JP2002121035A - 低い熱膨張率を有するSiO2−TiO2ガラスの製造方法およびそのガラス - Google Patents

低い熱膨張率を有するSiO2−TiO2ガラスの製造方法およびそのガラス

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速かつ費用対効果の大きい、低い熱膨張率
を有するSiO−TiOガラスの製造方法。 【解決手段】 40%を上廻る相対圧粉密度を有する成
形体を製造し、この場合、この成形体は主要成分とし
て、密なSiO粉末、SiO−TiO粉末または
TiO粉末またはこれら粉末の混合物から成り、かつ
二次的成分として、遅くとも成形体の最終的な焼結工程
中にアモルファスなTiOに変換されるチタン含有成
分を含むことを特徴とする方法によって、前記SiO
−TiOガラスを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低い熱膨張率を有
するSiO−TiOガラスを製造するための方法に
関する。
【0002】本発明は、公知のSiO−TiOガラ
ス形成系とは、その良好な耐熱性、高い屈折率および低
い熱膨張率によって区別される。シリカガラスとの比較
において、本発明の系は、相対的に高い温度でアルカリ
蒸気に対して良好な耐性を有する。この性質は、例えば
ランプの被覆における適用中で見出される(E.B. Yolda
s, Method of conforming clear vitreous gel of sili
ca-titania meterial.US Patenet 4278632, Westinghou
se Electric Corp., USA, 8.2.1980)。
【0003】SiO−TiO系の他の重要な性質
は、低い熱膨張率である。これは、広範囲の温度上での
寸法精度が重要である、光学的構成部品の製造に関して
有効である(D.R. Shoup, Sol-gel method for making
ultra-low expansion glass. US Patent 4786618, Corn
ing Glass Works (USA), 29.05.1998)。
【0004】前記系が極めて商業的に重要であることか
ら、迅速かつ費用対効果の大きい製造を確実にすること
が望まれている。
【0005】公知の考えられうる二成分系TiO−S
iOガラス製造の一つは、溶融によっておこなわれ
る。しかしながら、溶融温度は1700℃と極めて高
く、かつガラス溶融物の冷却間に、相分離および失透が
極めて急速に生じる(Z. Deng, E. Breval and C.G. Pa
ntano, Colloidal sol/gel processing of ultra-low e
xpansion TiO/SiO glass. J. Non-Cryst. Solids 1
00 (1988) 364-370)。
【0006】状態図は、高められた温度においてもTi
の結晶形が、SiO中での低い溶解性を有するこ
とを示している(第1図)(E.M. Levin, C.R. Robbin
andH.F. McMurdie, SiO-TiO phase diagram, in: P
hase Diagrams for Ceramists, M.K. Reser, Editor (1
956), The American Ceramic Society: Columbus, Ohio
(USA), p1)。
【0007】最初の成分を溶融させるための公知の別法
は、フレーム加水分解(flame hydrolysis)によって実施
される。この分野における最初の研究は、ノードバーグ
(Nordberg)によって実施された。彼による米国特許第
2326059号明細書、1943年には、TiCl
およびSiClから成る混合物のフレーム酸化(flam
e oxidation)の方法によるTiO−SiOガラス
の製造が記載されている。この方法で、ガラスはTiO
含量5〜11重量%を有し、かつ、シリカガラスを下
廻る熱膨張率を有するように形成される。彼は、この挙
動を、SiOとTiOとの直接的交換に帰因するも
のとした(M.E. Nordberg, Glass having an expansion
lower than that of silica. USA 2326059, Cornig Gl
ass Works, New York)。
【0008】この分野における他の研究は、P.C.シ
ュルッツ(P.C. Schultz)によって行われた。フレーム
加水分解法に関して、彼は、ノードバーグの特許と同様
の方法で小さい洋ナシ形成形体を製造するために、小さ
い2個のバーナーを有する炉を使用した。これらのガラ
ス成形体は、1700℃で容器上に析出する。この方法
で、TiO含量16.5重量%までを有するSiO
−TiOガラスを製造することが可能であった。二酸
化チタン含量12〜17重量%を有するガラスは不安定
であり、かつ熱膨張率に影響を及ぼす構造的変性を示
す。多量の二酸化チタン含量は、相分離または結晶化を
引き起こす。TiO 18.5重量%を根幹としてガ
ラスは半透明の白色であり、19.4重量%においては
白色かつ不透明である。X線回析によって、少量のルチ
ル形およびアナターゼ形の検出が可能であった。フレー
ム加水分解によるガラス化の限界は、TiO 16.
5〜18.5重量%の間である。
【0009】さらに、シュルッツは、TiO 0〜1
0重量%および温度範囲25〜700℃での熱膨張率
が、酸化チタン含量の増加に伴って低下する(negativ
e)とした(P.C. Schultz, Binary Ceram. Soc. 59 (19
76) 214-219)。
【0010】この分野に関する他の公知の研究は、J.
E.マクソン(J.E. Maxon)によっておこなわれた。彼
の特許である米国特許第5970751号明細書、19
99年では、SiO前駆体およびTiO前駆体から
成る混合物のフレーム加水分解によって、二酸化チタン
の混合物を含有するシリケートガラスの製造方法を記載
している。
【0011】相対的に純粋な金属酸化物は、前駆体の熱
分解および生じる酸化物の析出によって製造することが
できる。前駆体は、蒸気の形に変換されてよいか、ある
いは気体(例えばN)中の微粉化された形でフレーム
に供給されてもよい。塩化チタンまたは塩化珪素以外
に、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCT
S)、チタンアルコキシドまたはチタンイソプロポキシ
ドは、前駆体として使用される。前記塩素不含前駆体が
使用される場合には、析出物が、2種の前駆体の混合物
を運搬する管路中に生じる。これは、粉末の化学成分中
での望ましくない変化を生じ、かつ最終的には、清浄化
のために装置を停止させなければならない。前記特許中
で示された発明、米国特許第5970751号明細書で
は前記析出物を減らすことを目的とし、結果として、次
の清浄化までの運転時間が延長された。さらに、ガラス
の質が改善された。
【0012】マクソンによる方法は、塩化物からの方法
をより環境的に許容可能な前駆体材料に変換しようとす
る試みにおいて実施された(OMCTSおよびチタンイソプ
ロポキシド)。遷移金属のアルコキシドは光および湿分
に対する敏感性に関して知られている。金属アルコキシ
ドは湿分によって酸化され、水酸化物および相当する金
属の酸化物を生じる。OMCTSは湿分源になることが
証明されている。白色沈殿物を回避するために、含水量
を確実に2ppm以下にとどめることが必要である。同
様に、前駆体混合物流が通過する管路の温度は調整され
ていなければならず、あまりにも低い場合には、冷却に
よって構成成分が沈殿することが示されている(E.J. M
axon, Fused SiO-TiO glass. 米国特許第5970
751号明細書、Corning INC (USA), 22.9.1998)。
【0013】二酸化チタン7.4重量%を含有する、透
明な酸化チタン/シリケートガラスの他の公知の可能な
製造は、CDV方法を用いて20年間に亘ってコーニン
グ(Corning)によって行われてきた。これは、気相蒸
着法である。温度は200〜2000℃の間である。エ
ネルギー供給の方法によって、熱活性化、プラズマ活性
化、陽子活性化またはレーザー活性化による気相蒸着が
考えられる。この方法に関して、TiO 16重量%
を含有する透明なガラスが可能であるが、蒸着の割合は
極めて低い。種々の形状のガラスを得るために、機械適
性が必要である(W.T. Minehan, G.L. Messing and C.
G. Pantano, Titania-silica glasses prepared by sin
tering alkoxide derived spherical colloids. J. Non
-Cryst. Solids 108 (1989) 163-168)。
【0014】SiO−TiOガラスを製造するため
に最も頻繁に使用される方法は、ゾル−ゲル法である。
多くの場合において、これは有機金属化合物の加水分解
および凝縮の方法である。彼の特許である米国特許第4
278632号明細書において、ヨルダス(Yoldas)
は、主に二酸化珪素および二酸化チタンを含有する透明
なガラス状材料を製造する方法を示し、その際、二酸化
チタンは、溶融されるべき成分を含むことなく、40重
量%までの量であってもよい。
【0015】前記ガラスの製造のために、部分的に加水
分解されたアルコキシドの透明な有機溶液は、二成分系
の一つの成分から分離して製造される。二成分系のもう
一つの成分は、アルコキシドかまたはアルコキシドの透
明な有機の、部分加水分解溶液の形で、この溶液に添加
される。水は、付加的に生じる反応溶液に、珪素および
チタンアルコキシドの加水分解を完了させる目的のため
に、付加的に添加される。加水分解の後に、材料は乾燥
され、かつその後に、残留する有機成分を除去し、かつ
透明な二成分材料を製造するために、400℃〜600
℃の温度で加熱された。この方法を用いて、また、極め
て活性なガラス粉末が製造されてもよく、その後に成形
体は1200℃の温度で2時間に亘って焼結される。
【0016】公知の結果は、日本人研究者T.ハヤシら
(T. Hayasshi et al.)によって達成された。彼らはエ
タノール150cm中に、チタンテトライソプロポキ
シド0.01〜0.05モルおよびテトラエチルオルト
シリケート(TEOS)0.2〜0.25モルを、室温
で混合させた。水、HClおよびエタノール30cm
からなる混合物を、アルコキシド溶液に添加し、加水分
解を開始するために一定の速度で撹拌した。水およびH
Clのアルコキシドの量に対するモル比は2:50であ
る。成形体のゲル化は、1〜10日間でおこなわれ、こ
の場合、これは加水分解の条件に依存している。ゲルは
3ヶ月に亘って乾燥され、かつその後に100℃にゆっ
くりと加熱し、この温度で一日間に亘って保持され、か
つその後に10℃/分の速度で800℃に加熱される。
このような状況において、チタンテトライソプロポキシ
ドは、TEOSよりも著しく速く加水分解される。これ
は、双方の物質からなる混合物の場合において、チタン
テトライソプロポキシドが著しく速く生じ、かつ望まし
くない相分離が生じるといった結果を有する。これは、
制限された量の水およびHClがエタノール中で溶解さ
れ、かつこの溶液が極めてゆっくりとアルコキシド溶液
に添加されることによってのみ回避されてもよい。透明
なゲルを得るための光学的条件は、以下のモル比:H
O/アルコキシド=16、HCl/アルコキシド=0.
03によって特徴つづけられる。
【0017】ガラスを製造する目的のために、試料は8
00℃に加熱される。透明なガラスは、透明なゲルから
得ることができる。TiO 3.4〜25重量%を有
するガラスは、ハヤシら(Hayashi)による方法によっ
て製造することができる。TiO 12.9重量%未
満を含有するガラスは、フレーム加水分解によって製造
されたものと同様の熱膨張率を有する。ガラスがアナタ
ーゼ形結晶を含有する場合には、熱膨張率は予想よりも
高い。さらに1100℃に加熱する場合には、TiO
10.4重量%を含有するガラスは、透明性を保持す
る。TiO20質量%を含有するガラスの場合には、
900℃で、結晶質相アナターゼが形成される(T. Hak
ashi, T. Yamada and H. Saito, Preparation of titan
ia-silica glasses by the gel mehod. J. Mater. Sci.
18 (1983) 3137-3142)。
【0018】D.R.ショープ(D.R. Shoup)によるこ
の分野における他の研究は公知である。彼の特許である
米国特許第4786618号明細書、1988年では、
極めて低い膨張率のガラス(ULE)のSiOおよびT
iOからの製造方法が記載されており、この性質は、
これまで気相から蒸着された方法によってのみ得られて
いる。前記ガラスは、シリケートガラスを介して、9を
上廻るpH値を有するコロイド状TiOを含有する安
定したアルカリシリケート溶液から形成され、この場
合、コロイド状TiOは、均一に分散されている。ア
ルカリイオンが除去された後に、ゲルは乾燥および硬化
され、透明な重ガラスを形成する。このガラスは不均等
質がなく、かつシリカガラスよりも低い熱膨張率を有す
る。この方法で製造されたガラスは、TiO3〜10
重量%、SiO90〜97重量%、アルカリ金属10
0〜200ppmおよび鉄1〜200ppmを含有す
る。0〜300℃の間の平均熱膨張率は、5・10−7
/Kに達し、この場合、これは純粋なシリカガラスに相
当する。
【0019】Z.デング(Z.Deng)による1988年の
文献には、SiO−TiO系から、ゾル−ゲル法を
介してULEガラスを製造するための別法が記載されて
いる。TiO含量0〜9重量%を有するガラスが製造
されてもよい。この目的のために、コロイド状の二酸化
珪素粉末(Aerosil A200)は、二酸化チタン溶液中に分
散される。この方法において、溶液の安定性は重要な役
割を有し、それというのも、最終的には均質な成形体を
得るために、SiO粒子がここで均一に分散されるべ
きであるからである。以前の刊行物では、チタングリコ
オキシドが適していると示されている(120℃でエチ
レングリコールおよびクエン酸中のチタンイソプロポキ
シドの加水分解および架橋によって製造された)。残存
するグリコオキシドのカルボニル化は、しばしば焼結中
での結晶化を引き起こす。酸化チタンの酸性溶液は、多
くの簡単な酸、例えば塩酸または硝酸中でのチタンイソ
プロポキシドの加水分解および解凝固によって得られ
る。
【0020】前記溶液を製造する目的のために、チタン
イソプロポキシドは酸と一緒に混合され、かつその後に
水が添加される。30〜60分の撹拌の後に、溶液は透
明になる。酸化チタンの溶液は、室温で2〜3日間に亘
って安定である。成形体が製造された後に、ゲル化は2
5℃で4日間に亘ってか、あるいは60℃で2日間に亘
っておこなわれる。これは直接的に500℃での熱処理
によって、吸収された水および他の有機成分を除去する
ためにおこなわれる。これは、熱重量測定によって証明
されてもよい。これに関連して、25〜125℃での水
の損失に関して、3〜4%の質量損失が確かめされる。
250〜450℃においては、さらに1〜2%の質量損
失が生じる。20〜50℃/分での加熱速度および一つ
は1200〜1250℃、もう一つは1450〜150
0℃である2つのプラトーは、焼結のために有利である
ことが証明される。空気は、炉内雰囲気として使用され
る。最も大きい収縮は、1200〜1250℃で生じ
る。ここで、残留する湿分(または、より正確にはOH
基)が逃げ、この場合、これは高い温度で泡の形成を導
く。1450〜1500℃において、ガラスは最も高い
密度を達成し、かつ透明になる。種々の熱分析は、二酸
化チタン含量と1200℃〜1400℃の発熱反応の関
係を証明する。ここで、反応は、おそらく二酸化珪素お
よび二酸化チタンとの間で生じる。しかしながら、質量
分析は依然として可能ではない。高い酸化チタン含量を
有するゲルは、焼結に対してより困難であるということ
が示されている。
【0021】同様に、デングは、焼結が1200℃まで
のHe雰囲気下でおこなわれる場合に、ガラスの透明性
の改善を確かにすることを可能にした。さらに、泡の形
成が減少する性向が明かになった。割れのないガラスを
製造するためのデングによる他の重要な工程は、乾燥で
ある。形成されたゲル状体は、機械的に極めて弱く、し
たがって割れが、鋳型から開放され、乾燥される間に生
じることもある。乾燥の間の線収縮は24%に達する。
焼結中の線収縮は32%に達し、かつ主に1000〜1
200℃の間で生じる。
【0022】ミーネヘン(Minehan)は、TiO−S
iO粉末の焼結によるチタン−シリケートガラスの製
造を記載している。この目的のために、粉末は有機前駆
体から製造される。引き続いての成形体の製造は、粉体
工学の方法によっておこなわれる。この場合において、
TiO8.5重量%までを含有する透明なガラスが可
能である。成形体の特徴は、8.5重量%を下廻るTi
含量を有する成形体を示し、この場合、この成形体
は、結晶を示さない。TiO8.5重量%を含有する
成形体の場合には、結晶化が場合によっては観察され
る。結晶質相の化学組成物は、同定することができす、
それというのもその希薄性および大きさの理由からであ
る。二酸化チタンの含量が11.5重量%を上廻る場合
には、結晶の部分はさらに増加する。アナターゼ形を含
有する領域およびルチル形を有する領域が観察される。
【0023】ミーネヘンは、TiO 8.5重量%を
含有するガラス中の相分離が、膨張性挙動を変化させる
ことを証明した。TiO 11.5重量%を含有する
ガラスは、結晶化および相分離が、TiO8.5%を
含有するガラスの場合によりもより激しく生じ、この場
合、これは、TiO 3.1重量%を含有するガラス
と同様の熱膨張を有する。一般には、2.6〜0.38
・10−7/℃の熱膨張率が、25〜700℃の温度
で、かつ二酸化チタン 3.1〜8.5重量%の含量で
生じる。粉末および相当するガラスは、FITRの方法
によって試験される。吸収帯は3660cm−1で生
じ、この場合、これはおおよそのOH基の数の情報を提
供する。さらに、純粋なシリカ−ガラスに特徴的な帯
は、1100〜1200、800および460cm−1
で、二酸化チタン/SiO粉末およびガラス中で検出
されてもよい。920および960cm−1での吸収帯
は、酸化チタンの四面体(tetrahedra)によって生じ
る。
【0024】ミーネヘンは、二頂性気孔径分布を有する
SiO−TiO成形体を、部分的に加水分解された
アルコキシドの自発乳化(spontaneous emulsficatio
n)によって、例えばSi(OC、HO、
OHおよびHClの0.944:1.3:9:
0.0027のモル比で製造することを記載し、この場
合、これは、密閉容器中で25℃で90分に亘って、チ
タンイソプロポキシド0.056molを添加する前に
反応される。添加の120分後に、乳化は、3重量%の
NHOH水溶液を前記組成物に2:1の割合で添加す
ることによって誘導される。粉末の平均粒径は、130
nmであるように製造され、かつBET表面積は310
/gに達する。成形体は、6nmおよび50nmの
測定された孔径を含む二頂性気孔径分布を有する。
【0025】コロイド状ゲル化によって製造される成形
体の緻密化挙動が研究される。これに関連して、高い充
填率を有する均質な成形体が問題となる。試料は、空気
中で通常条件下で乾燥される。
【0026】成形体0.2g〜0.4gは、ムライト質
炉中で恒温で焼結される。すべての温度プログラムは、
緻密化前の構造的な緩和を容易にするために、900℃
で2時間に亘っての保持時間を含む。加熱速度は10゜
K/分に達する。試料は1075、1150、1200
および1250℃での空気で焼結される。焼結時間0
は、ファーネスの焼結温度達成時として定められる。
【0027】1075℃で、緻密化は、粒子内(intrap
article)焼結によってのみ生じる。粒子の収縮のため
に、孔径分布はせまくなる。1175℃において、粒子
間緻密化のために曲線のスロープは変化し、この場合、
これは、大きい気孔のために、粒子内緻密化よりも遅
い。1200℃を根幹として、焼結温度までの加熱中の
迅速かつ完全な粒子内緻密化のために、緻密化速度の変
化はこれ以上観察されない。1200℃を上廻っては、
緻密化速度はもはや変化することはなく、それというの
も粒子内気孔率の迅速かつ完全な収縮のためである。第
2焼結工程中に、緻密化は、粒子間気孔収縮によっての
み生じる。84%の相対密度で、0.1μmを有する大
きい楕円形の気孔の網状構造が明らかになった。96%
の相対密度において、細かい孔は排除され、大きい孔の
大きさは減少する(W.T. Minehan,M.R. Schaefer and
G.L. Messing, Sintering of titania-silica powder c
ompacts with bimodal pore-size distribution. J. No
n-Cryst. Solids 147 & 148(1992) 582-587)。
【0028】二成分ガラス形成SiO−TiO系の
焼結挙動は、キードンキム(Ki-Dong Kim)によって研
究される。アモルファスゲルは有機金属化合物および水
の加水分解および凝縮を介して製造される。この目的の
ために、エチルシリケートおよびチタンイソプロポキシ
ドの正確な量は、室温で、100cmのイソプロパノ
ール中に撹拌される。加水分解のために、水および0.
5N HCl(触媒)が添加される。ゲルは70℃で3
日間に亘って乾燥される。乾燥された透明なゲルは、有
機成分を除去するために微粉化され、かつ再度600℃
で乾燥される。形成された粉末は、10μmの平均粒径
を有する。
【0029】成形体は最初に、270MPaでの冷間等
方加工プレスによって処理される前に、135MPaで
単軸成形される。120℃での乾燥(12時間に亘っ
て)の後に、成形体密度は、0.7±0.02の理論密
度に達する。温度の関数としての焼結曲線は、3つの領
域:T<Tsin、Tsin<T<Tcrystおよび
T>Tcrystに分割することができる。これらの特
徴点は、曲線の相当する点に対する接線をあてはめるこ
とによって測定される。Tsinを下廻る温度におい
て、収縮は依然としてわずかに小さい。Tsin<T<
Tcrystの範囲において、収縮が生じ、それという
のも温度上昇に伴ってのガラス質相の粘性の低下のため
である。Tcrystを上廻る温度範囲において、開始
された結晶化のために収縮は不活発になる。この温度を
根幹にして、焼結は温度上昇を伴いながらよりゆっくり
と生じる。結晶化はガラス質相の割合を減少させ、かつ
最終的には残留するガラス質相の粘性流の妨げとなる。
Tcrystの温度を上廻って焼結された成形体におい
て、クリストバライトは、粉体回析法によって結晶質相
として検出することができる。キードング キムの方法
によれば、TiO 8モル%までを含有するガラスを
製造することが可能である。8モル%を根幹にして、結
晶化は熱処理中に生じる。
【0030】また、キードング キムは、第1粒子の粘
性流が焼結工程に関して重要であることを示した。焼結
の開始時において、1011〜1012dPa・sの粘
度が得られる。さらに、ガラス構造上および粘性上のT
iOの影響は、キードングキムによって研究される。
シリカガラスへのTiOの添加によって、このガラス
の粘性が低くなることが明かになっている。焼結温度お
よび熱膨張率は、TiO含量の増加に伴って低下す
る。したがって、熱膨張率は、粘性の低下を伴って低く
なる。おそらくこれはTiOが網状構造形成体(netw
ork former)として作用することができる、すなわち、
[TiO]−四面体が形成されるという事実に帰因
し、かつ最終的には、密なガラス網状構造が形成され
る。しかしながら、IR分光分析法を用いての研究は、
TiOが、網状構造を強くするどころかむしろ弱くす
ることを示している。この現象の正確な解明はいまだ待
たれている(K.-D. Kim and T. Khalil, Sintering beh
avior of gel powder in binary glass-forming SiO-
TiOsystem. J. Non-Cryst. Solids 195 (1996) 218-2
22)。
【0031】公知の方法は、SiO−TiOガラス
の直接的な気相蒸着法によって、これらが相対的におそ
く、かつ専ら低い蒸着割合のみを与えるといった欠点を
有する。結果として、高い製造費用が生じる。大きい成
形体は、ゾルーゲル法によって製造することができる。
しかしながら、前記方法で製造することができる圧粉密
度は極めて低く、したがって、高い収縮の割合が、乾燥
および焼結の間に生じる。したがって、前記工程は、割
れを回避するために、極めてゆっくりと実施されるべき
である。これもまた製造費用を増加させる。高価な開始
材料TEOSの代わりにデグッサ アエロジル200
(Degussa Aerosil 200)を添加する場合であっても、
成形体の圧粉密度が著しく増加されることはない。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、前記欠点を示さないSiO−TiOガラス
の製造方法を開発することである。
【0033】本発明は、低い熱膨張率を有する、均質な
二成分系SiO−TiOガラスを提供する。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は、低い熱膨張率
を有するSiO−TiOガラス、特に、0.5・1
−6/Kの低い熱膨張率を有する均質な二成分SiO
を製造する方法を提供し、この場合、この方法は、相
対圧粉密度が40%を上廻る成形体を、主要成分として
の密なSiO粉末、SiO−TiO粉末またはT
iO粉末またはこれらの混合物から成り、かつ二次成
分として、遅くとも成形体の最終的な焼結中に、アモル
ファスTiOに変換されるチタン含有成分を含むよう
に製造することを特徴とする。
【0035】成形体の乾燥の後に、チタン含有成分は、
成形体の開気孔に装入されてもよい。
【0036】使用される粉末は、5nm〜20μmの直
径を有していてもよい。
【0037】使用された粉末は、少なくとも二頂分布を
示し、かつ結果として二頂性気孔分布を有する成形体を
生じる。
【0038】使用される粉末は、5〜100nm、好ま
しくは8〜80nmおよび1〜50μm、好ましくは5
〜20μmの二頂分布を有する。
【0039】乾燥時の線収縮は、0.1〜10%に達し
てもよい。
【0040】焼結時の線収縮は、30%未満であっても
よい。
【0041】本発明によれば、密なSiO−TiO
ガラスは、1500℃未満の温度で焼結することによっ
て成形体から形成させることができる。
【0042】本発明による方法は、高い成形体密度を有
する成形体が、主要成分として、優先的な方法として気
相蒸着によって製造された密な粒子、シリカガラス、ア
モルファスTiOまたはナノスケール(nanoscale)
のSiO−TiOガラス粉末の混合物からなるよう
に製造されたものであり、かつ成形後、溶融温度を下廻
って焼結され、均質な密なガラスを形成する。
【0043】二次成分として、TiOに変換可能なチ
タンアルコキシドまたは他のチタン含有塩が添加されて
もよく、この場合、これはシリカ−ガラス粒子またはナ
ノスケールのSiO−TiOガラス粉末から成る最
初の懸濁液にすでに添加されているか、あるいはナノス
ケールのシリカ−ガラス粒子またはナノスケールのSi
−TiOガラス粉末から成る有孔成形体の再緻密
化(redensification)のために使用される。チタンア
ルコキシドはアモルファスTiOに加水分解および凝
縮によって変換されてもよいか、あるいはチタン含有塩
は、成形後かまたは開気孔成形体の気孔に完全に導入し
た後の再緻密化中において、適切な反応によってアモル
ファスTiOに変換されてもよい。
【0044】シリカ−ガラス粉末として、市販されてい
る発熱性の珪酸(例えば、DegussaAG)が使用されても
よい。アエロジルOX50は、特に適した最初の粉末と
して提供されている。この粉末は、約50nmでの直径
分布の最大値の範囲内で、10〜100nmの広範囲の
粒子分布を示す。成形体の成形体密度を増加させる目的
のために、大きい粒子の添加によって(例えば、Deguss
a Elsil)、大きい直径の方向に粒子分布をシフトさせ
ることは有利である。特に微細なアエロジル、例えばA
erosil 380を、少量(0.1〜15重量%)
で、補足的に添加することは、成形体の成形体強度を増
加させる。
【0045】本発明による成形体体は、最初の粉末の適
切な組成物の作用によって、二頂性気孔分布を示すこと
が特徴付けられる。
【0046】前記の最初の粉末または物質は、公知の成
形工程によって、成形体が可能な限り高い成形体密度を
有し、かつ均質な気孔分布を有するように形成される程
度に緻密化されてもよい。簡単な配置に関して、乾式プ
レスが適しているが、しかしながら、最初の粉末の凝集
物は、この成形工程で、難易性を有してのみ溶解させる
ことができる。これは、簡単に成形体中の不均質性を生
じる。したがって、最初の粉末を液体中、優先的な方法
としては純水中に分散させることは有利である。公知の
分散ツール、例えば高速撹拌機および溶解機は、これに
関連して使用されてもよい。金属材料の摩耗を回避する
ために、この場合、これは、SiO−TiOガラス
を混合させていてもよく、表面は、粘弾性のプラスチッ
クが提供されていてもよい。この方法によって、双方の
望ましくない脱色および結晶核の連行を防止することが
できる。
【0047】フィラー装填率および粒径分布に依存し
て、より多いかまたは少ない粘性の懸濁液が生じてもよ
く、その際、良好な分散は、低い粘性で得ることができ
る。高粘性懸濁液(溶融物)は、直接的に、鋳型(mol
d)または押出機(extruded)に装填されてもよい。低
いフィラー装填率を有する低粘性懸濁液の場合には、分
散された粒子の蒸着が、成形体の望ましい高い圧粉密度
を得るために必要であってもよい。この目的に極めて適
しているのは、例えば、従来技術から知られている電気
泳動法である。アルコキシドまたは他の反応性のTi塩
の添加は、溶融物または懸濁液の成形の後に、反応が時
間の遅れでのみ生じることを必要とする。この目的のた
めに必要な前記条件および添加物は、ゾル−ゲルの化学
から公知である。
【0048】懸濁液または溶融物からの成形の後に、成
形体を乾燥させる。本発明による一連の方法において、
乾燥時の線収縮は、0.1〜10%であってもよい。し
たがって、ファインセラミックス生成物の製造から公知
であるような数時間に亘る通常の乾燥は、十分に満足で
きるものである。数週間に亘る通常の乾燥またはオート
クレーブ中で極めて厳しい条件下での短時間の乾燥は、
しばしばゾルーゲル法によって製造される大きな成形体
の乾燥のためにしばしば必要とされるが、本発明による
方法では必要ではない。結果としてかなりの製造費用が
抑えられる。
【0049】乾燥の後に、チタンアルコキシドまたは他
の反応性Ti塩の溶液での、成形体の付加的な含浸が実
施されてもよい。この目的のための溶剤として、液体
は、懸濁液または溶融物の液体よりも低い表面張力を有
するものが使用される。結果として、この溶剤は、乾燥
時に割れを生じる任意の危険性なく、溶解された成分の
反応後に、簡単に除去することができる。チタンアルコ
キシドおよび反応性Ti塩は、遅くとも最終的な焼結中
で、TiOおよび揮発性成分に変換されることを特徴
とする。ガラス中のTiOの割合は、0.1〜15重
量%に達する。TiOは、SiOマトリックスと、
結晶質相を形成することなく、拡散によって均質に混合
される。
【0050】結果として、成形体は焼結され、透明な密
なガラスを形成する。ガラス中の泡の形成は、焼結がヘ
リウム中または真空下で実施されることによって減少さ
れる。延伸された成形体(例えば棒状および管状)の場
合には、帯焼結(zone sintering)が、ガス泡の閉じこ
めの危険性を減少させる。
【0051】
【実施例】例 成形体はSiO粉末から製造され、かつ開気孔性を表
す。結果として、チタン含有ドーピング溶液での含浸が
可能である。例において、これはチタンイソプロポキシ
ド溶液であり、これは、場合によっては安定化剤(ここ
では、アセチルアセトン)と反応し、場合によっては、
例えばエタノールで希釈することが可能である。アセチ
ルアセトンおよびエタノールの作用によって、ポットラ
イフは増加し、適切な保存下(温度、空気の排除)で一
日からはるか1年まで可能である。水を添加すること
で、ポットライフは減少するが、しかしながらゾルの反
応性は増加する。圧粉体中での含浸の後に、ゾルは水の
添加後に加水分解しなければならない。これは、過剰な
水の添加によってかまたは温度の増加によって、促進す
ることができる。場合によっては、冷却によるゾルの固
体化が、例3に示されているように可能である。
【0052】チタンイソプロポキシドの代わりに、同様
の型の他のチタン化合物、例えば、チタンメトキシド、
チタンエトキシド、チタンブトキシド等または全く異な
る化合物は、可能な供給材料である。また、他の安定化
剤(例えば、酢酸)は適した濃度で使用されてもよい。
【0053】例1 成形体をSiO粉末の異なる2つの型から製造する
(約15μmの平均粒径(D50)および約1m/g
の比表面積(BET)を有する部分A 94重量%およ
び約40nmの平均粒径(D50)および約50m
gの比表面積(BET)を有する部分B 6重量%)。
乾燥された成形体は78容量%のフィラー装填率を有す
る。
【0054】200℃で空気中で1時間に亘って乾燥さ
せた成形体は、希釈されていないチタン(IV)イソプ
ロポキシドで、密閉容器中(湿分を排除した)で含浸さ
れる。
【0055】この方法で、成形体は21.5(±1.
5)容量%のチタンイソプロポキシドを吸収し、すなわ
ち、測定の正確性の範囲内で、すべての成形体の気孔が
チタンイソプロポキシドで装填された。
【0056】含浸された成形体は、1モルのNH水溶
液中に装填される。その後に、成形体を乾燥させ、約8
00℃で空気中でか焼させ、かつ焼結した。
【0057】無色の泡のないガラス体が生じ、この場
合、これは、均質なTiO含量約4重量%を有してい
た。
【0058】例2 成形体を、第1粒径(D50)約40nmのおよび比表
面積(BET)約50m/gを有するデグッサOX5
00(Degussa OX500)粉末から製造する。乾燥させた
圧粉体は約43容量%のフィラー装填率を有する。
【0059】エタノール 21mlを、アセチルアセト
ン(2,4−ペンタンジオン) 4.1mlと混合さ
せ、この混合物をチタンイソプロポキシド 21mlに
添加する。水 4.1ml(bidistilled)を添加す
る。ウオーターバス中での混合/反応中において、混合
物の温度は約20〜25℃に維持される。
【0060】その後に、得られるゾルを冷却する。空気
を排除したゾルのポットライフは、12時間よりも長か
った。
【0061】空気中で200℃で1時間に亘って予め乾
燥された成形体は、密閉容器中でゾルによって含浸され
る。
【0062】含浸の後に、透明な成形体が生じる。
【0063】含浸された成形体を、循環−空気炉(circ
ulating-air furnace)中で、空気の排除下で90℃に
加熱し、加水分解を開始させ、チタンイソプロポキシド
を凝縮反応し、二酸化チタンを形成させた。
【0064】引き続いて、成形体を乾燥させ、約80℃
でか焼させ、かつ焼結させた。
【0065】無色の泡のないガラス体が生じ、この場
合、これは、均質にTiO含量約7重量%を有する。
【0066】例3 成形体は、種々の粉体混合物から製造され、フィラー装
填率58容量%を有する。
【0067】アセチルアセトン18mlを、チタンイソ
プロポキシド 50mlと混合させたが、その際、混合
物の加熱は妨げられなかった。その後に混合物を氷水中
で冷却した。冷却の継続時間または達成された冷却温度
に依存して、数分間および12時間を超えてこの混合物
のポットライフは調整されてもよい。その後に、混合物
は凝縮され、もはや他の試薬を添加することなく液化さ
れることはなかった。
【0068】凝縮の作用によって、筒状の成形体の選択
的な有限の含浸が可能であり、それというのも、定めら
れた時間後の混合物の硬化は、成形体のさらなる浸透を
妨げるからである。
【0069】凝縮反応は、1molアンモニア水溶液中
で、含浸された成形体の水和作用によって完了する。
【0070】成形体を乾燥させ、か焼し、かつ焼結す
る。生じるガラスは、二酸化チタン濃度約7%を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】SiO−TiOガラスの状態図
【手続補正書】
【提出日】平成13年9月5日(2001.9.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C03B 20/00 C03B 20/00 B E F G (72)発明者 ヘルムート マンゴールト ドイツ連邦共和国 ローデンバッハ イン デア ガルテル 2 (72)発明者 ゲアリット シュナイダー ドイツ連邦共和国 ハーナウ エップシュ タインシュトラーセ 51 (72)発明者 クリスティーネ ヴァグナー ドイツ連邦共和国 ザールブリュッケン アム シュタールハンマー 59 Fターム(参考) 4G014 AG04 AH00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低い熱膨張率を有するSiO−TiO
    ガラスを製造する方法において、40%を上廻る相対
    圧粉密度を有する成形体を製造し、この成形体は、主要
    成分として、密なSiO粉末、SiO−TiO
    末またはTiO粉末またはこれら粉末の混合物から成
    り、かつ二次的成分として、遅くとも成形体の最終的な
    焼結工程中にアモルファスTiOに変換されるチタン
    含有成分を含むことを特徴とする、低い熱膨張率を有す
    るSiO−TiOガラスを製造する方法。
  2. 【請求項2】 チタン含有成分を、成形体の乾燥後に、
    成形体の開気孔に導入する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用される粉末が、直径5nm〜20μ
    mを有する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用される粉末が少なくとも二頂分布を
    示し、かつ結果として二頂性気孔分布を有する成形体が
    得られる、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 使用される粉末が、5〜100nmの二
    頂分布を示す、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 乾燥時の線収縮率が0.1〜10%であ
    る、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 焼結時の線収縮率が30%未満である、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 密なSiO−TiOガラスを、15
    00℃未満の温度で焼結によって成形体から形成する、
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 低い熱膨張率を有する、均質な二成分系
    SiO−TgOガラス。
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