びこれらの好ましい態様などの詳細については、
既述の通りである。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】(実施例1) (1)転写体の作製 支持体として、100μm厚のPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムを準備し、該PETフィルムの
表面に、転写材として、蒸着により膜厚約50nmのP
d(パラジウム)膜を形成した。
【0043】(2) 受像体への金属像(配線電極)の形成 −潜像形成工程− 図3と同様の機構を備えるインクジェットシステム(セ
イコーエプソン(株)製)を準備し、該システムの液滴
吐出ヘッド13に下記組成よりなる接着液を収納した。
また、転写体5として、上記より得たPd膜を有する転
写体を、受像体11として、市販のガラス繊維及びエポ
キシ樹脂よりなる基板(ガラエポキ板)を用意し、前記
インクジェットシステムに配置した。 〔接着液の組成〕 ・下記ビスフェノールA型エポキシ樹脂(化合物1) …10部 ・メチルエチルケトン …90部
【0044】
【化1】
【0045】続いて、前記インクジェットシステムを作
動させ、図1−(a)〜(b)に示すように、転写体5の転
写材17の表面上に、液滴吐出ヘッド13から上記より
得た接着液の液滴を画像様に吐出して潜像2を形成し
た。その後、接着液中の接着体が硬化しない程度に加熱
して、溶剤を蒸発させた。
【0046】−像定着工程− 続いて、図3のように、潜像2が付与された転写材面と
受像体11とが接するように、転写体5を受像体11と
共に、互いに2kg/cm2の加圧条件下で圧接されて
回転する支持ドラム3及びピンチローラ7(ローラ表面
温度120℃)の間を通過させ、図2−(c)に示すよう
に、加圧密着すると同時に接着体を加熱硬化させた。
【0047】−転写工程− 転写体5及び受像体11は、支持ドラム3及びピンチロ
ーラ7の圧接部の通過後、図3及び図2−(d)に示すよ
うに転写体5と受像体11とが剥離され、剥離後の受像
体11の表面には、潜像2に対応する部分のPd膜17
のみがパターン状に転写された。したがって、転写体5
の接着液が付与されていない領域(非潜像部)では、転
写材は受像体11上に転写されず、支持体18上に残っ
ていた。
【0048】−無電界メッキ工程− 前記転写工程の後、Pd膜がパターン状に転写された受
像体11を、無電解メッキ液(メルプレート Cu−3
90、メルテックス(株)製)に5分間浸漬すると、受
像体の表面にパターン状に形成されたPd膜17の膜面
には、銅(Cu)膜が形成(被覆)された。形成された銅
膜の膜厚は2μmであった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁性基板の表面に所
望のパターンの金属配線を形成する場合に、製造工程の
簡易化及び製造コストの低減が図れ、電気抵抗の上昇を
伴うことなく、極細線などの高精細な金属パターンを均
一厚に形成することのできる金属像形成方法、及び該金
属像形成方法により得られ、均一厚かつ高精細で電気抵
抗の低い金属配線を有する低廉な基板を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属像形成方法により転写材を転写
してパターン形成する工程の一例を示す概略工程図であ
る。
【図2】 本発明の金属像形成方法により転写材を転写
してパターン形成する工程の一例を示す概略工程図であ
る。
【図3】 本発明の金属膜形成方法により転写材を転写
している状態を説明するための概略図である。
【符号の説明】
2 …潜像(接着体) 3 …支持ドラム 5 …転写体 7 …ピンチローラ(加熱手段) 11,21 …受像体 13 …液滴吐出ヘッド 17 …転写材 18 …支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/18 H05K 3/18 J // H05K 3/24 3/24 A Fターム(参考) 2H086 BA01 BA02 BA05 BA18 BA19 BA23 BA26 BA59 4E351 AA03 BB01 BB32 BB33 BB35 BB38 CC01 CC03 CC07 CC18 CC19 DD04 DD05 DD06 DD19 DD20 GG06 GG20 4K022 AA03 AA04 AA18 AA42 BA08 BA31 BA35 CA09 CA19 CA20 CA21 CA25 CA28 DA01 5E343 AA02 AA15 AA17 BB16 BB23 BB24 BB25 BB43 BB44 BB45 BB48 BB49 BB71 CC01 DD12 DD22 DD23 DD25 DD33 DD56 DD62 DD63 EE24 FF05 FF08 GG08 GG11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材を有する転写体及び受像体の少な
    くとも一方に、熱硬化性又は紫外線硬化性の接着体を含
    む液滴を画像様に吐出して潜像を形成する工程と、形成
    された潜像を挟んで前記転写体の転写材を有する側と前
    記受像体とを密着させ、前記接着体を硬化させるための
    熱若しくは紫外線を印加して、前記転写体の転写材を硬
    化された接着体を介して前記画像様に前記受像体に定着
    する工程と、前記転写体と受像体とを剥離して、定着さ
    れた転写材を前記受像体に転写し像形成する工程と、受
    像体上の少なくとも前記像部分に無電解メッキ処理を施
    して金属膜を形成する工程と、を有することを特徴とす
    る金属像形成方法。
  2. 【請求項2】 転写材が、Ni、Co、Fe、Rh、C
    u、Pd、Ag、Pt及びAuより選択される少なくと
    も一種の金属を含む請求項1に記載の金属像形成方法。
  3. 【請求項3】 転写材が層状に設けられ、該層の層厚が
    1〜100nmである請求項1又は2に記載の金属像形
    成方法。
  4. 【請求項4】 金属膜を形成する工程前において、転写
    材からなる像が受像体上に島状に設けられ、該島状像部
    の厚みが1〜10nmである請求項1から3のいずれか
    に記載の金属像形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかの金属像形成
    方法により得られることを特徴とする基板。
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