JP2002214009A - 超音波センサ - Google Patents

超音波センサ

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JP2002214009A
JP2002214009A JP2001013783A JP2001013783A JP2002214009A JP 2002214009 A JP2002214009 A JP 2002214009A JP 2001013783 A JP2001013783 A JP 2001013783A JP 2001013783 A JP2001013783 A JP 2001013783A JP 2002214009 A JP2002214009 A JP 2002214009A
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JP
Japan
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acoustic matching
slit
ultrasonic sensor
piezoelectric element
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JP2001013783A
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English (en)
Inventor
Akio Ogita
明生 荻田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に熱膨張係数の差による影響を少なくす
ることができ、送受信感度の良好な超音波センサを得
る。 【解決手段】 超音波センサ10は、ケース12と、そ
の一端に形成される音響整合層14とを含む。ケース1
2の内部において、音響整合層14に圧電素子16を接
着する。圧電素子16の2つの電極20a,20bを端
子24a,24bに接続する。圧電素子16との接着面
から対向面に向かって延びるように、音響整合層14に
スリット26を形成する。スリット26の深さは、音響
整合層14の厚さの80%以上で、かつ100%未満と
なるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波センサに
関し、特に、たとえばガス流量計などに用いられる超音
波センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の超音波センサの一例を
示す図解図である。超音波センサ1は、たとえば円筒状
のケース2を含む。ケース2の一端には、音響整合層3
が形成される。また、ケース2内において、音響整合層
3には、圧電素子4が接着される。圧電素子4は、たと
えば圧電体基板の両面に電極が形成されたものである。
このような超音波センサ1では、圧電素子4に信号を入
力することにより、圧電素子4が振動し、音響整合層3
を介して超音波が放出される。また、音響整合層3を介
して受信した超音波により、圧電素子4から信号が出力
される。なお、音響整合層3は、超音波センサ外部の媒
質との音響インピーダンスの整合をとるために形成され
ている。このような音響整合層3としては、たとえばガ
ラスバルーンとエポキシ樹脂を混合して硬化したものが
使用される。
【0003】このような超音波センサ1を用いてガス流
量などを測定する場合、図11に示すように、流路に対
し斜めとなるようにして、ガス配管5に2つの超音波セ
ンサ1が対向させられる。そして、一方の超音波センサ
1から超音波が放出され、他方の超音波センサ1によっ
て受信される。反対に、他方の超音波センサ1から超音
波が放出され、一方の超音波センサ1によって受信され
る。これらの2方向の超音波の送受信に要する時間の差
から、ガス流量が測定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな超音波センサでは、音響整合層の熱膨張係数が圧電
素子の約10倍以上あるため、ヒートサイクルなどの温
度変化を印加すると、音響整合層と圧電素子との界面に
応力が集中し、接着不良が発生する場合がある。また、
接着がうまくいったとしても、熱応力による圧電素子の
割れが発生したり、応力によって圧電体基板の分極状態
が変化し、圧電体基板表面に電荷が発生することで圧電
体基板のデポール(消極)が発生する。このようなデポ
ールに関しては、圧電素子の端子間に負荷抵抗を接続す
ることで軽減はできるが、根本的な解決にはならず、使
用範囲が狭くなるという問題がある。
【0005】そこで、たとえば圧電素子と音響整合層の
中間の熱膨張係数を有する材料を挟み込むことで、熱応
力を緩和させる方法が考えられるが、部品点数が増え、
適した材料を選定するのに手間がかかる。また、音響整
合層と圧電素子とを接着した超音波センサでは、音響整
合層の主モードである厚み振動モードが利用されている
が、この厚み振動モードの近傍に音響整合層の径寸法に
依存する振動モードが発生し、主モードの振動を妨げる
ため、高感度化が困難である。
【0006】また、音響整合層の接着面から対向面まで
貫通するスリットを形成することにより、音響整合層の
径寸法に依存する振動モードを低減するとともに、熱膨
張係数による応力を緩和することが考えられる。この場
合、超音波送信時には高感度化して好都合であるが、超
音波受信時には応力感受性が低下し、感度が大幅に低下
する。そのため、送受信感度でみれば、感度低下は避け
られない。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、安
価に熱膨張係数の差による影響を少なくすることがで
き、送受信感度の良好な超音波センサを提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、圧電素子
と、圧電素子に接着されて音響インピーダンスの整合用
として用いられる音響整合層とを含む超音波センサにお
いて、圧電素子との接着面から対向面に向かって音響整
合層にスリットが形成され、スリットの深さが音響整合
層の厚みの80%以上かつ100%未満であることを特
徴とする、超音波センサである。
【0009】圧電素子との接着面から対向面に向かって
音響整合層にスリットが形成されているため、熱サイク
ルが印加されても、音響整合層の伸縮がスリットで吸収
され、音響整合層全体の伸縮量が低減する。また、スリ
ットが形成されることにより、音響整合層の径寸法に依
存する共振が小さくなり、主モードである厚み振動モー
ドが強調される。さらに、接着面の反対側の音響整合層
表面にはスリットがなく、平面状であるため、入射した
平面波に対する感受性が高く、超音波受信時の感度低下
を防ぐことができる。
【0010】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の超音波センサ
の一例を示す図解図である。超音波センサ10は、たと
えば円筒状のケース12を含む。ケース12の一端側に
は、断面形状が円形の音響整合層14が形成される。音
響整合層14の材料としては、たとえばガラスバルーン
とエポキシ樹脂とを混合し、硬化したものが用いられ
る。さらに、ケース12の内部において、音響整合層1
4に圧電素子16が接着される。圧電素子16は、たと
えば円板状の圧電体基板18の両面に電極20a,20
bが形成されたものである。ケース12の他端側には、
蓋部材22が形成され、蓋部材22から2つの端子24
a,24bが延びるように形成される。これらの端子2
4a,24bには、それぞれ圧電素子16の電極20
a,20bが接続される。
【0012】音響整合層14には、圧電素子16との接
着面から対向面に向かって、複数のスリット26が形成
される。スリット26は、音響整合層14の厚みの80
%以上で、100%未満の深さとなるように形成され
る。スリット26の形状としては、図2(a)に示すよ
うに、音響整合層14の全面に縦横のスリット26が形
成されてもよいし、図2(b)に示すように、圧電素子
16との接着面にのみ縦横のスリット26が形成されて
もよい。また、図2(c)に示すように、穴状のスリッ
ト26が形成されてもよいし、図2(d)に示すよう
に、同心円状のスリット26が形成されてもよい。さら
に、図2(e)に示すように、十字状のスリット26と
円弧状のスリット26とが組み合わさった形状としても
よく、スリット26の形状は任意に設定可能である。さ
らに、図3に示すように、音響整合層14の厚みの80
%以上で100%未満の範囲であれば、複数のスリット
26の深さは異なっていてもよい。
【0013】このような超音波センサ10では、圧電素
子16に信号を入力することにより、音響整合層14を
介して超音波が放出される。また、音響整合層14を介
して受信した超音波によって、圧電素子16から信号が
出力される。このとき、音響整合層14によって、圧電
素子16と外部の媒質との音響インピーダンスの整合が
とられる。
【0014】このような超音波センサ10において、音
響整合層14の熱膨張係数は圧電素子16の熱膨張係数
の約10倍以上あるため、温度変化により音響整合層1
4のほうが圧電素子16より大きく伸縮する。しかしな
がら、音響整合層14にはスリット26が形成されてい
るため、音響整合層14の伸縮がスリット26によって
吸収され、音響整合層14全体としての伸縮は小さくな
る。そのため、音響整合層14と圧電素子16との界面
にかかる応力が小さく、圧電素子16が破損することを
防止することができる。また、応力によって圧電素子1
6の圧電体基板18表面に電荷が発生することが少な
く、このような電荷による圧電体基板18のデポールを
防止することができる。
【0015】また、スリットの形成されていない従来の
超音波センサでは、図4に示すように、音響整合層14
の主モードである厚み振動モードの近傍に、径寸法に依
存する振動モードが発生するが、スリット26を形成し
た超音波センサ10では、図5に示すように、音響整合
層14の径寸法に依存する振動モードが小さくなり、主
モードが強調される。それによって、送信時の音響整合
層14の振動速度が増加する。さらに、スリット26の
深さは、音響整合層14の厚みの100%未満であるた
め、音響整合層14の外面にはスリットが形成されてお
らず一様な平面状であり、入射した平面波に対する応力
感受性が高くなる。それによって、受信時の音響整合層
14の振動速度が増加する。このように、送受信時にお
ける音響整合層14の振動速度が大きいため、送受信時
の両方において、高感度な超音波センサとすることがで
きる。
【0016】また、この超音波センサ10では、音響整
合層14にスリット26を形成するだけなので、他の部
品を使用する必要がなく、安価に製造することができ
る。
【0017】スリット26の効果を調べるために、図6
に示すようなモデルを使ってシミュレーションを行っ
た。使用したモデルは、断面形状が半円形の音響整合層
14と圧電素子16とを接着したものである。つまり、
実際の超音波センサを半分に切断した形状のものであ
り、その切断面において、音響整合層14と圧電素子1
6の界面における応力を調べた。
【0018】音響整合層14に形成されるスリット26
としては、図7(a)(b)(c)に示すように、同心
円状のスリット26を形成した。スリット26の数は、
1本、3本および5本である。これらの3種類の超音波
センサにおいて、スリット26の深さを変えて最大応力
を測定し、その結果を図8に示した。図8では、スリッ
トが形成されていない超音波センサにかかる応力に比べ
て、最大応力の変化量を示した。
【0019】図8から、スリット26の深さが音響整合
層14の厚みの0〜20%の範囲では、音響整合層14
と圧電素子16の界面にかかる最大応力が、スリットが
形成されていない場合に比べて大きくなり、スリット2
6が深くなるにしたがって、最大応力が小さくなってい
るのがわかる。そして、スリット26の深さが音響整合
層14の厚みの80%以上になると、最大応力がスリッ
トのないときよりも小さくなっている。
【0020】また、スリット26が3本形成された超音
波センサについて、スリットがない場合と、スリットの
深さが音響整合層14の厚みの15%の場合と、スリッ
トの深さが音響整合層14の厚みの90%の場合につい
て、音響整合層14と圧電素子16の界面にかかる応力
をシミュレーションし、その結果を図9に示した。図9
において、縦方向に延びる6つの白い柱上部分がスリッ
トを示し、中央付近において横方向に延びる白い部分
が、応力のかかっている部分であることを示している。
図9からも、スリットのない場合やスリットが浅い場合
に応力が界面に集中し、スリットが深い場合に、応力が
ほとんど見られないことがわかる。
【0021】このように、この発明の超音波センサ10
では、音響整合層14に所定の深さのスリット26を形
成することにより、音響整合層14と圧電素子16との
熱膨張係数の差による影響を小さくすることができる。
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、音響整合層と圧電素
子の熱膨張係数の差によって生じる応力の影響が少な
く、圧電素子が破損したり、圧電体基板のデポールなど
の問題を解決することができる。また、音響整合層にス
リットを形成しても、受信時の応力感受性が低下せず、
送受信時において高感度な超音波センサとすることがで
きる。さらに、従来の超音波センサに比べて、音響整合
層にスリットを形成するだけでよく、他の部品を使用す
る必要がないため、低コストで超音波センサを作製する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の超音波センサの一例を示す図解図で
ある。
【図2】(a)〜(e)は、図1に示す超音波センサの
音響整合層に形成されるスリットのパターンを示す図解
図である。
【図3】図1に示す超音波センサの音響整合層に形成さ
れるスリットの深さを示す図解図である。
【図4】音響整合層にスリットが形成されていない場合
における超音波センサのインピーダンスの周波数特性を
示すグラフである。
【図5】音響整合層にスリットが形成されている場合に
おける超音波センサのインピーダンスの周波数特性を示
すグラフである。
【図6】シミュレーションに用いられる超音波センサの
モデルと観測の視点とを示す図解図である。
【図7】(a)〜(c)は、図6に示すモデルに形成さ
れるスリットを示す図解図である。
【図8】図7に示す3つの超音波センサのスリットの深
さと最大応力との関係を示すグラフである。
【図9】スリットの深さと応力との関係をシミュレーシ
ョンした結果を示す図解図である。
【図10】従来の超音波センサの一例を示す図解図であ
る。
【図11】超音波センサをガス流量計として用いた場合
を示す図解図である。
【符号の説明】
10 超音波センサ 12 ケース 14 音響整合層 16 圧電素子 18 圧電体基板 20a,20b 電極 22 蓋部材 24a,24b 端子 26 スリット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と、前記圧電素子に接着されて
    音響インピーダンスの整合用として用いられる音響整合
    層とを含む超音波センサにおいて、 前記圧電素子との接着面から対向面に向かって前記音響
    整合層にスリットが形成され、前記スリットの深さが前
    記音響整合層の厚みの80%以上かつ100%未満であ
    ることを特徴とする、超音波センサ。
JP2001013783A 2001-01-22 2001-01-22 超音波センサ Pending JP2002214009A (ja)

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