JP2002267033A - 弁装置及びこれを用いた循環アダプタ - Google Patents

弁装置及びこれを用いた循環アダプタ

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JP2002267033A
JP2002267033A JP2001064662A JP2001064662A JP2002267033A JP 2002267033 A JP2002267033 A JP 2002267033A JP 2001064662 A JP2001064662 A JP 2001064662A JP 2001064662 A JP2001064662 A JP 2001064662A JP 2002267033 A JP2002267033 A JP 2002267033A
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Akira Ota
明 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造的にシンプルでコンパクト化した弁装置
を提供し、この弁装置を用いてコンパクトでかつ撹拌性
能を向上させた無極性循環アダプタを提供する。 【解決手段】 弁付きシート17として、弾性素材製の
シート体170を略4分割した扇形領域に4つの弁部1
72を設定し、連設部173を除き周囲に切れ目174
を形成し流体圧を受けて弾性変形し、平衡により弾性復
元させる。下側ブロック18に弁部より小貫通孔の開規
制部183aと、弁部を挟んで上側ブロック19に弁部
より大貫通孔で吐水口195aに連通する弁受け部とで
往き方向のみ通過を許容する往き通路を形成する。同様
に開規制部183bと弁部を挟んで吐水口195bに連
通する弁受け部とで他の往き通路を、弁受け部184a
と弁部を挟んで吸水口194aに連通する開規制部とで
戻り方向にのみ通過を許容する戻り通路を、弁受け部1
84bと弁部を挟んで吸水口194bに連通する開規制
部とで他の戻り通路を形成する。二組の往き通路及び戻
り通路の一方を風呂釜の往き配管に、他方を戻り配管に
連通接続させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、追い焚き循環式等
の風呂システムを構成する浴槽に対し設置される循環ア
ダプタ及びこれに用いる弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、風呂システムとして、風呂釜と浴
槽とを循環配管により互いに接続し、循環ポンプの作動
により浴槽内の湯水を上記風呂釜との間で強制循環さ
せ、これにより、浴槽内の湯水を追い焚き可能としたも
のが一般に知られている。このような場合には浴槽の底
面近傍位置の側壁に往き通路及び戻り通路を有する循環
アダプタを設置し、この循環アダプタの往き通路に対し
上記循環配管の往き配管を、上記戻り通路に対し上記循
環配管の戻り配管をそれぞれ連通接続させている。
【0003】このような循環アダプタの場合には、往き
通路の接続端に往き配管を、戻り通路の接続端に戻り配
管をそれぞれ接続する必要がある、つまり往き配管及び
戻り配管をそれぞれ特定の接続端に接続しなければなら
ないという有極性を有しているため、接続作業の便宜を
考慮して無極性にしたものも知られている。すなわち、
循環アダプタとして、一対の接続端の各一つの接続端に
対し往き通路及び戻り通路の一対の連通路を連通させ、
合計4つの連通路に対し流れ方向を往き側のみ又は戻り
側のみに規制するための逆止弁をそれぞれ介装した構成
にし、これにより、往き配管及び戻り配管を一対の接続
端の内の任意の接続端に接続可能としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
無極性循環アダプタにおいては、内部に合計4つの逆止
弁(一方向弁)を介装させる必要があるため、構造の複
雑化やメンテナンスの困難化を招く上に、全体としてコ
ンパクト化に欠ける傾向にもなるという不都合を有して
いる。また、逆止弁として簡易な型式のフラッパ弁を採
用すると、一方向の流れを受けて全開し逆方向の流れを
受けて全閉するという全開か全閉かの切換えとなり、特
に風呂釜で加熱した湯水を往き配管を通して浴槽に供給
する際にそれが小流量の場合には低流速のままで浴槽内
に吐出され浴槽内において十分な撹拌効果を得にくいと
いう不都合が生じることになる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、構造的にシン
プルでコンパクト化し得る弁装置を提供し、加えて、こ
のような弁装置を用いてコンパクトでかつ撹拌性能を向
上させた循環アダプタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、弁装置に係る発明では、弾性素材により形成され流
体通路を遮断するように介装されるシート体と、上記シ
ート体の一部領域により構成された少なくとも1つの弁
部とを備え、上記弁部として、上記シート体との連設部
を除く上記領域の周囲に切れ目を連続して入れて形成
し、上記シート体に直交する方向の一側からの流体圧を
受けて上記連設部を屈曲起点として他側に対し弾性変形
する構成とした(請求項1)。
【0007】ここで、上記の「弾性素材」としては、ゴ
ムや金属等を採用すればよく、必要に応じて耐熱性や耐
油性等の性能を付加すればよい。また、高度な弾性復元
性が要求される場合には超高弾性合金等を用いればよい
(以下の各請求項において同じ)。
【0008】上記の請求項1に係る弁装置によれば、シ
ート体の一部を利用して弁部が一体に形成された弁付き
シートが得られ、シンプルな構造で極めてコンパクトな
弁装置を提供し得る。そして、上記弁付きシートを流体
通路を遮断するように介装することにより、流体通路の
弁部を挟んだ両側の流体圧が平衡状態のときには弁部は
閉状態を維持し、一方の流体圧が高くなればその流体圧
を受けて上記弁部が開作動することになる。しかも、弁
部は弾性変形により開状態になるため、流体圧の高低に
応じた開度設定が自動的になされ、小流量のときには小
開度となって通過時の流速を高めて流量の大小の如何に
拘わらず同じ流速で通過させることも可能となる。さら
に、シート体が弁部と同じ弾性素材により形成されてい
るため、流体通路に介装させる際にも両側から圧着介装
させるだけで良好なシール性を維持させることが可能に
なり、他のシール部材を不要として部品点数の低減化も
図られる。
【0009】弁装置に係る他の発明では、流体通路の途
中に介装されて流体の通過を一方向にのみ許容する弁装
置を対象として、弾性素材により形成され流体通路を遮
断するように介装されるシート体と、上記シート体の上
記流体通路に臨む一部領域により構成された少なくとも
1つの弁部と、上記シート体を挟んで上記一方向の上流
側に臨む面に密着して配設される開規制部材とを備えた
ものとする。そして、上記弁部として、上記シート体と
の連設部を除く上記領域の周囲に切れ目を連続して入れ
て形成し、上記開規制部材として、本体部とこの本体部
に形成された貫通孔とを備え、この貫通孔を、上記弁部
を区画する周囲の切れ目位置よりも内側位置に孔縁が位
置するように形成したものとする(請求項2)。
【0010】この請求項2によれば、上記流体通路の任
意に設定した一方向の上流側から流体圧が弁部に作用す
ると、その弁部は上記連設部を屈曲起点として下流側に
向けて弾性変形して開状態になる。その一方、下流側か
ら流体圧が弁部に作用しても上記開規制部材の貫通孔が
弁部よりも小さくかつその孔縁が弁部周囲よりも内側位
置に位置しているため、弁部の弾性変形が阻止され閉状
態に維持される。これにより、上記一方向への流体の通
過をのみ許容し、逆方向への流体の通過を禁止するとい
う逆止弁(一方向弁)が実現する。加えて、上記請求項
1の場合において説明したような流体圧に応じた自動開
度設定や、他のシール部材を不要とし得る点も合わせて
得られる。
【0011】このような請求項2の弁装置を用いた循環
アダプタに係る発明では、浴槽の浴槽壁に貫通して配設
され、浴槽内の湯水を風呂装置に戻す戻り配管と、その
風呂装置から湯水を上記浴槽に供給する往き配管とにそ
れぞれ接続される一対の接続端を備えた循環アダプタを
対象として以下の特定事項を備える構成とした。すなわ
ち、上記一対の接続端の内の一方の接続端に対し各一端
が連通し各他端が浴槽内に開口する第1及び第2からな
る一対の連通路と、他方の接続端に対し各一端が連通し
各他端が浴槽内に開口する第1及び第2からなる他の一
対の連通路と、上記各第1の連通路に対し往き方向の一
方向にのみ通過を許容するよう介装された請求項2記載
の弁装置と、上記各第2の連通路に対し戻り方向の一方
向にのみ通過を許容するよう介装された請求項2記載の
弁装置とを備えこととした(請求項3)。ここで、上記
の「風呂装置」としては、追い焚き循環機能を有する風
呂釜や、浴槽との間で循環させて浴槽内の湯水を浄化さ
せる浄化器(ろ過器)等が挙げられる(以下の他の請求
項において同じ)。
【0012】この請求項3によれば、風呂装置側から延
びる上記戻り配管及び往き配管を一対の接続端のいずれ
に接続しても確実に循環機能を発揮させ得る無極性の循
環アダプタを提供し得る上に、その無極性循環アダプタ
をシンプルな構造で全体をコンパクト化し得ることにな
る。すなわち、一対の接続端のそれぞれに対し第1及び
第2の浴槽に開口する一対の連通路が連通接続され、そ
の内の第1連通路に対し往き方向にのみ通過を許容する
逆止弁が介装され、第2連通路に対し戻り方向にのみ通
過を許容する逆止弁が介装されているため、例えば戻り
配管をいずれの接続端に連通接続してもその接続端に連
通されている第2連通路が戻り通路として機能し、往き
配管をいずれの接続端に連通接続してもその接続端に連
通されている第1連通路が往き通路として機能すること
になる。そして、これら4つの連通路に対しそれぞれ介
装された合計4つの逆止弁として上記の請求項2の弁装
置が用いられているため、4つの逆止弁を介装させても
極めてコンパクトでかつシンプルな構成にすることが可
能になり、循環アダプタ全体のコンパクト化及びそのメ
ンテナンスの容易化・省力化を図ることが可能になる。
しかも、上記請求項2の弁装置を用いることにより、特
に往き配管を通して浴槽に供給される湯水をその流量が
少なくても浴槽内に対し高い流速で吐出させて浴槽内を
効果的に撹拌し得ることになる。
【0013】また、循環アダプタに係る他の発明では、
浴槽の浴槽壁に貫通して配設され、浴槽内の湯水を風呂
装置に戻す戻り配管と、その風呂装置から湯水を上記浴
槽に供給する往き配管とにそれぞれ接続される一対の接
続端を備えた循環アダプタを対象として、以下の特定事
項を備えたものとした。すなわち、上記一対の接続端の
内の一方の接続端に対し各一端が連通し各他端が浴槽内
に開口する第1及び第2からなる一対の連通路と、他方
の接続端に対し各一端が連通し各他端が浴槽内に開口す
る第1及び第2からなる他の一対の連通路と、弾性素材
により形成され上記二対の全ての連通路を遮断するよう
に介装された1枚のシート体とを備えたものとする。そ
して、上記シート体の上記4つの連通路に対応する位置
にそれぞれシート体の一部領域を切れ目により区画形成
してなる4つの弁部を形成し、上記4つの弁部の内の上
記各第1の連通路に配置される2つの弁部の接続端側位
置に各弁部の接続端側への弾性変形を阻止する開規制部
をそれぞれ形成する。一方、上記各第2の連通路に配置
される他の2つの弁部の浴槽側位置に各弁部の浴槽側へ
の弾性変形を阻止する開規制部をそれぞれ形成するよう
にした(請求項4)。
【0014】この請求項4によれば、請求項3の場合と
同様に無極性でかつ撹拌性の良い循環アダプタを提供し
得る上に、請求項3の場合の循環アダプタよりもさらに
構造のシンプル化及び全体のコンパクト化を図ることが
可能になる。すなわち、4つの弁部が1枚のシート体に
一体に形成され、それぞれの弁部に対しその開方向を規
制するための開規制部を付設しているため、弁部を個別
のシート体に形成する場合よりも構造のシンプル化及び
循環アダプタ全体のコンパクト化を請求項3の場合より
もさらに向上させることが可能になる。
【0015】上記の請求項3又は請求項4の循環アダプ
タにおいては、さらに、シート体が介装され内部に二対
の連通路が形成されて中心軸回りに回転可能に配設され
たアダプタ本体と、各接続端から上記中心軸方向に延び
る一対の導管とを備えたものとし、各第1の連通路の他
端を浴槽壁の内面に沿う向きに開口し、上記アダプタ本
体の接続端側の端面に上記中心軸を中心とする所定の扇
形範囲に拡がり上記各一対の連通路の一端に共に連通さ
せた一対の連通室を区画形成し、上記一対の導管に対し
上記一対の連通室を個別に連通して密閉された状態に維
持させつつ上記アダプタ本体を上記扇形範囲に対応する
所定の周方向範囲に相対回転可能に組み付けるようにし
てもよい(請求項5)。
【0016】この請求項5の場合には、一対の導管に対
しアダプタ本体を中心軸回りに回転調整することによ
り、第1連通路を通して供給される湯水を他端開口から
浴槽内に吐出させる方向を変更調整することが可能にな
る。すなわち、アダプタ本体の扇形範囲に拡がる各連通
室に対し導管が個別に連通され、この導管に対しアダプ
タ本体を上記扇形範囲内で相対回転させても上記連通室
は導管との連通状態が維持されるため、アダプタ本体の
回転前でも回転後でも往き配管が接続された接続端から
この接続端に連通する導管を通して加熱後の湯水が連通
室に供給され、この連通室から第1連通路を通してその
他端開口から浴槽内に吐出される一方、その吐出方向が
アダプタ本体の回転前後で変更されることになる。この
吐出方向の変更により浴槽内での撹拌状況が変化する。
このため、浴槽に応じて最適な撹拌効果が得られる吐出
方向に変更調整することが可能になる。
【0017】さらに、他の循環アダプタに係る発明で
は、浴槽の底壁を貫通する貫通孔に対し設置される排水
栓と一体に構成された排水栓一体型循環アダプタを対象
として、上記請求項3〜請求項5のいずれかに記載の循
環アダプタを上記貫通孔の中心位置に配置し、この循環
アダプタを囲む周囲にドーナッツ環状の排水通路を形成
し、この排水通路の浴槽側開口を開閉可能に閉止する排
水栓を組み合わせて構成した(請求項6)。
【0018】この請求項6によれば、上記請求項3〜請
求項5のいずれかの循環アダプタを用いて排水通路及び
これを開閉する排水栓が一体に構成された排水栓一体型
の循環アダプタを、無極性でありながらシンプルな構造
で全体をコンパクト化し得ることになる。
【0019】さらに、上記請求項6の排水栓一体型循環
アダプタにおいては、循環アダプタの中心部分に対し、
排水栓を昇降作動させて排水通路の浴槽側開口を開閉す
るための開閉機構を収容させることもできる(請求項
7)。この場合には、排水栓を開閉作動させる開閉機構
をも内蔵させることが可能になり、しかも、その開閉機
構を循環アダプタの中心部分に収容させてコンパクト化
をも図り得る。なお、開閉機構としては、排水栓を開閉
駆動させる駆動部自体、もしくは、他の遠隔部位に設置
した駆動部からの開閉作動力(例えば進退力)を排水栓
に対し伝達する伝達部材等が挙げられる。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1又は請
求項2に係る弁装置によれば、シート体の一部を利用し
て弁部が一体に形成された薄型の弁付きシートを提供す
ることができ、弁装置として構造のシンプル化及びコン
パクト化を図ることができる。また、弁部の開度を流体
圧の高低に応じて変更することができ、流量の大小の如
何に拘わらず同じ流速で通過させることができる。さら
に、流体通路に介装させる際にも特別なシール部材を不
要として部品点数の低減化も図ることができる。特に請
求項2によれば、上記の薄型の弁付きシートを用いて一
方向への流体の通過をのみ許容し、逆方向への流体の通
過を禁止する逆止弁を提供することができる。
【0021】請求項3〜請求項5のいずれかに係る循環
アダプタによれば、風呂装置側から延びる上記戻り配管
及び往き配管を一対の接続端のいずれに接続しても確実
に循環機能を発揮させ得る無極性の循環アダプタを提供
することができる上に、その無極性を実現するための逆
止弁として請求項2の弁装置を用いることにより無極性
循環アダプタの構造のシンプル化、コンパクト化及びメ
ンテナンスの容易化・省力化を図ることができる。しか
も、浴槽内の撹拌性能の向上をも図ることができる。
【0022】特に請求項4の循環アダプタによれば、請
求項3の場合の循環アダプタよりもさらに構造のシンプ
ル化及び全体のコンパクト化を図ることができる。ま
た、請求項5によれば、一対の導管に対しアダプタ本体
を中心軸回りに回転調整することにより、第1連通路を
通して供給される湯水を他端開口から浴槽内に吐出させ
る方向を変更調整することができ、これにより、浴槽に
応じて最適な撹拌効果が得られる吐出方向に変更調整す
ることができる。
【0023】請求項6又は請求項7に係る排水栓一体型
循環アダプタによれば、上記請求項3〜請求項5のいず
れかの循環アダプタを用いて排水通路及びこれを開閉す
る排水栓が一体に構成された排水栓一体型の循環アダプ
タを、無極性でありながらシンプルな構造で全体をコン
パクト化し得ることになる。特に請求項7の排水栓一体
型循環アダプタによれば、排水栓を開閉作動させる開閉
機構をも内蔵させた自動排水栓タイプとすることがで
き、しかも、その開閉機構を内蔵させても全体のコンパ
クト化をも図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0025】<第1実施形態>図1は本発明の弁装置に
係る基本的な実施形態を示し、1は流体通路、2はこの
流体通路1を遮断するように介装された弁装置である。
【0026】上記弁装置2は、図2にも示すように、弁
付きシート3と、この弁付きシート3を挟んで流体通路
1の一側1aに配置される開規制部材4と、他側1bに
配置される弁受け部材5とで構成され、これらが各連結
孔42,34,53を貫通するスクリュウ6により締結
されて互いに密着されている。
【0027】上記弁付きシート3は、弾性素材により形
成されたシート体30と、このシート体30の一部領域
により構成された略扇形の弁部31と、この弁部31が
シート体30と連設する連設部32を除き弁部31の周
囲に形成された切れ目33と、上記連結孔34,34と
により構成されたものである。上記弾性素材としては耐
熱性及び弾性復元性を備えたゴム、例えばEPDMやフ
ッ素ゴム等が用いられている。
【0028】上記開規制部材4は、上記シート体30と
同形状を有する合成樹脂もしくは金属製のプレート状の
本体40と、この本体40の上記弁部31に対応する位
置でその弁部31と略相似形に形成された貫通孔41
と、上記連結孔42,42とを備えたものである。そし
て、上記貫通孔41はその孔縁41aが上記弁部31の
周縁よりも所定寸法だけ内側に位置付けられ、孔縁41
aにより上記弁部31の一側1aへの弾性変形を阻止す
るようになっている。
【0029】上記弁受け部材5は、上記シート体30と
同形状を有する合成樹脂もしくは金属製のプレート状本
体50と、この本体50の上記弁部31の先端側に沿っ
た略扇形の貫通孔51と、この貫通孔51の上記弁部3
1の連設部32から斜めに拡がる弁受け座52と、上記
連結孔53,53とを備えたものである。上記弁受け座
52は、上記弁部31の開側への弾性変形を所定の最大
量(最大開度)に規制するようにその傾斜角度が設定さ
れている。
【0030】そして、上記流体通路1の一側1aから流
体が供給されると、その流体圧を受け弁部31が上記連
設部32を屈曲起点として弾性変形し、貫通孔41と5
1とが互いに連通される、すなわち、開状態(図1の一
点鎖線で示す弁部31参照)に変換することになる。こ
れにより、流体通路1の一側1aから供給された流体は
開状態の弁部31を通して他側1bに流れることにな
る。そして、上記一側1aからの流体供給が停止されて
一側1a及び他側1bの両流体圧が平衡すると、上記弁
部31は弾性復元力により元の閉状態(図1に実線で示
す弁部31参照)に復元する。
【0031】上記とは逆に、流体通路1の他側1bから
流体が一側1aの方に流れようとすると、その流体圧を
受けて弁部31はその周囲部分が開規制部材4の貫通孔
41の孔縁41aに押し付けられ閉状態に保持され、上
記流体の一側1aへの移動が阻止される。
【0032】以上により上記弁装置2により流体通路1
の流体の流れを一側1aから他側1bへの一方向の通過
のみ許容し、逆方向の他側1bから一側1aへの通過を
阻止する逆止弁を構成することができる。
【0033】また、上記弁部31は流体圧の程度に応じ
て弾性変形して開作動することになるため、流体圧に応
じた開口量となる。このため、流体圧が低い、例えば小
流量で低流速の流れが一側1aから弁部31に作用する
とそれに応じた小開口量での開状態となり、弁装置2を
通過して他側1bに向けて流れる通過流はより速い流速
となる。
【0034】<第2実施形態>図3は、本発明の循環ア
ダプタ(排水栓一体型循環アダプタ)に係る実施形態を
適用した風呂システムを示す。上記循環アダプタは本発
明の弁装置を用いたものである。また、上記循環アダプ
タは駆動部21により開閉駆動される排水栓(自動排水
栓)と一体型に構成されたものである。
【0035】上記風呂システムは、排水栓一体型循環ア
ダプタ(以下、単に「循環アダプタ」ともいう)300
が浴槽壁である底壁101に設置された浴槽100と、
図示省略のコントローラにより作動制御されて給湯機
能、湯張り機能、強制循環式の追い焚き機能を発揮する
給湯器付き風呂釜200とを循環配管80により接続し
てなるものである。
【0036】まず、上記給湯器付き風呂釜200につい
て簡単に説明する。上記給湯器付き風呂釜200は、給
湯回路71と、浴槽100内の湯水の追い焚きを行う追
い焚き循環回路72と、給湯回路71からの出湯を追い
焚き循環回路72に注湯して上記浴槽100への湯張り
を行う注湯回路73とを備えたものである。
【0037】上記給湯回路71は、水道管に接続された
給水管路74から給湯側熱交換器75に導入される水を
給湯側燃焼バーナ76の燃焼熱により加熱し、加熱後の
湯水を出湯管路77を通して下流端の給湯栓78まで給
湯させるようになっている。
【0038】上記追い焚き循環回路72は、上記循環ア
ダプタ300にそれぞれ連通接続された戻り配管81及
び往き配管82からなる循環配管80を備え、上記戻り
配管81から循環ポンプ83の作動により追い焚き用熱
交換器84に戻される浴槽100内の湯水を追い焚き側
燃焼バーナ85の燃焼熱により加熱し、加熱後の湯水を
往き配管82を通して再び上記浴槽100内に供給して
追い焚き循環加熱させるようになっている。
【0039】上記注湯回路73は、上流端が上記出湯管
路77の下流側から分岐して下流端が上記循環ポンプ8
3の吐出側の戻り配管81に連通する注湯管路と、開閉
制御により注湯を行う注湯電磁弁79とを備えており、
この注湯電磁弁79が開かれることにより上記給湯回路
71からの注湯湯水を追い焚き循環回路72に流入させ
て浴槽100に注湯し得るようになっている。
【0040】次に、上記の風呂システムの浴槽100に
設置された排水栓一体型循環アダプタ300について詳
細に説明する。
【0041】上記循環アダプタ300は、図4に示すよ
うに浴槽100の底壁101に形成された貫通孔102
に対し固定されるものであり、本体ハウジング301
と、二重筒状に形成されて間にドーナッツ環状の排水通
路302が形成されたボルトリング303と、一対の導
管121,122を一体に備えたアジャスタ12と、ア
ダプタ本体13と、このアダプタ本体13を上記アジャ
スタ12に対し少なくとも所定範囲の相対回転を許容し
た状態で連結する筒ネジ14と、この筒ネジ14の筒内
に昇降可能に保持された排水栓15とが略同軸状に配置
されたものである。
【0042】上記循環アダプタ300の浴槽100に対
する固定・組み付けは、まず、上記貫通孔102の下側
からシールパッキン305を介して本体ハウジング30
1を押し付け、この状態で上側(浴槽内)からシールパ
ッキン304を介してボルトリング303を嵌入させて
上記本体ハウジング301に対しねじ込んで締結する。
これにより、貫通孔102の孔縁部を上下から挟み付け
て本体ハウジング301を浴槽100の底壁101に固
定する。次に、アジャスタ12をボルトリング303の
内筒内に落とし込み、両導管121,122を一対の接
続端91,92から延びて上向きに開口する延長孔11
1,112に対し所定の上下位置まで圧入させる。そし
て、上記アダプタ本体13を上記ボルトリング303の
内筒内に填め込んで上記筒ネジ14で連結した後、後述
の伝達部材としての作動ワイヤ16の先端に対し相対回
転可能に連結した排水栓15を筒ネジ14内に挿入させ
て完了する。以上により組み付けられた循環アダプタ3
00に対し、図5に示すように一対の接続端91,92
の任意の一方(図例では91)に戻り配管81を、他方
(図例では92)に往き配管82を接続し、併せて、上
記排水通路302に連通させて排水管20(図3も参
照)を接続する。
【0043】まず上記排水栓15について図4〜図6を
参照しつつ説明すると、この排水栓15は、上記アダプ
タ本体13の上面を覆う凸曲面の本体部151と、上記
本体部151の中心位置から下方に延び上記筒ネジ14
内に挿入されて昇降案内されるガイド部152と、上記
本体部151の周囲下面位置であって上記排水通路30
2の上面に対応する位置に取り付けられて上記排水通路
302の浴槽側開口全体を覆うパッキン栓153とを備
えている。そして、後述の戻り通路131aに対応する
範囲の上記本体部151の上面には多数の小孔からなり
フィルタ部を兼ねる吸水口部154が形成され、後述の
往き通路132bに対応する位置の上記本体部151の
周壁には吐水口155が貫通形成されている。つまり、
上記排水栓15は、上記パッキン栓153による排水通
路302の開閉機能に加えて、上記吸水口部154及び
吐水口155によるアダプタ本体13の浴槽側開口とし
ての機能をも併せ持つように構成されている。
【0044】そして、上記排水栓15は、上記作動ワイ
ヤ16に引かれて下降してパッキン栓153が排水通路
302の浴槽側開口を閉止して閉状態(図4に実線で示
す状態)になり、逆に上記作動ワイヤ16により上に押
されて上昇することにより上記排水通路302の浴槽側
開口が浴槽100内と連通して開状態(図4に一点鎖線
で示す状態)になる。
【0045】次に、上記アダプタ本体13を外した状態
の平面図を図7に示すように、ボルトリング303は外
筒と内筒とが複数(図例では4つ)の支持部306,3
06により連結されて二重筒状とされている。そして、
上記ボルトリング303の内筒内に配設されたアジャス
タ12は中心孔に作動ワイヤ16が貫通して挿通され、
その中心孔を挟んで対称位置に一対の導管121,12
2が配置されている。この一対の導管121,122は
上記アダプタ本体13の後述の一対の扇形の連通室18
2a,182b内に個別に僅かに嵌入した状態で連通さ
れ、かつ、両連通室182a,182bの扇形範囲内で
上記一対の導管121,122に対しアダプタ本体13
が旋回位置を変更し得るようになっている。これによ
り、アダプタ本体13及び排水栓15を上記の扇形範囲
で旋回させることにより、特に往き通路132bを通し
て供給される加熱後のお湯の浴槽100内への吐出方向
を変更調整し得るようになっている。
【0046】以下、図8の縦断面図、図9の斜め上から
見下ろした斜視図、及び、図10の斜め下から見上げた
斜視図を参照しつつ、アダプタ本体13を詳細に説明す
る。
【0047】上記アダプタ本体13は、弁付きシート1
7と、この弁付きシート17を上下から挟む下側ブロッ
ク18及び上側ブロック19とからなる。下側ブロック
18及び上側ブロック19は上記弁付きシート17と同
じサイズの円形プレート状に合成樹脂成形されたもので
あり、弁付きシート17を間に挟んでスクリュウ13
3,133により一体に締結されて互いに密着されて組
み付けられている。
【0048】上記弁付きシート17(図11も併せて参
照)は、第1実施形態と同様な弾性素材により形成され
たシート体170と、このシート体170に中心軸Xに
沿って貫通形成された中心孔171と、上記シート体1
70を略4分割した4つの扇形領域により構成された4
つの弁部172,172,…と、この各弁部172の上
記中心孔171側の連設部173を除く周囲に入れられ
た切れ目174と、上記各スクリュウ133が挿通する
連結孔175,175とを備えたものである。
【0049】また、上記下側ブロック18は、本体ブロ
ック180と、この本体ブロック180に上記中心孔1
71に合致するよう貫通形成された中心孔181と、下
面に対し上記中心軸Xを中心とする点対称配置の扇形形
状を有して凹設された一対の連通室182a,182b
と、一方の連通室182aに連通する第1開規制部18
3a及び第1弁受け部184aと、他方の連通室182
bに連通する第2開規制部183b及び第2弁受け部1
84bとを備えている。
【0050】上記の第1及び第2の両開規制部183
a,183bは共に第1実施形態の開規制部材4(図2
参照)の貫通孔41と同様に弁部172よりも僅かに小
さい相似形の貫通孔により構成されている。また、上記
の第1及び第2の両弁受け部184a,184bも共に
第1実施形態の弁受け部材5(図2参照)と同様に弁部
172の外周側に沿った扇形の貫通孔により構成され、
下側ブロック18の上面側には弁受け座185a,18
5bが形成されている。そして、上面側の第1開規制部
183a及び第1弁受け部184aと、第2開規制部1
83b及び第2弁受け部184bとが上記の4つの弁部
172,172,…に個別に対応するように位置付けら
れている。なお、図中186はOリング、187,18
7は上記各スクリュウ133が挿通する連結孔である。
【0051】さらに、上記上側ブロック19は、本体ブ
ロック190と、この本体ブロック190に上記中心孔
171に合致するよう貫通形成された中心孔191と、
下面に各弁部172に対応する位置に開口する第1弁受
け部192a、第1開規制部193a、第2弁受け部1
92b及び第2開規制部193bと、上記第1弁受け部
192aに連通して周端面に開口する吐水口195a
と、上記第1開規制部193aに連通して周端面及び上
面に開口する吸水口194aと、上記第2弁受け部19
2bに連通して周端面に開口する吐水口195bと、上
記第2開規制部193bに連通して周端面及び上面に開
口する吸水口194bとを備えている。上記の第1及び
第2の両開規制部193a,193bは上記下側ブロッ
ク18の両開規制部183a,183bと同形状とされ
ている。また、上記の第1及び第2の両弁受け部192
a,192bも上記下側ブロック18の両弁受け部18
4a,184bと同形状とされ、下方に臨んで弁受け座
197a,197bが形成されている。なお、図中19
6,196は上記各スクリュウ133が挿通する連結孔
である。
【0052】そして、下側ブロック18の一方の連通室
182aを介して第1導管121と連通される第1開規
制部183aが弁部172を挟んで上側ブロック19の
第1弁受け部192aと対をなして往き方向にのみ通過
が許容される往き通路(連通路)を構成し、同様に第1
弁受け部184aが弁部172を挟んで第1開規制部1
93aと対をなして戻り方向にのみ通過が許容される戻
り通路(連通路;例えば図4の131a)を構成する。
また、上記下側ブロック18の他方の連通室182bを
介して第2導管122と連通される第2開規制部183
bが弁部172を挟んで上側ブロック19の第2弁受け
部192bと対をなして往き方向にのみ通過が許容され
る往き通路(連通路;例えば図4の132b)を構成
し、同様に第2弁受け部184bが弁部172を挟んで
第2開規制部193bと対をなして戻り方向にのみ通過
が許容される戻り通路(連通路)を構成する。
【0053】以上により一つの接続端91に対し導管1
21及び連通室128aを介して往き通路と戻り通路と
の一対の連通路が連通接続され、他の一つの接続端92
にも導管122及び連通室128bを介して往き通路と
戻り通路との一対の連通路が連通接続されている。これ
により、戻り配管81及び往き配管82を上記一対の接
続端91,92に対し特定の組み合わせではなくて任意
の組み合わせで連通接続させても浴槽100と風呂釜2
00との間で循環させ得るという無極性の循環アダプタ
として上記アダプタ本体13を機能させ得る。
【0054】なお、上記の中心孔191,171,18
1に対し筒ネジ14(図4参照)が挿通されることにな
る。
【0055】次に、図4に戻り排水栓15の開状態と閉
状態との相互変換は中心軸X(例えば図9参照)に沿っ
てアジャスタ12及びアダプタ本体13を貫通し先端が
上記ガイド部152に連結された作動ワイヤ16の押し
引き作動(進退作動)により行われ、この作動ワイヤ1
6は図12に示す駆動部21の駆動によりガイドチュー
ブ161内を摺動して押し引き作動されるようになって
いる。
【0056】上記駆動部21は浴槽100のフランジ部
103に支持され、例えばステッピングモータにより構
成された駆動モータ211と、この駆動モータ211に
より正逆回転される軸体212と、この軸体212の回
転力が進退作動力に変換されて進退する軸体213とを
備えている。そして、上記軸体213の先端にカップリ
ング214を介して上記作動ワイヤ16が連結されてい
る。
【0057】上記駆動部21は自動排水栓コントローラ
22により作動制御され、この自動排水栓コントローラ
22は上記フランジ部103の上面に配設された開閉ス
イッチ221の操作信号を受けて上記駆動モータ211
を排水栓15の開閉変換に要する所定の進退移動量だけ
回転作動させるようになっている。この回転作動に基づ
く作動ワイヤ16の進退移動量が例えば磁気式の位置セ
ンサ222により検出され、この検出信号を受けて上記
自動排水栓コントローラ22は排水栓15が開状態にあ
るか閉状態にあるかを検出するようになっている。そし
て、上記自動排水栓コントローラ22は給湯器付き風呂
釜200のコントローラに対し上記位置センサ222に
基づく排水栓15の開閉状態に関する情報を出力し、上
記風呂釜200側で各種制御を行う上での判定情報とし
得るようになっている。
【0058】以上の排水栓一体型循環アダプタ300の
場合、上記開閉スイッチ221の操作により排水栓15
を閉状態にした後に湯張りされる。そして、湯張り後に
循環ポンプ83(図1参照)を作動させて追い焚き循環
を開始させると、浴槽100内のお湯が吸水口部154
(図4参照)を通して戻り通路131aに吸い込まれ、
続いて第1導管121、接続端91及び戻り配管81を
通して熱交換器84に戻され、この熱交換器84で加熱
された後のお湯が往き配管82、接続端92、第2導管
122及び往き通路132bを通して供給され、続いて
そのお湯が吐水口155から浴槽100内に吐出され
る。この際、上記吐水口155から浴槽内に対し底壁1
01に沿った向きに吐出されるため、浴槽100内のお
湯が撹拌されて均一湯温とされる。
【0059】この追い焚き循環の際には、アダプタ本体
13の各弁部172が弾性変形により開状態となるた
め、特に往き通路132bにおいて往き配管82を通し
て供給されるお湯が小流量で低流速であっても、それに
応じて上記弁部172は小開口量となり吐水口155か
ら吐出されるお湯の流速を高めることができ、これによ
り撹拌効果を高めることができる。また、アダプタ本体
13及び排水栓15を連通室128a,128bの扇形
範囲で一対の導管121,122に対し旋回させること
により、上記吐水口155からの吐出方向を中心軸X回
りに変更させることができ、浴槽100の事情に応じて
より最適な撹拌効果が得られるように調整することがで
きる。
【0060】入浴後、浴槽100内のお湯を排水する場
合には、上記開閉スイッチ221のスイッチ操作により
排水栓15を上昇作動させれば、排水通路302の浴槽
側が開放されて開状態になるため、浴槽100内のお湯
は排水通路302内に流れ込み、続いて排水管20を通
して排水されることになる。
【0061】<他の実施形態>なお、本発明は上記第1
及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種
々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第
1実施形態では、1つの弁部31が1つのシート体30
に形成された弁装置を示したが、これに限らず、1つの
シート体に2以上の弁部を形成するようにしてもよい。
【0062】上記第2実施形態では、排水栓一体型循環
アダプタを構成するためにアダプタ本体13を一つの構
成要素として用いているが、排水栓一体型ではなくて循
環アダプタ単独タイプに構成する場合には上記アダプタ
本体13を単独で用いて無極性の循環アダプタを構成す
ればよい。この場合には中心孔191,171,181
は不要となる。
【0063】また、上記第2実施形態における弁付きシ
ート17を例えば図13に示す積層タイプの弁付きシー
ト17′としてもよい。すなわち、シート体として高弾
性金属、例えばステンレス鋼の薄板176の上下面にゴ
ム層177,177を被覆したものを採用し、これに中
心孔171と切れ目174を形成して弁部172を形成
するようにしてもよい。
【0064】さらに、上記第2実施形態において、排水
栓一体型循環アダプタ300における排水栓15の相対
位置を予め所定の位置関係に定めて排水栓15の自由回
転を規制する構成を付加するようにしてもよい。すなわ
ち、ガイド孔として機能する筒ネジ14の内周面形状を
円形断面ではなくてその一部に嵌合部を有する断面形状
(例えばDの字状の断面形状)に形成し、排水栓15の
ガイド部152を上記嵌合部に内嵌し得る断面形状(例
えば上記Dの字状断面の内面形状に合致するDの字状の
断面形状)に形成する。これにより、戻り通路131a
/往き通路132bと、浴槽側開口となる吸水口154
/吐水口155とが常に相対向して連通するようにすれ
ばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態として弁装置を示す断面
説明図である。
【図2】図1の弁装置の分解斜視図である。
【図3】第2実施形態としての排水栓一体型循環アダプ
タを適用した風呂システムを示す模式図である。
【図4】図7のA−A線に対応する排水栓一体型循環ア
ダプタの断面説明図である。
【図5】排水栓一体型循環アダプタの斜視図である。
【図6】図5から排水栓を外した状態の斜視図である。
【図7】アダプタ本体を外した状態の平面説明図であ
る。
【図8】アダプタ本体の断面説明図である。
【図9】アダプタ本体を斜め上から見下ろした状態の分
解斜視図である。
【図10】アダプタ本体を斜め下から見上げた状態の分
解斜視図である。
【図11】弁付きシートの拡大断面説明図である。
【図12】排水栓の駆動部を原理的に示す模式図であ
る。
【図13】弁付きシートの部分拡大断面説明図である。
【符号の説明】
1 流体通路 1a 一側 1b 他側 4 開規制部材 13 アダプタ本体 15 排水栓 16 作動ワイヤ(開閉機構) 30,170 シート体 31,172 弁部 32,173 連設部 33,174 切れ目 41 貫通孔 41a 孔縁 81 戻り配管 82 往き配管 91,92 接続端 100 浴槽 101 底壁(浴槽壁) 121,122 導管 132a 戻り通路(連通路) 132b 往き通路(連通路) 155 吐水口(第1連通路の他端) 170 シート体 172 弁部 173 連設部 174 切れ目 182a,182b 連通室 183a,193a 第1開規制部 183b,193b 第2開規制部 200 風呂釜(風呂装置) 302 排水通路 X 中心軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性素材により形成され流体通路を遮断
    するように介装されるシート体と、 上記シート体の一部領域により構成された少なくとも1
    つの弁部とを備え、 上記弁部は、上記シート体との連設部を除く上記領域の
    周囲に切れ目が連続して入れられて形成され、上記シー
    ト体に直交する方向の一側からの流体圧を受けて上記連
    設部を屈曲起点として他側に対し弾性変形するように構
    成されていることを特徴とする弁装置。
  2. 【請求項2】 流体通路の途中に介装されて流体の通過
    を一方向にのみ許容する弁装置であって、 弾性素材により形成され流体通路を遮断するように介装
    されるシート体と、 上記シート体の上記流体通路に臨む一部領域により構成
    された少なくとも1つの弁部と、 上記シート体を挟んで上記一方向の上流側に臨む面に密
    着して配設される開規制部材とを備え、 上記弁部は、上記シート体との連設部を除く上記領域の
    周囲に切れ目が連続して入れられて形成され、 上記開規制部材は、本体部とこの本体部に形成された貫
    通孔とを備え、この貫通孔は上記弁部を区画する周囲の
    切れ目位置よりも内側位置に孔縁が位置するように形成
    されていることを特徴とする弁装置。
  3. 【請求項3】 浴槽の浴槽壁に貫通して配設され、浴槽
    内の湯水を風呂装置に戻す戻り配管と、その風呂装置か
    ら湯水を上記浴槽に供給する往き配管とにそれぞれ接続
    される一対の接続端を備えた循環アダプタにおいて、 上記一対の接続端の内の一方の接続端に対し各一端が連
    通し各他端が浴槽内に開口する第1及び第2からなる一
    対の連通路と、 他方の接続端に対し各一端が連通し各他端が浴槽内に開
    口する第1及び第2からなる他の一対の連通路と、 上記各第1の連通路に対し往き方向の一方向にのみ通過
    を許容するよう介装された請求項2記載の弁装置と、 上記各第2の連通路に対し戻り方向の一方向にのみ通過
    を許容するよう介装された請求項2記載の弁装置とを備
    えていることを特徴とする循環アダプタ。
  4. 【請求項4】 浴槽の浴槽壁に貫通して配設され、浴槽
    内の湯水を風呂装置に戻す戻り配管と、その風呂装置か
    ら湯水を上記浴槽に供給する往き配管とにそれぞれ接続
    される一対の接続端を備えた循環アダプタにおいて、 上記一対の接続端の内の一方の接続端に対し各一端が連
    通し各他端が浴槽内に開口する第1及び第2からなる一
    対の連通路と、 他方の接続端に対し各一端が連通し各他端が浴槽内に開
    口する第1及び第2からなる他の一対の連通路と、 弾性素材により形成され上記二対の全ての連通路を遮断
    するように介装された1枚のシート体とを備え、 上記シート体には上記4つの連通路に対応する位置にそ
    れぞれシート体の一部領域を切れ目により区画形成して
    なる4つの弁部が形成され、 上記4つの弁部の内の上記各第1の連通路に配置される
    2つの弁部の接続端側位置には各弁部の接続端側への弾
    性変形を阻止する開規制部がそれぞれ形成される一方、
    上記各第2の連通路に配置される他の2つの弁部の浴槽
    側位置には各弁部の浴槽側への弾性変形を阻止する開規
    制部がそれぞれ形成されていることを特徴とする循環ア
    ダプタ。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の循環アダ
    プタであって、 シート体が介装され内部に二対の連通路が形成されて中
    心軸回りに回転可能に配設されたアダプタ本体と、 各接続端から上記中心軸方向に延びる一対の導管とを備
    え、 各第1の連通路の他端が浴槽壁の内面に沿う向きに開口
    され、 上記アダプタ本体の接続端側の端面には上記中心軸を中
    心とする所定の扇形範囲に拡がり上記各一対の連通路の
    一端に共に連通された一対の連通室が区画形成され、 上記一対の導管に対し上記一対の連通室が個別に連通し
    て密閉された状態を維持しつつ上記アダプタ本体が上記
    扇形範囲に対応する所定の周方向範囲に相対回転可能に
    組み付けられていることを特徴とする循環アダプタ。
  6. 【請求項6】 浴槽の底壁を貫通する貫通孔に対し設置
    される排水栓と一体に構成された排水栓一体型循環アダ
    プタであって、 請求項3〜請求項5のいずれかに記載の循環アダプタを
    上記貫通孔の中心位置に配置し、この循環アダプタを囲
    む周囲にドーナッツ環状の排水通路を形成し、この排水
    通路の浴槽側開口を開閉可能に閉止する排水栓を組み合
    わせてなることを特徴とする排水栓一体型循環アダプ
    タ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の排水栓一体型循環アダプ
    タであって、 循環アダプタの中心部分に対し、排水栓を昇降作動させ
    て排水通路の浴槽側開口を開閉するための開閉機構が収
    容されている、排水栓一体型循環アダプタ。
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