JP2002215316A - 座標入力装置 - Google Patents
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Abstract
数の入力面からの座標入力を可能にする座標入力装置を
提供する。 【解決手段】本発明は,超音波送出器を有する入力デバ
イス4と,所定の箇所に取り付けられ超音波送出器から
送出された超音波を受信する2個の超音波受信器R1,R2
と,入力デバイスと超音波受信器との間の同期をとる同
期手段LED,PDと,複数の入力面S1,S2,S3と2個の超音波
受信器R1,R2との位置関係を設定する入力面設定部41
と,2個の超音波受信器により受信される超音波信号の
前記入力デバイスからの伝播時間に従って入力デバイス
から2個の超音波受信器までのそれぞれの距離を生成
し,当該2つの距離にしたがって設定された複数の入力
面の入力座標を生成する入力座標生成部とを有する座標
入力装置である。
Description
テムにおいて,画面上の位置を指定したり,手書き文字
や図形などの軌跡を入力するための超音波を利用した座
標入力装置に関する。
り,手書き文字や図形などの軌跡を入力するための座標
入力装置は,いろいろな原理を利用したものが提案され
ている。そのうち超音波利用の座標入力装置は,入力ペ
ンから超音波を発生し,複数の受信器でその超音波を受
信し,入力ペンから受信器までに要した超音波伝播時間
と超音波速度とから複数の受信器と入力ペンとの間の距
離を求め,入力ペンの座標を演算して,コンピュータに
入力する。
抵抗膜方式や電磁誘導式のタッチパネルのように,入力
面に特別の構成を設ける必要がなく,コンピュータの表
示画面,机上の紙,黒板などの様々な入力面上から座標
入力を行うことができる。
は,入力面上に少なくとも2個の受信器を設け,ある同
期信号に同期して入力面内の入力ペンから送出される超
音波を2個の受信器で受信し,それぞれの距離から入力
面内の座標を求める。従って,入力面それぞれに2個の
受信器を設ける必要がある。
報(1997年7月11日公開)には,3個の超音波受
信器を共通に設けて,入力ペンの三次元空間内の座標値
を検出することで,複数の入力面からの入力をそれぞれ
区別して座標入力することが記載されている。この超音
波利用の座標入力装置は,任意の入力面からの座標入力
を可能にする。
超音波利用の座標入力装置は,三次元空間内に位置する
複数の入力面からの入力を許可するために,3個の超音
波受信器を必要とする。上記の従来例では,あらゆる入
力面からの座標入力を可能にするために,3個の超音波
受信器とそれぞれの受信波の伝播時間を検出する受信回
路を設ける必要があり,コストアップを招いている。
面からの座標入力の要求は必ずしも多くなく,既設の黒
板,既設の机の上,コンピュータの表示画面などある程
度決められた入力面からの座標入力ができれば,需要を
十分に満たすことができることが判明した。
信器だけで複数の入力面からの座標入力を可能にする座
標入力装置を提供することにある。
めに,本発明の一つの側面は,超音波送出器を有する入
力デバイスと,前記複数の入力面に直交しない方向に並
べて配置され前記超音波送出器から送出された超音波を
受信する2個の超音波受信器と,前記入力デバイスと超
音波受信器との間の同期をとる同期手段と,前記2個の
超音波受信器と前記複数の入力面との位置関係を設定す
る入力面設定部と,前記2個の超音波受信器により受信
される超音波信号の前記入力デバイスからの伝播時間に
従って入力デバイスと前記2個の超音波受信器までのそ
れぞれの距離を生成し,当該2つの距離にしたがって前
記設定された複数の入力面の入力座標を生成する入力座
標生成部とを有する座標入力装置である。
を複数の入力面に共通に設け,更に,複数の入力面を2
個の超音波受信器を結ぶ線とは直交しない面に限定する
ことで,十分実用に耐えられる座標入力装置を提供する
ことができる。2個の超音波受信器を結ぶ線と入力面と
が直交する場合,入力面内の入力デバイスから2個の超
音波受信器までの距離が,複数通り存在することにな
り,入力デバイスの座標を特定することができなくなる
からである。
器によって,入力面内の入力デバイスの座標を求めるた
めに,2個の超音波受信器と前記複数の入力面との位置
関係をあらかじめ初期設定する。この位置関係があらか
じめ設定されれば,複数の入力面内の入力デバイスの位
置を,入力デバイスから2つの超音波受信器までの距離
により求めることができる。
座標入力装置を使用する前に初期値設定として行われ,
コンピュータのメモリ内に設定値として記録される。例
えば,入力面を2次元座標面とし入力面に垂直な方向を
第3の座標軸とする三次元座標を設定し,当該三次元座
標系における2個の超音波受信器の座標値を,入力面毎
に初期設定する。それぞれの入力面の三次元座標系にお
ける2個の超音波受信器の座標値が設定されることによ
り,その後の入力面内の入力デバイスの座標値が,入力
デバイスと2個の超音波受信器との間の距離から求めら
れる。
と入力面との距離が複数の入力面間で異なるように,複
数の入力面の位置が設定される。そして,入力面の範囲
をそれぞれの三次元座標系において初期設定しておくこ
とで,入力デバイスの座標値が初期設定された入力面の
範囲内か否かをチェックすることで,いずれの入力面か
らの座標入力かを検出することができる。
の側面は,複数の入力面からの座標入力を可能にする座
標入力装置において,超音波送出器を有する入力デバイ
スと,前記複数の入力面に直交しない方向に並べて配置
され,前記超音波送出器から送出された超音波を受信す
る2個の超音波受信器と,前記入力デバイスと超音波受
信器との間の同期をとる同期手段と,前記2個の超音波
受信器と前記複数の入力面との位置関係を設定する入力
面設定部と,前記2個の超音波受信器により受信される
超音波信号の前記入力デバイスからの伝播時間に従っ
て,前記入力デバイスから前記2個の超音波受信器まで
のそれぞれの距離を生成し,当該2つの距離にしたがっ
て前記設定された複数の入力面内の入力座標を生成する
入力座標生成部とを有することを特徴とする。
では,前記入力面設定部は,前記入力面上に二次元座標
(X,Y)をとり当該入力面に直交する方向に第3の座
標軸(Z)をとった場合の三次元座標系における,前記
2個の超音波受信器の座標値を,前記複数の入力面それ
ぞれに対して設定し,前記入力座標生成部は,前記2つ
の距離にしたがって,前記三次元座標系における前記入
力デバイスの座標値を生成することを特徴とする。
施の形態例を説明する。しかしながら,かかる実施の形
態例が,本発明の技術的範囲を限定するものではない。
音波受信器と複数の入力面との関係を示す図である。図
1には,表示画面2を有するノート型のパーソナルコン
ピュータ1と,それに接続されるマウス3とが示され
る。そして,このコンピュータ1に対して,複数の入力
面S1,S2,S3上で入力デバイス4を移動させる
と,それぞれの入力面内の座標がコンピュータ1に入力
され,コンピュータの表示画面2内の所望の位置を入力
したり入力デバイス4の軌跡を表示したりすることがで
きる。
超音波送出器を有する入力デバイス4と,所定の箇所に
取り付けられ超音波送出器から送出された超音波を受信
する2個の超音波受信器R1,R2とを有する。入力デ
バイス4は,超音波送出器が設けられていれば良いが,
例えば後述するペン型の入力デバイスが好ましい。
を特定するために,同期手段が設けられる。例えば,入
力デバイス4から赤外線が送出され,受信器R1,R2
の近傍に設けた図示しない受光素子によりその同期タイ
ミングが検出される。
は,受信器R1,R2に受信され,上記同期手段との時
間差により入力デバイス4からそれぞれの受信器R1,
R2までの距離La,Lbが求められる。この距離L
a,Lbから入力デバイス4の入力面内の位置が検出さ
れる。
を利用して,三次元空間内に配置される複数の入力面か
らの座標入力を可能にする。三次元空間内の入力デバイ
スの位置を検出するためには,原理的には3個の超音波
受信器が必要である。本実施の形態例では,コスト削減
の為に,入力面の位置に一定の制限を与えて,2個の超
音波受信器により複数の入力面内の位置を検出できるよ
うにする。
を結ぶ線と入力面とが直交しないようにすることであ
る。両者は,できるだけ90度から離れた関係を持つこ
とが好ましい。2個の超音波受信器を結ぶ線と入力面と
が直交すると,入力面内の入力デバイスと2個の超音波
受信器との距離の組合せから,入力面内の位置が一義的
に特定されないからである。更に,一定の制限は,複数
の入力面と2個の超音波受信器との位置関係が,あらか
じめ設定されることである。例えば,入力面上に設定し
た三次元座標系における2個の超音波受信器の座標値
が,初期設定される。或いは,別の例では,超音波受信
器から入力面に下ろした垂線の長さが,あらかじめ設定
される。若しくは,超音波受信器を原点とする座標系に
おける入力面の位置が初期設定される。この初期設定値
により,入力面内の入力デバイスの座標は,未知数が2
個になり,2個の超音波受信器であってもその座標値を
検出することが可能になる。
音波受信器R1,R2との位置関係の初期設定について
説明する。両者の位置関係を設定する方法は,(1)そ
れぞれの入力面に対して入力面を二次元座標面とする三
次元座標系を設定し,その三次元座標系における超音波
受信器R1,R2の座標値を設定する,(2)超音波受
信器R1,R2に対して三次元座標系を設定し,その三
次元座標系における複数の入力面の座標値と傾きなどを
設定する等が考えられる。むろん,任意の三次元座標系
を設定して,その中における超音波受信器と入力面の位
置を設定してもよい。
により両者の位置関係が設定される。第1に,入力面S
1に対して,入力面S1上にX1,Y1軸を,入力面S
1に直交する方向にZ1軸を設定し,この三次元座標系
X1-Y1-Z1における超音波入力器R1,R2の座標値を初
期設定する。
係の設定方法を説明する図である。上記の通り,入力面
S1に対して,三次元座標系X1-Y1-Z1が設定される。こ
れは,例えばオペレータが,入力面内にX1,Y1の座標軸
を記入することにより行われる。そして,X1,Y1の二次
元座標内の既知の3点,例えば,原点P10(0,0,0),X1
軸上の点P11(x11,0,0),Y1軸上の点P12(0,y11,0)か
ら,入力デバイスにより超音波を発信し,図示されると
おり,それぞれの点P10,P11,P12と超音波受信器R1,R2と
の距離La10,Lb10,La11,Lb11,La12,Lb12を求める。
値を,R1(xa1,ya1,za1),R2(xb1,yb1,zb1)とすると,
点P10と受信器R1,R2との距離La10,Lb10に対して, xa12+ya12+za12=La102 (1) xb12+yb12+zb12=Lb102 (2) 点P11と受信器R1,R2との距離La11,Lb11に対して, (x11−xa1)2+ya12+za12=La112 (3) (x11−xb1)2+yb12+zb12=Lb112 (4) 点P12と受信器R1,R2との距離La12,Lb12に対して, xa12+(y11−ya1)2+za12=La122 (5) xb12+(y11−yb1)2+zb12=Lb122 (6) となり,6個の未知数,R1(xa1,ya1,za1),R2(xb1,yb
1,zb1)は,上記(1)〜(6)の6式の連立方程式から
解くことができる。
1,R2との関係も,同様にして求めることができる。そし
て,各入力面に対する超音波受信器の座標値が,初期値
として設定され,後述する座標入力制御部により記憶さ
れる。
おける超音波受信器の座標値 R1(xa1,ya1,za1),R2(xb1,yb1,zb1) R1(xa2,ya2,za2),R2(xb2,yb2,zb2) R1(xa3,ya3,za3),R2(xb3,yb3,zb3) が初期設定された状態で,入力面S1上の任意の位置P1
(x1,y1,0)から入力デバイスが超音波を発信して座標
入力を行うと,2個の超音波受信器R1,R2までの距離La
1,Lb1がそれぞれ検出される。その結果,次の式が成り
立つ。
0)が求められる。入力面S2,S3上での入力座標
も,同様にして求めることができる。
ら座標値を入力しても自動的に検出できるようにするた
めに,入力面と超音波受信器との距離が,お互いに重な
り合わない範囲に,各入力面の位置を制限する。即ち,
初期設定の段階で,入力面の領域範囲がそれぞれ入力デ
バイスにより設定される。
X,Y座標の最小となる入力点P13と,最大となる入力
点P14とから,入力デバイスにより座標入力が行われ
る。上記の通り,点P13からの超音波発信により点P13の
座標値(x13,y13,0)が求められ,同様に点P14からの超
音波発信により点P14の座標値(x14,y14,0)が求められ
る。これらの2つの座標値を初期設定しておくことによ
り,入力面S1上での入力座標値(x1,y1,0)を求めた
とき,次の関係が満たされるとき,入力面S1からの座
標入力であると判定することができる。
信器との距離が,お互いに重なり合わない範囲に,各入
力面の位置を制限する。即ち,入力面S2,S3を2個
の超音波受信器R1,R2を結ぶ線を中心に回転して入力面
S1のX1−Y1の二次元座標面上に投影した領域S2’,
S3’が,入力面S1の領域と重ならないように制限す
る。
座標入力が行われた時,上記(9)(10)の関係が満
たされた場合は,入力面S1からの座標入力であると判
定することができる。前記投影した領域S2’,S3’
が入力面S1の領域と重なる場合は,上記(9)(1
0)が満たされる場合でも,入力面S2,S3からの入
力された可能性もある。従って,初期設定の段階で,各
入力面の座標値の最小点と最大点の座標入力が行われた
時に,上記領域の重なりが判定され,重なる場合は何ら
かの警告が出力されることが好ましい。尚,入力範囲が
矩形でない場合も,矩形の集合として同じように考えれ
ば良い。但し,入力デバイスからの座標入力のたびに,
どの入力面からの入力かを座標入力装置に与えるように
するのであれば,上記の領域の重なりを禁止する必要は
ない。
ると,2個の超音波受信器が所定の位置に設置され,そ
れらを結ぶ線と直交しない方向に複数の入力面が設置さ
れる。そして,オペレータは,それぞれの入力面から既
知の3点から入力デバイスにより超音波を発信し,入力
面の三次元座標系における2個の超音波受信器の座標値
が求められ,初期設定される。次に,各入力面における
座標の最小点と最大点の座標入力を行い,入力面の領域
を初期設定する。この時,領域が重ならないように適宜
警報が出力され,オペレータはそれに応答して,入力面
の位置を変更する。上記初期設定が終了後,オペレータ
は各入力面上で,座標入力を行う。座標入力装置は,入
力デバイスと2個の超音波受信器との距離から,入力面
の二次元座標を求める。そして,求めた二次元座標値が
初期設定された入力面の領域範囲か否かをチェックし,
どの入力面からの入力かを自動判別する。
化された入力面の例を示す図である。この例は,部屋の
中の2つの壁上(垂直面)に入力面S1,S2が,1つ
の机上(水平面)に入力面S3が設置される。そして,
2個の超音波受信器R1,R2は,それらを結ぶ線が入力面
S1,S2,S3のいずれとも直交することが禁止され
るので,図3の例では,受信器R1,R2は,第1の入力面
S1上であって,垂直線に対して45度の角度上に並ぶ
ように設置される。受信器を結ぶ線と入力面とのなす角
度が90度から離れるほど,高精度に入力面内の位置を
検出することができる。
1の三次元座標X1,Y1,Z1を,受信器R1を原点とし入力
面S1をX1,Y1軸とするように設定し,入力面S2の三
次元座標X2,Y2,Z2は,受信器R1から入力面S2に垂線
を下ろした点を原点とし入力面S2をX2,Y2軸とするよ
うに設定し,更に,入力面S3の三次元座標X3,Y3,Z3
は,受信器R1から入力面S3に垂線を下ろした点を原
点とし入力面S2をX3,Y3軸とするように設定する。そ
れぞれのZ軸は,入力面に垂直になる。
されると,入力面S1の三次元座標X1,Y1,Z1における受
信器R1,R2の座標値は, R1(0,0,0),R2(e,−e,0) になる。また,受信器R1から第2の入力面S2までの
垂線の長さをgとすると,入力面S2の三次元座標X2,Y
2,Z2における受信器R1,R2の座標値は, R1(0,0,−g),R2(0,−e,−g−e) になる。更に,受信器R1から第3の入力面S3までの
垂線の長さをhとすると,入力面S3の三次元座標X3,Y
3,Z3における受信器R1,R2の座標値は, R1(0,0,h),R2(e,0,h−e) になる。これらの位置関係を示す受信器の座標値は,初
期値として記録される。
通り,それぞれの入力面内の既知の3点から超音波を発
信することにより,求められる。或いは,予め長さe,
g,hが分かっている場合は,直接座標値を入力するこ
とも可能である。
(x1,y1,0)は,2個の超音波受信器R1,R2までの距離を
La1,Lb1とすると,前述の(7)(8)式と同様に, x12+y12=La12 (x1−e)2+(y1+e)2=Lb12 となり,この連立方程式を解くことで,入力座標P1(x
1,y1,0)が求められる。
(x2,y2,0)は,2個の超音波受信器R1,R2までの距離をL
a2,Lb2とすると,前述の(7)(8)式と同様に, x22+y22+g2=La22 x22+(y2+e)2+(g+e)2=Lb22 となり,この連立方程式を解くことで,入力座標P2(x
2,y2,0)が求められる。
(x3,y3,0)は,2個の超音波受信器R1,R2までの距離をL
a3,Lb3とすると,前述の(7)(8)式と同様に, x32+y32+h2=La32 (x3−e)2+y32+(h−e)2=Lb32 となり,この連立方程式を解くことで,入力座標P3(x
3,y3,0)が求められる。
直線R1−R2を中心にして入力面S2,S3を回転し
て,入力面S1上に投影した面S2’,S3’(図示せ
ず)の領域とが,お互いに重なり合わないように各入力
面を設置することで,いずれの入力面からの座標入力か
を自動認識することができる。
である。図4(A)に示された入力デバイスは,ペン構
成の入力デバイスである。ペン内にはペン先端に出し入
れ可能なボールペン芯16が設けられ,筆記時における
ボールペン芯16と筆記面との接触を検出するための感
圧スイッチ19が設けられる。ペンの先端にはさらに,
円筒状の超音波発信器17と赤外線LED18が設けられ
る。円筒状の超音波発信器17は,例えばポリフッ化ビ
ニリデン製の円筒状の圧電フィルムからなり,円筒形で
あるため,360度の指向性を持たせることができ,ペ
ンが回転しても超音波が全方位に同じように発信して超
音波受信器に届くことができる。赤外線LED18は,指
向性180度のものを対角線上に2個配置し,やはりペンが
回転しても赤外線が同じように受信器近傍に設けた図示
しないフォトディテクタPDに届くようになっている。
さらに,駆動回路20と,充電電池21と,コンピュー
タの図示しないホルダにある時にホルダ側電極と接触し
て充電電池に充電できる電極と,ホルダにある時に超音
波を発生する信号をコンピュータからから送出する信号
を伝える電極が付いている。ホルダについては,後述す
る。
内部ブロック図が示される。ボールペン芯16と筆記面
との接触,または,後述する芯が中に入っている時のペ
ン先と筆記面との接触を検知する接触検知スイッチ19
により接触が検知されると,タイマ23により生成され
る一定周期で,LED駆動回路24と超音波駆動回路25
がそれぞれ活性化され,赤外線LED18から赤外線が,
超音波発信器17から超音波パルスがそれぞれ送出され
る。この送出の周期は,人間の手によるペンの動きが安
定的に検出できる程度の時間であり,例えば周波数100H
z程度に設定されている。さらに,後述する通り,ホル
ダ接触電極22経由でコンピュータ側からの信号で超音
波パルスを発生することもできる。
傍に設けられた赤外線受信器PDとで,超音波送出の同
期手段を構成する。赤外線の受信時と超音波受信時との
時間差が,ペン型の入力デバイスと超音波受信器との間
の超音波伝播時間に該当する。
芯の出し入れ機構を示す図である。ペンの横に設けられ
た切換レバー27をスライドさせることで,ボールペン
芯16をペン先から出し入れすることができる。接触検
出スイッチ19,26は,ボールペン芯の根元とペン先
に付いている。芯16が出ている状態(a)では,芯の根
元のスイッチ19により芯と筆記面との接触を検知す
る。芯が入っている状態(b)では,スイッチ26により
ペン先と筆記面との接触を検知する。ボールペン芯によ
り実際の図面を描くことができる入力面では,ボールペ
ン芯が先端部に突出し,描画できない入力面では,その
面が汚れてしまうため芯を中に入れて使用する。
は超音波受信器R1,R2と一体に配置された超音波受
信部のブロック図である。また,図7は,超音波受信部
でのタイミングチャート図である。超音波受信器R1,
R2は,ペン型入力デバイスからの超音波パルスSA1,SA
2を,赤外線受光素子PDは赤外線パルスIRをそれぞれ検
出する。ペン型入力デバイスからの超音波パルスSA1,SA
2は,超音波受信器R1,R2で検出後,入力アンプ3
2で増幅される。
るような波形となる。そこで,コンパレータ33で適当
な閾値rt1よりも大きいかどうかが検出され,受信波が
閾値rt1を越えるタイミングでフリップフロップ34がO
Nされる。さらに,零クロスコンパレータ35で受信波
のゼロクロスが検出され,フリップフロップ34とゼロ
クロスコンパレータ35の出力の論理積36により,受
信波が閾値rt1を越えた次の零クロス位置が検出され
る。この時刻が,超音波パルスの到達時刻となる。そこ
で,赤外線同期信号IRの受信時刻から超音波パルスの
到達までの超音波伝搬時間T1が,タイマ37により検出
される。 受信器R2に関しても同様に伝搬時間T2が検
出される。
入力制御部40に供給される。そして,座標入力制御部
40は,超音波伝搬時間T1,T2から入力座標を求める。
座標入力制御部40は,前述の受信部30が生成した超
音波伝播時間T1,T2から入力面上の入力座標を生成する
入力座標生成部42と,入力座標生成部42により生成
された入力座標が供給される表示制御部44と,入力面
の初期設定時に初期設定値を入力して記録する入力面設
定部41とを有する。
ついて再度説明する。図9は,入力面の初期設定のフロ
ーチャート図であり,図10は,それにより設定された
入力面設定データの例を示す図である。
を結ぶ線が入力面として利用したい面S1,S2,S3
に対して直交しない位置に設置する。図1に示された例
では,入力面S1が設けられた壁(同じ面)上に,両者
を結ぶ線が水平線に対して45度傾いた状態で設置され
る(S11)。更に,入力面毎に,入力面上にX−Y座
標を,入力面に垂直にZ軸を有する三次元座標系を設定
する。そして,入力面内の既知の3点から入力デバイス
により超音波IRを発信すると,受信部30がそれぞれの
伝搬時間T1,T2を求め,入力面設定部41が,前述
の通り,各入力面の三次元座標系における超音波受信器
R1,R2の座標値を求めて,メモリ43に記憶する(S1
2)。上記の既知の3点は,例えば原点とX,Y軸上の
所定の点とあらかじめ設定されているものとする。
−Z1に対して,R1(0,0,0),R2(e,−e,0)が設
定され,第2の入力面S2の座標系X2−Y2−Z2に対し
て,R1(0,0,−g),R2(0,−e,−g−e)が設
定され,第3の入力面S3の座標系X3−Y3−Z3に対し
て,R1(0,0,h),R2(e,0,h−e)が設定され
る。
から入力デバイスにより超音波を発信すると,入力座標
生成部42が両点の座標値を求め,この求められた座標
値が,各入力面の範囲としてメモリ43に記憶される
(S13)。
と点P14(x14,y14)の座標値が記憶され,第2の入力面
S2では,点P23(x23,y23)と点P24(x24,y24)の座標
値が記憶され,第3の入力面S3では,点P33(x33,y3
3)と点P34(x34,y34)とが記憶される。これらの点
は,既知であれば,キーボードから入力しても良い。
個の超音波受信器との距離の関係から,互いに重なり合
わないことが確認される。重なり合うことが検出される
と,入力面の移動がオペレータに知らされる。
ータ1の表示画面との変換パラメータの設定である(S
14)。入力面とコンピュータの表示画面2との間に
は,回転成分と,オフセット成分と,スケール成分にお
いて,異なることが予想される。従って,それらのパラ
メータをあらかじめ求めておくことで,入力面の座標値
をコンピュータの表示画面2内の座標値に変換すること
ができる。
えば,入力面の既知の3点とコンピュータの表示画面の
既知の3点との対応をとれば良い。例えば,コンピュー
タの表示画面2内の既知の3点に入力座標位置を移動さ
せ,それぞれの位置で座標入力を行う。入力デバイスか
らの超音波発信により,各入力面での二次元座標値が求
められる。そして,両面の座標値の関係から,入力面上
の座標(x1,y1)から表示画面2内の座標値(xd,yd)へ
の変換式が,以下の通り求められる。
タとスケールパラメータであり,x01,y01はオフセット
パラメータである。これらのパラメータ値も初期値とし
て各入力面毎に記憶される。尚,工程S12で使用した
既知の3点を利用すれば,超音波を再発信せずに済むた
めより簡単になる。
示される通り,各入力面毎に初期値が設定され,記憶さ
れる。
り座標入力を行う場合は,入力デバイス4からの赤外線
同期信号と超音波から,受信部30が超音波の伝播時間
T1,T2を求め,入力座標生成部42が,伝播時間T1,T2か
ら各入力面上の二次元座標を計算し,各入力面の座標値
と各入力面の範囲とを比較してどの入力面からの座標入
力かを検出する。そして,前述の変換式によって入力面
上の二次元座標をコンピュータの表示画面内の二次元座
標に変換する。その求められた二次元座標値が表示制御
部44に与えられる。表示制御部44は,例えばフレー
ムメモリ内の二次元座標値に対応する位置に,所定の表
示を行う。そして,その状態が表示部45に表示され
る。
施の形態をノート型パソコンに適用した場合について説
明する。図11は,ノート型パソコン1と入力面との関
係を示す図である。この例での入力面は,ノート型パソ
コン1のディスプレイ面S1と,キーボード手前の筐体
の上面S2と,筐体を置く机の面S3である。ペンタイ
プの入力デバイス4によりディスプレイ面S1上で筆記
すると,入力デバイス4の位置が検出されディスプレイ
に反映される。即ち,いわゆるタッチパネル方式と同様
になる。筐体上面S2で入力デバイス4により筆記する
と,筐体上面S2での位置が検出されディスプレイに反
映される。従って,筐体上面に組み込まれたタブレット
と同じ機能を果たす。さらに,ペン先端は出し入れ可能
なボールペン芯となっており,机上に置いた紙にボール
ペンで筆記すると,その位置が検出される。その結果,
紙に筆記されるのと同じ文字または画像をコンピュータ
に入力することができる。
プレイS1の上辺の左右端に配置され,上辺の中央に赤
外線受信器(フォトダイオードPD)が配置される。入力
面S2の筐体上面にはペンホルダ46が設けられ,ペン
4を使用しない時にはペンホルダ内に置いておく。ペン
ホルダに置くと,パソコン1からペン内の充電池に充電
されるようになっている。また,ペンホルダ46に入力
ペン4が置かれている時には,パソコン1からのホルダ
接触電極経由の指令で超音波を送出できるようになって
いる。後述するとおり,入力面S2の既知の位置から超
音波を送出して受信器R1,R2までの距離を求めるこ
とにより,ノート型パソコンのディスプレイの傾き角度
を自動的に検出することができる。
次元座標であるので2個の超音波受信器R1,R2によ
り求めることが可能である。一方,超音波受信器R1,
R2と異なる面である入力面S2,S3は,それぞれの
三次元座標系が初期設定で設定され,それぞれの座標系
における受信器R1,R2の座標値が求められる。更に,初
期設定では,入力面S1,S2,S3の範囲も設定され,それら
入力面と表示画面の座標変換パラメータも設定される。
かかる初期設定が終われば,ペン型の入力デバイス4に
より,いずれの入力面S1,S2,S3からも座標入力
を行うことができる。
の検出を説明する図である。図12(a)は,ディスプ
レイの入力面S1上の点P1に入力デバイス4が位置す
る場合である。入力デバイスから受信器R1,R2まで
の超音波伝播時間T1,T2が検出されると,超音波の速度
Vとすると,それぞれの距離La1,Lb1は,伝播時間T1,T2
と速度Vとの積により求められる。ディスプレイが入力
面の場合は,三次元座標系を特定する必要はなく,単に
二次元座標を考えれば良い。
-Y1の原点とすると,ディスプレイ面S1の幅をWとす
れば,受信器R2の座標は(W,0)になる。したがっ
て,入力面S1上の点P1(x1,y1)は, x12+y12 = La12 (x1−W)2 + y12 = Lb12 の連立方程式をx1,y1について解けば,次の通り点P1
の座標値x1,y1が求められる。
D1 <y1<0 の場合には入力ペン4は第1の入力面S1
にあることが判明する。
2の入力面S2上の点P2にある場合を説明する。この場
合,入力面S2の三次元座標系X2-Y2-Z2は,受信器R1から
入力面S2に垂線を降ろした点を原点として,両受信器R
1,R2を結ぶ方向をX軸,水平方向にY軸,垂直方向
にZ軸とするように設定されている。そして,受信器R
1から第2の入力面S2までの垂線の長さがH1である
ので,初期設定により,第2の入力面S2の三次元座標
X2-Y2-Z2における受信器R1,R2の座標値は,R1(0,0,H
1),R2(W,0,H1)に設定される。また,第2の入力面S2
の範囲は,0<x2<W,−D1cosθ−D2<y2<−D1cosθ
に設定される。
-Y3-Z3におけるR1,R2の位置は,R1(0,0,H1+D3),R2
(W,0,H1+D3)と設定される。また,入力面S3の範囲は,
入力面S1,S2以外の範囲に設定される。そして,入力面
S3上の点P3(x3,y3,0)も,上記と同様に以下の通り求め
られる。
れの座標系で求めた座標値が,初期設定した入力面の範
囲にはいるか否かにより行われる。即ち,0<x1<W,
−D1 <y1<0なら,入力面S1,0<x2<W,−D1co
sθ−D2<y2<−D1cosθなら,入力面S2,上記以外な
ら,入力面S3,と判断される。
イ部の角度θによって変化する。ノート型パソコンの角
度θは,通常いろいろな角度で使えるようになってい
る。そのため,ノートパソコンのディスプレイ部を開い
て角度θが決まった時点で,前述の初期設定を行う必要
がある。それにより,角度θと距離H1が校正される。
置がずれる。そこで,距離H1と同時に音速Vの測定(校
正)も行うことが好ましい。
ルダ46内に保持されている時にこの距離H1を測定する
ことができる。図13は,かかる測定を説明する図であ
る。図13において,入力ペンをペンホルダ46に入れ
ている状態で,ペンの超音波発信部の位置がディスプレ
イ部の左下隅からDx,Dyの距離にあるとすると,入力面S
2の座標系X2-Y2-Z2で,ペン位置Ph(x2,y2,0)は(Dx,
−Dy−D1cosθ,0),受信器R1,R2の位置は,R1(0,
0,D1sinθ),R2(w,0,D1sinθ)であるので,こ
れらの間の距離La2,Lb2についての連立方程式に代入す
れば, (VT1)2=Dx2+(Dy+D1cosθ)2+(D1sinθ)2 (VT2)2=(Dx−W)2+(Dy+D1cosθ)2+(D1sinθ)2 であるから,これをVとθについて解けば V={(W2−2WDx)/(T22−T12)}1/2 θ=arccos [[(VT1)2−Dx2−D12−Dy2]/2D1D2] となる。
からペンホルダ同期信号が発生され,ホルダ接触電極経
由で超音波駆動回路に信号を送り超音波パルスが送出さ
れ,受信部R1,R2で同期信号から超音波パルス到達
までの時間T1,T2を測定することで,受信器R1,R2
と入力面S2の関係,受信器R1,R2と入力面S2の距離
H1=D1sinθ,を測定(校正または初期設定)することがで
きる。
た時点で,校正を一度行っておけばよいが,使用中に角
度が変化したり,温度が大きく変化した時には再度校正
し直す必要がある。その場合,いちいち入力ペンをペン
ホルダに入れなくても,オペレータが校正をしたい時に
パソコンに校正指定を出し,入力ペンでペンホルダの指
定位置Phを入力すれば,同じ計算で校正を行うことがで
きる。もちろん,この時には,受信器は赤外線PDで同期
させる。
超音波発信器を内蔵しておくと,入力ペンを使用して座
標入力している間でも常時校正を行うことができる。但
し,その時には,入力ペンからの超音波と校正用発信器
からの超音波が干渉しないように,入力ペンが空中にあ
って特定時間(例えば1秒)のあいだ赤外線や超音波の信
号が送出されていないことを確認して校正するようにす
ればよい。
とキーボード部とのヒンジ部に角度センサを組込み,直
接角度θを測定してもよい。
器位置と机上との高さH1+D3を距離センサで直接測定し
てもよい。その場合に,受信器R2を送信器として使用
して超音波を発生させ,机面で反射した超音波を受信器
で受信する超音波距離計を構成すれば,新たなセンサは
不要になる。
す図である。この方法では,入力面S3上の既知の距離
離れた2点の座標入力を行う。入力面S3上の点P3(x3,y3,
0)とP4(x4,y4,0)が距離L34離れているとして,各点から
受信器R1までの距離La3,La4及び受信器R2までの距離Lb
3,Lb4が校正時に測定されると, x32+y32+H22 = La32 (x3−W)2 + y32 + H22 = Lb32 x4 2+y42+H22 = La42 (x4−W)2 + y42 + H22 = Lb42 (x3−x4)2 + (y3−y4)2 = L342 の関係が成り立つ。
あるので,これらを解けば第3の入力面S3と受信器R
1との距離H2を求めることができる。例えば,紙に距離
L34離して2点を印刷しておき,その紙を机上に適当に置
き,その紙の2点を指定することで距離H2の校正ができ
る。この紙が,三次元座標系に対して回転や位置ずれが
ある場合は,紙に印刷した二次元座標軸の原点と一方の
座標軸上の既知の点とから超音波を送出することで,距
離H2に加えて,三次元座標と二次元座標との関係も初期
設定することができる。
に赤外線発光素子LEDを付けているが,受信ユニットに
赤外線発光素子LEDを設け,入力ペンにその受光素子PD
を付けて,入力ペンが同期信号の赤外線を受信したら超
音波を発信するようにしても良い。
個,入力ペンに超音波受信器を1個付けても良い。この
場合は,2個の超音波発信が混ざり合わないように発信
を交互におこなえば良く,先ず,第1の発信器と入力ペ
ンとの距離L1を測定し,次に第2の発信器と入力ペンと
の距離L2を測定すれば良い。また,本実施の形態例では
赤外線で同期をとっているが,無線や入力ペンに設けた
有線で同期をとるようにしてもよい。
線が常に入力面と平行であるが,図1,3にて説明した
通り,平行でなくても上記関係式を変形すれば同じよう
に求めることができる。
段に利用して,1個の超音波送出器と2個の超音波受信
器,或いは2個の超音波送出器と1個の超音波受信器と
を利用して,複数の入力面上での入力デバイスからの座
標入力を可能にした。同期手段は,無線や有線によって
も実現できる。更に,同期手段として超音波を利用する
ことも可能である。
を設け,2個の超音波受信器を所定の位置に設け,更に
同期手段として追加の超音波受信器を利用する。そし
て,同期用の超音波受信器と2個の受信器との超音波受
信時間差を利用することにより,複数の入力面からの入
力座標を検出する。2個の超音波受信器の位置と複数の
入力面との関係は,前述した実施の形態例と同じであ
る。従って,以下の例では,合計で3個の超音波受信器
が必要になる。しかし,赤外線を利用した同期手段が不
要になるので,トータルのコストは従来例より低くな
る。
標入力装置を示す図である。図11と同様にノート型パ
ソコンのディスプレイ部の上部両端に2個の超音波受信
器R1,R2を設けると共に,更に,同期手段用の超音
波受信器Rsをその間に設ける。そして,入力ペン4か
ら送出する超音波の同期用受信器Rsまでの伝播時間
と,両端の2個の受信器R1,R2までの伝播時間との
差を利用して,入力面S1,S2,S3での入力ペンの
位置を検出する。
イスの構成を示す図である。図4と対応する箇所には同
じ引用番号を与えている。図15の例では,入力ペンに
は同期手段としての赤外線発光素子LEDを設ける必要が
ない。従って,入力ペン4には超音波発信器17が接触
検知スイッチ19とホルダ接触電極22により駆動され
る。接触検知スイッチ19がボールペン芯16が入力面
に押しつけられたことを検出すると,タイマ23から一
定周期でトリガ信号が発生され,超音波駆動回路24が
超音波発信器17を駆動する。また,ホルダ接触電極2
2が駆動信号を受信した時も,同様に超音波発信器17
が駆動される。
と同期用の超音波受信器Rsが受信した超音波を処理す
る受信部の構成図である。図18は,受信した超音波の
タイミングチャート図である。図17の受信部は,図6
に示した受信部における赤外線受光素子PDの代わりに,
超音波受信器Rsと,それに伴う入力アンプ32s,コン
パレータ33s,フリップフロップ33s,ゼロクロスコンパ
レータ35s,及びANDゲート36sが設けられている。これ
らの動作は,超音波受信器R1,R2に対応する回路と
同じである。
1,R2が受信する超音波は,それぞれ所定の閾値を越
えた後のゼロクロス点のタイミングが検出され,検出信
号Trg1,Trg2が生成される。また,受信器Rsが受信す
る超音波のタイミングも同様に検出され,同期用検出信
号Trgsが生成される。そして,タイマ37aでは第1の受
信器R1の受信タイミングTrg1と同期用受信器Rsの
受信タイミングTrgsとの差T1が計測される。また,
タイマ37bでは第2の受信器R2の受信タイミングTrg2
と同期用受信器Rsの受信タイミングTrgsとの差T2
が計測される。このタイミング差T1,T2にしたがっ
て,座標入力制御部40で入力ペンの入力座標が求めら
れる。
る図である。最初に図19(a)の入力面S1の場合に
ついて説明する。2点との距離差が一定な点の軌跡は双
曲線になるので,2点R1,Rsとの距離差と2点R2,Rsとの
距離差によりそれぞれ特定される2つの双曲線の交点
が,入力ペンの位置と考えることができる。そこで,入
力面S1の場合,受信器R1,Rsとの距離差K1及び受信器R
2,Rsとの距離差K2は, K1=L1−Ls=VT1 K2=Ls−L3=VT2 であり,同期用受信器Rsを三次元座標系の原点とする
と,入力点P1(x1,y1)は,2つの双曲線の式である (x1+W/4)2 (4K12−W2)/4K12 + y12 = (4K12−W2)/16 (x1−W/4)2 (4K22−W2)/4K22 + y12 = (4K22−W2)/16 をx1,y1について解けば求まる。
点P2(x2,Y2),P3(x3,y3)が,2つの双曲線の式か
ら求められる。
器R1,R2を結ぶ線と直交しない入力面が利用可能で
ある。その場合の初期設定,高さH1の校正方法は,前
述の実施の形態例と同じである。また,受信器R1,R2,Rs
は一直線上に等間隔で並んで設けられ,その直線は常に
入力面と平行であるが,本実施の形態はそれに限定する
ものではなく,受信器R1,R2,Rsが一直線上になくてもよ
い。また,いずれの受信器を同期用としても良い。
れた座標入力装置の変形例である。この例では,2個の
超音波受信器R1,R2をノートパソコン1の表示部とキ
ーボード部の境界付近に配置する。この場合,入力面は
表示部S1と机上S2が利用可能である。2つの受信器
R1,R2は,表示部である第1の入力面S1とは同一の面
上にあり,更に2つの受信器R1,R2から机上の第2の入
力面S2までの高さは,表示部の傾きが変化してもほぼ
キーボード部の厚さである。したがって,表示部の傾き
が変化してもその傾きを校正する必要がない。
は,受信器R1,R2からの距離が表示部と区別できないた
め,入力面としては利用することができない。但し,オ
ペレータからコンピュータに対して,入力面をどこにす
るかを予め指示する機能をアプリケーションプログラム
として設けることができれば,座標入力生成部が表示部
とキーボード部とを区別できるので,両方の面を入力面
に利用することは可能である。
付けられた座標入力装置の変形例である。この例では,
2つの超音波受信器R1,R2と赤外線受光素子PDとが取り
付けられ,内部に受信部30,入力座標生成部42,入
力面設定部41及び初期設定値記録手段43など(図8
参照)を有する受信ユニット46が利用される。この受
信ユニット46が,例えばノート型パソコン1の表示部
の左上に取り付けられ,前述の原理により3つの入力面
S1,S2,S3からの入力座標が検出される。
される座標入力装置の変形例である。この例では,CR
Tディスプレイ47の上部左の位置に受信ユニット46
が取り付けられる。そして,入力面は,表示部S1とキ
ーボード48の手前の机上の面S2が利用される。
置の例である。会議室の黒板S1の上部両端に2個の超
音波受信器R1,R2が設けられ,その中央に赤外線受光器P
Dが設けられる。そして,床面SFに並べられた複数の
机上面S2〜S7も入力面として利用される。黒板S1
は,コンピュータのスクリーンであっても良いし,プロ
ジェクタの表示画面であっても良い。
に配置されるので,床面SFから机の高さシフトした面
内における,それぞれの机上面S2〜S7の領域が予め
登録される必要がある。それにより,それぞれの机上面
での二次元座標が入力座標として図示しないコンピュー
タに記録される。
おり,本発明は,ノート型パソコンの表示画面に受信ユ
ニット46を取り付け,表示画面S1と筆記面S3の初
期設定を行うことにより,入力ペンを表示画面S1上ま
たは筆記面S3上でそれぞれの面に押しつけることで,
パソコンに座標入力することができる。その場合,ノー
ト型パソコン1の表示画面は,多くの場合液晶表示パネ
ルが使用される。
ス板が設けられているため,通常の入力ペンでパネル表
面にタッチすると表面のガラス板を損傷するおそれがあ
り,入力ペンがパネル表面のガラス板を損傷しないよう
にすることが必要である。パネル表面を保護するために
ガラス板を厚くすることが考えられるが,特殊な構造の
表示パネルとなり好ましくない。一方,紙などの筆記面
には,筆記面に筆跡が残るようにボールペン芯などの筆
記機能をもつ芯を有する入力ペンが適している。従っ
て,入力ペンは,液晶表示パネル面S1と筆記面S3と
で,異なる構成にする必要がある。
点を考慮して,紙などの筆記面用に,ボールペンなどの
筆記できる芯を利用し,接触検知スイッチのストローク
(ペン先を押し込んで止まるまでの芯の移動量)を比較
的小さくて,筆記面への筆記を容易にする構成にする。
一方,入力ペンは,液晶表示パネル用に,パネル表面を
損傷しないように,柔らかいペン先を有し,且つ接触検
知スイッチのストロークを長くし,パネル表面をタッチ
した時の押しつけ圧力が比較的弱い構成を有する。つま
り,入力ペンのペン先が液晶表示パネル表面よりも固け
れば,入力時にペン先がパネル表面に損傷を与えてしま
うので,ペン先を柔らかくする。また,ペン先のパネル
表面への押しつけ圧力が強いと,パネル表面のガラス板
に大きな力がかかり,ガラス板が割れたりひびがはいっ
たりするおそれがあるので,押しつけ圧力を弱くする。
そして,接触検知スイッチがオンするためのペン先のス
トロークが短いと,例えペン先の押しつけ圧力が弱くて
も,ペン先がストロークだけ移動した後は大きな圧力が
パネル表面にかかってしまうので,ストロークは比較的
長いことが望まれる。
ンの構成図である。図24(A)は入力ペン全体の構成
図,図24(B)は筆記面用のペン先構成図,図24
(C)は表示パネル表面用のペン先構成図である。図2
4の入力ペン4は,一方の先端部に筆記面用のボールペ
ン芯16が設けられ,他方の先端部に表示パネル表面用
のタッチ芯50が設けられる。図24(A)に示される
とおり,入力ペン4の本体4aには,駆動回路20,駆
動用電池21,赤外線LED18がそれぞれ設けられてい
る。そして,一方の先端に,ボールペン芯16と第1の
超音波発信器17aが,他方の先端に,タッチ芯50と第
2の超音波発信器17bがそれぞれ設けられる。超音波発
信器17は,それぞれ円筒状のポリフッ化ビニリデン製
の圧電フィルムで構成され,360°の指向性を有す
る。また,赤外線LED18は,例えば指向性120°のL
EDを120°おきに3個配置して,360°の指向性を
実現している。360°の指向性を持たせることによ
り,入力ペンが回転しても,赤外線と超音波が受信ユニ
ットに確実に到達することができる。
のペン先の構成は,ボールペン芯16を収納する芯ホル
ダ54が,入力ペンの本体4a内に収納され,第1のば
ね52aにより下向きに圧力がかけられていて,第1の接
触検知スイッチ19aの部分で上向きに止められている。
ボールペン芯自体は,筆記することでインクが消耗して
取り替える必要があるので,芯ホルダ54に脱着可能に
収納される。そして,芯ホルダ54の上端とペン本体4
aとの距離が,比較的短い第1のストローク56aを確保
できる程度に設計されている。従って,入力ペン4のボ
ールペン芯16を筆記面に押しつけると,芯ホルダ54
の側面の突起と接触検知スイッチ19aとが離れて,ボー
ルペン芯16の筆記面への接触を検知することができ
る。ペン先を筆記面に押しつけると,第1のばね52aが
縮められ,押しつけ圧力が発生する。そして,第1のス
トローク56aだけ芯ホルダ54が移動すると,その上端
部がペン本体4aに達して,入力ペン使用者の押しつけ
圧力がそのままペン先に伝えられる。
地が悪くならないように,0.5mm以下が望ましく,例え
ば0.2mm程度にすることで使用者はストロークを殆ど感
じずに通常のボールペン感覚で筆記できる。また,第1
のばね52aの押しつけ圧力は,1gf程度と非常に小さく
設定される。
50の先端には,表示パネル表面の損傷を防止するため
に柔らかい材料による先端保護部51が設けられてい
る。そして,タッチ芯50の形状は,ボールペン芯の芯
ホルダ54に類似して,側面突起部が第2の接触検知ス
イッチ19bで上向きに止められ,第2のばね52bにより下
向きに圧力がかけられている。そして,タッチ芯50の
上端とペン本体4aとの距離が,比較的長い第2のスト
ローク56bを有する程度に設計されている。
がパネル表面にタッチ芯50の先端が接触して内側に引
き込まれるのを感知できるように,比較的長く,例えば
2mm以上に設定されていることが好ましく,例えば3mm
程度がより好ましい。また,第2のばね52bは,表示パ
ネル表面に損傷を与えないように,例えば10gf以下の
押しつけ圧力を有することが望ましく,例えば3gfの押
しつけ圧力がより好ましい。第2のストローク56bが比
較的長く,第2のばね52bの圧力が,パネル表面を損傷
しない程度に小さいが,使用者に接触を感知させる程度
に大きいので,タッチ芯50がパネル表面に接触して第
2のストローク56b以下の距離だけペン本体4a側に後
退する間に,使用者はタッチ芯の接触を感知することが
できる。
触して,接触検知スイッチ19がそれを検知すると,前
述のとおり,タイマーによる一定周期で赤外線LED18
より赤外線が送出され,更に超音波発信器17より超音
波が送出される。その後の受信ユニットによる入力ペン
座標の検出は,前述の通りである。
ある程度の距離が存在する場合に,入力ペンを傾けて筆
記面や表示パネル面に座標入力を行うと,入力位置に誤
差が発生する。つまり,超音波発信器から受信ユニット
までの距離により入力座標が求められるので,超音波発
信器とペン先との間の距離が大きくなると,入力座標に
誤差が生じる。
信器17a,17bがペン本体4aの上下に設けられているの
で,2つの超音波発信器を利用して,上記誤差をなくす
ことができる。
含む平面を考える。ペン先Pに対して,第1の超音波送
信器Taがペン先Pから距離aにあり,さらに,第2の超
音波送信器Tbが第1の超音波送信器Taから距離b離れて
いるとする。この時,第1の超音波送信器Taから受信器
Rまでの距離をLa,第2の超音波送信器Tbから受信器R
までの距離をLbとする。そして,三角形RPTb と三角形R
TaTbとを考えると, L2 =Lb2+(a+b) 2−2(a+b)Lb cosθ La2=Lb2+b2−2 b Lb cosθ となる。したがって,ペン先Pから受信器Rまでの距離
Lは, L={a2+ab+La2 (a+b)/b−Lb2 a/b}1/2 となる。
器までの距離とタッチ芯の先端から第2の超音波送信器
までの距離をいずれも a にしておけば,どちらの芯を
使用しても上式により,ペン先端Pと受信器Rまでの距
離を正確に求めることができる。
る赤外線同期信号と超音波受信波とを示す図である。図
24のボールペン芯が使用される場合は,第1の接触検
知スイッチ19aが接触を検知した時は,赤外線発信後,
第1の超音波発信器17aからパルスを発信し,更に遅延
時間Tp後,第2の超音波発信器17bからパルスを発信す
る。受信器では,赤外線同期信号IRを受信した後,第1
の超音波発信器からの超音波SA1,SA2の到達時間T1,T2を
検出し,続けて第2の超音波発信器からの超音波SA1,SA
2の到達時間T3,T4を検出する。到達時間T3,T4から遅延
時間Tpを減算すれば,第2の超音波発信器からの実際の
パルス到達時間が求まる。あとは,上記の計算式によ
り,ペン先Pから受信器Rまでの距離Lを求めることが
できる。ペン先の芯が入力面に接触し続ける場合は,第
1及び第2の超音波発信器が,交互に超音波パルスを送
出する。
である。この例は,図28(A)に示されるように,入
力ペン4の一端にのみ入力芯16と超音波発信器17と
が設けられ,図27(B)(D)に示されるように,筆
記面用のボールペン芯16と表示パネル面用のタッチ芯
50とが交換可能にペン本体4aに取り付けられる。図
28(C)は,タッチ芯50を収納するタッチ芯ホルダ
58を示す。この例では,超音波発信器を1個設けるだ
けでよい。
(B)と同じであり,ボールペン芯16は,芯ホルダ5
4内に脱着可能に収納されている。ボールペンのインク
が消耗するとボールペン芯16を取り替える必要があ
る。そして,芯ホルダ54は,ペン本体4a内に収納さ
れ,第1のばね52aにより下向きに圧力をかけられ,側
面の突起により接触検知スイッチ19で上向きに止めら
れている。そして,芯ホルダ54は,第1のストローク
56aだけ上下に移動可能である。第1のストロークの距
離や第1のばねの圧力は,図24の場合と同じである。
ッチ芯50は,タッチ芯ホルダ58に収納され,図27
(D)に示されるように,タッチ芯ホルダ58が,芯ホ
ルダ54に脱着可能に収納される。そして,タッチ芯ホ
ルダ58内に収納されたタッチ芯50は,第2のばね52
bにより下向きに圧力をかけられ,側面の突起により上
向きに止められている。そして,タッチ芯ロッド60が
十分な長さを有し,比較的長い第2のストローク56bが
確保されている。タッチ芯50の先端には先端保護部5
1が取り付けられている。タッチ芯ホルダ58が芯ホル
ダ54に収納されると,図27(D)に示されるよう
に,第2のばね52bにより小さい圧力が表示パネル面に
与えられ,第2のストローク56bと第1のストローク56a
の合計ストロークの範囲で,タッチ芯先端がペン本体内
に後退する。ストローク範囲が十分長いので,ペン使用
者は,その範囲のタッチ芯先端移動中に,入力ペンの表
示パネル面への接触を感知することができる。
器をペン本体の上端に設けることができる。そうするこ
とにより,図25,26で説明したとおり,超音波発信
器17とペン先との距離が長いことによる誤差をなくす
ことができる。
面図である。図28(A)が筆記面用のボールペン芯1
6が収納された状態の断面図,図28(B)が表示パネ
ル面用のタッチ芯50が収納された状態の断面図であ
る。この例では,ボールペン芯16とタッチ芯50とが
同じ芯ホルダ54に脱着可能に収納され,ボールペン芯
16を装着した時は比較的短い第1のストローク56aに
なり,タッチ芯50を装着した時は比較的長い第2のス
トローク56bになる。その為に,芯ホルダ54の中央部
に中心方向に弾性力を有するストッパ60が設けられ,
ボールペン芯16の上端16pは太くてストッパ60を外
側に押し拡げて,ペン本体4aの段差で止まるようにな
り,タッチ芯50の上端50pは細くてストッパ60が内
側にしぼみ,芯ホルダ54の上端がペン本体4aの穴の上
端で止まるようになっている。その結果,第1のストロ
ーク56aは短く,第2のストローク56bは長くなる。この
例では,ボールペン芯とタッチ芯を装着すると,自動的
に対応するストロークになる。また,ばね52aにてタッ
チ芯装着時の押し下げ圧力が決まるので,ばね52aは,
表示パネル面に損傷を与えない程度で,使用者に接触を
感知させる程度の弾性力に設定される。
れた手動スイッチによりストローク長さが変更されるよ
うにすることもできる。
す断面図である。この例は,ボールペン芯にタッチ芯を
取り付けることで,表示パネル面での座標入力を行う。
図29(A)に示されるとおり,ボールペン芯16が芯
ホルダ54に収納され,更に芯ホルダ54がペン本体4
a内に収納されているスライド部62内に収納される。
スライド部62には,ストッパ64を有して,ボールペ
ン芯16を使用する時に芯ホルダ54の上端との間に第
1のストローク56aを形成する機能と,タッチ芯を取り
付けた時に,タッチ芯の先端が超音波発信器17から離
れすぎないようにペン本体4aに後退するスライド機能
とを有する。
り,スライド部62のスライドスイッチ66を下側にス
ライドさせることで,ペン本体4aの側部突起65によ
りストッパ64が内側に押し込められ,ストッパ64と
芯ホルダ54の上端との間に第1のストローク56aが形
成される。この例では,接触検知スイッチ19は,スラ
イド部62に設けられている。
タッチ芯ホルダ58を示す。このタッチ芯ホルダ58
が,スライド部62の先端部の溝68に装着される。そ
して,図29(C)に示されるとおり,スライド部62
のスライドスイッチ66を手動で上側にスライドされ,
それに伴い,ストッパ64が爪65から外れて弾性力に
より外側に拡がり,第2のストローク56bがタッチ芯5
0のロッドの長さにより決定される。スライド部62が
上側にスライドすることで,ペン本体先端の超音波発信
器17がタッチ芯50の先端に近接する位置になる。図
29(D)は,タッチ芯50が表示パネル面に接触し
て,内側に後退した状態である。ストッパ64が外側に
開いているので,芯ホルダ54の上端がストッパ64よ
り高い位置まで移動している。
示す断面図である。この例は,筆記面用のボールペン芯
と表示パネル面用のタッチ芯とがノック式多色ボールペ
ンの如くスライド72a,72bを押すことにより,切り換え
られる構成を有する。ペン本体4a内にボールペン芯1
6を収納した芯ホルダ54aとタッチ芯50を収納した芯
ホルダ52bとが,並べて収納されている。厳密には,ボ
ールペン芯16が内側芯ホルダ54cに脱着可能に収納さ
れ,その内側芯ホルダ54cがばね52aにより外側芯ホルダ
54a内で下向きに押し下げられ,接触検知スイッチ19aに
より上側にストップされている。内側芯ホルダ54cの上
端部形状により第1のストローク56aが形成される。同
様に,タッチ芯50も,芯ホルダ54b内に収納され,ば
ね52bにより下向きに押し下げられ,接触検知スイッチ1
9bにより上側にストップされている。そして,タッチ芯
50の上端部形状により比較的長い第2のストローク56
bが形成される。ボールペン芯側とタッチ芯側のばねの
弾性力は,上記の例と同じである。
により上側に押し上げられており,段差からなるラッチ
70a,70bと,ノッチ71a,71bと,スライド72a,72bとが設
けられている。そして,図30(A)の状態からスライ
ド72bを押し下げることで,タッチ芯側のノッチ71bが押
し下げられ,ボールペン芯側のノッチ71aを外側に押し
広げる,ラッチ70aが固定部74の下端から外れ,ばね6
8aにより上側に戻される。一方,タッチ芯側のラッチ70
bが固定部74の下端に止められて,タッチ芯50の先
端がペン先端から突出した状態になる。これが,図30
(B)の状態である。この状態で,スライド72aを下側
にスライドすることで,図30(A)の状態になる。
示す断面図である。この例は,ボールペン芯16と中空
のタッチ芯50とが同軸構造になっている。これによ
り,図30のペン本体より細くすることができる。ま
た,ボールペン芯16とタッチ芯50とが,入力ペンの
傾きによって自動的に出し入れされる構成になってい
る。机の上の筆記面から座標入力する場合は,ペン本体
が垂直方向になり,ノート型PCの表示パネル面から座
標入力する場合は,ペン本体が水平方向になる。その傾
きを検出して,ボールペン芯とタッチ芯とが出し入れさ
れる。
側芯ホルダ54cに脱着可能に収納され,内側芯ホルダ54c
が更に外側芯ホルダ54aに収納されている。ばね52aによ
り内側芯ホルダ54cが下側に押し下げられ,接触検知ス
イッチ19aで上向きに止められている。そして,第1の
ストローク56aが形成されている。また,タッチ芯50
は,ペン本体4aに収納され,ばね52bにより下側に押
し下げられ,接触検知スイッチ19bで上向きに止められ
ている。
が垂直方向にある場合は,下側に下がる錘76によりス
トッパ78の下端が支点80を中心にして内側に移動
し,外側芯ホルダ54aの上端をストップさせる。これに
より第1のストローク56aが形成される。図31(B)
に示されるとおり,ペン本体が水平方向にある場合は,
ばね52dの上側弾性力により錘76が下側に下がらず,
ストッパ78の下端が外側に押し拡げられ,外側芯ホル
ダ54cがばね52cの上側弾性力により上側に移動する。そ
の結果,中空のタッチ芯50がペン下端から突出する。
この状態で,比較的長い第2のストローク56bが形成さ
れる。図31(C)は,タッチ芯50が表示パネル面に
接触して内側に引き込まれた状態を示す。
りペンの傾きを検出したが,加速度センサのような傾き
センサを利用して自動的にボールペン芯とタッチ芯とを
出し入れしても良い。または,手動によりボールペン芯
とタッチ芯を出し入れしてもよい。その場合でも,ボー
ルペン芯とタッチ芯とが同軸構造になっているので,ペ
ン本体を細くすることができる。
PCの表示パネルの外周に取り付ける。この場合,筆記
用紙面S3から座標入力する場合,入力中に筆記用紙の
位置がずれてしまうと,受信ユニット46との相対的な
位置が変化して,改めて初期設定をする必要がある。
の表示パネルに固定的に取り付けられたり,筆記用紙に
固定的に取り付けられたりすることができれば,上記の
筆記用紙の位置ずれに伴う初期設定のやり直しが不要に
なる。
定することができる受信ユニットを示す三方位図であ
る。図32(A)が平面図,(C)が正面図,(B)が
側面図である。この受信ユニットは,本体82に表示パ
ネルや筆記用紙を突き当てる凹部からなる突き当てエッ
ジ84が設けられ,更に,表示パネルや筆記用紙を挟む
ためのクリップ86,ばね87が設けられている。クリ
ップ86の先端部88に表示パネルや筆記用紙が挟まれ
る。本体82の両端には超音波受信器R1,R2が設け
られ,その間の中心位置に赤外線受光素子PDが設けら
れる。
を示す図である。受信ユニット46は,クリップを利用
して,ノート型パソコンの表示パネル90の左上角に取
り付けられる。表示パネル90の角部が突きエッジ84
に整合して,位置合わせが容易に行われる。これによ
り,表示面S1と筆記面S3でのペン入力が可能にな
る。更に,受信ユニット46を筆記用紙92の左上角に
取り付けることにより,筆記用紙92が位置ずれして
も,受信ユニット46が固定されているので,改めてキ
ャリブレーションを行う必要はない。なお,入力ペンの
使用者が左利きの場合は,受信ユニット46は,表示パ
ネルの右上角,筆記用紙の右上角にそれぞれ取り付ける
のが好ましい。そうすることにより,超音波パルスや赤
外線が入力ペンを持った手により遮られることが防止さ
れる。
る。図34(A)が平面図,図34(B)が側面図であ
る。この受信ユニットの特徴は,超音波受信器R1,R
2と赤外線受光素子PDとが設けられる本体82が,略
三角形の形状をなし,本体82が回転軸90を中心にし
て回転自在にクリップ本体86aに取り付けられている。
クリップ本体86aは,略正方形をなし,その角部が一部
薄く加工されて突き当てエッジ84がクリップ本体86a
に対して直線上に形成されている。突き当てエッジ84
を直線形状にすることで,受信ユニットが表示パネルの
側面や筆記用紙の側面に取り付け可能になる。
を取り付けた状態を示す図である。表示パネルの左辺上
部(位置A)や上辺左部(位置B)に取り付けること
で,右利きの利用者が保持する入力ペンからの赤外線や
超音波を受信することができる。但し,位置Aと位置B
とでは,クリップ本体に対する受信ユニット本体82の
位置が90°異なっている。同様に,表示パネルの上辺
右部(位置C)や左辺上部(位置D)に取り付けること
で,左利きの利用者が保持する入力ペンからの赤外線や
超音波を受信することができる。但し,この場合も位置
Cと位置Dとでは,クリップ本体に対する受信ユニット
本体82の位置が90°異なっている。いずれの場合
も,2この超音波受信器を結ぶ線が入力面に対して略4
5°になるように,回転方向が調整されることが,入力
座標の精度を高くするうえで望ましい。
付けた状態を示す図である。図36(A)(B)は,横
長の紙面92に対して受信ユニット46をそれぞれ左辺
上部と上辺左部に取り付けた例である。いずれの場合
も,クリップ本体に対して受信ユニット本体を適宜回転
させ,2個の超音波受信器の面が横長方向を向くように
設定される。また,図36(C)(D)は,縦長の紙面
93に受信ユニットをそれぞれ取り付けた例であり,こ
の場合も受信ユニット本体を適宜回転させて,超音波受
信器の面が縦長方向を向くように調整される。
信ユニット側に超音波受信器が設けられている。しか
し,入力ペン側に超音波受信器を設け,入力面に取り付
けられるユニットに2個の超音波発信器を設けても,同
様に座標入力をすることができる。
付記の通りである。
可能にする座標入力装置において,超音波送出器を有す
る入力デバイスと,前記複数の入力面に直交しない方向
に並べて配置され,前記超音波送出器から送出された超
音波を受信する2個の超音波受信器と,前記入力デバイ
スと超音波受信器との間の同期をとる同期手段と,前記
2個の超音波受信器と前記複数の入力面との位置関係を
設定する入力面設定部と,前記2個の超音波受信器によ
り受信される超音波信号の前記入力デバイスからの伝播
時間に従って,前記入力デバイスから前記2個の超音波
受信器までのそれぞれの距離を生成し,当該2つの距離
にしたがって前記設定された複数の入力面内の入力座標
を生成する入力座標生成部とを有することを特徴とする
座標入力装置。
定部は,前記入力面上に二次元座標(X,Y)をとり当
該入力面に直交する方向に第3の座標軸(Z)をとった
場合の三次元座標系における,前記2個の超音波受信器
の座標値を,前記複数の入力面それぞれに対して設定
し,前記入力座標生成部は,前記2つの距離にしたがっ
て,前記三次元座標系における前記入力デバイスの座標
値を生成することを特徴とする座標入力装置。
定部は,前記入力面上の既知の二次元座標を有する3点
における前記入力デバイスからの超音波送出に応答し
て,前記2個の超音波受信器の座標値を生成することを
特徴とする座標入力装置。
定部は,前記入力面内の二次元座標系と表示画面内の二
次元座標系との関係を設定し,前記入力座標生成部は,
前記第1の座標値から前記関係にしたがって前記表示画
面内の二次元座標系における第2の座標値を生成し,当
該第2の座標値を入力座標として出力することを特徴と
する座標入力装置。
定部は,前記表示画面内の所定の3点に対応する前記入
力面内の3点における前記入力デバイスからの超音波送
出に応答して,前記入力面と表示画面の二次元座標系の
関係を生成することを特徴とする座標入力装置。
る複数の入力面は,前記超音波受信器からの距離がそれ
ぞれ異なる位置に制限され,前記入力座標生成部は,前
記入力面上の位置にある前記入力デバイスから前記超音
波受信器までの距離に従って,当該入力デバイスが入力
しようとする入力面を特定し,前記入力デバイスの入力
座標を生成することを特徴とする座標入力装置。
は,前記入力デバイスから送出される超音波信号を受信
し,前記三次元座標内の既知の位置に設置される同期用
超音波受信器を有し,前記入力座標生成部は,前記入力
デバイスから送出される超音波信号が前記2個の超音波
受信器のいずれか一方と前記同期用超音波受信器とまで
に伝播する時間の第1の差と,前記送出された超音波信
号が前記2個の超音波受信器のいずれか他方と前記同期
用超音波受信器とまでに伝播する時間の第2の差とにし
たがって,前記入力デバイスの前記三次元座標内の位置
を生成することを特徴とする座標入力装置。
て,前記2個の超音波受信器がコンピュータの表示画面
の面内に設置可能であり,前記複数の入力面は,前記表
示画面及び当該表示画面が載置された第1の面を少なく
とも含むことを特徴とする座標入力装置。
可能にする座標入力装置において,超音波受信器を有す
る入力デバイスと,前記複数の入力面に直交しない方向
に並べて配置され,前記超音波受信器に超音波を送出す
る2個の超音波送出器と,前記入力デバイスと超音波送
出器との間の同期をとる同期手段と,前記2個の超音波
送出器と前記複数の入力面との位置関係を設定する入力
面設定部と,前記超音波受信器により受信される超音波
信号の前記入力デバイスからの伝播時間に従って前記入
力デバイスから前記2個の超音波送出器までのそれぞれ
の距離を生成し,当該2つの距離にしたがって前記設定
された複数の入力面内の入力座標を生成する入力座標生
成部とを有することを特徴とする座標入力装置。
設定部は,前記入力面上に二次元座標(X,Y)をとり
当該入力面に直交する方向に第3の座標軸(Z)をとっ
た場合の三次元座標系における,前記2個の超音波送出
器の座標値を,前記複数の入力面それぞれに対して設定
し,前記入力座標生成部は,前記2つの距離にしたがっ
て,前記三次元座標系における前記入力デバイスの座標
値を生成することを特徴とする座標入力装置。
記入力デバイスは,ペン型の本体と,前記本体の先端
に,第1の引き込みストロークを有して設けられ,入力
面に筆記可能な筆記手段を有する第1の入力芯と,前記
本体の先端またはその他端に,前記第1の引き込みスト
ロークよりも長い第2の引き込みストロークを有して設
けられ,引き込まれた時に前記入力面に対して前記第1
の入力芯よりも弱い押し下げ圧力で接触する第2の入力
芯とを有することを特徴とする座標入力装置。
超音波受信器を有する受信ユニットに,入力面材料を挟
み込むクリップが設けられ,入力面材料の一端に当該受
信ユニットが固定されることを特徴とする座標入力装
置。
超音波送出器を有する送出ユニットに,入力面材料を挟
み込むクリップが設けられ,入力面材料の一端に当該受
信ユニットが固定されることを特徴とする座標入力装
置。
少なくとも表示パネル面と筆記面とを含む複数種類の入
力面から入力座標をコンピュータ入力する座標入力装置
において,ペン型の入力デバイスと,当該入力デバイス
との間で超音波を送受信する受信ユニットとを有し,前
記入力デバイスは,ペン型の本体と,前記本体の先端
に,第1の引き込みストロークを有して設けられ,入力
面に筆記可能な筆記手段を有する第1の入力芯と,前記
本体の先端またはその他端に,前記第1の引き込みスト
ロークよりも長い第2の引き込みストロークを有して設
けられ,引き込まれた時に入力面に対して前記第1の入
力芯よりも弱い押し下げ圧力で接触する第2の入力芯と
を有することを特徴とする座標入力装置。
の先端と他端にそれぞれ超音波送出器を設けて,前記第
1または第2の芯が入力面に接触した時に,前記2つの
超音波送出器が交互に超音波を送出することを特徴とす
る座標入力装置。
の入力芯と第2の入力芯とが,前記本体の先端部に取り
替え可能に装着されることを特徴とする座標入力装置。
の入力芯が前記本体の先端部に取り付けられ,前記第2
の入力芯が当該第1の入力芯の先端位置に着脱自在に取
り付けられることを特徴とする座標入力装置。
の入力芯と第2の入力芯とが,前記本体内部に並列して
設けられ,当該本体の先端部に一方の入力芯が突出し,
他方の入力芯がそれより引き込まれることを特徴とする
座標入力装置。
の入力芯と第2の入力芯とが,前記本体内部に同軸上に
設けられ,当該本体の先端部に一方の入力芯が突出し,
他方の入力芯がそれより引き込まれることを特徴とする
座標入力装置。
の傾きに応じて,いずれか一方の入力芯が突出すること
を特徴とする座標入力装置。
らの座標入力を可能にする座標入力装置を,同期手段と
2個の超音波受信器により構成できるので,コストダウ
ンを可能にする。
形態例に限定されるものではなく,特許請求の範囲に記
載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
複数の入力面との関係を示す図である。
複数の入力面との関係を示す図である。
機構を示す図である。
る。
図である。
する図である。
示す図である。
を示す図である。
音波受信器Rsが受信した超音波を処理する受信部の構
成図である。
チャート図である。
する図である。
装置の変形例である。
装置の変形例である。
力装置の変形例である。
る。
ある。
る。
信号と超音波受信波とを示す図である。
る。
る。
る。
できる受信ユニットを示す三方位図である。
る。
状態を示す図である。
示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】複数の入力面からの座標入力を可能にする
座標入力装置において,超音波送出器を有する入力デバ
イスと,前記複数の入力面に直交しない方向に並べて配
置され,前記超音波送出器から送出された超音波を受信
する2個の超音波受信器と,前記入力デバイスと超音波
受信器との間の同期をとる同期手段と,前記2個の超音
波受信器と前記複数の入力面との位置関係を設定する入
力面設定部と,前記2個の超音波受信器により受信され
る超音波信号の前記入力デバイスからの伝播時間に従っ
て,前記入力デバイスから前記2個の超音波受信器まで
のそれぞれの距離を生成し,当該2つの距離にしたがっ
て前記設定された複数の入力面内の入力座標を生成する
入力座標生成部とを有することを特徴とする座標入力装
置。 - 【請求項2】請求項1において,前記入力面設定部は,
前記入力面上に二次元座標(X,Y)をとり当該入力面
に直交する方向に第3の座標軸(Z)をとった場合の三
次元座標系における,前記2個の超音波受信器の座標値
を,前記複数の入力面それぞれに対して設定し,前記入
力座標生成部は,前記2つの距離にしたがって,前記三
次元座標系における前記入力デバイスの座標値を生成す
ることを特徴とする座標入力装置。 - 【請求項3】請求項2において,前記入力面設定部は,
前記入力面上の既知の二次元座標を有する3点における
前記入力デバイスからの超音波送出に応答して,前記2
個の超音波受信器の座標値を生成することを特徴とする
座標入力装置。 - 【請求項4】請求項2において,前記入力面設定部は,
前記入力面内の二次元座標系と表示画面内の二次元座標
系との関係を設定し,前記入力座標生成部は,前記第1
の座標値から前記関係にしたがって前記表示画面内の二
次元座標系における第2の座標値を生成し,当該第2の
座標値を入力座標として出力することを特徴とする座標
入力装置。 - 【請求項5】請求項1において,前記設定される複数の
入力面は,前記超音波受信器からの距離がそれぞれ異な
る位置に制限され,前記入力座標生成部は,前記入力面
上の位置にある前記入力デバイスから前記超音波受信器
までの距離に従って,当該入力デバイスが入力しようと
する入力面を特定し,前記入力デバイスの入力座標を生
成することを特徴とする座標入力装置。 - 【請求項6】請求項1において,前記入力デバイスは,
ペン型の本体と,前記本体の先端に,第1の引き込みス
トロークを有して設けられ,入力面に筆記可能な筆記手
段を有する第1の入力芯と,前記本体の先端またはその
他端に,前記第1の引き込みストロークよりも長い第2
の引き込みストロークを有して設けられ,引き込まれた
時に前記入力面に対して前記第1の入力芯よりも弱い押
し下げ圧力で接触する第2の入力芯とを有することを特
徴とする座標入力装置。 - 【請求項7】超音波を送受信することで,少なくとも表
示パネル面と筆記面とを含む複数種類の入力面から入力
座標をコンピュータ入力する座標入力装置において,ペ
ン型の入力デバイスと,当該入力デバイスとの間で超音
波を送受信する受信ユニットとを有し,前記入力デバイ
スは,ペン型の本体と,前記本体の先端に,第1の引き
込みストロークを有して設けられ,入力面に筆記可能な
筆記手段を有する第1の入力芯と,前記本体の先端また
はその他端に,前記第1の引き込みストロークよりも長
い第2の引き込みストロークを有して設けられ,引き込
まれた時に入力面に対して前記第1の入力芯よりも弱い
押し下げ圧力で接触する第2の入力芯とを有することを
特徴とする座標入力装置。
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