JP2002109571A - 自動券売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】視覚障害者であっても特急券等の購入を可能と
し、一般客にとってはより簡便に特急券等の購入を可能
ととする自動券売機の提供を目的とする。 【解決手段】購入条件を表示する画面４と、該画面に表
示された購入条件を選択することにより購入条件を特定
するための確定手段５とを備えた自動券売機において、
音声により操作を案内する案内手段７と、該案内手段の
案内にしたがって行き先駅、発車時刻等の購入条件を入
力するためのテンキー６とを備え、購入条件の入力が終
了したときに入力した購入条件を音声出力し、特定のキ
ーの押下により購入条件を確定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】券を発売する自動券売機であ
って、特に視覚障害者であっても券の購入を可能とする
自動券売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶画面とタッチパネルが組み合わさ
れ、多種多様の券が発売できる自動券売機が一般に知ら
れている。このような自動券売機では、液晶画面に表示
された画面から行き先駅、または行き先駅までの運賃を
選択し、券の購入をすることができる。しかし、視覚障
害者は画面から券の選択をすることができないので、画
面近傍に配されたテンキーから行き先駅までの運賃を指
定して券を購入していた。

【０００３】このようなテンキーからの入力による場合
には、行き先駅までの運賃をあらかじめ知っていること
が前提となるため、視覚障害者に過大な負担を強いるこ
とになる。また、指定席券を発売する自動券売機にあっ
ては、行き先駅のほか、発車時刻、喫煙席禁煙席の別等
の入力を必要とするので、上記のような自動券売機で視
覚障害者が券を購入することは困難である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、視覚障害者で
あっても指定席券等の購入を可能とし、一般客にとって
はより簡単に指定席券等の購入ができる自動券売機を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、購入条件を表
示する画面と、該画面に表示された購入条件を選択する
ことにより購入条件を特定するための確定手段とを備え
た自動券売機において、音声により操作を案内する案内
手段と、該案内手段の案内にしたがって購入条件を入力
するためのテンキーとを備え、購入条件の入力が終了し
たときに入力した購入条件を音声出力し、特定のキーの
押下により購入条件を確定することを特徴とする自動券
売機を提供する。本発明に係る自動券売機によれば、音
声案内手段の案内にしたがってテンキーを操作し、購入
条件を入力することができるので、液晶画面を視認でき
ない視覚障害者であっても券を容易に購入できる。一
方、健常者は、画面に表示された購入条件を順次選択し
ていくだけで、購入条件を決定できるので、簡単に券を
購入することができる。

【０００６】該案内手段は該テンキーの特定キーの押下
を条件に案内を開始することが好ましい。特定のキーの
押下を条件に案内を開始することにすると、誤ってテン
キーを押してしまった場合にも案内を開始することがな
く、利用者に混乱を与えることがない。特定キーを
「＊」とすることにより、視覚障害者にとって標準的な
操作とすることができる。前記案内には、行き先駅のほ
か発車時刻が含まれることがある。指定席券のように案
内に発車時刻が含まれるときであっても視覚障害者は指
定席券の発行を求めることができ、有人窓口で券を購入
しなくてもすむ。

【０００７】また、前記行き先駅の入力は駅コードによ
り入力することが好ましい。行き先駅を駅コードにより
入力することにより、テンキー入力により駅を指定する
ことができる。駅コードはサイバネ規格によるものであ
っても良いし、テンキーに対応する駅名を音声案内し特
定するものであってもよい。

【０００８】

【発明の実施の形態】視覚障害者であっても指定席券の
購入を可能とし、一般客にとってはより簡便に指定席券
の購入ができる自動券売機の提供という目的を、テンキ
ーと音声により操作を案内する案内手段を付加すること
によって実現した。

【０００９】

【実施例】図１に基づいて本発明に係る自動券売機２を
説明する。本発明に係る自動販売機２は座席を管理する
ホストコンピュータ１と交信することにより座席を確保
・指定するものである。自動券売機２は、接客部３（図
２参照）、硬貨処理装置１０、紙幣処理装置１３、カー
ド処理装置１５、券印刷装置１７、主制御部１８および
係員操作部２０，２１から構成される。

【００１０】図２に示すように、接客部３には、所望の
券を選択するためにタッチパネル５と組み合わされた液
晶画面４と、視覚障害者による券の購入を可能とするた
めにテンキー６とスピーカー７が備えられている。

【００１１】液晶画面４には、行き先駅の選択をするた
めの行き先駅選択画面（図５（ａ）参照）、発車時刻を
選択するための発車時刻選択画面（図５（ｂ）参照）、
乗車券が必要か否かを選択するための乗車券要否選択画
面（図５（ｃ）参照）、喫煙席か禁煙席かを選択するた
めの禁煙／喫煙席選択画面（図５（ｄ）参照）、貨幣の
投入がなされていないときに貨幣の投入を促す貨幣投入
画面（図５（ｅ）参照）、指定された座席を確認してい
ることを示す空席確認中画面（図示せず）、指定された
購入条件の券を発券中であることを示す発券中画面（図
示せず）、空席がないときに発売ができないことを示す
空席確認による発売不可画面（図示せず）、発券が完了
したことを示す発券完了画面（図示せず）が表示され
る。

【００１２】行き先駅選択画面には、行き先候補となる
駅名が表示され、その表示に触れることにより行き先駅
を選択することができるように構成されている。発車時
刻選択画面には、発車時刻の候補となる時刻が表示さ
れ、その表示に触れることにより発車時刻を選択するこ
とができるように構成されている。乗車券要否選択画面
には、「はい」「いいえ」の別が表示され、乗車券を必
要とする場合には「はい」、乗車券を必要としない場合
には「いいえ」の表示に触れることにより乗車券の要否
を選択できるように構成されている。禁煙／喫煙選択画
面には、「喫煙席」「禁煙席」の別が表示され、その表
示に触れることにより「禁煙席」または「喫煙席」の別
を選択することができるように構成されている。行き先
駅選択画面、発車時刻選択画面、乗車券要否選択画面、
禁煙／喫煙席選択画面に共通して、投入貨幣の総額と、
枚数を選択するための枚数選択が表示される。

【００１３】図３に示すように、テンキー６には、
「１」から「０」までのキーと「＊」「＃」キーの１２
個のキーが配置されている。通常「＊」キーが操作の開
始を意味し、「＃」キーが操作の確認を意味する。これ
ら「＊」「＃」キーの意味づけはバリアフリーの観点か
ら標準化されている。また、「５」キーにはホームポジ
ションを示す突起が設けられており、視覚に障害がある
利用客であってもキーの配列で操作ができるように構成
されている。

【００１４】音声案内は、行き先駅を案内する行き先駅
案内と、発車時刻を案内する発車時刻案内と、枚数入力
を案内する枚数入力案内と、乗車券の要否を案内する乗
車券要否案内と、喫煙席、禁煙席の別を案内する喫煙／
禁煙席案内と、購入条件の確認を案内する購入条件確認
案内と、料金の投入を促す料金投入案内と、発券中であ
ることをしめす発券中案内と、乗車券、釣銭の取り忘れ
を警告する取り忘れ防止案内からなる。また、「＊」キ
ーが押され音声による案内が開始された後は、液晶画面
４にはどの購入条件を入力しているかが視認できるよう
に音声案内と同一の案内（図６参照）が表示される。

【００１５】硬貨処理装置１０は、硬貨投入口８と、硬
貨投入口８から投入された硬貨を識別する識別部（図示
せず）と、識別された硬貨を金種ごとに保留する保留部
（図示せず）と、保留された硬貨を取引の完了によって
貯留方向に振り分け、取引の中断によって返却方向に振
り分ける振り分け部（図示せず）と、貯留方向に振り分
けられた硬貨を金種ごとに貯留し釣銭が必要な場合に必
要な金種を必要な枚数だけ放出する貯留部（図示せず）
と、貯留部から放出された硬貨と返却方向に振り分けら
れた硬貨を送出する返却通路（図示せず）と、返却通路
から送出された硬貨を利用者に返却する硬貨放出口９と
から構成され、硬貨投入口８と、硬貨放出口９は、接客
部３に配置されている。

【００１６】紙幣処理装置１３は、紙幣を挿入するため
の紙幣挿入口１１と、紙幣挿入口に接続され金種を識別
するための紙幣識別部（図示せず）と、紙幣識別部に接
続され紙幣を金種ごとに保留する保留部（図示せず）
と、保留された紙幣を取引の完了によって貯留し、釣札
が必要な場合には必要な金種の紙幣を必要な枚数だけ繰
り出す貯留部（図示せず）と、繰り出された紙幣を集積
する集積部（図示せず）と、保留された紙幣と集積され
た紙幣を返却する返却通路（図示せず）と、返却通路に
接続され利用者に紙幣を銜え出して返却する紙幣放出口
１２とから構成され、紙幣挿入口１１と紙幣放出口１２
は接客部３に配置されている。

【００１７】カード処理装置１７は、カード挿入口１４
と、挿入されたカードの磁気情報を読み取るリーダ（図
示せず）と、カード情報を書き換えるライタ（図示せ
ず）とを備え、カード挿入口１４は接客部３に配置され
ている。

【００１８】印刷装置１７はロール状の券紙から切符一
枚分の券紙を切り出すカッター（図示せず）と、切符の
表面に購入条件等を印字する印字部（図示せず）と、切
符の裏面にその内容を表す情報を磁気記録する磁気ヘッ
ド（図示せず）と、指定された枚数の切符を集積する集
積部（図示せず）と、切符を銜え出す発券口１６とから
構成され、発券口１６は接客部３に配置されている。

【００１９】最初に、図４および図５に基づいて、通常
の指定席券購入について説明する。待機状態では、液晶
画面４に行き先駅選択画面が表示され、行き先駅選択画
面から行き先駅が選択されると、発車時刻選択画面に移
行する。発車時刻選択画面から発車時刻が選択される
と、乗車券要否選択画面に移行する。乗車券要否選択画
面から「はい」または「いいえ」のいずれか一方が選択
されると禁煙／喫煙席選択画面に移行する。禁煙／喫煙
席選択画面から「禁煙席」または「喫煙席」のいずれか
一方が選択されると空席確認を確認するためにホストコ
ンピュータと通信を行う。このとき、空席確認中画面に
移行する。

【００２０】なお、待機状態から禁煙／喫煙の選択が行
われるまではいつでも枚数選択をすることができ、禁煙
／喫煙席の選択が行われた後に購入金額以上の貨幣の投
入がされていない場合には、貨幣投入画面に移行する。
貨幣投入画面でも発券枚数の選択ができるが、枚数が選
択されず貨幣のみが投入された場合には、発券枚数を１
枚として処理される。

【００２１】投入された貨幣のうち、硬貨は硬貨処理装
置１０に保留され、紙幣は紙幣処理装置１３に保留され
る。購入条件を満たす空席があった場合には、発券中画
面に移行し、券が発行される。投入金額と購入金額に差
額がある場合、すなわち、釣銭がある場合には、釣銭が
放出される。また、現金の代わりにまたは現金とともに
カードが挿入されたときには、挿入されたカードから料
金を差し引いた残額情報に書き換えてカードを返却す
る。購入条件を満たす空席がない場合には、空席確認に
よる発売不可画面に移行し、操作が終了する。

【００２２】つづいて、図４および図６に基づいて、テ
ンキーによる指定席券の購入について説明する。テンキ
ー６のうち、特定のキー「＊」を押下すると、自動券売
機はテンキーによる購入であると認識する。

【００２３】そして、「いらっしゃいませ、この券売機
では特急指定券のご購入ができます。行き先の駅コード
のあとに、シャープを押してください。なお、駅コード
は券売機横に準備された駅コード一覧をご確認くださ
い。」と音声により案内される。このとき液晶画面４に
は図６（ａ）に示すように音声案内と同一の文言が表示
される。

【００２４】ここで、たとえば、町田駅の駅コード「×
×××」を入力し、さらに「＃」を押すと、「町田駅で
すね。ご希望の発車時刻の後に＃を押してください。１
０時発車、１０時４５分発車・・」のように音声により
案内され、候補となる発車時刻が案内される。このとき
液晶画面４には図６（ｂ）に示すように音声案内と同一
の文言が表示される。

【００２５】ここで、たとえば、１０時４５分発車「１
０４５」を入力し、さらに「＃」を押すと、「ご希望枚
数のあとにシャープを押して下さい。」のように音声に
より案内される。このときも液晶画面４には図６（ｃ）
に示すように同一の文言が表示される。

【００２６】ここで、たとえば、一枚「１」を入力し、
さらに「＃」を押すと、「乗車券をお求めになる場合に
は１、すでにお持ちの場合は２、のあとにシャープを押
してください。」のように音声により案内される。この
とき、液晶画面４には図６（ｄ）に示すように、音声案
内と同一の文言が表示される。

【００２７】ここで、たとえば、すでに乗車券を持って
いる場合「２」「＃」を押すと、「喫煙席をご希望の方
は１、禁煙席をご希望の方は２、のあとにシャープを押
してください。」のように音声により案内される。この
ときも同様に音声案内と同一の文言が液晶画面４に表示
される（図６（ｅ））。

【００２８】ここで、禁煙席「２」「＃」を押すと、入
力した購入情報がアナウンスされる。すなわち、「ご希
望の座席は、町田まで、１０時４５分発はこね１５号、
特急券のみ禁煙席１枚ですね。よろしければ１、最初か
らやり直す場合は２のあとにシャープを押してくださ
い。」のように音声により案内される。このときも、図
６（ｆ）に示すように音声案内と同一の文言が表示され
る。

【００２９】ここで、「１」「＃」の順にキーが押下さ
れると、「ただいま、お席を確認しております。しばら
くお待ちください。」と案内し、自動券売機はホストコ
ンピュータと交信し、購入条件に合致した空席があるか
確認する。空席がある場合には、空席を確保し、「ご希
望のお席がご用意できました。合計で４００円となりま
す。お金を入れてください。」と案内される。そして、
料金と同額又はそれ以上の貨幣の投入を条件に発券を開
始し、「ただいま発券しております。」のように音声案
内される。そして、発券を条件に「切符、お釣りをお取
りください。」と案内される。

【００３０】音声案内と同一の文言を液晶画面４に表示
することにより、視覚障害者が乗車券を購入しているこ
とを他の利用者、駅係員が視認することができ、視覚障
害者の操作を補助することができる。

【００３１】なお、駅コードの入力はサイバネ規格に準
拠した駅コードを点字により表したものを準備して入力
を求めるものとしても良いが、テンキーに対応した音声
案内、たとえば、「行き先駅が、町田駅の場合には１、
藤沢駅の場合には２、松田駅の場合には３…」のように
しても良い。

【００３２】また、購入条件の入力を条件に空席を確認
するためにホストコンピュータと交信するものとした
が、購入条件の入力と合計金額以上の貨幣の投入の２つ
を条件にホストコンピュータと交信するものとしても良
い。この場合には、購入条件の入力が終了した時点の音
声案内は、「ご希望の座席は、町田まで、１０時４５分
発はこね１５号、特急券のみ禁煙席１枚ですね。合計で
４００円となります。お金を入れてください。最初から
やり直す場合は１のあとにシャープを押してくださ
い。」のように音声により案内される。そして、合計金
額以上の貨幣が投入されると、「ただいま、お席を確認
しております。しばらくお待ちください。」と案内し、
自動券売機はホストコンピュータと交信し、購入条件に
合致した空席があるか確認する。空席がある場合には、
空席を確保し、「ご希望のお席がご用意できました。」
「ただいま発券しております。」と案内される。そし
て、発券を条件に「切符、お釣りをお取りください。」
と案内される。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の自動券売機
は、視覚に障害がある鉄道利用者であっても、指定席等
の特殊券等を購入することができ、通常の利用者にはき
めの細かい情報を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動券売機のブロック図である。

【図２】本発明に係る自動券売機の接客部の正面図であ
る。

【図３】テンキーの配置を示した図である。

【図４】液晶画面およびテンキーからの入力手順を示す
フローチャートである。

【図５】本発明に係る自動販売機の液晶画面からの入力
時における液晶画面の表示である。

【図６】本発明に係る自動販売機のテンキーからの入力
時における液晶画面が表示した図である。

【符号の説明】

１ ホストコンピュータ ２ 自動券売機 ４ 液晶画面 ５ タッチパネル ６ テンキー ７ スピーカー １８ 主制御部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 購入条件を表示する画面と、該画面に表
   示された購入条件を選択することにより購入条件を特定
   するための確定手段とを備えた自動券売機において、 音声により操作を案内する案内手段と、 該案内手段の案内にしたがって購入条件を入力するため
   のテンキーとを備え、 購入条件の入力が終了したときに入力した購入条件を音
   声出力し、特定のキーの押下により購入条件を確定する
   ことを特徴とする自動券売機。
2. 【請求項２】 該案内手段は該テンキーの特定キーの押
   下を条件に案内を開始することを特徴とする請求項１記
   載の自動券売機。
3. 【請求項３】 前記案内には、行き先駅のほか発車時刻
   が含まれることを特徴とする請求項１または２記載の自
   動券売機。
4. 【請求項４】 前記行き先駅の入力は駅コードにより入
   力することを特徴とする請求項３記載の自動券売機。