JP2002092310A - 市場リスク算出装置、市場リスク算出方法および記録媒体 - Google Patents

市場リスク算出装置、市場リスク算出方法および記録媒体

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JP2002092310A
JP2002092310A JP2000284412A JP2000284412A JP2002092310A JP 2002092310 A JP2002092310 A JP 2002092310A JP 2000284412 A JP2000284412 A JP 2000284412A JP 2000284412 A JP2000284412 A JP 2000284412A JP 2002092310 A JP2002092310 A JP 2002092310A
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Tomoyuki Yamada
知行 山田
Tadamoto Goto
忠元 後藤
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Aozora Bank Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どの金融機関にもある設備およびデータを使
って、リスクポイント法による市場リスクの算出技術を
提供することにある。 【解決手段】 金融機関の市場リスクを算出するための
市場リスク算出装置であって、バリューアットリスクの
算出条件を入力するパラメータ入力手段と、市場リスク
ファクターに関する市場データを入力する市場データ入
力手段と、相関係数を入力する相関係数入力手段と、当
該金融機関の取引データを入力する取引データ入力手段
と、入力した算出条件とデータを用いて当該金融機関の
バリューアットリスクを算出するバリューアットリスク
算出手段と、相関係数を用いて前記バリューアットリス
クの合計値を算出するバリューアットリスク合計値算出
手段と、データを用いて当該金融機関の期間損益リスク
を算出する期間損益リスク算出手段と、算出されたバリ
ューアットリスクおよび期間損益リスクを出力する出力
手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関が市場リ
スクを算出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】金融機関を取り巻く市場環境は常に変化
しつつあり、金利・為替等に代表される市場リスクファ
クターの変化による収益への影響は非常に大きくなって
きている。このため、金融機関がさらされている市場リ
スク量を把握することは、従来以上に必要となってい
る。特に、これまで市場リスクを時価評価ベースで把握
していなかった地域金融機関においては、早急な対応が
金融監督当局からも求められてきている。従来、市場リ
スクを把握するためのシステムは、大手金融機関等を中
心に開発されてきたこともあり、大規模なシステム構成
を必要とするものがほとんどである。典型的な市場リス
ク管理システムとしては、金融機関の取引を管理するた
めの勘定系システムから、取引データを市場リスク管理
システムに一件一件インターフェースをとり、市場リス
ク量を計算するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなシ
ステムでは、精緻なリスク量を大量の取引データに基づ
いて算出できるものの、膨大な計算負荷に耐えうるだけ
の高性能ハードウェアの導入コストとシステム開発コス
トにかなりの初期投資が必要となり、導入後も勘定系シ
ステムとのインターフェース機構を維持するために膨大
なシステム運用負担・コストがかかってしまう。このよ
うなシステム投資は、大手金融機関以外にとっては非常
に負担が重い。従って、どの金融機関にもある設備およ
びデータを使って、市場リスクを算出できる手段が要望
されている。
【0004】また、市場リスク量を把握するためには、
現在、バリューアットリスク(VaR)とアーニングア
ットリスク(EaR)が広く用いられている。VaR
は、時価評価損益の予想損失額であり、EaRは、期間
損益の予想損益額である。一方、当行では、これらVa
RやEaRが用いられる以前より、独自に開発したリス
クポイント法を採用し、時価評価損益ベースと期間損益
ベースの両リスクを算出していた。そして、リスクポイ
ント法による時価評価損益ベースのリスク算出について
は、鋭意改良を重ねた結果、VaRを算出する方法の一
つとして理論的に位置づけることができるようになっ
た。また、リスクポイント法による期間損益ベースのリ
スク算出についても、鋭意改良を重ねた結果、従来存在
しなかったEaRの簡便法として理論的に位置づけるこ
とができるようになった。
【0005】そこで、本発明の解決しようとする課題
は、どの金融機関にもある設備およびデータを使って、
リスクポイント法による市場リスクの算出技術を提供す
ることにある。ここで、請求項1から13記載の発明
は、どの金融機関にもある設備およびデータを使って、
リスクポイント法による市場リスクの算出装置を提供す
ることを目的とする。また、請求項14から26記載の
発明は、どの金融機関にもある設備およびデータを使っ
て、リスクポイント法による市場リスクの算出方法を提
供することを目的とする。さらに、請求項27から33
記載の発明は、どの金融機関にもある設備およびデータ
を使って、リスクポイント法による市場リスクの算出プ
ログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(請求項1)上記目的を
達成するために請求項1記載の発明は、金融機関の市場
リスクを算出するための市場リスク算出装置であって、
市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
力する市場データ入力手段と、金融機関の取引データと
して少なくとも資産負債額を入力する取引データ入力手
段と、前記市場データ入力手段および取引データ入力手
段から入力したデータを用いて当該金融機関のバリュー
アットリスクを算出するバリューアットリスク算出手段
と、算出されたバリューアットリスクを出力する出力手
段とを備えた市場リスク算出装置に係る。
【0007】(用語説明)「市場リスク」とは、金利、
株式、為替等の様々な市場のリスクファクターの変動に
より、オフバランスを含む資産・負債などの価値が変動
し損失を被るリスクをいう。「市場データ」とは、金
利、株価、為替レート等の変化幅・率をいう。
【0008】「リスクポイント指標」とは、市場リスク
管理のための指標の一つであり、市場金利・価格の変化
が正規分布に従うことを前提として、統計的に以下の確
率となるような市場金利・価格の変動幅または変動率と
して求められる。 保有期間:1年 信頼区間:片側84.1%=標準偏差1.00 ここで、前記市場金利・価格の変動幅または変動率と
は、 金利=金利の変動率(ボラティリティ)×金利≒金利の
変動幅 為替=為替レートの変動率(ボラティリティ) 株 =株価インデックスの変動率(ボラティリティ) また、このリスクポイント指標の算出方法は、次の通り
である。なお、以下で保有期間を1年としている場合、
250営業日を意味している。 リスクポイント指標(保有期間:1年 信頼区間:片側
84.1%)算出式 ここでは、日次変動率からの換算で保有期間1年のリス
クポイント指標を算出する。
【数1】
【数2】
【0009】「ゼロクーポンレート」とは、ある特定の
残存期間に対応する割引債の最終利回りをいう。すなわ
ち、ゼロクーポンレートは、満期での元本償還時点まで
にキャッシュフローが発生しないために最終利回りはロ
ックされた形になり、ある特定の期間に対して一義的に
金利を定めることができる。従って、ラダー表(現在保
有している資産・負債について、科目毎に将来発生する
金利更改までの残存期間に応じ、複数の期間帯に分類し
たもの。)で入力された期落ち額を現在価値ベースに引
き直すために使用される。ゼロクーポンレートの算出方
法は、次の通りである。残存期間がt年の割引債の市場
価格をPtとすると、期間t年に対応する最終利回りであ
るゼロクーポンレート(rとする)は、次の式の通りに
表すことができる。 (一年複利の場合)
【数3】 これを変形すると、rは次の算式で求めることができ
る。
【数4】 (連続複利の場合)
【数5】 これを変形すると、rは次の算式で求めることができ
る。
【数6】
【0010】「取引データ」とは、金融機関の資産負債
情報をいう。「資産負債額」とは、金融機関が保有して
いる(あるいは保有したと仮定した場合の)資産・負債
(オフバランスを含む)の額をいう。「バリューアット
リスク」(VaR)とは、特定のポジションについて、
一定の保有期間、信頼区間で発生し得る最大損失額を過
去のデータをもとに統計的に予測する手法をいう。「出
力手段」とは、市場リスク管理装置としてコンピュータ
を用いている場合には、画面出力や接続されたプリンタ
ーによるプリント出力となる。また、その他に、フロッ
ピーディスクやCD−ROMなどの記録媒体に記録させ
ることも含まれる。
【0011】(作用)金融機関としては、市場データ入
力手段から市場データとして少なくともリスクポイント
指標およびゼロクーポンレートを入力し、取引データ入
力手段から取引データとして少なくとも当該金融機関が
金融当局宛に提出する資産負債額のデータと同一のもの
を入力すれば、VaR算出手段が当該金融機関の所有す
る設備を使ってVaRを算出し、出力手段がこれを出力
する。従って、当該金融機関にとって、入力データの作
成およびデータ入力作業を大幅に軽減でき、効率的にV
aRを得ることができる。
【0012】(請求項2)請求項2記載の発明は、金融
機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出装置
であって、市場リスクファクターに関する市場データと
して少なくともリスクポイント指標を入力する市場デー
タ入力手段と、金融機関の取引データとして少なくとも
資産負債額を入力する取引データ入力手段と、前記市場
データ入力手段および取引データ入力手段から入力した
データを用いて当該金融機関の期間損益リスクを算出す
る期間損益リスク算出手段と、算出された期間損益リス
クを出力する出力手段とを備えた市場リスク算出装置に
係る。
【0013】(用語説明)「期間損益リスク」とは、金
融機関の市場リスクを期間損益(資金収支)ベースの損
益変動として評価する手法である。同じ手法として用い
られる「アーニングアットリスク」(EaR)が予想損
益額を算出するのに対して、ここでは、金利変化に伴う
損益額の変動幅を算出するものである。
【0014】(作用)金融機関としては、市場データ入
力手段から市場データとして少なくともリスクポイント
指標を入力し、取引データ入力手段から取引データとし
て少なくとも当該金融機関が金融当局宛に提出する資産
負債額のデータと同一のものを入力すれば、期間損益リ
スク算出手段が当該金融機関の所有する設備を使って期
間損益リスクを算出し、出力手段がこれを出力する。従
って、当該金融機関にとって、入力データの作成および
データ入力作業を大幅に軽減でき、効率的で且つ従来に
はない簡易な期間損益ベースのリスクを得ることができ
る。
【0015】(請求項3)請求項3記載の発明は、金融
機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出装置
であって、市場リスクファクターに関する市場データと
して少なくともリスクポイント指標およびゼロクーポン
レートを入力する市場データ入力手段と、金融機関の取
引データとして少なくとも資産負債額を入力する取引デ
ータ入力手段と、前記市場データ入力手段および取引デ
ータ入力手段から入力したデータを用いて当該金融機関
のバリューアットリスクを算出するバリューアットリス
ク算出手段と、前記市場データ入力手段および取引デー
タ入力手段から入力したデータを用いて当該金融機関の
期間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手段と、
算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
を出力する出力手段とを備えた市場リスク算出装置に係
る。
【0016】(作用)金融機関としては、市場データ入
力手段と取引データ入力手段とから市場データと取引デ
ータとを入力すれば、市場リスク算出手段が当該金融機
関のVaRと期間損益リスクとを同時に算出し、出力手
段がこれを出力する。従って、VaRと期間損益リスク
を個別に算出する場合の重複するデータ入力が不要にな
る。また、時価評価ベースと期間損益ベースの両面から
市場リスクの把握・管理が容易となる。
【0017】(請求項4)請求項4記載の発明は、請求
項1又は3のいずれかに記載の発明を限定したものであ
って、同一の市場リスクファクター間および異なる市場
リスクファクター間のバリューアットリスクの合計値を
算出するための係数である相関係数を入力する相関係数
入力手段と、相関係数入力手段から入力した相関係数を
用いてバリューアットリスクの合計値を算出するバリュ
ーアットリスク合計値算出手段と、算出されたバリュー
アットリスク合計値を出力する出力手段とを備えた市場
リスク算出装置に係る。
【0018】(用語説明)「相関係数」とは、金利、株
式、為替等の異なる市場リスクファクター間、および同
一の市場リスクファクター間のVaRの合計値を算出す
るために必要な係数をいい、この相関係数の算出方法の
一例は、次の通りである。まず、1つの確率変数Xが、
どのような形の分布をしているのかを考える。
【数7】 その標準偏差は、分散の平方根であることから、以下の
ように表される。
【数8】 次に、2つの確率変数XとYがある場合、XとYの「共
分散」は以下のように定義される。
【数9】
【数10】
【0019】(作用)相関係数を用いることによって、
同一のリスクファクター間および異なるリスクファクタ
ー間において、各市場の値動きの間の関係を考慮したよ
り精緻なVaR合計値を算出できるようになり、市場リ
スクのトータル的な把握・管理のための重要なデータと
なる。
【0020】(請求項5)請求項5記載の発明は、請求
項1,3,4のいずれかに記載の発明を限定したもので
あって、複数の市場リスクファクターを内包する金融商
品についてバリューアットリスクを算出するために、資
産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、組入構
成比率および金利商品残存年数を取引データとして入力
する取引データ入力手段を備えた市場リスク算出装置に
係る。
【0021】(用語説明)「複数のリスクファクターを
内包する金融商品」とは、例えば、株リスク、為替リス
クおよび金利リスクを内包する仕組債や金銭信託・投信
などをいう。
【0022】(作用)従来、複数のリスクファクターを
内包する金融商品については、VaRを算出することは
困難であった。しかし、本請求項に係る発明により、資
産負債額に追加して、この金融商品に関する時価、構成
比率および金利商品残存年数を取引データとして入力す
るだけで、単一のリスクファクターを内包する金融商品
と同様にVaRを算出できる。
【0023】(請求項6)請求項6記載の発明は、請求
項1,3,4,5のいずれかに記載の発明を限定したも
のであって、バリューアットリスクの算出条件を入力す
るパラメータ入力手段と、パラメータ入力手段から入力
したバリューアットリスクの算出条件に合わせて、市場
データ入力手段および取引データ入力手段から入力した
データを用いて当該金融機関のバリューアットリスクを
算出するバリューアットリスク算出手段とを備えた市場
リスク算出装置に係る。
【0024】(用語説明)「バリューアットリスクの算
出条件」とは、過去の市場の値動きを基に統計的手法に
より、どの程度の前提のVaRとするかを定めるもので
あり、いわゆる保有期間と信頼区間を意味する。
【0025】(作用)VaRの算出条件を入力すること
で、各金融機関ごとのルールを反映させたVaRを算出
することができる。
【0026】(請求項7)請求項7記載の発明は、請求
項1から6のいずれかに記載の発明を限定したものであ
って、各入力手段から入力したデータおよび各算出手段
から算出した市場リスクを保存して、データベースを作
成するデータベース作成手段を備えた市場リスク算出装
置に係る。
【0027】(作用)データベース作成手段により作成
されたデータベースによって、保存したデータを用いた
市場リスクの分析が可能になる。また、保存したデータ
を流用することにより市場データまたは取引データの入
力手段の簡略化が図られる。
【0028】(請求項8)請求項8記載の発明は、クラ
イアント・サーバシステムにおけるサーバに備えられる
金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出
装置であって、クライアントにおいて入力された少なく
とも資産負債額を含む取引データを受信する取引データ
受信手段と、受信した取引データを蓄積する取引データ
蓄積手段と、蓄積された取引データとサーバの保有する
市場データおよび相関係数とを用いて、バリューアット
リスクを算出するバリューアットリスク算出手段と、算
出されたバリューアットリスクをクライアントの出力手
段へ送信する送信手段とを備えた市場リスク算出装置に
係る。
【0029】(用語説明)「クライアント・サーバシス
テム」は、LANで接続されたもののほか、イントラネ
ット上のクライアント・サーバシステム、クライアント
がサーバ運営者と契約してインターネットなどのネット
ワークにて接続された場合を含む。
【0030】(作用)サーバ管理者は、クライアントユ
ーザから受信し蓄積された取引データと自己の保有する
市場データおよび相関係数とを用いて、バリューアット
リスクを算出できる。そして、これをクライアントユー
ザへ送信し、クライアントの利用に供される。この場
合、サーバ管理者は、クライアントユーザから取引デー
タを受信すれば、あとは保有する市場データ等からバリ
ューアットリスクを算出できる。また、クライアント
は、自社の取引データを入力するだけで、バリューアッ
トリスクを得ることができる。
【0031】(請求項9)請求項9記載の発明は、クラ
イアント・サーバシステムにおけるサーバに備えられる
金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出
装置であって、クライアントにおいて入力された少なく
とも資産負債額を含む取引データを受信する取引データ
受信手段と、受信した取引データを蓄積する取引データ
蓄積手段と、蓄積された取引データとサーバの保有する
市場データとを用いて、期間損益リスクを算出する期間
損益リスク算出手段と、算出された期間損益リスクをク
ライアントの出力手段へ送信する送信手段とを備えた市
場リスク算出装置に係る。
【0032】(作用)サーバ管理者は、クライアントユ
ーザから受信し蓄積された取引データと自己の保有する
市場データとを用いて、期間損益リスクを算出できる。
そして、これをクライアントユーザへ送信し、クライア
ントの利用に供される。この場合、サーバ管理者は、ク
ライアントユーザから取引データを受信すれば、あとは
保有する市場データから期間損益リスクを算出できる。
また、クライアントは、自社の取引データを入力するだ
けで、期間損益リスクを得ることができる。
【0033】(請求項10)請求項10記載の発明は、
クライアント・サーバシステムにおけるサーバに備えら
れる金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク
算出装置であって、クライアントにおいて入力された少
なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取引デ
ータ受信手段と、受信した取引データを蓄積する取引デ
ータ蓄積手段と、蓄積された取引データとサーバの保有
する市場データおよび相関係数とを用いて、バリューア
ットリスクを算出するバリューアットリスク算出手段
と、蓄積された取引データとサーバの保有する市場デー
タとを用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リス
ク算出手段と、算出されたバリューアットリスクおよび
期間損益リスクをクライアントの出力手段へ送信する送
信手段とを備えた市場リスク算出装置に係る。
【0034】(作用)サーバ管理者は、クライアントユ
ーザから受信し蓄積された取引データおよび自己の保有
する市場データと相関係数とを用いて、バリューアット
リスクおよび期間損益リスクを算出できる。そして、こ
れをクライアントユーザへ送信し、クライアントの利用
に供される。この場合、サーバ管理者は、クライアント
ユーザから取引データを受信すれば、あとは保有する市
場データ等からバリューアットリスクおよび期間損益リ
スクを算出できる。また、クライアントは、自社の取引
データを入力するだけで、バリューアットリスクおよび
期間損益リスクを得ることができ、時価評価ベースと期
間損益ベースの両面から市場リスクの把握・管理が容易
となる。
【0035】(請求項11)請求項11記載の発明は、
請求項8又は10のいずれかに記載の発明を限定したも
のであって、複数の市場リスクファクターを内包する金
融商品についてバリューアットリスクを算出するため
に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
組入構成比率および金利商品残存年数を含む取引データ
を受信する取引データ受信手段を備えた市場リスク算出
装置に係る。
【0036】(作用)従来、複数のリスクファクターを
内包する金融商品については、VaRを算出することは
困難であった。しかし、本請求項に係る発明により、ク
ライアントユーザから当該金融商品に関する時価、これ
らリスクファクターの構成比率および金利商品残存年数
を資産負債額に加えた取引データを受信するだけで、サ
ーバ管理者は単一のリスクファクターを内包する金融商
品と同様にVaRを算出でき、クライアントはVaRを
得ることができるようになった。
【0037】(請求項12)請求項12記載の発明は、
請求項8,10,11のいずれかに記載の発明を限定し
たものであって、クライアントにおいて入力されたバリ
ューアットリスクの算出条件を受信するパラメータ受信
手段と、受信したバリューアットリスクの算出条件を蓄
積するパラメータ蓄積手段と、蓄積されたバリューアッ
トリスクの算出条件に合わせて、蓄積された取引データ
とサーバの保有する市場データおよび相関係数とを用い
て、バリューアットリスクを算出するバリューアットリ
スク算出手段とを備えた市場リスク算出装置に係る。
【0038】(作用)クライアントユーザが入力したV
aRの算出条件をサーバ管理者が受信できることで、サ
ーバ管理者はクライアントごとのルールを反映させたV
aRを算出することができ、また、クライアントも自己
のルールを反映させたVaRを得ることができる。
【0039】(請求項13)請求項13記載の発明は、
請求項8から12のいずれかに記載の発明を限定したも
のであって、算出された市場リスクを保存して、データ
ベースを作成するデータベース作成手段を備えた市場リ
スク算出装置に係る。
【0040】(作用)データベース作成手段により作成
されたデータベースによって、サーバ管理者は、保存し
たデータを用いた市場リスクの分析が可能になる。ま
た、保存したデータを流用することによりクライアント
ユーザの取引データの入力作業の簡略化が図られる。
【0041】(請求項14)請求項14記載の発明は、
金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出
方法であって、市場リスクファクターに関する市場デー
タとして少なくともリスクポイント指標およびゼロクー
ポンレートを入力する市場データ入力手順と、金融機関
の取引データとして少なくとも資産負債額を入力する取
引データ入力手順と、前記市場データ入力手順および取
引データ入力手順から入力したデータを用いて当該金融
機関のバリューアットリスクを算出するバリューアット
リスク算出手順と、算出されたバリューアットリスクを
出力する出力手順とを備えた市場リスク算出方法に係
る。
【0042】(請求項15)請求項15記載の発明は、
金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出
方法であって、市場リスクファクターに関する市場デー
タとして少なくともリスクポイント指標を入力する市場
データ入力手順と、金融機関の取引データとして少なく
とも資産負債額を入力する取引データ入力手順と、前記
市場データ入力手順および取引データ入力手順から入力
したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスクを算
出する期間損益リスク算出手順と、算出された期間損益
リスクを出力する出力手順とを備えた市場リスク算出方
法に係る。
【0043】(請求項16)請求項16記載の発明は、
金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク算出
方法であって、市場リスクファクターに関する市場デー
タとして少なくともリスクポイント指標およびゼロクー
ポンレートを入力する市場データ入力手順と、金融機関
の取引データとして少なくとも資産負債額を入力する取
引データ入力手順と、前記市場データ入力手順および取
引データ入力手順から入力したデータを用いて当該金融
機関のバリューアットリスクを算出するバリューアット
リスク算出手順と、前記市場データ入力手順および取引
データ入力手順から入力したデータを用いて当該金融機
関の期間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手順
と、算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リ
スクを出力する出力手順とを備えた市場リスク算出方法
に係る。
【0044】(請求項17)請求項17記載の発明は、
請求項14又は16のいずれかに記載の発明を限定した
ものであって、同一の市場リスクファクター間および異
なる市場リスクファクター間のバリューアットリスクの
合計値を算出するための係数である相関係数を入力する
相関係数入力手順と、相関係数入力手順から入力した相
関係数を用いてバリューアットリスクの合計値を算出す
るバリューアットリスク合計値算出手順と、算出された
バリューアットリスク合計値を出力する出力手順とを備
えた市場リスク算出方法に係る。
【0045】(請求項18)請求項18記載の発明は、
請求項14,16,17のいずれかに記載の発明を限定
したものであって、複数の市場リスクファクターを内包
する金融商品についてバリューアットリスクを算出する
ために、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時
価、組入構成比率および金利商品残存年数を取引データ
として入力する取引データ入力手順を備えた市場リスク
算出方法に係る。
【0046】(請求項19)請求項19記載の発明は、
請求項14,16,17,18のいずれかに記載の発明
を限定したものであって、バリューアットリスクの算出
条件を入力するパラメータ入力手順と、パラメータ入力
手順から入力したバリューアットリスクの算出条件に合
わせて、市場データ入力手順および取引データ入力手順
から入力したデータを用いて当該金融機関のバリューア
ットリスクを算出するバリューアットリスク算出手順と
を備えた市場リスク算出方法に係る。
【0047】(請求項20)請求項20記載の発明は、
請求項14から19のいずれかに記載の発明を限定した
ものであって、各入力手順から入力したデータおよび各
算出手順から算出した市場リスクを保存して、データベ
ースを作成するデータベース作成手順を備えた市場リス
ク算出方法に係る。
【0048】(請求項21)請求項21記載の発明は、
クライアント・サーバシステムにおけるサーバに備えら
れる金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク
算出方法であって、クライアントにおいて入力された少
なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取引デ
ータ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取引デ
ータ蓄積手順と、蓄積された取引データとサーバの保有
する市場データおよび相関係数とを用いて、バリューア
ットリスクを算出するバリューアットリスク算出手順
と、算出されたバリューアットリスクをクライアントの
出力手順へ送信する送信手順とを備えた市場リスク算出
方法に係る。
【0049】(請求項22)請求項22記載の発明は、
クライアント・サーバシステムにおけるサーバに備えら
れる金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク
算出方法であって、クライアントにおいて入力された少
なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取引デ
ータ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取引デ
ータ蓄積手順と、蓄積された取引データとサーバの保有
する市場データとを用いて、期間損益リスクを算出する
期間損益リスク算出手順と、算出された期間損益リスク
をクライアントの出力手順へ送信する送信手順とを備え
た市場リスク算出方法に係る。
【0050】(請求項23)請求項23記載の発明は、
クライアント・サーバシステムにおけるサーバに備えら
れる金融機関の市場リスクを算出するための市場リスク
算出方法であって、クライアントにおいて入力された少
なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取引デ
ータ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取引デ
ータ蓄積手順と、蓄積された取引データとサーバの保有
する市場データおよび相関係数とを用いて、バリューア
ットリスクを算出するバリューアットリスク算出手順
と、蓄積された取引データとサーバの保有する市場デー
タとを用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リス
ク算出手順と、算出されたバリューアットリスクおよび
期間損益リスクをクライアントの出力手順へ送信する送
信手順とを備えた市場リスク算出方法に係る。
【0051】(請求項24)請求項24記載の発明は、
請求項21又は23のいずれかに記載の発明を限定した
ものであって、複数の市場リスクファクターを内包する
金融商品についてバリューアットリスクを算出するため
に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
組入構成比率および金利商品残存年数を含む取引データ
を受信する取引データ受信手順を備えた市場リスク算出
方法に係る。
【0052】(請求項25)請求項25記載の発明は、
請求項21,23,24のいずれかに記載の発明を限定
したものであって、クライアントにおいて入力されたバ
リューアットリスクの算出条件を受信するパラメータ受
信手順と、受信したバリューアットリスクの算出条件を
蓄積するパラメータ蓄積手順と、蓄積されたバリューア
ットリスクの算出条件に合わせて、蓄積された取引デー
タとサーバの保有する市場データおよび相関係数とを用
いて、バリューアットリスクを算出するバリューアット
リスク算出手順とを備えた市場リスク算出方法に係る。
【0053】(請求項26)請求項26記載の発明は、
請求項21から25のいずれかに記載の発明を限定した
ものであって、算出された市場リスクを保存して、デー
タベースを作成するデータベース作成手順を備えた市場
リスク算出方法に係る。
【0054】(請求項27)請求項27記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、金融機関の市場リ
スクを算出するための市場リスク算出方法を実現するプ
ログラムであって、市場リスクファクターに関する市場
データとして少なくともリスクポイント指標およびゼロ
クーポンレートを入力する市場データ入力手順と、金融
機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入力す
る取引データ入力手順と、前記市場データ入力手順およ
び取引データ入力手順から入力したデータを用いて当該
金融機関のバリューアットリスクを算出するバリューア
ットリスク算出手順と、算出されたバリューアットリス
クを出力する出力手順とをコンピュータに実行させるた
めのプログラムである。
【0055】ここで、「記録媒体」とは、それ自身では
空間を占有し得ないプログラムを担持することができる
媒体であり、例えば、フロッピー(登録商標)ディス
ク、ハードディスク、CD−ROM,MO(光磁気ディ
スク)、DVD−ROM、PDなどである。
【0056】(請求項28)請求項28記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、金融機関の市場リ
スクを算出するための市場リスク算出方法を実現するプ
ログラムであって、市場リスクファクターに関する市場
データとして少なくともリスクポイント指標を入力する
市場データ入力手順と、金融機関の取引データとして少
なくとも資産負債額を入力する取引データ入力手順と、
前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
を算出する期間損益リスク算出手順と、算出された期間
損益リスクを出力する出力手順とをコンピュータに実行
させるためのプログラムである。
【0057】(請求項29)請求項29記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、金融機関の市場リ
スクを算出するための市場リスク算出方法を実現するプ
ログラムであって、市場リスクファクターに関する市場
データとして少なくともリスクポイント指標およびゼロ
クーポンレートを入力する市場データ入力手順と、金融
機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入力す
る取引データ入力手順と、前記市場データ入力手順およ
び取引データ入力手順から入力したデータを用いて当該
金融機関のバリューアットリスクを算出する市場リスク
算出手順と、前記市場データ入力手順および取引データ
入力手順から入力したデータを用いて当該金融機関の期
間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手順と、算
出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスクを
出力する出力手順とをコンピュータに実行させるための
プログラムである。
【0058】(請求項30)請求項30記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、クライアント・サ
ーバシステムにおけるサーバに備えられる金融機関の市
場リスクを算出するための市場リスク算出方法を実現す
るプログラムであって、クライアントにおいて入力され
た少なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取
引データ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取
引データ蓄積手順と、蓄積された取引データと保有する
市場データおよび相関係数とを用いて、バリューアット
リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、算
出されたバリューアットリスクをクライアントの出力手
順へ送信する送信手順とをコンピュータに実行させるた
めのプログラムである。
【0059】(請求項31)請求項31記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、クライアント・サ
ーバシステムにおけるサーバに備えられる金融機関の市
場リスクを算出するための市場リスク算出方法を実現す
るプログラムであって、クライアントにおいて入力され
た少なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取
引データ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取
引データ蓄積手順と、蓄積された取引データと保有する
市場データとを用いて、期間損益リスクを算出する期間
損益リスク算出手順と、算出された期間損益リスクをク
ライアントの出力手順へ送信する送信手順とをコンピュ
ータに実行させるためのプログラムである。
【0060】(請求項32)請求項32記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、クライアント・サ
ーバシステムにおけるサーバに備えられる金融機関の市
場リスクを算出するための市場リスク算出方法を実現す
るプログラムであって、クライアントにおいて入力され
た少なくとも資産負債額を含む取引データを受信する取
引データ受信手順と、受信した取引データを蓄積する取
引データ蓄積手順と、蓄積された取引データと保有する
市場データおよび相関係数とを用いて、バリューアット
リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、蓄
積された取引データと保有する市場データとを用いて、
期間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手順と、
算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
をクライアントの出力手順へ送信する送信手順とをコン
ピュータに実行させるためのプログラムである。
【0061】(請求項33)請求項33記載の発明は、
コンピュータを実行させるためのプログラムを記録した
記録媒体である。そのプログラムは、クライアント・サ
ーバシステムにおけるクライアントに備えられる金融機
関の市場リスクを算出するための市場リスク算出方法を
実現するプログラムであって、クライアントのユーザが
取引データとして少なくとも資産負債額を入力する取引
データ入力手順と、その取引データ入力手順によって入
力した取引データをサーバへ送信する取引データ送信手
順と、送信した取引データに基づいてサーバが算出した
市場リスクを受信する受信手順と、受信した市場リスク
を出力する出力手順とをコンピュータに実行させるため
のプログラムである。
【0062】(その他)請求項17から20および24
から26記載の方法発明をプログラムとし、請求項14
から16および21から23記載の発明のようにプログ
ラムを記録した記録媒体の発明として提供することは、
当然可能である。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態および図
面に従って更に詳しく説明する。ここで、使用する図面
は図1〜17である。
【0064】(第一実施形態)図1は、第一実施形態の
フローチャートであり、図2は、第一実施形態の概念図
である。図1および2を参照しながら説明すると、第一
実施形態では、市場データ入力手段から市場データを、
取引データ入力手段から取引データを、また、相関係数
入力手段から相関係数をそれぞれ入力する。なお、Va
Rを算出する場合はVaRの算出条件を入力する。そし
て、VaR算出手段と期間損益リスク算出手段は、入力
された市場データと取引データからそれぞれVaRと1
年以内損益リスクとを算出する。その際、バリューアッ
トリスク合計値算出手段は、入力された相関係数からV
aRの合計値も算出する。最後に、算出されたVaRと
1年以内損益リスクを出力し、保存をするものである。
【0065】VaRの算出条件については、図3に示す
複数の算出条件の中から当該金融機関の経営判断によっ
て自由に選択できるものである。また、第一実施形態で
は、期間損益リスクの期間を「1年以内」とし、1年以
内損益リスクとして算出する。なお、1年以内というの
は、評価時点から向こう1年をいい、財務会計年度と一
致しない場合がある。
【0066】市場データ入力手段から少なくとも入力す
ることになる市場データとしては、リスクポイント指標
およびゼロクーポンレートである。図4に、その具体的
な入力内容が示されている。リスクポイント指標および
ゼロクーポンレートは、いずれも円貨用と外貨用とに分
けられている。このなかで、円金利と外貨金利について
は、全期間帯一律のリスクポイント指標を用いてもよい
し、期間帯ごとのリスクポイント指標を用いてもよい。
ただし、この場合、期間帯ごとのリスクポイント指標を
用いると、応答する期間帯のキャッシュフローを評価す
ることが可能となり、より精緻な市場リスクを算出でき
る。
【0067】取引データ入力手段から少なくとも入力す
ることになる取引データとしては、当該金融機関の資産
負債額である。図5〜7に、その具体的な入力内容が示
されている。図5は、円貨建ての資産負債額に関するラ
ダー表であり、図6は、外貨建ての資産負債額に関する
ラダー表であり、図7は、オフバランス他の金額に関す
るラダー表である。このデータは、金融機関が金融当局
(日本銀行)宛てに提出する資産負債情報と同じもので
あるために、データの作成および入力が極めて省力化で
きる。なお、図6の外貨建ての資産負債額に関するラダ
ー表では、入力額の単位がドルになっているが、単位円
であってもよい。
【0068】また、取引データとして選択的に入力する
ものとしては、円貨建て資産負債、外貨建て資産負債、
オフバランス他の各利回りおよび残存年数がある。この
場合は、図5〜図7に示した各ラダー表に、利率(平均
利率や各グリッドごとの利率)および残存年数(平均残
存年数や各グリッドごとの残存年数)を入力することに
なる。これにより、金利リスクの評価をより精緻化する
ことができる。
【0069】その他に、有価証券や株式に関するより精
緻なVaRを算出するために、図8(A)に示す有価証
券明細、同(B)に示す株式明細(β値)を入力する。
この場合には、これにより入力されたデータが、既に取
引データとして入力されている有価証券や株式に関する
データに優先する。ここで、株式のβ値とは、資本資産
評価モデル(CAPM : Capital Asset Pricing Model)に
おいてある危険資産(例えば、ある個別の株式)の変動
率(投資収益率)の市場ポートフォリオ(例えば、日経
平均のような株式インデックス)の変動率(投資収益
率)に対する反応係数をいい、危険資産のリスク指数と
して用いられる。β値の算出方法は、次の通りである。
【数11】
【0070】さらに、仕組債や金銭信託・投信のような
複数の市場リスクファクターを含む金融商品について、
VaRを算出するために、図9(A)(B)に示す明細
を入力する。この場合には、各金融商品ごとに時価、リ
スクファクターの組入・構成比率、金利については残存
年数を入力する。
【0071】相関係数入力手段からは、相関係数が入力
される。図10は、相関係数を表にしたものである。こ
の相関係数を用いることで、同一金利種別内の各グリッ
ド間(例えば、円金利1年のグリッドと3年のグリッド
の間)でも、また異なる市場リスクファクター間(例え
ば、為替と株)でも、VaRのより精緻な合計が算出で
きる。
【0072】次に、市場リスクの算出方法について説明
する。VaRのうち、金利リスクについて説明する。こ
こでは、ゼロクーポンレートや期落ち額、残存年数を用
いて個別のVaRを計算する。
【0073】(ディスカウントファクターの計算) 1年以上の各グリッド
【数12】 1年未満の各グリッド
【数13】
【0074】(キャッシュフローの計算)キャッシュフ
ローの計算は、次の通りである。取引データから残存年
数に応じたディスカウントファクターを対数線形補間に
より算出する。但し、利回り入力および残存年数入力が
なかった場合には、ディスカウントファクターを1とお
く。ここで、入力された取引データが残存年数Ta年、期
落ち額kであるとする。また、この残存年数Ta年は、両
端t0、t1の時点に挟まれるある期間帯に期落ちすること
を意味する。
【数14】 期落ち金額にディスカウントファクターを乗じ、現在価
値化する。現在価値化された期落ち額を、残存年数によ
り個別グリッドに配分する。上述で算出した現在価値ベ
ースの期落ち額k’からリスクポイント指標を用いたリ
スク額(金利リスク)の算出のために、今度は現在価値
ベースの期落ち額k’をリスクポイント指標が与えられ
ているグリッドに、その金額を分解して割付けする。分
解される金額は、残存年数Ta年の期落ち時点からその期
落ち時点を挟むリスクポイント指標の与えられた両グリ
ッドまでの長さの比率を用いた線形補間により算出す
る。これを図に表すと、図11のようになる。期落ち額
に対応する利回りから、利息金額を期間帯ごとに算出す
る。算出した各利息のうち、一番長い期間帯に属するも
のは、上記と同様の方法に基づいて個別グリッドに配分
する。それ以外の利息については、属する期間帯をはさ
むグリッドのうち長い方に配分する。
【0075】(VaRの計算) 金利リスク量の計算
【数15】
【0076】VaRのうち、株式リスクについて説明す
る。 株式リスクのリスク量の計算
【数16】 また、株式β値を入力している場合には、
【数17】
【0077】VaRのうち、為替リスクについて説明す
る。 為替リスクのリスク量の計算
【数18】
【0078】なお、VaRのうち、複数のリスクファク
ターを内包している仕組債、金銭信託・投信等について
は、図12を参考に説明する。 (1)組入・構成比率を入力した場合、基本的な考え方
として、リスクポイント額は次の通りである。
【数19】 (2)具体的には、「時価×組入・構成比率」を金利残
存により、リスクポイント指標のグリッドに振り分け
る。図12では、(時価100×金利の組入・構成比率
70%=)70を、金利残存2年より、「〜1年」「〜
3年」に35ずつ等分に振り分ける。 (3)次に、金利残存からゼロクーポンを用いて、修正
デュレーションを計算する。図12では、「金利残存2
年」→「ゼロクーポンレート1年0.25%、3年0.
76%」→「修正デュレーション1年0.998(1/
1.0025)、3年2.977(3/1.007
6)」となる。 (4)上記グリッド毎残高と修正デュレーションに、そ
れぞれ対応するリスクポイント指標を掛け合わせて、個
別のVaRを算出する。さらに、これに相関係数を用い
ることにより、VaRの合計を算出する。 (5)なお、組入・構成比率が不明な場合には、概算で
入力された各銘柄に適用するリスクポイント指標を使用
してVaRを算出することもできる。
【0079】次に、金利リスクが無い場合について相関
係数を用いたVaRの合計について説明する。
【数20】
【数21】 この算式を全ての個別リスクポイントの組み合わせで適
用することで、リスク量合計を算出することができる。
【数22】
【0080】次に、1年以内損益ベースのリスクについ
て説明する。
【数23】
【0081】ここで、取引データ入力手段において残存
年数を入力した場合には、次のような残存年数を考慮に
入れたより精緻な1年以内損益リスクを算出することが
できる。図13は、1年以内損益リスク分析の保有期間
考慮についての説明図である。残存年数を考慮して各リ
スクポイント指標が使用される平残は、以下の通りであ
る。 (長期科目の場合) ・保有期間3ヶ月に調整されたリスクポイント指標を使
用する平残 〜 ・保有期間6ヶ月に調整されたリスクポイント指標を使
用する平残 ・保有期間を調整しない1年のリスクポイント指標を使
用する平残 (短期科目の場合) ・保有期間3ヶ月に調整されたリスクポイント指標を使
用する平残 ・保有期間6ヶ月に調整されたリスクポイント指標を使
用する平残 ・保有期間を調整しない1年のリスクポイント指標を使
用する平残 これは、リスクポイント指標が1年の保有期間を前提と
したボラティリティーなので、例えば、現在時点から1
年より短い時点で入れ替わる平残について使用するに
は、保有期間が長すぎると考えられる。こうした問題を
緩和するために、保有期間3ヶ月及び6ヶ月の時点での
保有期間に調整したリスクポイント指標を使用するもの
である。なお、残存年数を考慮せず、図13の平残か
らについて一律にリスクポイント指標を乗じることに
より、リスクポイントの算出を行うことも可能である。
【0082】以上により算出された市場リスクは、出力
手段により、図14〜16に示す内容のものが出力され
る。図14は、VaRを示し、図15は、1年以内損益
リスクを示し、図16は、有価証券の明細を入力した場
合の各有価証券ごとのVaRを示している。図示省略す
るが、このように出力されたVaRや1年以内損益リス
クが、所定の値を超過した場合、例えば、VaRが自己
資本のX%を超えた場合に、その部分を赤色で表示する
などして警告を発するようにしてもよい。なお、「X
%」は、自動付与でも、自己設定でもよい。
【0083】ここで、第一実施形態は、クライアント・
サーバシステムとなっているが、スタンドアロンシステ
ムであってもよい。
【0084】(第二実施形態)図17は、第二実施形態
の概念図である。図17を参照しながら説明すると、第
二実施形態は、まず、サーバの運営者であるA銀行が、
取引データ受信手段によって、クライアントであるT銀
行から入力されたT銀行の取引データを受信する。そし
て、A銀行が、当該取引データと自己の保有する市場デ
ータおよび相関係数とから市場リスク算出手段によっ
て、T銀行のVaRおよび1年以内損益リスクを算出す
る。算出された両リスクは、A銀行が送信手段によって
T銀行へ送信し、また、データベースとして保存するも
のである。なお、入力データやVaR、期間損益リスク
の算出方法については、第一実施形態と同様であるの
で、その説明を省略する。
【0085】T銀行は、自己の取引データをA銀行へ送
信すれば、A銀行が所有する市場データ等からVaRお
よび1年以内損益リスクを同時に得ることができ、市場
リスクの多面的な把握・管理が容易になる。一方、A銀
行は、保有する市場データ等を使って、T銀行へ対し
て、VaRと1年以内損益リスクという時価評価と期間
損益の両面から市場リスクのデータの提供ができる。ま
た、これら保存したVaRおよび1年以内損益リスクや
蓄積したT銀行の取引データを後にデータベース化し、
市場リスクの分析や市場リスクに関するアドバイスなど
二次的活用を行う。
【0086】
【発明の効果】請求項1から13記載の発明によれば、
どの金融機関にもある設備およびデータを使って、リス
クポイント法による市場リスクの算出装置を提供するこ
とができた。また、請求項14から26記載の発明によ
れば、どの金融機関にもある設備およびデータを使っ
て、リスクポイント法による市場リスクの算出方法を提
供することができた。さらに、請求項27から33記載
の発明によれば、どの金融機関にもある設備およびデー
タを使って、リスクポイント法による市場リスクの算出
プログラムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態のフローチャート。
【図2】 第一実施形態の概念図。
【図3】 VaRの設定条件を表す図表。
【図4】 リスクポイント指標およびゼロクーポンレ
ートを表す図表。
【図5】 金融機関の資産負債額(円貨建)を表す図
表。
【図6】 金融機関の資産負債額(外貨建)を表す図
表。
【図7】 金融機関の資産負債額(オフバランス他)
を表す図表。
【図8】 (A)有価証券明細を表す図表。(B)株式
明細(β値)を表す図表。
【図9】 (A)有価証券(仕組債等)明細(B)その
他(金銭信託・投信等)明細を表す図表。
【図10】 相関係数を表す図表。
【図11】 キャッシュフローの説明図。
【図12】 仕組債等のVaR算出の考え方を示す説明
図。
【図13】 1年以内損益リスク分析の保有期間考慮に
ついての説明図。
【図14】 出力された市場リスク(VaR)を表す図
表。
【図15】 出力された市場リスク(1年以内損益ベー
スのリスク)を表す図表。
【図16】 出力された市場リスク(有価証券)を表す
図表。
【図17】 第二実施形態の概念図。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金融機関の市場リスクを算出するための市
    場リスク算出装置であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手段と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手段と、 前記市場データ入力手段および取引データ入力手段から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手段と、 算出されたバリューアットリスクを出力する出力手段と
    を備えた市場リスク算出装置。
  2. 【請求項2】金融機関の市場リスクを算出するための市
    場リスク算出装置であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標を入力する市場データ入力手段
    と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手段と、 前記市場データ入力手段および取引データ入力手段から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手段と、 算出された期間損益リスクを出力する出力手段とを備え
    た市場リスク算出装置。
  3. 【請求項3】金融機関の市場リスクを算出するための市
    場リスク算出装置であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手段と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手段と、 前記市場データ入力手段および取引データ入力手段から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手段と、 前記市場データ入力手段および取引データ入力手段から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手段と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    を出力する出力手段とを備えた市場リスク算出装置。
  4. 【請求項4】同一の市場リスクファクター間および異な
    る市場リスクファクター間のバリューアットリスクの合
    計値を算出するための係数である相関係数を入力する相
    関係数入力手段と、 相関係数入力手段から入力した相関係数を用いてバリュ
    ーアットリスクの合計値を算出するバリューアットリス
    ク合計値算出手段と、 算出されたバリューアットリスク合計値を出力する出力
    手段とを備えた請求項1又は3のいずれかに記載の市場
    リスク算出装置。
  5. 【請求項5】複数の市場リスクファクターを内包する金
    融商品についてバリューアットリスクを算出するため
    に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
    組入構成比率および金利商品残存年数を取引データとし
    て入力する取引データ入力手段を備えた請求項1,3,
    4のいずれかに記載の市場リスク算出装置。
  6. 【請求項6】バリューアットリスクの算出条件を入力す
    るパラメータ入力手段と、 パラメータ入力手段から入力したバリューアットリスク
    の算出条件に合わせて、市場データ入力手段および取引
    データ入力手段から入力したデータを用いて当該金融機
    関のバリューアットリスクを算出するバリューアットリ
    スク算出手段とを備えた請求項1,3,4,5のいずれ
    かに記載の市場リスク算出装置。
  7. 【請求項7】各入力手段から入力したデータおよび各算
    出手段から算出した市場リスクを保存して、データベー
    スを作成するデータベース作成手段を備えた請求項1か
    ら6のいずれかに記載の市場リスク算出装置。
  8. 【請求項8】クライアント・サーバシステムにおけるサ
    ーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するため
    の市場リスク算出装置であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手段と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手段と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データお
    よび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを算出
    するバリューアットリスク算出手段と、 算出されたバリューアットリスクをクライアントの出力
    手段へ送信する送信手段とを備えた市場リスク算出装
    置。
  9. 【請求項9】クライアント・サーバシステムにおけるサ
    ーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するため
    の市場リスク算出装置であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手段と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手段と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データと
    を用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算
    出手段と、 算出された期間損益リスクをクライアントの出力手段へ
    送信する送信手段とを備えた市場リスク算出装置。
  10. 【請求項10】クライアント・サーバシステムにおける
    サーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出装置であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手段と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手段と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データお
    よび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを算出
    するバリューアットリスク算出手段と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データと
    を用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算
    出手段と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    をクライアントの出力手段へ送信する送信手段とを備え
    た市場リスク算出装置。
  11. 【請求項11】複数の市場リスクファクターを内包する
    金融商品についてバリューアットリスクを算出するため
    に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
    組入構成比率および金利商品残存年数を含む取引データ
    を受信する取引データ受信手段を備えた請求項8又は1
    0のいずれかに記載の市場リスク算出装置。
  12. 【請求項12】クライアントにおいて入力されたバリュ
    ーアットリスクの算出条件を受信するパラメータ受信手
    段と、 受信したバリューアットリスクの算出条件を蓄積するパ
    ラメータ蓄積手段と、 蓄積されたバリューアットリスクの算出条件に合わせ
    て、蓄積された取引データとサーバの保有する市場デー
    タおよび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを
    算出するバリューアットリスク算出手段とを備えた請求
    項8,10,11のいずれかに記載の市場リスク算出装
    置。
  13. 【請求項13】算出された市場リスクを保存して、デー
    タベースを作成するデータベース作成手段を備えた請求
    項8から12のいずれかに記載の市場リスク算出装置。
  14. 【請求項14】金融機関の市場リスクを算出するための
    市場リスク算出方法であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手順と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクを出力する出力手順と
    を備えた市場リスク算出方法。
  15. 【請求項15】金融機関の市場リスクを算出するための
    市場リスク算出方法であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標を入力する市場データ入力手順
    と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手順と、 算出された期間損益リスクを出力する出力手順とを備え
    た市場リスク算出方法。
  16. 【請求項16】金融機関の市場リスクを算出するための
    市場リスク算出方法であって、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手順と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    を出力する出力手順とを備えた市場リスク算出方法。
  17. 【請求項17】同一の市場リスクファクター間および異
    なる市場リスクファクター間のバリューアットリスクの
    合計値を算出するための係数である相関係数を入力する
    相関係数入力手順と、 相関係数入力手順から入力した相関係数を用いてバリュ
    ーアットリスクの合計値を算出するバリューアットリス
    ク合計値算出手順と、 算出されたバリューアットリスク合計値を出力する出力
    手順とを備えた請求項14又は16のいずれかに記載の
    市場リスク算出方法。
  18. 【請求項18】複数の市場リスクファクターを内包する
    金融商品についてバリューアットリスクを算出するため
    に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
    組入構成比率および金利商品残存年数を取引データとし
    て入力する取引データ入力手順を備えた請求項14,1
    6,17のいずれかに記載の市場リスク算出方法。
  19. 【請求項19】バリューアットリスクの算出条件を入力
    するパラメータ入力手順と、 パラメータ入力手順から入力したバリューアットリスク
    の算出条件に合わせて、市場データ入力手順および取引
    データ入力手順から入力したデータを用いて当該金融機
    関のバリューアットリスクを算出するバリューアットリ
    スク算出手順とを備えた請求項14,16,17,18
    のいずれかに記載の市場リスク算出方法。
  20. 【請求項20】各入力手順から入力したデータおよび各
    算出手順から算出した市場リスクを保存して、データベ
    ースを作成するデータベース作成手順を備えた請求項1
    4から19のいずれかに記載の市場リスク算出方法。
  21. 【請求項21】クライアント・サーバシステムにおける
    サーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出方法であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データお
    よび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを算出
    するバリューアットリスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクをクライアントの出力
    手順へ送信する送信手順とを備えた市場リスク算出方
    法。
  22. 【請求項22】クライアント・サーバシステムにおける
    サーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出方法であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データと
    を用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算
    出手順と、 算出された期間損益リスクをクライアントの出力手順へ
    送信する送信手順とを備えた市場リスク算出方法。
  23. 【請求項23】クライアント・サーバシステムにおける
    サーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出方法であって、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データお
    よび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを算出
    するバリューアットリスク算出手順と、 蓄積された取引データとサーバの保有する市場データと
    を用いて、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算
    出手順と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    をクライアントの出力手順へ送信する送信手順とを備え
    た市場リスク算出方法。
  24. 【請求項24】複数の市場リスクファクターを内包する
    金融商品についてバリューアットリスクを算出するため
    に、資産負債額に加えて、前記金融商品に関する時価、
    組入構成比率および金利商品残存年数を含む取引データ
    を受信する取引データ受信手順を備えた請求項21又は
    23のいずれかに記載の市場リスク算出方法。
  25. 【請求項25】クライアントにおいて入力されたバリュ
    ーアットリスクの算出条件を受信するパラメータ受信手
    順と、 受信したバリューアットリスクの算出条件を蓄積するパ
    ラメータ蓄積手順と、 蓄積されたバリューアットリスクの算出条件に合わせ
    て、蓄積された取引データとサーバの保有する市場デー
    タおよび相関係数とを用いて、バリューアットリスクを
    算出するバリューアットリスク算出手順とを備えた請求
    項21,23,24のいずれかに記載の市場リスク算出
    方法。
  26. 【請求項26】算出された市場リスクを保存して、デー
    タベースを作成するデータベース作成手順を備えた請求
    項21から25のいずれかに記載の市場リスク算出方
    法。
  27. 【請求項27】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出プログラムとして、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手順と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクを出力する出力手順と
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであるコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  28. 【請求項28】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出プログラムとして、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標を入力する市場データ入力手順
    と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手順と、 算出された期間損益リスクを出力する出力手順とをコン
    ピュータに実行させるためのプログラムであるコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
  29. 【請求項29】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、金融機関の市場リスクを算出するた
    めの市場リスク算出プログラムとして、 市場リスクファクターに関する市場データとして少なく
    ともリスクポイント指標およびゼロクーポンレートを入
    力する市場データ入力手順と、 金融機関の取引データとして少なくとも資産負債額を入
    力する取引データ入力手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関のバリューアット
    リスクを算出するバリューアットリスク算出手順と、 前記市場データ入力手順および取引データ入力手順から
    入力したデータを用いて当該金融機関の期間損益リスク
    を算出する期間損益リスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    を出力する出力手順とをコンピュータに実行させるため
    のプログラムであるコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  30. 【請求項30】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、クライアント・サーバシステムにお
    けるサーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出す
    るための市場リスク算出プログラムとして、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データと保有する市場データおよび相関
    係数とを用いて、バリューアットリスクを算出するバリ
    ューアットリスク算出手順と、 算出されたバリューアットリスクをクライアントの出力
    手順へ送信する送信手順とをコンピュータに実行させる
    ためのプログラムであるコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  31. 【請求項31】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、クライアント・サーバシステムにお
    けるサーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出す
    るための市場リスク算出プログラムとして、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データと保有する市場データとを用い
    て、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手順
    と、 算出された期間損益リスクをクライアントの出力手順へ
    送信する送信手順とをコンピュータに実行させるための
    プログラムであるコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  32. 【請求項32】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、クライアント・サーバシステムにお
    けるサーバに備えられる金融機関の市場リスクを算出す
    るための市場リスク算出プログラムとして、 クライアントにおいて入力された少なくとも資産負債額
    を含む取引データを受信する取引データ受信手順と、 受信した取引データを蓄積する取引データ蓄積手順と、 蓄積された取引データと保有する市場データおよび相関
    係数とを用いて、バリューアットリスクを算出するバリ
    ューアットリスク算出手順と、 蓄積された取引データと保有する市場データとを用い
    て、期間損益リスクを算出する期間損益リスク算出手順
    と、 算出されたバリューアットリスクおよび期間損益リスク
    をクライアントの出力手順へ送信する送信手順とをコン
    ピュータに実行させるためのプログラムであるコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
  33. 【請求項33】コンピュータを実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体であって、 そのプログラムは、クライアント・サーバシステムにお
    けるクライアントに備えられる金融機関の市場リスクを
    算出するための市場リスク算出プログラムとして、 クライアントのユーザが取引データとして少なくとも資
    産負債額を入力する取引データ入力手順と、 その取引データ入力手順によって入力した取引データを
    サーバへ送信する取引データ送信手順と、 送信した取引データに基づいてサーバが算出した市場リ
    スクを受信する受信手順と、 受信した市場リスクを出力する出力手順とをコンピュー
    タに実行させるためのプログラムであるコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体。
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