JP2002105558A - 装身具用金合金 - Google Patents

装身具用金合金

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JP2002105558A
JP2002105558A JP2000299743A JP2000299743A JP2002105558A JP 2002105558 A JP2002105558 A JP 2002105558A JP 2000299743 A JP2000299743 A JP 2000299743A JP 2000299743 A JP2000299743 A JP 2000299743A JP 2002105558 A JP2002105558 A JP 2002105558A
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gold alloy
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alloy
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JP2000299743A
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Takao Mochizuki
貴雄 望月
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Shoei Co Ltd
Hoei Shokai Co Ltd
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Shoei Co Ltd
Hoei Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明の目的は、装飾機能と健康増進あるい
は治療・治癒機能を兼ね備えた装身具の構成素材に好適
な新規な装身具用金合金を提供することにある。 【解決手段】75重量%以上の金と、3〜5重量%のゲ
ルマニウムとを含み、残部が銀および銅からなることを
特徴とする装身具用金合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金を主たる構成
成分とする装身具用金合金に関する。
【0002】
【従来の技術】金を主成分とする金合金は主として装身
具用に使用されている。そして金75重量%、銀12.
5重量%、銅12.5重量%の金合金はいわゆる18金
として装身具類に重用されている。
【0003】上述のような装身具用の金合金に使用され
る金素材としては、特開平10−60556号、特開平
10−60558号、特開平9−209059号、特開
平9−209060号、特開平7−70671号等に見
られるように、種々の微量成分を配合してその硬度や表
面強度を高めるようにしたものが知られている。
【0004】また、ゲルマニウムを含有する貴金属合金
としては、特開平62−20850号や特開平63−1
4830号等に見られるように、ゲルマニウムやインジ
ウムを微量成分として含有する銀合金が知られている。
しかしながら、これらの銀合金はゲルマニウムの含有量
が微量であるため、健康増進や一定の治療・治癒効果を
主要な目的とする健康指向の装身具には供することがで
きなかった。
【0005】ところで、指輪やピアスのように美的な身
体装飾を主要な目的とする装身具、あるいは腕時計のベ
ルトのように特定の機能を有する物品(時計本体)を身
体に装着することを主要な目的とするものの他に、健康
増進や治療・治癒効果を目的とする装身具があり、この
ような従来の装身具は、主成分としてゲルマニウムを含
んでおり、少量ないしは微量のゲルマニウムを含有する
本願のような金合金や上述のような銀合金とはまったく
異質である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の他に
も、金合金については様々な検討がなされているが、特
に皮膚に接触して用いられる装身具であって、健康増進
等の効果が期待されるものに好適な金合金はいまだ提供
されていない。すなわち、ゲルマニウムが有する遠赤外
効果、つまり、ゲルマニウムによれば肩凝り等を治療・
治癒する健康増進、治療効果が発揮され得ることに着目
した金合金は提供されていない。
【0007】そこで本発明者は、鋭意検討を重ねた結
果、装飾機能と健康増進あるいは治療・治癒機能を兼ね
備えた装身具の構成素材に好適な新規な装身具用金合金
を発明した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の装身
具用金合金は、75重量%以上の金と、3〜5重量%の
ゲルマニウムとを含み、残部が銀および銅からなること
を特徴とするものである。
【0009】またこの発明の装身具用金合金は、75重
量%以上の金と、12〜13重量%の銅と、3〜5重量
%のゲルマニウムとを含み、残部が銀からなることをも
特徴とするものである。
【0010】この発明の装身具用金合金によれば、適量
のゲルマニウムを含むことで、身に付ける装飾品として
の充分な輝きと光沢を実現できる。また、ゲルマニウム
が3重量%未満のときは健康増進の作用がほとんど見ら
れなくなってしまうが、3重量%以上であれば健康増進
作用が得られる。なお、5重量%以上になると、金合金
の加工性が悪くなってしまう。
【0011】金や銀、銅のみならず、ゲルマニウムもい
ずれも装身具として、皮膚に接触させて用いるのに安全
な素材であり、例えばカドミウムなどは装身具には使用
できない。
【0012】ゲルマニウムが遠赤外効果を有することは
周知である。つまり、肩凝り等を治療・治癒する健康増
進、治療効果が十分に発揮できる。ゲルマニウムの遠赤
外効果は、金の基材中に3〜5重量%含有するときに、
特に効果的に発揮される。
【0013】この発明の装身具用金合金は、身体に装用
した状態で皮膚に接触する外表面が、この装身具用金合
金で構成されている装身具に好適に使用することが可能
である。身体に装用した状態で皮膚に接触する装身具と
しては、例えばネックレス、ブレスレット、リストバン
ド、指輪、腕時計等があるが、これらの全体が本発明の
装身具用金合金で形成されていても良く、表面層が本発
明の装身具用金合金で構成されていても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、装飾機能と健康志向機
能を兼ね備えた装身具に関するものであり、基材として
貴金属の一種である金を用いる。そして、金に適量のゲ
ルマニウムを加えて合金とすることにより、装飾機能と
健康志向機能をともに向上させつつ、装飾機能向上のた
めの加工性改善と健康志向機能の増大を同時に実現して
いる。
【0015】ゲルマニウムを貴金属と合金化する場合、
例えばインジウム、ボロン、亜鉛、アルミニウムなどを
添加して配合することがあるが、ゲルマニウムが安定し
なかったり、酸化等の変質を起こすことがあるため、こ
れらと共同しては使いにくい。これに対し、インジウム
は原子半径が比較的大きく、しかも酸化もし難いので、
添加元素として好適である。さらに、インジウムを添加
するとゲルマニウムと合金化することで低下した展性、
延性が回復するので、装飾的な加工が容易になるととも
に、装身具としての適度の硬度も維持される。しかしな
がら、ゲルマニウムを金合金の成分として使用する場合
にインジウムを添加すると、インジウムの添加によって
金合金の展性があまりにも大きくなりすぎるので使用す
ることが困難である。
【0016】なお、金合金にしばしば添加される錫、カ
ドミウム、パラジウム、ビスマスなどは、次の理由によ
り好ましくない。まず、錫についてはゲルマニウムとの
共存状態においては不安定である。カドミウムは有害で
あるだけでなくゲルマニウム中で不純物準位を作り、使
用できない。ビスマスやパラジウムについてもゲルマニ
ウム中で不純物準位を作り、やはり使用できない。
【0017】5種類のサンプルA1、A2、A3、A
4、A5によるロー付けのしやすさを測定した。鋳造し
た各サンプル(合金)における金、銀、銅、ゲルマニウ
ムのそれぞれの含有率(重量%)は、次の通りである。 サンプルA1…Au:Ag:Cu:Ge=75:11.
5 :12.5:1 サンプルA2…Au:Ag:Cu:Ge=75:9.5
:12.5:3 サンプルA3…Au:Ag:Cu:Ge=75:7.5
:12.5:5 サンプルA4…Au:Ag:Cu:Ge=75:6.5
:12.5:6 サンプルA5…Au:Ag:Cu:Ge=75:4.5
:12.5:8 これらのサンプルを使用し、金よりも溶解温度の低いロ
ー材を用いてロー付けしようとしたところ、サンプルA
1以外のものでは熱伝導率の向上によるものか、融点が
上昇しており、通常のロー材では良好なロー付け状態を
得ることができなかった。したがって、通常よりも融点
の高いロー材を開発することが必要であった。
【0018】5種類のサンプルB1〜B5を用いて耐蝕
性を観察した。鋳造した各サンプル(合金)における
金、銀、銅、ゲルマニウムのそれぞれの含有率(重量
%)は、次の通りである。 サンプルB1…Au:Ag:Cu:Ge=75:11.
5 :12.5:1 サンプルB2…Au:Ag:Cu:Ge=75:9.5
:12.5:3 サンプルB3…Au:Ag:Cu:Ge=75:7.5
:12.5:5 サンプルB4…Au:Ag:Cu:Ge=75:6.5
:12.5:6 サンプルB5…Au:Ag:Cu:Ge=75:4.5
:12.5:8 これらのサンプルを希塩酸100ml中に浸漬し、肉眼
で表面状態の変化を観察した。 イ.数分後…サンプルB1〜B3の表面の一部が薄い褐
色になり、酸化が始まったことが確認された。サンプル
B4、B5については変化がなかった。 ロ.12時間後…サンプルB1〜B3は青色になり、サ
ンプルB4、B5は薄い褐色になった。色の濃淡を比較
すると、サンプルB1が最も濃く、番号が増すほど薄く
なった。 ハ.24時間後…サンプルB1〜B3は黒味を帯びた青
色になり、サンプルB4は青みを帯びた褐色、B5は褐
色になった。色の濃淡を比較すると、サンプルB1が最
も濃く、番号が増すほど薄くなった。ゲルマニウムの含
有率が5重量%までの範囲では、ゲルマニウムが酸化さ
れにくいことがわかった。
【0019】ところで、肩凝り等を治療・治癒する健康
増進、治療効果をもたらすゲルマニウムの遠赤外効果
は、金の基材中でゲルマニウムの微結晶が形成されてい
るときに発揮される。これは、ゲルマニウムの微結晶は
微小ながらも結晶であることから、半導体的な性質を持
つためであり、したがって本発明者の実験および仮説に
よれば、ゲルマニウムが3重量%以上、5重量%未満の
とき、ゲルマニウム微結晶による遠赤外効果が発揮され
る。
【0020】そこで、本発明者は下記の成分比の金合金
を鋳造し、ペレットを試作して遠赤外効果を試験した。 成分比…Au:Ag:Cu:Ge=75:9.5 :1
2.5:3 なお、ペレットの大きさは20mmX20mmである。
【0021】室温(22℃)の環境で61歳の男性の左
腕にペレットを30秒間載置し、取り去ると同時にサー
モグラフィ(温度分解能:1℃、日本電子製)で撮影し
た。ペレットを載置する直前と比較すると、ペレットの
置かれていた位置で皮膚の温度が上昇しているのがわか
った。
【0022】次に、本発明者は上記ペレットと同一成分
の金合金を鋳造し、ネックレスを試作した。まず、鋳造
したインゴットをテープ状に延ばし、これを束ねて固め
ることでネックレスを形成した。このとき、金合金は粘
り強くて充分に展性、延性に富み、加工性に優れてい
た。
【0023】このネックレスを用いて遠赤外効果を試験
した。室温(22℃)の環境で33歳の男性の首にネッ
クレスをかけて5分間放置し、サーモグラフィ(温度分
解能:1℃、日本電子製)で正面から撮影した。ネック
レスを着用する直前と比較すると、ネックレス近傍およ
び顔面の皮膚温度が上昇しているのがわかった。
【0024】このような遠赤外効果について説明する
と、まず、遠赤外線のような電磁波の生体に対する作用
については、イオン化作用と非イオン化作用があり、非
イオン化作用には熱作用と非熱作用が知られている。イ
オン化作用は主としてエネルギーの大きい短波長の電磁
波(例えば放射線や紫外線)によりもたらされ、長波長
の電磁波(例えば赤外線)の場合には、非イオン化作用
として熱作用と非熱作用がもたらされる。
【0025】赤外線が生体に照射された場合には、吸収
したエネルギーにより生体内で温度上昇が起り、いわゆ
る温熱効果が発揮される。ところが、波長が100ミク
ロン程度の遠赤外線の場合には、上記の熱作用に加え
て、照射された微弱な電磁波が生体に直接作用し、いわ
ゆる非熱作用が発揮される。
【0026】もっとも、上記の説明はあくまで仮説であ
り、この仮説の妥当性により本発明の特徴および範囲、
すなわち、3〜5重量%のゲルマニウムと、銀および銅
とを含み、残部が金からなることを特徴とすることが影
響されるものではない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、装飾機能と健康志向機
能を兼ね備えた金合金、およびこれを材料とした装身具
を実現できる。特に、本発明の装身具は、18とほとん
ど変わらない輝きに似た金属光沢と、遠赤外効果による
健康増進、治療効果を同時に実現することが可能にな
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】75重量%以上の金と、3〜5重量%のゲ
    ルマニウムとを含み、残部が銀および銅からなることを
    特徴とする装身具用金合金。
  2. 【請求項2】75重量%以上の金と、12〜13重量%
    の銅と、3〜5重量%のゲルマニウムとを含み、残部が
    銀からなることを特徴とする装身具用金合金。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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