JP2002264048A - 被牽引機構の位置決め制御装置 - Google Patents

被牽引機構の位置決め制御装置

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JP2002264048A
JP2002264048A JP2001064357A JP2001064357A JP2002264048A JP 2002264048 A JP2002264048 A JP 2002264048A JP 2001064357 A JP2001064357 A JP 2001064357A JP 2001064357 A JP2001064357 A JP 2001064357A JP 2002264048 A JP2002264048 A JP 2002264048A
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motor
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JP2001064357A
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Masato Kobayashi
正人 小林
Shinya Imura
進也 井村
Toshimasa Kawai
利昌 河合
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Hitachi Ltd
Olympus Corp
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Hitachi Ltd
Olympus Optical Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/0051Flexible endoscopes with controlled bending of insertion part
    • A61B1/0052Constructional details of control elements, e.g. handles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/009Flexible endoscopes with bending or curvature detection of the insertion part

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作対象の湾曲位置を操作指令値に瞬値に追
従させること。 【解決手段】 モータの駆動力をプーリ18に与えて牽
引ワイヤ14または16を牽引して湾曲部12の先端側
を湾曲させるに際して、ジョイスティック10の操作に
よって操作指令値46が出力されたときに、牽引ワイヤ
14、16の移動量をセンサ28、30によって検出
し、操作指令値46とワイヤ先端位置信号38との偏差
を求め、この偏差をフィードバック制御するとともに、
操作指令値の位相をフィードフォワード制御器52で進
ませる制御を行い、フィードフォワード制御器52の出
力をフィードバック制御器48で補正してモータ位置指
令値54を生成し、モータ位置指令値54とモータ位置
信号60との偏差を求め、この偏差に応じた駆動信号を
モータ用制御器64で生成し、この駆動信号をモータ2
0に印加することで、操作指令値にワイヤ先端位置を追
従させる制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被牽引機構の位置
決め制御装置に係り、特に、湾曲自在に形成された被牽
引機構を操作対象として、操作対象の先端側を上下・左
右方向に湾曲させるに好適な被牽引機構の位置決め制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、体腔内の臓器を観察したり、体腔
内の患部に各種の治療を施したりするときに内視鏡が用
いられている。この内視鏡は、円筒状に形成された細長
の挿入部先端側の湾曲部に設けられているとともに、モ
ニタに接続されている。このため、体腔内に挿入部を挿
入することにより、湾曲部の内視鏡で体腔内の臓器を観
察することができるとともに、内視鏡で体腔内を観察し
ながら、必要に応じ、処置具などを挿入部に挿入するこ
とで、患部に各種の治療や処置を施すことができる。ま
た、医療分野に限らず、工業分野においても、ボイラ、
タービン、エンジン、化学プラントなどの内部の傷や腐
食を観察したり、検査したりするために、工業用内視鏡
が広く用いられている。
【0003】内視鏡が設けられた湾曲部を駆動するに際
しては、例えば、特公昭63−59329号公報に記載
されているように、内視鏡挿入部の先端側に設けられた
湾曲部にワイヤを接続し、このワイヤを電動モータの駆
動力によって牽引することによって、湾曲部を上下/左
右に湾曲させるようにしたものがある。この電動モータ
を駆動するに際しては、操作部に設けられた操作レバー
からの操作量に比例して電動モータを駆動するモータ駆
動回路が採用されている。この場合、電動モータによっ
て牽引ワイヤを牽引して湾曲部を上下あるいは左右方向
に移動させることで、湾曲部の湾曲角を設定できるよう
になっている。
【0004】また、特開平6−22904号公報には、
内視鏡挿入部の先端側に設けられている湾曲部に牽引用
ワイヤを取り付け、この牽引用ワイヤを、操作部に設け
られた中継プーリを介してユニバーサルコード内を通
し、牽引用ワイヤを電動モータの駆動力によって牽引す
るようにしたものが記載されている。さらにこの公報に
は、操作部に設けたプーリの回転角と電動モータの回転
角とを比較することで、牽引ワイヤの弛緩状態を検出
し、牽引ワイヤが弛緩状態にあるときには電動モータを
最高速度で回転させて、牽引ワイヤの弛みを瞬時に解除
する手法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち前
者のものは、操作レバーに取り付けられた歪みゲージな
どを用いて操作量を検出し、検出された操作量にしたが
った電圧を直接モータに印加する構成になっているた
め、操作レバーの操作量に比例して電動モータを駆動す
ることはできるが、牽引ワイヤと牽引ワイヤをガイドす
るためのコイルシース内面との摩擦や、牽引ワイヤの弛
みなどについて十分配慮されておらず、操作量と湾曲部
先端の湾曲量とが対応せず、観察者(内視鏡操作者)の
操作性を高めるには十分ではない。
【0006】また、従来技術のうち後者のものは、操作
性向上のために、モータと中継プーリとの間のユニバー
サルコードにおいて発生するワイヤの弛みを解除する手
法を採用しているが、操作部に設けた中継プーリから先
の内視鏡挿入部の牽引ワイヤに発生する弛みや摩擦につ
いて配慮されていないとともに、中継プーリが存在しな
い場合についての弛みの解除についても配慮されておら
ず、操作性を高めるには十分ではない。
【0007】本発明の課題は、操作対象の湾曲位置を操
作指令値に瞬値に追従させることができる被牽引機構の
位置決め制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)湾曲自在に形成さ
れた被牽引機構を操作対象として前記操作対象を駆動力
に応じて牽引する牽引手段と、操作に応答して前記操作
対象の目標位置に対応した操作指令値信号を出力する操
作指令値信号出力手段と、前記操作指令値信号をフィー
ドフォワード補償値に従って補償してフィードフォワー
ド制御信号を生成するフィードフォワード制御手段と、
前記フィードフォワード制御信号に基づいて駆動信号を
生成する駆動信号生成手段と、前記駆動信号に従った駆
動力で前記牽引手段を駆動する駆動手段とを備えてな
る。 (2)前記(1)に記載の前記被牽引機構の位置決め制
御装置において、前記駆動状態検出信号を出力する駆動
検出手段と、前記フィードフォワード制御手段の生成に
よるフィードフォワード制御信号を前記駆動手段に対す
る指令信号として前記指令信号と前記駆動検出手段の検
出信号との偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差算
出手段の算出による偏差を基に前記偏差を零に抑制する
ための演算を行って駆動信号を生成する演算手段とを備
えてなる。 (3)前記(1)、(2)に記載の被牽引機構の位置決
め制御装置において、前記牽引手段として互いに連結さ
れて前記駆動手段の駆動による駆動力を順次伝達する複
数の牽引手段を備えているとともに、前記複数の牽引手
段のうち前記駆動手段からの駆動力を他の牽引手段から
受ける中継用牽引手段の駆動に伴う位置を検出して中継
状態信号を出力する駆動検出手段と、前記フィードフォ
ワード制御手段の生成によるフィードフォワード制御信
号を前記駆動検出手段に対する指令信号として前記指令
信号と前記駆動検出手段から出力される信号との偏差を
算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算出によ
る偏差を基に前記偏差を零に抑制するための演算を行っ
て駆動信号を生成する演算手段とを備えてなる。 (4)前記(1)、(2)または(3)に記載の被牽引
機構の位置決め制御装置において、前記フィードフォワ
ード制御手段の生成によるフィードフォワード制御信号
は前記操作指令値信号に対して位相が進んでなる。 (5)前記(1)、(2)または(3)に記載の被牽引
機構の位置決め制御装置において、駆動状態検出信号は
駆動位置を出力する駆動検出手段である。 (6)前記(1)、(2)または(3)に記載の被牽引
機構の位置決め制御装置において、駆動状態検出信号は
牽引手段の牽引に伴う張力を出力する駆動検出手段であ
り、操作指令値信号を張力指令値信号に変換する指令値
変換手段を備えてなる。 (7)前記(1)、(2)または(3)に記載の被牽引
機構の位置決め制御装置において、前記牽引手段の牽引
状態量を検出して牽引状態量検出信号を出力する牽引状
態量検出手段と、前記操作指令値信号出力手段の出力に
よる操作指令値信号と前記牽引状態量検出信号との偏差
を算出する指令値・状態量偏差算出手段と、前記指令値・
状態量偏差算出手段の算出による偏差を基に前記偏差を
零に抑制するためのフィードバック制御信号を生成する
フィードバック制御信号生成手段と、前記フィードフォ
ワード制御手段の生成によるフィードフォワード制御信
号を前記フィードバック制御信号で補正して前記駆動手
段に対する位置指令値信号を生成する位置指令値信号生
成手段とを備えてなる。 (8)前記(7)に記載の被牽引機構の位置決め制御装
置において、前記牽引状態量検出手段は、前記牽引手段
の牽引に伴う変位を検出して前記操作対象の湾曲位置に
対応した位置信号を牽引状態量検出信号として出力する
湾曲位置検出手段で構成されてなる。 (9)前記(7)に記載の被牽引機構の位置決め制御装
置において、前記牽引状態量検出手段は、前記牽引手段
の牽引に伴う張力を検出する張力検出手段と、前記張力
検出手段の検出による張力と前記駆動位置検出手段の出
力による駆動位置検出信号とから前記操作対象の湾曲位
置を推定しこの推定結果を牽引状態量検出信号として出
力する位置推定手段とから構成されてなる。 (10)前記(7)に記載の被牽引機構の位置決め制御
装置において、前記牽引状態量検出手段は、前記牽引手
段の牽引に伴う張力を検出する張力検出手段と、前記操
作指令値信号出力手段の出力による操作指令値信号と前
記張力検出手段の検出による張力とから前記操作対象の
状態を推定する状態推定手段と、前記状態推定手段によ
り前記フィードフォワード制御手段、フィードバック制
御手段各々のダイナミクスを変更するダイナミクス変更
手段とから構成されてなる。 (11)前記(3)に記載の被牽引機構の位置決め制御
装置において、前記中継状態信号は中継位置を出力する
中継状態量検出手段である。 (12)前記(3)に記載の被牽引機構の位置決め制御
装置において、前記中継状態信号は中継用牽引手段の牽
引に伴う張力を出力する中継状態量検出手段である。 (13)前記(10)に記載の被牽引機構の位置決め制
御装置において、フィードフォワード制御手段のダイナ
ミクスを変更するダイナミクス変更手段とから構成され
てなる。 (14)前記(10)に記載の被牽引機構の位置決め制
御装置において、フィードバック制御手段のダイナミク
スを変更するダイナミクス変更手段とから構成されてな
る。
【0009】前記した手段によれば、操作者の操作に応
答して操作指令値信号が出力されると、操作指令値信号
がフィードフォワード制御手段によって補償され、フィ
ードフォワード制御手段の生成によるフィードフォワー
ド制御信号に基づいて生成された駆動信号にしたがった
駆動力で牽引手段が駆動されるため、牽引時に、牽引手
段の駆動に伴う遅れが生じても、この遅れはフィードフ
ォワード制御手段によって補償され、操作対象の湾曲位
置を操作指令値に瞬時に追従させることができ、操作性
の向上に寄与することができる。
【0010】さらに、牽引手段の牽引状態量として、摩
擦や弛みによって減衰した牽引手段の牽引に伴う変位
(ワイヤの位置)を検出し、牽引状態量をフィードバッ
クし、牽引状態量検出信号と操作指令値信号との偏差を
基にフィードバック制御信号を生成し、フィードフォワ
ード制御信号をフィードバック信号で補正する制御を行
うことで、牽引手段の内部に含まれる摩擦や弛み(ワイ
ヤの弛み)に起因した非線形性を補償することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
にしたがって説明する。図1は本発明の第1実施形態を
示す電動内視鏡の湾曲位置決め制御装置の全体構成図で
ある。図1において、電動内視鏡には、操作部に取付ら
れて上下/左右に操作可能なジョイスティック10、湾
曲自在に構成された湾曲部12、湾曲部12の先端側を
上下方向に湾曲させるための牽引ワイヤ14、16、牽
引ワイヤ14、16が巻き付けられて牽引ワイヤ14、
16に牽引力を付与するプーリ18、プーリ18にギア
機構を介して連結され、プーリ18を回転駆動するため
のモータ(電動モータ)20が設けられており、牽引ワ
イヤ14、16は連続した1本のワイヤで構成され、牽
引ワイヤ14、16はそれぞれコイルシース22、24
内を通って湾曲部12に連結されている。湾曲部12
は、被牽引機構の主要素を構成する操作対象として、複
数の節輪26が互いに回転自在に連結された蛇管から構
成されており、この湾曲部12はほぼ円筒状に形成され
て、上下/左右方向に湾曲自在に構成されている。
【0012】そして本実施形態においては、湾曲部12
は、牽引ワイヤ14、16の牽引により上下方向に湾曲
するようになっている。具体的には、モータ20が正回
転または逆回転してプーリ18が回転すると、プーリ1
8に巻き付けられたワイヤ14、16のうち一方のワイ
ヤが引かれ、他方が繰り出され、湾曲部12が上下方向
に湾曲するようになっている。すなわち、牽引ワイヤ1
4、16、プーリ18はモータ20の駆動によって、操
作対象としての湾曲部12を牽引する牽引手段として構
成されている。
【0013】なお、本実施形態では、図の簡略化のため
に、湾曲部12を上下に湾曲させるための一対の牽引ワ
イヤ14、16のみを図示しており、湾曲部12を左右
方向に湾曲させるのに必要な牽引ワイヤ、プーリ、モー
タ、制御装置については、湾曲部12を上下に湾曲させ
るものと基本的には同じもので構成することができるた
め省略してある。
【0014】また、湾曲部12とコイルシース22、2
4は細長の弾性パイプで構成された挿入部(図示省略)
内に挿入されて保護されており、この挿入部先端となる
湾曲部12の先端には、CCDなどで構成されたCCD
カメラが取付られており(図示省略)、このCCDカメ
ラは挿入部内に配線されたケーブルを介してモニタ(図
示省略)に接続されている。そして、このCCDカメラ
で撮像された体腔内の臓器や工業用の配管などの画像が
モニタの画面上に映し出されるようになっている。この
場合、操作者は、基本的には、モニタの画面上に映し出
された画像を見ながら、左手でジョイスティック10を
上下または左右に湾曲操作するとともに、挿入部の途中
を右手で保持し、挿入部を前後に移動させるとともに、
時には挿入部に回転を加えて挿入部を体腔内などに押し
込み、挿入部の先端側が観測点に到達した後は、湾曲部
12の先端を湾曲操作することで、適切な状態で観測点
を撮影したり、挿入部に挿入された処置具を用いて適切
な処置を施すことができる。
【0015】このため、操作者はモニタを見て挿入部の
先端から見た動きをリアルタイムに観察することができ
るため、モータ20を適切に制御することにより、湾曲
部12先端の動きを自在に制御できれば、操作者の操作
負担が軽減され、操作性が大幅に向上することになる。
【0016】電動でワイヤ駆動する内視鏡において、モ
ータの駆動力にしたがい挿入部先端側の湾曲部12を牽
引ワイヤ14、16によって牽引する。牽引する際に考
慮しなければならないことは、牽引ワイヤ14、16と
コイルシース22、24間の摩擦、プーリ18によって
牽引されていない側の牽引ワイヤ(繰り出される牽引ワ
イヤ)に発生する弛みの発生、または、挿入部途中の屈
曲形状の変化によって牽引ワイヤ14、16とコイルシ
ース22、24間の摩擦や弛みの量が変動することであ
る。すなわち、摩擦、弛み、特性変動の課題を克服しな
ければ、湾曲部12の湾曲位置を操作指令値に瞬時に追
従させることはできない。
【0017】そこで、本実施形態においては、操作指令
値の位相を進ませるフィードフォワード制御系を用い
て、位相が遅れるプーリ位置から牽引ワイヤ14または
16の先端位置までのダイナミックスを動かし、フイー
ドフォワード制御系では補償しきれない追従誤差をフィ
ードバック制御系で補償する構成を採用することとして
いる。
【0018】具体的には、フィードフォワード制御系と
フィードバック制御系を含む制御系は以下のように構成
されている。
【0019】まず、フィードバック制御系を構成するに
際して、本実施形態においては、まず、コイルシース2
2、24の先端側に、各牽引ワイヤ14、16の移動量
を観測するためのセンサ28、30が取り付けられてい
る。センサ28、30は、牽引ワイヤ14、16の移動
量を検出するセンサとして、例えば、光学式リニアエン
コーダ、抵抗型リニアポテンショメータによって、各牽
引ワイヤ14、16の移動量を検出するようになってい
る。この場合、各センサ28、30から湾曲部12の先
端までの距離は、挿入部全体の長さに比べて短いため、
各センサ28、30によって検出された牽引ワイヤ1
4、16の位置は、湾曲部12先端側の移動量、すなわ
ち湾曲位置に等しい。各センサ28、30の検出による
ワイヤ位置信号32、34はそれぞれワイヤ位置検出器
36に入力されている。この場合、ワイヤ位置信号3
2、34は、牽引ワイヤ14、16がそれぞれ矢印の方
向に移動したときに正の値を示すようになっており、ワ
イヤ位置検出器36は、ワイヤ位置信号32、34の和
の平均を求め、この平均値を湾曲部12先端の位置とし
てワイヤ先端位置信号38を出力するようになってい
る。
【0020】すなわち、センサ28、30、ワイヤ位置
検出器36は牽引状態量検出手段とともに牽引ワイヤ1
4、16の牽引に伴う変位を検出して湾曲部12の湾曲
位置に対応したワイヤ先端位置信号38を牽引状態量検
出信号として出力する湾曲位置検出手段として構成され
ている。
【0021】ワイヤ先端位置信号38はコントローラ4
0の加算器42に入力されており、この加算器42には
指令値検出器44から指令値信号46が入力されてい
る。指令値検出器44は、ジョイスティック10が上下
/左右方向に操作されるときに、ジョイスティック10
の操作に応答して、湾曲部12の目標湾曲位置に対応し
た指令値信号(操作指令値信号)46を出力する操作指
令値信号出力手段として構成されている。加算器42
は、指令値信号46とワイヤ先端位置信号38との偏差
を算出し、算出した偏差に関する信号をフィードバック
制御器48に出力する指令値・状態量偏差算出手段とし
て構成されている。フィードバック制御器48は、加算
器42の算出による偏差に対してゲイン補償のみを実施
して前記偏差を零に抑制するためのフィードバック制御
信号を生成し、フィードバック制御信号を加算器50に
出力するフィードバック制御信号生成手段として構成さ
れている。
【0022】加算器50には、フィードフォワード制御
器52からフィードフォワード信号が入力されるように
なっている。フィードフォワード制御器52は、指令値
検出器44から指令値信号46を入力したときに、この
指令値信号46の位相を進ませるための処理として、指
令値信号46をフィードフォワード補償値にしたがって
補償する演算を行い、この演算結果としてフィードフォ
ワード制御信号を生成するフィードフォワード制御手段
として構成されている。具体的には、フィードフォワー
ド制御器52は、次の(1)式で示すように、二次の位
相進みフィルタで構成されている。
【0023】
【数1】 ここで、sはラプラス演算子、w1とw2は設定する周
波数で、w1<w2の関係にあり、z1とz2は減衰係
数で、z1>z2の関係に設定されている。このフィル
タの特性は、加算器50の生成によるモータ位置指令値
54から牽引ワイヤ14、16の先端位置までの伝達特
性を測定し、その逆モデルを近似して得られたものであ
る。このため、基本的には、操作指令値が指令値信号4
6としてフィードフォワード制御器52を通過し、後述
するモータフィードバック閉ルーループ系、牽引ワイヤ
14、16の先端位置までの伝達関数はほぼ1となり、
牽引ワイヤ14、16の先端位置である湾曲部12の湾
曲位置は操作指令値とほぼ等しい動きをすることとな
る。
【0024】フィードフォワード制御信号が入力される
加算器50は、フィードフォワード制御信号をフィード
バック制御信号で補正し、モータ20に対する位置指令
値信号としてのモータ位置指令値信号54を生成する位
置指令値信号生成手段として構成されており、モータ位
置指令値信号54は加算器56に入力されている。加算
器56にはモータ位置指令値信号54の他にモータ位置
検出器58からモータ位置信号60が入力されている。
モータ位置検出器58には、モータ20の回転角度を検
出するロータリエンコーダ62から回転角度を示す信号
が入力されており、モータ位置検出器58はロータリエ
ンコーダ62の検出によるモータ20の回転角度にした
がってモータ位置信号60を生成するようになってい
る。すなわち、ロータリエンコーダ62、モータ位置検
出器58はモータ20の駆動に伴う位置を検出して駆動
位置検出信号としてのモータ位置信号60を加算器56
に出力する駆動位置検出手段として構成されている。
【0025】加算器56はモータ位置指令値信号54と
モータ位置信号60との偏差を算出する位置偏差算出手
段として構成されており、加算器56の算出による位置
偏差に関する信号はモータ用制御器64に入力されてい
る。モータ用制御器64は、例えば、PID(比例・積
分・微分)補償器を備え、加算器56の生成による偏差
を零にするための演算を行って駆動信号を生成し、駆動
信号をモータアンプ66に出力する演算手段として構成
されている。モータアンプ66は駆動信号を増幅し、増
幅した駆動信号をモータ20に出力するようになってい
る。
【0026】上記構成において、操作者がジョイスティ
ック10を操作すると、この操作にしたがった操作指令
値が指令値信号46として出力され、指令値信号46と
ワイヤ先端位置信号38との偏差が加算器42で算出さ
れ、この偏差にしたがったフィードバック制御信号がフ
ィードバック制御器48で生成されるとともに、位置指
令値信号46の位相を進めるためのフィードフォワード
補償演算がフィードフォワード制御器52で行われ、フ
ィードフォワード制御信号が生成される。そしてフィー
ドフォワード制御信号がフィードバック制御信号で補正
されてモータ位置指令値信号54が生成され、モータ位
置指令値信号54とモータ位置信号60との偏差に応じ
た位置偏差が加算器56で求められ、この位置偏差に基
づいた駆動信号がモータ用制御器64で生成され、この
駆動信号によってモータ20が正回転または逆回転駆動
されると、牽引ワイヤ14または16による牽引が行わ
れ、湾曲部12の先端側が上方または下方に湾曲する。
この場合、モータ20は、プーリ18に加わる牽引ワイ
ヤ14、16の張力の反力を打消し、モータ20の回転
位置はモータ位置指令値54にほぼ遅れなく追従するこ
とができる。このためギアのがたなどを無視すれば、プ
ーリ18の回転によって移動したプーリ18近傍のワイ
ヤ移動量は、モータ位置指令値信号54にギア比とプー
リ18の半径とを積演算することで算出することができ
る。
【0027】しかし、プーリ18が回転することによっ
て移動したプーリ18近傍の牽引ワイヤ14または16
の移動量と湾曲部12先端側の牽引ワイヤ14または1
6の移動量は比例関係にはならない。これは、牽引ワイ
ヤ14、16とコイルシース22、24との間の摩擦に
よって牽引ワイヤ14、16の引っ張り張力が途中で減
衰するとともに、プーリ18の回転方向が逆転したとき
に弛みを巻取るまでの時間的空白(デッドゾーン)によ
る位相の遅れ、さらに湾曲部12を構成する蛇管とチュ
ーブからなる湾曲部12の曲げを阻止しようとするダイ
ナミックスが原因として考えられる。
【0028】そこで、本実施形態においては、指令値信
号46の位相を進ませるフィードフォワード制御器52
を用いて、位相が遅れるプーリ18位置から湾曲部12
先端位置までのダイナミックスを動かし、それでは補償
できない追従誤差をフィードバック制御器46で補償す
るようにしているため、湾曲部12の先端位置(湾曲位
置)を操作指令値に遅れなく追従させることができる。
【0029】また本実施形態においては、牽引ワイヤ1
4、16の移動量をセンサ28、30によって検出して
いるため、摩擦や弛みによって減衰した牽引ワイヤ1
4、16の位置を検出することができるとともに、この
検出信号をフィードバックすることで、牽引手段を構成
する系の内部に含まれる摩擦やワイヤの弛みに起因した
非線形性を補償することができる。
【0030】また本実施形態においては、挿入部のワイ
ヤ機構は基本的には安定な系であることと、操作指令値
とのオフセットは操作者がモニタを見て調整すればよい
ことから、フィードバック制御器48には、積分特性や
微分特性を持たせず、ゲイン補償のみを実施することと
している。ただし、フィードバックを施すことにより特
定の周波数帯域ではゲインが増大することもあるため、
ノッチフィルタなどにより閉ループ系の特性を必要に応
じて修正する。
【0031】またフィードバック制御器48のゲインを
高くすると、目標である操作指令値に追従するが、ゲイ
ンをあまり高くすると、急激なモータの反転動作を繰り
返して振動的になるため、フィードバックゲインは1倍
から2倍に設定されている。この場合、フィードバック
ゲインを低くする分だけ操作指令値と湾曲部12の先端
位置は完全に一致しないが、操作指令値信号46の位相
をフィードフォワード制御器52で進ませることで、湾
曲部12先端位置を操作指令値に瞬時に追従させること
ができる。
【0032】次に、本発明に係る装置と従来技術の実験
結果を図2および図3にしたがって説明する。図2は図
1に示す制御装置によって内視鏡の湾曲位置決め動作を
実施したときの実験結果の1例を示す。図3はジョイス
ティックの操作による位置指令値を直接モータ位置指令
値として生成するようにした従来技術による応答結果で
ある。図2および図3において、上段の(a)には上下
の牽引ワイヤの先端位置における時間波形を、下段の
(b)には、内視鏡挿入部の上下の牽引ワイヤに作用す
る張力をプーリ側で測定した時間波形を示す。各図にお
いて、上段と下段の図には、ともに7秒周期の三角波形
が図示されているが、これはジョイスティックからの指
令値を想定して指令値300として印加したものであ
る。また区間Aにおいて、図1に示すプーリ18は矢印
方向(時計周り)に回転し、区間Bでは反時計周りに回
転するものとしている。
【0033】図3において、従来技術のものは、上下の
ワイヤの先端位置307、308は目標指令値300に
対し位相が20度程度遅れ、ゲインも三角形の頭がつぶ
れた台形形状となっていることが分かる。よって、従来
技術のものでは、操作者が仮に湾曲部先端の移動を三角
波に追従させようと思った場合には、ジョイスティック
から三角波の指令値を入力しただけでは、湾曲部先端位
置の位相が遅れるだけでなく、台形波形となっているこ
とから、操作者は正確な位置決めを行うことができない
ことを意味する。したがって、目的を達成するために
は、操作者はモニタを見ながら自分で湾曲部先端位置が
三角波に追従するように指令値を修正することが余儀な
くされる。このため、操作に熟練を要し、内視鏡を電動
化することによってかえって操作者の負担が増加するこ
とになる。
【0034】これに対し、本発明のものは、図2に示す
ように、上下の牽引ワイヤの先端位置303、304と
目標指令値(操作指令値)300とはほぼ一致する。こ
のため操作者は、指令値通りに牽引ワイヤ14、16の
先端位置が動くので、電動化することで操作の負担が減
り、精度良く湾曲部の先端を目的の個所に素早く位置決
めすることが可能になる。
【0035】次に、張力に比較するに際して、図3
(b)の従来技術の波形を観察すると、A区間からB区
間において、回転の方向(操作方向)が代わる瞬間にお
ける張力305が1番大きく、回転の方向が代わったに
も関わらず張力は徐々に下がり、逆に、下側のワイヤの
張力306は張力がない(0)、すなわち弛みの状態か
らB区間に移行し、回転の方向が変わったにも関わらず
弛みの影響で0.7秒程経ってから張力が張り始め、そ
れとともに先端位置の方向が変化していることが分か
る。
【0036】これに対して、本発明のものは、図2
(b)に示すように、B区間になってからほぼ瞬時に張
力302が張り始めていることが分かる。これは、目標
指令値(操作指令値)の位相を進ませたフィードフォワ
ード制御器52とワイヤの先端位置をフィードバック制
御するフィードバック制御器48の効果である。牽引ワ
イヤ14、16の張力が張ることにより、牽引ワイヤ1
4、16の先端位置をプーリ18で制御することができ
る。なお、弛みに着目し、弛みを早急に解除する他の従
来技術では、その間にワイヤの先端位置が目標の指令値
から大きくずれてしまうため、操作者はワイヤの先端位
置を指令値に合わせるための修正を自分自身で試みなけ
ればならないため、熟練を要し、電動化することによっ
てかえって操作者の負担が増加することになる。
【0037】次に、本発明の第2実施形態を図4にした
がって説明する。本実施形態は、図1に示す制御装置か
ら牽引ワイヤの先端位置をフィードバック制御するため
のフィードバック制御系を取り除いたものであり、他の
構成は図1と同様である。
【0038】本実施形態においては、指令値検出器44
の出力による指令値信号46の位相をフィードフォワー
ド制御器52で進ませてフィードフォワード制御信号を
生成し、フィードフォワード制御信号とモータ位置信号
60との偏差を加算器56で求め、この偏差を零にする
ための駆動信号をモータ用制御器64で生成し、この駆
動信号をモータアンプ66で増幅してモータ20を回転
駆動する構成を採用しているので、操作指令値に対して
牽引ワイヤ14、16の牽引による湾曲部12の先端位
置を遅れなく追従させることができる。すなわち、プー
リ18の動きから牽引ワイヤ14、16の先端位置まで
は牽引ワイヤ14、16とコイルシース22、24との
摩擦や牽引ワイヤ14、16の弛みなどの非線形性の影
響で位相は遅れるが、この位相の遅れをフィードフォワ
ード制御器52によって補償することができる。このた
め、操作指令値の位相をフィードフォワード制御器52
で進ませることで、操作指令値に対してプーリ18の動
きを進ませることが可能になる。
【0039】本実施形態において、牽引ワイヤ14、1
6の先端位置と操作指令値との関係を測定したところ図
5に示すような実験結果が得られた。図5の下段である
(b)には、操作指令値を示す三角波300とフィード
フォワード制御器52から出力されるモータ位置指令値
の波形311の特性を示す。図5から、ジョイスティッ
ク10の操作によって操作方向が変化する度に、適切な
オフセットが指令に加わり、その指令値はその位相が進
む方向に修正されていることが分かる。これにより、図
3上段に示した先端位置307、308に比べて、図5
上段に示す(a)では、牽引ワイヤ14、16の先端位
置307、308が指令値の三角波300に近づいてい
ることが分かる。
【0040】このように、本実施形態においては、前記
実施形態とは異なりフィードバック系がないため、挿入
部の摩擦などの特性変動には対応することはでいない
が、操作指令値の位相を進ませることにより、湾曲部1
2先端の動きはより操作指令値に近づくことが分かる。
【0041】また本実施形態におけるフィードフォワー
ド制御器52としては、次の(2)式で示すように、符
号が変化する構成を用いても良い。
【0042】
【数2】 ここで、Rは目標指令値、sgnはその符号を表す。ま
たゲインgの大きさは、一定値よりも指令値の速度が小
さいときにはその速度に比例し、指令値の速度が一定値
以上大きくなったときには一定値とするように構成した
方が良い。これにより、速度の符号の変化に対し、モー
タ20の速度を徐々に変化させることができ、牽引ワイ
ヤ14、16などの振動を抑えることができる。
【0043】また本実施形態においては、内視鏡挿入部
には、特殊なセンサ28、30やフィードバック制御系
がないため、前記実施形態よりも低コスト化を図ること
ができる。
【0044】次に、本発明の第3実施形態を図6ないし
図11にしたがって説明する。本実施形態は、牽引ワイ
ヤの先端位置をフィードバックする代わりに、牽引ワイ
ヤ14、16の張力を検出し、この張力をフィードバッ
クするようにしたものであり、牽引ワイヤ14、16の
プーリ18側に牽引ワイヤ14、16の張力を検出する
張力センサ68、70が設けられており、各張力センサ
68、70の検出値はそれぞれワイヤ張力検出器72に
入力されている。
【0045】各張力センサ68、70は、例えば、図7
に示すように、歪みゲージ74、ブリッジ回路76、差
動増幅回路78を備えて構成されており、牽引ワイヤ1
4、16に微小細長の歪みゲージ74がそれぞれ装着さ
れている。歪みゲージ74によって歪み量の変化が検出
されると、この歪み量の変化を示す信号は、歪み量の変
化に比例して抵抗の変化するブリッジ回路76を介して
差動増幅回路78で増幅されるようになっている。この
場合、牽引ワイヤ14、16に外力が加わらないときに
は、歪みゲージ74の抵抗値でブリッジ回路76のバラ
ンスが保たれており、差動増幅回路78の出力は0であ
る。一方、牽引ワイヤ14または16がプーリ18によ
って引っ張られると、牽引ワイヤ14または16に外力
が加わり、歪みゲージ74の抵抗値が変化し、ブリッジ
回路76のバランスが崩れ、差増増幅回路78の出力端
に電圧が発生する。この出力電圧は、各牽引ワイヤ14
または16に作用する張力を示す信号としてワイヤ張力
検出器72に出力されるようになっている。ワイヤ張力
検出器72は各張力センサ68、70の検出による張力
を加算して、湾曲部12の先端を引っ張る実質の内部張
力を示す内部張力信号80を出力するようになってい
る。すなわち、張力センサ68、70、ワイヤ張力検出
器72は張力検出手段として構成されており、内部張力
信号80は内視鏡状態推定器82と位置推定器84に出
力されるようになっている。なお、ここで張力センサ6
8、70の検出による張力の正負は、図2(b)に示す
特性と同じ関係となっている。
【0046】位置推定器84は、内部張力信号80と内
視鏡状態推定器82の推定結果86とから湾曲部12の
湾曲位置を推定し、この推定結果88を牽引状態量検出
信号として加算器42に出力する位置推定手段として構
成されている。この位置推定器84は、内部張力信号8
0から牽引ワイヤ14、16の先端位置までのダイナミ
ックスをモデル化したもので構成されており、状態推定
結果86にしたがって複数のモデルの中から指定のモデ
ルを選択することで挿入部の先端位置を推定できるよう
になっている。この位置推定器84に用いられるモデル
としては、例えば、一次のローパスフィルタを複数個用
いて構成されている。そして、状態推定結果86からモ
デルを選択する場合、内視鏡の挿入部の状態に応じて指
定のモデルを選択する必要がある。すなわち、挿入部は
体腔内などに挿入されることから、挿入開始はほぼスト
レート状態であるが、腸などの形状に沿って挿入される
際、挿入部の途中の屈曲率は場所によって大きくなるこ
とがある。屈曲率が大きくなると、コイルシース22、
24と牽引ワイヤ14、16との間の摩擦力が大きくな
り、測定した内部張力信号80から牽引ワイヤ14、1
6先端位置までのダイナミックスは挿入部がストレート
状態の時と比べてその特性が変動する。さらに、内視鏡
の使用環境状態や経時的な変化によってもダイナミック
スの特性は変動する。よって、より牽引ワイヤの先端位
置(湾曲位置)の推定精度を上げるためには、それらの
状態を推定し、この推定にしたがったモデルを選択する
とともに、選択したモデルにしたがってフィードバック
制御器48を制御する必要がある。
【0047】そこで、本実施形態においては、内視鏡状
態推定器82において、操作指令値を示す指令値信号4
6と内部張力の大きさを示す内部張力信号80との関係
比から予め定めた関数にしたがって適切なモデルを選択
するための状態推定結果86を求め、この状態推定結果
86を位置推定器84に出力することとしている。この
状態推定結果86は、内部張力信号80から牽引ワイヤ
14、16先端位置までのダイナミックスの特性変動が
張力に最も現われることを考慮して求められるようにな
っている。すなわち、同じ操作指令値であっても、操作
指令値に基づいてモータ20を駆動したときに、挿入部
がストレート状態のときには、牽引ワイヤ14、16に
加わる張力は小さく、逆に挿入部の屈曲率が大きく、挿
入部の途中がぐるりと回転しているときには、牽引ワイ
ヤ14、16に加わる張力は大きくなる。このため、内
視鏡状態推定器82は、操作指令値と内部張力とから湾
曲部12の状態を推定するようになっており、内視鏡状
態推定器82は操作指令値信号46と内部張力信号80
とから湾曲部12の状態を推定する状態推定手段として
構成されている。
【0048】位置推定器84に用いるモデルとしては、
例えば、図8に示すように、4つの一次ローパスフィル
タを用いることができる。4つのモデルは特性320、
321、322、323で表されており、各特性のクロ
スオーバー周波数はそれぞれ1Hz、2Hz、4Hz、
8Hzになっている。そして、挿入部がストレート状態
のときには、クロスオーバー周波数が4Hzで特性32
2のものを使用する。また挿入部の途中が回転していて
摩擦などが大きい場合には、例えば、クロスオーバー周
波数が1Hzで特性320のものを使用する。ここで、
モデルとしてクロスオーバー周波数が4Hzのローパス
フィルタを用いてワイヤの先端位置を推定したところ、
図9に示すような実験結果が得られた。この場合、ワイ
ヤ先端の位置を示す台形波形の形状は指令値とは完全に
形状は一致していないが、位相特性が一致しており、牽
引ワイヤの先端位置307、308と位置推定器84に
よって推定した推定結果312とは一致することが確認
できた。
【0049】また内視鏡状態推定器82は、図10に示
すように、ローパスフィルタ90、92、絶対値演算回
路94、96、積分回路98、100、評価値算出回路
102、関数参照回路104、モデル決定回路106を
備えて構成されている。ジョイスティック10の操作に
基づく指令値信号46はローパスフィルタ90に入力さ
れており、指令値信号46がローパスフィルタ90を通
過することでノイズ成分がカットされるとともに必要な
帯域の信号のみが通過する。ローパスフィルタ90を通
過した信号は絶対値演算回路94で正のみの信号に変換
され、その信号は積分回路98で一定時間T0だけ積分
され、その積分値は操作指令値の大きさRIとして評価
値算出回路102に出力される。この場合、操作指令値
をRとすると、RIは次の(3)式で示すように、
【0050】
【数3】 となる。
【0051】一方、内部張力信号80はローパスフィル
タ92に入力されており、この内部張力信号80はロー
パスフィルタ92でノイズ成分が除去されるとともに必
要な帯域の信号のみがローパスフィルタ92を通過し、
ローパスフィルタ92を通過した信号は絶対値演算回路
96で正のみの信号に変換される。そしてこの信号が積
分回路100で一定時間T0だけ積分されると、この積
分値は内部張力Cの大きさCIを示す信号として評価値
算出回路102に出力される。この場合、内部張力Cの
大きさCIは、次の(4)式で示すように、
【0052】
【数4】 となる。
【0053】評価値算出回路102において操作指令値
の大きさRIを内部張力の大きさCIで除算すること
で、内視鏡挿入部の状態に関する評価値が算出される。
この評価値にしたがって関数参照回路104において関
数を参照するに際しては、図11に示すような評価値と
モデル折れ点周波数(クロスオーバ周波数)との関係が
設定されている。この関係は次の(5)式で示すよう
に、
【0054】
【数5】 で表される。
【0055】評価値に対応したモデル折れ点周波数(ク
ロスオーバー周波数)が決定されると、評価値に対応し
たモデル折れ点周波数のモデルがモデル決定回路106
によって決定され、この決定が状態推定結果86として
出力される。
【0056】例えば、評価値が8より大きい場合、すな
わち、操作指令値に対して張力の大きさが大きい場合に
は、摩擦などにより挿入部のダイナミックスの遅れが大
きくなることを意味し、モデルには折れ点周波数1Hz
のローパスフィルタのものが選択される。一方、評価値
が1から8の間のときには、(5)式にしたがってモデ
ル折れ点周波数を算出し、評価値が1より小さい場合に
は、モデル折れ点周波数として8Hzに設定する。例え
ば、評価値が2で関数との交点がAのときにはストレー
ト状態の評価値であり、このときのモデルとしては折れ
点周波数4Hzものが選択される。
【0057】なお、絶対値演算回路94、96を通過し
た信号を所定時間積分する代わりに、所定時間だけ0.
1Hz程度のローパスフィルタを通過した信号を用いる
こともできる。またモデルの更新は一定時間ごとに実施
すれば良い。
【0058】このように、本実施形態において、位置推
定器84によって推定された推定結果88がフィードバ
ックされてフィードバック制御が実行されるため、フィ
ードフォワード制御器52では補償しきれない追従誤差
をフィードバック制御系で補償することができる。
【0059】さらに、本実施形態においては、フィード
フォワード制御器52とフィードバック制御器48にお
いて一定時間ごとに内視鏡挿入部の状態に応じてモデル
を更新することで、より高精度な位置決めを達成するこ
とができる。
【0060】なお、本実施形態においては、モデルの更
新とともに、フィードバック制御器48のパラメータや
フイードフォワード制御器52のパラメータも調整する
ことができる。
【0061】次に、本発明の第4実施形態を図12にし
たがって説明する。本実施形態は、図6に示す内視鏡状
態設定器82、位置推定器84の代わりに、プーリ18
の回転移動量を示すモータ位置信号60と内部張力信号
80とから牽引ワイヤ14、16の先端位置を推定する
位置推定器108を設けたものであり、他の構成は図6
のものと同様である。この位置推定器108は、モータ
位置検出器58の検出によるモータ位置信号60とワイ
ヤ張力検出器72の検出による内部張力信号80とを受
け、これらの信号を基に牽引ワイヤ14、16の先端位
置(湾曲部12の湾曲位置)を推定し、この推定結果1
10を牽引状態量検出信号として加算器42に出力する
位置推定手段として構成されている。
【0062】位置推定器108において、プーリ18の
回転移動量に相当するモータ位置信号60と内部張力を
示す内部張力信号80とから牽引ワイヤ14、16の先
端位置を推定するに際しては、牽引ワイヤ14、16の
剛性が既知であるとして牽引ワイヤの先端位置を推定す
ることとしている。この場合、内部張力Tenは次の
(6)式によって発生すると考えられる。
【0063】
【数6】 ここで、Kは牽引ワイヤ14、16の剛性、Pospは
プーリ18が回転することによって移動した牽引ワイヤ
14、16の移動量、Posfは牽引ワイヤの先端位置
である。この式を牽引ワイヤの先端位置について解く
と、次の(7)式となる。
【0064】
【数7】 上記(7)式において、牽引ワイヤ14、16の剛性を
予め測定しておくことで、Pospのワイヤ移動量は、
ロータリエンコーダ62の検出値からギア比とプーリ1
8の半径とを積演算することにより算出することができ
る。これにより、牽引ワイヤの先端位置をリアルタイム
に推定することが可能である。
【0065】本実施形態においては、位置の推定結果1
10と操作指令値との偏差に応じたフィードバック制御
が実行されるため、牽引ワイヤの先端位置を操作指令値
に追従させることができる。
【0066】次に、本発明の第5実施形態を図13にし
たがって説明する。本実施形態は、ジョイスティック1
0の操作による操作指令値は位置の関数であることを考
慮し、指令値信号46を指令値変換器112において張
力指令値114に変換し、張力指令値114と内部張力
信号80との偏差を加算器42で求め、この偏差をフィ
ードバック制御器48でフィードバック制御を実行する
ようにしたものであり、他の構成は図4のものと同様で
ある。
【0067】指令値変換器112は、例えば一次のハイ
パスフィルタを備え、指令値信号46を張力指令値11
4に変換する指令値変換手段として構成されている。
【0068】本実施形態においては、内部張力信号80
と張力指令値(張力指令値信号)114との偏差に従っ
てフィードバック制御するようにしているため、牽引ワ
イヤ14、16の先端位置を張力指令値に追従させるこ
とがでいる。
【0069】なお、ジョイスティック10などの入力手
段に張力指令を直接入力できる場合には、その信号と内
部張力との偏差を取ってフィードバック制御器48に入
力する構成を採用することもできる。
【0070】次に、本発明の第6実施形態を図14にし
たがって説明する。本実施形態は、図1に示す牽引ワイ
ヤ14、16を操作部116に設けられた中継プーリ1
18に巻き付け、さらに中継プーリ118に牽引ワイヤ
120、122の一端側を巻き付けるとともにコイルシ
ース124、126内を通し、牽引ワイヤ120、12
2の他端側をプーリ118に巻き付け、牽引ワイヤ1
4、16と牽引ワイヤ120、122とを中継プーリ1
18を介して互いに連結して複数の牽引手段を構成する
ようになっている。中継プーリ118には中継プーリ1
18の回転角を検出するポテンショメータ128が設け
られており、ポテンショメータ128の検出による回転
角信号130は中継位置検出器132に出力されるよう
になっている。すなわち、本実施形態においては、操作
部116を、挿入部の途中に中継プーリ118を介して
設けることで、挿入部の長さを短くするようになってい
る。また、モータ20から中継プーリ118までの牽引
ワイヤ120、122とコイルシース124、126
は、先端湾曲部26に取り付けられたCCD用の電送系
などが配設されたユニバーサルコード内に配置されてい
る。そして、操作者は、中継プーリ118を覆う操作部
116に取り付けられているジョイスティック10など
の入力手段(図示しない)を親指などで操作できるよう
になっている。
【0071】中継位置検出器132は回転角信号130
を基に中継プーリ118の回転角を示す中継位置信号1
34を加算器136に出力するようになっている。すな
わちポテンショメータ128、中継位置検出器132は
牽引手段のうち中継用牽引手段の駆動に伴う位置を検出
して中継位置信号134を出力する中継位置検出手段と
して構成されている。加算器136は加算器50の出力
によるモータ位置指令値信号54を中継プーリ位置指令
値として受け、この中継プーリ位置指令値と中継位置信
号134との偏差を求め、この偏差を中継位置フィード
バック制御器138に出力するようになっている。中継
位置フィードバック制御器138は加算器136の算出
による偏差を零に抑制するための中継位置フィードバッ
ク制御信号を生成し、この中継位置フィードバック制御
信号をモータ位置指令値として加算器56に出力するよ
うになっている。加算器56では、モータ位置指令値と
モータ位置信号60との偏差が求められ、この偏差に応
じた駆動信号がモータ用制御器64で生成され、この駆
動信号がモータアンプ66で増幅されてモータ20が駆
動されるようになっている。すなわち、モータ用制御器
64においては、プーリ18に加わる張力の反作用を打
消し、モータ20の回転角をモータ位置指令値に追従さ
せる制御が行われる。
【0072】一方、中継位置フィードバック制御器13
8においては、モータ20に連結されたプーリ18の端
部で生じる弛みやユニバーサルコード内の牽引ワイヤ1
20、122の摩擦などの影響を打消し、中継プーリ1
18の回転角を中継プーリ位置指令値54に追従させる
制御が行われる。
【0073】また、フィードバック制御器48において
は、中継プーリ118から先端の内視鏡挿入部に存在す
る弛みや摩擦の影響を打消し、牽引ワイヤ先端位置を操
作指令値に追従させる制御が行われる。
【0074】さらにフィードフォワード制御器52にお
いては、操作指令値の位相を進ませる制御が行われ、位
相が遅れるプーリの位置からワイヤ先端位置までのダイ
ナミックスを動かす制御が行われるようになっている。
【0075】本実施形態において、中継プーリ118に
ポテンショメータ128などを取り付けると、操作部1
16が大きく且つ重くなるため、中継プーリ118の回
転角を検出できない場合があるときには、モータ位置の
フィードバック系とワイヤ位置のフィードバック系を実
施すればよい。また、センサ28、30を取り付けるこ
とができないときには、位相進みフィルタで構成したフ
ィードフォワード制御器52のみでモータ位置指令値を
作成すればよい。さらに、挿入部に張力センサを取付
け、張力センサの検出による張力からワイヤの先端位置
を推定する構成を採用してもよい。またモータ側の牽引
ワイヤに張力センサを取付け、牽引ワイヤの位置を推定
してフィードバックする構成を採用してもよい。
【0076】本実施形態は、基本的には、2つの内視鏡
挿入部の組み合わせであるため、第1実施形態から第5
実施形態においても複数の牽引手段を設けることを実施
することができる。さらに中継プーリ118をもう1段
増やす構成を採用することもできる。
【0077】前記各実施形態においては、電動内視鏡の
湾曲部12を操作対象にしたものについて述べたが、牽
引ワイヤなどで牽引して先端部を操作するための他の装
置、例えば、ワイヤ駆動ロボットアーム(ハンド)や鉗
子などの口部の開閉をワイヤなどを利用して実施する装
置などを操作対象として本発明を適用することができ
る。
【0078】また、前記実施形態のうち、フィードバッ
ク制御器とフィードフォワード制御器を用いたものにつ
いて述べたが、一方のみを設けることによっても各制御
器を設けたことによる効果を達成することができる。
【0079】さらに、前記各実施形態では、制御装置を
アナログ回路で構成したものについて述べたが、マイク
ロコンピュータなどを用いてデジタル制御することも可
能である。
【0080】また、前記各実施形態によれば、ジョイス
ティック10の操作に伴う操作指令値とモータ20によ
って牽引ワイヤが牽引されることによって湾曲する湾曲
部12の湾曲動作の応答性を向上させることができ、電
動内視鏡の位置決めの操作性の向上を図ることができ
る。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
操作指令値をフィードフォワード制御手段によって補償
するようにしたため、操作対象の湾曲位置を操作指令値
に瞬時に追従させることができ、操作性の向上に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す電動内視鏡の位置
決め制御装置の全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるワイヤ先端位置と
ワイヤ張力の応答波形図である。
【図3】従来技術によるワイヤ先端位置とワイヤ張力の
応答波形図である。
【図4】本発明の第2実施形態示す電動内視鏡の位置決
め制御装置の全体構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるワイヤ先端位置と
フィードフォワード制御器の応答波形図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す電動内視鏡の位置
決め制御装置の全体構成図である。
【図7】ワイヤ張力検出器の回路構成図である。
【図8】位置推定器で用いるモデルの特性図である。
【図9】本発明の第3実施形態におけるワイヤ先端位置
の推定結果を示す応答波形図である。
【図10】内視鏡状態推定器のブロック構成図である。
【図11】内視鏡状態推定器に用いる評価値とモデルと
の関係を示す線図である。
【図12】本発明の第4実施形態を示す電動内視鏡の位
置決め制御装置の全体構成図である。
【図13】本発明の第5実施形態を示す電動内視鏡の位
置決め制御装置の全体構成図である。
【図14】本発明の第6実施形態を示す電動内視鏡の位
置決め制御装置の全体構成図である。
【符号の説明】
10 ジョイスティック 12 湾曲部 14、16 牽引ワイヤ 18 プーリ 20 モータ 22、24 コイルシース 28、30 センサ 36 ワイヤ位置検出器 40 コントローラ 42 加算器 44 指令値検出器 46 指令値信号 48 フィードバック制御器 50 加算器 52 フィードフォワード制御器 54 モータ位置指令値 56 加算器 58 モータ位置検出器 60 モータ位置信号 62 ロータリエンコーダ 64 モータ用制御器 66 モータアンプ 82 内視鏡状態推定器 84 位置推定器 108 位置推定器 112 指令値変換器 118 中継プーリ 128 ポテンショメータ 132 中継位置検出器 136 加算器 138 中継位置フィードバック制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井村 進也 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 河合 利昌 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 3C007 BS18 BS20 BS30 HS27 HT04 KS20 KS28 KS33 KV06 KX15 LV23 LW01 LW02 MT04 XF01 4C061 AA00 AA29 BB00 CC06 DD03 FF11 HH32 HH47 HH60 JJ17 LL02 5H303 AA10 BB01 BB06 BB14 CC02 DD01 DD28 EE01 EE03 FF04 HH05 JJ10 KK24 KK27 LL03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲自在に形成された被牽引機構を操作
    対象として前記操作対象を駆動力に応じて牽引する牽引
    手段と、操作に応答して前記操作対象の目標位置に対応
    した操作指令値信号を出力する操作指令値信号出力手段
    と、前記操作指令値信号をフィードフォワード補償値に
    従って補償してフィードフォワード制御信号を生成する
    フィードフォワード制御手段と、前記フィードフォワー
    ド制御信号に基づいて駆動信号を生成する駆動信号生成
    手段と、前記駆動信号に従った駆動力で前記牽引手段を
    駆動する駆動手段とを備えてなる被牽引機構の位置決め
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の被牽引機構の位置決め
    制御装置において、前記駆動状態検出信号を出力する駆
    動検出手段と、前記フィードフォワード制御手段の生成
    によるフィードフォワード制御信号を前記駆動手段に対
    する指令信号として前記指令信号と前記駆動検出手段の
    検出信号との偏差を算出する偏差算出手段と、前記偏差
    算出手段の算出による偏差を基に前記偏差を零に抑制す
    るための演算を行って駆動信号を生成する演算手段とを
    備えてなることを特徴とする被牽引機構の位置決め制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の被牽引機構の位置決め
    制御装置において、前記牽引手段として互いに連結され
    て前記駆動手段の駆動による駆動力を順次伝達する複数
    の牽引手段を備えているとともに、前記複数の牽引手段
    のうち前記駆動手段からの駆動力を他の牽引手段から受
    ける中継用牽引手段の駆動に伴う状態量を検出して中継
    状態信号を出力する駆動検出手段と、前記フィードフォ
    ワード制御手段の生成によるフィードフォワード制御信
    号を前記駆動検出手段に対する指令信号として前記指令
    信号と前記駆動検出手段から出力される信号との偏差を
    算出する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算出によ
    る偏差を基に前記偏差を零に抑制するための演算を行っ
    て駆動信号を生成する演算手段とを備えてなることを特
    徴とする被牽引機構の位置決め制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の被牽引機
    構の位置決め制御装置において、前記牽引手段の牽引状
    態量を検出して牽引状態量検出信号を出力する牽引状態
    量検出手段と、前記操作指令値信号出力手段の出力によ
    る操作指令値信号と前記牽引状態量検出信号との偏差を
    算出する指令値・状態量偏差算出手段と、前記指令値・状
    態量偏差算出手段の算出による偏差を基に前記偏差を零
    に抑制するためのフィードバック制御信号を生成するフ
    ィードバック制御信号生成手段と、前記フィードフォワ
    ード制御手段の生成によるフィードフォワード制御信号
    を前記フィードバック制御信号で補正して前記駆動手段
    に対する位置指令値信号を生成する位置指令値信号生成
    手段とを備えてなることを特徴とする被牽引機構の位置
    決め制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載の被牽
    引機構の位置決め制御装置において、前記牽引状態量検
    出手段は、前記牽引手段の牽引に伴う張力を検出する張
    力検出手段と、前記操作指令値信号出力手段の出力によ
    る操作指令値信号と前記張力検出手段の検出による張力
    とから前記操作対象の状態を推定する状態推定手段と、
    前記状態推定手段により前記フィードフォワード制御手
    段、フィードバック制御手段各々のダイナミクスを変更
    するダイナミクス変更手段とから構成されてなることを
    特徴とする被牽引機構の位置決め制御装置。
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