JP2002138930A - リコイルスタータ装置 - Google Patents

リコイルスタータ装置

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JP2002138930A
JP2002138930A JP2000335608A JP2000335608A JP2002138930A JP 2002138930 A JP2002138930 A JP 2002138930A JP 2000335608 A JP2000335608 A JP 2000335608A JP 2000335608 A JP2000335608 A JP 2000335608A JP 2002138930 A JP2002138930 A JP 2002138930A
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JP
Japan
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recoil
rope
ratchet
starter device
rope reel
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JP2000335608A
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English (en)
Inventor
Junichi Akaike
隼一 赤池
Hiromichi Kawasaki
博路 川崎
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Kioritz Corp
Original Assignee
Kioritz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リコイルロープの引き操作にロスを生じ難く
でき、空振りを防止し得て、滑らかな引き心地が得られ
るようにされたリコイルスタータ装置を提供する。 【解決手段】 リコイルロープ(21)が巻装され、該
リコイルロープ(21)を引っ張ることにより回転せし
められるロープリール(20)、前記リコイルロープ
(21)を巻き取るべく前記ロープリール(20)を逆
転させるリコイル用付勢手段(23)、及び、前記ロー
プリール(21)の回転がリコイル用ラチェット機構
(40)を介して伝達される連動回転体(16)、から
なる駆動部(6)と、該駆動部(6)の回転が伝達され
る従動部(7)と、を備え、前記リコイル用ラチェット
機構(40)は、180°間隔をあけて配在された二個
のラチェット爪(40A、40B)と、該ラチェット爪
(40A、40B)を半径方向外方に付勢する圧縮コイ
ルばね(50、50)と、120°間隔をあけて配在さ
れた三個の係止部(61、62、63)と、で構成され
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃エンジンに備
えられるリコイルスタータ装置に係り、特に、リコイル
ロープの引き操作にロスを生じ難くしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のリコイルスタータ装置
は、リコイルロープが巻装されたロープリール等からな
る駆動部と、遠心式ラチェット機構等からなる従動部
と、を備え、前記リコイルロープ(リコイルハンドル)
を引っ張って前記ロープリールを回転させ、このロープ
リールの回転を前記従動部を介して内燃エンジンのクラ
ンク軸に伝達して、前記内燃エンジンを始動させるよう
になっている。
【0003】前記駆動部は、より詳細には、前記ロープ
リールの他、前記リコイルロープを巻き取るべく前記ロ
ープリールを逆転させるリコイル用付勢手段としてのリ
コイル用ゼンマイ、前記ロープリールの回転を従動側に
伝達するためのリコイル用ラチェット機構、及び、連動
回転体等で構成されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した如くの従来の
リコイルスタータ装置では、前記内燃エンジンの始動
時、つまり、前記リコイルロープを引っ張って前記ロー
プリールを回転させる際、特に、前記リコイルロープを
いきなり素早く引っ張ったときには、前記ロープリール
の回転が前記従動部及び前記クランク軸にほとんど伝達
されず、ロープ引き操作に大きなロスが生じ、ひどいと
きには、いわゆる空振りが発生することがあった。
【0005】これは、前記リコイルロープを引っ張って
前記ロープリールを回転させた際、その回転が速い場
合、前記リコイル用ラチェット機構を構成するラチェッ
ト爪と係止部(歯状部)とが適正に係合せず、前記ラチ
ェット爪が前記係止部を次々と乗り越えてしまうことが
原因と考えられる。より詳しくは、前記リコイル用ラチ
ェット機構においては、通常、前記係止部と同数配設さ
れた前記ラチェット爪は、板ばね、コイルばね等の付勢
手段により、それぞれの前記係止部に適正に係合するよ
うに(適正姿勢となるように)、半径方向に付勢されて
いるが、前記ロープリールの回転が速いと、前記ラチェ
ット爪が最初に接当した係止部から外れてそれを乗り越
えた場合、次に係止部に接当するまでの期間(極めて短
い)では前記適正姿勢に戻らず、適正姿勢に戻らないま
まで次々に同じタイミングで次の前記係止部に不適正な
姿勢で接当することが原因と考えられる。
【0006】本発明は、前記した如くの問題に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、リコイルロー
プの引き操作にロスを生じ難くでき、空振りを防止し得
て、滑らかな引き心地が得られるようにされたリコイル
スタータ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係るリコイルスタータ装置は、基本的に
は、リコイルロープが巻装されて、該リコイルロープを
引っ張ることにより回転せしめられるロープリール、前
記リコイルロープを巻き取るべく前記ロープリールを逆
転させるリコイル用付勢手段、及び、前記ロープリール
の回転がリコイル用ラチェット機構を介して伝達される
連動回転体、からなる駆動部と、該駆動部の回転が伝達
される従動部と、を備える。
【0008】そして、前記リコイル用ラチェット機構
は、前記ロープリール及び前記連動回転体のうちの一方
に揺動自在に支持された複数個のラチェット爪と、該複
数個のラチェット爪を半径方向に付勢する付勢部材と、
前記ロープリール及び前記連動回転体のうちの他方に設
けられた複数個の係止部と、からなっており、前記ロー
プリールが一方向に回転せしめられるときには、その回
転を前記連動回転体に伝達すべく、前記複数個の係止部
のうちの少なくとも一個と前記複数個のラチェット爪の
うちの少なくとも一個とが係合するとともに、前記複数
個の係止部のうちの他の少なくとも一個と前記複数個の
ラチェット爪のうちの他の少なくとも一個とが所定角度
だけ離れるように、前記ラチェット爪及び前記係止部の
個数及び位置が設定されていることを特徴としている。
前記リコイル用ラチェット機構は、好ましくは、180
°間隔をあけて配在された二個のラチェット爪と、12
0°間隔をあけて配在された三個の係止部と、で構成さ
れる。
【0009】他の好ましい態様では、前記付勢部材がコ
イルばねであり、その一端部がフック状とされて前記ロ
ープリール又は前記連動回転体に係止される。本発明に
係るリコイルスタータ装置の好ましい態様では、前記駆
動部と前記従動部との間の動力伝達系の途中に、緩衝・
蓄力手段が介装される。この場合、前記緩衝・蓄力手段
は、前記駆動部の駆動の過程において、該駆動部の駆動
によって緩衝しつつ蓄力するとともに、該蓄力により前
記従動部を駆動するようにされる。また、前記緩衝・蓄
力手段は、好ましくは、ゼンマイ機構で構成される。
【0010】前記の如くの構成とされた本発明に係るリ
コイルスタータ装置の好ましい態様においては、リコイ
ルロープ(リコイルハンドル)を引っ張ると、前記ロー
プリールが回転せしめられ、該ロープリールと一体的
に、例えばそれに設けられた二個のラチェット爪(18
0°間隔)も回転せしめられる。該二個のラチェット爪
が回転し始めると、その一方のラチェット爪が、例えば
連動回転体に設けられた三個の係止部(120°間隔)
のうちの一つに接当するが、このとき、他方のラチェッ
ト爪は、前記三個の係止部のうちの他の二個からは所定
角度(例えば60°)だけ離れた位置にある。この場
合、前記他方のラチェット爪は、前記係止部からは離れ
た位置にあるので、前記付勢部材の付勢力により、前記
係止部に適正に係合するように適正姿勢で保たれてい
る。
【0011】ここで、前記一方のラチェット爪が前記係
止部に適正に係合せず、それを乗り越えた場合には、従
来構成であると、ラチェット爪が次の係止部を同じタイ
ミングで次々と乗り越えてしまい、ロープ引き操作に大
きなロスが生じることになるが、本発明装置では、一方
のラチェット爪が係止部を乗り越えても、前記ロープリ
ールがほんの少し回転したところで、タイミングが一致
しないように配設せしめられた他方のラチェット爪が適
正姿勢で係止部に接当して係合し、前記ロープリールの
回転が前記連動回転体に伝達される。
【0012】このため、本発明装置によれば、リコイル
ロープの引き操作にロスを生じ難くできて、空振りを防
止し得、滑らかな引き心地が得られる。また、前記付勢
部材としてコイルばねを用い、その一端部をフック状に
して前記ロープリール(又は前記連動回転体)に係止さ
せるようにしたことにより、付勢部材が外れ難くなり、
信頼性が増す。
【0013】さらに、前記駆動部と前記従動部との間の
動力伝達系の途中に、ゼンマイ機構等からなる緩衝・蓄
力手段を介装したことにより、ロープの引き力変動を可
及的に抑えることができ、ロープ引き操作を円滑に行う
ことができるとともに、力の弱い作業者でも、エンジン
を容易に始動させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照して本発明
の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係るリ
コイルスタータ装置の一実施形態をを示す断面図であ
る。図示のリコイルスタータ装置5は、小型空冷2サイ
クルガソリンエンジン等の内燃エンジン1のクランク軸
2の一端部2aに近接して配置されるものであり、前記
内燃エンジン1の一側部に取付可能な、筐体として円筒
状をなす二つ割り構造のケース11を有し、該ケース1
1における反エンジン側の外側ケース部材11a内に、
リコイルロープ21(リコイルハンドル22)を引っ張
ることにより回転せしめられる駆動部6が配在され、エ
ンジン側ケース部材11bに、前記駆動部6から独立し
て回転できるようにされた従動部7が配在されている。
【0015】詳細には、前記外側ケース部材11a中央
に、固定支軸12が突設され、この固定支軸12の基端
側に、前記リコイルロープ21が巻装されたロープリー
ル20が回動自在に外嵌され、前記固定支軸12の突出
端側、つまり、前記ロープリール20と前記従動部7を
構成する連動プーリ35との間に、前記ロープリール2
0から独立して回動できるように、連動回転体としての
ゼンマイ香箱16、起動プーリ17、及び、緩衝・蓄力
用ゼンマイ18からなる緩衝・蓄力用ゼンマイ機構15
が外嵌されるとともに、抜け止め用ビス14が螺合せし
められている。
【0016】ここでは、前記クランク軸2の回転軸線O
上に、前記固定支軸12の中心軸線、前記ロープリール
21及び前記緩衝・蓄力用ゼンマイ機構15の回転軸
線、及び、前記従動部7を構成する前記従動プーリ35
の回転軸線が配在されており、前記ロープリール20の
回転が、前記緩衝・蓄力用ゼンマイ機構15と前記連動
プーリ35を介して、前記内燃エンジン1の前記クラン
ク軸2に伝達されるようになっている。
【0017】前記緩衝・蓄力用ゼンマイ機構15は、入
力側の前記ゼンマイ香箱16と出力側の前記起動プーリ
17との間に、前記緩衝・蓄力用ゼンマイ18が配在さ
れ、前記ゼンマイ香箱16と前記起動プーリ17とは同
軸的に相対回転可能に配在され、詳細は図示していな
が、従来周知の態様で前記緩衝・蓄力用ゼンマイ18の
外端は前記ゼンマイ香箱16に係止され、その内端は前
記起動プーリ17に係止され、前記ゼンマイ香箱16と
前記起動プーリ17との一方を他方に対して相対回転さ
せることにより、その他方に回転力が付与されるように
なっている。
【0018】前記ゼンマイ香箱16は、中央に円筒ボス
部16aが形成され、該円筒ボス部16aの内周と前記
固定支軸12との間にワンウェイクラッチ19が配設さ
れ、前記ゼンマイ香箱16は、前記固定支軸12の回り
に一方向にのみ回転可能に支持されている。前記起動プ
ーリ17は、中央に円筒ボス部17bが形成され、該円
筒ボス部17bが前記固定支軸12に回転自在に外嵌さ
れている。
【0019】前記外側ケース部材11aと前記ゼンマイ
香箱16との間には、前記ロープリール20が配在さ
れ、該ロープリール20は、段付き円盤状とされ、その
外周には、前記リコイルロープ21が巻装される溝部2
0aが形成されるとともに、その内周中央には前記ゼン
マイ香箱16の前記円筒ボス部16aに回動自在に外嵌
される筒状ボス部26が設けられている。該筒状ボス部
26には、後述するリコイル用ラチェット機構40に供
するための一対の爪受け部27A、27Bとそれぞれ対
をなすばね受け部28A、28Bとが、相互に180°
の角度間隔をあけて四つで十字乃至卍形状を呈するよう
に半径方向外方に向けて突設されている。
【0020】前記リコイルロープ21は、従来周知の構
成のリコイルスタータ装置におけるものと同様に、一端
が前記溝部20aの底部に係止され、前記外側ケース部
材11aから外部に引き出された他端には、ロープ引き
ハンドル22(図6参照)が取り付けられている。
【0021】また、前記ロープリール20と前記外側ケ
ース部材11aとの間には、外端が前記ロープリール2
0に係止され、内端が前記外側ケース部材11aの中心
部に係止されたリコイル用ゼンマイ23が配設され、前
記リコイルロープ21が引っ張られて前記ロープリール
20が回転せしめられた後、前記リコイル用ゼンマイ2
7に蓄力された復元力により、前記ロープリール21を
元位置に復帰させて、前記リコイルロープ21を自動的
に巻き取るようにされている。そして、前記ロープリー
ル20と前記ゼンマイ香箱16との間に、前記リコイル
用ラチェット機構40が配在されている。
【0022】該リコイル用ラチェット機構40は、図
2、図3を参照すればよくわかるように、前記ロープリ
ール20の前記ゼンマイ香箱16側には、相互に180
°の角度間隔をあけて、それぞれが揺動自在に支持され
た二個のラチェット爪40A、40Bと、該二個のラチ
ェット爪40A、40Bをそれぞれ半径方向外方に付勢
する付勢部材としての圧縮コイルばね50、50と、前
記ゼンマイ香箱16の前記ロープリール20側の面に突
設された短円筒状の爪受け環状部60と、からなってお
り、該爪受け環状部60には、相互に同一の角度α間隔
(120°)をあけて内方に突出する台形状の係止部6
1、62、63が三つ形成されている。
【0023】前記ラチェット爪40、40は、図2、図
3に加えて、図4、図5を参照すればよくわかるよう
に、前記ロープリール20の板状部25における前記一
対の爪受け部27A、27B近傍に形成された軸受け穴
25a、25aに回動自在に嵌挿される揺動軸部43が
突設された半円筒面を有する基部41と、該基部41か
ら伸びる、へ字状先端部41aを有するアーム部42
と、からなっており、前記基部41の半円筒面は、前記
爪受け部27A、27Bに形成された半円筒受け面27
a、27bに摺動自在に当接せしめられている。前記揺
動軸部43の先端部には抜け止めピン44が挿着されて
いる。
【0024】前記アーム部42、42と前記ロープリー
ル20における前記筒状ボス部26の前記一対のばね受
け部28A、28Bとの間には、前記ラチェット爪40
A、40Bを常時半径方向外方に付勢して、前記係止部
61、62、63に適正姿勢で係合させるべく、そのへ
字状先端部41aを前記ゼンマイ香箱16に設けられた
前記爪受け環状部60に押し付けるようにするための、
付勢部材としての前記圧縮コイルばね50、50が介装
されている。
【0025】ここでは、前記圧縮コイルばね50、50
の一端部51は、前記ラチェット爪40A、40Bの前
記アーム部42の先端側に設けられた外れ止め用の凹部
46内に挿入されるとともに、該凹部46内に突設され
た外れ止め用の凸部47に外嵌され、その他端部52
は、フック状に折り曲げられて、前記ロープリール20
に形成された引っ掛け穴25bに挿入係止されている。
【0026】一方、前記従動部7は、前記連動プーリ3
5と、遠心式ラチェット機構30と、からなっている。
該遠心式ラチェット機構30は、図6を参照すればよく
わかるように、前記起動プーリ17における前記エンジ
ン1側の面に突設された一対の伝達係合突部31、31
と、前記クランク軸2の前記一端部2aに固着された前
記連動プーリ35とを有し、該連動プーリ35には、例
えば二つの始動爪36が揺動可能に支持されている。該
始動爪36は、通常は、図示していない付勢ばねにより
内方(前記回転軸線O側)に向けて付勢されて、前記伝
達係合突部31、31に係合しているが、前記内燃エン
ジン1が始動せしめられると、前記クランク軸2側から
駆動された前記連動プーリ35の回転による遠心力によ
り半径方向外方に揺動して、前記係合が解除されるよう
になっている。
【0027】前記の如くの構成とされた本実施形態のリ
コイルスタータ装置5においては、リコイルロープ21
(リコイルハンドル22)を引っ張ると、前記ロープリ
ール20が図3において時計回り(R方向)に回転せし
められ、該ロープリール20と一体的に、それに設けら
れた二個のラチェット爪40A、40B(180°間
隔)も回転せしめられる。前記二個のラチェット爪40
A、40Bが回転し始めると、図3(A)に示される如
くに、例えば、その一方のラチェット爪40Aが、前記
ゼンマイ香箱16に設けられた三個の係止部61、6
2、63(120°〔=α〕間隔)のうちの一つであ
る、例えば、係止部61に接当するが、このとき、他方
のラチェット爪50Bは、前記三個の係止部61、6
2、63のうちの他の二個62、63からは所定角度β
(180°−120°=60°)だけ離れた位置にあ
る。
【0028】この場合、前記他方のラチェット爪40B
は、前記係止部61、62、63からは離れた位置にあ
るので、前記圧縮コイルばね50の付勢力により、その
へ字状先端部41aが、前記ゼンマイ香箱16に設けら
れた前記爪受け環状部60に押し付けられた、前記係止
部61、62、63に適正に係合するように適正姿勢で
保たれている。
【0029】ここで、前記一方のラチェット爪40Aが
前記係止部61に適正に係合せず、それを乗り越えた場
合(図5(A)に仮想線で示す)には、従来構成である
と、ラチェット爪が係止部を次々と乗り越えてしまい、
ロープ引き操作に大きなロスが生じることになるが、本
実施形態では、一方のラチェット爪40Aが前記係止部
61を乗り越えても、図3(B)に示される如くに、前
記ロープリール20がほんの少し回転したところで、前
記係止部62と前記係止部63との間に位置していた前
記他方のラチェット爪40Bが、適正姿勢で前記係止部
62にただちに接当して係合し、前記ロープリール20
の回転が、前記ゼンマイ香箱16に確実に伝達される。
このため、本実施形態のリコイルスタータ装置5では、
リコイルロープの引き操作にロスを生じ難くできて、空
振りを防止し得、滑らかな引き心地が得られる。
【0030】また、前記付勢部材として圧縮コイルばね
50を用い、その一端部52をフック状にして前記ロー
プリール20に係止させるようにしたことにより、付勢
部材が外れ難くなり、信頼性が増す。さらに、前記駆動
部と前記従動部との間の動力伝達系の途中に、緩衝・蓄
力用ゼンマイ機構15等からなる緩衝・蓄力手段を介装
したことにより、前記緩衝・蓄力用ゼンマイ機構15
は、前記駆動部6の駆動の過程において、該駆動部6の
駆動によって緩衝しつつ蓄力するとともに、該蓄力によ
り前記従動部7を駆動するので、リコイルロープの引き
力変動を可及的に抑えることができ、ロープ引き操作を
円滑に行うことができるとともに、力の弱い作業者で
も、エンジンを容易に始動させることができる(詳しく
は、特願平11−238642号を参照されたい)。
【0031】以上、本発明の一実施形態について詳述し
たが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱す
ることなく、設計において種々の変更ができるものであ
る。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば、リコイルロープの引き操作にロスを生じ難
くでき、空振りを防止し得て、滑らかな引き心地が得ら
れるようにされたリコイルスタータ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリコイルスタータ装置の一実施形
態を示す断面図。
【図2】図1に示されるリコイルスタータ装置に備えら
れるロープリールとゼンマイ香箱との間に配設されたリ
コイル用ラチェット機構を示す部分切欠斜視図。
【図3】図1のIII-III 矢視断面図。
【図4】図1に示されるリコイルスタータ装置に備えら
れるリコイル用ラチェット機構を示す部分切欠拡大側面
図。
【図5】図1に示されるリコイルスタータ装置に備えら
れるリコイル用ラチェット機構を示す拡大断面図。
【図6】図1のVI−VI矢視断面図。
【符号の説明】
5 リコイルスタータ装置 6 駆動部 7 従動部 15 緩衝・蓄力用ゼンマイ機構(緩衝・蓄力手段) 16 ゼンマイ香箱(連動回転体) 20 ロープリール 21 リコイルロープ 23 リコイル用ゼンマイ(リコイル用付勢手段) 40 リコイル用ラチェット機構 40A、40B ラチェット爪 50 圧縮コイルばね(付勢部材) 52 一端部 61、62、63 係止部 O 回転軸線 β 所定角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リコイルロープ(21)が巻装されて、
    該リコイルロープ(21)を引っ張ることにより回転せ
    しめられるロープリール(20)、前記リコイルロープ
    (21)を巻き取るべく前記ロープリール(20)を逆
    転させるリコイル用付勢手段(23)、及び、前記ロー
    プリール(21)の回転がリコイル用ラチェット機構
    (40)を介して伝達される連動回転体(16)、から
    なる駆動部(6)と、該駆動部(6)の回転が伝達され
    る従動部(7)と、を備えたリコイルスタータ装置にお
    いて、 前記リコイル用ラチェット機構(40)は、前記ロープ
    リール(20)及び前記連動回転体(16)のうちの一
    方に揺動自在に支持された複数個のラチェット爪(40
    A、40B)と、該複数個のラチェット爪(40A、4
    0B)を半径方向に付勢する付勢部材(50、50)
    と、前記ロープリール(20)及び前記連動回転体(1
    6)のうちの他方に設けられた複数個の係止部(61、
    62、63)と、からなっており、前記ロープリール
    (20)が一方向に回転せしめられるときには、その回
    転を前記連動回転体(16)に伝達すべく、前記複数個
    の係止部(61、62、63)のうちの少なくとも一個
    と前記複数個のラチェット爪(40A、40B)のうち
    の少なくとも一個とが接当係合するとともに、前記複数
    個の係止部(61、62、63)のうちの他の少なくと
    も一個と前記複数個のラチェット爪(40A、40B)
    のうちの他の少なくとも一個とが所定角度(β)だけ離
    れるように、前記ラチェット爪(40A、40B)及び
    前記係止部(61、62、63)の個数及び位置が設定
    されていることを特徴とするリコイルスタータ装置。
  2. 【請求項2】 前記リコイル用ラチェット機構(40)
    は、180°間隔をあけて配在された二個のラチェット
    爪(40A、40B)と、120°間隔をあけて配在さ
    れた三個の係止部(61、62、63)と、で構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のリコイルスタ
    ータ装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢部材がコイルばね(50)であ
    り、その一端部(52)がフック状とされて前記ロープ
    リール(20)又は前記連動回転体(16)に係止され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリコイ
    ルスタータ装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動部(6)と前記従動部(7)と
    の間の動力伝達系の途中に、緩衝・蓄力手段(15)が
    介装されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか一項に記載のリコイルスタータ装置。
  5. 【請求項5】 前記緩衝・蓄力手段(15)は、前記駆
    動部(6)の駆動の過程において、該駆動部(6)の駆
    動によって緩衝しつつ蓄力するとともに、該蓄力により
    前記従動部(7)を駆動するようにされていることを特
    徴とする請求項4に記載のリコイルスタータ装置。
  6. 【請求項6】 前記緩衝・蓄力手段は、ゼンマイ機構
    (15)であることを特徴とする請求項4又は5に記載
    のリコイルスタータ装置。
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CN103133179A (zh) * 2013-03-14 2013-06-05 华北电力大学(保定) 一种控制中小型斯特林机正向启动与反向工作的装置

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