JP2002190031A - 曲線識別システム - Google Patents

曲線識別システム

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JP2002190031A JP2001263040A JP2001263040A JP2002190031A JP 2002190031 A JP2002190031 A JP 2002190031A JP 2001263040 A JP2001263040 A JP 2001263040A JP 2001263040 A JP2001263040 A JP 2001263040A JP 2002190031 A JP2002190031 A JP 2002190031A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報処理能力に制約の有る曲線識別システム
において、曲線の画像情報を局所的かつ断片的に認識処
理し、当該曲線が回転及び移動した場合にも、特定可能
であり、ノイズにも強い曲線識別システムが望まれてい
た。 【解決手段】 曲線画像の中で重要性の高い要素、例え
ば曲線形状、傾き及び位置等を全て簡素な数値により表
現し、その数値データの保存及び照合を簡素な装置で高
速かつ正確に行う。前記曲線形状は当該曲線上に等間隔
弦を沿わせたサンプリング点を適宜結んだ複数の弦の長
さで、前記傾き及び位置等は座標により数値化すること
のできるアルゴリズムを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、犯罪捜査から鍵や
カードに代わる施錠装置、切符や定期券に代わる検札、
クレジットカードや暗唱番号及び印鑑に代わるキャッシ
ュレス信用取引、電話の声で本人を確認していた株式売
買等の資産管理運用にも代わる電子商取引、医療カルテ
又は社会福祉又はサービス業又は行政その他の履歴デー
タ例えば戸籍謄本の検索、バッジ及び顔を目視すること
による識別に頼っていた専任の守衛業務にまで応用でき
る本人確認手段としての指紋照合システムに応用できる
曲線識別システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の指紋照合システム等で応用されて
いた曲線識別システムでは指紋全体の画像に対して、特
徴の現れやすいか否かの場所の区別や、画像内容に応じ
て情報価値に重み付けすることもなく、指紋画像の全体
を均一に、あたかも肉眼で照合するようにデータベース
及び照合システムを構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、指紋等の曲線
には回転、移動及びノイズに擾乱されにくい局所的な特
異点及び隆線形状でなる特定項目すなわち情報価値の高
い部分の画像とそうでない部分の画像があり、照合の際
それらを有効に利用する必要があり単純に一律に取り扱
う方法も無駄が多かった。そして、照合システムの基礎
となるデータベースを構成するためのデータ格納部にお
いては、情報価値の少ない部分の画像データまでも一律
に保存してしまえば、メモリ容量を無駄遣いするので照
合システムのコストアップ及び照合の速度制限の要因に
なっていた。
【0004】又、照合する際にも要点のみに絞られてい
ない未加工データのままに的を得ない照合作業を無駄に
進行させていたのでは、照合作業の効率も悪く、高い照
合率を得ることは困難であった。さらに、指紋照合の場
合には隆線形状の画像データを、特異点の位置及び特異
点に直接関係させずに照合作業に用いると、本来ならば
照合作業に寄与するはずの特異点との関係を示す情報が
利用されず、そのために回転、移動及びノイズによる照
合劣化が顕著であった。
【0005】本発明はかかる従来の指紋照合等に用いら
れていた曲線識別システムの欠点を除去し、メモリ容量
を無駄遣いせず、照合する際にも要点のみに絞って効率
良く、さらに隆線形状の画像データに関しては、特異点
との位置関係を示す数値情報のみでなる特徴データを有
効利用し、回転、移動及びノイズによる照合精度の劣化
を避け、照合過程を高速かつ正確に進行させることによ
り高い照合率で迅速な結果が得られ、指紋照合等に応用
できる曲線識別システムを安価に提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、曲線を表すデータ形式とし
て、特異点(30)に始まる曲線(40)の延長方向を
単位長さの弦(41)(42)(43)(44)でたど
って順次1単位長さづつ測定点(31)(32)(3
3)(34)を付しながら前記曲線(40)の末端まで
進行し、前記特異点(30)及び前記各測定点から2単
位先の測定点までの弦(51)(52)(53)の長さ
を順次計測する計測手段と、その計測データの数値群に
よって曲線形状の記憶、再生、又は照合をするようにし
た。
【0007】このようにしたことにより、湾曲の方向が
反転しない曲線であれば、3つの弦(51)(52)
(53)の長さと前記単位長さの数値情報のみから、1
つの特異点(30)及び4つの測定点(31)(32)
(33)(34)の位置関係を復元できる。そして、重
複する測定点を考慮しながら、この操作を繰り返すと、
元の曲線上の測定点をつなげることにより、湾曲の方向
が反転しない曲線であれば、完全に元の曲線を復元又は
特定できる。しかも、このような曲線形状の表し方は、
同じ曲線を移動又は回転させても、3つの弦(51)
(52)(53)の長さ、1つの特異点(30)及び4
つの測定点(31)(32)(33)(34)の位置関
係は不変である。
【0008】そして、この方法ならば、少ないメモリ容
量で曲線を表すことができる。従って、湾曲の方向が反
転しない曲線であれば、曲線の長さと形状を計測データ
の数値群のみによって正確に記憶、再生、又は照合する
ことができる。しかも、試料を移動又は回転させても支
障なく曲線の識別ができる。即ち、この曲線を表すデー
タ形式は、移動や回転に強い曲線形状の表し方である。
【0009】一般に、数値群のみの比較であれば、人よ
りも機械の方が断然有利である。これらのことは、人に
はできても機械には比較的困難とされていた、「ものの
形状パタン認識」を略完全に機械に置き換えて、なお余
りあるほどの膨大なデータベースを高速かつ正確に処理
できる効果をもたらす。
【0010】又、請求項2に係る発明は、巨視的には緻
密であり微視的には所定の間隔を持って規則的に配列さ
れた複数の画素からなる画像を前記数値群に変換する画
像処理アルゴリズムにおいて、前記測定点が前記間隔の
位置に存在する場合に、前記曲線上のある基準点(10
0)から規定の直線距離(99)にある前記曲線上の測
定点(12)の座標を算出する手段として、前記基準点
(100)から規定の直線距離(99)より近くにある
第一の画素位置(10)と前記基準点(100)から規
定の直線距離(99)より遠くにある第二の画素位置
(11)と前記基準点(100)とを結ぶ三角形を想定
し、前記基準点(100)と第一の画素位置(10)を
結ぶ第一辺と、前記基準点(100)と第二の画素位置
(11)を結ぶ第二辺の長さ及び前記規定の直線距離
(99)との比率により、第一の画素位置(10)と第
二の画素位置(11)を結ぶ第三辺を比例配分すること
によって前記座標を特定すべく近似計算する測定点算出
アルゴリズムを備えた。
【0011】このことにより、有限の分解能でしかあり
えない撮像面等、即ち拡大して見れば隙間だらけに配列
された視覚機能を有する複数の画素の隙間部分に存在し
て見落とされる点をも、計算上は厳密に推定できるの
で、理論的には無限の分解能を追求できる。
【0012】又、請求項3に係る発明は、曲線(40
0)を表すデータ形式として、前記曲線(400)の弦
(501)(502)(503)(504)の中の二つの弦がな
す角度などの曲線の湾曲の方向を示す方位角(408)
又は曲率度(409)(410)(411)と弦(50
1)(502)(503)(504)の長さを組み合わせた前
記数値群によって前記曲線(400)の形状及び方向まで
特定して記憶、再生、又は照合をするようにした。
【0013】このようにしたことにより、S字状に湾曲
の方向が反転する曲線であっても、その曲線の湾曲方向
まで特定しながら形状を識別し、数値から曲線への再現
も完全に可能となり、さらに認識画面上で回転した曲線
をも、方向を示す数値以外の数値が一致していれば、似
た形状の曲線でありながらも、それらの違いを、識別す
ることが可能となる。逆説的には、単に回転したに過ぎ
ないであろう一見して類似形状の曲線を照合すれば、同
一の曲線形状であることを断定できる。
【0014】又、請求項4に係る発明は、曲線(40
0)を表すデータ形式として、特定の弦(501)のど
ちらか片端にある特定の軌跡点(402)(403)
(404)(405)の位置を位置データに数値化する
位置測定手段と、その位置データを含めた前記数値群に
よって前記曲線(400)の形状、方向及び位置まで特
定して記憶、再生、又は照合をする。このようにしたこ
とにより、認識画面上で曲線が移動した位置を示す数値
の違いによってそのことを識別することが可能となる。
逆説的には、単に移動したに過ぎないであろう一見して
類似形状の曲線を照合すれば、同一の曲線形状であるこ
とを断定できる。
【0015】又、請求項5に係る発明は、複数に分割さ
れたブロック画像に細分化するブロック細分化手段と、
該ブロック画像のコントラストを強めて白黒に二値化し
て二値化処理画像を得る第1の二値化処理手段と、該二
値化処理画像から前記指紋の凸条模様即ち隆線の方向を
検出する隆線方向検出手段と、前記隆線の方向に沿った
線の画像情報を有効と判断し、前記隆線の方向に沿わな
い画像情報をノイズと判断し、そのノイズを除去して改
善画像を得るグレースケール画像改善手段と、該改善画
像のコントラストを強めて白黒に二値化し二値化処理画
像を得る第2の二値化処理手段と、複数の画素幅からな
る前記隆線をその画素幅の中心に向かって幅圧縮するこ
とにより単一の画素幅にまで細線化した隆線に変換する
細線化手段と、同方向の隆線を持つ近接する端点(2
0)若しくは分岐点に近接する端点(21)、又は画像
の枠に近接する端点(22)を、ノイズで前記隆線が欠
落して発生した疑似特異点と見なして連結する疑似特異
点補正手段と、該疑似特異点補正を施した後の前記隆線
の端点及び分岐点を真の特異点と見なして抽出する特異
点抽出手段を備え、指紋照合に応用した。このようにし
たことにより、ノイズを含む指紋の入力画像に対して
も、高い照合率で指紋照合ができる。
【0016】又、請求項6に係る発明は、個人の指紋の
中には隆線の端点や分岐点といった特異点が非常に少な
いものがあり、真の特異点のみを用いた指紋照合手段で
は適用範囲に限界があったところを、前記真の特異点に
基づいて、新たに抽出した特異点を始点とする隆線形状
を指紋の特徴点とする手段である。そこで、ある特徴点
(91)に対応づけられた他の隆線上の点を二次特徴点
(93)(94)(95)とし、その二次特徴点(9
3)(94)(95)を始点とする隆線の形状(RS
2)(RS3)(RS4)を特異点隆線形状として指紋
の特徴点に付加する特異点抽出手段を備え、指紋照合に
応用した。したがって、始点を真の特異点から特定でき
る二次的な特異点を設定して、その点を始点とする隆線
形状を指紋情報に付加することによって、適用範囲を大
幅に拡大することを可能にしている。具体的には、特異
点隆線形状だけでは登録できなかった指紋も、ほぼ10
0%登録し、照合できるようになった。
【0017】又、請求項7に係る発明は、前記細線化手
段と、前記疑似特異点補正手段により縦列接続処理部と
なし、その縦列接続処理部に原白黒画像を通過させて第
1の分類の前記端点のみを抽出する第1回目の端点抽出
処理と、その第1の端点抽出処理により抽出した信号を
白黒反転させるポジネガ反転手段と、その白黒反転した
信号が第2回目に前記縦列接続処理部を通過して得られ
る第2の分類の前記端点を抽出する第2の端点抽出処理
をなすことにより、前記原白黒画像の隆線における端点
と分岐点の両方を得られる特異点抽出手段となし、指紋
照合に応用した。
【0018】このようにしたことにより、二股に分岐す
る前記隆線を白黒反転処理に伴って、画像構成を究極ま
で簡素化し、分岐も交差もしない単純曲線の集合だけで
なる画像構成とし、その簡素化された画像構成で指紋照
合するので、膨大な試料数の機械照合に最適となり、従
来よりも少ないメモリ量を初めとする簡素な設備によ
り、高速かつ正確な指紋照合が可能となる。
【0019】又、請求項8に係わる発明は、指紋を捉え
た画像では、様々な要因で発生するノイズによって、隆
線又は谷線が分断され、疑似特徴点が発生することが多
く、この疑似特徴点を真の特徴点から識別する効率的な
手段を提供することを目的とする。
【0020】そこで、指紋の疑似特徴点と真の特徴点を
識別する手段として、隆線又は谷線の分岐点(101)
に接続する三つのそれぞれの隆線又は谷線について、前
記分岐点(101)から等距離に離れた隆線上又は谷線
上の点(102)(103)を求め、前記分岐点(10
1)を原点と見なした時の三つの点(102)(10
3)(104)の二次元座標(Xa, Ya), (Xb, Yb), (Xc,
Yc)を求め、これら三点(102)(103)(10
4)のうちのいずれかの二点(102)(103)にお
いて、二点の座標(Xa, Ya) , (Xb, Yb)の水平成分の積
(Xa・Xb)と垂直成分の積(Ya・Yb)を足した値(Xa・Xb +
Ya・Yb)がある閾値よりも大きい場合、これを真の分岐
点であると見なし、閾値よりも大きな値をとるような二
点が存在しない場合は疑似分岐点であると見なすことに
より、非常に少ない計算量で前記識別する目的を実現可
能にする疑似分岐点判別手段を備え、指紋照合に応用し
た。このようにしたことにより、ノイズによって発生す
る疑似特徴点を少ない計算量と高い精度で真の特異点か
ら区別することが可能になった。
【0021】又、請求項9に係る発明は、ラスタースキ
ャン方式で入力する指紋画像を撮影するテレビカメラ若
しくは同等の指紋画像入力手段と、それらの指紋画像入
力手段により、入力された指紋画像を、1フレームにお
いて局所的かつ断片的に前記ブロック画像を読み取る直
後に、前記数値群にまで逐一処理する信号処理手段と、
複数のフレームでの指紋画像の異なるブロック画像の処
理を繰り返して指紋画像全体の数値化処理を行う手段を
備え、指紋照合に応用した。
【0022】このようにしたことにより、メモリ容量を
浪費していた指紋画像全体の生画像データ、即ち情報量
削減処理のなされる以前の画像情報をためること無く、
少ないメモリ容量でシステム構成できる。
【0023】要するに一枚の指紋画像の情報量は多すぎ
て、メモリ容量を浪費するので、指紋照合の目的に沿っ
て、画像構成を究極まで簡素化し、数値化する処理を、
指紋のブロック画像の各ブロック部分ごとに逐一に実行
すれば、無駄な情報を蓄えるメモリ容量も不要である。
【0024】そして、前記逐一処理に要する時間分だ
け、前記ラスタースキャンが進行しても、処理している
間は指紋画像を読み飛ばせば済む。そして、指紋照合に
必要なブロック画像のブロック部分は次のフレームでの
ラスタースキャンの機会を待って読み取ることにより、
指紋の全体像が得られる。
【0025】尚、本システムにおいては、必ずしも指紋
の全体像が得られなくとも、指紋照合できる。又、それ
だからこそ、前記局所的かつ断片的に前記ブロック画像
を読み取るこの方式が有効なのである。
【0026】又、請求項10に係る発明は、二つの指紋
が同一のものか否かを判別する指紋照合手段において、
それぞれの指紋の各特徴点の類似度指標値を計算して総
合的な指紋の類似度指標を得る手段があり、指紋の回転
をも伴う位置ずれを補正するために膨大な計算量が必要
とされていたが、その計算量を軽減させることを目的と
している。すなわち、この位置ずれの補正のうち、平行
移動のずれ補正の必要性を排除し,極めて高速な指紋照
合を実現可能とする手段を提供することを目的である。
【0027】そこで、二つの指紋が同一のものか否かを
判別する指紋照合手段において、桝目状に分割された二
次元空間に、それぞれの桝目がメモリ番地に対応した書
き込み読み出し可能メモリを用意し、二つのそれぞれの
指紋から抽出された特徴点を一つずつ任意に選び、これ
ら二つの特徴点の形状の類似度が高い場合には大きい値
を出し、類似度が低い場合には小さい値を出す類似度指
標値を計算する手段と、この類似度指標値を二つの特徴
点を結ぶ二次元ベクトルの水平成分および垂直成分の値
を二次元座標とする前記説明の桝目に対応するメモリ番
地に格納されている値に足した累積値を再び同じメモリ
番地に書き込む一連の操作を繰り返し、最終的にメモリ
上に格納されているデータ値のうち最大のものをこれら
二つの指紋の総合的な類似度指標値とし、この総合的な
類似度指標値がある閾値以上の場合は同一の指紋である
と判定し、閾値より小さければ異なる指紋であると判定
し、指紋の平行移動に関する位置のずれ補正を必要とし
ないことを指紋照合に応用した。
【0028】又、請求項11に係る発明は、請求項10
と同様の目的であり、前記位置ずれの補正のうち、回転
のずれ補正の必要性を排除し、極めて高速な指紋照合を
実現可能とする手段を提供することを目的とする。
【0029】そこで、平行移動に関する位置ずれ補正を
必要としない指紋照合手段を具備した請求項10に記載
の曲線識別システムにおいて、回転に関する位置ずれの
補正について、比較する二つの指紋のうちの一方に含ま
れるすべての特徴点の座標を基準原点を中心に回転補正
し、それらの特徴点形状については、その特徴点の方位
角を同じ角度で回転補正し、任意の回転および平行移動
のずれにも高精度な照合を可能にした
【0030】又、請求項12に係る発明は、1つの指紋
画像を6乃至7フレーム分の所要時間25分の6秒以内
で読み取りかつ数値化処理まで完了するアルゴリズムを
備えて指紋照合に応用した。このようにしたことによ
り、実用性を維持しながら設備の簡素化を実現できた。
【0031】何故ならば、例えば毎秒25フレーム又は
30フレームを継続して撮像するテレビ撮影のうちの6
フレームで指紋の全体像が得られるとすれば、1つの指
紋画像を25分の6秒又は30分の6秒の所要時間で読
み取りかつ数値化処理まで完了する。このことは、意外
に情報量の多いデジタルカメラ等の写真撮影データで指
紋画像を一枚分保持して処理するよりも、システム全体
の簡素化及びコストダウンを図れることを意味する。
【0032】又、請求項13に係る発明は、前記特異点
につながる前記隆線の形状を前記数値群により特定した
指紋特徴データとし、その指紋特徴データに対する照合
用として予め登録された照合見本若しくは構築されたテ
ータベースに照合する照合手段を備え、指紋照合に応用
したので、少ないメモリ容量で照合速度及び照合率を高
めることができ、実用レベルとしては従来のものよりも
格段に高速かつ正確な照合ができる。
【0033】又、請求項14に係る発明は、前記細分
化、前記ノイズに対する改善又は補正処理、前記二値
化、前記細線化、前記指紋特徴データの収集及び照合の
一連のデータ処理を毎秒1億命令実行可能なコンピュー
タが動作し、1つの指紋画像あたりに必要最小限40乃
至60バイトの前記指紋特徴データを割り当てた前記照
合手段を備え、指紋照合に応用したので、さらに大幅な
メモリ領域の削減と高速での照合ができる。
【0034】又、請求項15に係る発明は、端末器から
入力された前記指紋画像から必要最小限40乃至60バ
イトの前記指紋特徴データを抽出する抽出手段と、該指
紋特徴データを通信ネットワークに接続して前記データ
ベースに照合した結果を前記端末器に通知する手段を備
え、指紋照合に応用したので遠隔地での利用もできる。
【0035】又、請求項16に係る発明は、医療又は社
会福祉又はサービス業又は行政又は金融機関の本人履歴
データ検索、施錠、各種発券、出札、改札、検札、検
問、課金、電子商取引、資産管理運用のうちの何れかの
機能を有する端末器又は単独の装置に組み合わせて配設
し、指紋照合を本人確認手段として使用するようにした
ので、従来はカード、鍵、切符、定期券、署名、印鑑、
バッジ、顔及び本人の声で判別していた本人確認を瞬時
の指紋照合だけで済ませられる。
【0036】又、請求項17に係る発明は、ソフトウェ
アの秘密保護、又は製造委託LSIの設計データ秘密保
護の機能の一部として、秘密保護の対象品自体に埋め込
む構造により配設し、指紋照合を本人確認手段として使
用するようにしたので、秘密保護管理のコスト削減にな
る。
【0037】又、請求項18に係る発明は、複数の指の
指紋特徴データを複数の指の指紋特徴データの論理演算
により本人確認の規則を設定した。このようにしたこと
により、家族限定等と適宜複数の人を権利者の許容範囲
として自在に設定できる。例えば自動車事故損害賠償責
任保険における家族限定等の特約事項に適合する自動車
運転施錠装置に利用できる。又、1人で20指有るの
で、その級数計算でなる組み合わせは暗唱番号よりもバ
ラエティーに富み、しかも保護対象への保護効果は絶大
に強化される。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明によ
る実施の一形態について説明する。図1は本発明の実施
の一形態を示す、特徴弦の数値化の説明図である。図1
において、特異点30から滑らかな曲線でなる隆線40
が延びている。ここでは湾曲方向がS字状に反転しない
弧を想定している。その隆線40の延長方向を単位長さ
の弦41,42,43,44でたどって順次1単位長さ
づつサンプリング点(以下、「測定点」とも称す)3
1,32,33,34を付しながら前記隆線40の末端
まで進行する。これは地図における曲線区間の道のりを
デバイダで測定する要領である。そして、前記特徴弦の
定義に基づき、特異点30から2点先のサンプリング点
32まで連続する3点即ち30と31と32を直線で結
んだ二等辺三角形の底辺51の長さを特徴弦として抽出
する。
【0039】前記二等辺三角形にとらわれない説明によ
れば、特異点30から31,32,33と順次1単位づ
つ測定点を進めながら、それらの測定点からそれぞれ2
単位先の測定点33,34,35までのそれぞれの弦の
長さを計測する計測手段、即ち特異点30から第2の測
定点32までの弦の長さ51、第1の測定点31から第
3の測定点33までの弦の長さ52、第2の測定点32
から第4の測定点34までの弦の長さ53を順次計測す
る。これらの計測結果51,52,53でなる数値群デ
ータをもって隆線40の曲線形状を示す情報とし、その
単純な数値群データを指紋特徴データとする。その指紋
特徴データを、予め構築されたデータベースの内容と比
較することにより指紋を照合するようにし、少ないメモ
リ容量で照合速度及び照合率を高めるようにしている。
【0040】次に図2は識別すべき曲線40が移動し回
転した図である。ここで、曲線40が前記数値化して認
識されていれば、その曲線40が移動したり、反転した
りしても弦51,52,53の長さは変わらない。従っ
て、これらの弦51,52,53の長さでなる数値デー
タにより曲線40の形状を認識、保存、再現及び識別で
き、たとえ鏡に映したようにさかさまになっていても、
数値データが一致すれば照合可能である。
【0041】次に図3は画素の隙間部分に存在する測定
点の座標値を近似計算する原理の説明図である。デジタ
ルカメラやビデオムービー等の撮像素子の撮像面におい
ては、人の肉眼の網膜のように光に反応する微小な区画
でなる画素が緻密に所定の数と面積を占めて並べられて
いる。しかし、前記画素は巨視的には緻密であっても、
微視的には所定の間隔を持って規則的かつ有限に配列さ
れている。
【0042】ところで、コンピュータ等で処理するディ
ジタル画像の場合、図3に示すように画面のデータは碁
盤目状に配置された画素の上の点だけのデータで表され
る。これらの画素の中で模様が付けられた画素は曲線を
表す画素であるとする。従って、ある画素100から例
えば長さ4画素分の曲線上にあると推定される点12が
実際の画素点であるとは限らない。そこで、4画素分の
長さに近い曲線上の2つの画素の位置10,11に関す
る情報から、4画素分の長さの距離が離れた曲線上の測
定点12を計算することが必要となる。例えば、単純な
比例配分に基づく直線近似によって当該の測定点の位置
を計算することができる。このように画素の位置10,
11とは異なる測定点12から、図1に示す弦51,5
2,53の長さを求めることができる。
【0043】ここでは、前記測定点12が前記間隔の位
置に存在する場合に、曲線40上のある基準点100か
ら規定の直線距離99にある曲線40上の測定点12の
座標を算出する手段として測定点算出アルゴリズムを備
えている。そして、有限の分解能でしかありえない撮像
面等、即ち拡大して見れば隙間だらけに配列された視覚
機能を有する複数の画素の隙間部分に存在して見落とさ
れる点をも、計算上は厳密に推定できれば、理論的には
無限の分解能を追求できる。
【0044】ここで、基準点100から直線距離99よ
り近くにある第一の画素位置10と基準点100から直
線距離99より遠くにある第二の画素位置11と基準点
100とを結ぶ三角形を想定する。そして、基準点10
0と第一の画素位置を結ぶ線分を第一辺、基準点100
と第二の画素位置11を結ぶ線分を第二辺、第一の画素
位置10と第二の画素位置11を結ぶ線分を第三辺と夫
々称し、その第一辺と第二辺の長さ及び直線距離99と
の比率により、前記第三辺を比例配分することによって
前記座標を特定すべく近似計算する。この近似計算の精
度いかんにより、格段に曲線識別能力が向上する。
【0045】図4は特徴点の方位角と曲率を用いた曲線
形状システムの説明図である。図4に示す隆線400が
分岐している分岐点401において、分岐の反対方向に
伸びる隆線400を考える。まず分岐点401自身を第
一の軌跡点とし、この第一の軌跡点からある距離Dだけ
離れた隆線400上の点を第二の軌跡点402とする。
さらに,第二の軌跡点402から同じく、距離Dだけ離
れた隆線400上の点を第三の軌跡点403とする。同
様の操作で第四の軌跡点404、第五の軌跡点405を
求める。ここでの軌跡点401〜405は、隆線400
が途中で途切れるまでは、任意に増やすことができる。
次に、これらの軌跡点401〜405を順々に直線分、
即ち弦501〜504で結ぶことによって、隆線400
の曲線形状を同じ長さDを持つ直線分、即ち弦501〜
504が連結したもので近似する。
【0046】この直線分、即ち弦501〜504で近似
された隆線400の曲線形状を、効率良く表現する方法
は、まず分岐点401と第二の軌跡点402を結ぶ直線
分が基準座標軸407となす角度(以後、これを特徴点
の「方位角」と呼ぶ)を計算し、次に分岐点401と第
二の軌跡点402を結ぶ直線と、第二の軌跡点402と
第三の軌跡点403を結ぶ直線とがなす角度409を計
算し(以後、これを特徴点の「第一の曲率度」と呼ぶ)、
さらに、第二の軌跡点402と第三の軌跡点403を結
ぶ直線と、第三の軌跡点403と第四の軌跡点404を
結ぶ直線とがなす角度、即ち第二の曲率度410、以下
同様に、隣接する二つの直線分がなす角度を順次求め
る。ここで、隆線の曲線形状を表現するために必要な情
報は、特徴点の方位角408と、隣接する複数の直線
分、即ち弦501,502,503,504のなす角度
である第一、第二及び第三の曲率度409,410,4
11だけである。
【0047】これら特徴点、即ち分岐点401及び軌跡
点402〜405の方位角408と曲率度409〜41
1という情報を、特徴点を含む隆線に関する曲線形状の
表現方法とし、この表現をもとに指紋照合を行うことに
よって、異なる指紋の識別能力が格段に向上することが
期待できる。なお、この曲線形状の表現方法は,図4で
示す隆線が分岐している特徴点の他に、隆線が断絶して
いる端点(図7参照)からなる特徴点にも同じく適用で
きる。
【0048】図5は細線化とポジネガ反転による真の特
異点抽出アルゴリズムである。細線化処理(ステップS
7)と、疑似特異点補正(ステップS8)により縦列接
続処理部となし、その縦列接続処理部に原白黒画像を通
過させる。又、前記原白黒画像のうち黒色面オブジェク
ト(一括りの輪郭線囲い)の長手方向の枠線のみを生か
して、幅を1画素分にすることにより、面を線に変換す
るアルゴリズムが細線化処理(ステップS7)として示
されており、前記黒色面オブジェクトを線分だけにまで
簡素化する。尚、具体的な細線化処理(ステップS7)
の様子は図8に沿って後述する。
【0049】そして、第1の分類の前記端点のみを抽出
する1回目の端点抽出処理と、その第1の端点抽出処理
により抽出した信号を白黒反転させるポジネガ反転(ス
テップS70)と、その白黒反転した信号が都合2回だ
け、前記縦列接続処理部を通過したことを、処理回数確
認(ステップS72)により確認され、そして得られる
第2の分類の前記端点を抽出する第2の端点抽出処理を
なすことにより、前記原白黒画像の隆線における端点と
分岐点の両方を得られる特異点抽出手段となし、指紋照
合に応用できるようにしている。このことは、後ほど図
8により詳しく説明する。
【0050】このようにしたことにより、二股に分岐す
る前記隆線を白黒反転処理に伴って、画像構成を究極ま
で簡素化し、分岐も交差もしない単純曲線の集合だけで
なる画像構成とし、その簡素化された画像構成で指紋照
合するので、膨大な試料数の機械照合に最適となり、従
来よりも少ないメモリ量を初めとする簡素な設備によ
り、高速かつ正確な指紋照合が可能となる。
【0051】図6はグレースケール画像改善手段まで含
めた真の特異点抽出アルゴリズムである。ブロック細分
化手段により複数に分割され細分化されたブロック画像
のコントラストを強めて白黒に二値化して二値化処理画
像を得る第1の二値化処理(ステップS3)を行い、そ
の二値化処理画像から前記指紋の凸条模様即ち隆線の方
向を検出する隆線方向検出(ステップS4)を行う。
【0052】そして、隆線方向検出(ステップS4)に
より、隆線の方向を求め、ノイズ成分を除去する際の補
助情報として利用する。即ち、前記隆線の方向に沿った
線の画像情報を有効と判断し、前記隆線の方向に沿わな
い画像情報をノイズと判断し、そのノイズを除去して改
善画像を得るグレースケール画像改善(ステップS5)
に至る。尚、二値化は曖昧な中間値でなるアナログ電気
信号をディジタル化する常套手段であるが、ここでは、
8ビット等の複数ビットで表されたディジタル電気信号
を1ビットのディジタル電気信号に変換する手段であ
り、ある基準値との間の大小比較操作による。
【0053】ここで、図7は疑似特異点の説明図であ
り、 (a)同じ方向の隆線を持って近接する端点(20)の
説明図である。 (b)分岐点に近接する端点(21)の説明図である。 (c)画像の枠に近接する端点(22)の説明図であ
る。 前記指紋データからノイズ成分を補正する疑似特異点補
正(ステップS8)を経て真の特異点抽出(ステップS
9)に至る。この疑似特異点補正(ステップS8)の具
体的手段はポストプロセッシングであり、図7に沿って
説明する。図7(a)(b)(c)はノイズ成分等によ
り間違って捕らえられ、特異点でないにもかかわらず特
異点だと誤認されてしまった3種類の疑似特異点の説明
図であり、画像の枠若しくは分岐点に近接する端点、又
は同方向の隆線を持って近接する端点を、ノイズで隆線
が欠落して発生した疑似特異点と見なして連結する補正
規則が前記ポストプロセッシングとして疑似特異点補正
(ステップS8)に適用されている。
【0054】そして再度、図6に説明を戻し、前記改善
画像のコントラストを強めて白黒に二値化し二値化処理
画像を得る第2の二値化処理(ステップS6)を行い、
その二値化処理画像において、複数の画素幅からなる前
記隆線、即ちある幅を持った隆線をその画素幅の中心に
向かって幅圧縮することにより、単一の画素幅にまで細
線化した隆線に変換する細線化処理(ステップS7)を
施す。細線化処理(ステップS7)は、複雑な形状の画
像をより単純化し、数値化及び機械計算処理に適合させ
て、照合作業を簡素にする作用がある。
【0055】次に、同方向の隆線を持つ近接する端点2
0若しくは分岐点に近接する端点21、又は画像の枠に
近接する端点22を、ノイズで前記隆線が欠落して発生
した疑似特異点と見なして連結する疑似特異点補正(ス
テップS8)をおこなう。以上、図6において、入力画
像に対する一連の画像処理により、疑似特異点補正まで
施した後の前記隆線の端点及び分岐点を、真の特異点と
見なして抽出する(ステップS9)特異点抽出手段を備
え、指紋照合に応用した。このようにしたことにより、
ノイズを含む指紋の入力画像に対しても、高い照合率で
指紋照合ができる。
【0056】そして、図8は白黒反転と細線化による特
異点抽出法の説明図であり、(a)は処理前の白黒ブロ
ック画像の説明図、(b)は中途処理の抽出特異点の説
明図、(c)は白黒反転ブロック画像の説明図、(d)
は最終処理後の抽出特異点の説明図である。既に図5に
沿って説明した細線化処理(ステップS7)とポジネガ
反転(ステップS70)による真の特異点抽出アルゴリ
ズムであるが、細線化処理(ステップS7)により図8
における(a)から(b)の画像処理となり、これだけ
でも処理前に比べれば格段に情報量を低減しているもの
の、二股分岐点の数値化には負担が残る。図8(b)で
は同(a)に対して相当に情報量の軽減しているもの
の、分岐点を有するので、それが指紋照合の際に一意判
断出来ないというネックになる。
【0057】そこで、前記二股分岐点を無くすように、
ポジネガ反転(ステップS70)により図8における
(a)から(c)の画像処理を施し、さらに細線化処理
(ステップS7)により図8における(c)から(d)
の画像処理となり、前記二股分岐点は有限曲線の一端、
即ち特異点で表される。しかも、これらの処理を2回繰
り返すことにより徹底している。このようにして、分岐
点の無い有限曲線及び最終処理後の特異点を抽出すれ
ば、分岐点を無くすことにより、さらに情報量を低減
し、数値化も容易であり、その数値化情報の情報量は画
像処理前に比べて絶対的に少なくてすむ。そして、指紋
照合が一意的な判断事項に帰着し、人為的又は多項目に
亘る判断が不要となるので、機械処理に適するようにな
り、処理が高速化し、かつメモリ容量も少なくて済み、
データベースの構築及びその維持も負担が軽くなる。
【0058】図9は二次的な特徴点を用いた曲線識別シ
ステムの説明図である。図9に示すように、ある特徴点
91に着目した時、その特徴点91に接続している隆線
方向軸Y1と、その垂直な軸X1の座標軸上にあり、特
徴点91から等距離の4点92,93,94,95を二
次的な特徴点と見なし、これら二次特徴点の最近傍の隆
線の形状RS1,RS2,RS3,RS4を、図4に沿
って前記した曲線形状の表現方法を用いて抽出する。こ
れら四つの二次特徴点隆線形状RS1,RS2,RS
3,RS4は、もとの特徴点91から見た指紋全体の模
様を断片的に捉えたものであり、この付加的情報を指紋
照合に用いることにより、その照合精度を格段に向上さ
せることが期待できる。したがって、始点を真の特異点
から特定できる二次的な特異点を設定して、その点を始
点とする隆線形状を指紋情報に付加することによって、
適用範囲を大幅に拡大することを可能にしている。具体
的には、特異点隆線形状だけでは登録できなかった指紋
も、ほぼ100%登録し、照合できるようになった。
【0059】図10は内積を利用した擬似特異点の除去
の判定に関する説明図である。図10に示すように、真
の隆線の分岐点は、その分岐点を中心として、一つの狭
い角度で囲まれた領域A101と二つの広い角度で囲ま
れた領域A102,A103に分割されているような形
状を持つものがほとんどである。また、真の隆線の端点
は、図8に示すように、谷線の分岐点と見ることがで
き、その場合、前記の隆線の分岐点と同様に、一つの狭
い角度で囲まれた領域A101と二つの広い角度で囲ま
れた領域A102,A103に分割されているような形
状を持つ性質がある。これらの性質を利用し,このよう
な隆線又は谷線の分岐点が分割している領域を、少ない
計算量で判別するために、図10に示すように,分岐点
101から等距離に離れた隆線上又は谷線上の点10
2,103,104を求め,分岐点を原点と見なした時
の三つの点の二次元座標(Xa, Ya), (Xb, Yb), (Xc, Yc)
を求める。
【0060】それから、点102と点103の対におい
て,座標の水平成分の積(Xa・Xb)と垂直成分の積(Ya・Y
b)を足した値(Xa・Xb + Ya・Yb)を求める(以後,この操
作によって求まる値を「二点の内積値」と呼ぶ)。この
二点の内積値は,分岐点101と点102を結んだ直線
と分岐点101と点103を結んだ直線とがなす角度の
余弦に比例するため、その値が大きければ、これら二つ
の直線分は狭い角度をなし、逆にその値が小さければ広
い角度を持つことになる。同様に、点103と点104
における内積値と、点104と点102における内積値
についても同様の操作で求める。これら三つの内積値の
うち、ある閾値よりも大きいものがちょうど一つある場
合は、この分岐点が前記で説明した一つの狭い角度で囲
まれた領域と二つの広い角度で囲まれた領域に分割して
いることを示し、真の分岐点であると判断し、これ以外
の場合は、この分岐点は疑似分岐点であると判断する。
【0061】ある二つの指紋画像について、例えこれら
の指紋が同一の指のものであっても、指を置く位置や角
度によって、特徴点の位置や方向が変わってくるが、指
紋照合を行う際には、この位置と方向のずれを特定した
上で、適切な位置ずれ補正を施した後に、特徴点の比較
を行う必要があった。このように、位置と方向のずれを
特定し、適切な位置ずれ補正を施すためには、従来、膨
大な計算量が必要であるとされ、そのために許容できる
位置のずれや角度のずれには大きな制限が加わってい
た。
【0062】以下に,平行移動のずれに関して、その位
置ずれ補正を必要としない指紋照合の方法について説明
する。まず、図11に示すように、ある大きさの長方形
の広がりを持つ二次元空間を桝目状に分割し、それぞれ
の桝目がメモリ番地に対応した二次元構造のメモリ空間
を持つ書き込み読み出し可能メモリを用意する。図11
では、M個の行とN個の列からなる二次元配列構造のメ
モリ空間を示している。指紋照合処理の開始時には、こ
のメモリの各メモリ番地には、予め決められた初期値
(例えば零値)を格納しておく。
【0063】次に、二つの指紋からそれぞれ一つずつ選
んだ特徴点の対について、それらの形状がどれだけ類似
しているかという、類似度指標値を評価する。この類似
度指標値を計算する評価関数は、特徴点における隆線方
向やその曲線形状の類似度をもとに、類似度が高い場合
には大きい値(例えば259)を、類似度が低い場合に
は小さい値(例えば1)を出力する性質をもつ関数を使
う。
【0064】それから、前記の二つの特徴点について、
一方の指紋に属している特徴点の二次元座標値(Xa, Ya)
から他方の指紋に属している特徴点の二次元座標値(Xb,
Yb)までを結ぶ二次元ベクトル(Xb - Xa, Yb - Ya)を求
める。これは、前者の指紋が水平方向に(Xb - Xa)、
垂直方向に(Yb - Ya)だけ平行移動した時に、ちょう
どこれら二つの特徴点が同じ二次元座標上に位置するこ
とを意味する。もし、これら二つの特徴点の間の類似度
指標値が高い値を持つ場合、実際の指紋の平行移動のず
れが、前記二次元ベクトル(Xb - Xa, Yb - Ya)である可
能性が高いことを示し、逆に類似度指標値が低い場合
は、実際の指紋の平行移動のずれが(Xb - Xa, Yb - Ya)
である可能性が低いことを示す。
【0065】次に、前記の二次元ベクトル(Xb - Xa, Yb
- Ya)を二次元座標値と見なした時、この座標値が図1
1に示した二次元空間上のどの桝目に含まれるかを調
べ、これを含む桝目に対応したメモリ番地に格納されて
いる値をメモリから読み出し、その値に二つの特徴点の
間の類似度指標値を加算した累積値を、再び同じメモリ
番地に書き込む。
【0066】図11は平行移動に関するずれ補正を必要
としない照合方法における、類似度指標値の累積値の格
納メモリ領域の説明図である。前記説明で、特徴点対の
類似度指標値の計算、二つの特徴点間の二次元ベクトル
の計算、二次元ベクトルを二次元座標値と見なした時に
その座標値が含まれる図11の桝目を特定し、その桝目
に対応するメモリ番地に格納されている値1〜259
(符号ではない)に類似度指標値を加算した累積値を同
じメモリ番地に書き込む、という一連の操作を、二つの
指紋からそれぞれ一つずつ選ばれる特徴点の対の、一部
あるいはすべての組合せについて繰り返す。その後、各
メモリ番地に格納されている類似度指標値の累積値のう
ち最大のもの(例えば259)を、これら二つの指紋の
総合的な類似度指標値とする。この総合的な類似度指標
値がある閾値よりも大きい場合は、同一の指紋であると
判定する。この方法により、任意の平行移動に関するず
れ補正が同時に処理されるため、極めて計算量の少ない
指紋照合が実現できる。
【0067】これまでは、平行移動に関するずれ補正の
必要としない指紋照合の方法を説明したが、ここでは、
回転に関するずれ補正を行うことによって、任意の回転
および平行移動のずれにも高精度な照合を可能にする方
法について説明する。ある回転角に関するずれ補正は、
照合する二つの指紋のうち一方の特徴点すべてに対して
その角度の回転補正を施す。特徴点データは、前記の説
明の通り、特徴点の二次元座標値とその特徴点形状情報
からなるが、特徴点の二次元座標値については、基準原
点を中心として、回転変換による補正を施し、特徴点形
状情報については、特徴点方位角に対して同じ角度を補
正する。なお、特徴点形状の曲率を表現する情報に関し
ては、回転移動についても不変であるため、補正を必要
としない。このようにして、前記の回転補正を一方の指
紋の特徴点すべてに施した後、前記説明の平行移動に関
する位置ずれ補正の必要のない指紋照合によって照合を
行う。
【0068】図12はラスタースキャン及び全画面の数
値化による認識処理の特異点抽出アルゴリズムである。
テレビカメラ映像入力(ステップS1)は周知のラスタ
ースキャンのテレビ方式によるものなので、1フレーム
の画面を所定の時間、例えば25分の1秒もしくは30
分の1秒で走査し、各画素及び各ブロックデータを所定
の順番によって認識し、1フレームの全画像情報を溜め
ることなく、局所的に部分ブロックデータを保存(ステ
ップS92)する。以降、図5及び図6で示した、特異
点抽出処理(ステップS93)を限られた短時間で行
う。
【0069】ただし、特異点抽出処理(ステップS9
3)には毎秒一億命令実行可能なコンピュータが動作
し、1つの指紋画像あたり50バイト前後の前記指紋特
徴データを割り当てたとして、一枚の指紋画像を特異点
抽出処理(ステップS93)及び特異点データ保存(ス
テップS94)を局所的ごとに順次実行し終わるのに約
5分の1秒程度を要する。尚、前記約5分の1秒程度と
は実際には0.24秒であるが説明の便宜上、分数表示
しており、25分の6フレーム又は30分の6乃至7フ
レームをスキャンするのに要する時間である。従って、
5又は6乃至7フレームのラスタースキャンすれば、前
記約5分の1秒に相当するので、前記一枚の指紋画像全
体に亘って特異点抽出処理(ステップS93)及び特異
点データ保存(ステップS94)が完了し、全画面処理
の確認(ステップS95)は完了と判断され、1つの指
紋画像の認識処理の完了となる。
【0070】そして、図13は本発明の一実施形態とし
て示した指紋照合システムのアルゴリズムである。テレ
ビカメラ映像入力(ステップS1)乃至真の特異点抽出
(ステップS9)、そして全画面処理の確認(ステップ
S95)までのアルゴリズムは、既に図5、図6及び図
9に沿って略説明済みの内容を連結したものである。
【0071】又、テレビカメラ映像入力(ステップS
1)の直後のブロック細分化(ステップS2)がこの実
施形態では必須要件であり、複数に分割され細分化され
たブロック画像を二値化処理(ステップS3)及びグレ
ースケール画像改善(ステップS5)へと至らせる。
又、全画面処理の確認(ステップS95)の結果が「は
い」なら照合処理(ステップS74)又は指紋照合デー
タベースへの格納(ステップS75)に至る。尚、照合
処理(ステップS74)の際には数値化されたデータの
状態で指紋照合データベースの照合見本データと比較照
合される。
【0072】尚、前記ブロック画像のつなぎ目には碁盤
目状のノイズが発生する(図示せず)ので、ソフトウェ
アによりそのノイズを除去するが、そうしても必要な情
報は欠落せずに、全画面分の情報を確保し又は補足でき
るように、隣接するブロック間では互いにオーバーラッ
プさせている。
【0073】このようにして、1秒間に1億命令を実行
するコンピュータは、入力された指紋画像のノイズ除
去、画像改善、二値化、細線化、疑似特異点除去及びデ
ータベースとの照合の一連の操作を0.24秒で実行
し、1つの指紋画像に対する前記指紋特徴データを40
乃至60バイトのデータ量で識別可能に処理する。
【0074】又、画質改善及び各種処理に関し、さらに
説明する。図6及び図13に示したように、画像分割す
る以前の指紋画像から、隆線方向検出(ステップS4)
により隆線方向の情報を抽出し、図示しない方向性フィ
ルタを制御し、前記グレースケール画像改善(ステップ
S5)に利用している。ここで、指紋画像が方向性フィ
ルタへ入力され、これが一般的な指紋の形状から明らか
に逸脱する程の修正を要する箇所があれば、そこを前記
隆線方向の情報に沿って、指紋らしい形状になぞった線
を書き足すように情報修正し、より鮮明な画像に改善す
る。要するに、人の肉眼により要修正箇所を発見し、そ
の周囲の隆線方向から憶測して手修正を加えることに匹
敵する修正をソフトウェアで自動的に実行するように信
号処理プロセッサ(以下、DSPとも称す)のプログラ
ムにより実施している。
【0075】又、ブロック細分化はラスタースキャン方
式のテレビ画面を碁盤目状に区分して、各ブロック画像
毎にデータ処理すれば、機械には不得手である複雑な画
像情報の処理を単純化し、一意処理に近づけられる。何
故ならば、一つの指紋画像を拡大すれば、その隆線形状
は単純化し、特異点との関係でのみ簡素に書き表せる線
画になり、機械での一意処理による認識も可能となるか
らである。
【0076】従って、テレビ画面に一つの指紋画像を大
写しに構図し、それを各ブロック画像に分割したならば
一意処理に近づけられる。但し、前記各ブロック画像の
情報の全部を記憶させるわけでなく、指紋照合に寄与
し、回転、移動、ノイズに強い局所的な特異点30とそ
れにまつわる特徴弦51,52,53の抽出をまでを、
前記各ブロック画像を読み取った直後にその都度、局所
的完結データ処理しながら、その処理時間を費やす間に
ラスタースキャンが進んで移動した画像読み取り部(図
示せず)に対応するブロック画像の情報は読み飛ばして
いる。要するに考えている間は読まないのである。そう
することによって、必要なメモリ容量を少なく抑えられ
る。具体的には、小型テレビカメラと、図示しない信号
処理プロセッサ(DSP)を接続したシステム構成であ
る。DSPのプログラムには、本発明のアルゴリズムが
プログラムの形で備えられている。
【0077】前記小型テレビカメラからラスタースキャ
ン方式で取り込む200×200=2万数画素でなる前
画面を32×22画素の小ブロック画像毎にDSPのデ
ータメモリに一時格納し、直ちに測定点31,32,3
3,34をサンプリングしながら隆線40に沿って設定
し、特異点隆線情報即ち指紋特徴データに数値化する。
このようにして、数値化され抽出された指紋特徴データ
は図示しないデータメモリに格納する。
【0078】そして、次に入力される小ブロック画像の
データについて同様の処理を行う。又、前記DSPが特
徴弦51,52,53を抽出するのに時間を要するた
め、連続したブロックの処理は行えない。即ち、コンピ
ュータが考えながら特異点隆線情報を数値化するのに忙
しく、その間は新規情報を読み込まないようにして、メ
モリ容量の節約を図っている。
【0079】このシステムでは、前記小ブロック画像の
処理は独立して実行できるので、例えば毎秒25フレー
ム(欧州とロシアのPAL又はSECAM方式テレビ)
のスピードのスキャンで、6フレームの指紋画像を入力
し、全体として全ての画像領域をカバーするようにして
いる。逆に言えば、1フレームの指紋画像から全ての画
像領域の1/6より少しだけ多く(前記オーバーラップ
分)の画像データを読み取っている。
【0080】1フレームの指紋画像から全ての画像領域
をカバーしようとしても、前記DSPが指紋照合に必要
最小限の前記特異点隆線情報を数値化するのに0.24
秒程度を要するので、1フレームをスキャンする1/2
5秒又は1/30秒(日米のNTSC方式テレビ)では
カバー出来なくなる。そこで6乃至7フレーム分の時
間、即ち6/25秒又は7/30秒に跨がって1組の指
紋画像情報を前記小ブロック画像毎に間欠的に捕捉し、
その都度加工しながら機械が指紋照合するのに都合の良
い、略一意的な数値情報即ち指紋特徴データにしてデー
タベース化している。
【0081】ここで、指紋照合システムの実際の運用方
法に際し、先ずは照合対象となる多数の指紋特徴データ
をホストコンピュータ又は情報センタのデータベースに
登録する。次に本人確認のために撮像した指紋画像から
指紋特徴データを抽出して指紋照合に用いる。前記デー
タベースに登録され、照合対象となる多数の指紋特徴デ
ータと照合し、予め定められた照合度合い判定基準によ
り、「真」か「偽」の判定する。
【0082】例えば、指紋照合の正しさの尺度として、
正しく照合する確率として、「照合率」があり、「真」
と判定されたサンプルの中に含まれる、「真」の指紋の
割合であり、100%であることが理想であるが、これ
を100%にこだわると一切のノイズ成分を含まない完
璧な指紋照合でなければ判定出来ないことにもなり、か
なりの高い確率で、登録指紋を受け付けられない。
【0083】さらにそれだけでなく、「真」の指紋であ
るにもかかわらず、誤って「偽」の判定をする「不照合
率」があり、「偽」と判定されたサンプルの中に含まれ
る、「真」の指紋の割合であり、0%であることが理想
であるが、前記「照合率」を100%に設定すれば、数
%程度の前記「不照合率」となる。これらの概念は自動
販売機等におけるお札の「真」か「偽」の判定照合シス
テムそのものにも見られる、「真偽判定照合感度」の設
定と同様であり、実用上、妥協できるレベル設定が成さ
れる。
【0084】本発明によれば前記「照合率」を100%
に設定しても、前記「不照合率」を僅か1.2%に抑え
ることに成功した。これは従来の世界最高の指紋照合シ
ステムの同「不照合率」が27.72%であったことに
比べれば画期的成功と言える。このことは、特に回転、
移動、ノイズのある入力指紋画像に対して、識別能力が
高くなったことも意味する。
【0085】又、前記指紋特徴データの収集及び照合の
一連のデータ処理を、毎秒1億命令実行可能な信号処理
プロセッサを有するコンピュータが動作し、1つの指紋
画像あたり50バイト前後の前記指紋特徴データを割り
当てた前記照合手段により識別すれば、入力画像のノイ
ズ除去、画像改善、2値化、細分化、照合の一連の操作
を0.24秒で処理できる。このことは実用レベルとし
ては従来のものよりも格段に高速かつ確実な照合ができ
たと言える。
【0086】又、通信ネットワークに接続し、データベ
ースの具備された情報センタと情報通信すれば遠隔地で
も本人確認できる。
【0087】又、複数の指の指紋特徴データを複数の指
の指紋特徴データをAND、NAND、OR、NOR等
の組み合わせでなる論理演算により本人確認の規則を設
定した。このようにして、父、母、子供たち全員の各親
指の指紋データをORで使用許可する設定すれは、家族
共通の施錠にちょうど良く、自宅の施錠を初めとして家
族限定等と適宜複数の人を権利者の許容範囲として自在
に設定でき、例えば自動車事故損害賠償責任保険におけ
る家族限定等の特約事項に適合する自動車運転施錠装置
に利用できる。又、1人で20指有るので、その級数計
算でなる組み合わせは暗唱番号よりもバラエティーに富
み、しかも保護対象への保護効果は絶大に強化される。
例えば、右親指と左人差し指のANDに適合したら許可
の条件にする。そして、万が一指紋データを守秘義務者
等が故意又は過失で漏らし、又は盗用された場合は、そ
のことを本人が察知した時点で速やかに前記組み合わせ
を左右の小指のAND等に変更すれば被害の拡大を阻止
できる。
【0088】尚、米国の電子商取引における改正法の下
で、たとえ「暗唱番号が署名と同等の法的効果を有す
る」という環境になっても、本人確認機能に関する常識
的かつ究極的判断としては指紋の方を暗唱番号よりも上
位に位置付けられることが必至である。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように曲線識別システムを
構成したので、請求項1に係る発明によれば、少ないメ
モリ容量で曲線を表すことができる。従って、湾曲の方
向が反転しない曲線であれば、曲線の長さと形状を計測
データの数値群のみによって正確に記憶、再生、又は照
合できる。しかも、試料を移動又は回転させても支障な
く曲線の識別ができる。即ち、この曲線を表すデータ形
式は、移動や回転に強い曲線形状の表し方である。一般
に、数値群のみの比較であれば、人よりも機械の方が断
然有利である。これらのことは、人にはできても機械に
は比較的困難とされていた、「ものの形状パタン認識」
を略完全に機械に置き換えて、なお余りあるほどの膨大
なデータベースを高速かつ正確に処理できる効果をもた
らす。
【0090】又、請求項2に係る発明によれば、有限の
分解能でしかありえない撮像面等、即ち拡大して見れば
隙間だらけに配列された視覚機能を有する複数の画素の
隙間部分に存在して見落とされる点をも、計算上は厳密
に推定できるので、理論的には無限の分解能を追求でき
る。
【0091】又、請求項3に係る発明によれば、S字状
に湾曲の方向が反転する曲線であっても、その曲線の湾
曲方向まで特定しながら形状を識別し、数値から曲線へ
の再現も完全に可能となり、さらに認識画面上で回転し
た曲線をも、方向を示す数値以外の数値が一致していれ
ば、似た形状の曲線でありながらも、それらの違いを、
識別することが可能となる。逆説的には、単に回転した
に過ぎないであろう一見して類似形状の曲線を照合すれ
ば、同一の曲線形状であることを断定できる。
【0092】又、請求項4に係る発明によれば、認識画
面上で曲線が移動した位置を示す数値の違いによってそ
のことを識別することが可能となる。逆説的には、単に
移動したに過ぎないであろう一見して類似形状の曲線を
照合すれば、同一の曲線形状であることを断定できる。
【0093】又、請求項5に係る発明によれば、ノイズ
を含む指紋の入力画像に対しても、高い照合率で指紋照
合ができる。
【0094】又、請求項6に係わる発明によれば、特異
点隆線形状だけでは登録できなかった指紋もほぼ100
%登録し、照合できるようになった。
【0095】又、請求項7に係る発明によれば、膨大な
試料数の機械照合に最適となり、従来よりも少ないメモ
リ量を初めとする簡素な設備により、高速かつ正確な指
紋照合が可能となる。
【0096】又、請求項8に係わる発明によれば、ノイ
ズによって発生する疑似特徴点を少ない計算量と高い精
度で真の特異点から区別することが可能になった。
【0097】又、請求項9に係る発明によれば、メモリ
容量を浪費していた指紋画像全体の生画像データ、即ち
情報量削減処理のなされる以前の画像情報をためること
無く、少ないメモリ容量でシステム構成できる。
【0098】又、請求項10に係わる発明によれば、指
紋の平行移動のずれ補正を平行移動操作と比較という探
索を行わないので、極めて高速な指紋照合が実現可能と
なった。
【0099】又、請求項11に係わる発明によれば、指
紋の回転移動のずれ補正を回転移動操作と比較という探
索を行わないので、極めて高速な指紋照合が実現可能と
なった。
【0100】又、請求項12に係る発明によれば、実用
性を維持しながら設備の簡素化を実現できる。
【0101】又、請求項13に係る発明によれば、少な
いメモリ容量で照合速度及び照合率を高めることがで
き、実用レベルとしては従来のものよりも格段に高速か
つ正確な照合ができる。
【0102】又、請求項14に係る発明によれば、さら
に大幅なメモリ領域の削減と高速での照合ができる。
【0103】又、請求項15に係る発明によれば、遠隔
地での指紋照合の利用もできる。
【0104】又、請求項16に係る発明によれば、従来
はカード、鍵、切符、定期券、署名、印鑑、バッジ、顔
及び本人の声で判別していた本人確認を瞬時の指紋照合
だけで済ませられる。
【0105】又、請求項17に係る発明によれば、秘密
保護の対象品に対する秘密保護管理のコスト削減にな
る。
【0106】又、請求項18に係る発明によれば、家族
限定等と適宜複数の人を権利者の許容範囲として自在に
設定できる。例えば自動車事故損害賠償責任保険におけ
る家族限定等の特約事項に適合する自動車運転施錠装置
に利用できる。又、1人で20指有るので、その級数計
算でなる組み合わせは暗唱番号よりもバラエティーに富
み、しかも保護対象への保護効果は絶大に強化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】特徴弦の数値化の説明図である。
【図2】識別すべき曲線が移動し回転した図である。
【図3】画素の隙間部分に存在する測定点の座標値を近
似計算する原理の説明図。
【図4】特徴点の方位角と曲率を用いた曲線形状システ
ムの説明図である。
【図5】細線化とポジネガ反転による真の特異点抽出ア
ルゴリズムである。
【図6】グレースケール画像改善手段まで含めた真の特
異点抽出アルゴリズムである。
【図7】疑似特異点の説明図であり、 (a)同じ方向の隆線を持って近接する端点の説明図で
ある。 (b)分岐点に近接する端点の説明図である。 (c)画像の枠に近接する端点の説明図である。
【図8】白黒反転と細線化による特異点抽出法の説明図
であり、 (a)処理前の白黒ブロック画像の説明図である。 (b)中途処理の抽出特異点の説明図である。 (c)白黒反転ブロック画像の説明図である。 (d)最終処理後の抽出特異点の説明図である。
【図9】二次的な特徴点を用いた曲線識別システムの説
明図である。
【図10】内積を利用した擬似特異点の除去の判定の説
明図である。
【図11】平行移動に関するずれ補正を必要としない照
合方法における、類似度指標値の累積値の格納メモリ領
域の説明図である。
【図12】ラスタースキャン及び全画面の数値化による
認識処理の特異点抽出アルゴリズムである。
【図13】指紋照合システムのアルゴリズムである。
【符号の説明】
10 第1の画素位置 11 第2の画素位置 12 測定点 20,21,22 端点 30 特異点 40,400 曲線又は隆線 41,42,43,44 単位長さの弦 12,31,32,33,34 測定点 51,52,53 特徴弦 91 特徴点 92〜95 二次特徴点 99 規定の直線距離 100 基準点 101,401 分岐点 102,103,104 隆線又は谷線上の点 402〜405 軌跡点 407 基準軸 408 特徴点の方位角 409,410,411 曲率度 501〜504 長さDの弦 RS1〜RS4 二次特徴点を始点とする隆線の形状
フロントページの続き (72)発明者 大 塚 友 彦 東京都八王子市椚田町1220番2号 東京工 業高等専門学校電気工学科内 (72)発明者 モハメド・ムスタファ 東京都目黒区大岡山二丁目12番1号 東京 工業大学理工学研究科電気電子工学専攻内 Fターム(参考) 5B043 AA09 BA02 EA06 EA07 EA08 EA14 GA02 5L096 AA03 AA06 BA15 CA02 DA02 EA04 FA09 FA67 FA68 HA08 JA05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲線を表すデータ形式として、特異点
    (30)に始まる曲線(40)の延長方向を単位長さの
    弦(41)(42)(43)(44)でたどって順次1
    単位長さづつ測定点(31)(32)(33)(34)
    を付しながら前記曲線(40)の末端まで進行し、前記
    特異点(30)及び前記各測定点から2単位先の測定点
    までの弦(51)(52)(53)の長さを順次計測す
    る計測手段と、その計測データの数値群によって曲線形
    状の記憶、再生、又は照合をすることを特徴とする曲線
    識別システム。
  2. 【請求項2】 巨視的には緻密であり微視的には所定の
    間隔を持って規則的に配列された複数の画素からなる画
    像を前記数値群に変換する画像処理アルゴリズムにおい
    て、測定点(12)が前記間隔の位置に存在する場合
    に、前記曲線上のある基準点(100)から規定の直線
    距離(99)にある前記曲線上の測定点(12)の座標
    を算出する手段として、前記基準点(100)から規定
    の直線距離(99)より近くにある第一の画素位置(1
    0)と前記基準点(100)から規定の直線距離(9
    9)より遠くにある第二の画素位置(11)と前記基準
    点(100)とを結ぶ三角形を想定し、前記基準点(1
    00)と第一の画素位置(10)を結ぶ第一辺と、前記
    基準点(100)と第二の画素位置(11)を結ぶ第二
    辺の長さ及び前記規定の直線距離(99)との比率によ
    り、第一の画素位置(10)と第二の画素位置(11)
    を結ぶ第三辺を比例配分することによって前記測定点
    (12)の座標を特定すべく近似計算する測定点算出ア
    ルゴリズムを備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    曲線識別システム。
  3. 【請求項3】 曲線(400)を表すデータ形式とし
    て、前記曲線(400)の弦(501)(502)(503)
    (504)の中の二つの弦がなす角度などの曲線の湾曲の
    方向を示す方位角(408)又は曲率度(409)(4
    10)(411)と弦(501)(502)(503)(50
    4)の長さを組み合わせた前記数値群によって前記曲線
    (400)の形状及び方向まで特定して記憶、再生、又は
    照合をすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の曲線識別システム。
  4. 【請求項4】 曲線(400)を表すデータ形式とし
    て、特定の弦(501)のどちらか片端にある特定の軌
    跡点(402)(403)(404)(405)の位置
    を位置データに数値化する位置測定手段と、その位置デ
    ータを含めた前記数値群によって前記曲線(400)の
    形状、方向及び位置まで特定して記憶、再生、又は照合
    をすることを特徴とする請求項3に記載の曲線識別シス
    テム。
  5. 【請求項5】 複数に分割されたブロック画像に細分化
    するブロック細分化手段と、該ブロック画像のコントラ
    ストを強めて白黒に二値化して二値化処理画像を得る第
    1の二値化処理手段と、該二値化処理画像から前記指紋
    の凸条模様即ち隆線の方向を検出する隆線方向検出手段
    と、前記隆線の方向に沿った線の画像情報を有効と判断
    し、前記隆線の方向に沿わない画像情報をノイズと判断
    して、そのノイズを除去して改善画像を得るグレースケ
    ール画像改善手段と、該改善画像のコントラストを強め
    て白黒に二値化し二値化処理画像を得る第2の二値化処
    理手段と、複数の画素幅からなる前記隆線をその画素幅
    の中心に向かって幅圧縮することにより単一の画素幅に
    まで細線化した隆線に変換する細線化手段と、同方向の
    隆線を持つ近接する端点(20)若しくは分岐点に近接
    する端点(21)、又は画像の枠に近接する端点(2
    2)を、ノイズで前記隆線が欠落して発生した疑似特異
    点と見なして連結する疑似特異点補正手段と、該疑似特
    異点補正を施した後の前記隆線の端点及び分岐点を真の
    特異点と見なして抽出する特異点抽出手段を備え、指紋
    照合に応用したことを特徴とする請求項1乃至請求項4
    の何れか1項に記載の曲線識別システム。
  6. 【請求項6】 ある特徴点(91)に対応づけられた他
    の隆線上の点を二次特徴点(92)(93)(94)(9
    5)とし、その二次特徴点(92)(93)(94)(9
    5)を始点とする隆線の形状(RS1)(RS2)(R
    S3)(RS4)を特異点隆線形状として指紋の特徴点
    に付加する特異点抽出手段を備え、指紋照合に応用した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に
    記載の曲線識別システム。
  7. 【請求項7】 前記細線化手段と、前記疑似特異点補正
    手段により縦列接続処理部となし、その縦列接続処理部
    に原白黒画像を通過させて第1の分類の前記端点のみを
    抽出する第1回目の端点抽出処理と、その第1の端点抽
    出処理により抽出した信号を白黒反転させるポジネガ反
    転手段と、その白黒反転した信号が第2回目に前記縦列
    接続処理部を通過して得られる第2の分類の前記端点を
    抽出する第2の端点抽出処理をなすことにより、前記原
    白黒画像の隆線における端点と分岐点の両方を得られる
    特異点抽出手段となし、指紋照合に応用したことを特徴
    とする請求項5に記載の曲線識別システム。
  8. 【請求項8】 指紋の疑似特徴点と真の特徴点を識別す
    る手段として、隆線又は谷線の分岐点(101)に接続
    する三つのそれぞれの隆線又は谷線について、前記分岐
    点(101)から等距離に離れた隆線上又は谷線上の点
    (102)(103)を求め、前記分岐点(101)を
    原点と見なした時の三つの点(102)(103)(1
    04)の二次元座標(Xa, Ya), (Xb, Yb), (Xc, Yc)を求
    め、これら三点(102)(103)(104)のうち
    のいずれかの二点(102)(103)において、二点
    の座標(Xa, Ya) , (Xb, Yb)の水平成分の積(Xa・Xb)と
    垂直成分の積(Ya・Yb)を足した値(Xa・Xb + Ya・Yb)が
    ある閾値よりも大きい場合、これを真の分岐点であると
    見なし、閾値よりも大きな値をとるような二点が存在し
    ない場合は疑似分岐点であると見なすことにより、非常
    に少ない計算量で前記識別する目的を実現可能にする疑
    似分岐点判別手段を備え、指紋照合に応用したことを特
    徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の曲
    線識別システム。
  9. 【請求項9】 ラスタースキャン方式で入力する指紋画
    像を撮影するテレビカメラ若しくは同等の指紋画像入力
    手段と、それらの指紋画像入力手段により、入力された
    指紋画像を、1フレームにおいて局所的かつ断片的に前
    記ブロック画像を読み取る直後に、前記数値群にまで逐
    一処理する信号処理手段と、複数のフレームでの指紋画
    像の異なるブロック画像の処理を繰り返して指紋画像全
    体の数値化処理を行う手段を備え、指紋照合に応用した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に
    記載の曲線識別システム。
  10. 【請求項10】 二つの指紋が同一のものか否かを判別
    する指紋照合手段において、桝目状に分割された二次元
    空間に、それぞれの桝目がメモリ番地に対応した書き込
    み読み出し可能メモリを用意し、二つのそれぞれの指紋
    から抽出された特徴点を一つずつ任意に選び、これら二
    つの特徴点の形状の類似度が高い場合には大きい値を出
    し、類似度が低い場合には小さい値を出す類似度指標値
    を計算する手段と、この類似度指標値を二つの特徴点を
    結ぶ二次元ベクトルの水平成分および垂直成分の値を二
    次元座標とする前記説明の桝目に対応するメモリ番地に
    格納されている値に足した累積値を再び同じメモリ番地
    に書き込む一連の操作を繰り返し、最終的にメモリ上に
    格納されているデータ値のうち最大のものをこれら二つ
    の指紋の総合的な類似度指標値とし、この総合的な類似
    度指標値がある閾値以上の場合は同一の指紋であると判
    定し、閾値より小さければ異なる指紋であると判定し、
    指紋の平行移動に関する位置のずれ補正を必要としない
    ことを指紋照合に応用したことを特徴とする曲線識別シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 平行移動に関する位置ずれ補正を必要
    としない指紋照合手段を具備した請求項10に記載の曲
    線識別システムにおいて、回転に関する位置ずれの補正
    について、比較する二つの指紋のうちの一方に含まれる
    すべての特徴点の座標を基準原点を中心に回転補正し、
    それらの特徴点形状については、その特徴点の方位角を
    同じ角度で回転補正し、任意の回転および平行移動のず
    れにも高精度な照合を可能にしたことを特徴とする曲線
    識別システム。
  12. 【請求項12】 1つの指紋画像を6乃至7フレーム分
    の所要時間25分の6秒以内で読み取りかつ数値化処理
    まで完了するアルゴリズムを備えて指紋照合に応用した
    ことを特徴とする請求項9に記載の曲線識別システム。
  13. 【請求項13】 前記特異点につながる前記隆線の形状
    を前記数値群により特定した指紋特徴データとし、その
    指紋特徴データに対する照合用として予め登録された照
    合見本若しくは構築されたテータベースに照合する照合
    手段を備え、指紋照合に応用したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項12の何れか1項に記載の曲線識別シス
    テム。
  14. 【請求項14】 前記細分化、前記ノイズに対する改善
    又は補正処理、前記二値化、前記細線化、前記指紋特徴
    データの収集及び照合の一連のデータ処理を毎秒1億命
    令実行可能なコンピュータが動作し、1つの指紋画像あ
    たりに必要最小限40乃至60バイトの前記指紋特徴デ
    ータを割り当てた前記照合手段を備え、指紋照合に応用
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れか
    1項に記載の曲線識別システム。
  15. 【請求項15】 端末器から入力された前記指紋画像か
    ら必要最小限40乃至60バイトの前記指紋特徴データ
    を抽出する抽出手段と、該指紋特徴データを通信ネット
    ワークに接続して前記データベースに照合した結果を前
    記端末器に通知する手段を備え、指紋照合に応用したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れか1項に
    記載の曲線識別システム。
  16. 【請求項16】 医療又は社会福祉又はサービス業又は
    行政又は金融機関の本人履歴データ検索、施錠、各種発
    券、出札、改札、検札、検問、課金、電子商取引、資産
    管理運用のうちの何れかの機能を有する端末器又は単独
    の装置に組み合わせて配設し、指紋照合を本人確認手段
    として使用することを特徴とする請求項1乃至請求項1
    5の何れか1項に記載の曲線識別システム。
  17. 【請求項17】 ソフトウェアの秘密保護、又は製造委
    託LSIの設計データ秘密保護の機能の一部として、秘
    密保護の対象品自体に埋め込む構造により配設し、指紋
    照合を本人確認手段として使用することを特徴とする請
    求項1乃至請求項16の何れか1項に記載の曲線識別シ
    ステム。
  18. 【請求項18】 複数の指の指紋特徴データから論理演
    算により本人確認の規則を設定することを特徴とする請
    求項1乃至請求項17の何れか1項に記載の曲線識別シ
    ステム。
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