JP2002085608A - ゴルフクラブシャフト - Google Patents
ゴルフクラブシャフトInfo
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Abstract
かり感」の両方を感じられると共に、「飛距離」の増大
と「飛球方向」の安定性を両立させる。 【解決手段】 繊維強化プリプレグ11〜18の積層体
からなるゴルフクラブシャフトであって、夫々複数枚の
プリプレグからなるグリップ側補強層6(6A、6B)
とヘッド側補強層5(5A、5B、5C)を設け、これ
ら両補強層では、少なくとも1枚のプリプレグの軸線方
向の長さを他のプリプレグの軸線方向の長さと変え、各
補強層では、シャフト端部側の積層枚数を互いに近接す
るシャフト中間部側よりも多くし、かつ、両補強層のシ
ャフト中間部側の端部を重ね合わせない構成としてい
る。
Description
フトに関し、詳しくは、スイング時にゴルファーが良好
なフィーリングを得られ、かつ、ボールの飛距離、飛球
方向について改良したゴルフクラブシャフトに関するも
のである。
スイング中の撓み量を大きくすると、ゴルファーは、シ
ャフトのしなりを感じ、軟らかい打球感を得ることがで
きると共に、撓んだシャフトの復元力によりボールの飛
距離も大きくなる利点がある。しかし、シャフトが軟ら
かいと、逆に頼りなさを感じると共に、撓み量が大きい
ために飛球方向が安定しないといった欠点がある。
の撓み量を小さくすると、ゴルファーはしっかり感を感
じ、安心して強振することができると共に、飛距離及び
飛球方向も安定する利点がある。しかし、逆にしなりを
感じにくくなるために、打球時に硬く感じると共に、シ
ャフトを十分に撓ますことができないために飛距離をロ
スするといった欠点がある。
「しなり感」を与えると共に、飛距離を大きくすること
と、シャフトを硬くして「しっかり感」を与えると共
に、飛球方向を安定させることとは相反することとな
る。このため、相反する「しなり感」と「しっかり
感」、「飛距離」の増大と「飛球方向」の安定性を両立
させるために、従来種々の提案がなされている。
ねじり剛性が高い領域を手元部分及び先端(ヘッド)部
分に有すると共に、曲げ剛性が高い領域を中央部分に設
けているゴルフクラブシャフトが提案されている。特開
平10−127838号では、握り部よりも先端部側
(ヘッド側)に曲げ剛性が最大となる部分を設けている
ゴルフクラブシャフトが提案されている。
長さの異なる補強層を主管の後端(グリップ側)部に揃
えて積層し、繊維強化合成樹脂シートの巻回端部を突き
合わせることで、シャフト本体の周方向の剛性を均一化
させたゴルフクラブシャフトが提案されている。実開平
6−7764号では、長さの異なる複数枚の補強層によ
り、グリップ側になるに従い剛性の高くなるゴルフクラ
ブシャフトが提案されている。
9−234256号では、シャフトの中央部分の曲げ剛
性が大きいために、十分なしなりが得られないと共に、
スイング中のシャフトの挙動が従来のシャフトの挙動と
異なるために、タイミングが取りづらくなるという問題
がある。特開平10−127838号では、握り部より
も先端部(ヘッド)側に曲げ剛性が最大となる部分を設
けるものであり、握り部の剛性については着眼していな
い。このため、握り部の剛性が低く、スイング時に握り
部が変形しやすいため、スイング時の安心感が不足し、
思い切ったスイングができなくなると共に、スイングが
安定しないという問題がある。また、シャフトを構成す
る繊維強化プリプレグの具体的な積層構造の開示がない
が、握り部よりも先端部(ヘッド)側に曲げ剛性が最大
となる部分を得るには複雑な繊維強化プリプレグの積層
構成が必要であり、製造上の制約が大きくなる問題があ
る。
開平6−7764号では、従来のシャフトに比して外径
の細いシャフトに関するものであり、また、ヘッド側の
剛性には着眼されていないために飛球方向の安定性に欠
けると共に、フィーリング面にも十分な考慮がなされて
おらず打球感が悪いという問題がある。
のであり、打撃時にゴルファーが「しなり感」と「しっ
かり感」の両方を感じられると共に、「飛距離」の増大
と「飛球方向」の安定性を両立できるゴルフクラブシャ
フトを提供することを課題としている。
め、本発明は、繊維強化プリプレグの積層体からなるゴ
ルフクラブシャフトであって、夫々複数枚のプリプレグ
からなるグリップ側補強層とヘッド側補強層を設け、こ
れら両補強層では、少なくとも1枚のプリプレグの軸線
方向の長さを他のプリプレグの軸線方向の長さと変え、
各補強層では、シャフト端部側の積層枚数を互いに近接
するシャフト中間部側よりも多くし、かつ、両補強層の
シャフト中間部側の端部を重ね合わせない構成としてい
ることを特徴とするゴルフクラブシャフトを提供してい
る。
側、グリップ側の各補強層を設けることで、シャフトの
ヘッド側端部及びグリップ側端部の剛性を高くし、か
つ、ヘッド側補強層とグリップ側補強層とが、シャフト
中間部側の端部を互いに重なり合わないようにしている
ことで、シャフトの中間部分(補強層が重なり合わない
部分)の剛性を低くしている。これにより、十分なシャ
フトのしなりによる飛距離の増大と飛球方向の安定性を
得ると共に、しっかり感としなり感の両立した好フィー
リングのシャフトを得ることができる。
フトのヘッド側部分の曲げ剛性を高くすることにより、
シャフトのヘッド側部分のしなりを抑え、「飛球方向」
の安定性を向上させることができる。また、グリップ側
補強層を設け、グリップの曲げ剛性を高くすることによ
り、グリップの変形量を抑えることができるため、スイ
ング時に「しっかり感」を生じさせ、ゴルファーが思い
切ってスイングができると共に、ゴルファーがグリップ
の変形を抑えようとしてグリップを強く握りしめる必要
がなく、力みを生じさせないため、スイングが安定し、
「飛球方向」の安定性が得られる。
的低く抑えることにより、スイング時にシャフトが十分
変形し、その復元力により「飛距離」の増大をもたらす
と共に、ゴルファーが「しなり感」を感じることができ
る。
補強層において、少なくとも1枚のプリプレグの軸線方
向の長さは、他のプリプレグの軸線方向の長さと異なっ
ており、各補強層では、シャフト端部側の積層枚数を互
いに近接するシャフト中間部側よりも多くしている。こ
のように、長さの異なるプリプレグを積層すると、各補
強層は段状に積層されるため、剛性の急激な変化による
スイング時の違和感を解消すると共に、急激な剛性変化
部分への応力集中によるシャフト折れを防止することが
でき、フィーリングに優れ、強度面でも何ら問題のない
シャフトを得ることができる。また、シャフト端部側の
積層枚数を多くすることで、シャフト端部側の剛性を高
めることができる。
間部側の端部をカットし、プリプレグを巻き付け積層す
る際に自然に段差ができるようにすると、さらに、剛性
分布を滑らかにすることができる。
プリプレグをn枚とし、それぞれの補強層のプリプレグ
の軸線方向の長さを短い順に、L1、L2、L3…Ln
としたときに、隣り合った長さの差(プリプレグの長さ
が異なるもののうち、最もプリプレグの長さが近いプリ
プレグどうしの長さの差)(Lk+1−Lk)(k≦
n)が、シャフト全長の4%以上30%以下であること
が好ましい。より好ましくは4%以上20%以下、さら
に好ましくは8%以上20%以下としている。上記の差
の値が、シャフト全長の4%より小さいと、剛性分布を
滑らかにする効果が少なくなる。また、上記の差の値
が、シャフト全長の30%より大きいと、剛性変化が少
なくなり、部分的補強による本発明の効果が薄れる。上
記理由から、補強層のプリプレグの枚数は、多いほど良
いが、枚数があまり多すぎると巻き回数が増え、生産性
が下がるため、好ましくない。
部側(ヘッド側)位置を、シャフト端(ヘッド側端)よ
りシャフト全長の0%以上25%以下、好ましくは0%
以上20%以下、さらに好ましくは0%以上15%以下
の範囲に設定している。これは、飛球方向のばらつきを
抑えるためには、応力の強く働くシャフトのヘッド取付
部付近を補強し、シャフトのヘッド側部分の剛性を高め
ることが重要であることによる。また、ボールの吹き上
がりは、ヘッド取付部近傍の曲げ剛性が不足し、インパ
クト時にヘッドのロフトが寝る方向にシャフトがしなる
ことにより発生するが、上記範囲にヘッド側補強層を設
けることにより、上記吹き上がりを抑え、飛球方向の安
定性を向上させることができる。さらに、シャフトをヘ
ッドのネックに差し込む長さは、通常30mm〜50m
m(シャフト全長の約2%〜6%程度)なので、ヘッド
側補強層を上記範囲に設けることで、打球時に、最も応
力の集中するネック端面を補強することができ、シャフ
トの折れをも防止することができる。
端部側(グリップ側)位置を、シャフト端(グリップ
側)よりシャフト全長の0%以上25%以下、好ましく
は0%以上20%以下、さらに好ましくは4%以上10
%以下の範囲に設定している。これは、シャフト端(グ
リップ側)からシャフト全長の0%以上25%以下の範
囲にグリップ側補強層のプリプレグのグリップ側端部が
位置しない場合には、シャフトのグリップ部分が補強さ
れないため、グリップ部分の剛性を高めることができな
いからである。
グリップ側端部は、シャフト全長の4%以上10%以下
の長さの範囲に位置するのが好ましい理由は、グリップ
側シャフト端から少し間隔を開けて、グリップ側補強層
を設けると、材料コストを削減できるためである。ま
た、グリップ側シャフト端からシャフト全長の4%以上
10%以下の範囲は、グリップ部剛性の効果にそれほど
寄与しない場合があり、本発明の効果を維持しつつ、コ
ストの削減を図ることができるためである。さらには、
グリップ側シャフト端から少し間隔を開けて、グリップ
側補強層を設けることで、グリップ側端部のシャフト径
が細くなるため、シャフトにグリップを取り付けやすく
なるという利点もある。
リプレグの軸線方向の長さは、シャフト全長の5%以上
70%以下、好ましくは5%以上52%以下、さらに好
ましくは5%以上35%以下、さらには20%以上35
%以下としている。ヘッド側補強層及びグリップ側補強
層のプリプレグの長さが小さい(シャフト全長の5%よ
り小さい)と、補強層が短すぎて、実質的な補強効果が
失われる。また、ヘッド側補強層及びグリップ側補強層
のプリプレグの長さが大きい(シャフト全長の70%よ
り大きい)と、補強層が長すぎて、シャフト全体の剛性
が上がってしまい部分的補強による本発明の効果がな
い。
レグの枚数は、それぞれの補強層において、2枚以上8
枚以下、好ましくは2枚以上6枚以下、さらに好ましく
は2枚以上4枚以下が良い。これは、補強層のプリプレ
グの枚数が、2枚以上でないと、シャフトの剛性分布を
滑らかにできないためであり、8枚より多いと、巻き回
数が増え、生産性が下がることによる。
ャフト端部側端縁を揃えてシャフト端部より位置させ、
かつ、互いに近接するシャフト中間部側にかけてプリプ
レグの積層枚数を漸次減少させ、シャフトの剛性をシャ
フト中間部よりグリップ端部及びヘッド端部にかけて漸
次高くしている。これにより、効率よく、シャフトのヘ
ッド側端部及びグリップ側端部の剛性を高くし、かつ、
シャフトの中間部分の剛性を低くできる。
軸線方向に対して±30°〜±50°のプリプレグから
なるバイアス層を設けることにより、シャフトのヘッド
側の剛性を上げることができる。特に、シャフトの捻り
剛性を上げることができ、飛球方向のばらつきを抑える
ことができる。
の軸線方向に対して0°のプリプレグからなるストレー
ト層を設けることにより、さらに、グリップ部分の曲げ
剛性を高くすることができ、グリップ部分の変形量を抑
えることができる。これにより、スイング時に、さらな
るしっかり感を生じさせると共に、ゴルファーが変形を
抑えようとしてグリップを強く握りしめる必要がなく、
力みを生じさせないため、スイングが安定し、飛球方向
の安定性をさらに高めることができる。
プリプレグが配置されない非補強部分を設け、該非補強
部分の長さを、シャフト全長の10%以上60%以下と
している。非補強部分の長さを上記範囲とすることで、
シャフトの中間部分の剛性を低くすることができ、シャ
フトの中間部分において、十分なシャフトのしなりが得
られ、飛距離を増大させることができる。
ーの場合においては、ヘッド側補強層に用いられるプリ
プレグの繊維角度をシャフト軸線方向に対して0°(ス
トレート層)とし、曲げ剛性を高くすることにより上級
者好みのボールが吹き上がらない力強い弾道を得ること
ができる。
ッド型クラブ、アイアン型クラブ、パター等のあらゆる
種類のゴルフクラブに適用することができる。
参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態に関
わるゴルフクラブシャフトを示し、シャフト1は、繊維
強化プリプレグを積層して構成しており、小径側先端に
ヘッド2が取り付けられ、大径端側にグリップ3が取り
付けられている。
リプレグ11〜18を芯金(図示せず)に内周側から巻
き付けて積層している。これら繊維強化プリプレグ11
〜18の強化繊維F11〜F18はいずれも炭素繊維を
用い、マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を用いてい
る。
補強層5Aは、長さを200mmとし、大幅側の幅は2
回巻きするように設定し、強化繊維F11がシャフト軸
線に対してなす配向角を0°とし、ヘッド側に配置して
いる。繊維強化プリプレグ12、13は、長さを114
3mmとし、大幅側の幅は3回巻きするように設定し、
強化繊維F12、F13がシャフト軸線に対してなす配
向角をそれぞれ−45°+45°としている。繊維強化
プリプレグ14からなるヘッド側補強層5Bは、長さを
400mmとし、大幅側の幅は1回巻きするように設定
し、強化繊維F14がシャフト軸線に対してなす配向角
を0°とし、ヘッド側に配置している。繊維強化プリプ
レグ15からなるグリップ側補強層6Aは、長さを40
0mmとし、大幅側の幅は1回巻きするように設定し、
強化繊維F15がシャフト軸線に対してなす配向角を0
°とし、グリップ側に配置している。繊維強化プリプレ
グ16からなるグリップ側補強層6Bは、長さを200
mmとし、大幅側の幅は1回巻きするように設定し、強
化繊維F16がシャフト軸線に対してなす配向角を0°
とし、グリップ側に配置している。繊維強化プリプレグ
17は、長さを1143mmとし、大幅側の幅は2回巻
きするように設定し、強化繊維F17がシャフト軸線に
対してなす配向角を0°としている。繊維強化プリプレ
グ18からなるヘッド側補強層5Cは、長さを300m
mとし、大幅側の幅は7回巻きするように設定し、強化
繊維F18がシャフト軸線に対してなす配向角を0°と
し、ヘッド側に配置している。
5C)及び複数枚のグリップ側補強層6(6A、6B)
の各補強層において、少なくとも1枚のプリプレグの軸
線方向の長さが、他のプリプレグの軸線方向の長さと異
なっている。また、ヘッド側補強層5(5A、5B、5
C)とグリップ側補強層6(6A、6B)とは、シャフ
ト中間部側の端部を互いに重なり合わないようにしてい
る。
プリプレグのヘッド側端部は、シャフト端(ヘッド側)
から、シャフト全長の0%以上25%以下の範囲に位置
し、グリップ側補強層6(6A、6B)のプリプレグの
グリップ側端部は、シャフト端(グリップ側)から、シ
ャフト全長の0%以上25%以下の範囲に位置してい
る。また、ヘッド側補強層5(5A、5B、5C)及び
グリップ側補強層6(6A、6B)のプリプレグの長さ
は、シャフト全長の5%以上70%以下としている。
グリップ側補強層6(6A、6B)は、プリプレグのシ
ャフト端部側端縁を揃えてシャフト端部より位置させ、
かつ、互いに近接するシャフト中間部側にかけてプリプ
レグの積層枚数を漸次減少させ、シャフトの剛性をシャ
フト中間部よりグリップ端部及びヘッド端部にかけて漸
次高くしている。また、グリップ側補強層6(6A、6
B)は、繊維角度が軸線方向に対して0°のプリプレグ
からなる。また、上記シャフトの中間部に、上記両補強
層のプリプレグが配置されない非補強部分を設け、該非
補強部分の長さを、シャフト全長の10%以上60%以
下(本実施形態では343mm、シャフト全長の30
%)としている。
により作成されており、カーボン繊維を強化繊維とし、
ヘッド側補強層5(5A、5B、5C)及びグリップ側
補強層6(6A、6B)を含む繊維強化プリプレグ11
〜18を芯金(図示せず)に、順次(繊維強化プリプレ
グ11→12→…18)巻き付けて積層した後、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂製等のテープでラッピングし
てオーブン中で加熱加圧して樹脂を硬化させて一体的に
成形し、その後、芯金を引き抜いて、シャフト1を形成
している。
強層として、少なくとも一対のバイアス層(繊維角度が
軸線方向に対して±30°〜±50°)を設けてもよ
い。図3に示すゴルフクラブシャフトの積層構成では、
繊維強化プリプレグ21、22からなるヘッド側補強層
と、繊維強化プリプレグ28、29からなるヘッド側補
強層とにより、二対のバイアス層を設けている。さら
に、図4に示すゴルフクラブシャフトの積層構成では、
繊維強化プリプレグ38、39からなるヘッド側補強層
により、一対のバイアス層を設けている。
施例1〜4及び比較例1について詳述する。各々、下記
の構成からなる繊維強化プリプレグを用い、ゴルフクラ
ブシャフトを作製した。各実施例及び比較例で用いた繊
維強化プリプレグ(カーボン繊維強化プリプレグ)の材
料名、繊維の種類等の繊維強化プリプレグの物性を下記
の表1に示す。
形態に記載の積層構成とし、繊維強化プリプレグ11→
12→…18を順次内周側から巻き付けて積層した。繊
維強化プリプレグ11、14〜16、18として、TR
350C−100Sを用い、繊維強化プリプレグ12、
13、17として、MR350C−100Sを用いた。
繊維強化プリプレグの長さ、繊維角度は、それぞれ、図
2に示す通りとした。繊維強化プリプレグ18は7回巻
き、繊維強化プリプレグ12、13は3回巻き、繊維強
化プリプレグ11、17は2回巻き、繊維強化プリプレ
グ14、15、16は1回巻きして、それぞれ積層し
(大幅側の巻き回数)、上記の方法によりシャフトを作
製した。ヘッド側補強層(繊維強化プリプレグ11、1
4、18)、グリップ側補強層(繊維強化プリプレグ1
5、16)は、それぞれシャフト端からシャフト全長の
0%の位置(各端部)より配置し、積層した。
維強化プリプレグ21→22→…29を順次内周側から
巻き付けて積層した。繊維強化プリプレグ21、22、
28、29として、MR350C−050Sを用い、繊
維強化プリプレグ23、24、27として、MR350
C−100Sを用い、繊維強化プリプレグ25、26と
して、TR350C−100Sを用いた。繊維強化プリ
プレグの長さ、繊維角度は、それぞれ、図3に示す通り
とした。繊維強化プリプレグ28、29は8回巻き、繊
維強化プリプレグ23、24は3回巻き、繊維強化プリ
プレグ21、22、27は2回巻き、繊維強化プリプレ
グ25、26は1回巻きして、それぞれ積層し(大幅側
の巻き回数)、上記の方法によりシャフトを作製した。
ヘッド側補強層(繊維強化プリプレグ21、22、2
8、29)、グリップ側補強層(繊維強化プリプレグ2
5、26)は、それぞれシャフト端からシャフト全長の
0%の位置(各端部)より配置し、積層した。
維強化プリプレグ31→32→…39を順次内周側から
巻き付けて積層した。繊維強化プリプレグ31、34〜
36として、TR350C−100Sを用い、繊維強化
プリプレグ32、33として、MR350C−100S
を用い、繊維強化プリプレグ37として、MR350C
−125Sを用い、繊維強化プリプレグ38、39とし
て、MR350C−050Sを用いた。繊維強化プリプ
レグの長さ、繊維角度は、それぞれ、図4に示す通りと
した。繊維強化プリプレグ38、39は8回巻き、繊維
強化プリプレグ32、33は3回巻き、繊維強化プリプ
レグ31は2回巻き、繊維強化プリプレグ34〜37は
1回巻きして、それぞれ積層し(大幅側の巻き回数)、
上記の方法によりシャフトを作製した。ヘッド側補強層
(繊維強化プリプレグ31、38、39)、グリップ側
補強層(繊維強化プリプレグ34〜36)は、それぞれ
シャフト端からシャフト全長の0%の位置(各端部)よ
り配置し、積層した。
維強化プリプレグ41→42→…48を順次内周側から
巻き付けて積層した。繊維強化プリプレグ41、44〜
46、48として、TR350C−100Sを用い、繊
維強化プリプレグ42、43、47として、MR350
C−100Sを用いた。繊維強化プリプレグの長さ、繊
維角度は、それぞれ、図5に示す通りとした。繊維強化
プリプレグ48は7回巻き、繊維強化プリプレグ42、
43は3回巻き、繊維強化プリプレグ41、47は2回
巻き、繊維強化プリプレグ44、45、46は1回巻き
して、それぞれ積層し(大幅側の巻き回数)、上記の方
法によりシャフトを作製した。ヘッド側補強層(繊維強
化プリプレグ41、44、48)は、シャフトの先端か
らシャフト全長の0%の位置(端部)より配置し、グリ
ップ側補強層(繊維強化プリプレグ45、46)は、シ
ャフトのグリップ端から、シャフト45はシャフト全長
の4%の位置より配置し、シャフト46はシャフト全長
の9%の位置より配置し、積層した。
維強化プリプレグ51→52→…56を順次内周側から
巻き付けて積層した。繊維強化プリプレグ51〜55と
して、MR350C−100Sを用い、繊維強化プリプ
レグ56として、TR350C−100Sを用いた。繊
維強化プリプレグの長さ、繊維角度は、それぞれ、図6
に示す通りとした。繊維強化プリプレグ56は8回巻
き、繊維強化プリプレグ51、52は3回巻き、繊維強
化プリプレグ53は2回巻き、繊維強化プリプレグ5
4、55は1回巻きして、それぞれ積層し(大幅側の巻
き回数)、上記の方法によりシャフトを作製した。
ラブシャフトのシャフト長さ、シャフト重量、TIP径
(ヘッド側外径)、BUTT径(グリップ側外径)、及
びしなり感、しっかり感、飛距離、方向性の各評価結果
を下記の表2に記載する。
例1〜4、比較例1の各ゴルフクラブシャフトに対し
て、「しなり感」、「しっかり感」を評価するために、
ゴルフプレーヤーの実打による官能テストを行った。最
もしなり感があるものを「5」、最もしなり感のないも
のを「1」、最もしっかり感があるものを「5」、最も
しっかり感のないものを「1」として、それぞれ5点満
点の評価を行った。10名のテスターにより、実打し、
全テスターの平均値を上記表2に示す。
0名に、上記実施例1〜4、比較例1の各ゴルフクラブ
シャフトを用いたドライバーで、各5球ずつ打ってもら
い、「飛距離」と「方向性(飛球方向)」の評価を行っ
た。「飛距離」は、全平均飛距離で表し、「方向性(飛
球方向)」は、打出地点と目標位置とを結ぶ直線(目標
方向)と、ボール最終到達地点との距離(ずれ)の平均
値で表した。評価結果を上記表2に示す。
り感」テスト結果が、3.6〜4.2の範囲であり、比
較例1の2.8に比べ、いずれも良好な結果であった。
また、「しっかり感」においても、実施例1〜4では
3.8〜4.1であり、比較例1の2.2に比べ、いず
れも良好な結果であった。
〜4は、236〜243yardであるのに対し、比較
例1は221yardであり、実施例の方が優れてい
た。「方向性(飛球方向)」においても、実施例1〜4
は、21.3〜26.2yardであるのに対し、比較
例1は36.5yardであり、実施例の方が、目標方
向とのずれが少なく、方向性に優れていた。
シャフトは、「しなり感」、「しっかり感」、「飛距
離」、「方向性(飛球方向)」のいずれの項目において
も、優れた性能を示すことが確認できた。
によれば、ヘッド側、グリップ側の各補強層を設けるこ
とで、シャフトのヘッド側部分及びグリップ側部分の剛
性を比較的高くし、中間部分の剛性を低くすることによ
り、十分なシャフトのしなりによる飛距離の増大とスイ
ングの安定による飛球方向の安定性を得ると共に、しっ
かり感としなり感とを両立させることが可能となる。
フトのヘッド側部分の剛性を高めることにより、飛球方
向のばらつきやボールの吹き上がりを抑えることができ
るため、飛球方向の安定性を向上させることができる。
グリップ側補強層を設け、グリップ部分の曲げ剛性を高
くすることにより、グリップ部分の変形量を抑え、スイ
ング時にしっかり感を生じさせると共に、ゴルファーが
変形を抑えようとしてグリップを強く握りしめる必要が
なく、力みを生じさせないため、スイングが安定し、飛
球方向の安定性が得られる。
プリプレグを複数枚とし、各補強層において少なくとも
1枚のプリプレグのシャフト軸線方向の長さを変えるこ
とにより、剛性変化を滑らかなものとすることができ、
手元及び先端(ヘッド側)のしっかり感と中間部のしな
り感を違和感なく感じることが可能となり、良好なフィ
ーリングを得ることができる。
トの概略図である。
る繊維強化プリプレグを示す図である。
維強化プリプレグを示す図である。
維強化プリプレグを示す図である。
維強化プリプレグを示す図である。
維強化プリプレグを示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 繊維強化プリプレグの積層体からなるゴ
ルフクラブシャフトであって、 夫々複数枚のプリプレグからなるグリップ側補強層とヘ
ッド側補強層を設け、これら両補強層では、少なくとも
1枚のプリプレグの軸線方向の長さを他のプリプレグの
軸線方向の長さと変え、各補強層では、シャフト端部側
の積層枚数を互いに近接するシャフト中間部側よりも多
くし、かつ、両補強層のシャフト中間部側の端部を重ね
合わせない構成としていることを特徴とするゴルフクラ
ブシャフト。 - 【請求項2】 上記両補強層のプリプレグのシャフト端
部側位置を、シャフト端よりシャフト全長の0%以上2
5%以下の範囲に設定している請求項1に記載のゴルフ
クラブシャフト。 - 【請求項3】 上記両補強層のプリプレグの軸線方向の
長さは、シャフト全長の5%以上70%以下としている
請求項1または請求項2に記載のゴルフクラブシャフ
ト。 - 【請求項4】 上記両補強層は、複数枚のプリプレグの
シャフト端部側端縁を揃えてシャフト端部より位置さ
せ、かつ、 互いに近接するシャフト中間部側にかけてプリプレグの
積層枚数を漸次減少させ、シャフトの剛性をシャフト中
間部よりグリップ端部及びヘッド端部にかけて漸次高く
している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の
ゴルフクラブシャフト。 - 【請求項5】 上記ヘッド側補強層に、繊維角度が軸線
方向に対して±30°〜±50°のプリプレグからなる
バイアス層を設けている請求項1乃至請求項4のいずれ
か1項に記載のゴルフクラブシャフト。 - 【請求項6】 上記グリップ側補強層に、繊維角度が軸
線方向に対して0°のプリプレグからなるストレート層
を設けている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記
載のゴルフクラブシャフト。 - 【請求項7】 上記シャフトの中間部に、上記両補強層
のプリプレグが配置されない非補強部分を設け、該非補
強部分の長さを、シャフト全長の10%以上60%以下
としている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載
のゴルフクラブシャフト。
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