JP2002256094A - 断熱材および断熱材接着機器 - Google Patents

断熱材および断熱材接着機器

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JP2002256094A
JP2002256094A JP2001058776A JP2001058776A JP2002256094A JP 2002256094 A JP2002256094 A JP 2002256094A JP 2001058776 A JP2001058776 A JP 2001058776A JP 2001058776 A JP2001058776 A JP 2001058776A JP 2002256094 A JP2002256094 A JP 2002256094A
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insulating material
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water
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JP2001058776A
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Kazuyoshi Teramoto
和良 寺本
Naoshi Yamada
直志 山田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱材の接着強度が高く、接着の作業性が優
れており、地球環境保護、安全衛生面に貢献する断熱材
接着機器を提供する。 【解決手段】 金属板に水系エマルジョン型接着剤を介
して内部に不連続な気泡および2〜6重量%の吸水性材
料(アルミナ、水酸化マグネシウムなど)が分散した断
熱材が接着した断熱材接着機器、ならびに、金属板に紫
外線照射により粘着性を発現する粘着テープを介して内
部に不連続な気泡が分散した断熱材が接着した断熱材接
着機器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱材および断熱
材接着機器、とりわけ金属板に接着剤を介して断熱材を
接着した断熱材接着機器に関し、たとえば、車輛用冷熱
機器として有用な断熱材接着機器に関する。
【0002】
【従来の技術】車輛用冷熱機器では、水分の露結によっ
て上方から水分が落下するのを防止するため、金属板の
枠に断熱材を接着して断熱材接着機器としている。断熱
材としては、カラーフォームやグラスウールなどの内部
の気泡が連続してつながっている連続発泡体と、ポリエ
チレン発泡体やクロロプレンスポンジなどの内部の気泡
が不連続である不連続発泡体とがある。
【0003】接着剤としては、水に分散したクロロプレ
ンゴムやアクリル樹脂などの樹脂からなり、水の飛散に
より硬化して接着させるタイプの水系エマルジョン型接
着剤、または溶剤に溶けた樹脂からなり、溶剤の飛散に
より硬化して接着するタイプの溶剤型接着剤が用いられ
ている。これらの接着剤では、樹脂の種類を選択するこ
とにより、高い耐熱性が要求される車輛用途などに用い
ることができる耐熱性の高い接着剤とすることができ
る。また、接着剤としては、加熱により溶融する樹脂か
らなり、加熱により溶融させて貼り付け、そののち冷却
して固化させて接着するタイプのホットメルト型接着
剤、または粘着テープも用いられている。
【0004】これまでは、溶剤型接着剤が主に使われて
いた。溶剤型接着剤は、溶剤の飛散、乾燥が速いので、
接着強度の立ちあがりが速く、断熱材接着工程が短時間
でできるという利点や、接着強度自体がほかの接着剤よ
り高いという利点をもっている。しかし、近年、地球環
境保護や人体への安全衛生の点から、溶剤型接着剤の使
用を制限したり、回避したりする必要のある場合があ
る。そのため、溶剤型接着剤に替わって、水系エマルジ
ョン型接着剤が、多く使用されている。溶剤を使わない
接着剤として一部にはホットメルト型接着剤や粘着テー
プも利用されている。
【0005】水系エマルジョン型接着剤には、主剤の樹
脂と硬化剤からなる2液性のものと、1液性のものがあ
る。水が飛散することで硬化する1液性の水系エマルジ
ョン型接着剤は、水の飛散が遅いので、接着強度の立ち
あがりが遅い傾向がある。2液性の水系エマルジョン型
接着剤は、塩化カルシウムなどの硬化剤を別に添加する
ことにより、硬化反応を早くすることができ、接着強度
の立ちあがりが速いので、通常、スプレー塗布の形態で
使用する場合が多い。
【0006】図5および図6は、特開昭55−1493
63号公報、特開平7−26226号公報、特開平8−
332681号公報などに記載されている従来の断熱
材、接着剤および金属板からなる断熱材接着機器の断面
図である。図5において、1aは内部に不連続な気泡
(独立気泡)2が分散した断熱材、5は金属板4と断熱
材1aを接着している接着剤である。図6において、1
bは内部の気泡2aが連続してつながっている断熱材で
ある。図7は従来の断熱材接着機器を用いた車輛用冷熱
機器の断面図である。金属板からなる車体7の上方に、
冷熱機器9ならびに車体7の上方の金属板に接着剤5を
介して断熱材1aが接着した断熱材接着機器からなる空
調装置8が設置されている。
【0007】従来、車輛用冷熱機器において、断熱材を
金属板に接着するには、接着強度の立ちあがりが速く接
着組み立て工程の作業性が優れている溶剤型接着剤が用
いられていた。しかし、この接着剤では上記のように安
全衛生面や地球環境保護の点から問題があった。そのた
め、衛生面で安全な水を樹脂の分散溶媒とする水系エマ
ルジョン型接着剤が用いられるようになった。
【0008】水の飛散、乾燥だけに依拠して硬化する1
液性の水系エマルジョン型接着剤は、接着強度の立ちあ
がりが遅く、十分な接着強度に達するまでに長時間放置
する必要があるので、次の工程に移るまでの時間が短い
場合には、生産性に問題があるが、安全性が高く、はけ
塗りやスプレーなど塗布方法の選択幅が広いという利点
がある。2液性の水系エマルジョン型接着剤は、特開昭
55−149363号公報および特開平7−26226
号公報に記載のように、硬化剤を別に添加することによ
り、硬化反応を早くして、接着強度の立ちあがりを速く
することができ、上記のように接着硬化時間を短縮でき
るので有利である。
【0009】2液性の水系エマルジョン型接着剤は、た
とえば、図8に示すような、スプレーガン11を用いて
主剤入口12から主剤を送り、硬化剤入口13から硬化
剤を送り、そののち、主剤ノズル14から主剤を金属板
上に霧状に噴射し、近接した位置にある硬化剤ノズル1
5から硬化剤を同様に霧状に噴射する。主剤と硬化剤が
混合することにより、反応が急速に進行して、接着剤と
して硬化するので、金属板に断熱材を接着することがで
きる。
【0010】金属板に接着する断熱材が、図6のような
連続発泡体であれば、断熱材1aと金属板4の接着界面
から水が飛散しやすいが、図5のように不連続な気泡を
有する発泡体であると、接着界面から水が逃げにくく、
水の飛散は断熱材1aと金属板4の界面からしか起こら
ないので、水が接着界面に残ったままの状態が発生す
る。そのため、接着剤はある程度まで硬化していても、
接着部に負荷荷重がかかったときに、界面に残った水の
ために界面からの破壊となり、接着強度が低くなるの
で、接着機器の信頼性が低下するという問題があった。
【0011】また、溶剤を用いない短時間で接着が完了
する接着剤として、加熱により溶融させて粘度を低下さ
せて塗布した樹脂を、冷却して固化させて接着するホッ
トメルト型接着剤、たとえば、エチレン−酢ビ共重合体
樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを
ベースとするホットメルト型接着剤も、断熱材の接着に
用いられている。しかし、車輛用冷熱機器においては、
断熱材の接着部が80℃〜100℃まで上昇するので、
ホットメルト型接着剤では、耐熱性に劣り、このような
高温状態で軟化する恐れがあり、接着強度が低くなると
いう問題があった。
【0012】また、粘着テープを用いて金属板に断熱材
を接着する場合もある。粘着テープを用いる場合には、
車輛用冷熱機器のように、広い金属板の接着部に粘着テ
ープを貼り、離型紙を剥がして大きな寸法の断熱材を接
着するときに、断熱材の位置決めが難しく、貼り直しが
しにくい場合も考えられるが、接着剤を塗布するスプレ
ーなどが不要となり、かつ適当な場所に接着できて、工
程が簡素化するという利点があり、また、広い寸法の断
熱材を粘着テープで裏打ちし、そののちに小さな形状に
打ち抜いて、接着前に離型紙を剥がして使用するなどの
用途には有利である。
【0013】以上のように、従来の車輛用冷熱機器の断
熱材接着機器においては、接着強度の立ちあがり速度、
高い接着強度、接着の作業性、安全衛生面などの要求条
件を満たすものはなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決するためになされたものであり、断熱材接着機
器、とりわけ車輛用冷熱機器の断熱材の接着において、
断熱材の接着強度が高く、接着の作業性が優れており、
地球環境保護、安全衛生面に貢献する断熱材接着機器お
よびそのために好適な断熱材を提供することを目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
内部に不連続な気泡および吸水性材料が分散した断熱
材、金属板に水系エマルジョン型接着剤を介して内部
に不連続な気泡および吸水性材料が分散した断熱材が接
着した断熱材接着機器、前記吸水性材料がアルミナま
たは水酸化マグネシウムである前記の断熱材接着機器、
前記接着剤が主剤と硬化剤からなる2液性の水系エマ
ルジョン型接着剤である前記の断熱材接着機器、ならび
に、金属板に紫外線照射により粘着性を発現する粘着
テープを介して内部に不連続な気泡が分散した断熱材が
接着した断熱材接着機器に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1 実施の形態1の断熱材接着機器は、金属板に水系エマル
ジョン型接着剤を介して内部に不連続な気泡および吸水
性材料が分散した断熱材が接着した構造を有する。実施
の形態1の断熱材接着機器を図1に表わす。図1におい
て、1は断熱材、2は断熱材1の内部に分散した不連続
な気泡、3は断熱材1の内部に分散した吸水性材料、4
は金属板、5は断熱材1と金属板4を接着する水系エマ
ルジョン型接着剤である。6は、金属板4に接着剤5を
介して断熱材1が接着した断熱材接着機器である。
【0017】断熱材1は、樹脂内部に吸水性材料3が分
散した樹脂発泡体、たとえば、ポエチレン発泡体、クロ
ロプレンスポンジ、発泡スチロール、ウレタンフォー
ム、フェノールフォーム、シリコンフォームなどである
ことができる。断熱材1の内部に分散した吸水性材料3
の含有量は、断熱材1の2〜6重量%、好ましくは2〜
5重量%である。吸水性材料3の含有量が多すぎると、
とくに吸水性材料3が無機物である場合には、断熱材1
の断熱性能が低下する場合があり、少なすぎると、断熱
材1の吸水性能が低下する場合がある。
【0018】吸水性材料3は、吸水性を有する無機物
質、たとえば、アルミナ、水酸化マグネシウム、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩(塩化カルシウム、硫酸
マグネシウムなど)、シリカ、ゼオライトなどであるこ
とができる。とくに限定するものではないが、吸水性材
料3は、たとえば、25℃における空気1リットル中の
平衡水分量が約3×10−3〜1.0gであることがで
きる。とくに限定するものではないが、吸水性材料3
は、たとえば、独立気泡を有し、気泡径が1mm以下で
小さいほど好ましい。吸水性材料3の形状は、たとえ
ば、隣片状、粒状であることができ、とくに限定するも
のではないが、一般に、比表面積の大きいほうが好まし
い。
【0019】樹脂内部に吸水性材料3が分散した樹脂発
泡体は、たとえば、吸水性材料3を添加した樹脂のペレ
ットを発泡させて固めて発泡体とする方法または吸水性
材料3を添加した樹脂のペレットを射出成形で発泡体と
する方法によって、製造することができる。樹脂のペレ
ットを発泡させて固めて発泡体とする方法および射出成
形で発泡体とする方法の具体的手段としては、樹脂の種
類に応じて、たとえば、既存のポリエチレンなどの発泡
方法、射出方法を採用することができる。
【0020】水系エマルジョン型接着剤5は、水に分散
した樹脂からなり、水の飛散により樹脂が硬化して接着
するタイプの接着剤である。樹脂としては、クロロプレ
ンゴム、アクリル樹脂などを用いることができる。水系
エマルジョン型接着剤5は、乳化重合により製造された
合成ゴムまたは熱可塑性樹脂の乳濁水液であることがで
きる。水系エマルジョン型接着剤5の揮発分量は、たと
えば40〜60重量%であることができる。水系エマル
ジョン型接着剤5には、1液性の水系エマルジョン型接
着剤、主剤と硬化剤からなる2液性の水系エマルジョン
型接着剤がある。
【0021】1液性の水系エマルジョン型接着剤として
は、クロロプレンゴムの水性エマルジョン(たとえば、
コニシ(株)製ボンドWG57(商品名))、アクリル
樹脂の水性エマルジョン(たとえば、(株)スリーボン
ド製スリーボンド1541(商品名))などを使用する
ことができる。2液性の水系エマルジョン型接着剤とし
ては、クロロプレンゴムを主成分とするもの(たとえ
ば、サンスター技研(株)製ペンギンボンド1235
(商品名)、住友スリーエム(株)製ファーストボンド
2000(商品名))などを使用することができる。2
液性の水系エマルジョン型接着剤は、接着強度の立ちあ
がりが速く、生産性に優れている。
【0022】図2に、実施の形態1の断熱材接着機器6
を用いた車輛用冷熱機器を表す。図2において、1は内
部に不連続な気泡が分散し、樹脂中に吸水性材料が分散
した樹脂発泡体(断熱材)、4は金属板、5は断熱材1
と金属板4を接着する接着剤、6は金属板4に接着剤5
を介して断熱材1が接着した断熱材接着機器、7は車
体、8は車体7の上方に設置された空調装置、9は空調
装置8の中にある冷熱機器である。
【0023】実施の形態1の断熱材接着機器6において
は、断熱材(樹脂発泡体)1の気泡が不連続であり、水
系エマルジョン型接着剤5に由来する水が接着界面から
抜けにくい。しかし、接着界面に残存する水分が、断熱
材1の内部(樹脂中)に分散した吸水性材料に吸収さ
れ、接着界面に残らないので、界面破壊がなく、高い接
着強度が得られる。また、溶剤型接着剤を用いる必要が
ないので、地球環境保護、安全衛生面で優れている。さ
らに、ホットメルト型接着剤を用いる必要がないので、
車輛用冷熱機器9が高温に温度上昇しても、急激な接着
強度の低下が起こらない。
【0024】実施の形態1の断熱材接着機器6では、図
1に示すように、吸水性材料3が断熱材1の樹脂内部全
体に分散しているが、図3に示すように、吸水性材料3
が断熱材内部の接着剤5との界面に近い領域に分散した
断熱材接着機器でも、上記と同様の効果を得ることがで
きる。
【0025】実施の形態2 実施の形態2の断熱材接着機器は、金属板に紫外線照射
により粘着性を発現する粘着テープを介して内部に不連
続な気泡が分散した断熱材が接着した構造を有する。実
施の形態2の断熱材接着機器の製造方法を図4に表わ
す。
【0026】まず、図4(a)に示す工程において、金
属板4に粘着テープ5aを貼り付ける。粘着テープ5a
は紫外線照射により粘着性が発現する粘着テープであ
る。紫外線照射により粘着性が発現する粘着テープ5a
は、たとえば、アクリルポリマー、アクリルモノマー、
エポキシ樹脂またはエポキシ化アクリル樹脂に、必要に
応じて、溶剤、光重合剤、架橋剤などを加えた粘着剤の
テープであることができる。紫外線照射により粘着性が
発現する粘着テープ5aは、たとえば、積水化学工業
(株)から光硬化性テープとして入手することができ
る。このテープは、紫外線照射前は粘着性がほとんどな
いが、紫外線照射により粘着性が発現して、接着剤とし
て作用する。紫外線照射したのちは、光カチオン反応に
より、硬化が進行し、接着強度が高くなる。
【0027】つぎに、図4(b)に示す工程において、
粘着テープ5aの上方から紫外線ランプ10により紫外
線を照射する。紫外線照射により、粘着テープ5aに粘
着性が発現する。紫外線照射時間は、所望の粘着性発現
の程度により、1分〜2時間の範囲内で調整することが
好ましい。紫外線照射ランプ10としては、高圧水銀灯
またはメタルハライドランプがよく、ランプ出力は40
0W〜2kWがよい。
【0028】最後に、図4(c)に示す工程において、
内部に不連続な気泡が分散した断熱材(発泡体)1aを
接着して、断熱材接着機器を得る。内部に不連続な気泡
が分散した断熱材1aとしては、樹脂発泡体、たとえ
ば、ポリエチレン発泡体、クロロプレンスポンジ、発泡
スチロール、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、
シリコンフォームなどがよい。
【0029】断熱材1aを接着したのち、粘着テープ5
aの硬化が進行する。紫外線照射による粘着性発現の度
合いは、照射量を調整することにより、制御することが
できる。照射時間を短時間にすることにより、粘着性を
低くすることができ、断熱材1aを貼りなおすことがで
きるので、貼り付け後の位置修正がやりやすく、位置決
めをしやすい。照射時間を長時間にすることにより、粘
着性を高くすることができる。
【0030】実施の形態2の断熱材接着機器において
は、紫外線照射によって粘着性が発現し、かつ紫外線照
射量によって粘着性発現の度合いを調整できるので、断
熱材1aの接着位置の修正が可能である。また、水系エ
マルジョン型接着剤を使用する必要がないので、接着界
面に水が残る問題がない。さらに、断熱材1aの樹脂中
に吸水性材料3を含んでいないので、吸水性材料(とく
に無機物)3を含有することによる断熱性能の低下の心
配がない。
【0031】
【実施例】以下、本発明の断熱材接着機器を実施例に基
づいて詳しく説明する。
【0032】実施例1 3重量%のアルミナ(吸水性材料)を混合したポリエチ
レン系樹脂ペレットを発泡させて固めて発泡体とするこ
とによって、内部に不連続な気泡およびアルミナが分散
した断熱材を得た。この断熱材を、ステンレス製金属板
上にスプレー法により塗布した2液性の水系エマルジョ
ン型接着剤(ペンギンボンド1235)を介して接着し
て断熱材接着機器(試料)を得た。この試料を室温で7
日間放置したのち、80℃において断熱材の剥がしテス
トを行い、剥がし抵抗力や接着部の破壊状態を観察し
た。残りの試料を用いて、断熱性能を調べた。その結果
を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 吸水性材料を水酸化マグネシウムとしたほかは実施例1
と同様にして、断熱材接着機器(試料)を得た。この試
料を用いて、実施例1と同様に剥がし抵抗力、接着部の
破壊状態、断熱性能を調べた。結果を表1に示す。
【0035】実施例3 接着剤として1液性水系エマルジョン型接着剤(ボンド
WG57)を用いたほかは実施例1と同様にして、断熱
材接着機器(試料)を得た。この試料を用いて、実施例
1と同様に剥がし抵抗力、接着部の破壊状態、断熱性能
を調べた。結果を表1に示す。
【0036】実施例4 実施例1と同じ金属板に、積水化学工業(株)製光硬化
性粘着テープ(紫外線照射により粘着性を発現する粘着
テープ)を貼り付けた。つぎに、粘着テープの上方から
1kW高圧水銀灯の紫外線ランプにより紫外線を2分間
照射してテープに粘着性を付与した。つぎに、粘着性を
付与した粘着テープの上から、吸水性材料を混合しない
ほかは実施例1と同様にして得た断熱材を貼り付けて接
着させて断熱材接着機器(試料)を得た。この試料を用
いて、実施例1と同様に剥がし抵抗力、接着部の破壊状
態、断熱性能を調べた。結果を表1に示す。
【0037】比較例1 吸水性材料を混合しないほかは実施例1と同様にして得
た断熱材を用いたほかは、実施例1と同様にして、断熱
材接着機器(試料)を得た。この試料を用いて、実施例
1と同様に剥がし抵抗力、接着部の破壊状態、断熱性能
を調べた。結果を表1に示す。
【0038】比較例2 1重量%のアルミナ(吸水性材料)を混合したポリエチ
レン系樹脂ペレットを発泡させて固めて発泡体としたほ
かは実施例1と同様にして、断熱材接着機器(試料)を
得た。この試料を用いて、実施例1と同様に剥がし抵抗
力、接着部の破壊状態、断熱性能を調べた。結果を表1
に示す。
【0039】比較例3 7重量%のアルミナ(吸水性材料)を混合したポリエチ
レン系樹脂ペレットを発泡させて固めて発泡体としたほ
かは実施例1と同様にして、断熱材接着機器(試料)を
得た。この試料を用いて、実施例1と同様に剥がし抵抗
力、接着部の破壊状態、断熱性能を調べた。結果を表1
に示す。
【0040】比較例4 接着剤としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成
分とするホットメルト型接着剤を用いたほかは実施例1
と同様にして、断熱材接着機器(試料)を得た。この試
料を用いて、実施例1と同様に剥がし抵抗力、接着部の
破壊状態、断熱性能を調べた。結果を表1に示す。
【0041】結果 表1に示した結果から、実施例1〜4の断熱材接着機器
は、車輛用冷熱機器の環境条件である高温においても、
断熱材の接着強度が高く、破壊は断熱材の凝集破壊であ
り、接着性能が優れ、また、断熱性能も問題がなかっ
た。他方、比較例1〜4の断熱材接着機器は、比較例
1、2および4では、高温での接着強度が低く、界面破
壊であり、接着性能が劣り、不良が現れた。また、比較
例3では、吸水性材料の混合量が多く、断熱性能が低下
した。
【0042】
【発明の効果】本発明の断熱材によれば、内部に特定量
の吸水性材料が分散しているので、水系エマルジョン型
接着剤を介して金属板に接着することにより、接着強度
が高く、地球環境保護、安全衛生面に貢献する断熱材接
着機器を提供することができる。
【0043】本発明の断熱材接着機器によれば、たとえ
ば、車輛用冷熱機器の断熱材の接着において、断熱材の
接着強度が高く、接着の作業性が優れており、地球環境
保護、安全衛生面に貢献する断熱材接着機器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の断熱材接着機器の一例の概略
断面図である。
【図2】 本発明の断熱材接着機器を用いた車輛用冷熱
機器の一例の概略断面図である。
【図3】 実施の形態1の断熱材接着機器の一例の概略
断面図である。
【図4】 実施の形態4の断熱材接着機器の概略接着工
程図である。
【図5】 比較例1の断熱材接着機器の概略断面図であ
る。
【図6】 連続気泡を有する断熱材を用いた従来の断熱
材接着機器の概略断面図である。
【図7】 従来の断熱材接着機器を用いた車輛用冷熱機
器の一例の概略断面図である。
【図8】 2液性の水系エマルジョン型接着剤の塗布ガ
ンの一例の概略図である。
【符号の説明】
1 断熱材、1a 内部に吸水性材料が分散していない
断熱材、2 気泡、2a 連続気泡、3 吸水性材料、
4 金属板、5 接着剤、5a 粘着テープ、6 断熱
材接着機器、7 車体、8 空調装置、9 冷熱機器、
10 紫外線ランプ、11 スプレーガン、12 主剤
入口、13 硬化剤入口、14 主剤ノズル、15 硬
化剤ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H036 AA09 AB12 AB25 AC01 AE13 4F074 AA14 AA17 AA32 AA78 AC19 AC20 AG17 DA32 4J002 AC091 BB031 BC021 CC031 CK021 CP031 DE076 DE146

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に不連続な気泡および2〜6重量%
    の吸水性材料が分散した断熱材。
  2. 【請求項2】 金属板に水系エマルジョン型接着剤を介
    して内部に不連続な気泡および2〜6重量%の吸水性材
    料が分散した断熱材が接着した断熱材接着機器。
  3. 【請求項3】 前記吸水性材料がアルミナまたは水酸化
    マグネシウムである請求項2記載の断熱材接着機器。
  4. 【請求項4】 前記接着剤が主剤と硬化剤からなる2液
    性の水系エマルジョン型接着剤である請求項2記載の断
    熱材接着機器。
  5. 【請求項5】 金属板に紫外線照射により粘着性を発現
    する粘着テープを介して内部に不連続な気泡が分散した
    断熱材が接着した断熱材接着機器。
JP2001058776A 2001-03-02 2001-03-02 断熱材および断熱材接着機器 Pending JP2002256094A (ja)

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