JP2002212634A - クリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法 - Google Patents

クリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法

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JP2002212634A
JP2002212634A JP2001350640A JP2001350640A JP2002212634A JP 2002212634 A JP2002212634 A JP 2002212634A JP 2001350640 A JP2001350640 A JP 2001350640A JP 2001350640 A JP2001350640 A JP 2001350640A JP 2002212634 A JP2002212634 A JP 2002212634A
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steel
creep rupture
rupture strength
austenitic heat
high temperature
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Tetsuo Ishizuka
哲夫 石塚
Hiroyuki Mimura
裕幸 三村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ボイラ用鋼管等の耐熱鋼管に適用
し、優れたクリープ破断強度を有し、長時間側でも急激
に強度低下することのない、オーステナイト系耐熱鋼管
の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 化学成分として、質量%で、C:0.0
1〜0.2%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.
1〜2%、Cr:17〜26%、Ni:10〜50%を
含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ
下記(1)式を満足する鋼を用いて造管後、固溶化熱処
理を施し、その後、C断面の減少率で1%以上25%以
下の冷間加工を施す高温長時間側のクリープ破断強度に
優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+1.5S
i−8)…(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ用鋼管や高
温圧力容器といった高温高圧環境で使用される材料とし
て用いられ、特に650℃以上の高温高圧環境で極めて
高いクリープ破断強度を有するオーステナイト系耐熱鋼
管の製造方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年の火力発電プラントにおいては、経
済性の向上および炭酸ガス排出抑制の点から蒸気条件を
より高温高圧化する超々臨界圧ボイラの計画が進められ
ている。このような過酷な環境下では、例えばSUS3
47H等の従来のオーステナイト系耐熱鋼ではクリープ
破断強度が不足するため使用できない。このため、例え
ば「鉄と鋼」第70号S1409頁、あるいは「火力原
子力発電」第38巻第75頁などに示されているよう
に、高クリープ強度を更に向上させるために、従来のオ
ーステナイト系耐熱鋼に対してNb、Ti等の炭窒化物
による析出強化、Moによる固溶強化などを利用したオ
ーステナイト系耐熱鋼が開発されている。
【0003】また、本発明者は、特開平09−2280
03号公報にて、低Cの成分系で、所定量のW、Nb、
V、Nを添加させることにより溶接性および高温強度が
共に優れたオーステナイト系耐熱鋼を提案している。こ
れら従来のオーステナイト系耐熱鋼は、何れも合金元素
による固溶強化や析出強化を利用してクリープ破断強度
を向上させたものである。
【0004】一方、これらの固溶強化および析出強化型
のボイラ用鋼および鋼管を用いてボイラーなどの施工を
行う際には、曲げ加工などの冷間加工が行われる。この
場合、「材料とプロセス」第10号1419頁などで指
摘されているように、従来のオーステナイト系耐熱鋼管
では、冷間加工による加工硬化の影響でその加工部の高
温短時間側でのクリープ破断強度は冷間加工前と比べて
著しく強化されるが、高温長時間側でのクリープ破断強
度は逆に著しく低下する。したがって、従来、オーステ
ナイト系耐熱鋼管の冷間加工による高温長時間側でのク
リープ破断強度の低下を改善するために、施工後に冷間
加工部を再度熱処理する必要があった。
【0005】しかし、例えば配管等の施工後の構造物を
熱処理することは、膨大なコストがかかるばかりでな
く、鋼管単体の熱処理に比べて均一な温度条件で熱処理
することは困難であり、安定した材質特性を確保するこ
とは困難となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の問題
点に鑑みて、本発明は、ボイラなどの施工時に冷間加工
が施された場合でも、従来のような加工部の熱処理を行
わずとも、高温長時間使用時のクリープ破断強度の大幅
な劣化を防止できる高温長時間側のクリープ破断強度に
優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の検討
を行った結果、1)オーステナイト系耐熱鋼の冷間加工
後の高温長時間側でのクリープ破断強度の大幅な劣化
は、主にFeとCrの金属間化合物であるσ相がオース
テナイト粒界で析出することに起因し、このσ相は、オ
ーステナイト粒界から析出した高濃度のCrを含有する
δフェライト相が化学変化して生じること、2)冷間加
工後の高温長時間側でのクリープ破断強度の大幅な劣化
のもう一つの原因は、特に冷間加工率が高い場合に、高
温長時間側でオーステナイトの再結晶が生じ、金属組織
が細粒化するためであること、3)冷間加工後の高温長
時間使用時にオーステナイト相からδフェライト相を析
出しない成分系の鋼では、σ相はオーステナイト粒内に
直接微細析出し、それよりクリープ破断強度が向上する
ことを見いだした。
【0008】本発明は、これらの知見を基になされたも
のであり、オーステナイト系耐熱鋼管の冷間加工後の高
温長時間使用時に、オーステナイト粒界でのδフェライ
ト相の析出およびその化学変化によるσ相の析出を抑制
するための成分含有量を規定し、また、特に高い加工率
で冷間加工する場合のオーステナイトの再結晶を抑制す
るための成分含有量を規定し、さらに、加工硬化利用し
たクリープ破断強度の向上のための最適冷間加工条件を
規定することを特徴とする高温長時間側のクリープ破断
強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法であ
る。
【0009】すなわち、本発明の要旨とするところは、
以下に示す通りである。 (1)化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.
2%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.1〜2
%、Cr:17〜26%、Ni:10〜50%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ下記
(1)式を満足する鋼を用いて造管後、固溶化熱処理を
施し、その後、C断面の減少率で1%以上20%以下の
冷間加工を施すことを特徴とする高温長時間側のクリー
プ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方
法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+1.5Si−8)…(1) (2)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、W:
0.1〜10%を含有し、かつ下記(2)式を満足する
ことを特徴とする(1)記載の高温長時間側のクリープ
破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方
法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si−8)…(2) (3)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、N
b、TiおよびVのうちの1種または2種以上を合計量
で0.01〜2%含有し、かつ下記(3)式を満足する
ことを特徴とする(1)または(2)記載の高温長時間
側のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼
管の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si+0.5Nb+ 3Ti+5V−8)…(3) (4)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、N:
0.01〜0.4%を含有し、かつ下記(4)式を満足
することを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記
載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオーステ
ナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si+0. 5Nb+3Ti+5V−8)…(4) (5)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、C
u:1〜5%以下を含有し、かつ下記(5)式を満足す
ることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載
の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオーステナ
イト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn+Cu≧1.8×(Cr+W+1.5Si +0.5Nb+3Ti+5V−8)…(5) (6)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、Bを
0.0001〜0.004未%含有することを特徴とす
る(1)〜(5)の何れか1項に記載の高温長時間側の
クリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の
製造方法。 (7)化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.
2%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.1〜2
%、Cr:17〜26%、Ni:10〜50%、さら
に、Mo:0.1〜10%、及び、B:0.004〜
0.01%のうちの1種または2種を含有し、残部Fe
および不可避的不純物からなり、かつ下記(6)式及び
(7)式を満足する鋼を用いて造管後、固溶化熱処理を
施し、その後、C断面の減少率で1%以上25%以下の
冷間加工を施すことを特徴とする高温長時間側のクリー
プ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方
法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+1.5Si−8)…(6 ) Mo+500B≧2…(7) (8)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、W:
0.1〜10%を含有し、かつ下記(8)式を満足する
ことを特徴とする(7)記載の高温長時間側のクリープ
破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造方
法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si−8)… (8) (9)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、N
b、TiおよびVのうちの1種または2種以上を合計量
で0.01〜2%含有し、かつ下記(9)式を満足する
ことを特徴とする(7)または(8)記載の高温長時間
側のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼
管の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si+0.5 Nb+3Ti+5V−8)…(9) (10)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、
N:0.01〜0.4%を含有し、かつ下記(10)式
を満足することを特徴とする(7)〜(9)の何れか1
項に記載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオ
ーステナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si +0.5Nb+3Ti+5V−8)…(10) (11)前記鋼の化学成分として、更に、質量%で、C
u:1〜5%以下含有し、かつ下記(11)式を満足す
ることを特徴とする(7)〜(10)の何れか1項に記
載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオーステ
ナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn+Cu≧1.8×(Cr+Mo+W+1. 5Si+0.5Nb+3Ti+5V−8)…(11)
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明における合金の化学
成分範囲の限定理由について説明する。なお、以下の%
は特に説明がない限りは質量%とする。 C:CはCr,Mo,Ti,B,V,Nbと炭化物を形
成してクリープ破断強度を向上させるのに有効であると
ともに、オーステナイト形成元素でありフェライト相の
生成を抑制する。このような効果を十分に得るために、
C含有量の下限を0.01%と定めた。一方、多量に添
加しすぎると、溶接時に高温割れを生じたり、延性が低
下する。また、耐食性の面からはなるべく低い方が望ま
しい。そこで、 C含有量の上限を溶接時の高温割れが
問題とならないために0.2%と定めた。
【0011】Si:Siは脱酸剤として有効であるばか
りではなく、耐酸化性や耐高温腐食特性をも向上させる
元素であり、これらの作用により耐水蒸気酸化特性を得
るため、その含有量の下限を0.05%と定めた。しか
し、Si量が多過ぎるとクリープ破断強度、靭性や溶接
性を低下させるとともに、SiはFeおよびCrの金属
間化合物であるσ相の形成を著しく促進させるため、本
発明ではその含有量の上限を0.5%とした。
【0012】Mn:Mnは脱酸作用を有するとともに、
オーステナイト形成元素でありフェライト相の生成を抑
制する。また、鋼中のSを固定させて溶接性や熱間加工
性を向上させる作用を有する。このような効果を十分に
得るために、 Mn含有量の下限を0.1%と定めた。
しかし、Mn含有量が多すぎると耐酸化性の劣化を招く
ので、その含有量の上限を2%未満と限定した。
【0013】Cr:Crはクリープ破断強度、耐水蒸気
酸化性、耐高温腐食特性を向上させる作用を有し、オー
ステナイト系耐熱鋼にとって不可欠の元素である。従来
のオーステナイト系耐熱鋼の代表であるSUS347H
鋼と同等の上記諸特性を確保するために、Cr含有量の
下限を17%とした。一方、Cr含有量が増加するとF
eおよびCrの金属間化合物であるσ相の成長が著しく
促進されるために、上限を26%とした。
【0014】Ni:Niはオーステナイト生成元素であ
りオーステナイトの安定性を高め、フェライト相の生成
を抑制し、 FeおよびCrの金属間化合物であるσ相
の粒界析出を抑制するために必須な元素である。本発明
鋼における、Crをはじめとするフェライト生成元素の
含有量に対してオーステナイトの安定化を図るために
は、Ni含有量を10%以上とする必要がある。一方、
Ni量が増大すると経済性の面で不利となることから、
その含有量の上限を50%とした。
【0015】本発明では、以上の化学成分を基本成分と
するが以下の理由で必要に応じて本発明の基本特性を害
しない範囲で添加することができる。 Mo,W:MoおよびWはともに固溶強化、Laves相析
出などにより高温強度を高める元素である。また、Mo
は、650℃から750℃の温度範囲での再結晶を抑制
する作用も有する元素のため、特に冷間加工率が高い場
合に、高温長時間側でオーステナイトの再結晶による金
属組織の細粒化を抑制し、再結晶に起因するクリープ破
断強度の低下を防止するために有効となる。これらの効
果を得るためにMoおよびWのうちの1種または2種の
合計量の下限を0.1%と定めた。しかし、Moおよび
Wのうちの1種または2種の合計量で10%を越える添
加は、さらなるクリープ強度の向上が見られないばかり
か、Laves相が過度に析出して著しく脆化するため、そ
の含有量の上限を10%とした。
【0016】Nb、Ti、V:Nb、Ti、Vはいずれ
も高温使用環境で微細な炭窒化物を形成し、高温長時間
側のクリープ破断強度を著しく向上させる。この効果
は、固溶化熱処理によって固溶し得る量が多いほど顕著
である。この効果を十分得るためにNb、TiおよびV
のうちの1種または2種以上の合計量の下限を0.01
%と定めた。しかし、固溶化熱処理温度での固溶限を超
える過剰量を添加しても、未固溶の炭・窒化物が増加す
るだけであり、かえって機械的特性を低下させる。従っ
て、 Nb、TiおよびVのうちの1種または2種以上
の合計量の上限を2%とした。
【0017】N:Nは固溶強化および窒化物の形成によ
ってクリープ破断強度を著しく向上させる元素である。
この効果を得るために、 N含有量の下限を0.01%
と定めた。しかし、Nを0.4%を超えて添加しても高
温長時間側のクリープ破断強度の増加は少なく、かえっ
て機械的特性を低下させるため、N含有量の上限を0.
4%とした。
【0018】B:Bは結晶粒界を強化してクリープ破断
延性を高め、その効果により同時にクリープ破断強度も
向上させる。これらの効果を得るために、B含有量の下
限を0.0001%と定めた。また、Bは、上記作用の
他に650℃から750℃の温度範囲での再結晶を抑制
する作用も有する元素のため、特に冷間加工率が高い場
合に、高温長時間側でオーステナイトの再結晶による金
属組織の細粒化を抑制し、再結晶に起因するクリープ破
断強度の低下を防止するために有効となる。この効果を
充分得るためには、Bの下限値を0.004%以上とす
る。しかしながら、0.01%を越えて添加すると溶接
性を著しく低下させるので、クリープ破断延性を向上さ
せる目的でBを添加する場合、その含有量の上限を0.
01%とした。
【0019】Cu:Cuは高温で使用中に鋼中に整合析
出することにより、クリープ破断強度を向上させる作用
を有する元素である。この効果を得るために、その含有
量の下限を0.1%と定めた。しかし、Cu含有量が5
%を越えると延性が低下し、さらに熱間加工性も劣化す
ることから、その上限を5%と定めた。本発明では、上
記の成分含有量の規定とともに、冷間加工後の高温長時
間使用中にフェライト相が生成しないための下記の
(5)式を満たす必要がある。
【0020】図1に下記の前記(1)式〜(6)式、
(8)式〜(11)式による規定の根拠となる、Ni+
30C+30N+0.5Mn+Cu−1.8×(Cr+
Mo+W+1.5Si+0.5Nb+3Ti+5V−
8)の値と650℃×10万時間推定クリープ破断強度
との関係を示す。なお、鋼材成分は、C、Si、Mn、
CrおよびNiを含有する成分系、または、これらの他
に、さらに、MoおよびBを含有する成分系で行った。
また、図1に示す650℃×10万時間推定クリープ破
断強度は、20%のC断面(圧延方向に垂直な断面)減
少率で冷間引き抜きを施した鋼管に対して650、70
0、750℃でクリープ破断試験を行った。試験結果は
Larson−Mi11er法に基づいて整理した。
【0021】図1に示すように鋼中の化学成分の含有量
を成分偏析の影響も十分考慮された前記の(1)式〜
(6)式、(8)式〜(11)式の関係式で規定するこ
とにより、高温長時間使用中でのオーステナイト粒界で
のδフェライト相の析出は抑制され、よって、クリープ
破断強度の低下原因となるオーステナイト粒界でのσ相
の析出も抑制でき、冷間加工後の高温長時間側のクリー
プ破断強度が向上できる。また、Mo及びBを含有する
成分系では、Mo及びBが650℃から750℃の温度
範囲での再結晶を抑制する作用も有する元素のため、上
記の成分規定に加えて、鋼中にMoまたはBのうちの1
種または2種を下記(7)式を満足するように含有させ
ることにより、特に高い加工率で冷間加工した後でも、
高温長時間側でのオーステナイトの再結晶を抑制でき、
再結晶に起因するクリープ破断強度の低下を防止するこ
とができる。表2に、下記の(7)式による規定の根拠
となる、Mo+500B−2の値(INDEX2)と、
750℃×1万時間の条件で時効した後の再結晶の有
無、および、650℃×10万時間の推定クリープ破断
強度との関係を示す。表2から、(7)式の関係式を満
足する場合、すなわちINDEX2が0以上である場合
には、C断面(圧延方向に垂直な断面)減少率が1〜2
5%での冷間引き抜きを施した後にも高温長時間側でオ
ーステナイトの再結晶が生ずることがなく、再結晶に起
因するクリープ破断強度の低下を防止できることがわか
る。 Mo+500B≧2…(7) 次に上記化学成分を含有する本発明鋼管の製造条件につ
いて説明する。
【0022】本発明においては、上記化学成分を含有す
る鋼を造管して固溶化熱処理を行って得られた鋼管をさ
らに、鋼中にMo及びBの何れも含有しない鋼管の場合
は、C断面(圧延方向に垂直な断面)の減少率で1%以
上20%以下、鋼中にMoまたはBのうちの1種または
2種を含有する鋼管の場合は、C断面の減少率で1%以
上25%以下の間加工を施すことが必要である。一般
に、固溶化熱処理されたオーステナイト系耐熱鋼管を冷
間加工すると、転位密度が増大し加工硬化が起こること
により冷間加工前に比べて高温短時間側でのクリープ破
断強度は上昇する。しかしながら、従来の成分系のオー
ステナイト系耐熱鋼管の場合では、高温長時間使用時に
冷間加工による残留応力が駆動力となってオーステナイ
ト粒界でのδフェライトの生成に続いてFeとCrの金
属間化合物であるσ相の析出、成長が促進される。その
結果、σ相がオーステナイト粒界で析出し、粗大に成長
した場合には、クリープ破断強度の大幅な低下をもたら
すという問題があった。
【0023】一方、本発明では、上述のように鋼中の化
学成分を規定することにより、冷間加工が施され鋼中の
転位密度が増大した状態での高温長時間使用時において
も、オーステナイト粒界でのδフェライトの生成は抑制
でき、そのδフェライトの化学変化によって生成するσ
相の粒界での析出、成長も抑制できる。また、高温長時
間使用時にδフェライトの生成が抑制できる本発明のオ
ーステナイト系耐熱鋼管では、FeおよびCrの金属間
化合物であるσ相は、冷間加工によって生じる残留応力
を駆動力としてオーステナイト粒内に均一に微細析出す
る。このオーステナイト粒内に微細析出するσ相は、オ
ーステナイト粒界で析出、成長するσ相とは異なり、ク
リープ破断強度を向上させる作用を有する。したがっ
て、本発明鋼管では、高温長時間使用時のオーステナイ
ト粒界でのσ相の析出、成長の抑制する一方、冷間加工
によって生じる加工硬化に加えて、オーステナイト粒内
でのσ相の微細析出による析出強化も期待でき、その結
果、従来の成分系のオーステナイト系耐熱鋼管に比べて
高温長時間側のクリープ破断強度は大幅に向上する。
【0024】図2に本発明の冷間加工のC断面(圧延方
向に垂直な断面)の減少率の規定根拠となる鋼管のC断
面減少率と650℃×10万時間推定クリープ破断強度
との関係を示す。本発明において、断面減少率が1%未
満の場合には、冷間加工による高温長時間側のクリープ
破断強度の向上効果は十分に発揮されないため、断面減
少率の下限を1%に規定した。一方、断面減少率が20
%を越えると、オーステナイト粒内で析出するσ相が過
度に成長し、σ相の粗大化が促進されるようになるのに
加えて、母材であるオーステナイト粒の再結晶も促進さ
れるので、高温長時間側のクリープ破断強度が大幅に低
下するため、断面減少率の上限を20%と規定した。但
し、鋼中にMoまたはBのうちの1種または2種を前記
規定量、かつ前記(7)式」を満足して含有する場合
は、さらに高い加工率で冷間加工した後でも、高温長時
間側でのオーステナイトの再結晶を抑制でき、再結晶に
起因するクリープ破断強度の低下を防止することができ
るため、断面減少率の上限を25%と規定する。
【0025】なお、鋼管の冷間加工の方法としては、特
に規定する必要がなく、例えば、冷間引き抜きや、ピル
ガーミル等が考えられ、いずれの冷間加工方法も採用で
きる。また、本発明において、造管方法は、特に規定す
る必要はなく、熱間押出、シームレス圧延、成形加工後
の電縫溶接またはTIG溶接等のいずれの方法も採用で
きる。
【0026】また、造管後の固溶化熱処理の条件につい
ても特に規定する必要はなく、本発明に対しては任意の
条件を採用できる。また、本発明においては冷間加工率
の程度を表す尺度として、C断面(圧延方向に垂直な断
面)の減少率を用いたが、当然、L方向(圧延方向)の
伸びで冷間加工の程度を定義することもできる。この場
合、C断面の減少率をR(%)、L方向の伸びをL
(%)とした場合に、両者の間には、下記(12)式の
関係がある。例えば、C断面の減少率20%で冷間引き
抜き加工を施す場合と、L方向に25%の伸びを与える
冷間引張加工を施す場合は全く等価であることになる。 L=100×R/(100−R)…(12)
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。表1に供試鋼の化学成分を示す。素材記号1〜2
0は本発明で規定した化学成分範囲を満たす鋼である。
また、素材記号21〜30は本発明で規定した化学成分
範囲から外れる鋼である。
【0028】表1に示した供試鋼に対して、熱間押出に
より外径50mm、内径34mmの鋼管を製造し、その
後、1200℃で10分間固溶化熱処理を施した後に、
種々の断面減少率で冷間引き抜きを施した。その後、そ
れぞれの供試材に対して650、700、750℃でク
リープ破断試験を行い、試験結果をLarson−Mi
11er法で整理することにより、650℃×10万時
間推定クリープ破断強度を得た。その結果を表2に示
す。記号A〜AAは素材記号1〜20の本発明で規定し
た化学成分の鋼管を、1%以上25%以下の断面減少率
で冷間引き抜きした、本発明方法によって製造した本発
明例である。記号AB〜AJは、本発明で規定した化学
成分の鋼ではあるが、冷間引き抜きの際の断面減少率が
1%未満、あるいは20%を越えている場合、あるい
は、前記(7)式を満足するが断面減少率が25%を越
えている場合、の比較例である。また、記号AK〜AW
は、素材記号21〜30の本発明で規定した化学成分範
囲から外れる鋼管を0%あるいは20%の断面減少率で
冷間引き抜きした場合の比較例である。
【0029】本発明方法により製造した場合、いずれに
ついても130MPa以上の650℃×10万時間推定
クリープ破断強度を有し、発電用火力設備の技術基準で
規格化されている発電用ボイラ鋼管の内で最も高い許容
応力を有する火SUS310J2TBの125MPaと
比較して優れた値を示すことがわかる。それに対して、
比較例AB〜AWはいずれも130MPa以下の推定ク
リープ破断強度である。比較例AB、ACおよびAFは
断面減少率が小さすぎて十分に強度が出ず、逆に比較例
AD、AE、AG〜AIでは断面減少率が大きすぎて、
σ相の析出とオーステナイト再結晶により大幅な強度劣
化を招いている。比較例AK〜AWは、前記(1)式〜
(6)式、(8)式〜(11)式の何れかの式を満足し
ない化学成分であるために、冷間引き抜きによって粒界
での粗大なσ相の析出が促進され、著しく強度が低くな
った。特にALとAM、およびAVとAWを比較するこ
とにより、冷間引き抜きによって、引き抜きを行う前と
比較して、返って大きく強度が低下してしまったことが
わかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明により、高価な合金成分を用いる
ことなく、従来に比べ極めてクリープ破断強度が高いオ
ーステナイト系耐熱鋼管を提供することが可能となり、
産業の発展に寄与するところは極めて大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni+30C+30N+0.5Mn+Cu−
1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si+0.5Nb+
3Ti+5V−8)の値と高温長時間側のクリープ破断
強度の関係を示すグラフ。
【図2】冷間加工時のC断面減少率と高温長時間側のク
リープ破断強度との関係を示すグラフ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学成分として、質量%で、C:0.0
    1〜0.2%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.
    1〜2%、Cr:17〜26%、Ni:10〜50%を
    含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ
    下記(1)式を満足する鋼を用いて造管後、固溶化熱処
    理を施し、その後、C断面の減少率で1%以上20%以
    下の冷間加工を施すことを特徴とする高温長時間側のク
    リープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製
    造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+1.5Si−8)…(1)
  2. 【請求項2】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、W:0.1〜10%を含有し、かつ下記(2)式を
    満足することを特徴とする請求項1記載の高温長時間側
    のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管
    の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si−8)…(2)
  3. 【請求項3】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、Nb、TiおよびVのうちの1種または2種以上を
    合計量で0.01〜2%含有し、かつ下記(3)式を満
    足することを特徴とする請求項1または2記載の高温長
    時間側のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐
    熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si+0.5Nb+ 3Ti+5V−8)…(3)
  4. 【請求項4】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、N:0.01〜0.4%を含有し、かつ下記(4)
    式を満足することを特徴とする請求項1〜3の何れか1
    項に記載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオ
    ーステナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn≧1.8×(Cr+W+1.5Si+0. 5Nb+3Ti+5V−8)…(4)
  5. 【請求項5】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、Cu:1〜5%以下を含有し、かつ下記(5)式を
    満足することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に
    記載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオース
    テナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn+Cu≧1.8×(Cr+W+1.5Si +0.5Nb+3Ti+5V−8)…(5)
  6. 【請求項6】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、Bを0.0001〜0.004未%含有することを
    特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の高温長時
    間側のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱
    鋼管の製造方法。
  7. 【請求項7】 化学成分として、質量%で、C:0.0
    1〜0.2%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.
    1〜2%、Cr:17〜26%、Ni:10〜50%、
    さらに、Mo:0.1〜10%、及び、B:0.004
    〜0.01%のうちの1種または2種を含有し、残部F
    eおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(6)式及
    び(7)式を満足する鋼を用いて造管後、固溶化熱処理
    を施し、その後、C断面の減少率で1%以上25%以下
    の冷間加工を施すことを特徴とする高温長時間側のクリ
    ープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管の製造
    方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+1.5Si−8)…(6 ) Mo+500B≧2…(7)
  8. 【請求項8】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、W:0.1〜10%を含有し、かつ下記(8)式を
    満足することを特徴とする請求項7記載の高温長時間側
    のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐熱鋼管
    の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si−8)… (8)
  9. 【請求項9】 前記鋼の化学成分として、更に、質量%
    で、Nb、TiおよびVのうちの1種または2種以上を
    合計量で0.01〜2%含有し、かつ下記(9)式を満
    足することを特徴とする請求項7または8記載の高温長
    時間側のクリープ破断強度に優れたオーステナイト系耐
    熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si+0.5 Nb+3Ti+5V−8)…(9)
  10. 【請求項10】 前記鋼の化学成分として、更に、質量
    %で、N:0.01〜0.4%を含有し、かつ下記(1
    0)式を満足することを特徴とする請求項7〜9の何れ
    か1項に記載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れ
    たオーステナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn≧1.8×(Cr+Mo+W+1.5Si +0.5Nb+3Ti+5V−8)…(10)
  11. 【請求項11】 前記鋼の化学成分として、更に、質量
    %で、Cu:1〜5%以下含有し、かつ下記(11)式
    を満足することを特徴とする請求項7〜10の何れか1
    項に記載の高温長時間側のクリープ破断強度に優れたオ
    ーステナイト系耐熱鋼管の製造方法。 Ni+30C+30N+0.5Mn+Cu≧1.8×(Cr+Mo+W+1. 5Si+0.5Nb+3Ti+5V−8)…(11)
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