JP2002137262A - 成形品の取出装置 - Google Patents

成形品の取出装置

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JP2002137262A JP2000334814A JP2000334814A JP2002137262A JP 2002137262 A JP2002137262 A JP 2002137262A JP 2000334814 A JP2000334814 A JP 2000334814A JP 2000334814 A JP2000334814 A JP 2000334814A JP 2002137262 A JP2002137262 A JP 2002137262A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取出装置において突出し動作開始時点及び成
形品の引抜き動作開始時点を最適タイミングとし且つ自
動調整できるようにする。 【解決手段】 取出装置は、イジェクト待ち時間調整部
51と引抜き待ち時間調整部52とを備える。イジェク
ト待ち時間調整部51はイジェクトタイマ3のイジェク
ト待ち時間Tiを短縮し、反応時間Tjが吸着圧上昇予
測時間Tsと一致する付近では反応時間Tjが吸着圧上
昇予測時間Tsよりも短くならないようにイジェクト待
ち時間Tiを微調整する。引抜き待ち時間調整部52
は、引抜き待ちタイマ4の引抜き待ち時間Taを短縮
し、引抜き待ち時間Taの終了時点が設定圧力値P1の
検出時点Bよりも短くならないように引抜き待ち時間T
aを微調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着機構を備えた
把持機構部により金型から成形品を吸着させて取出す成
形品の取出装置の技術分野に属し、特に金型からの成形
品取出しタイミングおよび成形品引抜きタイミングが効
率的に行われる成形品の取出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の基本動作としては、図10
に示すように、金型を締め付けた後に(図10
(a))、この金型内に樹脂を射出し(図10
(b))、この樹脂が冷却すれば(図10(c))、金
型を開放し(図10(d))、この金型機構に備える突
出し機構部により成形品を突出し、成形品の取出装置に
て金型内の成形品を取出す(図9(e))。
【0003】前記取出装置は、把持機構部、移動機構
部、位置検出手段を備える。前記把持機構部は、横行、
昇降、前進後退等するアーム軸より構成され、金型内の
成形品を取出すためのものである。この把持機構部は、
先端に吸着機構が取付けられており、この吸着機構によ
って成形品を吸着させて掴む。前記移動機構部は、前記
把持機構部を移動させるものであり、サーボモータ等で
構成される。また、前記位置検出手段は、前記移動機構
部での駆動量等に基づいて前記把持機構部の位置を検出
するものである。この位置検出手段は、取出し信号によ
り把持機構部が待機位置から移動を開始すると常時移動
位置を検出する。
【0004】そして、前記取出装置による成形品の取出
し動作は、図11に示すように、取出装置の把持機構部
7は、通常、待機位置(A)に停止しており、金型3
0,40の移動型40が移動し型開きが終了して取出し
信号が出力されると移動を開始する。そして、この把持
機構部7は、金型進入位置(B)で移動方向を変え成形
品取出し位置(C)に到達した時点で停止する。する
と、金型機構側の突出し機構部8が起動して金型40か
ら成形品20を離間させて、この成形品20を把持機構
部7の吸着機構9で吸着させる。そして、その状態で把
持機構部7を引抜き位置(D)まで後退させて成形品2
0を引抜いた後、成形品開放位置(図示せず)に移動し
て吸着機構9による吸着を解除して成形品20を回収し
た後に、元の待機位置(A)に復帰する。
【0005】そして、前記取出し動作は、図12に示す
タイミングで行われる。すなわち、型開きが終了して取
出し信号Szが出力された時点で、図12(a)に示す
ように、把持機構部7が前記待機位置(A)から前記金
型進入位置(B)に向かって移動を開始し、Tz時間経
過後に前記金型進入位置(B)において移動方向を変
え、図12(b)に示すように、前記取出し位置(C)
に向かって移動し、Ty時間経過後に取出し位置(C)
に到達する。そして、図12(c)に示すように、イジ
ェクト信号Seが出力されて突出し機構部8が作動し、
成形品20を金型40から離間させ、この突出し動作が
終了するTe時間経過後に、図12(d)に示すように
把持機構部7による成形品20の吸着が完了するまでの
Tx時間待つ。Tx時間経過後に引抜き信号Sxが出力
されると、把持機構部7は図12(e)に示すようにT
y’時間経過後に前記引抜き位置(D)まで後退する。
従って、前記取出し信号Szが出力されてから成形品2
0を吸着するまでに、Tz+Ty+Te+Tx時間の比
較的多くの時間を要し、そのために作業能率を低下させ
る要因になっていた。
【0006】そこで、図13に示すように、前記把持機
構部7の移動と前記突出し機構部8による突出し動作と
を並行して行い、予め把持機構部7が前記取出し位置
(C)に到達するタイミングと、突出し機構部8による
突出し動作の完了するタイミングとを一致させるように
イジェクト信号Seの出力タイミングを演算し(図13
(c)参照)、これにより、図12のタイミングチャー
トに従う取出装置に比して突出し動作時間Te分だけ成
形品の全取出し時間を短縮するものが提案された(実公
平7−27145号公報〔実用新案登録第211164
3号〕)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金型機構側
の突出し機構部8においてその始動時と稼動時とではこ
れに使用される油圧シリンダ内や潤滑のための油の温度
が変わって油の粘性抵抗が変動することがある。そのた
め、稼動時では始動時に比して油の温度が上昇し粘性抵
抗が下がって突出し機構部8の突出し動作が速くなる。
また、油圧シリンダの状態や成形品を突くイジェクトピ
ンの状態等、種々の要因によって突出し機構部8の突出
し時間は変動し得る。
【0008】この場合、図13に示すタイミングの取出
装置は、予めイジェクト信号Seの出力タイミングを演
算することにより、把持機構部7の取出し位置到達時間
と突出し機構部8の突出し動作完了時間とを一致させて
いるため、突出し機構部8の突出し動作が速くなった場
合、成形品20の突出し完了が把持機構部7の到着より
前になることが生じる。すると、成形品20の吸着不良
を起こし、まれに成形品を落下させてしまうという問題
があった。
【0009】一方、前記突出し機構部8の突出し動作の
完了時点を検知するためには、金型機構側(30,4
0)の所望の場所に近接スイッチなどの検知手段を設置
し、そこからの信号を取出装置へ伝達させる必要があ
る。このような検知手段を金型機構側(30,40)に
設けることは、精密に設計された金型(30,40)を
さらに複雑化させたり、また、金型(30,40)の経
時稼動に伴い誤動作を起こしたり、金型(30,40)
を破損させるおそれがある等の問題がある。従って、前
記のような検知手段を設けることなく、取出装置側のみ
において前記突出し機構部8の突出し動作完了時点(イ
ジェクトピンの前進限到達時点)を正確に検知すること
は、現実には非常に困難である。一方、前記吸着待ち時
間Txとしては、前記吸着機構9の吸着圧力が把持機構
部7の移動中に成形品を落下させることなく保持してい
るのに十分な負圧(真空圧)に到達するまでに要する時
間に丁度設定するのが、時間ロスがなく理想的である。
【0010】しかしながら、実際には成形品の吸着が完
了するのに要する時間より余裕を見て設定される。これ
は、突出し機構部8において装置環境の変化によって始
動時と稼動時とで突出し速度が変化し、そのため、把持
機構部7の引抜きタイミングが早くなって吸着タイミン
グがずれると成形品の吸着が不完全となって把持機構部
7の移動中に成形品を落下させるおそれがあるからであ
る。そして、前記吸着待ち時間Txをどのくらいに設定
するかは作業者間で非常にバラツキがあり、結局はかな
りの余裕を見て時間設定されていた。そのため、この吸
着待ち時間Txは、繰り返し行われる成形品の取出しし
作業全体の能率を低下させ、このことは成形品の生産効
率向上の妨げとなっていた。
【0011】また、既述のように吸着タイミングがずれ
た場合、タイマの時間を調整し吸着待ち時間Txも含む
引抜き待ち時間を再設定したり、突出し機構部8のイジ
ェクト信号Seの出力タイミングを調整したりして、引
抜き動作を順調に行わせるためには、熟練者の経験が必
要であり、誰でも簡単に調整できるものではない。さら
には、前記吸着機構9に亀裂が入ったり先端が欠けたり
して破損した場合、前記のようなタイミング調整を行っ
ても正常な引抜き動作に復帰できず、また、このような
吸着不良が生じていることを発見するためには作業者が
常に監視しておく必要があった。
【0012】本発明は、『金型の型開き後に突出し機構
部により金型から離間された成形品を、吸着機構を備え
た把持機構部により保持させて取出す成形品の取出装
置』において、金型機構側に検知手段を設けることなく
突出し機構部の突出し動作時間を把握し且つ成形品の引
抜き待ち時間を正確に見極めることにより成形品の全取
出し時間を短縮すると共に、装置状態に応じて突出し機
構部の突出し動作開始時点および成形品の引抜き動作開
始時点を自動調整できるようにし、ひいては成形品の生
産効率を向上させることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に講じた技術的手段は、次のようである。『成形品を吸
着した前記吸着機構の吸着圧力を検出する吸着圧検出手
段と、前記把持機構部が成形品の取出し位置に到着して
から前記吸着圧検出手段での検出圧力値が設定圧力値に
達するまでの反応時間を計測する計測手段と、前記把持
機構部が取出し動作を開始してから前記突出し機構部の
突出し動作開始時点までのイジェクト待ち時間を計時す
る第1計時手段と、前記把持機構部が成形品の取出し位
置に到着してから当該把持機構部の引抜き動作開始時点
までの引抜き待ち時間を計時する第2計時手段と、前記
第1計時手段の前記イジェクト待ち時間を短縮し、前記
反応時間が予め設定した吸着圧上昇予測時間と一致する
付近では前記反応時間が前記吸着圧上昇予測時間よりも
短くならないように前記イジェクト待ち時間を微調整す
るイジェクト待ち時間調整部と、前記第2計時手段の前
記引抜き待ち時間を短縮し、前記引抜き待ち時間の終了
時点が前記吸着圧検出手段による前記設定圧力値の検出
時点よりも短くならないように前記引抜き待ち時間を微
調整する引抜き待ち時間調整部とを備えたことを特徴と
する。』
【0014】前記技術的手段は、次のように作用する。
前記突出し機構部の突出し動作開始時点が前記把持機構
部の取出し位置到着時点である場合、前記計測手段で計
測された反応時間には、前記突出し機構部の突出し動作
時間と、前記吸着機構が成形品の吸着を開始してからそ
の吸着圧力が前記設定圧力値に達するまでの吸着圧上昇
時間とが含まれる。
【0015】ここで、前記設定圧力値とは、前記吸着機
構で成形品を落下することなく吸着するのに必要な負圧
(真空圧)値であり、実験や経験則等に基づいて決定さ
れ、例えば、30KPa程度を目安とする。また、前記
イジェクト待ち時間調整部において予め設定した吸着圧
上昇予測時間とは、前記吸着圧上昇時間とみなせる時間
を実験や経験則等に基づいて決定した値であり、例え
ば、30msec程度を目安とする。
【0016】そして、前記イジェクト待ち時間調整部に
よって前記イジェクト待ち時間が短縮されて、前記反応
時間が前記吸着圧上昇予測時間と略一致する時点となる
と、前記把持機構部が取出し動作を開始してから成形品
の取出し位置に到着するまでの移動時間のうち前記突出
し動作時間分を残した時点で、前記第1計時手段のイジ
ェクト待ち時間が終了することとなる。すなわち、前記
把持機構部が前記取出し位置に到着する時点と、前記突
出し機構部が突出し動作を終了する前進限到達時点とが
略一致する。これにより、前記把持機構部の取出し位置
到着と略同時に突出し機構部による成形品の金型からの
離間が完了する。従って、図13のタイミングチャート
に従う従来装置と比較して、成形品の取出し時間は、突
出し機構部の突出し動作時間分短縮することができる。
【0017】また、前記イジェクト待ち時間調整部によ
ると、前記反応時間が前記吸着圧上昇予測時間よりも短
くならないように前記イジェクト待ち時間を微調整する
ので、前記把持機構部が前記取出し位置に到着する時点
よりも前に、前記突出し機構部による成形品の金型から
の離間が完了することはない。従って、前記把持機構部
が成形品の吸着不良を起こすことなく確実に成形品をつ
かむことができる。一方、前記引抜き待ち時間調整部に
よって前記第2計時手段の前記引抜き待ち時間が短縮さ
れると、前記把持機構部の成形品取出し位置における停
止時間が前記吸着圧上昇予測時間と略一致する。
【0018】そして、前記引抜き待ち時間調整部によっ
て前記第2計時手段の前記引抜き待ち時間の終了時点が
前記吸着圧検出手段による前記設定圧力値の検出時点よ
りも短くならないように前記引抜き待ち時間を微調整す
ることで、前記把持機構部の停止時間が実際に前記吸着
機構の吸着圧力が前記設定圧力値に達するまでの吸着圧
上昇時間に近づけられる。従って、従来装置では多くの
余裕を見て設定されていた引抜き待ち時間を実際に前記
吸着機構の吸着圧力が前記設定圧力値に達するまでの吸
着圧上昇時間と略等しくでき、その結果、前記引抜き待
ち時間を大幅に短縮することができる。しかも、前記引
抜き待ち時間調整部によると、前記引抜き待ち時間が前
記吸着圧検出手段による前記設定圧力値の検出時点より
も短くならないように微調整するので、把持機構部が成
形品を吸着不十分な状態では引抜き動作が開始されるこ
ともない。
【0019】なお、前記イジェクト待ち時間や前記引抜
き待ち時間の短縮は、前記反応時間が前記吸着圧上昇予
測時間と略一致する時点まで一度に行っても良いし、前
記時点まで何回かに分けて徐々に行っても良く、そし
て、徐々に時間短縮する場合の最初の数回は、短縮割合
を大きくしても良い。前記時間短縮を一度に行う場合
は、次の取出し動作時からは最適な取出しタイミングを
実現できる。但し、この場合、既述のとおり突出し機構
部の突出し動作時間が変動して早くなってしまった場合
に把持機構部の取出し位置到着前に成形品を突き切って
しまうおそれがある。一方、前記時間短縮を徐々に行う
場合は、何回かの取出し動作を行はないと最適な取出し
タイミングを実現できないが、例え前記突出し動作時間
が変動して早くなってしまっても、把持機構部の取出し
位置到着前に成形品を突き切ってしまう事態は避けられ
る。従って、前記時間短縮の仕方は、突出し機構部の特
性に応じて適宜に設定することとなる。また、前記イジ
ェクト待ち時間や前記引抜き待ち時間の微調整は、次の
取出し動作時において所定の微小時間分の増加または減
少を行うことによる。これにより、最適な取出しタイミ
ングから大幅に逸脱することが防げる。
【0020】また、前記技術的手段において、『前記引
抜き待ち時間調整部による微調整の後に前記引抜き待ち
時間の終了時点が前記吸着圧検出手段による前記設定圧
力値の検出時点よりも短くなった回数が所定回数連続す
るか否かを判別する制御部と、前記制御部により前記回
数が所定回数連続すると判別された場合は、前記吸着機
構における吸着異常の旨を報知する報知手段とを設け
た』ものでは、前記報知により、吸着機構の破損等のお
それが作業者に直ちに伝わり所定のメンテナンス作業に
直ちに取り掛かれるので、装置の停止時間を必要最小限
に止め、必要以上の稼働率の低下を防止できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、前記イ
ジェクト待ち時間調整部によって成形品の取出し時間か
ら前記突出し動作時間分の短縮が行われ、また、前記引
抜き待ち時間調整部によって前記把持機構部が停止して
いる引抜き待ち時間は必要最小限に止められる。これに
より、成形品の全取出し時間を大幅に短縮できる。ま
た、前記イジェクト待ち時間調整部や前記引抜き待ち時
間調整部の微調整によって前記イジェクト待ち時間や前
記引抜き待ち時間を、成形品の取出しが確実に行えるよ
うに自動調整される。従って、無人工場等でも成形機等
を含めた装置を停止させることなく効率的な長時間連続
稼動を実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照しながら説明する。図1は、実施の
形態による成形品の取出装置の構成を示すブロック図で
ある。図1に示すように、実施の形態による成形品の取
出装置は、従来装置と同様に把持機構部7、吸着機構
9、移動機構部10、位置検出手段11を備え、さら
に、吸着圧検出手段1、計測手段2、イジェクトタイマ
(第1計時手段)3、引抜き待ちタイマ(第2計時手
段)4、CPU(中央処理装置)5、および報知手段6
を備える。なお、前記把持機構部7、前記吸着機構9、
前記移動機構部10、前記位置検出手段11は、従来装
置と同様の構成であり、また、取出装置の基本動作は、
図11に示したとおりであり、金型機構側の突出し機構
部8により金型から離間された成形品20を所定のタイ
ミングで取出す。
【0023】前記吸着圧検出手段1は、成形品を吸着す
る前記吸着機構9の吸着圧力を検出するものであり、例
えば、アナログ式またはデジタル式の圧力センサが用い
られる。この吸着圧検出手段1は、少なくとも前記把持
機構部7が取出し位置に停止している間に前記吸着機構
9の吸着圧力を検出するが、前記把持機構部7が引抜き
位置に移動した後に開放位置へ向かう途中においても前
記吸着機構9の吸着圧力を検出するようにしても良い。
すなわち、前記取出し位置では前記吸着機構9が成形品
を保持するのに最低必要な負圧に達しているか否かの確
認のための検出が行われ(例えば、図2中のP1以上か
否か。)、一方、前記開放位置へ向かう途中では前記吸
着機構9において成形品を確実に掴んでいるか否かの確
認のための検出が行われる(例えば、図2中のP2以上
か否か。)。このような場合、前記吸着圧検出手段1と
しては、それぞれの吸着圧検出のために2つの圧力セン
サを備えるものでも良いし、1つの圧力センサによって
それぞれの吸着圧検出を行えるようにしたものでも良
い。
【0024】前記測定手段2は、前記把持機構部7が金
型内の取出し位置に到着してから前記吸着圧検出手段1
での検出圧力値が設定圧力値P1に到達するまでの反応
時間Tjを計測するものである。この反応時間Tjは、
前記突出し機構部8の突出し動作開始時点が前記把持機
構部7の取出し位置到着時点である場合、前記突出し機
構部8の突出し動作時間Teと、前記吸着機構9が成形
品の吸着を開始してからその吸着圧力が前記設定圧力値
P1に達するまでの吸着圧上昇時間Twとの合計時間と
なる(図5中の(c)を参照。)。
【0025】そして、前記設定圧力値P1としては、前
記吸着機構9で成形品を落下することなく吸着するのに
必要な負圧(真空圧)値であり、実験や経験則等に基づ
いて決定する。すなわち、図2に示すように、前記吸着
機構9の吸着圧力は、成形品吸着前のP0から成形品を
吸着すると上昇し、成形品を落下することなく吸着する
のに必要な負圧P1(例えば、30KPa)に達した
後、略確実に吸着を行っている負圧P2(例えば、45
KPa)となる。そこで、前記設定圧力値として図2に
示す負圧P1を目安とする。但し、前記設定圧力値P1
を具体的にどのくらいに設定するかは成形品の種類等に
より任意に決定できる。
【0026】前記イジェクトタイマ3は、前記把持機構
部7が取出し動作を開始してから前記突出し機構部8の
突出し動作開始時点までのイジェクト待ち時間Ti(例
えば、図5(c)を参照。)を計時するものである。す
なわち、このイジェクトタイマ3のタイムアップによっ
て、前記金型機構側の前記突出し機構部8の突出し動作
開始を指令するイジェクト信号Seの出力時点が決定さ
れる。
【0027】前記引抜き待ちタイマ4は、前記把持機構
部7が成形品の取出し位置に到着してから当該把持機構
部7の引抜き動作開始時点までの引抜き待ち時間Ta
(例えば、図5(d)を参照。)を計時するものであ
る。すなわち、この引抜き待ちタイマ4のタイムアップ
によって、前記把持機構部7が取出し位置から引抜き動
作開始を指令する引抜き信号Sxの出力時点が決定され
る。
【0028】前記CPU5は、ROM12に予め記憶さ
れたプログラムに基づいて本取出装置全体を動作制御す
るものであり、また、前記位置検出手段11、前記イジ
ェクトタイマ3、前記引抜き待ちタイマ4からの出力お
よびRAM13に記憶するデータに基づき信号処理をす
る。すなわち、前記CPU5は、前記イジェクトタイマ
3によるイジェクト待ち時間Tiがタイムアップすると
金型機構側の突出し機構部8に対し成形品の突き出し動
作開始を指令するイジェクト信号Seを出力し、前記引
抜き待ちタイマ4による引抜き待ち時間Taがタイムア
ップすると把持機構部7の引抜き動作開始を指令する引
抜き信号Sxを出力する。
【0029】また、前記CPU5は、イジェクト待ち時
間調整部51と引抜き待ち時間調整部52とを備える。
前記イジェクト待ち時間調整部51は、前記イジェクト
タイマ3の前記イジェクト待ち時間Tiを徐々に短縮し
て行き、前記測定手段2で測定された反応時間Tjが予
め設定した吸着圧上昇予測時間Tsと一致する付近では
前記反応時間Tjが前記吸着圧上昇予測時間Tsよりも
短くならないように前記イジェクト待ち時間Tiを微調
整するものである(図7(c)を参照。)。
【0030】また、前記引抜き待ち時間調整部52は、
前記引抜き待ちタイマ4の前記引抜き待ち時間Taを徐
々に短縮して行き、前記反応時間Tjが前記吸着圧上昇
予測時間Tsと一致する付近では前記引抜き待ち時間T
aの終了時点が前記吸着圧検出手段1による前記設定圧
力値P1の検出時点Bよりも短くならないように前記引
抜き待ち時間Taを微調整するものである(図7(d)
を参照。)。
【0031】ここで、前記予め設定した吸着上昇予測時
間Tsは、図2に示すように、前記吸着機構9の成形品
吸着開始時点t1から前記設定圧力値P1の到達時点t
2までの吸着圧上昇時間Twとみなせる時間を実験や経
験則等に基づいて決定した値である。すなわち、前記突
出し機構部8の突出し動作完了時点が前記把持機構部7
の取出し位置到着時点と一致する場合、前記把持機構部
7は、前記吸着圧上昇時間Twだけ取出し位置で停止す
るのが最も時間ロスがなく、理想的な状態である。但
し、前記突出し動作時間が装置環境等にて変動し得るの
で、前記吸着圧上昇予測時間Tsとしては、実験や経験
則等に基づいて前記吸着圧上昇時間Twよりも若干の余
裕を持たせた値を設定する。この吸着圧上昇予測時間T
sを具体的にどのくらいに設定するかは装置環境等によ
り任意に決定できるが、例えば、30msec程度を目
安とする。
【0032】前記報知手段6は、前記吸着機構9の亀裂
や破損等による吸着不良のおそれがあることを報知する
ものである。すなわち、前記引抜き待ち時間調整部52
による微調整の後に前記引抜き待ち時間Taの終了時点
が前記吸着圧検出手段1による前記設定圧力値P1の検
出時点Bよりも短くなった回数が所定回数連続するよう
な場合は前記吸着機構9の破損等が考えられる。そこ
で、このような場合に前記報知手段6によって吸着不良
のおそれがある旨の報知がなされる。この報知手段6と
しては、例えば、装置の操作パネルにエラーメッセージ
を表示させたり、警報ランプを設け点灯させたり、警報
ブザーを設けブザーを鳴らしたりするものなどが使用さ
れる。この報知により、吸着機構9の破損等のおそれが
作業者に直ちに伝わり所定のメンテナンス作業に直ちに
取り掛かれるので、装置の停止時間を必要最小限に止
め、必要以上の稼働率の低下を防止できる。なお、前記
回数のカウントや連続回数の判別は、前記CPU5が行
う。
【0033】次に、前記取出装置の動作を説明する。図
3は、前記イジェクト待ち時間調整部51での制御フロ
ーを示し、図4は、前記引抜き待ち時間調整部52での
制御フローを示す。また、図5〜図7は、前記イジェク
ト待ち時間調整部51や前記引抜き待ち時間調整部52
での制御に従った取出し動作のタイミングチャートであ
り、図5は、最初の取出し動作時を示し、図6は、初回
以降の取出し動作時を示し、図7は、調整安定状態の取
出し動作時を示す。
【0034】新たな成形工程が行われる最初の取出し動
作としては、図5に示すタイミングチャートに従う。す
なわち、CPU5から移動機構部10に取出し信号Sz
が出力されると、待機位置にある把持機構部7が金型内
の取出し位置に向かって移動を開始する。そして、前記
位置検出手段11により把持機構部7の取出し位置到着
が確認されると、CPU5は、金型機構側の突出し機構
部8にイジェクト信号Seを出力して突出し動作開始の
指令を行う共に、前記計測手段2において時間計測の開
始を指令する。また、CPU5は、このとき同時に前記
引抜き待ちタイマ4の時間計時を開始させる。すると、
前記突出し機構部8により突出された成形品を吸着機構
9が吸着する。この吸着機構9の吸着圧力が前記設定圧
力値P1に達したと前記吸着圧検出手段1にて検出され
ると、CPU5は、前記計測手段2による時間計測の終
了を指令する。これにより、前記把持機構部7が成形品
の取出し位置に到着してから前記吸着圧検出手段1での
検出圧力値が設定圧力値P1に達するまでの反応時間T
jが計測され、この反応時間Tjは前記RAM13に一
旦記憶される。その後、前記引抜き待ちタイマ4で計時
していた引抜き待ち時間Taがタイムアップすると、C
PU5は、移動機構部10に対し引抜き信号を出力す
る。すると、把持機構部7は、引抜き動作を開始して成
形品を引抜いた後、開放位置で成形品の開放動作を行
い、元の待機位置に復帰する。
【0035】次に、次回からの取出し動作は、以下のよ
うに行われる。すなわち、図3に示すように、前記最初
の取出し動作実行(ステップS10)の後、数回は、ス
テップS11において前記イジェクト待ち時間調整部5
1によって前記イジェクトタイマ3のイジェクト待ち時
間Tiの短縮が行われた後に、ステップS12において
取出し動作(待機位置から取出し位置への移動、成形品
の引抜き待ち、引抜き動作、開放位置への移動、成形品
の開放、待機位置への復帰)の実行が行われる。この取
出し動作の際も前記測定手段2により反応時間Tjの測
定が行われる。
【0036】前記時間短縮は、図6(c)に示すよう
に、前記測定手段2で測定された反応時間Tj(前回の
取出し動作時での反応時間)が予め設定された吸着圧上
昇予測時間Tsよりも短くなる手前まで取出し動作の実
行のたび(取出しサイクルのたび)に徐々に行われる。
このときの時間短縮割合として、最初の何回かは大幅に
し、それ以降は小幅にする。これにより、時間短縮に要
する取出し動作の回数を少なくすることができる。ま
た、このように時間短縮を複数回に分けて徐々に行うこ
とにより、例え前記突出し機構部8の突出し動作時間が
変動して早くなってしまっても、把持機構部7の取出し
位置到着前に成形品を突き切ってしまう事態は避けられ
る。なお、前記短縮時間としては、例えば、2〜3回目
の取出し動作時では、最初の取出し動作実行時での反応
時間Tjの20〜30%の時間を目安とし、それ以降の
取出し動作時では、3〜5msec程度の時間を目安と
する。
【0037】そして、前記イジェクト待ち時間調整部5
1によって前記イジェクト待ち時間Tiが短縮されて、
図7(c)で示すように、前記反応時間Tjが前記吸着
圧上昇予測時間Tsと略一致する時点となると、前記把
持機構部7が取出し動作を開始してから成形品の取出し
位置に到着するまでの移動時間(Tz+Ty)のうち略
前記突出し動作時間Teを残した時点で、前記イジェク
トタイマ3のイジェクト待ち時間Tiがタイムアップ
(終了)することとなる。これにより、前記把持機構部
7が前記取出し位置に到着する時点と、前記突出し機構
部8が突出し動作を終了する前進限到達時点とが略一致
する。すなわち、前記把持機構部7の取出し位置到着と
略同時に突出し機構部8による成形品の金型からの離間
が完了する。従って、図13のタイミングチャートに従
う従来装置と比較して、成形品の取出し時間は、突出し
機構部8の突出し動作時間Te分短縮することができ
る。このようにして、効率的に且つ確実に前記イジェク
ト待ち時間Tiを略理想的な最適タイミングとなるよう
に自動設定される。
【0038】そして、ステップS13において前記反応
時間Tjが前記吸着圧上昇予測時間Tsよりも短くなっ
た場合は、ステップS14において前記イジェクト待ち
時間調整部51は、前記イジェクト待ち時間Tiを微小
時間増加させて、次回の取出し動作を実行する。前記次
回の取出し動作時において前記反応時間Tjが吸着圧上
昇予測時間Tsよりも長くなった場合は、再び前記イジ
ェクト待ち時間Tiを微小時間減少させる(ステップS
13、ステップS11)。このようにして、前記反応時
間Tjが前記吸着圧上昇予測時間Tsと一致する付近で
は前記イジェクト待ち時間Tiが微調整されるので、前
記把持機構部7が前記取出し位置に到着する時点よりも
前に、前記突出し機構部8による成形品の金型からの離
間が完了することはない。従って、前記把持機構部7が
成形品の吸着不良を起こすことなく確実に成形品をつか
むことができる。このようにして、略理想的な最適タイ
ミングに設定された前記イジェクト待ち時間Tiを維持
するように自動調整される。なお、前記微小時間の調整
幅としては、例えば、3〜5msec程度の時間を目安
とする。
【0039】一方、前記イジェクト待ち時間Tiの自動
調整と並行して、前記引抜き待ち時間調整部52によっ
て前記引抜き待ち時間Taも最適タイミングとなるよう
に自動調整される。すなわち、図4に示すように、ステ
ップS21において前記引抜き待ち時間調整部5によっ
て前記引抜き待ちタイマ4の引抜き待ち時間Taの短縮
が行われた後に、ステップS22において取出し動作の
実行が行われる。この取出し動作の実行は、前記ステッ
プS12に対応し、前記同様に取出し動作の際は前記測
定手段2による反応時間の測定、前記吸着圧検出手段1
による吸着機構9の吸着圧力の検出が行われる。
【0040】前記時間短縮は、図6(d)で示すよう
に、前記イジェクト待ち時間Tiの短縮割合と全く同様
に、前記測定手段2で測定された反応時間Tj(前回の
取出し動作時での反応時間)が予め設定された吸着圧上
昇予測時間Tsよりも短くなる手前まで取出し動作の実
行のたび(取出しサイクルのたび)に徐々に行われる。
【0041】そして、前記引抜き待ち時間調整部52に
よって前記引抜き待ち時間Taが短縮されて、図7
(d)で示すように、前記反応時間Tjが前記吸着圧上
昇予測時間Tsと略一致する時点となると、前記把持機
構部7が取出し位置に到着してから前記吸着圧上昇予測
時間Tsが経過した時点で、前記引抜き待ちタイマ4の
引き抜き待ち時間Taがタイムアップ(終了)すること
となる。これにより、前記把持機構部7の取出し位置で
の停止時間が前記吸着圧上昇予測時間Tsと略一致す
る。従って、従来装置では多くの余裕を見て設定されて
いた引抜き待ち時間Taを大幅に短縮することができ
る。
【0042】そして、ステップS23において前記引抜
き待ち時間Taの終了時点が前記吸着圧検出手段1によ
る前記設定圧力値P1の検出時点Bよりも短くなった場
合は、このような事態が連続して何回目かを前記CPU
5にてカウントした後(ステップS24)、ステップS
25において前記引抜き待ち時間Taを微小時間増加さ
せ、次回の取出し動作を実行する。前記次回の取出し動
作時において前記前記引抜き待ち時間Taの終了時点が
前記設定圧力値P1の検出時点Bよりも長くなった場合
は、再び前記引抜き待ち時間Taを微小時間減少させる
(ステップS23、ステップS21)。なお、前記微小
時間の調整幅は、前記イジェクト待ち時間Tiにおいて
行った調整幅と同様にしても良い。このようにして、前
記引抜き待ち時間Ta、すなわち、把持機構部7の停止
時間が実際に前記吸着機構9の吸着圧力が前記設定圧力
値P1に達するまでの吸着圧上昇時間Twに近づけられ
る。同時に、前記前記引抜き待ち時間Taの終了時点が
前記設定圧力値P1の検出時点Bと一致する付近では前
記引抜き待ち時間Taが微調整されるので、把持機構部
7が成形品を吸着不十分な状態では引抜き動作が開始さ
れることもない。従って、前記引抜き待ち時間Taを、
最も時間ロスのない理想的な待ち時間である前記吸着圧
上昇時間Twと略等しくできる。
【0043】一方、前記ステップS23において前記引
抜き待ち時間調整部52による調整後でも、前記引抜き
待ち時間Taの終了時点が前記吸着圧検出手段1による
前記設定圧力値P1の検出時点Bよりも短くなった回数
が連続してn回目となった場合は、CPU5においては
吸着機構9の亀裂や破損等が生じ吸着不良となっている
おそれがある判断され、報知手段6による報知がなされ
る(ステップS24、ステップS240)。なお、前記
連続する回数のnは、整数値であるが、何回に設定する
かは吸着機構9や装置特性等に応じて任意に決定でき
る。前記報知例として、例えば、装置の操作パネルにエ
ラーメッセージを表示させたり、警報ランプを設け点灯
させたり、警報ブザーのブザーを鳴らしたりする。これ
により、無人工場等での稼動であっても吸着機構9の破
損等のおそれが作業者に直ちに伝わり所定のメンテナン
ス作業に直ちに取り掛かれる。従って、将来発生し得る
吸着機構9の破損等によって装置の異常停止に誰も気付
かない最悪の事態を防止でき、メンテナンス作業に直ち
に取り掛かることで装置の停止時間を必要最小限に止
め、必要以上の稼働率低下を防止できる。
【0044】以上のように、前記実施の形態によれば、
前記イジェクト待ち時間調整部51によって成形品の取
出し時間から前記突出し動作時間Te分の短縮が行わ
れ、また、前記引抜き待ち時間調整部52によって前記
把持機構部9が停止している引抜き待ち時間Taは必要
最小限に止められる。これにより、成形品の全取出し時
間を大幅に短縮できる。
【0045】また、前記イジェクト待ち時間調整部51
や前記引抜き待ち時間調整部52の微調整によって前記
イジェクト待ち時間Tiや前記引抜き待ち時間Taを、
成形品の取出しが確実に行えるように自動調整される。
さらに、前記報知手段6よって吸着機構9の破損等のお
それに直ちに対処でき、必要以上の稼働率の低下を防止
できる。以上のことから、前記実施の形態による成形品
の取出装置によれば、無人工場等でも成形機等を含めた
装置を停止させることなく効率的な長時間連続稼動を実
現し得る。
【0046】なお、本発明の他の実施の形態として、図
8に示すように、前記イジェクトタイマ3や前記引抜き
待ちタイマ4に代えて、これらと同様の役目を果たすク
ロック計時手段53を備えたものでも良い。この場合、
図9に示すタイミングチャートのように、前記クロック
計時手段53は、図9(I)のようなクロック信号に基
づいて、イジェクト信号Seの出力時点を決めるイジェ
クト待ち時間Tiを計時すると共に(図9(II)を参
照。)、引抜き信号Sxの出力時点を決める引抜き待ち
時間Taを計時する(図9(III)を参照。)。
【0047】また、前記イジェクト待ち時間Tiや前記
引抜き待ち時間Taの短縮は、突出し機構部8の駆動が
サーボモータ式等で突出し動作時間Teの変動が微小な
ものでは、前記反応時間Tjが前記吸着圧上昇予測時間
Tsと略一致する時点まで一度に行っても良い。これに
より、次回の取出し動作時からは直ちに最適な取出しタ
イミングを実現できる。また、前記時間短縮割合とし
て、最初の数回は大幅とするが、最初から一定割合とし
ても良い。要するに、前記時間短縮の仕方は、突出し機
構部8の特性等の装置環境に応じて適宜に設定して良
い。さらに、本発明の取出装置は、樹脂成形品の射出成
形機、マグネシウムやアルミニウム等の金属成形品の射
出成形機など、型開き後に成形品の取出ししが必要な成
形機すべてに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による成形品の取出装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】吸着圧力の変化状態を示すグラフである。
【図3】イジェクト待ち時間調整部での制御手順を示す
フローチャートである。
【図4】引抜き待ち時間調整部での制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【図5】最初の取出し動作時における取出し動作のタイ
ミングチャートである。
【図6】初回以降の取出し動作時における取出し動作の
タイミングチャートである。
【図7】調整安定状態の取出し動作時における取出し動
作のタイミングチャートである。
【図8】他の実施の形態による成形品の取出装置の構成
を示すブロック図である。
【図9】他の実施の形態による成形品の取出装置での調
整安定状態の取出し動作時における取出し動作のタイミ
ングチャートである。
【図10】取出装置における、基本動作を示す工程図で
ある。
【図11】取出装置の構成を示す模式図である。
【図12】従来の成形品の取出装置における成形品取出
しし動作のタイムチャートである。
【図13】他の従来の成形品の取出装置における成形品
取出しし動作のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 吸着圧検出手段 2 計測手段 3 イジェクトタイマ(第1計時手段) 4 引抜き待ちタイマ(第2計時手段) 5 CPU 6 報知手段 7 把持機構部 8 突出し機構部 9 吸着機構 10 移動機構部 11 位置検出手段 12 ROM 13 RAM 51 イジェクト待ち時間調整部 52 引抜き待ち時間調整部 53 クロック計時手段(第1計時手段、第2計時手
段) B 設定圧力値出力時点 P1 設定圧力値 Se イジェクト信号出力時点 Sx 引抜き信号出力時点 Sz 取出し信号出力時点 Ta 引抜き待ち時間 Te 突出し動作時間 Ti イジェクト待ち時間 Tj 反応時間 Ts 吸着圧上昇予測時間 Tw 吸着圧上昇時間 Tx 吸着待ち時間 Ty 金型進入位置から取出し位置までの移動時間 Ty’取出し位置から引抜き位置までの移動時間 Tz 待機位置から金型進入位置までの移動時間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の型開き後に突出し機構部により金
    型から離間された成形品を、吸着機構を備えた把持機構
    部により保持させて取出す成形品の取出装置において、 成形品を吸着した前記吸着機構の吸着圧力を検出する吸
    着圧検出手段と、 前記把持機構部が成形品の取出し位置に到着してから前
    記吸着圧検出手段での検出圧力値が設定圧力値に達する
    までの反応時間を計測する計測手段と、 前記把持機構部が取出し動作を開始してから前記突出し
    機構部の突出し動作開始時点までのイジェクト待ち時間
    を計時する第1計時手段と、 前記把持機構部が成形品の取出し位置に到着してから当
    該把持機構部の引抜き動作開始時点までの引抜き待ち時
    間を計時する第2計時手段と、 前記第1計時手段の前記イジェクト待ち時間を短縮し、
    前記反応時間が予め設定した吸着圧上昇予測時間と一致
    する付近では前記反応時間が前記吸着圧上昇予測時間よ
    りも短くならないように前記イジェクト待ち時間を微調
    整するイジェクト待ち時間調整部と、 前記第2計時手段の前記引抜き待ち時間を短縮し、前記
    引抜き待ち時間の終了時点が前記吸着圧検出手段による
    前記設定圧力値の検出時点よりも短くならないように前
    記引抜き待ち時間を微調整する引抜き待ち時間調整部と
    を備えたことを特徴とする成形品の取出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の成形品の取出し装置に
    おいて、 前記引抜き待ち時間調整部による微調整の後に前記引抜
    き待ち時間の終了時点が前記吸着圧検出手段による前記
    設定圧力値の検出時点よりも短くなった回数が所定回数
    連続するか否かを判別する制御部と、 前記制御部により前記回数が所定回数連続すると判別さ
    れた場合は、前記吸着機構における吸着異常の旨を報知
    する報知手段とを設けたことを特徴とする成形品の取出
    装置。
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