JP2002256964A - 内燃機関用シリンダブロック - Google Patents

内燃機関用シリンダブロック

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JP2002256964A
JP2002256964A JP2001061713A JP2001061713A JP2002256964A JP 2002256964 A JP2002256964 A JP 2002256964A JP 2001061713 A JP2001061713 A JP 2001061713A JP 2001061713 A JP2001061713 A JP 2001061713A JP 2002256964 A JP2002256964 A JP 2002256964A
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JP
Japan
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cylinder
bore
melting point
cylinder block
internal combustion
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Pending
Application number
JP2001061713A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Michioka
博文 道岡
Seiji Omura
清治 大村
Toshihiro Takami
俊裕 高見
Satoru Yasuki
哲 安木
Kazunari Takenaka
一成 竹中
Masafumi Abe
雅史 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暖機性が良好で、かつ、ボア孔周方向および
ボア孔高さ方向にボア壁の温度を均一化できる内燃機関
用シリンダブロックの提供。 【解決手段】 (1)シリンダボア1a周りに、シリン
ダブロック1の内部あるいはシリンダライナ2中に密閉
空隙部3を設け、密閉空隙部3中に、融点が130°C
から170°Cである低融点金属3aを封入した内燃機
関用シリンダブロック。(2)密閉空隙部3はシリンダ
ボア1a周りに全周にわたって設けられている内燃機関
用シリンダブロック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用シリン
ダブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関用シリンダブロックで
は、シリンダボア周りに冷却水ジャケットが設けられて
おり、冷却水ジャケット内をエンジン冷却水が流れ、シ
リンダボア壁を冷却している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来内燃機関
用シリンダブロックには、次の課題がある。 暖機性 エンジン始動時(暖機運転時)には、冷却水に熱がとら
れるので、暖機性が悪い。 ボア孔周方向温度の均一性 ボア間が狭く、そこに冷却水通路を設けることが難しい
ので、ボア間は冷却効果が低く、エンジン高負荷時には
温度が高くなりやすい。そのため、ボア周囲の温度が不
均一となり、ボアが真円からずれる熱変形をする。ボア
が真円からずれる変形を抑制するために、ボア壁を上面
から下端までおよび周方向にある程度の温度範囲(50
°C〜170°C)内に調節することが望まれる。その
ために、従来、冷却水の流し方(2系統冷却)や冷却水
ジャケット容積の変更などが行われているが、構造が複
雑になりコストが高くなる。本発明の目的は、暖機性が
良好で、かつ、ボア孔周方向およびボア孔高さ方向にボ
ア壁の温度を均一化できる内燃機関用シリンダブロック
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) シリンダボア周りに、シリンダブロックの内部
あるいはシリンダライナ中に密閉空隙部を設け、該密閉
空隙部中に、融点が130°Cから170°Cである低
融点金属を封入した内燃機関用シリンダブロック。 (2) 前記密閉空隙部はシリンダボア周りに全周にわ
たって設けられている(1)記載の内燃機関用シリンダ
ブロック。
【0005】上記(1)または(2)の内燃機関用シリ
ンダブロックでは、シリンダボア周りのシリンダブロッ
クの内部、あるいはシリンダライナの中に、融点が13
0°C〜170°Cの低融点金属を封入したので、低融
点金属が溶融する前では、たとえば、始動時の暖機時で
は、シリンダボアから冷却水ジャケットへの熱の移動が
低融点金属層(個体)によって遮断され、低融点金属を
通ってシリンダブロックの下部等へ伝わり、始動時暖機
性を従来の場合に比べて向上させる。一方、暖機後、低
融点金属の融点以上では、低融点金属が溶融し、液体に
なるため、低融点金属の対流熱伝達により冷却性が向上
し、溶融金属が密閉空隙部内で循環、移動することによ
り、ボア孔周りの周方向、高さ方向にボア壁温度が均一
になる。これによって、ボアの異常変形が抑えられピス
トンリング間の摺動フリクションが低減し、燃費向上が
期待される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1、図2は、本発明実施例1の
内燃機関用シリンダブロックを示しており、図3は、本
発明実施例2の内燃機関用シリンダブロックを示してい
る。本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通す
る部分には、本発明実施例1と本発明実施例2にわたっ
て同じ符号を付してある。まず、本発明実施例1と本発
明実施例2に共通する部分を、たとえば、図1を参照し
て、説明する。
【0007】本発明実施例の内燃機関用シリンダブロッ
ク1は、たとえば、アルミニウム合金製、または鋳鉄製
である。シリンダブロック1には、ボア1aが形成され
ている。ボア1aの周りには、シリンダライナ2中、あ
るいはライナ無しの場合にはシリンダブロック1の内部
に、密閉空隙部3が設けられており、密閉空隙部3に低
融点金属3aが封入されている。密閉空隙部3の周囲に
は、冷却水ジャケット4が設けられている。図は、冷却
水ジャケット4がボア間にも形成されている場合を示し
ているが、冷却水ジャケット4はボア間に形成されてい
なくてもよい。
【0008】密閉空隙部3は、中子により形成して鋳造
後中子抜きすることにより鋳造によって形成されるか、
または、機械加工により形成される。密閉空隙部3は、
ボア1aの周囲で、冷却水ジャケット4の内径面4aよ
りも径方向内側に設けられている。密閉空隙部3は、ボ
ア1aの周囲で、全周にわたって設けられていてもよい
し、部分的に設けられていてもよい(本発明図示例で
は、全周にわたって設けられている場合を示してい
る)。密閉空隙部3のボア孔高さ方向長さは、図示略の
ピストンが摺動する範囲内であればよい。
【0009】密閉空隙部3には、低融点金属3aが封入
されている。低融点金属3aは、溶融させた低融点金属
3aを、予め減圧しておいた密閉空隙部3に圧入し、図
示略のプラグ等で栓することにより、密閉空隙部3に封
入される。低融点金属3aは、スズ、ビスマス、アンチ
モン、銀、亜鉛、インジウムの中から選択された1種類
の金属からなるか、またはそれらの2種類以上を含む合
金からなる。低融点金属3aの融点は、130°C〜1
70°Cとされており、さらに望ましくは、150°C
〜170°Cである。
【0010】つぎに、本発明実施例1と本発明実施例2
にわたって共通する部分の作用を説明する。ボア1a周
りのシリンダブロック1の内部、あるいはシリンダライ
ナ2の中に、融点が130°C〜170°Cの低融点金
属3aを封入したので、低融点金属3aが溶融する前で
は、たとえば、始動時の暖機時では、ボア1aから冷却
水ジャケット4への熱の移動が低融点金属層(個体)に
よって遮断され、低融点金属3aを通ってシリンダブロ
ック1の下部等へ伝わり、始動時暖機性を従来の場合
(低融点金属3aが封入された密閉空隙部3が設けられ
ていない場合)に比べて向上させる。一方、暖機後、低
融点金属3aの融点(たとえば、Sn−58Bi合金の
場合、135°C)以上では、低融点金属3aが溶融
し、液体になるため、低融点金属3aの対流熱伝達によ
り冷却性が向上し、溶融金属が密閉空隙部3内で循環、
移動することにより、ボア1a周りの周方向、高さ方向
にボア壁温度が均一になる。これによって、ボア1aの
異常変形が抑えられピストンリング間の摺動フリクショ
ンが低減し、燃費向上が期待される。
【0011】また、低融点金属としてナトリウムや鉛合
金を使用することが考えられるが、ナトリウムの場合、
融点が98°Cであり、ボア壁温度を上昇させたい暖機
時においてもすでに一部ナトリウムが溶融するため、始
動時暖機性が悪い。また、ナトリウムはもれると水と反
応するため、使用に適さない。また、鉛合金の場合、環
境問題から使用することは好ましくない。
【0012】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分の
構成、作用を説明する。本発明実施例1では、図1、図
2に示すように、シリンダライナ2が設けられており、
シリンダライナ2中に密閉空隙部3が設けられる場合を
示している。本発明実施例1の作用については、シリン
ダライナ2の段階で密閉空隙部3を形成でき、シリンダ
ライナ2が円筒形という単純な形状をもっているため
に、密閉空隙部3の形成が容易である。
【0013】本発明実施例2では、図3に示すように、
シリンダライナ2が設けられておらず、シリンダブロッ
ク1内に密閉空隙部3が設けられる場合を示している。
本発明実施例2の作用については、シリンダブロック1
鋳造時には、もともと冷却水ジャケット4を形成しなけ
ればならないから、冷却水ジャケット4形成にあわせて
密閉空隙部3を形成すればよく、比較的容易に密閉空隙
部3を形成できると考えられる。
【0014】
【発明の効果】請求項1または請求項2記載の内燃機関
用シリンダブロックによれば、シリンダボア周りのシリ
ンダブロックの内部、あるいはシリンダライナの中に、
融点が130°C〜170°Cの低融点金属を封入した
ので、低融点金属が溶融する前では、たとえば、始動時
の暖機時では、シリンダボアから冷却水ジャケットへの
熱の移動が低融点金属層(個体)によって遮断され、低
融点金属を通ってシリンダブロックの下部等へ伝わり、
始動時暖機性を従来の場合に比べて向上させる。一方、
暖機後、低融点金属の融点以上では、低融点金属が溶融
し、液体になるため、低融点金属の対流熱伝達により冷
却性が向上し、溶融金属が密閉空隙部内で循環、移動す
ることにより、ボア孔周りの周方向、高さ方向にボア壁
温度が均一になる。これによって、ボアの異常変形が抑
えられピストンリング間の摺動フリクションが低減し、
燃費向上が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の内燃機関用シリンダブロック
の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明実施例2の内燃機関用シリンダブロック
の断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 1a ボア孔 2 シリンダライナ 3 密閉空隙部 3a 低融点金属 4 冷却水ジャケット 4a 冷却水ジャケットの内径面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 俊裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安木 哲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 竹中 一成 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 阿部 雅史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G024 AA21 AA26 CA05 FA11 GA04 GA31 HA01 3J044 AA09 BC11 BC12 CC09 DA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボア周りに、シリンダブロック
    の内部あるいはシリンダライナ中に密閉空隙部を設け、
    該密閉空隙部中に、融点が130°Cから170°Cで
    ある低融点金属を封入した内燃機関用シリンダブロッ
    ク。
  2. 【請求項2】 前記密閉空隙部はシリンダボア周りに全
    周にわたって設けられている請求項1記載の内燃機関用
    シリンダブロック。
JP2001061713A 2001-03-06 2001-03-06 内燃機関用シリンダブロック Pending JP2002256964A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100590938B1 (ko) * 2003-10-24 2006-06-19 현대자동차주식회사 자동차 엔진의 실린더블록
JP2010169049A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Toyota Motor Corp 内燃機関および内燃機関の制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100590938B1 (ko) * 2003-10-24 2006-06-19 현대자동차주식회사 자동차 엔진의 실린더블록
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