JP2002246972A - 円環状セルを用いた無線通信システム - Google Patents

円環状セルを用いた無線通信システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い周波数資源の利用効率を実現し、成層圏
プラットフォームに搭載した場合でも、容易に、成層圏
プラットフォームの転向に対処することができる円環状
セルを用いた無線通信システムを提供することを目的と
する。 【解決手段】 円環状セルを用いた無線通信システムに
関しており、サービス地域の上空にプラットフォームを
配置した無線通信システムにおいて、中心に円形状のセ
ルを持ち、該円形状のセルの周りに少なくとも1つの円
環状のセルを持ったサービス地域を持つことを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラットフォー
ムを用いた無線通信システムに関しており、特に、サー
ビス地域の上空に滞留する成層圏プラットフォームの向
きが変わることによる影響を受けづらい構成をもった、
円環状セルを用いた無線通信システムに関している。
【0002】
【従来の技術】超短波帯や極超短波帯の周波数を用いな
がら広域をカバーする商業用無線通信システムでは、そ
れぞれが狭い範囲を受け持つ多数の基地局で構成される
ことが多い。1つの基地局がカバーする範囲はセルと呼
ばれ、その半径は商業用の無線通信システムである携帯
電話では1〜5km程度、同様に商業用の無線通信シス
テムであるPHSでは100〜500m程度であり、全体のサ
ービス範囲に、基地局をある間隔で配置する多セル構成
が採られている。このような多セル構成にするひとつの
理由は、少数の大電力基地局が広い範囲をカバーするよ
りも、多数の小電力基地局がそれをカバーする方が、周
波数資源の利用効率が高い事が挙げられる。すなわち、
周波数資源を有効に活用でき、与えられた周波数帯域
で、より多くの端末数を収容できるからである。
【0003】この理由は、このような多セル構成とした
システムで、隣接したセル同士は、信号の干渉を避ける
ために同一時刻に同一周波数チャネルを使えないが、隣
接せず少し離れたセルでは干渉をあまり受けずに、同一
時刻に同一周波数チャネルを使えるためである。さら
に、同じ周波数チャネルを一定距離おきに繰り返し使用
することにより、周波数資源の利用効率を向上させるこ
とができる。
【0004】例えば、図1に示すように、その通信シス
テム全体の周波数帯域を7つに細分化して、蜂の巣状の
セル配置とし、このセルに一つずつ周波数帯域を割当
て、しかも、隣接するセルでは、同じ周波数帯域を持た
ないように、7つの周波数帯域を繰り返し割り当てる様
にする。図1に示すセルの構成法は、上記の商業用の無
線通信システムの携帯電話やPHS等の無線システムで
は典型的なセルの構成法で、各セルの中心にある基地局
を結ぶ線が正三角形を成す構成となる。
【0005】因みに、最近サービスが開始された商業用
の無線通信システムであるCDMA方式の無線システム
では、隣接セルは同じ周波数チャネルであるが、違う符
号を使って干渉を避けており、周波数か符号かの違いは
あるが、やはり周波数資源の利用効率を高めるために、
符号に関して全く同じようなセル構成をとっている。
【0006】図1は、一般的な蜂の巣状セルの構成を示
すが、このセルの構成では、内部の1つのセルに着目す
ると、回りに6個の隣接セルがあるため、自分自身も含
めて通常7つの細分化された別々の周波数帯域をそれぞ
れのセルに割り当てて運用することにより高い周波数資
源の利用効率を実現している。しかし、携帯電話の端末
数の急激な増加のために、更に周波数資源の利用効率を
向上する技術開発が望まれている。
【0007】例えば、もし、各セルの面積が同じで周波
数繰り返し数を減らすことができれば、更なる周波数資
源の利用効率の向上が期待できる。例えば、同じ単位セ
ルの大きさで周波数繰り返しの単位数を半分に減らすこ
とができれば、その利用効率を2倍にでき、通信システ
ムとしては、2倍のユーザ端末局を収容できる、また
は、同じ数の端末局を半分の周波数帯域幅で収容でき
る。
【0008】上記の場合は、7つの細分化された別々の
周波数帯域に分けたが、ここで、一般に4色問題として
知られている地図の色分けと同様に、複数の任意の形状
の領域については、4つの周波数帯域に分ける事によっ
ても周波数帯域を繰り返し割り当てることも可能であ
る。
【0009】また、上記のセル配置を構成するために用
いる基地局は、それぞれのセル内部から見通しの良い場
所に設置することが望まれる。このため、高空に何らか
の方法で基地局を設けることが検討されている。その方
法としては、例えば、無人あるいは有人の飛行機を飛ば
して、ほぼ定点位置に止まるようにする事や、気球を飛
ばして、それに基地局を設ける事が挙げられている。特
に、飛行船を用いる方法では、飛行機よりも高空に上昇
でき、成層圏に高度を維持することが容易であることか
ら、そこに留まる飛行船を用いることにより、そのカバ
ー範囲を広く取れる。これは、成層圏プラットフォーム
として注目されている。
【0010】成層圏プラットフォームとは、高度20km程
度の成層圏に長期間定点滞空できる飛翔体のことであ
る。その滞空高度が高いために電波の中継基地や基地局
として極めて有用であることから、現在世界各国で研究
されている。その飛翔体の候補としては、大型の無人飛
行船で、日本や欧米での検討から、全長200mクラスの巨
大飛行船がある。成層圏プラットフォームは、利用の予
想される大都市上空に静止した人工衛星(現実には静止
衛星は赤道上空約36000kmの軌道でしか実現できない)
が実現したのと同じ効果を持つ。しかも、静止衛星より
も高度が低いために、伝搬遅延が少なく、しかも、同じ
周波数で同じ大きさのアンテナを使い同じ伝送速度を実
現するための通信に必要な送信電力は、その数十万分の
1以下で済んでしまう。また、地上系の無線システム
(例えば商業用携帯電話)と比較すると、基地局とユー
ザ端末局間の距離は多少遠いが、ほとんどのユーザ端末
局の場所で成層圏プラットフォームが見通せるために、
地上系の無線システムで見通しのきかない場合よりも電
波の減衰が少なく有利である。そのため、高速で大容量
の無線通信システムの構築に極めて適したインフラスト
ラクチャと期待されている。
【0011】成層圏プラットフォームの特徴は、通信シ
ステムに適した高度20km程度という位置から電波を送受
信できることである。このような、1つのプラットフォ
ームで直径100km以上の広い範囲をカバーできる。ま
た、この成層圏プラットフォームを用いて無線通信シス
テムを構築するときに、全体の収容局数を多くするた
め、地上系システムと同様な小さなセルに分割して周波
数有効利用を図る事が望まれる。
【0012】このような成層圏プラットフォームでは、
機体の方位が風向きによってあらゆる方向に変化する。
そこで、成層圏プラットフォームから発射される電波の
ビーム方向の変動を無くすために、従来の蜂の巣状のセ
ルで構成されたサービス地域に用いるアンテナでは、基
地局から見た電波のビーム方向を常に一定に保つため
に、成層圏プラットフォームのアンテナの方位角を任意
に変えられる機械的なターンテーブルが用いられる。し
かし、このような機械的なターンテーブルの重量は比較
的大きいため、大型の機体にならざるを得ないという問
題があった。しかも、成層圏プラットフォームの回転に
合わせて、連続的に何回転もできるようにする必要があ
るが、そのためには、機械的なターンテーブルの軸上に
電源線や信号線を通すためのスリップリングやロータリ
ージョイントを使う必要があり、これらが信頼性の低下
の一因となっていた。
【0013】また、ビーム方向を任意に電子的に設定で
きるビームフォーミングアンテナを使うことにより、上
記の機械的なターンテーブルをなくすことも可能である
が、そのようなアンテナは、制御系が非常に複雑であ
り、多くの信号処理系を備える必要があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に、従来の無
線通信システムでは、サービス地域を多セルに分割する
構成が用いられてきたが、さらなる周波数資源の利用効
率の改善が求められており、また、これまでに提案され
た成層圏プラットフォームでは、そのサービス地域を分
割するセル構成は、従来の構成と同様に蜂の巣状であ
り、したがって、重量の嵩む機械的なターンテーブル
か、制御系が非常に複雑であり多くの信号処理系を備え
る必要のあるビームフォーミングアンテナを、使う必要
があった。
【0015】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
高い周波数資源の利用効率を実現し、成層圏プラットフ
ォームに搭載した場合でも、容易に、成層圏プラットフ
ォームの転向に対処することができる円環状セルを用い
た無線通信システムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、円環状セルを用いた無線通信システ
ムに関しており、サービス地域の上空にプラットフォー
ムを配置した無線通信システムにおいて、中心に円形状
のセルを持ち、該円形状のセルの周りに少なくとも1つ
の円環状のセルを持ったサービス地域を持つことを特徴
としている。
【0017】そのような円環状のセルを持ったサービス
地域のセル構成は、アンテナの指向性により形成するも
のであるが、複雑なビーム形状を少数のアンテナで構成
することも可能であり、また、アンテナの設置面積は増
加するものの、単純な構成とすることも可能である。
【0018】そこで、第2の発明は、上記した第1の発
明の構成に加えて、上記のプラットフォームに設置され
たアンテナのビームは、それぞれのセル用のアンテナを
用いて形成することを特徴としている。
【0019】また、第1の発明によるセル構成では、プ
ラットフォームの転向には容易に対処できるが、その漂
流には、対処できない。
【0020】そこで、そのような漂流に対処するため
に、第3の発明は、上記した第1の発明の構成に加え
て、上記のプラットフォームに設置されたアンテナは、
プラットフォームの移動に対して、予め決められた地点
を向くように制御された装置に取り付けられていること
を特徴としている。
【0021】また、上記のプラットフォームに設置でき
るアンテナとしては、種々のものが考えられるが、その
重量を低減することが重要である。
【0022】そこで、アンテナの重量を低減できる構成
として、第4の発明は、上記した第1の発明の構成に加
えて、上記のプラットフォームに設置されたアンテナに
よる、プラットフォーム直下セル方向のビームは、ホー
ンアンテナあるいはパッチアレイアンテナで形成し、円
環状セル方向のビームは、ヘリカルアンテナあるいはダ
イポールアンテナで形成することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。本発明は、高空に設けら
れた成層圏プラットフォームを用いるものであり、ま
た、その高空に設けられたという特徴を生かして、セル
形状を工夫することにより、周波数繰り返し単位数を2
に減じて周波数資源の利用効率を高め、さらに、方位方
向の補正をする必要を無くす様にしたものである。より
具体的には、本発明のセル形状を、図2に示すように、
成層圏プラットフォーム直下を中心とした同心円で分割
される円環状のセル構成とするものである。
【0024】地上系の携帯電話システムのような場合に
は、電波の伝搬方向がほとんど地平線と平行な水平方向
のため、直線偏波(水平偏波あるいは垂直偏波)を用い
ることができ、特にアンテナの構造が簡単になる垂直偏
波が使われることが多い。
【0025】しかし、移動体衛星通信のような高空にあ
る基地局と通信する無線通信システムでは、衛星とユー
ザ端末局との向きを含めた位置関係が不特定となり、水
平偏波あるいは垂直偏波を用いるとアンテナの向きを調
整する必要があるため、一般に電波の偏波方向がアンテ
ナの姿勢に依存しない円偏波の電波が用いられる。
【0026】本発明の場合は、円偏波と、直線偏波との
いづれによっても実現することができるので、円環状セ
ルを実現する構成例を、1)円偏波の場合と、2)直線
偏波の場合とに分けて以下に述べる。いずれの場合に
も、円環状セルを実現するためには、一定仰角だけに指
向性があり、しかも方位角方向には無指向の回転対称
な、図3に示すような指向性形状のビーム(ファンビー
ム)を持つアンテナが必要となる。
【0027】1)円偏波の場合 まず、円偏波でファンビームを持つアンテナとしては、
図4に示すようなヘリカルアンテナが良く知られてお
り、これは、最近ではイリジウムやICOシステムと呼
ばれる低軌道衛星を用いた移動通信システムの端末局ア
ンテナとして実用されている。このヘリカルアンテナ
は、円筒形の誘電体の筒に線を巻いただけの簡単な構造
であるが、巻き回数を変えることによりビームの幅(円
環状セルの幅に対応する)を変えることができ、また、
巻きピッチや筒の直径を変えることによって指向方向の
立体角(ドーナツ状セルの平均直径に対応する)を変え
ることができる。また、円筒の誘電体の誘電率を変える
ことでも指向方向の立体角を制御できる。さらに、よく
知られているように、1線巻、2線巻、4線巻等のバリ
エーションがあり、それぞれの特徴により構成は僅かに
異なるものの本質的には同様の構成により、これらを用
いることができる。この様な、仰角方向のアンテナ指向
パターンの例を図5に示す。これは、上記の2線巻ヘリ
カルアンテナの例である。
【0028】このようなヘリカルアンテナを素子アンテ
ナとするもので、その指向方向の立体角が違うものを複
数個同時に使用することにより、同心円上の円環状セル
構成を実現することができる。複数個の並べ方として
は、縦に並べて長いアンテナとすることもできるが、非
常に細長くなるので、図6に示すように平面に分散させ
て並べる方が合理的である。一般的に、成層圏プラット
フォームの機体表面面積は大きいので、平面的に並べる
のが適していると言える。なお、直下方向の中心のセル
だけは円環状ではなく、円形となるが、それに必要な軸
方向の指向性を持つヘリカルアンテナも製作可能であ
り、これを用いるものである。
【0029】アンテナの大きさとしては、使用する周波
数にもよるが、移動通信に良く用いられる周波数とし
て、500MHから2GHzであり、この場合は、基地局の
アンテナ利得としては、5dBiから10数dBi程度の利
得が得られるものが望ましいが、このためには、ヘリカ
ルアンテナのサイズは、直径20mm程度、長さ数十cm
程度で、隣のアンテナとの間隔は数十cm程度あければ
良く、その重量は、1個当り5〜10kg程度である。
用いる周波数が低くなるに従って、アンテナの大きさが
大きくなり、本発明に用いるには、実用的でなくなる傾
向にある。また、周波数が高くなるにしたがって、ヘリ
カルアンテナでは放射効率が低くなって利得が十分取れ
なくなり、やはり実用的でなくなる傾向にある。
【0030】2)直線偏波の場合 次に、垂直偏波の場合の円環状セルを実現する例を述べ
る。既に知られている様に、商業用の地上系携帯電話基
地局アンテナとして使われているダイポールアレイアン
テナの各素子ダイポールに給電する信号の位相を調節し
て下方向にチルトさせた指向性を持たせることが可能で
ある。この模式図を図7に示す。そのチルト角の違う複
数のダイポールアレイアンテナを用いることにより、円
環状セルを構成できる。ただし、成層圏プラットフォー
ム直下方向の中心のセルだけは、ダイポールアレイアン
テナでは軸方向の利得がないため、真下方向のビームだ
けは、ダイポールアレイアンテナとは別の、ホーンアン
テナやヘリカルアンテナ等を用いる必要がある。しか
し、その真下方向には、原理的に垂直偏波の放射はでき
ないので、水平偏波あるいは円偏波を用いざるを得な
い。このため、高いアンテナ利得は期待できないが、真
下方向は距離が近いため、実用上は問題無い。
【0031】成層圏プラットフォームは、例えば、都心
上空に滞空させることができる。この特徴を活かして構
成した、5つのセルからなる通信システム例を図8に示
す。シミュレーションにおけるこのプラットフォーム
は、上空約20kmに滞空させることのできる直径65m、
長さ245mの飛行船に搭載したものである。
【0032】人工密度が高く、電波を遮蔽する恐れのあ
る高層ビルの多い都心には、成層圏プラットフォーム直
下方向の円形ビームが向くようにして、そのビームだけ
は例えば通常のホーンアンテナやパッチアレイアンテナ
等で作る。また、そのすぐ外側に第1の円環状セル用の
ビームをヘリカルアンテナで作り、さらに外側に第2、
第3の円環状セル用のビームをヘリカルアンテナで作
る。図8の例では、外側にいくにしたがって、円環セル
の幅を狭めてそれぞれのセルの面積がほぼ同じになるよ
うにしているが、都心から離れるほど人工密度も低くな
る場合には、外側のセルほど面積を大きくすることが望
ましい。
【0033】図9は、それぞれのセルの幅を同じとした
場合(外側にいくにしたがって徐々にセル面積が大きく
なる)を示し、図10は、搭載アンテナの各ビームの幅
を同じとして結果的に外側のセルほどセル幅が広くなる
場合(外側にいくにしたがって、急激にセル面積が大き
くなる)を示す。いずれの場合でも、セル当りのユーザ
端末局数を均等にしておくことが望ましい。
【0034】上記の成層圏プラットフォーム機体の姿勢
は、上空の風の向きや強さの変化によって変ることがあ
る。特に、方位は風の方向によってあらゆる方向に変る
可能性があるので、その対策が必要である。
【0035】この点において、本発明では、サービス地
域を、成層圏プラットフォーム直下点を中心として回転
対称な円環状のセル構成としているので、回転について
は、さらなる対策を施す必要はない。また、その他の姿
勢変動であるロールとピッチの変動は通常数度以内のわ
ずかなものであるので、既によく知られた機械駆動装置
を用いて、アンテナ全体の基台を姿勢変動と反対方向に
動かし、予め決められた地点に、円環状のセルの中心が
来るようにすることにより、ロールとピッチの変動対策
を施すことがきる。また、成層圏プラットフォームが風
で僅かに流された場合でも、上記の様に、予め決められ
た地点に、円環状のセルの中心が来るようにすることに
より、サービス範囲を維持することができる。このよう
に、サービス地域を、円環状のセル構成とし、アンテナ
のビームパターンもそれに合わせた構成とすることによ
り、成層圏プラットフォームを使った無線通信システム
は、これまでに提案された構成に比べて、アンテナの姿
勢を制御するための機構が簡単になった。
【0036】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0037】まず第1の発明により、1つのドーナツ型
セルは、内側と外側のセルの2つのセルにしか接しない
ため、周波数繰り返し数を最小である2としても、隣接
セルで用いる信号間同士の干渉が起こらず、周波数資源
の利用効率を大幅に高めることができるようになった。
また、同一セル内にいるどの端末局からでも成層圏プラ
ットフォーム基地局までの距離はほぼ一定のため、その
成層圏プラットフォームからの電波について、基地局側
での受信レベルが各セル毎にほぼ一定で、通信システム
の設計が容易になった。さらに、伝搬に要する時間(伝
搬遅延)もほぼ一定のため、高速パケット通信におい
て、基地局でのパケット受信タイミングのバラツキが少
なく、ガードタイムを少なくしたシステムが構築できよ
うになり、このため、高速パケット通信での回線使用効
率が向上した。また、セルが成層圏プラットフォーム直
下点を中心とした点対象の同心円環であるため、成層圏
プラットフォ機体の機首方向が風向の変化によってどの
方向を向いてもアンテナを固定したままでサービス範囲
を一定に保つことができるようになった。
【0038】また、第2の発明により、アンテナの構成
が簡単になった。
【0039】また、第3の発明により、プラットフォー
ムのローリングやピッチング、あるいは少しの漂流に対
して、サービス地域を維持できるようになった。
【0040】さらに、第4の発明により、搭載アンテナ
を軽量にすることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な蜂の巣状セルの構成を示す模式図であ
る。
【図2】成層圏プラットフォームを使った円環状セル構
成無線システムの概念図である。
【図3】要求される素子アンテナのビームパターンを示
す模式図である。
【図4】ヘリカルアンテナ素子の例を示す模式図であ
る。
【図5】ヘリカルアンテナ素子の仰角方向指向パターン
例を示す図である。
【図6】素子アンテナを複数個配置する配置例を示す模
式図である。
【図7】円環状セルを構成するための、チルト角の違う
複数のダイポールアレイアンテナを示す模式図である。
【図8】等面積円環状セル構成の例示す模式図である。
【図9】等セル幅円環状セル構成の例示す模式図であ
る。
【図10】等ビーム幅円環状セル構成の例示す模式図で
ある。
フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 AA09 AA11 AB04 CA06 DB03 EA03 FA06 FA32 GA04 GA08 HA05 HA08 JA06 JA07 5K067 AA11 BB04 EE02 EE07 EE10 KK02 KK03 5K072 AA13 BB13 BB27 DD00 DD11 DD13 DD16 GG02 GG15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サービス地域の上空にプラットフォーム
    を配置した無線通信システムにおいて、中心に円形状の
    セルを持ち、該円形状のセルの周りに少なくとも1つの
    円環状のセルを持ったサービス地域を持つことを特徴と
    する円環状セルを用いた無線通信システム。
  2. 【請求項2】 上記のプラットフォームに設置されたア
    ンテナのビームは、それぞれのセル用のアンテナを用い
    て形成することを特徴とする請求項1に記載の円環状セ
    ルを用いた無線通信システム。
  3. 【請求項3】 上記のプラットフォームに設置されたア
    ンテナは、プラットフォームの移動に対して、予め決め
    られた地点を向くように制御された装置に取り付けられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の円環状セルを
    用いた無線通信システム。
  4. 【請求項4】 上記のプラットフォームに設置されたア
    ンテナによる、プラットフォーム直下セル方向のビーム
    は、ホーンアンテナあるいはパッチアレイアンテナで形
    成し、円環状セル方向のビームは、ヘリカルアンテナあ
    るいはダイポールアンテナで形成することを特徴とする
    請求項1に記載の円環状セルを用いた無線通信システ
    ム。
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