JP2002135046A - 複合アンテナ装置 - Google Patents

複合アンテナ装置

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JP2002135046A
JP2002135046A JP2000329337A JP2000329337A JP2002135046A JP 2002135046 A JP2002135046 A JP 2002135046A JP 2000329337 A JP2000329337 A JP 2000329337A JP 2000329337 A JP2000329337 A JP 2000329337A JP 2002135046 A JP2002135046 A JP 2002135046A
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Kazushige Ogino
和滋 荻野
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノポールアンテナとスロットアンテナを組
み合わせて、受信指向性を確保しつつ利得を上げられる
全高の低い複合アンテナ装置を提供する。 【解決手段】 一直線状の軸線を有し、その軸線方向の
長さは、送信または受信すべき電磁波の波長をλとする
とき、λ/4未満である導電性材料製の筒体10を備
え、この筒体10の周方向にλ/2の長さを有する切欠
11が形成され、更に、筒体10の両端部に、筒体10
よりも大きな径を有する導電性材料製の端板16,17
がそれぞれ固定された移動体用のスロットアンテナにお
いて、2つの端板16,17の内の一方をアースとして
動作させるモノポールアンテナ25をこのアンテナに組
み込んだ複合アンテナ装置である。スロットアンテナと
モノポールアンテナへの給電線を筒体10内で合成分配
器30に接続し、2つのアンテナからの入力信号を合成
することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合アンテナ装置に
関し、特に、鉄道車両、バス、及び自動車などの屋上に
設置して使用される複合アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、広い導体板に細長いスロットが形
成されてダイポールアンテナと同様の指向性の電磁波を
放射するスロットアンテナは公知である。一方、鉄道車
両、バス、及び自動車など移動体の屋上に設置して使用
される移動体用アンテナは、背の低いロープロファイル
形で、水平面無指向性であることが望ましい。
【0003】このため、移動体用アンテナとしては、導
体板のサイズが大きいスロットアンテナよりもモノポー
ルアンテナが広く使用されている。これに対して、本出
願人はロープロファイル形のスロットアンテナを移動体
用アンテナとして既に提案した(特開平5−13662
7号公報参照)。一方、移動体用アンテナとして使用す
るアンテナには利得の高い方が良いことが望まれてい
る。アンテナの利得を高める方法としては、アンテナを
その軸線方向に重ねる方法や、アンテナを横に並べて設
置する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水平面
無指向性であるモノポールアンテナを平面内で併設する
場合、広い設置スペースが必要になると共に、互いの影
響で指向性が乱れ、無指向性にならないという問題があ
る。そこで、垂直方向にスタックすることが考えられ
る。ところが、例えば、2段スタックにする場合は、一
般的にベースとなる1/4波長モノポールアンテナに1
/2波長のモノポールアンテナを追加する必要があり、
全体で動作周波数の3/4波長の高さが必要となり、ア
ンテナ高さが高くなるという問題があった。
【0005】このような問題点は、本出願人が提案した
移動体用アンテナについても同様である。そこで、本発
明は、従来のモノポールアンテナと本出願人が提案した
移動体用アンテナを組み合わせることにより、全体の高
さを低くすることができると共に、アンテナの指向性に
影響を与えることなく利得を上げることができる複合ア
ンテナ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の第1の形態の複合アンテナ装置は、一直線状の軸線
を有し、その軸線方向の長さは、送信または受信すべき
電磁波の波長をλとするとき、λ/4未満である導電性
材料からなる筒体を備え、この筒体の周方向にλ/2の
長さを有する切欠が形成され、更に、筒体の両端部に、
筒体よりも大きな径を有する導電性材料からなる端板が
それぞれ固定された移動体用アンテナにおいて、2つの
端板の内の一方をアースとして動作させるモノポールア
ンテナをこのアンテナに組み込んだことを特徴としてい
る。
【0007】また、前記目的を達成する本発明の第2の
形態の複合アンテナ装置は、一直線状の軸線を有し、そ
の軸線方向の長さは、送信または受信すべき電磁波の波
長をλとするとき、λ/4未満である導電性材料からな
る筒体を備え、この筒体の周方向にλ/2の長さを有す
る切欠が形成され、更に、筒体の一端部に、筒体よりも
大きな径を有する導電性材料からなる端板が固定され、
筒体の他端部は、この筒体よりも大きい導電性の移動体
に固定された移動体用アンテナにおいて、2つの端板の
内の一方をアースとして動作させるモノポールアンテナ
をこのアンテナに組み込んだことを特徴としている。
【0008】これらの形態の複合アンテナ装置において
は、モノポールアンテナを一方の端板に設けられた貫通
孔を通して端板に対して垂直に立設し、モノポールアン
テナへの給電用同軸ケーブルの芯線をモノポールアンテ
ナに接続し、外導体を端板に接続すれば良い。また、こ
の複合アンテナ装置では、モノポールアンテナの入出力
信号と、移動体用アンテナの入出力信号とを合成、また
は分配する合成分配器を筒体の内部に設けることができ
る。
【0009】更に、この複合アンテナ装置においは、あ
る仰角方向からの到来波に対して、2つのアンテナから
の合成分配器への入力信号が同位相となるように、2つ
のアンテナのエレメントと合成分配器の合成分配点まで
の信号経路に、位相合わせ回路を設けることができる。
この場合、位相合わせ回路は、各アンテナのエレメント
と合成分配点までの電気的な回路長が同じになるよう
に、エレメントから合成分配器への同軸ケーブルの電気
的な長さと、合成分配器内の各入力端子から合成分配点
までの電気的な回路長との和を一致させること、或い
は、位相が進んだ方の入力信号を、位相が遅れている入
力信号の位相遅れ時間だけ遅延させる遅延回路を設ける
ことによって実現できる。
【0010】更にまた、前述の複合アンテナ装置では、
モノポールアンテナと移動体用アンテナにより異なる周
波数の電磁波を受信し、受信した異なる周波数の信号を
合成分配器において合成して出力するようにすることが
できる。本発明の複合アンテナ装置によれば、移動体用
アンテナが平面状の円筒スロットアンテナであり、その
アンテナ上部平面がアース状態であるため、1/4波長
以下の高さを持つ円筒スロットアンテナにアース状態を
共有させて1/4波長モノポールアンテナを設置するこ
とができ、この場合に、複合アンテナ装置の高さを1/
2波長以下に抑えることができる。
【0011】また、モノポールアンテナの給電ケーブル
を円筒状スロットアンテナの円筒内に配設することがき
るので、互いのアンテナの指向性が乱れることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1(a) は本発明の複合アンテナ装置1の構成を示すもの
であり、(b) はこの複合アンテナ装置1を自動車6の屋
根7に取り付けた状態を示すものである。複合アンテナ
1は自動車6の金属製の屋根7の上に固定され、例え
ば、50Ωの同軸ケーブル等の給電線20により、トラ
ンク9内に設置された図示しない受信機に接続され、自
動車電話などの移動体通信における送受信に使用され
る。
【0013】本発明の複合アンテナ装置1は、円筒状ス
ロットアンテナ(以後単にスロットアンテナと言う)5
とモノポールアンテナ25とから構成される。従って、
図1(b) に示される給電線20は、(a) に示されるよう
に、スロットアンテナ5に給電を行う同軸テーブル12
と、モノポールアンテナ25に給電を行う同軸ケーブル
22とから構成されている。同軸ケーブル12は中心導
体12aと外導体12bを備えており、同様に、同軸ケ
ーブル22は中心導体22aと外導体22bを備えてい
る。同軸テーブル12,22は孔21から複合アンテナ
装置1の内部に引き込まれ、内部でスロットアンテナ5
とモノポールアンテナ25に接続されている。同軸テー
ブル12とスロットアンテナ5の接続、及び、同軸テー
ブル22とモノポールアンテナ25の接続は後述され
る。
【0014】スロットアンテナ5は、円筒状の筒体10
とこの筒体10の両端部に固定された端板16,17と
から構成される。筒体10及び端板16,17は、導電
性材料、例えば、銅または鉄などの金属で構成される。
また、筒体10の軸線方向の高さh1は、送信または受
信すべき電磁波の波長λの1/4未満に選ばれる。ま
た、筒体10には周方向に沿ってスロットである切欠1
1が上下の中央位置に形成される。この切欠11の周方
向の長さはλ/2に選ばれる。
【0015】モノポールアンテナ25は端板16の中央
部に開けられた孔26の中に図示しない支持部材によっ
て突設されている。そして、スロットアンテナ5の端板
16がモノポールアンテナ25のアース面となってい
る。このモノポールアンテナ25の長さは、送信または
受信すべき電磁波の波長λの1/4波長に選ばれる。従
って、例えば、このスロットアンテナ5とモノポールア
ンテナ25を備えた複合アンテナ装置1を、アメリカの
自動車電話の送受信アンテナとして使用する場合は、そ
の周波数帯域が820〜890MHzであるので、筒体
10の外径は6cm(このとき外周の長さは18.9c
m)、h1は2cmに選ばれ、切欠11の周方向の長さ
は15.5cmに選ばれる。切欠11の軸線方向の幅は
波長λに対して十分小さな値で良いので、3mm程度と
することができる。このとき、端板16,17の外径
は、例えば、9cmである。また、モノポールアンテナ
25の長さは同様に、3.5cm程度とすることができ
る。
【0016】図2は本発明の第1の実施形態を示すもの
であり、スロットアンテナ5とモノポールアンテナ25
を備えた第1の実施例の複合アンテナ装置1を自動車6
の屋根6に取り付けた状態を示すものである。同軸ケー
ブル12の中心導体12aは、切欠11の上側の縁にあ
る給電点13に接続され、この中心導体12aを囲む外
導体12bは、給電点13の直下の切欠11の下側の縁
に位置する給電点14に接続される。複合アンテナ装置
1を、アメリカの自動車電話の送受信アンテナとして使
用する場合は、これらの給電点13,14は、切欠11
の一方の端部から4cm程度の位置に定められる。ま
た、複合アンテナ装置1を周波数帯域が860〜940
MHzである日本の自動車電話の送受信アンテナとして
使用する場合は、給電点13,14の位置は切欠11の
全長の中央部とすることができる。更に、給電点13,
14の切欠11の端部からの距離を変更することによ
り、スロットアンテナ5は800MHz〜1GHz程度
の周波数帯域の電磁波の送受信に対応させることができ
る。
【0017】一方、同軸ケーブル22の中心導体22a
は、モノポールアンテナ25の下端部の給電点23に接
続され、この中心導体22aを囲む外導体22bは、端
板16に形成された孔26の縁に位置する給電点24に
接続される。そして、同軸ケーブル12,22は筒体1
0に開けられた孔21から複合アンテナ装置1の外部に
引き出される。
【0018】このような複合アンテナ装置1は、電気絶
縁性を有する材料、例えば、合成樹脂などから構成され
る取付部材19を介して自動車6の金属製の屋根7に固
定される。この取付部材19の厚みは、複合アンテナ装
置1が屋根7の悪影響を受けないようにするため、例え
ば、1cm以上に選ばれる。以上のように構成された複
合アンテナ装置1では、スロットアンテナ5の筒体10
の軸線が鉛直方向であるので、スロットアンテナ5が垂
直偏波の無指向性アンテナとなる。そして、日本におけ
る自動車電話は垂直偏波であるので、この実施形態のス
ロットアンテナ5を自動車電話用のアンテナとしてその
まま使用することができる。また、モノポールアンテナ
25は、スロットアンテナ5の上側の端板16がアース
状態であるため、1/4波長以下の高さを持つスロット
アンテナ5にアース状態を共有させて1/4波長のモノ
ポールアンテナとして設置することができる。よって、
この場合に、複合アンテナ装置1の全体の高さを電磁波
の1/2波長以下に抑えることができる。
【0019】また、モノポールアンテナ25への給電ケ
ーブル22をスロットアンテナ5の筒体10内に配設す
ることがきるので、互いのアンテナの指向性が乱れるこ
とがない。図3も本発明の第1の実施形態を示すもので
あり、スロットアンテナ5とモノポールアンテナ25を
備えた第2の実施例の複合アンテナ装置2を自動車6の
屋根6に取り付けた状態を示すものである。
【0020】第1の実施例では、スロットアンテナ5の
筒体10にはその両端部に端板16,17が設けられて
おり、端板17が絶縁性の取付部材19を介して金属製
の自動車6の屋根7に設置されていた。一方、第2の実
施例では、スロットアンテナ5の下側の端板17が省略
され、筒体10が金属製の自動車6の屋根7に直接固定
されており、この点が第1の実施例と異なる。これは、
屋根7は端板17よりも十分に大きく、従って、端板1
6と屋根7によってスロットアンテナ5に必要な容量成
分が容易に得られるからである。第2の実施例の複合ア
ンテナ装置2が第1の実施例の複合アンテナ装置1と異
なる点はこの点だけであるので、その他の構成部材につ
いては第1の実施例と同じ符号を付してその説明を省略
する。
【0021】図4は本発明の第2の実施形態を示すもの
であり、スロットアンテナ5とモノポールアンテナ25
を備えた第3の実施例の複合アンテナ装置3を自動車6
の屋根6に取り付けた状態を示すものである。第2の実
施形態が第1の実施形態と異なる点は、スロットアンテ
ナ5の筒体10内にスロットアンテナ5とモノポールア
ンテナ25の合成分配器30が設けられている点であ
る。
【0022】第3の実施例の複合アンテナ装置3では、
スロットアンテナ5とモノポールアンテナ25の構成、
および複合アンテナ装置3を自動車6の屋根7に取り付
ける構成については第1の実施例と同じであるので、同
じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
第3の実施例の複合アンテナ装置3では、スロットアン
テナ5に給電を行う同軸ケーブル12と、モノポールア
ンテナ25に給電を行う同軸ケーブル22は、筒体10
の内部のスロットアンテナ5の端板17の上に設置され
た合成分配器30に接続されている。複合アンテナ装置
3が受信を行う場合は、合成分配器30により同軸ケー
ブル12と同軸ケーブル22からの信号が合成され、同
軸ケーブルから構成される共通給電線32を通じて図示
しない受信機に送信される。逆に、複合アンテナ装置3
が送信を行う場合は、共通給電線32から送られてきた
信号が合成分配器30により分配されて同軸ケーブル1
2と同軸ケーブル22に供給される。第3の実施例の複
合アンテナ装置3では、同軸ケーブル12と同軸ケーブ
ル22の長さが同じに形成されている。
【0023】図5は、同軸ケーブル12の長さL1と同
軸ケーブル22の長さL2が同じ場合の図4の複合アン
テナ装置3の合成分配器30の構成及び受信機40との
接続を説明する図である。合成分配器30の上には全面
にアースパターン31が形成されており、このアースパ
ターン31の中に、2つの信号を1つにするストリップ
ライン33が形成されている。ストリップライン33に
は3つの接続部33A,33B,及び33Cがあり、接
続部33Aには同軸ケーブル12の中心導体12aが半
田付けによって接続され、接続部33Bには同軸ケーブ
ル22の中心導体22aが半田付けによって接続され、
接続部33Cには共通給電線32の中心導体32aが半
田付けによって接続される。同軸ケーブル12の外導体
12b、同軸ケーブル22の外導体22b、及び共通給
電線32の外導体32bは半田付けによりアースパター
ン31に接続される。
【0024】この実施例では、接続部33Aから接続部
33Cまでのストリップライン33の長さL3と、接続
部33Bから接続部33Cまでのストリップライン33
の長さL4は同じである。従って、第3の実施例では、
スロットアンテナ5の給電点13から共通給電線32の
ストリップラインへの接続部33Cまでの電気的な距離
(L1+L3)と、モノポールアンテナ25の給電点2
3から共通給電線32のストリップラインへの接続部3
3Cまでの電気的な距離(L2+L4)とは等しい。
【0025】このため、スロットアンテナ5によって受
信された信号と、モノポールアンテナ25によって受信
された信号は同位相で合成されて受信機40に送られ
る。これにより、第3の実施例の複合アンテナ装置3で
は、2つのアンテナで受信された信号が同相合成される
ので、利得が向上する。図6も本発明の第2の実施形態
を示すものであり、スロットアンテナ5とモノポールア
ンテナ25を備えた第4の実施例の複合アンテナ装置4
を自動車6の屋根6に取り付けた状態を示すものであ
る。
【0026】第3の実施例では、スロットアンテナ5の
筒体10にはその両端部に端板16,17が設けられて
おり、端板17が絶縁性の取付部材19を介して金属製
の自動車6の屋根7に設置されていた。一方、第4の実
施例では、スロットアンテナ5の下側の端板17が省略
され、筒体10と合成分配器30が金属製の自動車6の
屋根7に直接固定されており、この点のみが第3の実施
例と異なる。第4の実施例の複合アンテナ装置4が第3
の実施例の複合アンテナ装置3と異なる点はこの点だけ
であるので、その他の構成部材については第3の実施例
と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0027】一方、図4または図6で説明した複合アン
テナ装置3,4の構成において、同軸ケーブル12の長
さL1と同軸ケーブル22の長さL2が異なる場合があ
る。同軸ケーブル12の長さL1と同軸ケーブル22の
長さL2が異なると、電気的な距離が異なる。図7はこ
のような場合の合成分配器30の構成及び受信機40と
の接続を説明する図である。なお、ここでは、同軸ケー
ブル12の長さL1の方が、同軸ケーブル22の長さL
2よりも長い場合を第5の実施例として説明する。
【0028】図7に示される第5の実施例の合成分配器
30の上には全面にアースパターン31が形成されてお
り、このアースパターン31の中に、2つの信号を1つ
にするストリップライン33が形成されている。ストリ
ップライン33には3つの接続部33A,33B,及び
33Cがあり、接続部33Aには同軸ケーブル12の中
心導体12aが半田付けによって接続され、接続部33
Bには同軸ケーブル22の中心導体22aが半田付けに
よって接続され、接続部33Cには共通給電線32の中
心導体32aが半田付けによって接続される点は前述の
実施例と同じである。また、同軸ケーブル12の外導体
12b、同軸ケーブル22の外導体22b、及び共通給
電線32の外導体32bも半田付けによりアースパター
ン31に接続される。
【0029】図5に示されたストリップライン33で
は、接続部33Aから接続部33Cまでのストリップラ
イン33の長さL3と、接続部33Bから接続部33C
までのストリップライン33の長さL4は同じであっ
た。ところが、この実施例では、同軸ケーブル12の長
さL1の方が、同軸ケーブル22の長さL2よりも長
い。ここでは、長い同軸ケーブル12による電気的な距
離をE1、短い同軸ケーブル22による電気的な距離を
E2とする。
【0030】そして、この実施例では、同軸ケーブル2
2が接続される側のストリップライン33にクランク部
34を形成し、接続部33Bから接続部33Cまでのス
トリップライン33の長さを長くし、給電点から合成点
までの距離を電気的に同じにする。このクランク部34
によって長くなるストリップライン33の長さは、物理
的な長さではなく、あくまでも電気的な長さであり、2
つの信号の位相が合うように決められる。
【0031】即ち、ここで、短い方のストリップライン
33の電気的な距離をE3、クランク部34が設けられ
たストリップライン33の電気的な距離をE4とする
と、ストリップライン33に設けるクランク部34の長
さは、スロットアンテナ5の給電点13から共通給電線
32のストリップラインへの接続部33Cまでの電気的
な距離(E1+E3)と、モノポールアンテナ25の給
電点23から共通給電線32のストリップラインへの接
続部33Cまでの電気的な距離(E2+E4)とが等し
くなるように決められる。
【0032】このため、スロットアンテナ5によって受
信された信号と、モノポールアンテナ25によって受信
された水平到来波によって生じる信号は、同位相で合成
されて受信機40に送られる。これにより、第3、第4
の実施例の複合アンテナ装置3、4において、同軸ケー
ブル12の長さと同軸ケーブル22の長さとが異なる場
合でも、2つのアンテナで受信された信号を同相合成す
ることができるので、利得が向上する。
【0033】図8は本発明の複合アンテナ装置の第6の
実施例を示すものであり、図7において説明した第5の
実施例の変形実施例である。第6の実施例においても、
図4または図6で説明した複合アンテナ装置3,4の構
成において、同軸ケーブル12の長さの方が同軸ケーブ
ル22の長さよりも長いものとする。なお、第6の実施
例では、同軸ケーブル12,22,32は中心導体のみ
が実線で示され、ストリップライン33も実線で示さ
れ、外導体やアースパターンの図示は省略されている。
【0034】第5の実施例では、同軸ケーブル12の長
さと同軸ケーブル22の電気的な長さの違いを、合成分
配器30上のストリップライン33の電気的な長さで吸
収していた。一方、この第6の実施例では、長さの短い
同軸ケーブル22が接続するストリップライン33の途
中に信号遅延回路35が設けられている。この信号遅延
回路35は、同軸ケーブル12,22の長さの違いによ
り、接続部33Aに入力される信号が接続部33Bに入
力される信号よりも時間Tだけ遅れるとすると、入力さ
れた信号を時間Tだけ遅延させて出力するものである。
【0035】このように、ストリップライン33に信号
遅延回路35が設けられていることにより、この実施例
では、スロットアンテナ5の給電点13から共通給電線
32のストリップラインの接続部33Cまで信号が伝達
される時間と、モノポールアンテナ25の給電点23か
ら共通給電線32のストリップラインの接続部33Cま
で信号が伝達される時間とが等しくなる。
【0036】このため、スロットアンテナ5によって受
信された信号と、モノポールアンテナ25によって受信
された信号は同位相で合成されて受信機40に送られ
る。これにより、第3、第4の実施例の複合アンテナ装
置3、4において、同軸ケーブル12の長さと同軸ケー
ブル22の長さとが異なる場合でも、2つのアンテナで
受信された信号を同相合成することができるので、利得
が向上する。
【0037】以上説明した実施例は、スロットアンテナ
5とモノポールアンテナ25によって同じ種類の電磁波
を受信して同相で合成し、利得を高めるように構成され
ているものであった。一方、本発明の複合アンテナ装置
1〜4は、スロットアンテナ5とモノポールアンテナ2
5を使用して異なる種類の電磁波を受信することも可能
である。即ち、前述の実施例は、衛星ディジタル放送の
再放射波(ギャップフィラー波)を受信することを想定
したものであったが、一方のアンテナを携帯電話用のア
ンテナ、他方のアンテナをギャップフィラー波受信用の
アンテナとすることが可能である。
【0038】図9は本発明の複合アンテナ装置の第7の
実施例の構成を示すものであり、異なる2つの周波数の
電磁波を受信する場合の構成を示すものである。この第
7の実施例でも、同軸ケーブル12,22,32は中心
導体のみが実線で示され、外導体やアースパターンの図
示は省略されている。この実施例では、合成分配器30
のストリップライン33の、接続部33Aと接続部33
Cの間と、接続部33Bと接続部33Cの間に、それぞ
れコンデンサとコイルから構成されるフィルタF1,F
2が設けられている。
【0039】また、この実施例では、合成分配器30に
おいて合成された信号を出力する共通給電線32の受信
機側に、合成された信号を元の2つの信号に分離する分
配器50が設けられている。分配器50にもストリップ
ライン43が設けられており、このストリップライン4
3には、共通給電線32が接続する接続部33Cの外
に、接続部43A,43Bがある。また、接続部43C
と接続部43Aの間と、接続部43Cと接続部43Bの
間に、それぞれコンデンサとコイルから構成されるフィ
ルタF3,F4が設けられている。このフィルタF3,
F4により、合成された信号が元の周波数の2つの信号
に分離される。分離されて接続部43Aと接続部43B
に現れる信号は、それぞれ同軸ケーブル41,42によ
り受信機40に入力される。
【0040】このように、本発明の複合アンテナ装置
は、同じ周波数の電磁波を受信して利得を高めることが
できる他に、異なる周波数の2つの電磁波を受信する用
途にも使用することができる。なお、以上の実施例で
は、複合アンテナ装置により電磁波を受信する実施例を
説明したが、受信機を送信機にすれば、本発明の複合ア
ンテナ装置は送信アンテナとしても使用することができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合アン
テナ装置によれば、以下のような効果がある。 (1) 円筒状のスロットアンテナとモノポールアンテナの
互いのアンテナの指向性に影響を及ぼすことなく、小型
で背の低い複合アンテナ装置を実現できる。
【0042】(2) 複合アンテナ装置内に設けた合成分配
器により、円筒状のスロットアンテナとモノポールアン
テナの2つのアンテナへの給電線を1本化させることが
でき、配線作業が向上でき、簡易な構成と相まって複合
アンテナ装置のコスト削減を図ることができる。 (3) 背が低く、かつ、水平面で高利得のアンテナを実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の複合アンテナ装置の構成を示す
斜視図であり、(b) は(a) の複合アンテナ装置の自動車
の屋根への取り付け状態を示す部分斜視図である。
【図2】本発明の複合アンテナ装置の第1の実施例を自
動車の屋根に取り付けた状態示す部分縦断面図である。
【図3】本発明の複合アンテナ装置の第2の実施例を自
動車の屋根に取り付けた状態示す部分縦断面図である。
【図4】本発明の複合アンテナ装置の第3の実施例を自
動車の屋根に取り付けた状態示す部分縦断面図である。
【図5】図4の複合アンテナ装置の合成分配器の構成及
び受信機との接続を説明する図である。
【図6】本発明の複合アンテナ装置の第4の実施例を自
動車の屋根に取り付けた状態示す部分縦断面図である。
【図7】スロットアンテナから合成分配器までの給電線
の長さと、モノポールアンテナから合成分配器までの給
電線の長さが異なる場合の合成分配器の構成及び受信機
との接続を、第5の実施例として説明する図である。
【図8】本発明の複合アンテナ装置の第6の実施例を示
す縦断面図である。
【図9】本発明の複合アンテナ装置の第7の実施例を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
1〜4…複合アンテナ装置 5…スロットアンテナ 10…筒体 11…切欠(スロット) 12,22,20…給電線(同軸ケーブル) 13,14,23,24…給電点 16,17…端板 19…取付部材 25…モノポールアンテナ 30…合成分配器 31…アースパターン 32…共通給電線 33,43…ストリップライン 40…受信機 50…分配器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 21/28 H01Q 21/28 Fターム(参考) 5J021 AA02 AA13 AB02 AB05 CA02 HA10 JA03 JA05 5J045 AA03 AA05 AA21 AB05 BA01 CA03 DA03 EA03 HA06 LA01 NA01 NA04 5J046 AA04 AA12 AA19 AB06 AB08 MA09 5J047 AA04 AA12 AA19 AB06 AB08 EB00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一直線状の軸線を有し、その軸線方向の
    長さは、送信または受信すべき電磁波の波長をλとする
    とき、λ/4未満である導電性材料からなる筒体を備
    え、この筒体の周方向にλ/2の長さを有する切欠が形
    成され、更に、前記筒体の両端部に、前記筒体よりも大
    きな径を有する導電性材料からなる端板がそれぞれ固定
    された移動体用アンテナにおいて、 前記2つの端板の内の一方をアースとして動作させるモ
    ノポールアンテナをこのアンテナに組み込んだことを特
    徴とする複合アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 一直線状の軸線を有し、その軸線方向の
    長さは、送信または受信すべき電磁波の波長をλとする
    とき、λ/4未満である導電性材料からなる筒体を備
    え、この筒体の周方向にλ/2の長さを有する切欠が形
    成され、更に、前記筒体の一端部に、前記筒体よりも大
    きな径を有する導電性材料からなる端板が固定され、前
    記筒体の他端部は、この筒体よりも大きい導電性の移動
    体に固定された移動体用アンテナにおいて、 前記2つの端板の内の一方をアースとして動作させるモ
    ノポールアンテナをこのアンテナに組み込んだことを特
    徴とする複合アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の複合アンテナ
    装置において、 前記モノポールアンテナは前記一方の端板に設けられた
    貫通孔を通して前記端板に対して垂直に立設され、前記
    モノポールアンテナへの給電用同軸ケーブルの芯線が前
    記モノポールアンテナに接続され、外導体が前記端板に
    接続されていることを特徴とする複合アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3の何れか1項に記載の複
    合アンテナ装置において、 前記モノポールアンテナの入出力信号と、前記移動体用
    アンテナの入出力信号とを合成、または分配する合成分
    配器が前記筒体の内部に設けられていることを特徴とす
    る複合アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の複合アンテナ装置にお
    いて、 ある仰角方向からの到来波に対して、前記2つのアンテ
    ナからの合成分配器への入力信号が同位相となるよう
    に、前記2つのアンテナのエレメントと前記合成分配器
    の合成分配点までの信号経路に、位相合わせ回路が設け
    られていることを特徴とする複合アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の複合アンテナ装置にお
    いて、 前記位相合わせ回路が、前記各アンテナのエレメントと
    前記合成分配点までの電気的な回路長が同じになるよう
    にしたものであり、前記エレメントから前記合成分配器
    への同軸ケーブルの電気的な長さと、前記合成分配器内
    の各入力端子から前記合成分配点までの電気的な回路長
    との和を一致させたことを特徴とする複合アンテナ装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の複合アンテナ装置にお
    いて、 前記位相合わせ回路が、位相が進んだ方の前記入力信号
    を、位相が遅れている入力信号の位相遅れ時間だけ遅延
    させる遅延回路であることを特徴とする複合アンテナ装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1から4の何れか1項に記載の複
    合アンテナ装置において、 前記モノポールアンテナと前記移動体用アンテナにより
    異なる周波数の電波が受信され、 受信された前記異なる周波数の信号は前記合成分配器に
    おいて合成されて出力されることを特徴とする複合アン
    テナ装置。
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