JP2002161614A - 軒先の換気構造 - Google Patents

軒先の換気構造

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JP2002161614A JP2000360233A JP2000360233A JP2002161614A JP 2002161614 A JP2002161614 A JP 2002161614A JP 2000360233 A JP2000360233 A JP 2000360233A JP 2000360233 A JP2000360233 A JP 2000360233A JP 2002161614 A JP2002161614 A JP 2002161614A
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良典 田中
Haruo Shimura
治男 志村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製の屋根瓦の下面側において換気を図り
ながら、換気のための通気孔に雨水が浸入するのを防止
する。 【解決手段】 葺設された屋根瓦1の下面側に棟軒方向
に延びる通気路2が形成される。屋根下地3の軒先部に
軒先瓦5を下面側において支持して軒先瓦面戸4が取付
けられる。軒先瓦5の先端部の垂下片6と軒先瓦面戸4
との間に通気間隔7が形成される。垂下片6にて覆われ
た軒先瓦面戸部分に上記通気路2に連通する通気孔8が
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軒先の換気構造に
関し、詳しくは、例えば、金属製の屋根瓦の下面側にお
いて換気を図りながら、換気のための通気孔に雨水が浸
入するのを防止しようとする技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図14に示すように、例えば、金
属製で山と谷が形成された波付け瓦を使用する屋根瓦1
aの下面側に通気路2aが形成され、軒先瓦面戸4aを
軒先部に固定し、面戸部分4bに通気孔8aが形成され
て通気を図るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成においては、面戸部分4bに形成した通気孔8aよ
り雨水が容易に通気路2aに浸入するものである。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、例えば、金属製の屋根瓦の下面側において
換気を図りながら、換気のための通気孔に雨水が浸入す
るのを防止ことができる軒先の換気構造を提供すること
を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1においては、葺
設された屋根瓦1の下面側に棟軒方向に延びる通気路2
が形成され、屋根下地3の軒先部に軒先瓦5を下面側に
おいて支持して軒先瓦面戸4が取付けられ、軒先瓦5の
先端部の垂下片6と軒先瓦面戸4との間に通気間隔7が
形成され、垂下片6にて覆われた軒先瓦面戸部分に上記
通気路2に連通する通気孔8が形成されていることを特
徴とするものである。このような構成によれば、屋根瓦
1の下面側に形成された通気路2において通気を図っ
て、例えば、金属製の屋根瓦1の温度上昇を防止しなが
ら、軒先瓦面戸4側の面戸部分に形成した通気孔12の
軒先側には通気間隔7を隔てて軒先瓦5の垂下片6が存
在していて、通気孔12から雨水が吹き込まれることが
ない。
【0006】請求項2においては、屋根瓦1及び軒先瓦
5は山9と谷10が形成された波付け瓦11であり、波
付け瓦11の下面に山9と谷10に略合致する断熱性を
備えたバックアップ材12が敷設され、バックアップ材
12の山部13に通気路2が形成されていることを特徴
とするものである。このような構成によれば、バックア
ップ材12によって断熱性を図るとともに、バックアッ
プ材12を有効に利用して通気路2が形成されて良好な
通気を図ることができ、屋根瓦1の昇温を、一層、抑え
ることができる。
【0007】請求項3においては、バックアップ材12
における通気路2は、溝14又は通孔15であることを
特徴とするものである。このような構成によれば、通気
路2を溝14にすることで通気路2の形成が容易であ
り、通孔15であれば通気効率を高めることができる。
【0008】請求項4においては、通気孔8には雨水の
浸入を防止する切起こし片16が形成されていることを
特徴とするものである。このような構成によれば、切起
こし片16によって通気孔8に雨水が浸入するのを、一
層、防止することができる。
【0009】請求項5においては、通気孔8は軒先瓦面
戸4の上端部に形成されていることを特徴とするもので
ある。このような構成によれば、通気孔8に雨水が浸入
するのを、一層、防止することができる。
【0010】請求項6においては、屋根瓦1及び軒先瓦
5を保持する横桟材17に軒棟方向の通気用孔18が形
成されていることを特徴とするものである。このような
構成によれば、横桟材17によって屋根瓦1及び軒先瓦
5を強固に保持しながら、横桟材17に形成した通気用
孔18においても通気を図ることができ、屋根瓦1の裏
面側の通気を高めて屋根瓦1の昇温を、一層、防止する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は軒先部分の概略断面図である。図2は屋根
瓦の接続部分の概略断面図である。図3は概略断面図で
ある。図4(a)は屋根瓦の斜視図、同図(b)は軒先
瓦5の斜視図、同図(c)は軒先瓦面戸4の斜視図であ
る。図5は棟部の概略断面図である。
【0012】垂木20の上に野地板21が敷設された屋
根下地3の上にアスファルトルーフィング19が敷設さ
れ、その上から横桟材17が屋根瓦1の棟軒方向の間隔
に略等しい間隔を隔てて釘打ち等にて固定される。
【0013】軒先瓦5及び屋根瓦1は、例えば、金属製
であり、山9と谷10が形成された波付け瓦11であ
り、図4(a)(b)に示すように、棟側に係止段部2
4が形成され、軒側に覆い段部30が形成されている。
【0014】軒先瓦5及び屋根瓦1の下面には、例え
ば、耐熱性、断熱性、自己消火性を備えた合成樹脂発泡
体製のバックアップ材12が敷設される。バックアップ
材12の表面の形状は波付け瓦11の山9と谷10の下
面に略合致するように山部13と谷部25が形成されて
いる。
【0015】軒先瓦面戸4は図4(c)に示すように、
正面視において山と谷が交互に形成されていて軒先瓦5
の先端下面に沿うように敷設され、軒先瓦5の軒側の下
面開口を閉塞するものである。軒先瓦面戸4には固定片
26が形成され、水返し29が形成されている。
【0016】軒先部の施工は以下のようにおこなわれ
る。図1、図2及び図12(a)に示すように、軒先部
において屋根下地3上に軒先桟木27を固定し、軒先桟
木27及び当木28にに軒先瓦面戸4を当接させて固定
片26において釘打ちして固定する。バックアップ材1
2を下に敷きながら軒先瓦5を棟側の係止段部24を横
桟材17に係止するともに吊子22を載せて釘打ちにて
固定する。軒先瓦5の軒先部は軒先部軒先瓦面戸4にて
支持される。軒先瓦5の係止段部24の上に屋根瓦1の
覆い段部30が係合して屋根瓦1が葺設される。屋根瓦
1の下面にバックアップ材12が敷設される。
【0017】棟側の施工は以下のようにおこなわれる。
図5、図6及び図12(b)に示すように、棟側の横桟
木17に屋根瓦1の係止段部24が係止され、係止段部
24の上に合成樹脂製面戸31が載置されて合成樹脂製
面戸31の上面を平坦な面にし、合成樹脂製面戸31の
上に棟桟32を載置して棟桟32を横桟木17に釘打ち
固定する。
【0018】通気棟カバー33は、外部部材34、内部
部材35及び下部部材36をリベット37による接続や
スポット溶接して一体化したものであり、屋根瓦1の下
面側の通気路2からの通気を通気棟カバー33に形成し
た排気口38より外部に排出するようにしている。符号
43は排水孔である。このような通気棟カバー33は釘
44にて棟桟32に固定される。
【0019】本発明は上記バックアップ材12を利用し
て軒先瓦5及び屋根瓦1の下面の棟部に通じる通気路2
を形成して通気を図るとともに軒先側から通気路2に雨
水が浸入しないようにしたものである。以下、詳述す
る。
【0020】図7及び図8に示すように、バックアップ
材12の山部13には切欠き39、39が形成されて凸
部40が残されて通気路2が形成されるようにしてい
る。このような切欠き39は谷部に形成してもよいもの
であり、又、図11(a)に示すように、溝14にて形
成しても、同図(b)に示すように、丸孔の通孔15に
て形成しても、更に、同図(c)に示すように、角孔の
通孔15にて形成してもよいものである。軒先瓦面戸4
の山部の上端部には通気孔8が形成されている。
【0021】本発明においては、葺設された屋根瓦1の
下面側に棟軒方向に延びる通気路2が形成されるのであ
り、軒先瓦5の先端部の係止段部24における垂下片6
と軒先瓦面戸4との間に通気間隔7が形成されるのであ
り、垂下片6にて覆われた軒先瓦面戸部分に上記通気路
2に連通する通気孔8が形成されるものである。
【0022】しかして、屋根瓦1の下面側に形成された
通気路2において軒側から棟部に向けて通気を図って、
金属製の屋根瓦1の温度上昇を防止しながら、軒先瓦面
戸4側の面戸部分に形成した通気孔8の軒先側には通気
間隔7を隔てて軒先瓦5の垂下片6が存在していて、通
気孔8から雨水が吹き込まれることがないものである。
【0023】更に、屋根瓦1及び軒先瓦5の下面の山9
と谷10に略合致する断熱性を備えたバックアップ材1
2が敷設されるのであり、バックアップ材12の山部1
3に通気路2が形成されるのであり、バックアップ材1
2によって断熱性を図るとともに、バックアップ材12
を有効に利用して通気路2が形成されて良好な通気を図
ることができ、屋根瓦1の昇温を、一層、抑えることが
できるものである。
【0024】しかも、バックアップ材12における通気
路2は、溝14又は通孔15であることから、通気路2
を溝14にすることで通気路2の形成が容易であり、通
孔15であれば通気効率を高めることができるものであ
る。
【0025】ところで、軒先瓦面戸4の通気孔8には雨
水の浸入を防止する切起こし片16が形成されているの
であり、切起こし片16によって通気孔8に雨水が浸入
するのを、一層、防止することができるものである。
【0026】更に、図13に示すように、屋根瓦1及び
軒先瓦5を保持する横桟材17に軒棟方向の通気用孔1
8が形成されていてもよく、このような実施の形態にお
いては、横桟材17によって屋根瓦1及び軒先瓦5を強
固に保持しながら、横桟材17に形成した通気用孔18
においても通気を図ることができ、屋根瓦1の裏面側の
通気を高めて屋根瓦1の昇温を、一層、防止することが
できるものである。
【0027】
【発明の効果】請求項1においては、葺設された屋根瓦
の下面側に棟軒方向に延びる通気路が形成され、屋根下
地の軒先部に軒先瓦を下面側において支持して軒先瓦面
戸が取付けられ、軒先瓦の先端部の垂下片と軒先瓦面戸
との間に通気間隔が形成され、垂下片にて覆われた軒先
瓦面戸部分に上記通気路に連通する通気孔が形成されて
いるから、屋根瓦の下面側に形成された通気路において
通気を図って、例えば、金属製の屋根瓦の温度上昇を防
止しながら、軒先瓦面戸側の面戸部分に形成した通気孔
の軒先側には通気間隔を隔てて軒先瓦の垂下片が存在し
ていて、通気孔から雨水が吹き込まれることがないとい
う利点がある。
【0028】請求項2においては、請求項1の構成に加
えて、屋根瓦及び軒先瓦は山と谷が形成された波付け瓦
であり、波付け瓦の下面に山と谷に略合致する断熱性を
備えたバックアップ材が敷設され、バックアップ材の山
部に通気路が形成されているから、請求項1の効果に加
えて、バックアップ材によって断熱性を図るとともに、
バックアップ材を有効に利用して通気路が形成されて良
好な通気を図ることができ、屋根瓦の昇温を、一層、抑
えることができるという利点がある。
【0029】請求項3においては、請求項1の構成に加
えて、バックアップ材における通気路は、溝又は通孔で
あるから、請求項1の効果に加えて、通気路を溝にする
ことで通気路の形成が容易であり、通孔であれば通気効
率を高めることができるという利点がある。
【0030】請求項4においては、請求項1の構成に加
えて、通気孔には雨水の浸入を防止する切起こし片が形
成されているから、請求項1の効果に加えて、切起こし
片によって通気孔に雨水が浸入するのを、一層、防止す
ることができるという利点がある。
【0031】請求項5においては、請求項1の構成に加
えて、通気孔は軒先瓦面戸の上端部に形成されているか
ら、請求項1の効果に加えて、通気孔に雨水が浸入する
のを、一層、防止することができるという利点がある。
【0032】請求項6においては、請求項1の構成に加
えて、屋根瓦及び軒先瓦を保持する横桟材に軒棟方向の
通気用孔が形成されているから、請求項1の効果に加え
て、横桟材によって屋根瓦及び軒先瓦を強固に保持しな
がら、横桟材に形成した通気用孔においても通気を図る
ことができ、屋根瓦の裏面側の通気を高めて屋根瓦の昇
温を、一層、防止することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の軒先部分の概略断面図で
ある。
【図2】同上の屋根瓦の接続部分の概略断面図である。
【図3】同上の概略断面図である。
【図4】(a)は同上の屋根瓦の斜視図、(b)は軒先
瓦の斜視図、(c)は軒先瓦面戸の斜視図である。
【図5】同上の棟部の概略断面図である。
【図6】同上の通気棟カバーの部分概略断面図である。
【図7】同上のバックアップ材の正面図である。
【図8】同上の平面図である。
【図9】同上の横方向の接続状態を示す断面図である。
【図10】同上の概略分解斜視図である。
【図11】(a)(b)(c)は同上の他の実施の形態
のバックアップ材の部分斜視図である。
【図12】(a)は同上の軒部の分解斜視図、(b)は
棟部の概略斜視図である。
【図13】同上の他の実施の形態の横桟材の斜視図であ
る。
【図14】従来例を示し、(a)は概略断面図、(b)
は斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根瓦 2 通気路 3 屋根下地 4 軒先瓦面戸 5 軒先瓦 6 垂下片 7 通気間隔 8 通気孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 葺設された屋根瓦の下面側に棟軒方向に
    延びる通気路が形成され、屋根下地の軒先部に軒先瓦を
    下面側において支持して軒先瓦面戸が取付けられ、軒先
    瓦の先端部の垂下片と軒先瓦面戸との間に通気間隔が形
    成され、垂下片にて覆われた軒先瓦面戸部分に上記通気
    路に連通する通気孔が形成されて成ることを特徴とする
    軒先の換気構造。
  2. 【請求項2】 屋根瓦及び軒先瓦は山と谷が形成された
    波付け瓦であり、波付け瓦の下面に山と谷に略合致する
    断熱性を備えたバックアップ材が敷設され、バックアッ
    プ材の山部に通気路が形成されて成ることを特徴とする
    請求項1記載の軒先の換気構造。
  3. 【請求項3】 バックアップ材における通気路は、溝又
    は通孔であることを特徴とする請求項1記載の軒先の換
    気構造。
  4. 【請求項4】 通気孔には雨水の浸入を防止する切起こ
    し片が形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の
    軒先の換気構造。
  5. 【請求項5】 通気孔は軒先瓦面戸の上端部に形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の軒先の換気構
    造。
  6. 【請求項6】 屋根瓦及び軒先瓦を保持する横桟材に軒
    棟方向の通気用孔が形成されて成ることを特徴とする請
    求項1の軒先の換気構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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