JP2002266598A - シールド工法、大断面トンネルおよびその施工方法並びにシールド掘進機 - Google Patents
シールド工法、大断面トンネルおよびその施工方法並びにシールド掘進機Info
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Abstract
造を効率的に行うための施工手段を提供すること。 【解決手段】 シールド掘進機100により地山を掘削
しつつ、掘進方向後方に外殻覆工体57を構築していく
シールド工法であって、複数の平行な導坑51を構築
し、前記シールド掘進機100により、隣接する二本の
導坑51において該導坑51の支保構造55の一部を切
削しつつ、導坑51間の地山を掘削して前記二本の導坑
51を連結するように一つの掘削空間を作るとともに、
該掘削空間に外殻覆工体57を順次構築していくことを
特徴とする、シールド工法およびこれを利用した大断面
トンネルの施工方法、その方法により得られる大断面ト
ンネル並びに前記工法に用いるシールド掘進機。
Description
びそれを利用した大断面トンネルの施工方法、その方法
により築造される大断面トンネル、並びに、それらに用
いるシールド掘進機に関する。
る場合、従来一般的な施工方法として、広範囲の地上部
分を開削して施工する開削方法が行われてきた。しか
し、この方法では、地上の建造物が障害となったり、都
市では地上の部分の開削が交通渋滞の原因となるという
欠点があった。また、大型のシールド掘進機を使用して
大断面トンネルを構築する方法もあるが、コストが非常
に高くなるという欠点がある。さらに、ボックス断面の
小型シールド機や円形の小口径シールド機を組み合わせ
て外周部を分割して施工し、各トンネルを組み合わせて
大断面トンネルを構築する方法も行われているが、覆工
費が高いことや、各トンネルの接合部が多いため、止水
や構造体としての一体化が困難であるという欠点を有し
ている。
駐車場などの大断面トンネルの築造を効率的に行うため
の施工手段を提供することを課題とする。
め、請求項1に記載のシールド工法の発明は、シールド
掘進機により地山を掘削しつつ、掘進方向後方に外殻覆
工体を構築していくシールド工法であって、所定間隔で
複数の平行な導坑を構築し、前記シールド掘進機によ
り、隣接する二本の導坑において該導坑の支保構造の一
部を切削しつつ、導坑間の地山を掘削して前記二本の導
坑を連結するように一つの掘削空間を作るとともに、該
掘削空間に外殻覆工体を順次構築していくことを特徴と
する。ここで、「支保構造」とは、導坑内周面の吹き付
けコンクリートや支保工、シールド施工におけるセグメ
ント等を意味する。このシールド工法の発明によれば、
隣接する二本の導坑の支保構造の一部を切削しつつ、二
本の導坑を連結するように一体化した一つの掘削空間を
作るので、導坑の数に応じて自由自在に様々な広がりの
掘削空間を構築できる。しかも、煩雑な施工手順や大型
の機材を必要としないため、低コスト施工を実現でき
る。このような掘削空間は、地下駐車場等の大断面トン
ネルの築造に有利に利用できるものであり、また、掘削
空間には外殻覆工体が構築されるので、この外殻覆工体
部分を大断面トンネルのルーフ部として使用すれば、別
途施工する手間を省くことも可能になる。
明は、請求項1において、各導坑内に前記シールド掘進
機の進行をガイドするためのガイドレールを敷設し、前
記シールド掘進機が該ガイドレールに沿って掘進するこ
とを特徴とする。この特徴によれば、導坑内に敷設され
たガイドレールによりシールド掘進機がガイドされなが
ら掘進するため、通常のシールド掘進機に必要な方向修
正が不要で、しかも高精度な掘進が実現できる。
請求項2において、前記ガイドレールは、各導坑から地
下に向けて構築された止水壁の上部に敷設されているこ
とを特徴とする。この特徴によれば、ガイドレールは、
各導坑から地下に向けて構築された止水壁の上部に敷設
されるので、シールド掘進機の荷重に対してガイドレー
ルの強度を十分確保できるとともに、止水壁を基準にし
て精度の高い掘進を実現できる。また、止水壁は、シー
ルド施工後に外殻覆工体の梁部材と簡易な方法で接合す
ることによって、そのまま地中構造物の壁部として利用
できる。
請求項1から3のいずれか1項において、前記シールド
掘進機が、つばさ型の掘削機構と、前記導坑の支保構造
を切削可能な切削機構を備えたシールド掘進機であるこ
とを特徴とする。ここで、つばさ型の掘削機構として
は、特開2000−45689号公報に記載のつばさ型
シールド掘進機を利用できる。この特徴によれば、つば
さ型の掘削機構を採用することにより、様々な断面形状
の掘削空間を自由に形成できるとともに、切削機構によ
り導坑の支保構造を切削するので、導坑および導坑間の
掘削空間を一体化することができる。
請求項1から4のいずれか1項において、前記シールド
掘進機によって構築される外殻覆工体が、アーチ形状で
あることを特徴とする。この特徴によれば、外殻覆工体
がアーチ形状に構築されるので、強度に優れ、地中構造
物のルーフ部としての利用に適したものとなる。
請求項1から5のいずれか1項において、前記外殻覆工
体の構築を、袋詰コンクリート覆工工法により行うこと
を特徴とする。ここで、袋詰コンクリート覆工工法とし
ては、例えば、特許第2784511号公報および特許
第2784512号公報に記載の技術を利用できる。こ
の特徴によれば、外殻覆工体の構築を、袋詰コンクリー
ト覆工工法により行うので、袋詰コンクリート覆工工法
の長所をそのまま備えた外殻覆工体の施工が行われる。
例えば、加圧打設したコンクリートの漏れを防止でき、
作業環境の改善が図られるとともに、袋内のコンクリー
トは地山や地下水に直接触れることがないので品質劣化
を防止できる。また、加圧脱水により密実で高強度のコ
ンクリートが早期に得られる。さらに、土質条件に応じ
て覆工形状を変えることが可能であるため、設計および
施工の自由度が高く、工期短縮、コストの低減を図るこ
とができる。
請求項6において、前記袋詰コンクリート覆工工法が、
前記外殻覆工体の主強度部材に外殻覆工体の外表面およ
び内表面を規定する型枠材を接合しておき、該型枠材に
より形成される空間に袋を配備し、前記主強度部材間に
型枠材を固定した後、コンクリートを打設する袋詰コン
クリート覆工工法であることを特徴とする。この特徴に
よれば、型枠材により外殻覆工体の外表面および内表面
を規定するので、型枠材の数や形状を変えることによっ
て、外殻覆工体の全体形状を所望の形で設計できるとと
もに、外観も整ったものにすることができる。また、主
強度部材と主強度部材との間で型枠材を固定した後、内
部空間の袋にコンクリートを打設するので、袋の膨張圧
力を型枠材が受け止め、コンクリートの打設をシールド
掘進機の覆工部で行ってもシールド掘進機にかかる膨張
圧力を最小限に抑えることが可能となる。さらに、シー
ルド掘進機を前進させる際には、型枠材によって袋詰コ
ンクリートの外表面と内表面が規定されているため、シ
ールド掘進機の覆工部との間で生じる摩擦を低減でき、
覆工部への密着によるシールド掘進機の故障や袋詰コン
クリートの破損を防止できる。
請求項1から7のいずれか1項において、まず、発進立
坑および到達立坑を構築し、次いで前記立坑間に導坑を
構築することを特徴とする。この特徴によれば、最初の
工程として発進立坑および到達立坑を構築することによ
り、施工場所の地形に関わらず導坑の構築が容易にな
る。
法の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載のシ
ールド工法によって、目的とする地下空間のルーフ部と
なる外殻覆工体を構築した後、全面掘削および躯体施工
を行うことを特徴とする。この大断面トンネルの施工方
法の発明によれば、大断面トンネルの施工において、請
求項1から8のいずれか1項に記載のシールド工法にお
ける作用効果をそのまま享受できる。特に、導坑間の掘
削空間を容易に一体化できるので、導坑の数に応じて自
由自在に様々な大きさのトンネルを設計・施工でき、し
かも、掘削に引き続いて順次ルーフ部として利用可能な
外殻覆工体を構築できるので、別途ルーフ部を施工する
手間を省くことも可能である。従って、従来工法のよう
に広範囲の地上部分を開削する必要はなく、大型の掘進
機も必要としない。また、複雑な方法でルーフ部を施工
したり、ルーフ部と壁部との接合を別途行う必要がない
ので、施工能率が良く、低コストを実現できる。
は、シールド掘進機により地山を掘削し、外殻覆工体を
構築してルーフ部を施工した後、全面掘削および躯体施
工を行うことにより築造される大断面トンネルであっ
て、予め構築された複数の平行な導坑のうち隣接する二
本の導坑において、該導坑の支保構造の一部を前記シー
ルド掘進機により切削しつつ、導坑間の地山を掘削して
前記二本の導坑を連結する一つの掘削空間を作り、該掘
削空間に構築された外殻覆工体を繰り返し単位としてル
ーフ部が施工されてなることを特徴とする。この大断面
トンネルの発明によれば、導坑間に構築された外殻覆工
体を繰り返し単位としてルーフ部が施工されるので、設
計・施工の自由度が高く、自由自在な大きさで低コスト
に築造された地中構造物が提供される。
は、地山を掘削しつつ、掘進方向後方に外殻覆工体を構
築可能なシールド掘進機であって、旋回運動して地山を
掘削する掘削機構と、該掘削機構の旋回軸と直交する軸
方向に回転し、該シールド掘進機の進行をガイドする導
坑の支保構造を切削可能な切削機構とを備えたことを特
徴とする。このシールド掘進機の発明によれば、地山を
掘削する掘削機構とは別に切削機構とを備えたので、地
山の掘削と同時に導坑の支保構造を破砕することが可能
となり、請求項9に記載の大断面トンネルの施工方法に
おいて、特に有利に使用できるものである。
は、請求項11において、前記掘削機構が、アーチ形状
の掘削空間を形成可能なつばさ型の掘削機構であること
を特徴とする。このシールド掘進機の発明によれば、ア
ーチ形状の掘削空間を形成できるため、大断面トンネル
の施工において、強度の高いルーフ部の構築に使用でき
る。
施の形態を説明する。
ルド掘削機の一実施形態を説明するための断面構造を示
す図面である。図2は、このシールド掘進機によって隣
接する二つの導坑間の地山を掘削している状態を説明す
る図面であり、図3は図2を上側からみた状態を説明す
る図面である。
て、前部が掘削機構としてのカッター105を備えた掘
削部101、後部が外殻覆工体を構築するための覆工部
102という構成になっている。シールド掘進機100
の本体は、外表面がスキンプレート103により覆わ
れ、上部外表面が正面視アーチ形をなしている。図1に
示すように掘削部101は、機械高さが高くて断面が厚
く構成され、覆工部102は掘削部101よりも厚みが
薄く形成されている。
に正面視つばさ形状をなすように多数のカッタービット
106が配列されて構成され、旋回筒軸109を介して
カッター揺動ジャッキ117に連結されている。掘削時
には、揺動中心107を支点に固定翼板を旋回させるこ
とによって、掘削を行う。このつばさ型掘削機構は、異
形断面トンネルの掘削に適したものであり、その構造お
よび掘削動作の詳細は、特開2000−45689号公
報に記載されているとおりである。本発明においては、
図2に示すように、中央部に二つの大型固定翼板が配置
され、その両側に中型固定翼板が一つずつ配置され、さ
らに両端には小型の固定翼板が配置されており、それぞ
れの固定翼板につばさ形状をなすように多数のカッター
ビット106が配列されている。このように大、中、小
の固定翼板を組み合わせて、そこにカッタービット10
6を配列する構成とすることによって、断面が略アーチ
形状の掘削空間を形成できる。
壁115によって後方と隔てられており、該隔壁115
の下部の切羽側には、掘削面の幅方向に渡って掘削土排
出用のスクリューコンベア113が設けられている。ま
た、スクリューコンベア113近傍には、排土シュート
129が導坑51に突出するように配備されている。
には、切削機構としての二基の破砕ロータ111が備え
られ、さらにその外側の両端部には、破砕ロータ111
を回転駆動させるための駆動モータ27が配備されてい
る。また、スクリューコンベア113よりやや後方のシ
ールド掘進機100本体の側部には、ガイドレール43
と係合してシールド掘進機100の進行方向を案内する
掘進ガイド部128が設けられている。
ッキ119が備えられ、この推進ジャッキ119の後端
は覆工部102内に突出したプレス部121と連結され
ている。また、シールド掘進機100の両側部には、加
圧力調整ジャッキ23が配備され、ガイドレール43と
係合することにより、推進ジャッキ119による袋34
内のコンクリート35への加圧力を調整している。
袋詰コンクリート35等によって外殻覆工体57の構築
を行うアーチ形の空間が確保されている。このように、
シールド掘進機100は、アーチ形状の外殻覆工体57
を構築するために適した構造となっている。
法における上記シールド掘進機100の動作について説
明する。
坑を構築する。 (2)発進立坑から到達立坑まで、任意の距離を隔てて
平行に複数の導坑51を施工する。導坑51の施工方法
には、例えば山岳トンネル工法(NATM工法など)、
シールド工法等が採用できる。ここでは、導坑51の内
壁は吹き付けコンクリート56を用いているが、その施
工の際には、支保構造55の一部または全部を、切削容
易な材料で構築しておくことが好ましく、そのような材
料としては、例えば、合成樹脂発泡体を無機繊維で強化
した複合材が挙げられる。より具体的には、硬質ウレタ
ン樹脂よりなる合成樹脂発泡体をガラス長繊維よりなる
無機繊維で強化したもの、例えば、市販されている軽量
耐食構造材であるエスロンネオランバーFFU(商品
名:積水化学工業株式会社製)のうち、品種記号FFU
−74等を好ましく利用できる。なお、導坑51内に
は、必要に応じて資材の搬出入や土砂の搬出を行うため
の軌条61を敷設する。
1内に、必要に応じシールド掘進機100の進行方向を
ガイドするガイドレール43を敷設する。このガイドレ
ール43には、H形鋼等を利用できる。図2では、予め
導坑51内から地下に向けて、導坑51全長に渡り連続
した止水壁53を構築しておき、その止水壁53の上部
にガイドレール43を敷設している。
51内のガイドレール43と接続する発進架台を設置
し、この発進架台に本発明のシールド掘進機100を設
置する。図2に示すように、シールド掘進機100の掘
進ガイド128はガイドレール43に係合するようにセ
ットする。
を発進させ、導坑51内のガイドレールによってシール
ド掘進機100の進行方向をガイドしながら二本の導坑
51間の地山を掘削していく。地山の掘削と同時に、地
山を間に挟んで平行に伸びる二本の導坑51の吹き付け
コンクリート56および支保工55’から構成される支
保構造55の一部(図2では、二本の導坑51の互いに
近接する肩部の支保構造55)をシールド掘進機100
に備えた破砕ロータ111によって切削していく。破砕
ロータ111は、シールド掘進機100のカッター10
5の旋回軸と直交する軸方向に回転し、支保構造55を
切削する。図2では、破砕ロータ111は、カッター1
05の旋回軸方向と直交する水平な軸を中心に回転する
構造となっているが、これに限るものではなく、例え
ば、回転中心となる軸は、斜め方向や縦方向であっても
よい。掘削ずりはシールド掘進機100のスクリューコ
ンベア113によって排土シュート129を介して導坑
51に排出し、ずり鋼車63等の搬送手段によって搬出
する。
体57の主強度部材としての梁部材31(例えばH型鋼
など)をシールド掘進機100後部の覆工部102で組
み立てながら、外殻覆工体57を構築していく。外殻覆
工体57の構築は、以下に示す袋詰覆工方法によって行
うことが好ましい。なお、袋詰覆工方法の詳細は、特許
第2784511号公報および第2784512号公報
に記載されており、以下に示す方法は、それを利用した
ものである。
するアーチ形状の梁部材31(ここでは「新リング31
b」と記す)には、予め所定長さの鋼管またはみぞ型鋼
でできた型枠材33を上側および下側に接合しておき、
この上下の型枠材33の端部を、前回組み立てを行った
梁部材31(ここでは、「前リング31a」と記す)に
向けて順次挿入していくことにより、外殻覆工体57を
構築する。つまり、構築後の外殻覆工体57は、図4
(b)に示すように、前リング31aと新リング31b
との間で、上下の型枠材33を挟持する格好となり、梁
部材31と型枠材33とが所定ピッチで繰り返すように
形成される。挿入した梁部材31の端部は、既知の接合
手段58により止水壁53と接合する(図2)。 ロ)新リング31bとこれに接合された上下の型枠材3
3によって形成される空間には、予め透水性を持つ所定
内容量の袋34をセットしておき、新リング31bの型
枠材33を前リング31aに挿入後、図示しない充填口
よりコンクリート35を袋34の中に充填、打設する。
ここで、透水性の袋34としては、伸縮性を兼ね備えた
ものが好ましく、例えばファブリフォーム(商品名:旭
化成工業製)等を用いることができる。コンクリート3
5の充填時には、充填圧力によって袋34が膨張する
が、前記鋼管またはみぞ形鋼でできた型枠材33によっ
てコンクリート35の充填圧力を受け止めるため、シー
ルド掘進機100のスキンプレート103への無用な押
圧を防止できる。また、外殻覆工体57の左右端部(ア
ーチ形の両端部)においては、妻板等によってコンクリ
ート35の充填圧力を受け止める。 ハ)新リング31bの挿入およびコンクリート35の充
填、打設が完了した後、図1に示すように、シールド掘
進機100に内蔵した推進ジャッキ119のプレス部1
21で新リング31bを押圧し、シールド掘進機100
を前方に推進させるとともに、袋34内のコンクリート
35を加圧・脱水する。この加圧・脱水を行うことによ
り、密実で高強度、高耐久性を持った外殻覆工体57を
構築できる。また、地山の掘削面と外殻覆工体57との
間隙には、裏込め注入装置39よりモルタル等の裏込め
材37を注入し、隙間を埋める。図5は、構築された外
殻覆工体57の構造を示す図であり、図1のA−A線に
おける要部断面図である。袋詰めコンクリート35は、
梁部材31間に渡された上下の型枠材33より支持さ
れ、外周には裏込め37が充填されている。 ニ)以上の作業を繰り返しながら、隣接する導坑51間
に順次発進立坑から到達立坑まで連続して、薄く、十分
な強度を持ったアーチ形状の外殻覆工体57を構築す
る。なお、ここでは強度の点で有利なアーチ形状の外殻
覆工体57を例に述べたが、外殻覆工体57の形状はア
ーチ形に限らず、例えば水平に真っ直ぐな形状とするこ
ともできる。
の導坑51間でも行って、順次外殻覆工体57を構築し
ていく。このように、本発明のシールド工法は、隣接す
る止水壁53間の上部に構築された外殻覆工体57を一
単位として平行に繰り返し造設していくことが容易なた
め、地下駐車場等の地中構造物のルーフ部を築造する目
的に適している。
施工方法の一例について図6から図9を参照しながら説
明する。なお、大断面トンネルの施工方法に利用するシ
ールド工法およびシールド掘進機100は、上記した内
容と同じであるため、同一の構成には同一の符号を付し
て説明を省略する。 (A)導坑工:図6 複数(ここでは4本)の平行な導坑51を、図示しない
発進立坑から到達立坑の間に所定間隔で構築する。前記
したように、各導坑51の支保構造55には、切削が可
能な材料を使用している。また、各導坑51内には、全
長に渡り、導坑51内に突出するように止水壁53を構
築する。 (B)シールド工:図7 止水壁53の上部にガイドレール43を敷設した後、シ
ールド掘進機100により、導坑51間を掘削して外殻
覆工体57の構築を行う。外殻覆工体57の構築は、順
次すべての導坑51間で繰り返す。 (C)全面掘削工:図8 パワーショベル等の掘削機械によって、外殻覆工体57
下方の地山を全面掘削する。各外殻覆工体57の端部
は、接合手段58によって、止水壁53と接合されてい
るため、止水壁53間の地山の掘削は容易に行える。全
面掘削時には、不要となる導坑51の支保構造55も除
去するが、図8中、隣接する外殻覆工体57と止水壁5
3の上部およびトンネルの両端に残った導坑51跡の空
間(符号Sで示す)は、必要に応じてコンクリート等を
打設して補強しておく。 (D)躯体工:図9 常法に従い、トンネルの躯体施工を行う。4本の導坑5
1を基に構築された外殻覆工体57は、トンネルのルー
フ部として利用することもできる。
いたシールド工法によれば、煩雑な施工手順や大型の機
材を必要とせずに低コストで、自由自在に、様々な広が
りを持つ外殻覆工体の施工が可能であり、得られた外殻
覆工体は、大断面トンネルのルーフ部として利用でき
る。
る図面。
(a)は挿入前の状態、(b)は挿入した状態を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】 シールド掘進機により地山を掘削しつ
つ、掘進方向後方に外殻覆工体を構築していくシールド
工法であって、 所定間隔で複数の平行な導坑を構築し、 前記シールド掘進機により、隣接する二本の導坑におい
て該導坑の支保構造の一部を切削しつつ、導坑間の地山
を掘削して前記二本の導坑を連結するように一つの掘削
空間を作るとともに、 該掘削空間に外殻覆工体を順次構築していくことを特徴
とする、シールド工法。 - 【請求項2】 請求項1において、各導坑内に前記シー
ルド掘進機の進行をガイドするためのガイドレールを敷
設し、前記シールド掘進機が該ガイドレールに沿って掘
進することを特徴とする、シールド工法。 - 【請求項3】 請求項2において、前記ガイドレール
は、各導坑から地下に向けて構築された止水壁の上部に
敷設されていることを特徴とする、シールド工法。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
て、前記シールド掘進機が、つばさ型の掘削機構と、前
記導坑の支保構造を切削可能な切削機構を備えたシール
ド掘進機であることを特徴とする、シールド工法。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項におい
て、前記シールド掘進機によって構築される外殻覆工体
が、アーチ形状であることを特徴とする、シールド工
法。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項におい
て、前記外殻覆工体の構築を、袋詰コンクリート覆工工
法により行うことを特徴とする、シールド工法。 - 【請求項7】 請求項6において、前記袋詰コンクリー
ト覆工工法が、前記外殻覆工体の主強度部材に外殻覆工
体の外表面および内表面を規定する型枠材を接合してお
き、該型枠材により形成される空間に袋を配備し、前記
主強度部材間に型枠材を固定した後、コンクリートを打
設する袋詰コンクリート覆工工法であることを特徴とす
る、シールド工法。 - 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項におい
て、まず、発進立坑および到達立坑を構築し、次いで前
記立坑間に導坑を構築することを特徴とする、シールド
工法。 - 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項に記載の
シールド工法によって、目的とする地下空間のルーフ部
となる外殻覆工体を構築した後、全面掘削および躯体施
工を行うことを特徴とする、大断面トンネルの施工方
法。 - 【請求項10】 シールド掘進機により地山を掘削し、
外殻覆工体を構築してルーフ部を施工した後、全面掘削
および躯体施工を行うことにより築造される大断面トン
ネルであって、 予め構築された複数の平行な導坑のうち隣接する二本の
導坑において、該導坑の支保構造の一部を前記シールド
掘進機により切削しつつ、導坑間の地山を掘削して前記
二本の導坑を連結する一つの掘削空間を作り、 該掘削空間に構築された外殻覆工体を繰り返し単位とし
てルーフ部が施工されてなることを特徴とする、大断面
トンネル。 - 【請求項11】 地山を掘削しつつ、掘進方向後方に外
殻覆工体を構築可能なシールド掘進機であって、 旋回運動して地山を掘削する掘削機構と、 該掘削機構の旋回軸と直交する軸方向に回転し、該シー
ルド掘進機の進行をガイドする導坑の支保構造を切削可
能な切削機構とを備えたことを特徴とする、シールド掘
進機。 - 【請求項12】 請求項11において、前記掘削機構
が、アーチ形状の掘削空間を形成可能なつばさ型の掘削
機構であることを特徴とする、シールド掘進機。
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2001
- 2001-03-07 JP JP2001062774A patent/JP4471521B2/ja not_active Expired - Fee Related
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