JP2002079651A - 輪転印刷機のインキ装置制御手段 - Google Patents

輪転印刷機のインキ装置制御手段

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インカーのローラ群洗浄時に、振りローラ動
作設定を自動的に変更し、洗浄終了後に自動復帰するこ
とのできるインキ装置制御手段を提供することを目的と
する。 【解決手段】 周方向に回転できるとともに軸心方向に
沿って往復移動可能な振りローラと、振りローラの振り
幅を調整する振り幅調整機構52と、振り幅調整機構5
2を作動させる振り幅調整用手段80と、振りローラの
振り幅が指定された値となるように振り幅調整用手段8
0の作動を制御するとともに、洗浄作業時に振りローラ
が予めメモリに設定された振り幅となるように振り幅調
整用手段80を制御する制御手段とを備えたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輪転印刷機のイン
キ装置制御手段に関する。例えば、インキ供給装置を洗
浄する時に、振りローラの設定を自動的に制御する機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】版胴に装着された版の表面にインキを供
給する印刷機のインキ供給装置は、インキを蓄えるイン
キ壼と、このインキ壺から流出するインキを転移させな
がら各方向へ均一に練るローラ群とを備えており、ロー
ラ群の終端部に転移されたインキはインキ着ローラを経
て版胴へ供給される。
【0003】このようなインキ供始動作を行うインキ供
給装置(以下、インカーと言う)は、版胴を回転駆動す
る原動側(本機)に機械的に連結され、この原動側から
の回転力を得て駆動するシステムが一般的である。
【0004】更に、インカーのメンテナンス、洗浄、印
刷準備等、短時間の運転の為に、インカーと原動側とを
クラッチにより切断し、別個の駆動源(モータ)により
インカーを本機と独立して回転させるシステムが開発さ
れている(特開昭63−315244号)。
【0005】一方、偽造防止のために、レインボー印刷
を行う際には、振りローラの振り幅及び振り回数からな
る振り状態を調整する振り装置がインカーに組み込まれ
ている。この振り装置としては、インキ壺内のインキを
振りローラに供給すると共に、油圧シリンダにより振り
ローラを軸心方向に沿って往復移動させ、インキを当該
振りローラの軸心方向に引き延ばしながら版胴側に供給
する油圧制御式が知られている(例えば、特開昭63−
264352号公報、実開昭63−170138号公報
等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したインカーの洗
浄を行う際は、インカーと本機側とを機械的に切り離し
て、洗浄ノズルからローラ群へ洗浄液を噴射しながらこ
れらローラ群及び振りローラを駆動回転させているが、
この時の振りローラの振り幅及び振り回数は通常印刷時
のままで洗浄作業を行っていた。また、インカーの洗浄
を効率的に行うために、振りローラの振り幅を広くなる
ように振り幅の設定を変更することも可能であるが、洗
浄後に再度元の振り幅に設定変更しなければならず、実
際には振りローラの振り幅は変更せずに洗浄を実施する
のが一般的であった。
【0007】そのため、インカーのローラ群の洗浄は必
ずしも効率的とは言えなかった。尚、通常印刷では振り
回数が一定の為、洗浄時に、振り回数を変更するのは困
難であった。本発明は、上記従来技術に鑑みてなされた
ものであり、インカーのローラ群洗浄時に、振りローラ
動作設定を自動的に変更し、洗浄終了後に自動復帰する
ことのできるインキ装置制御手段を提供することを目的
とする。更に、本発明の他の目的は、短時間でインキユ
ニットの洗浄を完了することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の請求項1に係る輪転印刷機のインキ装置制御手段
は、周方向に回転できるとともに軸心方向に沿って往復
移動可能な振りローラと、前記振りローラの振り幅を調
整する振り幅調整機構と、前記振り幅調整機構を作動さ
せる振り幅調整用手段と、前記振りローラの振り幅が指
定された値となるように前記振り幅調整用手段の作動を
制御するとともに、洗浄作業時に前記振りローラが予め
設定された振り幅となるように前記振り幅調整用手段を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】上記目的を達成する本発明の請求項2に係
る輪転印刷機のインキ装置制御手段は、周方向に回転で
きるとともに軸心方向に沿って往復移動可能な振りロー
ラと、前記振りローラを往復移動させる振り機構と、前
記振り機構を作動させる振り機構駆動用手段と、版胴の
回転数に対する前記振りローラの振り回数が指定された
値となるように、当該版胴の回転数に基づいて、前記振
り機構駆動用手段の作動を制御するとともに、洗浄作業
時に前記振りローラが予め定められた振り回数となるよ
うに前記振り機構駆動用手段を制御する制御手段を備え
たことを特徴とする。
【0010】上記目的を達成する本発明の請求項3に係
る輪転印刷機のインキ装置制御手段は、請求項1又は2
において、前記振りローラを往復移動させる振り機構を
作動させる振り機構駆動用手段を備え、前記制御手段
は、前記振りローラを予め設定された回転数で回転する
ように制御することを特徴とする。
【0011】上記目的を達成する本発明の請求項4に係
る輪転印刷機のインキ装置制御手段は、請求項1,2又
は3において、周方向に回転できるとともに軸心方向に
移動不能に支持された練りローラを備え、前記練りロー
ラ及び前記振りローラを洗浄する洗浄装置と、洗浄開始
時に前記振りローラの幅または振り回数を大きくなるよ
うに設定する設定手段と、前記設定手段により設定され
る以前の振り幅または振り回数の設定値を記憶するメモ
リと、洗浄終了時に前記メモリから前記設定値を読み出
して、洗浄以前の振り幅又は振り回数に復帰させること
を特徴とする。
【0012】上記目的を達成する本発明の請求項5に係
る輪転印刷機のインキ装置制御手段は、請求項4におい
て、前記設定手段は、前記振りローラの振り幅または振
り回数を最大に設定することを特徴とする。
【0013】上記目的を達成する本発明の請求項6に係
る輪転印刷機のインキ装置制御手段は、請求項2におけ
る前記制御手段が、前記振り機構駆動用手段を早く回す
ように制御することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を両面多色オフセット印刷
機に適用した場合の実施の形態を図1〜14を用いて説
明する。図1(a)(b)は、両面多色オフセット印刷
機の全体概略構成図及び油圧シリンダの拡大図、図2
は、インカー部分の抽出拡大図、図3は、振りローラの
振り装置の要部の概略構造を表す側断面図、図4は、図
3の矢線IV方向からみた平面図、図5は、図4の矢線V
方向からみた正面図、図6は、図3の要部の横断面展開
図、図7は、振り幅制御装置のブロック図、図8は、振
り回数制御装置のブロック図、図9は、振り幅制御のフ
ロー図、図10は、振り回数制御のフロー図、図11
は、振り幅制御装置の他の例のブロック図、図12は、
インカーの駆動力伝達機構の概略構成図、図13は、イ
ンカー洗浄作業の説明図、図14は、洗浄作業時におけ
る振り幅の自動変更を行うフローチャートである。
【0015】図1(a)に示すように、給紙部10に
は、給紙台11が設けられている。給紙部10には、給
紙台11上のシート状物である枚葉紙1を印刷部20に
一枚ずつ送給するフィーダボード12が設けられてい
る。フィーダボード12の先端には、印刷部20の渡胴
21aに枚葉紙1を渡すスイング装置13が設けられて
いる。
【0016】渡胴21aは、外周面にゴム製のブランケ
ットを装着された圧胴22aに渡胴21b〜21dを介
して対接している。圧胴22aの渡胴21dよりも下流
側には、ゴム胴22bが対接している。圧胴22aの渡
胴21dよりも上流側には、複数(本実施の形態では4
本)の版胴23aが当該圧胴22aの周方向に沿って所
定の間隔をあけてそれぞれ対接している。ゴム胴22b
の圧胴22aよりも上流側には、複数(本実施の形態で
は4本)の版胴23bが当該ゴム胴22bの周方向に沿
って所定の間隔をあけてそれぞれ対接している。圧胴2
2aのゴム胴22bよりも下流側には、渡胴24が対接
している。
【0017】渡胴24には、排紙部30の排紙胴31が
対接している。排紙胴31には、スプロケット32が同
軸をなして設けられている。また、排紙部30には、ス
プロケット33が設けられている。これらスプロケット
32,33間には、排紙チェーン34が掛け渡されてい
る。排紙チェーン34には、図示しない排紙爪が所定の
間隔で複数設けられている。排紙部30には、印刷され
た枚葉紙100を積載される排紙台35a,35bが設
けられている。
【0018】また、図2に示すように、前記版胴23a
には、インキを供給するインカー25がそれぞれ設けら
れている。これらインカー25は、インキを保持するイ
ンキ壺25aと、インキ壺25a内のインキを送り出す
壺ローラ25bと、壺ローラ25bで送り出されたイン
キを引き出す呼び出しローラ25cと、引き出されたイ
ンキを練る練りローラ25dと、軸心方向に沿って往復
移動することにより軸心方向へインキをならす振りロー
ラ25eと、インキを版胴23aに供給する着けローラ
25fと、これらのローラ25b〜25f等を連れ回り
させる駆動ローラ25gとを備えてなっている。また、
前記版胴23bにも、上述と同様なインカー25がそれ
ぞれ設けられている。更に、インカー25には、図1
(b)に示すようにフレーム移動手段として油圧シリン
ダ26が設けられている。この油圧シリンダ26は、イ
ンカー25を図1(a)中実線で示す位置から二点鎖線
で示す位置まで移動させるものである。インカー25が
図1(a)中二点鎖線で示す位置に移動すると、圧胴2
2a及び版胴23aからインカー25が離間するため、
本機側とインカー25側とが、後述するように切り離さ
れた状態となる。油圧シリンダ26上には、インカーフ
レーム20aを検出するセンサ27が支持されている。
このセンサ27は、インカーフレーム20aを検出しな
くなったときには、電磁クラッチ120がONすること
を可能にするとともに、移動フレームを検出していると
きには電磁クラッチ120がONできないようになって
いる。つまり、インカーフレーム20aと本機フレーム
20bとが近接しているときには、クラッチ120はO
Nできないことになる。
【0019】また、図3〜6に示すように、印刷部20
のインカーフレーム20aの前記振りローラ25eの軸
端近傍には、支持台41が取り付けられている。支持台
41には、上記振りローラ25eとの接近離反方向へ揺
動できるように先端側と基端側との間となる曲折中央部
分を支点ピン42で揺動可能に支持されたL字型の一対
の揺動レバー43が設けられている。これら揺動レバー
43は、ボルト43aを介してプレート43bにより一
体的に連結されている。
【0020】これら揺動レバー43の先端側と前記曲折
中央部分との間には、スライド溝43cがそれぞれ形成
されている。これら揺動レバー43のスライド溝43c
には、コマ43dがそれぞれスライド移動可能に取り付
けられている。これらコマ43dは、ピン45の端部側
にそれぞれ支持されている。このピン45には、スライ
ドレバー44の先端側および第一リンクプレート46の
一端側が回動できるようにそれぞれ連結されている。つ
まり、スライドレバー44の先端側および第一リンクプ
レート46の一端側は、前記支点ピン42に対して接近
離反できるようにピン45、コマ43dを介して揺動レ
バー43に支持されているのである。
【0021】第一リンクプレート46の他端側には、先
端側と基端側との間を支持台41に支点ピン47を介し
て揺動可能に支持された揺動プレート48の基端側がピ
ン49を介して回動可能に連結されている。揺動プレー
ト48の先端側には、カムフォロア50が取り付けられ
ている。このカムフォロア50は、上記振りローラ25
eの軸端側に設けられた溝車25ea内に差し込まれて
いる。なお、振りローラ25eは、軸心方向に沿って往
復移動できるように、その軸端がスライド移動可能に支
持されている。
【0022】一方、前記支持台41には、正逆回転可能
なブレーキ付きの振り幅調整用モータ52を内蔵したケ
ーシング51が取り付けられている。前記モータ52の
駆動軸には、ギア53および駆動ギア54が同軸をなし
て取り付けられている。この駆動ギア54は、上記ケー
シング51に回転可能に支持された伝動ギア55に噛合
している。伝動ギア55には、上記支持台41にブラケ
ット41aを介して回転可能に支持された駆動軸56の
一端側が同軸をなして連結されている。
【0023】駆動軸56には、ウォームギア57が同軸
をなして取り付けられている。ウォームギア57には、
上記支持台41に回転可能に支持されたウォームホイー
ル58が噛合している。ウォームホイール58には、上
記支持台41に回転可能に支持された伝動軸59の一端
側が同軸をなして連結されている。伝動軸59には、第
二リンクプレート60の一端側が連結固定されている。
第二リンクプレート60の他端側は、前記スライドレバ
ー44の基端側にピン61を介して回動可能に連結され
ている。
【0024】つまり、前記モータ52を駆動させると、
駆動ギア54、伝動ギア55、駆動軸56、ウォームギ
ア57、ウォームホイール58、伝動軸59、第二リン
クプレート60、ピン61を介してスライドレバー44
が揺動レバー43のスライド溝43cに沿ってピン45
およびコマ43dと共にスライド移動し、第一リンクプ
レート46の揺動中心となる当該ピン45を揺動レバー
43の揺動中心となる支点ピン42に対して接近離反さ
せて、当該ピン42,45間の距離を調整することがで
きるようになっているのである。
【0025】前記ケーシング51の内部には、ポテンシ
ョメータ62が設けられている。ポテンショメータ62
の入力軸には、ギア63が同軸をなして取り付けられて
おり、当該ギア63は、前記ギア53に噛合している。
【0026】つまり、前記モータ52が駆動すると、前
記ギア53が回転し、上記ギア63を介してポテンショ
メータ62がその回転量を検出する、すなわち、前記ピ
ン42,45間の距離を検出することができるようにな
っているのである。
【0027】また、インカーフレーム20aの前記支持
台41の近傍には、前記振りローラ25eの軸心方向に
沿って軸心を向けた支持軸64の基端側が回転可能に片
持支持されている。支持軸64のインカーフレーム20
a寄りには、伝動ギア65が同軸をなして取り付けられ
ている。支持軸64の先端側には、回転ドラム66が同
軸をなして取り付けられている。
【0028】回転ドラム66の一端面には、ユニバーサ
ルジョイント67が当該回転ドラム66の軸心位置に対
してオフセットして取り付けられている。ユニバーサル
ジョイント67には、シャフト68の基端側が連結され
ている。シャフト68の先端側は、前記揺動レバー43
の基端側にユニバーサルジョイント69を介して連結さ
れている。また、上記伝動ギア65は、図12に示すよ
うに、ギア列100を介して振り機構駆動用モータ70
の駆動ギヤ71と噛合している。
【0029】即ち、振り機構駆動用モータ70は、前記
インカーフレーム20aに固定支持されると共にその駆
動ギア71が中間ギア101に噛合し、この中間ギア1
01と同軸一体の中間ギア102が中間ギア103と噛
合し、更に、この中間ギア103と同軸一体の中間ギア
104と伝動ギア65とが中間ギア105を介して噛合
している。
【0030】つまり、前記振り機構駆動用モータ70を
作動して駆動ギア71を回転させると、中間ギア101
〜105、伝動ギア65および支持軸64を介して回転
ドラム66が回転し、当該回転ドラム66の回転に伴っ
てユニバーサルジョイント67が公転し、当該ユニバー
サルジョイント67の公転に伴ってシャフト68が軸心
方向に沿って往復運動することにより、ユニバーサルジ
ョイント69および揺動レバー43の基端側を介して支
点ピン42を中心に揺動レバー43の先端側を揺動させ
ることができるようになっているのである。
【0031】更に、図12に示すように、上記中間ギア
103と上記練りローラ25dとの間にはギア列110
及び電磁クラッチ(tooth Clutch)120が介装されて
いる。即ち、練りローラ25dは、振りローラ25eと
同様にインカーフレーム20aに回転自在に支持される
と共にその一端側には伝動ギア111が取り付けられ、
この伝動ギア111は中間ギア112を介して電磁クラ
ッチ120の一方の連結ギア113と噛合している。電
磁クラッチ120は連結ギア113の他にこの連結ギア
113と同軸の連結ギア114を有しており、この連結
ギア114は中間ギア103に噛合している。
【0032】電磁クラッチ120に通電すると連結ギア
113と連結ギア114が電磁的に吸引されて一体とな
り、通電しない場合は、連結ギア113と連結ギア11
4とは自由に回転することができる。従って、電磁クラ
ッチ120に通電した状態で、振り機構駆動用モータ7
0を作動させると、その回転は上記ギア列100,11
0を介して、練りローラ25dに伝達されることにな
る。尚、この電磁クラッチ120は、インカー25を単
独駆動する場合のみ接続した状態となり、通常印刷時に
は切り離された状態となるよう、印刷機の制御装置15
0により制御される。
【0033】また、図12に示すように、複数の振りロ
ーラ25e及び練りローラ25dの他端側は、ギア列1
30にて相互に連動するように構成されると共に本機側
とはクラッチ140を介して連結している(尚、図中に
おいては、煩雑となるので一部省略した)。このクラッ
チ140は、色数が少ない印刷時にのみ切り離される以
外は、常時接続されている。従って、図に示すように、
クラッチ140及びギア列130を介して、本機側の原
動モータ28から駆動力が振りローラ25e、練りロー
ラ25dに伝達され、これらローラ25e,25dが回
転することになる。一方、インカー25を油圧シリンダ
26により図1中二点鎖線で示す位置まで離間させる
と、図12に示すように、練りローラ25d及び振りロ
ーラ25eを支持するインカーフレーム20aと、圧胴
22a及び版胴23aを支持する本機フレーム20bと
が離間することとなり、インカー25側のギア列130
と本機側のクラッチ140とが切り離され、本機側とイ
ンカー25側とは独立して駆動し得る状態となる。
【0034】尚、インカー25を移動させる油圧シリン
ダ26は、インカー25を単独で駆動する場合にのみ、
図1(a)中二点鎖線で示す位置まで移動させ、また、
通常印刷時においては、図1(a)中に実線で示すよう
に版胴23aに対して着けローラ25fが接する状態へ
と移動させるように、印刷機の制御装置150により制
御されている。また、油圧シリンダ26は、本機側とイ
ンカー25側とを断接する断接手段であるため、そのよ
うな機能を発揮できれば、必ずしもインカーフレーム2
0aを移動させるのではなく、本機フレーム20bを移
動させることにより、その機能を発揮させるものでも良
い。
【0035】また、図7に示すように、前記振り幅調整
用モータ52およびポテンショメータ62は、当該ポテ
ンショメータ62からの信号に基づいて、当該モータ5
2の回転量を制御する振り幅制御装置80にそれぞれ接
続されている。振り幅制御装置80には、前記振りロー
ラ25eの振り幅などの指令信号を入力する振り幅設定
器81が接続されている。この振り幅設定器81により
設定される振り幅と、ポテンショメータ62により検出
される値との変換テーブル82が振り幅制御装置80に
備えられている。従って、振り幅設定器81により設定
された振り幅は、変換テーブル82により変換され、ポ
テンショメータ62により検出される値がこの変換され
た値になるように振り幅調整用モータ52が駆動され
る。
【0036】更に、振り幅制御装置80には、洗浄時に
おける振り幅調整用モータ52の振り幅を記憶する洗浄
時の振り幅DATAメモリ83と、印刷時の振り幅調整
用モータ52の振り幅を記憶する印刷時の振り幅DAT
Aメモリ84が設けられている。洗浄時の振り幅DAT
Aメモリ83には、洗浄時における振りローラ25eの
振り幅として最も好ましい値、一般には、最大振り幅が
予め記憶されている。この最大振り幅は、後述するよう
に洗浄時において、振り幅DATAメモリ83から読み
出され、振り幅調整用モータ52に設定されることにな
る。印刷時の振り幅DATAメモリ84には、洗浄前の
振り幅調整用モータ52の振り幅、言い換えると、通常
のレインボー印刷時における振り幅調整用モータ52の
振り幅が記憶されている。この通常のレインボー印刷時
における振り幅は、後述するように洗浄終了後に、電圧
値メモリ95から読み出されることになる。
【0037】一方、図8に示すように、前記振り機構駆
動用モータ70および当該振り機構駆動用モータ70に
接続されたロータリエンコーダ72は、当該ロータリエ
ンコーダ72からの信号に基づいて、当該モータ70の
回転数を確認しながら制御する振り回数制御装置90に
それぞれ接続されている。振り回数制御装置90には、
前記渡胴21aの回転数、すなわち、版胴23a,23
bの回転数を検出するロータリエンコーダ73と、版胴
23a,23bの回転数に対する当該振りローラ25e
の振り回数などの指令信号を入力する振り回数設定器9
1とがそれぞれ接続されている。従って、振り回数制御
装置90は、振りローラ25eの振り回数が振り回数設
定器91から入力指定された値となるように、前記ロー
タリエンコーダ73からの信号に基づいて、前記ロータ
リエンコーダ72からの信号を確認しながら前記振り機
構駆動用モータ70を制御するようになっているのであ
る。また、ロータリーエンコーダ73により検出される
版胴23a,23bに回転数と、振り機構駆動用モータ
70の電圧値との変換テーブル93が振り回数制御装置
90に備えられている。
【0038】更に、振り回数制御装置90には、自動洗
浄ボタン92、洗浄時における振り機構駆動用モータ7
0の回転数を記憶する電圧値メモリ94と、印刷時の振
り機構駆動用モータ70の回転数を記憶する電圧値メモ
リ95とが備えられている。自動洗浄ボタン92を操作
すると、図13に示すように、複数の洗浄液噴出用ノズ
ル96から練りローラ25dに向けて洗浄液が噴射さ
れ、これら練りローラ25dが洗浄されると共に振りロ
ーラ25eからドレイン受け(ドクタ)97にて洗浄液
が回収されることになる。電圧値メモリ94は、洗浄時
における振り機構駆動用モータ70の回転数として最も
好ましい値、一般には、最大回転数が記憶されている。
この最大回転数は、後述するように洗浄時において、電
圧値メモリ94から読み出され、振り機構駆動用モータ
70に設定されることになる。また、電圧値メモリ95
は、洗浄前の振り機構駆動用モータ70の回転数、つま
り、通常印刷時における振り機構駆動用モータ70の回
転数が記憶されている。この通常印刷時における回転数
は、後述するように洗浄終了時において、電圧値メモリ
95から読み出され、振り機構駆動用モータ70に設定
されることになる。
【0039】また、図7,8に示すように、振り幅制御
装置80と振り回数制御装置90とは、互いに接続され
ており、当該振り幅制御装置80は、振り回数制御装置
90を介して、振り機構駆動用モータ70の駆動を確認
してから前記振り幅調整用モータ52を駆動させるよう
になっている。
【0040】なお、本実施の形態では、支持軸64、伝
動ギア65、回転ドラム66、ユニバーサルジョイント
67,シャフト68、ユニバーサルジョイント69など
によりクランク機構を構成し、当該クランク機構、支持
台41、支点ピン42、揺動レバー43、スライドレバ
ー44、ピン45、第一リンクプレート46、支点ピン
47、揺動プレート48、ピン49、カムフォロア50
などにより振り機構を構成し、支持台41、駆動ギア5
4、伝動ギア55、駆動軸56、ウォームギア57、ウ
ォームホイール58、伝動軸59、第二リンクプレート
60、ピン61、スライドレバー44などにより振り幅
調整機構を構成し、ギア53,63、ポテンショメータ
62、振り幅制御装置80、振り幅設定器81などによ
り振り幅制御手段を構成し、ロータリエンコーダ72,
73、振り回数制御装置90、振り回数設定器91など
により振り回数制御手段を構成している。
【0041】このような振りローラ25eの振り装置を
備えた両面多色オフセット印刷機においては、給紙部1
0の紙積台11からフィーダボード12およびスイング
装置13を介して渡胴21aに枚葉紙1を受け渡すと、
枚葉紙1が渡胴21b〜21dを介して印刷部20の図
示しないくわえ爪装置を有する圧胴22aに受け渡さ
れ、当該圧胴22aとゴム胴22bとの間を通過する。
【0042】このとき、前記インカー25からのインキ
が各版胴23a,23bの版にそれぞれ供給され、版胴
23aの版の絵柄に対応したインキが圧胴22aの外周
面のブランケットに供給されると共に、版胴23bの絵
柄に対応したインキがゴム胴22bの外周面のブランケ
ットに供給されているため、枚葉紙1の上記胴22a,
22b間の通過に伴って、圧胴22aの絵柄が枚葉紙1
の一方面に転写され、ゴム胴22bの絵柄が枚葉紙1の
他方面に転写される。
【0043】両面多色印刷された枚葉紙1は、渡胴24
を介して排紙胴31に渡され、排紙チェーン33の排紙
爪にくわえ替えされた後、排紙台35a,35bにまで
搬送されて排紙される。
【0044】このようにしてインカー25から版胴23
a,23bにインキを供給するにあたって、振りローラ
25eの振り幅および振り回数は、次のようにして調整
される。
【0045】[振り幅調整]振りローラ25eの振り幅
を振り幅設定器81に入力すると、図9に示すように、
振り幅制御装置80は、まず、振り回数制御装置90か
らの信号に基づいて、振り機構駆動用モータ70の作動
の有無を確認する(Sa1)。振り機構駆動用モータ7
0が停止している場合には、振り機構駆動用モータ70
が作動するまで次のステップに進まず、振り機構駆動用
モータ70が作動している場合には、次のステップに進
む。なぜなら、インカー25の各種ローラ25a〜25
gが停止している際に振りローラ25eを作動させてし
まうと、その摩擦により、ローラ表面を傷つけてしまう
虞があるからである。
【0046】次に、振り幅制御装置80は、振り幅設定
器81から入力された振り幅をリードし(Sa2)、振
りローラ25eの振り幅(前記ピン42,45間の距
離)とポテンショメータ62の値との相関関係を定めた
変換テーブルに基づいて、入力された振り幅に対応する
ポテンショメータ62の値を求め(Sa3)、当該ポテ
ンショメータ62の現在の値をリードし(Sa4)、こ
のリードしたポテンショメータ62の値と上記ステップ
Sa3で求めた値とが一致するかどうか確認する(Sa
5)。これら値が一致する場合には、後述するステップ
Sa10に進み(現状維持)、これら値が一致しない場
合には、次のステップに進む。
【0047】上記値が一致しない場合には、振り幅調整
用モータ52を作動して(Sa6)、ポテンショメータ
62の現在の値をリードし(Sa7)、このリードした
ポテンショメータ62の値と前記ステップSa3で求め
た値とが一致するかどうか確認する(Sa8)。これら
値が一致しない場合には、当該値が一致するまで上記ス
テップSa6〜8を繰り返し、当該値が一致した場合に
は、次のステップへ進む。
【0048】上記値が一致したら、振り幅調整用モータ
52の作動を停止し(Sa9)、前記振り機構駆動用モ
ータ70の作動の有無を確認する(Sa10)。当該モ
ータ70が作動中の場合には、前記ステップSa2に戻
り、当該モータ70が停止した場合には、制御を終了す
る。これにより、駆動ギア54、伝動ギア55、駆動軸
56、ウォームギア57、ウォームホイール58、伝動
軸59、第二リンクプレート60、ピン61、スライド
レバー44を介して、前記ピン42,45間の距離が設
定される。
【0049】[振り回数調整]振りローラ25eの振り
回数を振り回数設定器91から入力(振りローラ25e
の1往復移動に対する版胴23a,23bの回転数)す
ると、図10に示すように、振り回数制御装置90は、
まず、前記ロータリエンコーダ73からの信号に基づい
て、渡胴21aの回転の有無、すなわち、印刷機の作動
の有無を確認する(Sb1)。印刷機が作動していない
場合には、印刷機が作動するまで次のステップに進ま
ず、印刷機が作動している場合には、次のステップに進
む。なぜなら、インカー25の各種ローラ25a〜25
gが停止している際に振りローラ25eを作動させてし
まうと、その摩擦により、ローラ表面を傷つけてしまう
虞があるからである。
【0050】次に、振り回数制御装置90は、振り回数
設定器91から入力された振り回数をリードし(Sb
2)、上記ロータリエンコーダ73から渡胴21aの回
転数、すなわち、版胴23a,23bの回転数をリード
し(Sb3)、版胴23a,23bの回転数と振り機構
駆動用モータ70の電圧値との相関関係を定めた変換テ
ーブルに基づいて、版胴23a,23bの回転数に対応
する振り機構駆動用モータ70の電圧値を求めた後(S
b4)、入力された振り回数で当該電圧値を割ることに
より、当該振り回数に応じた振り機構駆動用モータ70
の電圧値を算出し(Sb5)、当該電圧値で当該モータ
70を駆動させるように制御する(Sb6)。
【0051】続いて、印刷機の作動の有無を確認し(S
b7)、印刷機が作動中の場合には、前記ステップSb
2へ戻り、印刷機が停止した場合には、制御を終了す
る。これにより、駆動ギア71、伝動ギア65、支持軸
64、回転ドラム66、ユニバーサルジョイント67、
シャフト68、ユニバーサルジョイント69、揺動レバ
ー43を介して支点ピン42を中心にピン45が版胴2
3a,23bの回転周期に常に対応した周期で往復移動
して、第一リンクプレート46および支点ピン47を介
してピン49を中心に揺動プレート48が版胴23a,
23bの回転周期に常に対応した周期で揺動し、溝車2
5ea内に差し込まれたカムフォロア50を通じて、振
りローラ25eが版胴23a,23bの回転周期に常に
対応した振り回数で往復移動するようになる。
【0052】このため、このような振り装置において
は、振り幅調整用モータ52の回転量を制御すること
により振りローラ25eの振り幅を調整し、振り機構駆
動用モータ70の回転速度を制御することにより振りロ
ーラ25eの振り回数を調整するようにしたので、振り
ローラ25eの制御機構を簡単にすることができると共
に、前記モータ52,70により振りローラ25eの
振り状態を制御するようにしたので、振りローラ25e
を応答性よく作動させることが簡単にでき、振りローラ
25eの微妙な振りを簡単に調整することができる。
【0053】したがって、このような振り装置によれ
ば、簡単な機構で振りローラ25eの振り状態を応答性
よく調整することができる。
【0054】なお、インダクションモータを前記振り幅
調整用モータ52に適用した場合には、図7に示したよ
うに、当該モータ52のドライバを振り幅制御装置80
に設ける必要はないが、図11に示すように、通常のサ
ーボモータを適用した振り幅調整用モータ52’に適用
した場合には、当該モータ52’用のドライバを設けた
振り幅制御装置80’を適用すればよい。
【0055】[インカーの単独駆動]このように構成さ
れた印刷機は、洗浄作業時又はメンテナンス時等におい
て、振り機構駆動用モータ70を利用して、インカー2
5を単独駆動することが可能である。即ち、図1(a)
に示す二点鎖線で示すように、インカー25を本機に対
して離間した状態とする一方、電磁クラッチ120に通
電して、振り機構駆動用モータ70と練りローラ25
d、振りローラ25eとをギア列110にて機械的に接
続した状態とする。
【0056】その後、振り機構駆動用モータ70を作動
させて、その回転をギア列100、シャフト68、揺動
プレート48等を介して振りローラ25eへ伝達して往
復駆動すると同時に、ギア列100,110を介してそ
の回転を練りローラ25dへ伝達し、更にギア列130
を介して、他の練りローラ25d及び振りローラ25e
に伝達させることにより、複数の練りローラ25d及び
振りローラ25eを駆動回転させる。
【0057】このように複数の練りローラ25d及び振
りローラ25eを駆動回転させた状態で、インカー25
における洗浄作業又はメンテナンス作業を行うことがで
き、また、インカー25を本機に対して離間した状態と
するので、インカー25のメンテナンス作業と同時に本
機側においても版胴23aに対する版替え作業等のメン
テナンス作業を行うことができる。また、インカー25
を本機に対して離間した状態とするので、ゴム胴22b
間に作業員が入れ、ゴム胴22bに対してブランケット
交換等のメンテナンスが行える。つまり、本実施例にお
いては、印刷部とインカー25とで個別のメンテナンス
が可能となるのである。なお、上述した電磁クラッチ1
20及びインカー25の油圧シリンダ26は同時に入切
するように印刷機の制御装置150より自動的に操作す
るように制御しても良いし、油圧シリンダ26によりイ
ンカー25が本機から切り離された場合に、電磁クラッ
チ120が自動的に接続状態となるように制御しても良
い。
【0058】逆に、通常印刷時、つまり、油圧シリンダ
26により、インカー25が本機に連結された状態で
は、電磁クラッチ120が自動的に切り離し状態となる
ように制御しても良い。また、インカー25を移動させ
る油圧シリンダ26に代えて、クラッチ140が電磁ク
ラッチ120と連動して、本機側とインカー側とを接続
・切り離しを行うようにしても良い。
【0059】このように説明したように、本実施例に係
る印刷機は、振り機構駆動用モータ70を有するインカ
ー25において、振り機構駆動用モータ70の回転を練
りローラ25d及び振りローラ25eへの連結・切り離
しを行う電磁クラッチ120を設けると共に、インカー
25と本機側との連結・切り離しを行うクラッチ140
を設けたため、通常印刷時には、振り機構駆動用モータ
70により振りローラ25eを軸方向に往復駆動でき、
洗浄作業時又はメンテナンス時等には、振りローラ25
eを往復駆動させると同時に振りローラ25e及び練り
ローラ25dを回転駆動させることができる。そのた
め、インカー単独駆動用のモータを設置する必要がなく
なり、その結果、インキユニット1色当たりのモータ設
置数が減少し、コストダウン、コンパクト化が図れる。
【0060】〔洗浄作業時における振り幅及び振り回数
の自動変更〕更に、洗浄作業時には、洗浄作業を効率的
に行えるように、振りローラ25eの振り幅及び振り回
数を図14に示すフローチャートに従い下記のように自
動的に変更する。このフローチャートは、印刷時の振り
幅が最大である場合のフローを含むものである。まず、
インカー移動用の油圧シリンダ26を動作して離間状態
とし、電磁クラッチ120をONさせる状態にする。こ
の後、自動洗浄ボタン92を押圧すると(ステップSc
1)、インカー25が単独で駆動できるインカー単独条
件、即ち、インカー25が本機に対して離間した状態で
あり、かつ、振り機構駆動用モータ70と練りローラ2
5d及び振りローラ25eとがギア列110にて機械的
に接続した状態が成立しているか否か判定し(ステップ
Sc2)、インカー単独条件を満たしていれば後述する
洗浄動作に入り、また、インカー単独条件を満たしてい
なければ、エラー表示を行い洗浄作業を中止するように
印刷機の制御装置150で制御する(ステップSc
3)。次に、インキ洗浄時における振り機構駆動用モー
タ70の電圧値を電圧値メモリ94から読み出し(ステ
ップSc4)、この電圧値を振り機構駆動用モータ70
へ出力する(ステップSc5)。
【0061】これにより、インカー内において、振り機
構駆動用モータ70は最大回転となり、その回転をギア
列100等を介して振りローラ25eへ伝達して往復駆
動すると同時に、ギア列100,110を介してその回
転を練りローラ25dへ伝達し、更にギア列130を介
して、他の練りローラ25d及び振りローラ25eに伝
達させることにより、複数の練りローラ25d及び振り
ローラ25eを駆動回転させる。なお、図13に示すよ
うに、複数の洗浄液噴出用ノズル96から練りローラ2
5dに向けて洗浄液を噴射し、これら練りローラ25d
を洗浄すると共に振りローラ25eからドレイン受け
(洗浄ドクター)97にて洗浄液を回収するが、このよ
うな洗浄液の噴射、洗浄液の回収は、振り機構駆動用モ
ータ70が動作中に開始するように印刷機の制御装置1
50で制御する。引き続き、洗浄前の振り幅調整用モー
タ52の振り幅、言い換えると、通常印刷時における振
り幅調整用モータ52の振り幅を振り幅DATAメモリ
84に記憶させると共に(ステップSc6)、洗浄時に
おける振りローラ25eの振り幅として予め記憶された
振り幅(以下、最大振り幅と言う)が振り幅DATAメ
モリ83から読み出され(ステップSc7)、ポテンシ
ョメータ62にて計測されたポテンショデータ(モータ
52の回転量)を読み出す(ステップSc8)。
【0062】この読み出されたデータが洗浄時と同じか
否か、つまり、印刷時も最大振り幅なのか否か判定し
(ステップSc9)、印刷時も最大振り幅のときは、振
り幅調整用モータ52へ動作指令を与えることなく、こ
の状態を維持し、後述するステップSc14へ進む。ま
た、印刷時の振り幅が小さければ、振り幅調整用モータ
52へ動作指令を与え(ステップSc10)、ポテンシ
ョメータ62からポテンショデータを読み込み(ステッ
プSc11)、ポテンショメータ62の振り幅と比較し
(ステップSc12)、ポテンショメータ62と振り幅
と同じ値になるまで振り幅調整用モータ52へ動作指令
は続けられ、ポテンショメータ62と振り幅と同じ値に
なれば振り幅調整用モータ52を停止する(ステップS
c13)。インキ洗浄終了ボタンが押圧されて洗浄作業
が終了すると(ステップSc14)、次に印刷時で使用
していた振り幅データ及びポテンショデータを振り幅D
ATAメモリ83及びポテンショメータ62から読み出
す(ステップSc15,16)。
【0063】この読み出されたデータが洗浄時と同じか
否か、つまり、印刷時も最大振り幅なのか否か判定し
(ステップSc17)、印刷時も最大振り幅の時は、振
り機構駆動用モータ70を停止させ(ステップSc2
2)、洗浄作業を終了する。また、印刷時の振り幅が小
さければ、振り幅調整用モータ52へ動作指令を与え
(ステップSc18)、ポテンショメータ62からポテ
ンショデータを読み込み(ステップSc19)、ポテン
ショメータ62の振り幅と比較し(ステップSc2
0)、ポテショデータと同じ値になるまで続けられ、同
じになれば、振り幅調整用モータ52を停止させ(ステ
ップSc21)、振り機構駆動用モータ70を停止させ
(ステップSc22)、洗浄作業は終了する。
【0064】このように説明したように、図14に示す
フローチャートは、振りローラ25eの振り幅及び振り
ローラ25eの振り回数についての自動変更に関するも
のである。そのため、振りローラ25eを最大振り幅で
駆動回転させながら、インカー25における洗浄が行わ
れ、通常印刷時における振り幅で振りローラ25eを駆
動する場合に比較して、インカー25の洗浄が効率的に
行われることになる。更に、振りローラ25eを通常印
刷時における振り回数で駆動する場合に比較して、効率
的にインカー25の洗浄が行われ、洗浄時間を短縮する
ことが出来る。尚、予め設定された最大回転数よりも少
し低い回転数でインカー洗浄を行っても良い。
【0065】しかも、洗浄終了後に印刷を再開する場合
にも、振り回数が元の設定値に戻る為、洗浄前と同じ印
刷物を印刷する場合、再度の調整が不要となる。尚、イ
ンキローラ洗浄時は、振り駆動の負荷が低減する為、振
り回数を速くしても、何ら不都合は生じない。このよう
に説明したように、自動洗浄ボタン92に連動して、振
りローラ25eの振り幅、振り回数が最大となるように
自動変更されるため、効率的なインカー洗浄を実施する
ことが可能となり、しかも、洗浄終了後、洗浄前の振り
幅、振り速度の設定に自動で変更されるため、再度の調
整が不要となる。本実施例において、洗浄時に振りロー
ラ25台の振り幅及び振り回数が最大になるように振り
幅調整用モータ52および振り機構駆動用モータ70を
制御するようにしたが、振りローラ25eの振り幅のみ
が最大となるように振り幅調整用モータ52を制御する
ようにしてもよく、または、振りローラ25eの振り回
数のみが最大となるように振り機構駆動用モータ70を
制御するようにしても良い。
【0066】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明では、インキ供給装置の洗浄等の際
に、振りローラの振り幅、振り回数等の設定を自動的に
変更することができるため、洗浄作業等を効率的に行う
ことが可能となる。また、洗浄作業等の終了後は、振り
ローラの振り幅、振り回数等の設定を基に戻すことがで
きるため、再度の調節が不要となり通常印刷において何
ら支障を来すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明による振りローラの振り装
置を両面多色オフセット印刷機のインキ供給装置の振り
ローラに適用した場合の実施の形態の全体概略構成図、
図1(b)は油圧シリンダの拡大図である。
【図2】インキ供給装置部分の抽出拡大図である。
【図3】振りローラの振り装置の要部の概略構造を表す
側断面図である。
【図4】図3の矢線IV方向からみた平面図である。
【図5】図4の矢線V方向からみた正面図である。
【図6】図3の要部の横断面展開図である。
【図7】振り幅制御装置のブロック図である。
【図8】振り回数制御装置のブロック図である。
【図9】振り幅制御のフロー図である。
【図10】振り回数制御のフロー図である。
【図11】振り幅制御装置の他の例のブロック図であ
る。
【図12】インカーの駆動力伝達機構の概略構成図であ
る。
【図13】インカー洗浄作業の説明図である。
【図14】洗浄作業時における振り幅の自動変更を行う
フローチャートである。
【符号の説明】
25e 振りローラ 25ea 溝車 26 油圧シリンダ 27 センサ 28 原動モータ 41 支持台 41a ブラケット 42 支点ピン 43 揺動レバー 43a ボルト 43b プレート 43c スライド溝 43d コマ 44 スライドレバー 45 ピン 46 第一リンクプレート 47 支点ピン 48 揺動プレート 49 ピン 50 カムフォロア 51 ケーシング 52,52’ 振り幅調整用モータ 53 ギア 54 駆動ギア 55 伝動ギア 56 駆動軸 57 ウォームギア 58 ウォームホイール 59 伝動軸 60 第二リンクプレート 61 軸 62 ポテンショメータ 63 ギア 64 支持軸 65 伝動ギア 66 回転ドラム 67 ユニバーサルジョイント 68 シャフト 69 ユニバーサルジョイント 70 振り機構駆動用モータ 71 駆動ギア 72 ロータリエンコーダ 73 ロータリエンコーダ 80,80’ 振り幅制御装置 81 振り幅設定器 82 振り幅−ポテンショメータの値の変換テーブル 83 洗浄時の振り幅DATAメモリ 84 印刷時の振り幅DATAメモリ 90 振り回数制御装置 91 振り回数設定器 92 自動洗浄用ボタン 93 版胴の回転数−振り機構駆動用モータの電圧値変
換テーブル 94 洗浄時における振り機構駆動用モータの電圧値メ
モリ 95 印刷時における振り機構駆動用モータの電圧値メ
モリ 96 洗浄液噴出用ノズル 97 ドレン受(洗浄ドクター) 100,110,130 ギヤ列 120 電磁クラッチ 150 印刷機の制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に回転できるとともに軸心方向に
    沿って往復移動可能な振りローラと、前記振りローラの
    振り幅を調整する振り幅調整機構と、前記振り幅調整機
    構を作動させる振り幅調整用手段と、前記振りローラの
    振り幅が指定された値となるように前記振り幅調整用手
    段の作動を制御するとともに、洗浄作業時に前記振りロ
    ーラが予め設定された振り幅となるように前記振り幅調
    整用手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    る輪転印刷機のインキ装置制御手段。
  2. 【請求項2】 周方向に回転できるとともに軸心方向に
    沿って往復移動可能な振りローラと、前記振りローラを
    往復移動させる振り機構と、前記振り機構を作動させる
    振り機構駆動用手段と、版胴の回転数に対する前記振り
    ローラの振り回数が指定された値となるように、当該版
    胴の回転数に基づいて、前記振り機構駆動用手段の作動
    を制御するとともに、洗浄作業時に前記振りローラが予
    め定められた振り回数となるように前記振り機構駆動用
    手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする輪転
    印刷機のインキ装置制御手段。
  3. 【請求項3】 前記振りローラを往復移動させる振り機
    構を作動させる振り機構駆動用手段を備え、前記制御手
    段は、前記振りローラを予め設定された回転数で回転す
    るように制御することを特徴とする1又は2記載の輪転
    印刷機のインキ装置制御手段。
  4. 【請求項4】 周方向に回転できるとともに軸心方向に
    移動不能に支持された練りローラを備え、前記練りロー
    ラ及び前記振りローラを洗浄する洗浄装置と、洗浄開始
    時に前記振りローラの幅または振り回数を大きくなるよ
    うに設定する設定手段と、前記設定手段により設定され
    る以前の振り幅または振り回数の設定値を記憶するメモ
    リと、洗浄終了時に前記メモリから前記設定値を読み出
    して、洗浄以前の振り幅又は振り回数に復帰させること
    を特徴とする請求項1,2又は3記載の輪転印刷機のイ
    ンキ装置制御手段。
  5. 【請求項5】 前記設定手段は、前記振りローラの振り
    幅または振り回数を最大に設定することを特徴とする請
    求項4記載の輪転印刷機のインキ装置制御手段。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記振り機構駆動用手
    段を早く回すように制御することを特徴とする請求項2
    の輪転印刷機のインキ装置制御手段。
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