JP2002268381A - 静電潜像現像方法 - Google Patents

静電潜像現像方法

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JP2002268381A
JP2002268381A JP2001064142A JP2001064142A JP2002268381A JP 2002268381 A JP2002268381 A JP 2002268381A JP 2001064142 A JP2001064142 A JP 2001064142A JP 2001064142 A JP2001064142 A JP 2001064142A JP 2002268381 A JP2002268381 A JP 2002268381A
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JP2001064142A
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Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
Akihiro Koban
昭宏 小番
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像の方向性(現像スリーブが静電潜像の移
動速度より速いことを意味する。)に関連した品質、異
常画質の改良をすることができる現像方法[即ち、
(1)後端白抜け、(2)横ラインの切れ切れ、(3)
縦ラインの太り、(4)文字のシャープネス(縦太り、
横細り)減少させ、(5)キャリア付着の余裕度アッ
プ、かつ(6)地汚れの少ない高画像濃度を達成するこ
と)を提供すること。 【解決手段】 直流バイアス(VB)を印加する二成分
現像方式において、感光体と現像スリーブの最近接部
(現像ギャップ=Gp)の距離が0.6mm以下であっ
て、最近接部における現像剤の密度ρpが、その現像剤
の嵩密度をρaとしたとき、ρp<0.7×ρaである
ことを特徴とする静電潜像現像方法。 ρp=J/Gp(cm)(以後、ρpを「現像剤の密
度」又は「Gp剤密度」と呼ぶ。) J=汲み上げ量(g/cm2) ρa=現像剤密度(g/cm3

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷などに使用される静電潜像現像方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真の現像方式には、トナーのみを
主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビ
ーズ、磁性体キャリア、あるいはそれらの表面を樹脂な
どで被覆したコートキャリアとトナーを混合して使用す
る二成分系現像方式がある。二成分現像方式はキャリア
を使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広
いため、一成分方式に比較して、帯電特性が安定してお
り、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。
また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、
特に高速機に使用されることが多い。レーザービームな
どで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化す
るデジタル方式の電子写真においても、前述の特徴を活
かして二成分現像方式が広く採用されている。また、解
像度アップ、ハイライト再現性向上、およびカラー化な
どに対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小
化、高密度化がはかられており、そのためプロセス条
件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案が
なされている。
【0003】二成分現像剤を用いる現像方式では、感光
体の移動速度を(Vp[mm/sec])、現像領域幅
(感光体に対して現像剤の接触している幅)をL[m
m]とすると、潜像が現像剤に接触している時間(=現
像時間)は、(L/Vp)[sec]で表わされ、Lが
小さいほど、また、Vpが大きくなるほど現像時間は短
くなる。現像時間が短くなると現像量の低下が起こり、
画像濃度の低下、ハーフトーン画像の濃度ムラ、現像ブ
ラシ跡、細線画像の切れ切れや、小径ドットのヌケなど
画像品質に不具合を生ずる。それらの不具合を解決する
ために、感光体の電位を高くして現像ポテンシャルを上
げること、感光体と同方向に移動する現像スリーブの速
度の(Vr[mm/sec])をVpに見合うようにし
て大きくし、現像剤をより多く移動させて、静電潜像に
対する現像剤の接触量を増やす方法などの対策がとられ
てきた。現像ポテンシャルを上げることは、通過電荷量
が増え、感光体の寿命を短くするなどの課題があるた
め、一般的には静電潜像に対する現像剤の接触量を増や
す方法が多く採用されている。
【0004】しかし、現像スリーブと感光体との間の速
度差を利用して、現像剤の接触量を増加させると、べた
部の画像濃度は上昇するが、べた画像の端部、およびハ
ーフトーン画像の端部において、画像濃度変化や、白抜
けなど、異常画像の発生が顕著であった。これらは、い
ずれも潜像電位が不連続に急変している画像端部に現れ
る傾向がある。感光体とスリーブの回転方向が同方向
(以後、順回転という)で、Vr/Vpが1より大きい
場合、現像領域において、キャリアは静電潜像を追い越
す形で動いている。従って、静電潜像において、地肌部
からベタ部へと変化している画像境界では、現像剤は、
ベタ部に遭遇する前に、地肌部を通過してきており、キ
ャリアに保持されているトナーは地肌ポテンシャル=V
B−VD(但し、VB:直流バイアス、VD:帯電電位)に
より、潜像の地肌部とは反対側の現像スリーブ側にシフ
ト(排斥)されている。そのため、特に、Vr/Vpが
1よりかなり大きい場合、現像剤は地肌部とベタ画像の
境界領域に、トナーを瞬間的に供給することができず、
ベタ画像の後端(潜像の進行における後端)が白く抜け
てしまうという現象があった。
【0005】現像剤が地肌部を通過している間は、トナ
ーはスリーブ側にシフトしており、感光体に接触する現
像剤の先端にはトナーが少なくなっている。因みに、こ
の現象が、地汚れの防止に役立っている。現像剤が、地
肌部から、画像の後端部分にさしかかると、今度は現像
剤に対して、現像ポテンシャル=VL−VB(但し、
L:露光後電位、VB:直流バイアス電位)が作用し、
画像部にトナーを現像しようとするが、トナーが現像ス
リーブ側にドリフトしているために、供給が追いつかな
い。べた後端と、ハーフトーン画像後端部で比べると、
後者の白抜けが目立ち易い傾向がある。これは、ハーフ
トーン部の方が現像ポテンシャルが小さいためであると
考えられる。以後、べた画像後端に起きる場合は、べた
後端白抜け、ハーフトーン部後端に起きる場合は、ハー
フトーン後端白抜けと呼ぶことにする。
【0006】一方、感光体と現像スリーブが逆方向に回
転している(以後、逆回転と言う)場合には、前述と同
じ理由により、地肌部とベタ部の境界領域に白抜けが発
生するが、順回転の場合と違って、ベタ画像の先端に白
抜けが起きる。また、順回転において、Vr/Vpが1
より小さい場合には、静電潜像に対してキャリアが向か
ってくる、即ち、“逆回転”状態となり、白抜けはベタ
画像先端に起こる。
【0007】これまでにも、感光体に対する現像スリー
ブの速度差を小さくした状態で、現像の方向性に関連し
た異常画質を改良する試みが行なわれてきたが、現像ス
リーブと、感光体の速度差を小さくしようとすると、画
像濃度低下や、地汚れといった課題が発生し、両者を満
足できる二成分現像方式の提供が難しかった。
【0008】近年のデジタル処理による高画質化は目覚
しいものがあるが、現像の方向性(現像スリーブが静電
潜像の移動速度より速いことを意味する。)に起因する
異常画質・品質は、後端白抜けのみではなく、横ライン
の切れ切れ、縦ラインの太り、文字のシャープネス(縦
太り、横細り)、キャリア付着など様々な形で表われお
り、更なる品質改良が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
の方向性(現像スリーブが静電潜像の移動速度より速い
ことを意味する。)に関連した品質、異常画質の改良を
することができる現像方法[即ち、(1)後端白抜け、
(2)横ラインの切れ切れ、(3)縦ラインの太り、
(4)文字のシャープネス(縦太り、横細り)を減少さ
せ、(5)キャリア付着の余裕度アップ、かつ(6)地
汚れの少ない高画像濃度を達成すること)を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め本発明者らが、鋭意解析・検討したところ、以下のこ
とが分かった。即ち、(1)後端白抜け、および(2)
横ラインの切れ切れの原因は、現像ポテンシャルの影響
により、感光体から現像スリーブ方向に向かって、現像
剤中をトナーがドリフトし、感光体表面近傍のトナーが
激減することが主原因であり、トナーがドリフトしたこ
とにより、キャリアにカウンターチャージが残ることも
影響しており、現像剤の長寿命化、高画質などの目的で
広く使われている樹脂コートキャリアを使用した場合、
カウンターチャージの影響が特に大きい。従って、キャ
リア表面からのこのようなトナードリフトを防ぐことが
必要であり、また、トナーがドリフトしていても、現像
ポテンシャルが作用すると、現像電界に速やかに応答し
て、キャリア表面に戻ることができる現像システムが必
要である。
【0011】そのために、まず、磁気ブラシ現像に用い
るキャリアの密度に着目し、小密度化を試みたが、単に
小密度キャリアの採用のみを用いても目的達成は難しい
ため、次に、現像部位における磁気ブラシ中でのキャリ
アの充填度合いを小さくするためキャリアの真の密度に
対する嵩密度の割合を小さくすることを試み、GP剤密
度を特定の密度に設定してみたところ、磁気ブラシ中で
のキャリア粒子相互間の隙間が適性化され、かつキャリ
アの動きがよくなり(撹乱され)トナードリフトが起き
難い状態が作り出せることが分かった。つまり磁気ブラ
シ中で、キャリア粒子相互間の隙間の適性化と共に、キ
ャリアの易動性の双方の実現が、トナーの現像界面に迅
速に移動させるために重要な要件であることが判った。
これにより、従来に比べ、磁気ブラシが密になり過ぎて
いないため、磁気ブラシによってトナーの動きが邪魔さ
れず、現像剤の深さ方向のトナーの動きがよくなった。
また、一旦、ドリフトしていたトナーも、現像ポテンシ
ャルが作用すると速やかに現像に寄与し、べた部後端、
およびハーフトーン後端部をカスレなく現像することを
確認できた。また、現像剤の密度が適正化されているた
めに、一度現像されたべた・ハーフトーン後端部のトナ
ーが、かきとられる(スキャベンジング)影響も小さ
い。
【0012】また、(3)縦ラインの太りに関しては、
現像スリーブ進行方向に対して直角な方向(スリーブ長
手方向)からのトナー供給が寄与しており、それによっ
て、縦ラインが太ることが主因である。そこで、現像領
域でのGP剤密度を小さくすると、磁気ブラシの本数が
減り、縦ライン近傍の横方向からのトナー供給が減るた
め、縦ライン太りが大幅に改善されることが分かった。
【0013】また、(4)文字のシャープネス(縦太
り、横細り)に関しては、個々の文字は、大きさの差こ
そあれ、横線と縦線が至るところに入っており、上記の
(1),(2)および(3)が絡み合って、文字全体の
シャープネス(縦太り、横細り)を作りだしている。従
って、対策としては、上記の(1),(2)および
(3)のバランスをとればよい。
【0014】また、(5)キャリア付着の余裕度アップ
に関しては、磁石固定方式の現像においては、現像領域
に入った個々の現像剤(トナーとキャリア)は、感光体
に対してほとんど同じ方向を向いている。従って、現像
剤が、潜像の地肌部を通ってベタ部を通過する場合、ベ
タ部に入る迄は、地肌ポテンシャルの影響を受けてい
る。現像剤中のトナーは現像スリーブ側にシフトしてお
り、磁気ブラシ先端ではトナーが少なくなって、キャリ
アに逆極性の電荷が蓄積された状態となっている。その
ため、ベタのエッジ部分など現像電界が逆方向を向いて
いる場所には、キャリアが現像されキャリア付着となり
易い。地肌ポテンシャルの影響を特に強く受けた現像剤
では、トナーがスリーブ方向に徐々にドリフトし、現像
領域を出るときにはキャリアが、トナーと反対極性(カ
ウンターチャージと呼ぶ)の大きな電荷をもつことにな
り、その結果、キャリアは磁気束縛力を逃れて、次々に
感光体に付着(=現像)すると考えられる。
【0015】一方、マグネット・現像スリーブ両回転方
式では、キャリアは現像領域で常に回転しており、トナ
ーのドリフトが起り難い状況が作られており、キャリア
の逆帯電が実質的にほとんど起きていないと考えられ、
ハーフトーン後端白抜けも発生せず、横ラインの再現性
がよい。これは、上記のキャリア付着のメカニズムから
推測されるように、キャリア上のトナーがスリーブ方向
にドリフトしておらず、潜像に対して常にトナーを供給
できる(≒現像の後れを生じない)状態にあるためだと
考えられる。
【0016】しかしながら、マグネット・現像スリーブ
両回転方式では、現像スリーブ線速度に応じて、マグネ
ットを高速回転させる必要があり、装置が複雑化する。
磁気ブラシを感光体に均一に接触させるためには、潜像
が現像領域を通過する間に、磁極が少なくとも2個以上
通過する必要があり、中速機で、10数極の磁極をもつ
マグネットを使ったとしても、1000rpm以上で回
転させる必要がある。そのため、機械的振動、ジッタ
ー、渦電流による現像スリーブの発熱とそれに伴う現像
剤の劣化などの問題があり、目的を達成することが難し
い。本発明においては現像領域の磁気ブラシ密度、キャ
リア粒径、および磁気特性を適正化することにより、キ
ャリア付着は大幅に改善される。また、帯電量が高い
と、カウンターチャージも大きいので帯電量の適性化が
必要である。
【0017】さらにまた、(6)地汚れの少ない高画像
濃度を達成することに関しては、従来、汲み上げ量を極
端に減らすと、画像濃度低下、地汚れの余裕度低下が問
題であったが、現像領域でのGP剤密度を適正に制御す
ることにより、現像剤中のトナー現像効率がアップし、
画像濃度を出せることが分かった。また、現像スリーブ
線速/感光体線速、キャリア粒径、現像剤帯電量、磁気
特性を検討することにより、地汚れと現像方向性の両立
が可能な現像方法を得ることができた。以上の解析・検
討結果から、下記の構成・現像方法の採用により、目的
を達成できることを見出した。
【0018】以下、上記(1)から(6)までの品質を
改良するための、本発明における具体的な達成手段につ
いて述べる。直流バイアス(VB)を印加する二成分現
像方式において、感光体と現像スリーブの最近接部(現
像ギャップ=Gp)の距離が0.6mm以下であって、
最近接部における現像剤の密度ρpが、その現像剤の嵩
密度ρaとしたとき、ρp<0.7×ρaとすると、磁
気ブラシの密度が適性となり、現像方向性関連の品質
と、画像濃度、地汚れ防止が両立できることが分かっ
た。これは、現像剤を現像部位に多量に供給することに
より、高画像濃度及び白ぬけを防止することを志向する
従来の一般的傾向とは逆の解決方向のものである。
【0019】J;汲み上げ量(g/cm2)は、使用さ
れるプロセススピードで感光体、現像スリーブを60秒
攪拌させた後、マシンを強制的に停止させ、ドクターブ
レードを通過し、現像領域に入る前の現像剤の密度を、
1cm2当たりのグラム数で表示した。Gp剤密度ρp
は、ρp=J/Gp(cm)であり、Gpは、隙間ゲー
ジ、レーザー光線などを使用して、計測することができ
る。使用されている現像剤の嵩密度ρaは、JIS−Z
2504の嵩比重測定器を使用し、25cm3のステン
レスカップに、現像剤量85±5gを投入した後、オー
バーフローした現像剤を、幅10mmの平らなステンレ
ス板ですり切り、カップ内の現像剤重量を25cm3
割って、現像剤の嵩密度を算出した。ここでいう現像剤
の嵩密度とは、使用されるプロセス条件における、ラン
ニング中の現像剤の平均トナー濃度での値を意味する。
【0020】感光体速度(Vp)と現像スリーブ速度
(Vr)の線速比は、1<(Vr/Vp)<3.5が望
ましく、より好ましくは、1.2<(Vr/Vp)<3
である(但し、Vr=現像スリーブの線速度[mm/s
ec]、Vp=感光体の線速度[mm/sec])。
【0021】キャリアへのトナー被覆率が50%のと
き、トナー帯電量<35μc/gである静電潜像現像方
法である。トナーの帯電量が高すぎると充分な画像濃度
が得られず、キャリアに蓄積するトナーと逆極性のカウ
ンターチャージにより、黒ベタ部エッジへのキャリア付
着が起こり易くなる。従って、以下に示す式で表わされ
るキャリア表面に対するトナーの被覆率(%)が50%
のとき、トナー帯電量が50μc/g以下がよいが、よ
り好ましくは、35μc/g以下である。キャリアへの
トナー被覆率は次の式により表わされる。
【0022】
【数1】 被覆率=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt) ×(1/4)×100 …(1) トナーの真比重:1.20(ただし、カーボン量は8.
9%)、後述のフェライトコートキャリアは、重量平均
粒径100μm、真比重5.0g/cm3、60μmフェ
ライトコートキャリアは、真比重4.8g/cm3であ
る。Dc:キャリア平均粒径(μm)、Dt:トナー平
均粒径(μm)、Wt:トナーの重量、Wc:キャリア
の重量、ρt:トナー真密度(g/cm3)、ρc:キ
ャリア真密度(g/cm3)を示す。
【0023】請求項1の条件において、(Vr/Vp)
=K、および汲み上げ量(g/cm 2)Jとするとき、
0.01g/cm2<J×K<0.22g/cm2の範囲
で現像剤の供給を制御すると、現像方向性、画像濃度、
地汚れの目標を達成できる。また、上記の条件を維持す
ることにより、べた画像(トナー付着量にして、約0.
6mg/cm2)をとり続けても、潜像に対するトナー
供給が確保された。
【0024】請求項1の条件において、キャリアの重量
平均粒径Dvが70μm以下とすることにより、方向性
に関連する品質と画像濃度、および地汚れの低下を防止
できる。重量平均粒径が70μmより大きくなると、充
分な画像濃度を得るために、トナー濃度を高くすると、
地汚れが悪化する傾向がある。また、キャリア径が80
μmより大きくなると、ドット再現性のバラツキが大き
くなり、穂跡も発生し易くなる。
【0025】キャリアの磁気モーメント(1K Oeの
値)は、好ましくは30〜130emu/g、より好ま
しくは50〜100emu/gである芯材を使用し、請
求項1の条件で現像すると、高画像濃度で、地汚れがな
く、かつ、現像方向性の少ない高画質が得られる。磁気
モーメントは、東英工業株式会社製 多試料回転式磁化
測定装置 REM−1−10を用い、印加磁界1000
Oeにて測定した。キャリアの磁気モーメントが40e
mu/gより小さくなると、遠心力によって磁気ブラシ
中のキャリアが飛散し、キャリア付着が発生し易くな
る。また、潜像と逆電界であるベタのエッジ部、あるい
は地肌部に、カウンターチャージを持ったキャリアが現
像され、感光体へのキャリア付着となる。
【0026】本発明で使用することができるキャリア芯
材としては、従来より公知のものが使用できる。例え
ば、鉄、コバルトなどの強磁性体、ヘマタイト、およ
び、金属酸化物として、MO・Fe23、または、MF
e24の一般式で表されるマグネタイト、フェライトな
どを好ましく用いることができる。ここで、Mは2価あ
るいは、1価の金属イオンMn、Fe、Ni、Co、C
u、Mg、Zn、Cd、Liなどであり、Mは単独ある
いは複数で使用できる。Li系フェライト、Mn系フェ
ライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェラ
イト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどが挙
げられる。キャリア芯材としては、上記の磁性粒子が一
般的だが、磁性粉をフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂など公知の樹脂中に分散した形態を持
つ、所謂樹脂分散キャリアも好適に用いられる。
【0027】請求項1に記載の現像方法は、トナーの動
きがよく現像効率が高いために、現像ポテンシャル(*
1)≦400ボルト以下で、充分な画像濃度と、現像方
向を改良した高画質を得ることができる。 *1:現像ポテンシャル=VL−VB(但し、VL:露光
後電位、VB:直流バイアス電位)
【0028】感光体の劣化を防ぐためには、帯電電位を
低くすることが有効である。請求項1における現像方法
は、地汚れに対して余裕度があるので、地肌ポテンシャ
ル(*2)を低くすることができ、300ボルトより低
い地肌ポテンシャルで充分である。 *2:地肌ポテンシャル=VB−VD(但し、VB:直流
バイアス、VD:帯電電位)
【0029】本発明のキャリアは、主に芯材表面を樹脂
で被覆されたものが使用される。被覆用樹脂としては、
以下のものを単独または、二種以上混合して使用するこ
とが可能である。即ち、例えば、ポリスチレン、クロロ
ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−
クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビ
ニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共
重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)スチ
レン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体など
のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー
樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹
脂、ストレートシリコーン樹脂、変性シリコーン、フェ
ノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂など
が挙げられる。
【0030】本発明の被覆樹脂の形成方法は、スプレー
ドライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法な
ど公知の方法が使用できる。
【0031】本発明に使用されるトナーとしては、バイ
ンダー樹脂としての熱可塑性樹脂を主成分とし、着色
剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含むもので
ある。そして、一般公知の粉砕法、重合法、造粒法など
の各種のトナー製法によって作成された不定形、また
は、球形のトナーを用いることができる。
【0032】バインダー樹脂としては次のものを、単独
あるいは混合して使用できる。アクリル系としては、ポ
リスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその
置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニ
ルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重
合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン
−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル
酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共
重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニル
メチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケト
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレ
ン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル
メタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアク
リル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族
系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスな
どである。
【0033】また、ポリエステル樹脂はアクリル系樹脂
にくらべ、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より
溶融粘度を低下させることが可能であり、好ましい。ポ
リエステル樹脂としては、アルコールと酸との重縮合反
応によって得られ、例えばアルコールとしては、ポリエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール
などのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)
シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェ
ノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポ
リオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル
化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和も
しくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール
単量体、その他の2価のアルコール単量体、ソルビトー
ル、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソ
ルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、
トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタント
リオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロ
ール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−
1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロ
キシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体
を挙げることができる。また、ポリエステル樹脂を得る
ために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、
マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、
テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素
数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換し
た2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アル
キルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4
−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリ
カルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸,
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ブタントリカルボン酸,1,2,5−ヘキサントリカル
ボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メ
チレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキ
シル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボ
ン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価
以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0034】さらにエポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例
えば、エポミックR362,R364,R365,R3
66,R367,R369(以上、三井石油化学工業
(株)製)、エポトートYD−011,YD−012,
YD−014,YD−904,YD−017(以上、東
都化成(株)製)エポコ−ト1002,1004,10
07(以上、シェル化学社製)等の市販のものがある。
【0035】本発明に使用される着色剤としては、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハン
ザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイル
ブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイ
エロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モ
ノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など従来公知のいかなる
染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
【0036】トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的
で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯
塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフト
エ塩、ジカルボン酸のCo,Cr,Fe等の金属錯体ア
ミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料など
を含有させることができる。
【0037】さらにまた、本発明のトナーは必要に応じ
て離型剤を添加してもよい。離型材料としては、低分子
量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバ
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワッ
クス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独ま
たは混合して用いることができるが、これらに限定され
るものではない。
【0038】良好な画像を得るためにはトナーに充分な
流動性を付与し、転写抜けなどの異常のない画像を得る
ことが肝要である。これには一般に流動性向上材として
疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子
を外添することが公知であり、金属酸化物、有機樹脂微
粒子、金属石鹸など下記のものを用いることが可能であ
る。例えばテフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛の
ごとき滑剤或るいは酸価セリウム、炭化ケイ素などの研
磨剤、或いは、例えば表面を疎水化したSiO2,Ti
2等の無機酸化物などの流動性付与剤、ケーキング防
止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物
などである。特に従来、流動性の向上効果においては疎
水性シリカが好ましく用いられる。
【0039】
【実施例】以下本発明を、製造例、実施例、および比較
例を用いて説明する。以下において、「部」は重量部を
表わす。 (トナー製造例1) ポリエステル樹脂 60部 スチレンアクリル樹脂 25部 カルナウバワックス1号品 5部 カーボンブラック(三菱化学 #44) 9部 含クロムアゾ化合物(保土ヶ谷化学 T−77) 2部 以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式
押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕
し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに
風力分級機で重量平均粒径7.6μm、真比重1.20
g/cm3のトナー母粒子を得た。更に、このトナー母
粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972
日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキ
サーで混合して、トナーIを得た。
【0040】(キャリア製造例1)シリコーン樹脂(S
R2411:東レダウコーニングシリコーン社製)固形
分を、5wt%になるように希釈しシリコーン樹脂溶液
を得た。キャリア芯材として、重量平均粒径100μ
m、1KOeでの磁気モーメントが40emu/gのC
u−Zn系フェライト5Kgに対して、上記のシリコー
ン樹脂溶液を流動床型コーティング装置を用いて、10
0℃の雰囲気下で、約30g/minの割合で塗布し、
更に、290℃で2時間加熱焼成して、膜厚0.65μ
m、真比重5.0g/cm3のキャリアAを得た。膜厚
の調整はコート液量により行なった。キャリアAへのト
ナーIの被覆率が50%のとき(一般式(1)によ
る)、トナー帯電量は37μc/gであった。
【0041】(キャリア製造例2)焼成温度を、200
℃で2時間にする以外は製造例1と全く同じ方法で、膜
厚0.65μm、真比重5.0g/cm3のキャリアB
を作成した。キャリアBへのトナーIの被覆率が50%
のとき(一般式(1)による)、トナー帯電量は20μ
c/gであった。
【0042】(キャリア製造例3)キャリアの重量平均
粒径を60μmとする以外は、製造例1と全く同じ方法
で、膜厚0.63μm、真比重5.19g/cm3のキ
ャリアCを作成した。キャリアCへのトナーIの被覆率
が50%のとき(一般式(1)による)、トナー帯電量
は36μc/gであった。
【0043】(キャリア製造例4)1KOeでの磁気モ
ーメントが70emu/gである以外は、製造例1と全
く同じ方法で、膜厚0.65μm、真比重5.0g/c
3のキャリアDを作成した。キャリアDへのトナーI
の被覆率が50%のとき(一般式(1)による)、トナ
ー帯電量は36μc/gであった。
【0044】(キャリア製造例5)キャリア芯材とし
て、1Koeでの磁気モーメントが150emu/gで
あるスチールを使用すること以外は、製造例1と全く同
じ方法で、膜厚0.65μm、真比重7.3g/cm3
のキャリアEを作成した。キャリアEへのトナーIの被
覆率が50%のとき(一般式(1)による)、トナー帯
電量は38μc/gであった。
【0045】〔評価方法〕 [現像条件]イマジオMF4570(リコー製デジタル
複写機・プリンター複合機)改造機を使用し、次の現像
条件で、画像品質評価を行なった。 ・帯電電位(Vd):−1000V以下可変 ・現像バイアス:外部電源により任意の直流バイアスを
印加 ・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.55m
m、および0.40mmで実験 ・現像スリーブ:直径20mm ・現像領域幅(現像剤が感光体と接触している幅):約
4.0mm ・汲み上げ量:ドクターギャップ(現像スリーブ用−ド
クター)の調整により制御 ・感光体線速度:230mm/sec ・現像スリーブ線速/感光体線速:現像スリーブ速度を
変化させ、2.0〜4.0の範囲で実験(順現像) ・画像部(べた、ハーフトーン画像)に相当する潜像電
位(VL)は、レーザービームの光量により調整 ・感光体:電荷輸送層の膜厚30μm、静電容量80P
F/cm2 ・品質評価は転写紙上で実施
【0046】[画像品質項目] 1.画像濃度:上記現像条件における、30mm×30
mmの黒ベタ部(潜像電位−150V)の中心をマクベ
ス濃度計で5個所測定し平均値を出す。 2.地汚れ:各現像条件における地肌部の地汚れを10
段階でランク評価ランク10が最も地汚れが少なくベス
ト。 3.ベタ後端白抜け:上記現像条件における、30mm
×30mmの黒ベタ部(潜像電位−150V)の後端エ
ッジ部分の白抜けの程度(幅および濃度)を段階見本で
評価:ランク10がベスト 4.ハーフトーン後端白抜け:上記現像条件における、
30mm×30mmのハーフトーン部(潜像電位−35
0V)の後端エッジ部分の白抜けの評価:オリジナル濃
度、0.2から1.2までの10mm×10mmチャー
トに対して、後端白抜け発生の上限濃度を示す。濃度が
低いほど良好。 5.横ラインの切れ切れ:10段階ランク評価/ランク
10がベスト 6.縦ラインの太り:オリジナル50μmに対して再現
性された線幅(1.0がベストであり、数値が大きくな
るほど悪い) 7.文字のシャープネス(縦太り、横細り): 10段
階で評価/ランク10がベスト 8.キャリア付着:副走査方向に2ドットライン(10
0lpi/inch)の画像を作成し、直流バイアス4
00Vを印加して、キャリア付着をランク評価/ランク
10がベスト 9.穂跡:現像バイアス350V印加したときの、黒ベ
タ部の穂跡をランク評価/ランク10がベスト
【0047】(実施例1)キャリアA(100部)に対
して、トナーI(3.5部)を加えて、ボールミルで2
0分攪拌して現像剤を作成した。トナー帯電量は、38
μc/gであった。このときの現像剤の嵩密度ρaは
1.97g/cm3である。次に、イマジオMF457
0改造機を使用し、以下の条件で、前述の画像品質項目
についての評価を行った。感光体線速230mm/se
c、現像ポテンシャル450V、地肌ポテンシャル35
0V、ハーフトーン部の場合は現像ポテンシャルを20
0V、露光後電位は150V、(現像スリーブ線速/感
光体線速)=3.2、現像ギャップ:0.40mm、汲
み上げ量0.053g/cm2、GP剤密度:1.32
5g/cm3、ρp/ρa=0.67、潜像への現像剤
供給量は0.170g/cm2である。画像品質評価結
果:画像濃度は1.41、地汚れはランク7、べた後端
白抜けランク7、ハーフトーン後端白抜け発生濃度は
0.7、横ライン切れ切れはランク6、縦線太りは1.
21、文字シャープネスはランク6、キャリア付着はラ
ンク7、穂跡はランク7と、画像濃度、地汚れ、現像方
向性に関連する項目も問題ない高画質が得られた。
【0048】(実施例2)キャリアA(100部)に対
して、トナーI(3.5部)を加えて、ボールミルで2
0分攪拌して現像剤を作成した。トナー帯電量は、38
μc/gであった。このときの現像剤の嵩密度ρaは
1.97g/cm3である。次に、イマジオMF457
0改造機を使用し、以下の条件で、前述の画像品質項目
についての評価を行った。感光体線速230mm/se
c、現像ポテンシャル450V、地肌ポテンシャル35
0V、ハーフトーン部の場合は現像ポテンシャルを20
0V、露光後電位は150V、(現像スリーブ線速/感
光体線速)=3.2、現像ギャップ:0.40mm、汲
み上げ量0.048g/cm2、GP剤密度:1.20
g/cm3であり、ρp/ρa=0.61、潜像への現
像剤供給量は0.154g/cm2である。画像品質評価
結果:画像濃度は1.41、地汚れはランク7、べた後
端白抜けランク7、ハーフトーン後端白抜け発生濃度は
0.7、横ライン切れ切れはランク6、縦線太りは1.
21、文字シャープネスはランク6、キャリア付着はラ
ンク7、穂跡はランク7と、画像濃度、地汚れ、現像方
向性に関連する項目も問題ない高画質が得られた。
【0049】(比較例1)ドクターギャップを調整し
て、汲み上げ量を0.058g/cm2とし、GP剤密
度を1450g/cm3、ρp/ρa=0.74、潜像
への現像剤供給量は0.186g/cm2とする以外は、
実施例1と全く同じ現像条件で実験し、画像品質項目の
評価を行った。現像方向性に関連する品質、後端白抜
け、ハーフトーン後端白抜け、横ライン切れ切れ、縦線
の太り、文字シャープネス、穂跡ともに実施例1に比
べ、劣っていた。
【0050】(比較例2)ドクターギャップを調整し
て、汲み上げ量を0.067g/cm2とし、GP剤密
度を1.675g/cm3、ρp/ρa=0.85、潜
像への現像剤供給量は0.214g/cm2とする以外
は、実施例1と全く同じ現像条件で実験し、画像品質項
目の評価を行った。現像方向性に関連する品質、後端白
抜け、ハーフトーン後端白抜け、横ライン切れ切れ、縦
線の太り、文字シャープネス、穂跡ともに実施例1に比
べ、劣っている。表1に現像条件関連の項目、表2に画
像品質項目を示す。
【0051】(実施例3)(現像剤スリーブ線速/感光
体線速)=2.5、潜像への剤供給量を0.12g/c
2とする以外は、実施例1と全く同じ現像条件で画像
品質を調べた。実施例1に比べ、現像方向性に関連した
品質が一段と向上している。
【0052】(実施例4)キャリアの焼成温度を290
℃から200℃(キャリアB)に変え、キャリアに対す
るトナー1の被覆率が50%のときの帯電量が37μc
/gから、20μc/gにした以外は、実施例1と全く
同じ条件で、画像品質テストを行った。表2に示すよう
に、ハーフトーン後端白抜け、横ライン切れ切れ、キャ
リア付着が特に改良されている。
【0053】(実勢例5)GP剤密度を、1.31g/
cm3とし、ρp/ρa=0.66、潜像への剤供給量
を0.230g/cm2とした以外は、実施例1と全く
同じ条件でテストを行った。後者の影響により、実施例
1に比べ縦線の太り、文字のシャープネスが劣化してい
る。
【0054】(実施例6)ドクターギャップを調整し
て、汲み上げ量を0.002g/cm2とし、GP剤密
度を0.036g/cm3、ρp/ρa=0.02、潜
像への現像剤供給量は0.006g/cm2とする以外
は、実施例1と同じ方法で、テストを行った。後者の影
響により、画像濃度低下が起きているが、現像方向性に
関連した品質は良好である。
【0055】(実施例7)キャリア粒径を、60μm
(キャリアC)に変える以外は、実施例1と同様に画像
品質の評価を行った。実施例1に比べ、画像濃度の上
昇、ハーフトーン後端白抜け、文字のシャープネスなど
の画質向上が顕著である。
【0056】(実施例8)キャリアの磁気モーメントを
70emu/g(キャリアD)とする以外は、実施例1
と全く同様のテストを行った。キャリアの磁気モーメン
トが強くなったため、汲み上げ量がわずかに増えてい
る。表2に示すように、地汚れ余裕度アップ、更に現像
方向性に関するすべての項目が、実施例1より改良され
ている。
【0057】(実施例9)磁気モーメントが150em
u/gのキャリアEを使用する以外は、実施例8と全く
同じ方法で、テストを行った。磁気モーメントが大きく
なったことで、汲み上げ量は増えたが、画像濃度低下、
穂跡が劣化した。キャリア付着は良くなっている。
【0058】(実施例10)帯電電位、および現像バイ
アスをそれぞれ100V下げ、現像ポテンシャルを35
0V、地肌ポテンシャルを350Vとする以外は、実施
例1と全く同じ方法で画像品質を確認した。現像ポテン
シャルが100V下がっても、充分な画像濃度が得ら
れ、特に縦線の太り、シャープネスが改良された。
【0059】(実施例11)帯電電位を100V下げ、
地肌ポテンシャルを250Vとする以外は、実施例1と
全く同じ方法で画像品質を確認した。ハーフトーン後端
白抜けに顕著な改善効果が見られる。以上の結果をまと
めて、表1(現像条件、現像剤の特性)、表2(画像品
質評価結果の一覧)を示す。
【0060】
【表1−1】 Gp:現像ギャップ(mm) J:汲み上げ量(g/cm2) ρp(GP剤密度)=J/Gp(g/cm3) ρa:使用現像剤の嵩密度(g/cm3) K=(Vr/Vp) J×K:潜像への現像剤供給量(g/cm2
【0061】
【表1−2】 トナーIによる被覆率が50%のときの帯電量(μc/
g) 使用現像剤の帯電量(μc/g) 磁気モーメント(emu/g):1KOeにおける磁気
モーメント 現像ポテンシャル=VL−VB (但し、VL:露光後電位、VB:直流バイアス電位) 地肌ポテンシャル=VB-VD(但し、VB:直流バイア
ス、VD:帯電電位)
【0062】
【表2−1】
【0063】
【表2−2】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明は直流バイアス(V B)を印加する二
成分現像方式において、現像ギャップが0.6mm以下
であって、GP剤密度をコントロールした現像方法であ
って、更に、スリーブ線速度、トナー帯電量、潜像への
現像剤供給量、キャリアの重量平均粒径Dv、キャリア
の磁気モーメント、現像ポテンシャル、および地肌ポテ
ンシャルを制御することによって、現像の方向性に関連
した品質、異常画質の改良をすることができる現像方法
を提供できる。即ち、(1)後端白抜け、(2)横ライ
ンの切れ切れ、(3)縦ラインの太り、(4)文字のシ
ャープネス(縦太り、横細り)を減少させ、(5)キャ
リア付着が良好であり、かつ(6)地汚れの少ない高画
像濃度を達成することができるという極めて優れた効果
を奏するものである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流バイアス(VB)を印加する二成分
    現像方式において、感光体と現像スリーブの最近接部
    (現像ギャップ=Gp)の距離が0.6mm以下であっ
    て、最近接部における現像剤の密度ρpが、使用されて
    いる現像剤の嵩密度をρaとしたとき、(ρp/ρa)
    <0.7であることを特徴とする静電潜像現像方法。 ρp=J/Gp(cm)(以後、ρpを「現像剤の密
    度」又は「Gp剤密度」と呼ぶ。) J=汲み上げ量(g/cm2) ρa=現像剤密度(g/cm3
  2. 【請求項2】 感光体速度(Vp)と現像スリーブ速度
    (Vr)の線速比が、1.2<(Vr/Vp)<3であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像方
    法。(但し、Vr=現像スリーブの線速度[mm/se
    c]、Vp=感光体の線速度[mm/sec])
  3. 【請求項3】 キャリアへのトナー被覆率が50%のと
    き、トナー帯電量<35μc/gであることを特徴とす
    る請求項1に記載の静電潜像現像方法。
  4. 【請求項4】 (Vr/Vp)=K、および汲み上げ量
    (g/cm2)をJとするとき、0.01g/cm2<J
    ×K<0.22g/cm2であることを特徴とする請求
    項1に記載の静電潜像現像方法(以後、J×Kを潜像へ
    の現像剤供給量と呼ぶ。)。
  5. 【請求項5】 キャリアの重量平均粒径Dvが、70μ
    m以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜
    像現像方法。
  6. 【請求項6】 キャリアの磁気モーメント(1K Oe
    の値)が、50〜100emu/gである芯材を使用し
    たことを特徴とする請求項1に記載の静電潜像の現像方
    法。
  7. 【請求項7】 現像ポテンシャル(*1)≦400ボル
    ト以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜
    像現像方法。 *1:現像ポテンシャル=VL−VB(但し、VL:露光
    後電位、VB:直流バイアス電位)
  8. 【請求項8】 地肌ポテンシャル(*2)が300ボル
    ト以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜
    像現像方法。 *2:地肌ポテンシャル=VB−VD(但し、VB:直流
    バイアス電位、VD:帯電電位)
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