JP2002085531A - 酸化エチレンガス滅菌装置 - Google Patents

酸化エチレンガス滅菌装置

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JP2002085531A JP2000285772A JP2000285772A JP2002085531A JP 2002085531 A JP2002085531 A JP 2002085531A JP 2000285772 A JP2000285772 A JP 2000285772A JP 2000285772 A JP2000285772 A JP 2000285772A JP 2002085531 A JP2002085531 A JP 2002085531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滅菌室内に酸化エチレンガスを供給する際
に、酸化エチレンガスの供給量のバラツキがでないよう
にする酸化エチレンガス滅菌装置を提供する。 【解決手段】 コンディショニング工程終了時の滅菌室
内の終了時圧力を測定すると共に、ガス供給手段による
滅菌室内への酸化エチレンガスの供給中に滅菌室内の現
在圧力を随時測定する測定手段と、現在圧力からコンデ
ィショニング工程終了時の終了時圧力を減算して増加圧
力値を算出する減算手段と、滅菌室内に供給すべき酸化
エチレンガスの所定量に対応する供給圧力値が、予め設
定されて記録されている記憶手段と、減算手段によって
算出された増加圧力値が、記憶手段内に記録されている
供給圧力値に一致するか否かを比較する比較手段とを具
備し、制御手段は、比較手段が比較した結果、増加圧力
値が供給圧力値に一致した場合には、酸化エチレンガス
の供給を停止させるようガス供給手段を制御することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滅菌工程実施前
に、滅菌室内を加温・加湿するコンディショニング工程
を実施し、該コンディショニング工程実施後に、ガス供
給手段によって滅菌室内に酸化エチレンガスを供給して
滅菌工程を実施する酸化エチレンガス滅菌装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】病院等で使用される医療用器具や実験等
で使用される器具類の滅菌を行う滅菌装置として、滅菌
ガスである酸化エチレンガスを用いた酸化エチレンガス
滅菌装置が知られている。酸化エチレンガス滅菌装置
は、被滅菌物である器具類を密閉可能に設けられた滅菌
室内に収納し、酸化エチレンガスを滅菌室内の空気と置
換して、酸化エチレンガスによる滅菌を行う。
【0003】なお、従来知られている酸化エチレンガス
滅菌装置で実施される滅菌方法には、滅菌工程前に滅菌
室内を一旦真空状態にする場合と、真空状態にしない場
合の2種類の方法があるが、まず滅菌室内を一旦真空状
態にする場合について説明する。最初に、滅菌を行なう
前に、酸化エチレンガス滅菌装置は、滅菌室内を所定温
度で加温する加温工程を行なう。これにより滅菌室内の
被滅菌物が滅菌するに十分な温度まで上昇させられる。
【0004】次いで、加湿工程が行なわれる。加湿工程
では、まず滅菌室内が所定の真空度以下の所定圧力に達
するまで滅菌室内の空気を排気し、滅菌室内の圧力が所
定圧力に達したら、滅菌室への空気等の漏れ込みテスト
であるリークテストが行なわれる。リークテストの結果
正常であると判断された場合には、滅菌室内が加湿され
る。この加湿工程では、滅菌室内を排気しつつ蒸気の供
給を行ない、所定温度に到達したら蒸気の供給を停止す
るという作業を繰り返し行なうようにしている。なお、
本明細書中では、上記加温工程と加湿工程とを含めた工
程をコンディショニング工程と呼んでいる。つまり、滅
菌工程前に行なわれる、滅菌室及び被滅菌物の状態を整
備する工程がコンディショニング工程である。
【0005】上述した加湿工程が終了したら、滅菌室内
に酸化エチレンガスが供給されていき、滅菌工程が開始
される。このときの圧力遷移図を図8に示す。ここでは
横軸を時間、縦軸を滅菌室内圧力としており、縦軸の0
は大気圧である。酸化エチレンガスの供給前には、滅菌
室内を一旦所定の真空度以下の真空状態にするが、この
場合に、そのときの気温や気圧等の変化により、到達真
空度にその都度バラツキがある(Pv,Pv′)。
【0006】そして、真空状態となった滅菌室内に酸化
エチレンガスの供給が行なわれるが、、この酸化エチレ
ンガスの供給は、滅菌室内の圧力が大気圧を基準として
予め設定した所定圧力Psに達するまで行なわれる。具
体的には、Psはゲージ圧で0.13MPaである。つ
まり、大気圧を0として0.13MPaに達したところ
で酸化エチレンガスの供給を停止させるように制御して
いるのである。そして、酸化エチレンガスの供給を停止
したら、次に予め設定した所定温度と、予め設定した所
定時間とで滅菌が行なわれる。
【0007】なお、上述したように、滅菌室内の到達真
空度には、バラツキがある(Pv,Pv′)。このよう
に異なる到達真空度からゲージ圧で決定された所定圧力
Psに達するまで、酸化エチレンガスの供給を行なうと
すると、より圧力が低いところまで到達した場合(2)
と、これよりも高い圧力の場合(1)とでは、その都度
異なる量の酸化エチレンガスが供給されてしまう。
【0008】なお、上述したような、一旦滅菌室内を真
空状態に引く方法ではなく、加温と加湿を同時に行なっ
てから滅菌室内を真空にせずに滅菌工程を行なう方法の
圧力遷移図を図9に示す。この場合にも、大気圧を基準
として、大気圧0から所定の設定圧力Psに達するまで
酸化エチレンガスの供給が行なわれる。しかし、滅菌室
内の圧力には滅菌室内の加温および加湿に伴って圧力上
昇が生じ、この圧力上昇はその都度上下にバラツキがあ
る。したがって、図9に示したように、圧力上昇が小さ
いPoのときに酸化エチレンガス供給を開始した場合
(1)と、圧力上昇が大きいPo′のときに酸化エチレ
ンガス供給を開始した場合(2)とでは最終的に設定圧
力Psまで供給すると、その都度異なる量の酸化エチレ
ンガスが供給されてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】バラツキのある到達真
空度等のガス供給前圧力から、ゲージ圧で設定された設
定圧力まで酸化エチレンガスを供給したとき、滅菌に必
要な最低レベルの圧力以上には酸化エチレンガスが供給
されてはいるので滅菌が確実に行なわれているか否かと
いう点については問題はない。しかし、滅菌する際の温
度や時間を同じように設定しても、供給される酸化エチ
レンガスの量に多少のバラツキが出るため、滅菌条件に
再現性が無く、滅菌状態のの条件を管理したり記録する
管理上都合が悪いといった課題がある。また、酸化エチ
レンガスの供給量にバラツキがあると、必要以上に酸化
エチレンガスを供給している場合もあるため、酸化エチ
レンガスが無駄に使われているという課題もある。
【0010】そこで、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、滅菌室内に酸化エチレ
ンガスを供給する際に、酸化エチレンガスの供給量のバ
ラツキがでないようにする酸化エチレンガス滅菌装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明にかか
る酸化エチレンガス滅菌装置によれば、被滅菌物が収納
される滅菌室と、滅菌室内に酸化エチレンガスを供給す
るガス供給手段と、前記滅菌室内を加温・加湿するコン
ディショニング工程を実施し、該コンディショニング工
程実施後に、ガス供給手段によって滅菌室内に酸化エチ
レンガスを供給して滅菌工程を実施するように制御する
制御手段とを具備する酸化エチレンガス滅菌装置におい
て、前記コンディショニング工程終了時の前記滅菌室内
の終了時圧力を測定すると共に、前記ガス供給手段によ
る滅菌室内への酸化エチレンガスの供給中に滅菌室内の
現在圧力を随時測定する測定手段と、該現在圧力からコ
ンディショニング工程終了時の終了時圧力を減算して増
加圧力値を算出する減算手段と、滅菌室内に供給すべき
酸化エチレンガスの所定量に対応する供給圧力値が、予
め設定されて記録されている記憶手段と、前記減算手段
によって算出された増加圧力値が、前記記憶手段内に記
録されている供給圧力値に一致するか否かを比較する比
較手段とを具備し、前記制御手段は、前記比較手段が比
較した結果、前記増加圧力値が前記供給圧力値に一致し
た場合には、酸化エチレンガスの供給を停止させるよう
前記ガス供給手段を制御することを特徴としている。こ
の構成を採用することによって、コンディショニング工
程終了時の滅菌室内の圧力にバラツキがあっても、滅菌
室内に、供給すべき一定量の酸化エチレンガスを常に供
給することができる。このため、滅菌作業の再現性を高
めることができ、滅菌条件等を管理する管理上都合がよ
い。
【0012】また、前記コンディショニング工程時に、
滅菌室内の圧力が所定の真空度以下になるまで排気する
真空ポンプを具備し、前記測定手段は、コンディショニ
ング工程終了時の真空時圧力を測定し、前記減算手段
は、前記現在圧力から前記真空時圧力を減算して増加圧
力値を算出することを特徴とすると、滅菌工程開始前に
滅菌室内を一旦真空に引いた場合に、到達真空度にバラ
ツキがあったとしても、滅菌室内に一定量の酸化エチレ
ンガスを常に供給することができる。このため滅菌作業
の再現性を高めることができ、滅菌条件等を管理する管
理上都合がよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。図1は、酸化エチレンガス
滅菌装置(以下、単に滅菌装置という)の構成を示す配
管系統図である。まず、図1に基づいて本実施形態の滅
菌装置の構成について説明する。
【0014】20が滅菌室21を有する缶体である。缶
体20は、外筒20aと内筒20bとから成る二重缶構
造に形成されており、内部を高圧に設定した場合でも密
閉可能となっている。22は缶体20内に清浄空気を導
入するためのエアフィルターである。エアフィルター2
2からエア供給管24を通った清浄空気は、吸気弁23
を介して滅菌室21内に導入される。
【0015】酸化エチレンガスは、ボンベ(図面上では
E.O.Gと表記する。)内に封入され、ボンベが接続
されたガス供給管25を通して滅菌室内に供給される。
ガス供給管25は、ガスフィルター27、給ガス弁3
0、気化器26を介して滅菌室21内に酸化エチレンガ
スを導入することができるように接続されている。な
お、ガス供給管25とエア供給管24とは途中で1本に
なるように接続されている。ここには安全弁29が設け
られている。また、滅菌室21内を加湿するために、図
示しない蒸気発生装置が加湿弁32を介して滅菌室21
へ接続されている。
【0016】なお、特許請求の範囲でのガス供給手段と
は、ボンベ、給ガス弁30、ガス供給管25等を含めた
概念である。
【0017】34は真空ポンプである。真空ポンプ34
は、滅菌室21から外部へ向かって延びる排気管36に
接続され、滅菌室21内の空気を引いて真空状態にす
る。缶体20には、少なくとも2つの温度センサが設け
られている。そのうちの一方が外筒温度センサ38であ
って、外筒20aの温度を測定している。2つの温度セ
ンサのうちの他方が内筒温度センサ39である。内筒温
度センサ39は、内筒20b内の温度を測定するように
している。40が圧力センサである。圧力センサ40
は、滅菌室21内の圧力を測定することができるように
内筒20b内に接続されている。
【0018】42は、制御手段としてのCPUである。
なお、ここで、特許請求の範囲にいう減算手段、比較手
段はCPU42の一機能であって、CPU42に減算手
段、比較手段が含まれているものとする。CPU42
は、ROMやRAM等から構成される記憶手段44(メ
モリ)と接続され、記憶手段44内に予め記憶されてい
る滅菌装置の制御プログラムに基づいて、各給ガス弁3
0、吸気弁23,加湿弁32等を操作して滅菌装置の動
作を制御する。さらに、上述した各真空ポンプ34、外
筒温度センサ38、内筒温度センサ39、および圧力セ
ンサ40は、CPU42に接続されている。特許請求の
範囲にいう測定手段は圧力センサ40とCPU42を含
めたものである。
【0019】記憶手段44内には、予め、供給すべき酸
化エチレンガスの所定量に対応する供給圧力値が設定し
て記録されている。この供給圧力値は、ゲージ圧のよう
に大気圧を基準としたり、絶対圧のように真空度0を基
準としているわけではなく、あくまで滅菌室内の現在の
圧力からガス供給直前の圧力を減算した値に適合させる
ものである。この供給圧力値は、ユーザー側で変更する
ことができるように設けても良いが、予め設定した供給
圧力で変更ができないように設けてもよい。なお、供給
圧力値は、少なくとも滅菌を行なうことができる酸化エ
チレンガスの分量よりも、多くの量が滅菌室内に供給さ
れるような値である。
【0020】48は表示手段である。表示手段48は、
文字表示可能なCRTモニタや液晶モニタ、あるいは現
在行っている工程が何工程であるかが判別できるように
設けられている単なるランプ等を含めたものである。こ
のような表示手段48はCPU42に接続され、表示内
容等はCPU42によって制御されて表示される。50
は、CPU42に接続された設定スイッチである。設定
スイッチ50は、ユーザーが、各工程の作動時間設定、
あるいは滅菌温度の設定をすることができるように設け
られている。
【0021】滅菌装置は、従来の技術でも述べたよう
に、その滅菌の方法について2つの種類がある。そのう
ちの一方が、滅菌工程を実施する前に、一旦滅菌室内を
真空状態にする方法であり、他方が滅菌室内を真空状態
にせず滅菌を行なう方法である。通常の滅菌では前者の
方法を用いるが、真空状態に耐えられない光学機器等を
滅菌する場合には後者の方法を用いることが多い。これ
ら、2種類の方法は、ユーザーが設定スイッチ50など
を操作することによってどちらか一方の方法を選択する
ことができる。
【0022】(第1実施形態)続いて、図2に、本実施
形態の滅菌装置を用いた滅菌工程の場合における圧力遷
移図を示し、滅菌工程を実施する前に一旦滅菌室内を真
空状態にする方法に基づく、第1の実施形態について説
明する。滅菌は複数のそれぞれ異なる複数の工程から成
る。まず、最初に加温工程Aが行われる。加温工程A
は、大気圧下において、滅菌室21内の被滅菌物を、設
定スイッチ50を介してユーザーが予め設定した時間だ
け加温する。加温工程Aの次に加湿工程Bが行われる。
加湿工程Bでは、まず真空ポンプ34による強制排気に
より滅菌室21内が所定の真空度以下にまで下げられ
る。このとき真空ポンプ34が最大限空気を引いた状態
で排気を停止する。次に、再度真空ポンプ34を作動さ
せながら、蒸気を滅菌室21内に供給する。続いて、滅
菌室21内が所定温度に達したら蒸気の供給を停止し、
滅菌室21内の温度が所定温度以下になったら再度蒸気
を供給する動作を繰り返し行なう。この動作によって滅
菌室21内が加湿される。
【0023】加湿工程Bの後に、滅菌工程Cが行われ
る。まず、滅菌工程Cでは滅菌室21内の圧力が、予め
設定した圧力分だけ酸化エチレンガスの供給が行われ
る。設定した圧力分だけ酸化エチレンガスが供給された
ら、ユーザーが滅菌工程開始前に設定スイッチ50を用
いて予め設定した温度で、予め設定した時間だけ滅菌が
行われる。
【0024】滅菌工程Cが終了後、洗浄工程Dが行われ
る。洗浄工程Dでは、まずパルス洗浄D1がおこなわ
れ、次にブロー洗浄D2が行われる。これらパルス洗浄
D1とブロー洗浄D2ともに、ユーザーが滅菌工程開始
前に設定スイッチ50によってそれぞれ予め設定された
設定時間だけ運転する。ここで、パルス洗浄とは、滅菌
室21内の強制排気と、滅菌室21への外気の吸気を交
互に行うものであり、ブロー洗浄とは、滅菌室21内の
強制排気と外気の導入とを同時に行いつつ、排気の重量
をより多くして滅菌室21を負圧の状態を維持する洗浄
方法である。このような洗浄工程Dを行うことで、滅菌
室21内の酸化エチレンガスや、被滅菌物に付着した酸
化エチレンガスを効率よく確実に除去することができ
る。
【0025】洗浄工程Dが終了することで全滅菌工程が
終了するのであるが、洗浄工程Dの後にエアレーション
工程Eを追加する場合もある。エアレーション工程E
は、滅菌室21内の強制排気と吸気とが同時に行われ、
被滅菌物に付着している酸化エチレンガスを確実に除去
するために行われる。エアレーション工程Eは、予めユ
ーザーによって設定スイッチ50によって設定された設
定時間が終了するまでか、あるいはユーザーが強制終了
するまで行われる。
【0026】次に、本実施形態における酸化エチレンガ
スの供給について、図3および図4に基づいてさらに詳
細に説明する。図3では、図2に示した加温工程Aと加
湿工程Bとを含めてコンディショニング工程とし、滅菌
工程Cのうちガス供給が終了するまでのガス供給の工程
をまとめたフローチャートであり、図4は、ガス供給時
の圧力遷移図である。まず、ステップS100でコンデ
ィショニング工程が開始される。コンディショニング工
程では、上述したような加温工程Aと加湿工程Bとが行
なわれ、滅菌室21内が所定の真空度以下となるように
真空ポンプ34で強制排気される。滅菌室21内が所定
の真空度以下になった時点でコンディショニング工程が
終了してステップS104へ移行する。
【0027】ステップS104では、滅菌室21内の到
達した真空時圧力P1が圧力センサ40によって測定さ
れる。この真空時圧力P1が、特許請求の範囲で記載し
た終了時圧力である。そして、ステップS106へ移行
し、ガス供給が開始される。ガス供給は、CPU42
が、給ガス弁30等を操作することで行なわれる。そし
て、ステップS108では、予め設定された供給圧力値
Xを記憶手段44から読み出し、次のステップS110
で圧力センサ40がガス供給中の滅菌室内の現在の圧力
Pxを測定する。
【0028】そしてステップS112では、供給圧力値
Xと現在までに供給された圧力とを比較している。すな
わち、現在圧力Pxから真空時圧力P1を減算すること
によって、真空時からどのくらいの圧力が増加したか増
加圧力値Px―P1を算出し、この増加圧力値Px―P
1と供給圧力値Xとを随時比較するようにしているので
ある。そして、増加圧力値Px―P1が供給圧力値Xに
達したら、ステップS114へ移行してガス供給を停止
し、ガス供給は終了する。
【0029】このように、滅菌工程開始時には常に一定
量のガスが供給されるように、予め所定量の酸化エチレ
ンガスが供給されるような供給圧力値を設定しておくの
で、常に一定量の酸化エチレンガスが供給されることが
できる。
【0030】(第2実施形態)図5に、滅菌室内を真空
状態にせず滅菌を行なう第2の実施形態の圧力遷移図に
ついて示す。まず、最初に加温・加湿工程aが行われ
る。加温・加湿工程aは、大気圧0下において、滅菌室
21内の被滅菌物を、設定スイッチ50を介してユーザ
ーが予め設定した時間だけ加温すると同時に、ユーザー
が予め滅菌室21内に供給した水が気化し、滅菌室21
内が加湿される。この加温・加湿工程aが、特許請求の
範囲でいうコンディショニング工程である。加温・加湿
工程aの次に滅菌工程bが行われる。まず、滅菌工程b
では滅菌室21内の圧力が、予め設定した圧力分だけ酸
化エチレンガスの供給が行われる。設定した圧力分だけ
酸化エチレンガスが供給されたら、ユーザーが滅菌工程
開始前に設定スイッチ50を用いて予め設定した温度
で、予め設定した時間だけ滅菌が行われる。
【0031】滅菌工程bが終了後、洗浄工程cが行われ
る。洗浄工程cが終了することで全滅菌工程が終了する
のであるが、洗浄工程cの後にエアレーション工程dを
追加する場合もある。エアレーション工程dは、滅菌室
21内の強制排気と吸気とが同時に行われ、被滅菌物に
付着している酸化エチレンガスを確実に除去するために
行われる。エアレーション工程dは、予めユーザーによ
って設定スイッチ50によって設定された設定時間が終
了するまでか、あるいはユーザーが強制終了するまで行
われる。
【0032】次に、本実施形態における酸化エチレンガ
スの供給について、図6および図7に基づいてさらに詳
細に説明する。図6は、ガス供給の工程をまとめたフロ
ーチャートであり、図7は、ガス供給時の圧力遷移図で
ある。まず、ステップS120でコンディショニング工
程が開始される。コンディショニング工程では、上述し
たような加温・加湿工程aが行なわれて被滅菌物が加温
される。ステップS122において所定時間加温したら
コンディショニング工程が終了し、ステップS124へ
移行する。
【0033】ステップS124では、酸化エチレンガス
供給時の現在の滅菌室内の圧力P0が圧力センサ40に
よって測定される。このP0が、特許請求の範囲で記載
した終了時圧力である。そして、ステップS126へ移
行し、ガス供給が開始される。ガス供給は、CPU42
が給ガス弁30等を操作することで行なわれる。そし
て、ステップS128では、CPU42が予め設定され
た供給圧力値Yを記憶手段44から読み出し、次のステ
ップS130で圧力センサ40がガス供給中の滅菌室内
の現在圧力Pyを測定する。
【0034】そしてステップS132では、供給圧力値
Yと現在までに供給された圧力とを比較している。すな
わち、現在圧力Pyから酸化エチレンガス供給時の圧力
P0を減算することによって、ガス供給時からどのくら
いの圧力が増加したか増加圧力値Py―P0を算出し、
この増加圧力値Py―P0と供給圧力値Yとを随時比較
するようにしているのである。そして、増加圧力値Py
―P0が供給圧力値Yに達したら、ステップS134へ
移行してガス供給を停止し、ガス供給は終了する。
【0035】このように、ガスの供給を大気圧からの圧
力値に到達するまで行なうのではなく、滅菌工程時には
常に一定量のガスが供給されているように、予め所定量
の酸化エチレンガスが供給されるような供給圧力を予め
から設定しておくので、常に一定量の酸化エチレンガス
が供給され、滅菌作業の再現性がよい。
【0036】以上本発明につき好適な実施例を挙げて種
々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を
施し得るのはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る酸化エチレンガス滅菌装置
によれば、増加圧力値が供給圧力値に一致するまで酸化
エチレンガスを供給させるので、常に一定量の酸化エチ
レンガスの供給を行なうことができ、滅菌作業を再現性
よく行なうことができる。このため、滅菌状態を記録し
たり管理したりする管理上も都合が良い。また、酸化エ
チレンガスをよけいに供給して無駄にしてしまうことも
なくなる。また、滅菌室内の空気を、所定の真空度に達
するまで排気可能な真空ポンプを具備し、測定手段は、
コンディショニング工程終了時の真空時圧力を測定し、
減算手段は、現在圧力から真空時圧力を減算して増加圧
力値を算出することによれば、真空到達度にバラツキが
ある場合でも、常に一定量の酸化エチレンガスの供給を
行なうことができ、滅菌作業を再現性よく行なうことが
できる。このため、滅菌状態を記録したり管理したりす
る管理上も都合が良い。また、酸化エチレンガスをよけ
いに供給して無駄にしてしまうこともなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化エチレンガス滅菌装置の配管
系統図である。
【図2】第1の実施形態の滅菌作業全体について説明す
る圧力遷移図である。
【図3】第1の実施形態の酸化エチレンガスの供給方法
について説明するフローチャートである。
【図4】第1の実施形態の酸化エチレンガスの供給時の
圧力遷移図である。
【図5】第2の実施形態の滅菌作業全体について説明す
る圧力遷移図である。
【図6】第2の実施形態の酸化エチレンガスの供給方法
について説明するフローチャートである。
【図7】第2の実施形態の酸化エチレンガスの供給時の
圧力遷移図である。
【図8】従来の酸化エチレンガス供給時の、滅菌室を真
空状態にする場合の圧力遷移図である。
【図9】従来の酸化エチレンガス供給時の、滅菌室を真
空状態にしない場合の圧力遷移図である。
【符号の説明】
20 缶体 21 滅菌室 22,27 フィルター 23 吸気弁 24 エア供給管 25 ガス供給管 26 気化器 29 安全弁 30 給ガス弁 32 加湿弁 34 真空ポンプ 36 排気管 38,39 温度センサ 40 圧力センサ 42 CPU(制御手段) 44 記憶手段(ROM、RAM等) 48 表示手段 50 設定スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被滅菌物が収納される滅菌室と、 滅菌室内に酸化エチレンガスを供給するガス供給手段
    と、 前記滅菌室内を加温・加湿するコンディショニング工程
    を実施し、該コンディショニング工程実施後に、ガス供
    給手段によって滅菌室内に酸化エチレンガスを供給して
    滅菌工程を実施するように制御する制御手段とを具備す
    る酸化エチレンガス滅菌装置において、 前記コンディショニング工程終了時の前記滅菌室内の終
    了時圧力を測定すると共に、前記ガス供給手段による滅
    菌室内への酸化エチレンガスの供給中に滅菌室内の現在
    圧力を随時測定する測定手段と、 該現在圧力からコンディショニング工程終了時の終了時
    圧力を減算して増加圧力値を算出する減算手段と、 滅菌室内に供給すべき酸化エチレンガスの所定量に対応
    する供給圧力値が、予め設定されて記録されている記憶
    手段と、 前記減算手段によって算出された増加圧力値が、前記記
    憶手段内に記録されている供給圧力値に一致するか否か
    を比較する比較手段とを具備し、 前記制御手段は、 前記比較手段が比較した結果、前記増加圧力値が前記供
    給圧力値に一致した場合には、酸化エチレンガスの供給
    を停止させるよう前記ガス供給手段を制御することを特
    徴とする酸化エチレンガス滅菌装置。
  2. 【請求項2】 前記コンディショニング工程時に、滅菌
    室内の圧力が所定の真空度以下になるまで排気する真空
    ポンプを具備し、 前記測定手段は、コンディショニング工程終了時の真空
    時圧力を測定し、 前記減算手段は、前記現在圧力から前記真空時圧力を減
    算して増加圧力値を算出することを特徴とする請求項1
    記載の酸化エチレンガス滅菌装置。
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JP2018110793A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 三浦工業株式会社 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置
JP2018117689A (ja) * 2017-01-23 2018-08-02 三浦工業株式会社 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置
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