JP2002235197A - 電着塗装方法 - Google Patents

電着塗装方法

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JP2002235197A
JP2002235197A JP2001029641A JP2001029641A JP2002235197A JP 2002235197 A JP2002235197 A JP 2002235197A JP 2001029641 A JP2001029641 A JP 2001029641A JP 2001029641 A JP2001029641 A JP 2001029641A JP 2002235197 A JP2002235197 A JP 2002235197A
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Japan
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electrodeposition
tank
coated
cell
paint
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JP2001029641A
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English (en)
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Masaru Sakamoto
勝 坂本
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被塗物が水平な被塗面を有する場合に、その
被塗面に、電着槽の底面に溜まったゴミや夾雑物等が付
着し難い電着塗装方法を提供すること。 【解決手段】 ノズルによる撹拌により、電着塗料の流
れが電着槽の下層部では被塗物入槽位置方向に向き、上
層部では塗装物出槽位置方向に向いている電着槽に、水
平な被塗面を有する被塗物を浸漬し、被塗物入槽位置か
ら塗装物出槽位置まで電圧を印加しながら槽内を移動さ
せ、その後電着槽から引き上げる工程を包含する電着塗
装方法において、該電着槽の被塗物入槽部における電着
塗料の流速を0.05〜0.15m/sに調節する電着
塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着塗料を満たし
た電着槽に、水平な被塗面を有する被塗物を浸漬、塗装
する工程を包含する電着塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装は、電着塗料中に被塗物を浸漬
させ、電圧を印加し、電気化学的な反応により被塗物の
表面に被膜を析出させることにより行われる。電着塗装
に用いる電着塗料は水中にイオン化樹脂や顔料といった
粒子を分散させたエマルジョンである。従って、これら
粒子は沈降し易い性質を有している。
【0003】しかしながら、電着塗装の途中で電着塗料
の粒子が沈降すると、塗料中の固形分の量が不足した
り、固形分の分布が不均一になる。そのため、被塗物表
面においてこれらの析出が不十分、不均一となり、皮膜
の形成不良が生じる。従って、電着塗装を行なう際に
は、電着槽内部で撹拌を行い、電着塗料中の固形分の分
布を均一に保つ必要がある。
【0004】工業的スケールで電着塗装を行なう場合、
電着塗料の撹拌は、電着槽の内部に配設した複数のノズ
ルで電着塗料を噴射させて行なう。
【0005】図1は、典型的な電着槽の構成を示す断面
図である。電着槽1の底部壁1aの近傍に底部電極2が
配設され、かつ該底部壁1a,前部壁1bおよび後部壁
1cに沿って複数の噴射ノズル3が所定の間隔で配列設
置されている。個々のノズル3は、攪拌用の電着液を槽
1内に噴射するために設けられている。
【0006】上記各ノズル3から電着液が噴射される
と、その噴射圧によって上記電着槽1内で電着液の循環
流が生じ、その結果、該槽1内の電着液が攪拌される。
この場合、電着塗料の流れは、電着槽の下層部では被塗
物入槽位置方向に向き、上層部では塗装物出槽位置方向
に向いている。
【0007】電着槽内部でこのような撹拌を行なう場
合、液流は電着槽の底面に沿って進み、液面まで移動す
る。この液流は、電着塗料の固形分が電着槽の底面に沈
降した場合に、これを液面まで運んで循環させる作用を
奏すると同時に、電着槽に持ち込まれた鉄粉や底面に溜
まった夾雑物を液面まで巻き上げ、被塗物の上から落と
すという副作用をも奏する。
【0008】従って、被塗物が水平な被塗面を有してい
る場合、電着塗料の液流によって巻き上げられた鉄粉や
夾雑物等が該被塗面に付着することがある。その場合、
このゴミ等は電着塗装表面に塗装ブツを生じさせるの
で、電着塗装終了時にこれを研磨する必要がある。した
がって、研磨のための作業に多大の手間を要する等の不
都合がある。
【0009】特開平6−184796号公報には、電極
の表面に析出する物質の成長堆積を抑制して電着塗料内
の夾雑物の発生を減少させ、結果として、夾雑物等が被
塗面に付着することが防止される電着塗装装置が記載さ
れている。しかしながら、この装置では、一旦夾雑物等
が発生した場合に、これらが液流に運ばれて被塗物に付
着するのを防止することができない。また、電着槽の所
定の位置に新たに撹拌用ノズルを設置する必要があり、
労力及び費用を必要とする。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の
問題を解決するものであり、その目的とするところは、
被塗物が水平な被塗面を有する場合に、その被塗面に、
電着槽の底面に溜まった鉄粉や夾雑物等が付着し難い電
着塗装方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルによる
撹拌により、電着塗料の流れが電着槽の下層部では被塗
物入槽位置方向に向き、上層部では塗装物出槽位置方向
に向いている電着槽に、水平な被塗面を有する被塗物を
浸漬し、被塗物入槽位置から塗装物出槽位置まで電圧を
印加しながら槽内を移動させた後に引き上げる工程を包
含する電着塗装方法において、上記電着槽の被塗物入槽
部における電着塗料の流速を0.05〜0.15m/s
に調節する電着塗装方法を提供するものであり、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】工業的スケールでの電着塗装は、
一般に、図1に示すような電着槽を用いて実施される。
図1では被塗物として自動車ボディーが示されている。
自動車ボディーはルーフ部のような水平な被塗面を有し
ている。
【0013】図1の電着槽1において、被塗物4は左端
の入槽位置から入槽し、電着塗料に浸漬せられる。そし
て、その状態で被塗物4には電圧が印加され、電着塗料
に含まれる固形分が被塗物の表面へ析出し始める。
【0014】被塗物は、電圧が印加されたまま槽内を移
動させられ、電着槽の右端の出槽位置に達する。そし
て、その頃には被塗物の表面には電着塗料の析出した成
分により塗膜が形成され、塗装物となる。
【0015】この塗装物5は出槽位置で電着槽から引き
上げられる。その後、塗装物5は洗浄、セッティング及
び焼き付けされて硬化塗膜を得る。
【0016】電着槽内部の撹拌は、上述のように、電着
槽1の内部に配設した複数のノズル3より電着塗料を噴
射させて行なう。撹拌による電着塗料の流速は、電着塗
料中の固形分の分布を均一に保つことができる程度に調
節される。一般には流速は速い方が好ましいとされ、
0.25〜0.45m/s程度に調節される。
【0017】本発明の電着塗装方法では、特に、電着槽
の入槽部において、電着塗料の流速を弱くする。そのこ
とにより、電着槽の底面に溜まった鉄粉や夾雑物が電着
塗料の液流によって巻き上げられるのが抑制され、被塗
面が水平であっても、その上にゴミ等が付着し難くな
る。
【0018】電着槽の入槽部とは、被塗物が電着槽に入
槽する入槽位置の付近をいう。入槽位置は、一般に、電
着槽の前端部(図1の左端)を基準に、ここから電着槽
の全長の1/10〜2/15の距離の位置に決められ
る。
【0019】また、縦方向については、入槽部は電着槽
の上層部に含まれる。被塗物は電着槽の上層部を移動す
るからである。
【0020】電着槽の上層部とは、液面から、電着塗料
の流れが塗装物出槽位置方向に向いている深さまでの領
域をいう。通常は、電着槽の上層部は、液面から電着槽
の深さの1/3程度までの領域をいう。
【0021】入槽部における電着塗料の流速は、0.0
5〜0.15m/sに調節する。この流速が0.05m
/s未満になると電着塗料の固形分の分布を十分に均一
に保つことができず、塗膜の不良が生じ易くなる。ま
た、0.15m/sを越えると水平な被塗面に鉄粉等が
付着し易くなる。
【0022】電着槽の入槽部の電着塗料の流速を弱める
方法については特に制限はない。例えば、電着層の入槽
位置付近に設置されたノズルの出力を適当に弱めてもよ
く、又は入槽部付近をうけもつポンプの出力を弱めても
よい。
【0023】電着槽の入槽部を除く部分については流速
を弱める必要はない。例えば、出槽部のような、入槽部
以外の部分では、電着塗料の流速は通常使用される流
速、例えば、0.25〜0.45m/sに調節すればよ
い。
【0024】本発明の方法により電着塗装を行う場合、
被塗物としては導電性のあるものであれば特に限定され
ず、例えば、鉄板、鋼板、アルミニウム板及びこれらを
表面処理したもの、これらの成型物等を挙げることがで
きる。
【0025】特に、水平な被塗面を有する被塗物を使用
すると、本発明の鉄粉等の付着防止効果が有効に発揮さ
れる。特に好ましい被塗物は、自動車ボディーのフー
ド、ルーフ、トランク等である。
【0026】本発明の方法に用いる電着塗料はカチオン
性であってもアニオン性であってもよい。被塗物に要求
される性能や、コストに応じていずれかを選択すればよ
い。
【0027】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、
「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準
による。
【0028】実施例1 図1に示した構成の電着槽(容量125トン、全長30
m、幅2.5m、深さ2.0m)を準備した。この電着
槽はカチオン電着塗料(日本ペイント社製「パワートッ
プV」)を含んでいる。また、この電着槽は既に12ヶ
月間使用したものであるため、底部にはかなりの量の鉄
粉や夾雑物が沈殿している。
【0029】被塗物として乗用車用ボディーをコンベア
に取り付け、電着塗装を開始した。この乗用車用ボディ
ーは水平な被塗面としてフード部を有しており、フード
部の面積は2m2である。入槽部は電着槽の前端から3
〜4mの位置(全長の1/10〜2/15)とされた。
【0030】電着条件は、塗装電圧300V、塗装温度
30℃、及び塗装時間3分とし、膜厚はフード部17μ
m、ルーフ部15μm、及びドア部18μmとした。
【0031】更に、入槽部の電着塗料の流速を0.05
〜0.15m/sに調節し、出槽部の電着塗料の流速を
0.25〜0.45m/sに調節した。流速の測定は、
入槽部については、電着槽の前端から4m、液面からの
深さ1mの位置に設置されている流速計により行った。
また、出槽部については、電着槽の後端から4m、液面
からの深さ1mの位置に設置されている流速計により行
った。
【0032】電着槽から引き上げられた塗装物のフード
部を手触で観察し、付着している塗装ブツの個数を数え
た。塗装は10台の乗用車ボディーについて行い、評価
結果は乗用車ボディー1台(フード部1台)についての
平均値とした。結果を表1に示す。
【0033】実施例2〜4及び比較例1〜3 入槽部の電着塗料の流速及び出槽部の電着塗料の流速を
表1に示すように変更すること以外は実施例1と同様に
して電着塗装を行い、塗装面を評価した。結果を表1に
示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の電着塗装方法によれば、電着槽
の底面に溜まった鉄粉や夾雑物が電着塗料の液流によっ
て巻き上げられることが抑制され、水平な被塗面に形成
される塗装ブツの量が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 典型的な電着槽の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…電着槽、 2…底部電極、 3…ノズル、 4…被塗物、 5…塗装物。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルによる撹拌により、電着塗料の流
    れが電着槽の下層部では被塗物入槽位置方向に向き、上
    層部では塗装物出槽位置方向に向いている電着槽に、水
    平な被塗面を有する被塗物を浸漬し、被塗物入槽位置か
    ら塗装物出槽位置まで電圧を印加しながら槽内を移動さ
    せ、その後電着槽から引き上げる工程を包含する電着塗
    装方法において、 該電着槽の被塗物入槽部における電着塗料の流速を0.
    05〜0.15m/sに調節する電着塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記電着槽の入槽部を除く部分の電着塗
    料の流速を0.25〜0.45m/sに調節する請求項
    1記載の電着塗装方法。
  3. 【請求項3】 前記被塗物が自動車ボディーである請求
    項1記載の電着塗装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016204703A (ja) * 2015-04-22 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 浸漬型表面処理槽

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016204703A (ja) * 2015-04-22 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 浸漬型表面処理槽
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