JP2002115174A - 繊維物質の活性化方法及びその装置 - Google Patents

繊維物質の活性化方法及びその装置

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JP2002115174A JP2000305341A JP2000305341A JP2002115174A JP 2002115174 A JP2002115174 A JP 2002115174A JP 2000305341 A JP2000305341 A JP 2000305341A JP 2000305341 A JP2000305341 A JP 2000305341A JP 2002115174 A JP2002115174 A JP 2002115174A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維物質に対するイオン気体の貫通度を増
し、その処理能力を向上する。 【解決手段】 繊維物質2を載置するための載置台3の
上方にイオン化気体照射手段としてのコロナ放電装置4
を設置し、このコロナ放電装置4より発生させたイオン
化気体Eを繊維物質2に照射して活性化する。イオン化
気体Eは載置台3が形成する磁場の影響を受けて繊維物
質2の表面から裏面に及んで貫通し、繊維物質2を表面
から裏面に及んで全体的に活性化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維物質の活性化方
法及びその装置に関するものであり、特に、磁場の利用
により、活性化を促進するようにした繊維物質の活性化
方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種、繊維物質の活性化方法と
しては、(1)被加工物の通路に適宜間隔を隔ててイオ
ン化空気ノズルと自然空気ノズルを交互に複数配設し、
イオン化空気と自然空気とを交互に充満した通路に、被
加工物を通過させ、被加工物を数次反復してイオン化空
気に接触させて被加工物表面を活性化する方法、(2)
加工室内に被加工物を収容し、この加工室にイオン発生
器によるイオン化空気と、清新空気とを交互に充満さ
せ、被加工物を数次反復イオン化させて活性化する方法
(特開昭61−231257号公報(特公平1−202
61号))が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の繊
維物質の活性化方法は、イオン化空気雰囲気と自然空気
雰囲気とを交互に反復して切り換え、これらの雰囲気中
に、繊維物質を配置することによって、繊維物質の活性
化を促進するが、繊維物質に対するイオン化空気の貫通
度は低い。このため厚手の繊維物質を活性化するには、
繊維物質の複数回の裏返しと、裏返しの都度、繊維物質
にイオン化空気を照射することが必要となる。また、繊
維物質の活性化のために、たとえば、コロナ放電装置に
よって繊維物質にイオン化空気を照射するときは、同時
に発生するオゾンによって繊維物質が劣化されるという
懸念もある。
【0004】本発明は、繊維物質に対するイオン化気体
の貫通度を増し、全体を一度に効率良く活性化するため
に解決すべき技術的課題が生じて来るのであり、本発明
はこの課題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は磁場内に繊維物質を配置してこ
の繊維物質にイオン化気体を照射するようにした繊維物
質の活性化方法を提供するものである。また、請求項2
記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記イオ
ン化気体がイオン化空気からなる繊維物質の活性化方法
を提供するものである。
【0006】さらに、請求項3記載の発明は、請求項2
記載の繊維物質の活性化方法において、前記イオン化空
気に自然空気を供給してイオン化空気中のオゾンを希釈
するようにした繊維物質の活性化方法を提供するもので
ある。
【0007】また、請求項4記載の発明は、磁場を生成
する磁場生成手段と、前記磁場内に配置された繊維物質
にイオン化気体を照射するイオン化気体照射手段とを備
えた繊維物質の活性化装置を提供するものである。
【0008】さらに、請求項5記載の発明は、請求項4
記載の繊維物質の活性化装置において、前記イオン化気
体がイオン化空気からなる繊維物質の活性化装置を提供
するものである。
【0009】そして、請求項6記載発明は、請求項5記
載の発明において、前記イオン化空気に自然空気を供給
しイオン化空気中のオゾンを希釈する空気供給手段を設
けた繊維物質の活性化装置を提供するものである。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明では、繊維
物質に、たとえば、コロナ放電装置によって発生させた
イオン化気体、たとえば、アルゴン、ヘリウム、窒素ガ
ス、空気等のイオン化気体を照射する。磁場は、繊維物
質に対するイオン化気体の貫通度を増すとともに、繊維
物質に対するイオン化気体の単位面積当たりの照射量を
増大する。このため、繊維物質は表裏に及んで且つ、全
体に及んで活性化される。
【0011】請求項2記載の発明では、前記繊維物質に
照射するイオン化気体をイオン化空気とし、繊維物質を
安価に活性化する。
【0012】請求項3記載の発明では、イオン化空気に
自然空気を供給することによってイオン化空気中のオゾ
ンを希釈し、オゾンに起因する繊維物質の劣化を排除す
る。
【0013】請求項4記載の発明では、磁場生成手段が
磁場を生成する。磁場内に配置された繊維物質に対し
て、たとえば、コロナ放電装置によりイオン化気体を生
成して照射すると、磁場は、繊維物質に対するイオン化
気体の貫通度を増し、同時に、繊維物質に対するイオン
化気体の単位面積当たりの照射量を増大する。このた
め、繊維物質は表裏に及んで且つ、全体に及んで活性化
される。
【0014】請求項5記載の発明では、コロナ放電によ
って発生されたイオン化空気により安価に前記繊維物質
が活性化される。
【0015】請求項6記載の発明では、空気供給手段か
ら供給される自然空気によってイオン化空気中のオゾン
を希釈する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1ないし図9を参照して説明する。図1は本発明に係る
繊維物質の活性化装置1を示し、図2は図1のII−I
I線断面矢視図、図3は図1のIII−III線断面矢
視図である。
【0017】図1ないし図3に示すように、繊維物質2
を載置するための載置台3の上方にイオン化気体照射手
段として、たとえば、コロナ放電装置4を設置し、この
コロナ放電装置4より照射するイオン化気体Eによって
繊維物質2を活性化する。
【0018】前記コロナ放電装置4は、コロナ放電部4
aと、このコロナ放電部4aに対してイオン化する気
体、たとえば、アルゴン、ヘリウム、窒素、自然空気等
のガスを供給する気体供給装置としてのコンプレッサ4
bとから構成される。前記コロナ放電部4aは所定の長
さの筒状部材4cと、コロナ放電のためこの筒状部材4
cの内表面に取り付けられた複数の電極4d,4d,…
とから構成されており、これら電極4d,4d,…を共
通電極4gに電気的に接続し、前記筒状部材4cの電極
4d,4d,…の取り付け側と反対側にスリット状の開
口部4eを設けて、この開口部4eからイオン化気体E
を照射する。
【0019】前記筒状部材4cの軸方向の長さは前記載
置台3の最大幅に対応しており、前記開口部4eは、筒
状部材4cの一端から他端に及んで形成される。このた
め、前記開口部4eより照射するイオン化気体Eは、前
記載置台3に載置されている繊維物質2の全面に及んで
照射される。前記電極4d,4d,…と前記筒状部材4
cの内面との間に印加する電圧は、アークの発生する直
前の電圧、たとえば、10000Vとする。なお、前記
筒状部材4cにアルゴン、ヘリウム、窒素ガス等の不活
性ガスを供給するときは、前記筒状部材4cにこれらの
ガスを貯蔵したタンク、ボンベを直接接続してもよい。
【0020】コロナ放電装置4を作動し、筒状部材4c
と電極4d,4d,…との間にコロナ放電が発生する
と、筒状部材4cに供給された気体(アルゴン、ヘリウ
ム、窒素ガス、空気等)は分極されてイオン化し、イオ
ン化気体Eはコロナ放電による放電エネルギによって開
口部4eから載置台3側へ照射される。前記したように
前記載置台3は少なくともその繊維物質2の載置側が全
面に及んで磁石(永久磁石または電磁石)によって構成
される。このため磁力は、イオン化気体Eを載置台3に
引き付けて磁場中にイオン化気体Eを閉じ込めると同時
に繊維物質2に対する貫通力を高める。
【0021】自然空気をイオン化し、このイオン化空気
Eairによって繊維物質2を活性化するときは、コロ
ナ放電によって発生するオゾンを、空気供給装置5から
供給された自然空気Naによって希釈する。前記空気供
給装置5の空気噴出口5aは、前記筒状部材4cの開口
部4eより供給するイオン化空気Eairが、繊維物質
2に到達する前に、イオン化空気Eairと合流するよ
う斜め下向きに臨ませられる。本実施形態では、オゾン
の大幅な削減のため、前記空気供給装置5が前記筒状部
材4cの両外側にそれぞれ一つずつ配置され、空気供給
装置5,5にそれぞれ自然空気Naを供給するようにコ
ンプレッサ6が接続される。
【0022】以下、本発明に係る繊維物質の活性化方法
を説明する。図1ないし図3に示すように、載置台3の
上方に前記コロナ放電装置4を設置し、コロナ放電部4
aの開口部4eを載置台3の載置面に臨ませる。このと
き、載置台3の載置面より開口部4eまでの距離は直線
距離でほぼ35cmに設定する。
【0023】繊維物質2にイオン化空気Eairを照射
して活性化するときは、前記コロナ放電装置4の筒状部
材4cの両側に空気供給装置5を設置する。コロナ放電
装置4の放電電圧は制御盤(図示せず)によって制御
し、放電電圧は、各電極4dにアークが発生する直前の
電圧に設定する。
【0024】コロナ放電装置4の筒状部材4cにイオン
化する気体を供給しながらコロナ放電装置4を作動す
る。筒状部材4cに供給された空気またはアルゴン、ヘ
リウム等の不活性ガスは、電極4d,4d,…のコロナ
放電によってイオン化され、このときの放電エネルギに
よって開口部4eから繊維物質2へと照射される。
【0025】イオン化気体Eとして繊維物質2にイオン
化空気を照射するときは、空気供給装置5の空気噴射口
5aをイオン化空気Eairに臨ませる。空気噴射口5
aから自然空気を供給し、この自然空気Naによってイ
オン化空気Eair中のオゾンを希釈し、繊維物質2に
到達する単位面積当たりのオゾン量を低減させる。
【0026】イオン化気体Eは載置台3によって形成さ
れた磁場に引き付けられながら繊維及び繊維の隙間を通
って裏面に到達する。この結果、繊維物質2は裏面に及
んでかつ、全体に及んで均等に活性化される。
【0027】図9に前記活性化装置1を用い磁場の外側
から繊維物質2にイオン化空気Eairを照射したとき
の繊維物質2の物性変化を示す。この場合、磁場以外で
繊維物質2に対してイオン化空気Eairを照射したと
きの物性の変化を比較例として示す。なお、同図におい
て、比較例の物性の変化を”1”とし、これを基準とし
て本発明に係る繊維物質2の変化の大きさを表してい
る。
【0028】また、供試装置としての前記載置台3に
は、約13000ガウスの永久磁石からなる板状の載置
台を用い、前記コロナ放電装置4の放電電圧は1000
0V、筒状部4cの開口部4eから載置台3の載置面ま
での距離は35cmとした。供試品には実用性を考慮し
て木綿のハンカチ、木綿のタオル、らくだの原毛、色柄
模様のシルク生地、ベビー用の綿毛布を用い、物性の項
目としては、実用上、重要な、吸水性、手触りの良さ、
絞り後の回復度、しわ、けば、色、色の鮮明さの他、繊
維の配列および繊維それ自身の変化、繊維の引っ張り強
度の変化を選択した。
【0029】吸水性の評価には、木綿のハンカチ及びタ
オルを用い、広げたハンカチ及びタオルに同じ高さから
水滴を落して水滴がハンカチ及びタオルに完全に吸水さ
れるまでの速さを計測する方法(図4)と、容器に指先
を入れ濡れた指先をハンカチ及びタオルに押しつけたと
きの指先の乾き具合によって比較する方法(図5)とを
用いた。
【0030】図4、図5に示した吸水性を知るためのい
ずれの方法でも本発明に係る方法によってイオン化空気
Eairを照射したものが、比較例の方法によってイオ
ン化空気Eairを照射したものよりも吸水性に優れて
いる。このため、同じハンカチ及びタオルについての膨
潤度、すなわち、一本の糸を構成する糸の繊維同士の隙
間をルーペにより視認すると、本発明の方法によるもの
は比較例の方法によるものよりも膨潤度が大きい。従っ
て、吸水性は、この膨潤度の大きな変化によってもたら
されたものと推定される。なお、本発明の方法によって
得られた繊維の膨潤は、外的な力に対して耐力があり、
長期に及んで圧力を与えても、与えられた膨潤がそのま
ま保持されることも確認した。従って、前記した吸水
性、手触りの柔らかさは、長期に及んで失われることは
ない。
【0031】次に、厚手の綿毛布より成るベビー毛布に
本発明の方法を適用し、イオン化空気Eairの貫通度
を評価した。比較例の方法によりイオン化された綿毛布
は、表側、すなわち、イオン化空気Eairの照射側の
みが膨潤し、手触りが柔らかくなる。しかし、裏側は膨
潤せず、手触りは表側と比較して硬いままである。これ
に対して、磁場の外側から綿毛布にイオン化空気Eai
rを照射したときは、表側から裏側に及んで、しかも全
面に及んで膨潤する。このとき綿毛布の柔らかさは全体
に及んでおり、指先を滑らせるとしっとりとした感触が
得られ、ラムウールと誤認する程の外観及び触感となっ
た。従って、磁場内に配置された繊維物質2に磁場の外
側からイオン化空気Eairを照射する繊維物質の活性
化方法及び活性化装置は、比較例よりも格段に優れてい
る。
【0032】次に、本発明の方法によりイオン化空気E
airを照射した綿毛布と、比較例の方法によりイオン
化空気Eairを照射した綿毛布の回復性を比較する。
たとえば、図6(a)に示すように、綿毛布の一部を指先
で摘みながら複数回捩じり、その後、綿毛布より手を離
して、綿毛布に対するしわの有無および綿毛布に残るし
わの程度によって綿毛布の回復性を見る。本発明に係る
方法によって活性化された綿毛布にしわはほとんど認め
られないが比較例を適用した綿毛布には複数本のしわが
残る結果となった。前記したように、本発明の方法によ
る方法によって綿毛布が表側から裏側に及んで膨潤して
いることから推定すると、膨潤が絞り後の回復性に良好
な影響を与えているものと考えられる。
【0033】次に、色柄模様の絹の生地、木綿ハンカチ
について、色及び模様のコントラストの変化を見る。図
8(b)は本発明によりイオン化空気Eairが照射さ
れた色柄模様のシルク生地およびハンカチの色、柄模様
のコントラストを示し、図8(a)は比較例を示す。本
発明の方法を適用したものは比較例に対して鮮明さを増
し、表面の光沢も大幅に向上された。特に、本発明によ
るイオン化空気Eairを木綿の柄物ハンカチに照射し
た場合は、光沢は卸したてのシルク生地と誤認するほど
であり、肌触り、手触りも卸したてのシルク生地と同等
となった。これは、磁場によるイオン化空気Eairの
引き付けと閉じ込めとによって、多量のイオン化空気E
airが繊維を貫通した結果、従来、見えなかった内部
のまでが見える。従って、繊維表面のみならず繊維の内
部までが改質されたものと推定される。
【0034】前記各繊維物質2をルーペにより観察す
る。本発明の方法を適用したものは、けば立ちを殆ど認
めることはできない。同様にラクダの原毛を観察する
と、本発明の方法によりイオン化空気Eairが照射さ
れたラクダの原毛は、イオン化空気の照射前は、こげ茶
色であったが、照射後は、脱色したような金色の光沢を
示した。ルーペで繊維を視認すると、繊維一本一本の外
側表面の透明度が増し、中心部に沿って細い芯が観察さ
れた。
【0035】そこで、図7に示すように、本発明の方法
によってイオン化空気Eairを照射したらくだの繊
維、及び、比較例の方法によってイオン化空気Eair
を照射したらくだの繊維を指で引っ張ってみる。比較例
の方法によるものは簡単かつ、小さな力で引きちぎるこ
とができたが、本発明の方法によるものは大きな力を加
えても引きちぎることはできない。前記したようにイオ
ン化空気の照射により繊維の色、光沢、及び光の透過性
が増加することを併せて思量するに、磁場中で繊維物質
にイオン化空気が照射すると、イオンが打ち込まれ繊維
内部の分子配列までが変化したものと推定される。
【0036】また、本発明と同様の効果を比較例の方法
によって得るには、供試品の種別を問わず、供試品を5
回程度裏返し、その都度、イオン化空気を照射しなけれ
ばならない。従って、図9に示すように、比較例の方法
によって本発明の方法と同等の結果を得るには、およそ
5倍程度の時間が掛かることになるが、前記した繊維内
部の改質についての効果は薄い。
【0037】なお、本発明の実施の形態においては、載
置台3を磁場生成手段としたが、この他に、イオン化気
体E(Eair)を加速するように磁石を配置してもよ
い。然るときは、より小さな放電エネルギで同様の作用
効果を得ることが可能となる。因みに、本発明に係る方
法により、ウールのマフラーにイオン気体E(Eai
r)を照射して活性化すると、外観及び触感がアンゴラ
と同等となり、同じく、ネクタイに照射すると織り組織
が崩れにくくなるため、絞めじわに対する回復性が飛躍
的に向上した。
【0038】本発明の応用としては、ボビンに糸を巻回
するための糸道に磁石を配置し、この磁石が形成する磁
場(磁界)の外側より糸にイオン気体E(Eair)を
照射して活性化すること、織物のラインに磁石を配置
し、この磁石が形成する磁場の外側より糸にイオン気体
E(Eair)を照射して活性化することや、使用、未
使用の衣服などに前記した方法によってイオン気体E
(Eair)を照射することが考えられる。
【0039】繊維物質2として羽毛(フェザーを含む)
または原綿等のフロスを活性化するときは、羽毛または
フロスを攪拌しながらイオン化気体によって活性化する
ことも考えられる。この場合、羽毛、またはフロスは、
飛散しやすくかつ分散しやすい方向から供給する。一
方、コロナ放電により活性化するための電極は、攪拌容
器の攪拌中心に対して外側に配置し、イオン化気体の供
給口は、各電極に対してイオン化すべき気体を供給し得
るよう臨ませて配置し、活性化促進のための磁石は、イ
オン化気体の照射軸先端側に配置する。この結果、羽毛
またはフロスは個々にイオン化気体によって活性され
る。
【0040】イオン化空気により羽毛またはフロスを活
性化するときは、前記したようにオゾンを希釈するため
に自然空気を供給する。自然空気の供給方向は、イオン
化空気に自然空気が合流するように設定する。また、磁
石により羽毛またはフロスの活性化をさらに向上すると
きは、イオン化気体の照射軸を挟んで外側に第2の磁石
を配置し、羽毛またはフロスに対するイオン化気体の貫
通度を増加するとともに、単位面積当りのイオン化気体
の照射密度を増加する。
【0041】このように本発明に係る活性化方法および
その装置は、天然繊維、合成繊維、天然繊維と合成繊維
との混合繊維、天然繊維の糸と合成繊維の糸とを編み込
んでなる繊維またはこれらを組み合わせた複合繊維のほ
か、羽毛、フロスを含む種々の繊維物質2の活性化に応
用できる。なお、本実施の実施の形態にあっては、イオ
ン化気体照射手段としてコロナ放電装置4を例示し、コ
ロナ放電によってイオン化気体E(Eair)を照射す
るが、プラズマ放電によって発生するイオン化気体E
(Eair)を磁場の外側から繊維物質2に照射して繊
維物質2を活性化してもよい。この場合、イオン化気体
E(Eair)の発生量は放電の種別に対応して変化さ
せることになるため、前記開口部4eから前記載置台の
載置面までの距離は、放電により発生したイオン化気体
E(Eair)の全てを繊維物質2に照射できる20〜
35cmの範囲より適宜選定されるものとする。また、
載置台3の少なくとも載置面側を永久磁石によって構成
する場合、活性化を促進するための磁石の磁力は、13
000ガウス前後に設定されるが、磁石による活性化の
促進のためには、13000ガウスを超える磁石が必要
となる場合がある。然るときは、電磁石を用い、磁力に
対応するものとする。また、本実施の形態では、イオン
化気体E(Eair)を照射するための照射口の一例と
してスリット状の開口部4eを示したが、電極4d,4
d,…との対峙部を開口した複数の開口部をそれぞれイ
オン化気体E(Eair)を照射する照射口としてもよ
い。
【0042】このように本発明は本発明の技術的思想を
逸脱しない範囲内で種々の改変が可能であり、本発明が
この改変された発明に及ぶことは当然である。
【0043】
【発明の効果】以上、要するに本発明によれば次の如き
優れた効果を発揮する。請求項1及び請求項4記載の発
明は、磁場の外側からイオン化気体を磁場内に照射し磁
場内に配置された繊維物質を活性化する。磁場は、イオ
ン化気体を引き付け、かつ、磁場中に閉じ込める。この
ため、一度の照射で厚手の繊維物質でも表面から裏面に
及んで活性化することができる。また、磁場により繊維
物質に対する単位面積当たりのイオン化気体の照射量を
増大させることができるから、一度の照射で繊維物質全
体を均一に活性化することができる等、正に、著大なる
効果を奏する。
【0044】また、イオン化空気を用いると繊維物質を
安価に活性化することができる。(請求項2,請求項
5)。
【0045】さらに、イオン化空気に自然空気を供給し
イオン化空気中のオゾンを希釈するようにしたから、オ
ゾンによる繊維物質の劣化を防止することができる(請
求項3,請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る繊維物質の活性化装置を示す斜視
図である。
【図2】本発明に係る繊維物質の活性化装置を示し、図
1のII−II線断面矢視図である。
【図3】本発明に係る繊維物質の活性化装置を示し、図
1のIII−III線断面矢視図である。
【図4】吸水性の評価方法を示す図である。
【図5】吸水性評価のための他の方法を示す図である。
【図6】繊維の回復性を評価するための方法を示す図で
ある。
【図7】繊維の強度を評価するための方法を示す図であ
る。
【図8】繊維の色、光沢、コントラストの変化を示す図
である。
【図9】物性の変化を示す図である。
【符号の説明】
2 繊維物質 3 載置台(磁場生成手段) 4 コロナ放電装置(イオン化気体照射手段) 5 空気供給装置(空気供給手段) E イオン化気体 Na 自然空気

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場内に繊維物質を配置してこの繊維物
    質にイオン化気体を照射するようにしたことを特徴とす
    る繊維物質の活性化方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン化気体がイオン化空気からな
    る請求項1記載の繊維物質の活性化方法。
  3. 【請求項3】 前記イオン化空気に自然空気を供給しイ
    オン化空気中のオゾンを希釈するようにしたことを特徴
    とする請求項2記載の繊維物質の活性化方法。
  4. 【請求項4】 磁場を生成する磁場生成手段と、前記磁
    場内に配置された繊維物質にイオン化気体を照射するイ
    オン化気体照射手段とを備えたことを特徴とする繊維物
    質の活性化装置。
  5. 【請求項5】 前記イオン化気体がイオン化空気からな
    る請求項4記載の繊維物質の活性化装置。
  6. 【請求項6】 前記イオン化空気に自然空気を供給して
    イオン化空気中のオゾンを希釈する空気供給手段を設け
    た請求項5記載の繊維物質の活性化装置。
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