JP2002144515A - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

積層体及びその製造方法

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JP2002144515A JP2000343374A JP2000343374A JP2002144515A JP 2002144515 A JP2002144515 A JP 2002144515A JP 2000343374 A JP2000343374 A JP 2000343374A JP 2000343374 A JP2000343374 A JP 2000343374A JP 2002144515 A JP2002144515 A JP 2002144515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】層間接着力及びガスバリア性に優れた積層体を
得ることを課題とする。 【解決手段】熱可塑性樹脂(A)からなる基材層の少な
くとも片面に、赤外線吸収スペクトルにおける1500
〜1600cm−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2
800〜3000cm−1付近のνC−H基づく吸光度
との比(A/A)が0.80以上のウレタン・ウ
レア化合物(B)層が積層されてなることを特徴とする
積層体およびこれらの積層体の製造方法を提供するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリア性に優
れたウレタン・ウレア化合物層を含む積層体及びその製
造方法に関する。さらに詳しくは、透明性、ガスバリア
性、耐水性に優れた食品、医薬品等の包装用フィルムに
好適な積層体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品等の包装用として用いられ
る包装用フィルムは、内容物の視認性や美観などから透
明性が必要とされると共に、内容物の酸化などを防止す
るため、ガスバリア性が必要とされる。
【0003】透明ガスバリア性フィルムとしては、二軸
延伸ポリエステルや二軸延伸ポリプロピレンのような熱
可塑性樹脂フィルムの表面に、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重
合体などのガスバリア性に優れた樹脂をコーティングあ
るいはラミネートしたフィルム、熱可塑性樹脂フィルム
の表面に金属あるいは金属酸化物を蒸着したフィルム等
が知られている。そして、このようなガスバリア層を熱
可塑性樹脂フィルムの表面に積層する際には、ガスバリ
ア層との層間接着力を増すためにポリウレタン樹脂を用
いることが種々提案されている(特開平11−3009
17号公報、特開2000−43219号公報、特開2
000−108262号公報)。
【0004】かかる方法で得られる積層フィルムも用途
によっては層間接着力、ガスバリア性が充分ではなく、
更なる改良が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、更に
層間接着力及びガスバリア性に優れた積層体を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【発明の概要】本発明は、熱可塑性樹脂(A)からなる
基材層の少なくとも片面に、好ましくは少なくとも一方
向に延伸された熱可塑性樹脂層上に、赤外線吸収スペク
トルにおける1500〜1600cm−1付近のδNH
に基づく吸光度Aと2800〜3000cm−1付近の
νC−H基づく吸光度Aとの比(A/A)が0.8
0以上のウレタン・ウレア化合物(B)層、好ましくは
少なくとも一方向に延伸されてなるウレタン・ウレア化
合物(B)が積層されてなることを特徴とする積層体、
熱可塑性樹脂(A)層の少なくとも片面に、赤外線吸収
スペクトルにおける1550cm−1付近のδNHに基
づく吸光度Aと2800〜3000cm 付近のνC
−H基づく吸光度Aとの比(A/A)が0.80以
上のウレタン・ウレア化合物(B)を塗布した後、少な
くとも一方向に延伸することを特徴とする積層体の製造
方法及び縦延伸した熱可塑性樹脂(A)層の少なくとも
片面に、赤外線吸収スペクトルにおける1550cm
−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2800〜300
0cm−1付近のνC−H基づく吸光度Aとの比(A
/A)が0.80以上のウレタン・ウレア化合物
(B)を塗布した後、横方向に延伸することを特徴とす
る積層体の製造方法である。
【0007】本発明の好ましい態様は、熱可塑性樹脂
(A)からなる基材層とウレタン・ウレア化合物(B)
との間に接着性樹脂(C)層を設けてなることを特徴と
する積層体、また前記ウレタン・ウレア化合物(B)層
上にガスバリア層を設けた積層体である。
【0008】
【発明の具体的説明】熱可塑性樹脂(A) 本発明にかかわる基材層に用いる熱可塑性樹脂(A)
は、シート状またはフィルム状になりうる熱可塑性樹脂
であって、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、ポリブ
テン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−6
6、ポリメタキシレンアジパミド等)、ポリ塩化ビニ
ル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ
アクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、
アイオノマー、あるいはこれらの混合物等を例示するこ
とができる。これらのうちでは、ポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド等、延伸性、透明
性が良好な熱可塑性樹脂が好ましい。
【0009】基材層 本発明にかかわる基材層は上記熱可塑性樹脂(A)を種
々公知の成形法、例えばTダイ法やインフレーション法
などの溶融成形法、溶液を用いたキャスティング法など
で成形したフィルム、シート等であって、好ましくはを
少なくとも一方向、更に好ましくは二軸延伸したもので
ある。又、基材層として透湿度が5g/m未満、更に
は4g/m未満のものを用いると、包装材料として用
いた場合、外気(高湿度)と被包装物側(低湿度)で湿
度差が生じた場合にも酸素バリア性に優れた積層体が得
られるので好ましい。かかる透湿度が低い材料として
は、例えば石油樹脂等を防湿剤として添加して得られる
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、
所謂高防湿OPPフィルムを例示することができる。延
伸法としては公知の延伸法、例えば、テンター延伸、チ
ューブラー延伸、ロール延伸、圧延延伸、ベルト延伸
や、これらを組み合わせた延伸などが採用できる。
【0010】この基材層に用いられる熱可塑性樹脂
(A)には、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、滑材、着色剤等の公知の添加剤を、必要に応じて適
宜添加することができる。さらに基材層の少なくとも片
面は表面処理またはアンカーコート処理がされていても
よい。表面処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処
理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、火炎処理、クロ
ム酸処理、溶剤処理、粗面化処理などがある。アンカー
コート剤としては、種々の樹脂、例えば熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂やカップリング剤で構成
することができる。
【0011】ウレタン・ウレア化合物(B) 本発明にかかわるウレタン・ウレア化合物(B)は、赤
外線吸収スペクトルにおける1500〜1600cm
−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2800〜300
0cm−1付近のνC−H基づく吸光度Aとの比(A
/A)が0.80以上、好ましくは0.90以上、更
に好ましくは0.95〜1.5のウレタン・ウレア化合
物である。A/Aが0.80未満の化合物では、ガス
バリア性に優れた積層体が得られない虞がある。
【0012】本発明にかかわる上記特性を有するウレタ
ン・ウレア化合物(B)は、ポリイソシアネート、ポリ
オール及びポリアミンあるいはアミノアルコールを適宜
反応させ、化合物中のウレア基の濃度を上げることによ
り得られ得る。本発明における赤外線吸収スペクトルに
おける1500〜1600cm−1付近のδNHに基づ
く吸光度Aと2800〜3000cm−1付近のνC−
H基づく吸光度Aとの比(A/A)は、以下の方法
により求めた。 δNHに基づく吸光度Aの測定:赤外線吸収スペクトル
の1500cm−1と1600cm−1の吸光度とを直
線(L)で結び、1500〜1600cm−1間の最大
吸光度から垂直に直線(M)を下し、当該直線(M)と
直線(L)との交点と最大吸光度との吸光度の距離(長
さ)を吸光度Aとした。 νC−H基づく吸光度Aの測定:赤外線吸収スペクト
ルの2800cm−1と3000cm−1の吸光度とを
直線(N)で結び、2800〜3000cm 間の最
大吸光度から垂直に直線(O)を下し、当該直線(O)
と直線(N)との交点と最大吸光度との吸光度の距離
(長さ)を吸光度Aとした。
【0013】原料として用いられるポリイソシアネート
は、分子内に少なくとも2つ以上のイソシアネート基を
有する化合物であって、例えば、芳香族ポリイソシアネ
ート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソ
シアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられ
る。
【0014】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,
4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)もしくはその混合物、4,4’−トルイジンジイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシア
ネート等の芳香族ジイソシアネート、例えば、トリフェ
ニルメタン−4,4' ,4''−トリイソシアネート、
1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6
−トリイソシアネートトルエン等の芳香族トリイソシア
ネート、例えば、4,4' −ジフェニルメタン−2,
2' ,5,5'−テトライソシアネート等の芳香族テト
ライソシアネート等が挙げられる。
【0015】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシア
ネート(XDI)もしくはその混合物、ω,ω' −ジイ
ソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ま
たは1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエ
チル)ベンゼン(TMXDI)もしくはその混合物等の
芳香脂肪族ジイソシアネート、例えば、1,3,5−ト
リイソシアネートメチルベンゼン等の芳香脂肪族トリイ
ソシアネート等が挙げられる。
【0016】脂環族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘ
キサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート
(IPDI)、4,4' −メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)(H12MDI)、メチル−2,4−
シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シ
クロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4
−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6
XDI)もしくはその混合物等の脂環族ジイソシアネー
ト、例えば、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘ
キサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロ
ヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,
5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.
1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−
2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.
2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピ
ル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ
(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエ
チル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシ
アネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタ
ン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシア
ネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−
ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシア
ネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3
−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)
−ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−
イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロ
ピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族ト
リイソシアネート等が挙げられる。
【0017】脂肪族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プ
ロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシ
アネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3
−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪
族ジイソシアネート、例えば、リジンエステルトリイソ
シアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタ
ン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、
1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチル
オクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、
2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−
5−イソシアネートメチルオクタン等の脂肪族トリイソ
シアネート等が挙げられる。
【0018】これらポリイソシアネートは、単独で使用
してもよく、また2種以上併用してもよい。好ましく
は、芳香族、芳香脂肪族、脂環族及び脂肪族のジイソシ
アネートが挙げられる。
【0019】原料として用いられるポリオールは、分子
内に少なくとも2つ以上の水酸基を有する化合物であっ
て、例えば、低分子量ポリオール、高分子量ポリオール
が挙げられる。
【0020】低分子量ポリオールとしては、例えば、エ
チレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−
ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、アルカン(C7〜C22)ジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、アルカン−1,2−ジオール(C17〜C20)、
ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−
ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オ
クテン−3,8−ジオール、ビスヒドロキシエトキシベ
ンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレン
テレフタレート等の低分子量ジオール、例えば、グリセ
リン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキ
シメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール、
およびその他の脂肪族トリオール(C8〜C24)等の
低分子量トリオール、例えば、テトラメチロールメタ
ン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトー
ル、D−マンニット等の水酸基を4個以上有する低分子
量ポリオール等が挙げられる。
【0021】高分子量ポリオールとしては、例えば、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリ
カーボネートポリオール、アクリルポリオール、エポキ
シポリオール、天然油ポリオール、シリコンポリオー
ル、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオール等が
挙げられる。
【0022】ポリアミンとしては、例えば、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ヒドラジン、1,2−ジアミノエタン、1,2−ジ
アミノプロパン、1,3−ジアミノペンタン、1,6−
ジアミノヘキサン、ジアミノトルエン、ビス−(4−ア
ミノフェニル)メタン、ビス−(4−アミノ−3−クロ
ロフェニル)メタン、ジ−(アミノメチル)ベンゼン、
ジ−(2−アミノ−2−プロピル)ベンゼン、1−アミ
ノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタ
ン、ジアミノシクロヘキサン、ジ−(アミノメチル)シ
クロヘキサン等の低分子量ジアミン、および、例えば、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、
2,2’−ジアミノジエチルアミン等のアミノ基を3個
以上有する低分子量アミン等が挙げられる。
【0023】アミノアルコールとしては、例えば、2−
ヒドロキシエチルヒドラジン、N−(2−ヒドロキシエ
チル)−1,2−ジアミノエタン、ヒドロキシエチルジ
エチレントリアミン、3−アミノプロパンジオール等の
少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個の水酸基と
を有する化合物等が挙げられる。
【0024】これら、ポリイソシアネート、ポリオー
ル、ポリアミンあるいはアミノアルコールとしては、低
分子量の化合物がウレア基濃度を上げたウレタン・ウレ
ア化合物(B)が得られやすいので好ましい。
【0025】又、本発明のウレタン・ウレア化合物
(B)には、A/A)が0.80以上である限りは、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから
なる構成成分を含んでいてもよい。
【0026】かかるポリエーテルポリオールとしては、
例えば、上記した低分子量ポリオールや低分子量ポリア
ミンを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/また
はプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを
付加反応させることによって得られる、ポリエチレング
リコールおよび/またはポリプロピレングリコール(こ
れらのランダムおよび/またはブロック共重合体を含
む)や、例えば、テトラヒドロフランなどの開環重合に
よって得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール
等が挙げられる。
【0027】又、ポリエステルポリオールとしては、例
えば、上記した低分子量ポリオールの1種または2種以
上と、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチル
コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチ
ル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−
エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その
他の脂肪族ジカルボン酸(C11〜C13)、水添ダイ
マー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカル
ボン酸、ダイマー酸、ヘット酸等のカルボン酸、およ
び、これらのカルボン酸などから誘導される酸無水物、
例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン
酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C1
8)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメ
リット酸、さらには、これらのカルボン酸等から誘導さ
れる酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジ
ピン酸ジクロライド、セバチン酸ジクロライド等との反
応によって得られるポリエステルポリオール等が挙げら
れる。
【0028】接着性樹脂(C) 本発明にかかわる接着性樹脂(C)は、種々公知の接着
性樹脂を用いることができるが、中でもアイオノマー樹
脂又は一部もしくは全部が不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィンが好ま
しく、特に変性ポリオレフィンが好ましい。
【0029】アイオノマー樹脂 本発明にかかわるアイオノマー樹脂は、エチレンによっ
て代表されるオレフィンとα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体との共重合体、またはオレフ
ィン重合体の不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラ
フト共重合体であり、共重合体中の遊離カルボキシル基
は完全にまたは部分的にナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属または亜鉛等のアルカリ土類金属で中和され
ている。これら、カルボキシル基の全部または一部がナ
トリウム、亜鉛などの金属で中和された樹脂である。ア
イオノマー樹脂は、イオン基を有するため、ホモミキサ
ー等の装置を用いて溶融物を熱水中で高速攪拌混合した
場合、水に対して自己分散する性質を有し、それ自体で
水性分散液を形成し易い。
【0030】アイオノマー樹脂を接着性樹脂として用い
る場合、接着性樹脂(B)層の厚さは、通常0.01〜
5.0μm、好ましくは0.01〜3.0μm、より好
ましくは0.01〜2.0μmであり、この範囲であれ
ば接着性がより優れる。
【0031】変性ポリオレフィン 本発明にかかわる変性ポリオレフィンは、ポリオレフィ
ンの一部もしくは全部が不飽和カルボン酸もしくはその
誘導体(グラフトモノマー)でグラフト変性したもので
ある。不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等を
あげることができる。また不飽和カルボン酸の誘導体と
は酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩など
で、例えば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イ
タコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、
マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエス
テル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチ
ルエステル、イタコン酸ジエチルエステル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレ
イン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、
マレイン酸−N,N−ジエチルアミド、マレイン酸−N
−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N−ジブチルア
ミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル
酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−N−モノブチル
アミド、フマル酸−N,N−ジブチチルアミド、マレイ
ミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウ
ム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メ
タクリル酸カリウム等を挙げることができる。これらの
うちではマレイン酸、および無水マレイン酸が好まし
い。
【0032】ポリオレフィンにグラフトモノマーをグラ
フトする方法としては、公知の種々の方法を採用するこ
とができる。例えば、ポリオレフィンとグラフトモノマ
ーを溶媒の存在下または不存在下で、ラジカル開始剤を
添加してまたは添加せずに高温で加熱することによって
行われる。反応に際し、スチレンのような他のビニルモ
ノマーを共存させてもよい。
【0033】変性ポリオレフィンのベースとなるポリオ
レフィンは、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテン、4−
メチルー1−ペンテン等のα―オレフィンの単独重合体
もしくは共重合体であり、好ましくはポリエチレン、ポ
リプロピレンである。基材層としてポリプロピレンを用
いる場合は、ポリプロピレンが好ましい。この変性ポリ
オレフィンを用いることにより、基材層とウレタン・ウ
レア化合物(B)層との接着性は顕著に向上する。接着
性樹脂(C)層の厚さは、通常0.1〜30μm、好ま
しくは0.1〜25μm、より好ましくは0.1〜20
μmであり、この範囲であれば接着性がより優れる。
【0034】接着性樹脂(C)には本発明の特徴を阻害
しない範囲で濡れ性向上剤、帯電防止剤、その他各種添
加剤を加えることが可能である。又、接着性樹脂(C)
層の表面を表面処理またはアンカーコート処理をしてお
いてもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、プラ
ズマ処理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、火炎処
理、クロム酸処理、溶剤処理、粗面化処理などがある。
アンカーコート剤としては、種々の樹脂、例えば熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂やカップリング
剤で構成することができる。
【0035】本発明に用いるガスバリア層を形成する素
材は、通常ガスバリア層として用いられるものであれば
特に限定はされない。例えば、アルミニウム、酸化アル
ミニウム、酸化珪素等の無機化合物からなる薄膜、ポリ
ビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合
体等のポリビニルアルコール系重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアクリロニトリル等のガスバリア性重合体、
無機層状化合物とガスバリア性重合体との組成物等が挙
げられる。
【0036】無機化合物からなる薄膜(D) 本発明にかかわる無機化合物からなる薄膜(D)は、公
知の無機薄膜ならなんでもよいが、好ましくは珪素、ア
ルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウ
ム、またはその酸化物、チッ化物、ふっ化物の単体、あ
るいはそれらの複合物からなり、通常、真空蒸着法、ス
パッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD法)など
の真空プロセスにより形成される。これらのうち特に酸
化アルミニウムおよび酸化珪素は、無色透明であり、本
発明で好適に用いることができる。
【0037】薄膜(D)の膜厚は、用途によって異な
り、数10〜5000Åの範囲が一般的であるが、ガス
バリア性、薄膜の連続性、クラックの発生しやすさ、可
撓性の点で、好ましくは20〜3000Åの範囲が好ま
しい。
【0038】ポリビニルアルコール系重合体(E) 本発明にかかわるポリビニルアルコール系重合体(E)
は、オレフィン含有量が1〜25モル%、好ましくは3
〜20モル%、更には5〜16モル%、好ましくは重合
度が100〜3000、更には200〜2500、最も
好ましくは300〜2000の範囲にある。この範囲に
あると、水溶液にして基材層にコーティングし易く延伸
性、ガスバリア性も良い。ケン化度は90%以上、好ま
しくは95%以上であり、この範囲であればガスバリア
性が良い。オレフィンとしては、炭素数4以下のものが
好ましく、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブ
テン等が挙げられるが、耐水性の点でエチレンが最も好
ましい。
【0039】ポリビニルアルコール系重合体(E)の水
溶液には、水以外の溶媒、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、或いはその他ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン等を必要に応じて、1種
または2種以上を組み合わせて加えることも可能であ
る。又、ポリビニルアルコール系重合体には、本発明の
特徴を阻害しない範囲で濡れ性向上剤、帯電防止剤、そ
の他各種添加剤を加えることが可能である。
【0040】本発明にかかわるポリビニルアルコール系
重合体(E)をガスバリア層として用いる際には、少な
くとも一方向に延伸、好ましくは5倍以上延伸しておく
ことが好ましい。かかる延伸を行うことにより、耐水
性、例えば60℃の水中で15分間処理してもその減少
率を30%以下、好ましくは0%とすることができる。
又、耐水性を必要としない用途には、必ずしも延伸しな
くてもよい。重合体層(E)の厚さは、通常0.01〜
20.0μm、好ましくは0.03〜15.0μm、よ
り好ましくは0.05〜10.0μmであり、この範囲
であれば充分なガスバリア性が得られる。
【0041】無機層状化合物(F) 本発明にかかわる無機層状化合物(F)は、極薄の単位
結晶層が1枚または数枚重なった多層構造をもって板状
の粒子を形成している無機化合物のことであり、粘土鉱
物が好ましく用いられる。本発明における粘土鉱物とは
極薄の単位結晶層間に水を配位、吸収する性質、特には
水分子が配位することにより浸漬前より体積が増加する
化合物を持つ粘土化合物であり、一般にはSi4+がO
2−対して配位し4面体構造を構成する層とAl3+
Mg2+、Fe2+、Fe3+、Li等がO2−およ
びOHに対して配位し8面体構造を構成する層とが1
対1あるいは2対1で結合し積み重なって層状構造を構
成しており、天然のものであっても合成されたものでも
良い。代表的なものとしては、モンモリロナイト、バイ
デライト、サポナイト、ヘクトライト、カオリナイト、
ハロイサイト、バーミキュライト、ディッカイト、ナク
ライト、アンチゴライト、パイロフィライト、マーガラ
イト、タルク、テトラシリリックマイカ、白雲母、金雲
母、緑泥石等が挙げられる。中でも、スメクタイト群と
呼ばれているモンモリロナイト、バイデライト、ヘクト
ライトやサポナイトが好ましく用いられ、更には不純物
の少ない合成品が好ましく、その中でも結晶構造が成長
し、アスペクト比を大きくできる溶融法で生成したナト
リウム型テトラシリシックマイカが特に好ましい。
【0042】上記層状化合物(F)の層と層との間には
通常陽イオンが保持されている。このような層間イオン
としては、K、Na、Li等のアルカリ金属イオ
ンを例示することが出来る。特に陽イオンが膨潤性を向
上させるためにNaで置換されていることが好ましい。
【0043】無機層状化合物(F)の平均粒子径は特に
限定されないが、長さ方向が通常300Å以上、5μm
以下のものが好ましく用いられる。5μm以上では透明
性が損なわれ、また劈開が不充分だと高湿度下でのバリ
ア性が著しく低下する。また、アスペクト比(長さ径と
厚みの比)は大きいほど透明性、バリア性が良好である
が、基材層との密着性が低下することから20〜200
0が好ましく用いられる。
【0044】ガスバリア性重合体(G) 上記、無機層状化合物(F)を分散させるガスバリア性
重合体(G)としては、重合体でガスバリア性が優れた
ものであり、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
ビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合
体等種々公知の重合体が挙げられる。それらの中でも、
水溶性または水分散性重合体が前述の無機層状化合物と
の分散性に優れた組成物が得られるので好ましい。
【0045】かかる水溶性または水分散性重合体は、常
温で水に完全に溶解もしくは微分散可能なな高分子を指
し、例えば、ポリビニルアルコール系重合体またはその
誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体、酸化でんぷん、
エーテル化でんぷん、デキストリンなどのでんぷん類、
ポリビニルピロリドン、スルホイソフタル酸等の極性基
を含有する共重合ポリエステル、ポリヒドロキシエチル
メタクリレートまたはその共重合体などのビニル系重合
体、アクリル系高分子、ウレタン系高分子、エーテル系
高分子あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基、
アミノ基、メチロール基など官能基変性重合体などが挙
げられる。これらの中ではポリビニルアルコール系重合
体またはその誘導体が好ましく、中でもけん化度80モ
ル%以上、更には99%以上、特に99.5%以上のポ
リビニルアルコール、もしくはビニルアルコール単位が
70モル%以上のポリビニルアルコール共重合体が好ま
しい。ビニルアルコール単位が70モル%未満の共重合
体は、ガスバリアー性が低下して、バリアー材としての
性能が不十分になる虞がある。
【0046】ポリビニルアルコール系重合体またはその
共重合体の重合度は特に限定されないが、100〜50
00が好ましく、200〜2500がさらに好ましく,
500〜2000が特に好ましい。重合度が100以下
であればガスバリア性が不充分で、塗膜としての強度が
不足する場合があり,5000以上であれば塗膜を形成
するときの塗剤粘度が高くなりすぎて均一な塗膜が形成
できなくなる場合がある。
【0047】無機層状化合物(F)とガスバリア性重合
体(G)との組成物層 本発明における無機層状化合物(F)とガスバリア性重
合体(G)との組成物層は、無機層状化合物(F)とガ
スバリア性重合体(G)とが、通常、重量比で(F)/
(G)が1/99〜70/30、特に20/80〜50
/50の範囲が好ましい。1/99より小さいと充分な
バリア性が得ら難い虞があり、70/30より大きいと
ウレタン・ウレア化合物(B)層との密着性が低下する
虞があり、又、包装材として用いた場合に透明性が低下
する虞がある。
【0048】さらに、本発明ではウレタン・ウレア化合
物(B)層との密着性向上、及び/または皮膜の強度向
上のためにガスバリア性重合体(G)に架橋剤成分を添
加しても良い。架橋剤成分としては、シランカップリン
グ剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メ
ラミン系架橋剤、アミン系化合物などがあるが、高湿度
下でも密着性低下しないことからイソシアネート系架橋
剤が好ましく、特に水性の自己乳化タイプが水溶液中で
安定であるので好ましい。
【0049】積層体 本発明の積層体は、熱可塑性樹脂(A)からなる基材
層、好ましくは少なくとも一方向に延伸されてなる基材
層、その少なくとも片面に積層された前記特性を有する
ウレタン・ウレア化合物(B)層、好ましくは少なくと
も一方向に延伸されてなる前記特性を有するウレタン・
ウレア化合物(B)層から構成される。本発明の積層体
の他の態様として熱可塑性樹脂(A)からなる基材層、
接着性樹脂(C)層及びウレタン・ウレア化合物(B)
層とから構成される積層体、更に他の態様として、熱可
塑性樹脂(A)からなる基材層若しくは接着性樹脂
(C)層を介して、その少なくとも片面に積層された前
記特性を有するウレタン・ウレア化合物(B)層及びガ
スバリア層とから構成されてなる積層体、更には、ガス
バリア層として、前記特性を有するウレタン・ウレア化
合物(B)層上に無機化合物からなる薄膜(D)、ポリ
ビニルアルコール系重合体(E)層及び/又は無機層状
化合物(F)とガスバリア性重合体(G)との組成物層
が積層された積層体、そして更には、各層の積層面がコ
ロナ処理若しくはプラズマ処理されている上記構成の積
層体から構成される。かかる構成をとることにより基材
層との接着性が良く、ガスバリア性の良い積層体が得ら
れる。
【0050】本発明の積層体の各層の厚さは用途に応じ
て適宜決め得るが、通常、基材層は5〜500μm、好
ましくは5〜250μm、接着性樹脂(C)層は0.1
〜30μm、好ましくは0.1〜25μm、より好まし
くは0.1〜20μm、ウレタン・ウレア化合物(B)
層は0.01〜10μm、好ましくは0.03〜10μ
m、より好ましくは0.05〜10μm、無機化合物か
らなる薄膜(D)からなるガスバリア層は数10〜50
00Å、好ましくは20〜3000Å、ポリビニルアル
コール系重合体層(E)からなるガスバリア層は0.0
1〜20.0μm、好ましくは0.03〜15.0μ
m、より好ましくは0.05〜10.0μm、無機層状
化合物(F)とガスバリア性重合体(G)との組成物層
からなるガスバリア層は0.01〜5μm、好ましくは
0.03〜5μm、より好ましくは0.05〜5μmの
範囲にある。
【0051】本発明の積層体を包装材料として用いる際
には、ヒートシール性を付与するために基材層のウレタ
ン・ウレア化合物(B)を積層しない面、あるいはウレ
タン・ウレア化合物(B)層面、若しくはガスバリ層の
表面に熱融着層を積層しておくと、被包装物を容易に熱
で封緘できる点で好ましい。かかる熱融着層としては、
通常熱融着層として公知のエチレン、プロピレン、ブテ
ン−1、ヘキセン−1、4−メチル・ペンテン−1、オ
クテン−1等のα−オレフィンの単独若しくは共重合体
として知られる、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレン(所謂LLDPE)、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピ
レンランダム共重合体、ポリブテン、ポリ4−メチル・
ペンテン−1、低結晶性あるいは非晶性のエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体、エチレン・ブテン−1ラン
ダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合
体等のポリオレフィンの単独若しくは2種以上の組成
物、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)あるいは
EVAとポリオレフィンとの組成物等を例示できる。
【0052】本発明の積層体に熱融着層を積層する際に
は、被接着面である基材層、若しくはガスバリ層の表面
に種々公知のアンカー剤、例えば、有機チタン系、ポリ
エチレンイミン系、ウレタン系、ポリブタジエン系アン
カー剤、あるいはラミネート接着剤、例えば一液型、二
液型のポリオールと多価イソシアネート、水系ウレタン
アイオノマーと硬化剤等の組合せからなるポリウレタン
系接着剤に代表されるドライラミネート接着剤、アクリ
ル系、酢酸ビニル系、ウレタン系、ポリエステル樹脂等
を主原料とした水性ドライラミネート接着剤、ポリウレ
タン系接着剤に代表される無溶剤ラミネート接着剤等で
処理しておいてもよい。
【0053】又、ガスバリア層として無機化合物からな
る薄膜(D)を用いた場合はその表面に、表面保護、印
刷適性、ラミネート適性などを向上させるために、種々
公知のコーティング剤、例えば、ポリエステル系、ポリ
ウレタン系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、アイオノ
マー系など種々のコーティング可能な樹脂を施してもよ
い。
【0054】積層体の製造方法 本発明の積層体は、熱可塑性樹脂(A)層の少なくとも
片面に、赤外線吸収スペクトルにおける1550cm
−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2800〜300
0cm−1付近のνC−H基づく吸光度Aとの比(A
/A)が0.80以上のウレタン・ウレア化合物
(B)を塗布した後、少なくとも一方向に延伸すること
により得られる。又、他の方法として、縦延伸した熱可
塑性樹脂(A)層の少なくとも片面に、赤外線吸収スペ
クトルにおける1550cm−1付近のδNHに基づく
吸光度Aと2800〜3000cm−1付近のνC−H
基づく吸光度Aとの比(A/A)が0.80以上の
ウレタン・ウレア化合物(B)を塗布した後、横方向に
延伸することにより得られる。
【0055】熱可塑性樹脂(A)層とウレタン・ウレア
化合物(B)層との間に接着性樹脂(C)層を介する場
合には、熱可塑性樹脂(A)と接着性樹脂(C)とを共
押出し成形して二層フィルムを形成した後、上記ウレタ
ン・ウレア化合物(B)を塗布し、少なくとも一方向に
延伸する方法、あるいは共押出し成形して二層フィルム
を縦延伸した後、ウレタン・ウレア化合物(B)を塗布
し横方向に延伸する方法が採用できる。又、共押出し成
形ではなく、予め得られた熱可塑性樹脂(A)層上に、
接着性樹脂(C)を溶融して押出しコーティングあるい
は押出しラミネートしてもよい。一方、接着性樹脂
(C)として接着性樹脂(C)の水分散体を用いる場合
は、種々公知の方法で基材層上に塗布すればよい。
【0056】ウレタン・ウレア化合物(B)層上にガス
バリア層を積層する方法は、ガスバリア層として無機化
合物からなる薄膜(D)を積層する場合は、真空蒸着
法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD
法)などの真空プロセスにより形成される。
【0057】又、ガスバリア層としてポリビニルアルコ
ール系重合体層(E)を積層する方法としては、上記ウ
レタン・ウレア化合物(B)を塗布・乾燥後、ポリビニ
ルアルコール系重合体の水溶液を塗布する方法、好まし
くはポリビニルアルコール系重合体の水溶液を塗布した
後延伸する方法を例示できる。
【0058】又、ガスバリア層として無機層状化合物
(F)とガスバリア性重合体(G)との組成物層を積層
する方法としては、上記ウレタン・ウレア化合物(B)
を塗布・乾燥後、無機層状化合物(F)とガスバリア性
重合体(G)との組成物を分散媒に分散、溶解させた分
散液の状態で塗布して積層する方法を例示できる。塗布
方法としては、グラビアコート法、リバースコート法、
ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法、エ
アナイフコート法などの慣用の方法を採用でき、これら
を適当に組み合わせて実施することも可能である。
【0059】又、夫々の層面は、表面処理またはアンダ
ーコート処理されていてもよい。表面処理としては、コ
ロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、逆スパ
ッタ処理、火炎処理、クロム酸処理、溶剤処理、粗面化
処理などがある。アンカーコート剤は、種々の樹脂、例
えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂やカ
ップリング剤で構成することができる。特に、コロナ処
理もしくはプラズマ処理することにより、酸素透過度、
透湿度を低くして更にガスバリア性に優れる積層体とす
ることができる。
【0060】
【発明の効果】本発明の積層体はウレタン・ウレア化合
物(B)層が基材層との接着性を有すると共に酸素等に
対するガスバリア性を有している。又、基材層として透
湿度が5g/m未満のものを用いた積層体は、更に高
湿度下でのガスバリア性に優れる。又、無機化合物から
なる薄膜(D)を積層した積層体は更に酸素透過性、透
湿性が低く、中でも酸化珪素、酸化アルミニウム等の無
機酸化物を積層した積層体は透明性にも優れるという特
徴を有している。したがって、本発明の積層体はかかる
特徴を活かして、水分活性値が低い食品から水分活性値
が高い食品迄幅広い分野の食品包装材料として、特に好
適に用いることができる。勿論、かかる食品包装材料だ
けではなく、水分や酸素をを嫌う、医薬品、化学薬品、
精密電子・電気機器等の包装材料あるいは、精密電子・
電気機器の材料にも使用することができる。
【0061】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定され
るものではない。
【0062】物性値は以下の方法で測定した。測定方法 ・酸素透過度:モダンコントロール社 MOCON O
XTRAN2/20を用い、20℃50%RHおよび2
0℃80%RHの条件で測定した。 ・透湿度 :基材フィルムに50μmのLLDPEを
ドライラミネートし、内容物として塩化カルシウムを入
れ、ヒートシールにより、表面積が0.01mになる
ように袋を作成する。これを40℃90%RHに数日放
置し、その吸湿量を測定した。 ・テープ剥離:作成した積層体の塗布層表面に、セロハ
ンテープ(ニチバン セロテープ)を貼り付け、セロハ
ンテープを剥がすことにより、塗布層が剥離する様子を
評価した。 ○:剥がれない △:やや剥がれる ×:剥がれる ・赤外線吸収スペクトルの測定:基材フィルムにウレタ
ン・ウレア化合物を塗布 ・乾燥した後、基材からウレタン・ウレア化合物を剥が
した試料をフーリエ変換赤外分光光度計(日本分光製
FT/IR−350)を用いて吸光度を測定した。
【0063】実施例1 厚さ20μmのニ軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下
OPPフィルム)にA/Aが0.96のウレタン・ウ
レア化合物の水分散液(武田薬品工業製 WPB60−
1)を乾燥後の膜が1μmになるように塗布し、積層フ
ィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0064】実施例2 厚さ20μmのOPPフィルムに、水性イソシアネート
(武田薬品工業製 WD726)を不揮発分比で5%に
なるように添加した、A/Aが0.96のウレタン・
ウレア化合物の水分散液(武田薬品工業製 WPB60
−1)を乾燥後の膜が1μmになるように塗布し、積層
フィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0065】実施例3 メルトフローレートが2.0g/10分のポリプロピレ
ンを押出し機内で溶融し、Tダイよりシート状に押出
し、未延伸のシートを得た。この未延伸シートを周速の
異なる加熱ロール群からなる縦延伸機で5倍に延伸し、
続いてこの縦延伸シートの片面に、コロナ放電処理を施
した。次にA/Aが0.96のウレタン・ウレア化合
物の水分散液(武田薬品工業製 WPB60−1)を乾
燥後の膜が10μmになるように塗布した後、該テンタ
ー横延伸機に連続的に導入し延伸倍率10倍で横延伸
し、積層フィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示
す。
【0066】実施例4 実施例3で用いたポリプロピレンと接着性樹脂層とし
て、無水マレイン酸でグラフト重合した変性ポリプロピ
レン(三井化学製 アドマーQF500)を別々の押出
し機で溶融したものを一台のダイ内で層状に重ねて押出
し、未延伸二層シートを得た。この未延伸二層シートを
周速の異なる加熱ロール群からなる縦延伸機で5倍に延
伸し、つづいて、この縦延伸シートの変性ポリプロピレ
ン面にコロナ放電処理を施した。次にA/Aが0.9
6のウレタン・ウレア化合物の水分散液(武田薬品工業
製 WPB60−1)を乾燥後の膜が10μmになるよ
うに塗布した後、該テンター横延伸機に連続的に導入し
延伸倍率10倍で横延伸し、積層フィルムを得た。各物
性の測定結果を表1に示す。
【0067】実施例5 実施例3で用いたポリプロピレン:Aと、脂肪族・脂環
族系石油樹脂(軟化点135℃)を配合したポリプロピ
レン組成物(II値:98.6%)B及び前記変性ポリ
プロピレン(三井化学製 アドマーQF500)Cを別
々の押出し機で溶融したものを一台のダイ内で層状(A
/B/Cの順)に重ねて押出し、未延伸三層シートを得
た。この未延伸三層シートを周速の異なる加熱ロール群
からなる縦延伸機で5倍に延伸し、つづいて、この縦延
伸シートのC面にコロナ放電処理を施した。次にA/A
が0.96のウレタン・ウレア化合物の水分散液(武
田薬品工業製 WPB60−1)を乾燥後の膜が10μ
mになるように塗布した後、該テンター横延伸機に連続
的に導入し延伸倍率10倍で横延伸し、積層フィルムを
得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0068】実施例6 実施例2で得た積層フィルムのA/Aが0.96のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法によりアルミニ
ウムからなる薄膜(500Å)を形成した積層フィルム
を得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、密度0.
920g/cm のLLDPEをドライラミネートする
ことにより、熱融着層を有する積層フィルムを得た。各
物性の測定結果を表1に示す。
【0069】実施例7 実施例2で得た積層フィルムのA/Aが0.96のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法により酸化アル
ミニウムからなる薄膜(150Å)を形成した積層フィ
ルムを得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、密度
0.920g/cmのLLDPEをドライラミネート
することにより、熱融着層を有する積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0070】実施例8 実施例4で得た積層フィルムのA/Aが0.96のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法によりアルミニ
ウムからなる薄膜(500Å)を形成した積層フィルム
を得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、密度0.
920g/cm のLLDPEをドライラミネートする
ことにより、熱融着層を有する積層フィルムを得た。各
物性の測定結果を表1に示す。
【0071】実施例9 実施例4で得た積層フィルムのA/Aが0.96のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法により酸化アル
ミニウムからなる薄膜(150Å)を形成した積層フィ
ルムを得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、密度
0.920g/cmのLLDPEをドライラミネート
することにより、熱融着層を有する積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0072】実施例10 実施例9で用いたA/Aが0.96のウレタン・ウレ
ア化合物に変えてA/Aが1.10のウレタン・ウレ
ア化合物水溶液(武田薬品工業製 WPB52−3)を
用いる以外は実施例9と同様に行い、積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0073】実施例11 実施例9で用いたA/Aが0.96のウレタン・ウレ
ア化合物に変えてA/Aが1.05のウレタン・ウレ
ア化合物水溶液(武田薬品工業製 WPB52−6)を
用いる以外は実施例9と同様に行い、積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0074】実施例12 実施例2で得た積層フィルムのウレタン・ウレア化合物
層上に、ポリビニルアルコール系重合体(重合度100
0でエチレン含有量が8.6mol%、ケン化度が95
%以上)の水溶液を乾燥後の膜が2μmになるように塗
布し積層フィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示
す。
【0075】実施例13 実施例3で用いたポリプロピレン:Aと脂肪族・脂環族
系石油樹脂(軟化点135℃)を配合したポリプロピレ
ン組成物(II値:98.6%)B及び前記変性ポリプ
ロピレン(三井化学製 アドマーQF500)Cを別々
の押出し機で溶融したものを一台のダイ内で層状(A/
B/Cの順)に重ねて押出し、未延伸三層シートを得
た。この未延伸三層シートを周速の異なる加熱ロール群
からなる縦延伸機で5倍に延伸し、つづいて、この縦延
伸シートのC面に、コロナ放電処理を施した。次にA/
が0.96であるウレタン・ウレア化合物の水分散
液(武田薬品工業製 WPB60−1)を乾燥後の膜が
10μmになるように塗布した後、更にその上に、実施
例11で用いたポリビニルアルコール系重合体の水溶液
を乾燥後の膜が10μmになるように塗布して、該テン
ター横延伸機に連続的に導入し延伸倍率10倍で横延伸
し、積層フィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示
す。
【0076】実施例14 実施例5で得た積層フィルムのウレタン・ウレア化合物
層上に、マイカからなる無機層状化合物(物性値)とポ
リビニルアルコール重合体(重合度1700、ケン化度
97%以上)を3:7の重量比で混合し、水性イソシア
ネートを不揮発分に対し7%混合した液を、乾燥後の膜
が0.8μmになるように塗布し積層体を得た。各物性
の測定結果を表1に示す。
【0077】比較例1 厚さ20μmのOPPフィルムにA/Aが0.77の
ウレタン・ウレア化合物の水分散液(武田薬品工業製
W605)を乾燥後の膜が1μmになるように塗布し、
積層フィルムを得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0078】比較例2 厚さ20μmOPPフィルムに、水性イソシアネート
(武田薬品工業製 WD726)を不揮発分比で5%に
なるように添加した、A/Aが0.77ウレタン・ウ
レア化合物の水分散液(武田薬品工業製 W605)を
乾燥後の膜が1μmになるように塗布し、積層フィルム
を得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0079】比較例3 実施例3で用いたA/Aが0.96のウレタン・ウレ
ア化合物の水分散液に変えて、A/Aが0.77のウ
レタン・ウレア化合物の水分散液(武田薬品工業製 W
605)を用いる以外は実施例3と同様に行い積層フィ
ルムを得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0080】比較例4 実施例4で用いたA/Aが0.96のウレタン・ウレ
ア化合物の水分散液に変えて、A/Aが0.77のウ
レタン・ウレア化合物の水分散液(武田薬品工業製 W
605)を用いる以外は実施例4と同様に行い積層フィ
ルムを得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0081】比較例5 比較例2で得た積層フィルムのA/Aが0.77のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法により酸化アル
ミニウムからなる薄膜(150Å)を形成した積層フィ
ルムを得た。さらに当該積層フィルムの無機質層上に、
密度0.920g/cmのLLDPEをドライラミネ
ートすることにより、熱融着層を有する積層フィルムを
得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0082】比較例6 比較例5で用いたA/Aが0.77のウレタン・ウレ
ア化合物に変えて、A/Aが0.67のウレタン・ウ
レア化合物の水分散液(武田薬品工業製 W6060)
を用いる以外は比較例5と同様に行い積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0083】比較例7 比較例4で得た積層フィルムのA/Aが0.77のウ
レタン・ウレア化合物層上に、PVD法により酸化アル
ミニウムからなる薄膜(150Å)を形成した積層フィ
ルムを得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、密度
0.920g/cmのLLDPEをドライラミネート
することにより、熱融着層を有する積層フィルムを得
た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0084】比較例8 厚さ20μmのOPPフィルムに、PVD法により酸化
アルミニウムからなる薄膜(150Å)を形成した積層
フィルムを得た。さらに当該積層フィルムの薄膜上に、
密度0.920g/cmのLLDPEをドライラミネ
ートすることにより、熱融着層を有する積層フィルムを
得た。各物性の測定結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 75:00 B29K 75:00 C08L 23:12 C08L 23:12 Fターム(参考) 4F006 AA12 AB37 BA05 CA07 DA04 4F100 AA01D AK01A AK01C AK01G AK03C AK03G AK03J AK21D AK51B AL04C AL04G AL05D AL07C AL07G BA04 BA10A BA10B BA10D BA15 EH462 EJ37A EJ37B EJ372 EJ55A EJ61A GB15 GB23 GB66 JA20B JB16A JD02D JK06 JL11C JL11G JM02D JN01 YY00B 4F210 AA03J AA19 AA20G AA42 AD02 AG01 AG03 AH54 QC01 QC05 QG01 QG15 QG18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂(A)からなる基材層の少な
    くとも片面に、赤外線吸収スペクトルにおける1500
    〜1600cm−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2
    800〜3000cm−1付近のνC−H基づく吸光度
    との比(A/A)が0.80以上のウレタン・ウ
    レア化合物(B)層が積層されてなることを特徴とする
    積層体。
  2. 【請求項2】ウレタン・ウレア化合物(B)が少なくと
    も一方向に延伸されてなる請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂(A)からなる基材層が少な
    くとも一方向に延伸された熱可塑性樹脂層である請求項
    1若しくは2に記載の積層体。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂(A)からなる基材層とウレ
    タン・ウレア化合物(B)との間に接着性樹脂(C)層
    を設けてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の積層
    体。
  5. 【請求項5】接着性樹脂(C)層が一部もしくは全部が
    不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変性し
    た変性ポリオレフィンから形成されたものである請求項
    4記載の積層体。
  6. 【請求項6】ウレタン・ウレア化合物(B)層上に、ガ
    スバリア層が積層されてなる請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の積層体。
  7. 【請求項7】ガスバリア層が無機化合物からなる薄膜
    (D)である請求項6記載の積層体。
  8. 【請求項8】ガスバリア層がポリビニルアルコール系重
    合体(E)である請求項6記載の積層体。
  9. 【請求項9】ガスバリア層が無機層状化合物(F)とガ
    スバリア性重合体(G)との組成物層である請求項6記
    載の積層体。
  10. 【請求項10】ウレタン・ウレア化合物(B)層のガス
    バリア層が積層されてなる面がコロナ処理若しくはプラ
    ズマ処理されている請求項6記載の積層体。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂(A)層の少なくとも片面
    に、赤外線吸収スペクトルにおける1550cm−1
    近のδNHに基づく吸光度Aと2800〜3000cm
    −1付近のνC−H基づく吸光度Aとの比(A/
    )が0.80以上のウレタン・ウレア化合物(B)
    を塗布した後、少なくとも一方向に延伸することを特徴
    とする積層体の製造方法。
  12. 【請求項12】縦延伸した熱可塑性樹脂(A)層の少な
    くとも片面に、赤外線吸収スペクトルにおける1550
    cm−1付近のδNHに基づく吸光度Aと2800〜3
    000cm−1付近のνC−H基づく吸光度Aとの比
    (A/A)が0.80以上のウレタン・ウレア化合物
    (B)を塗布した後、横方向に延伸することを特徴とす
    る積層体の製造方法。
  13. 【請求項13】熱可塑性樹脂(A)層が一部もしくは全
    部が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体でグラフト変
    性した変性ポリオレフィン層を有してなる請求項11若
    しくは12に記載の積層体の製造方法。
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