JP2002067270A - 積層体印刷用テーブル、スクリーン印刷方法及び該方法を用いたセラミックヒーターの製造方法 - Google Patents

積層体印刷用テーブル、スクリーン印刷方法及び該方法を用いたセラミックヒーターの製造方法

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JP2002067270A
JP2002067270A JP2000255889A JP2000255889A JP2002067270A JP 2002067270 A JP2002067270 A JP 2002067270A JP 2000255889 A JP2000255889 A JP 2000255889A JP 2000255889 A JP2000255889 A JP 2000255889A JP 2002067270 A JP2002067270 A JP 2002067270A
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Haruhide Kano
治英 鹿野
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差のある印刷面にスクリーン印刷を施して
も、この段差部分に形成した印刷体の細りが発生した
り、スクリーンが破損したりすることがなく積層体をス
クリーン印刷にて形成することができ、生産性に優れる
セラミックヒーターの製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも積層体を形成する部位が弾性
体で構成されている積層体印刷用テーブル上に、接着層
用グリーンシートが形成されたフィルムを載置し、上記
フィルム上に抵抗発熱体用の導体ペーストを印刷する導
体ペースト印刷工程と、上記工程で印刷された導体ペー
スト層を含む領域に絶縁層用のセラミック粉末を含むペ
ーストを重ねて印刷するグリーンシート印刷工程と、上
記工程て作製された積層体を上記フィルムより剥離さ
せ、上記導体ペースト層が形成された面を内側にして、
芯材用の生成形体の周囲に巻き付ける巻き付け工程と、
脱脂及び焼成を行う脱脂・焼成工程とを含むことを特徴
とするセラミックヒーターの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン印刷に
用いる積層体印刷用テーブル、スクリーン印刷方法及び
該スクリーン印刷方法を用いたセラミックヒーターの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な技術分野において、セラミ
ックや導体を含む複数の層からなる積層体を形成する際
にスクリーン印刷が用いられている。このようなスクリ
ーン印刷で形成された積層体を用いて製造される製品の
一例として、例えば、芯材とこの芯材を巻包する絶縁層
との間に、高融点金属からなる抵抗発熱体が埋設された
セラミックヒーター等を挙げることができる。このよう
なセラミックヒーターは、自動車用の酸素センサーやグ
ローシステム等における発熱源として、また、半導体加
熱用ヒーター及び石油ファンヒーター等の石油気化器用
熱源等として、広範囲に使用されている。
【0003】図9(a)は、この種のセラミックヒータ
ーの一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、
(a)図におけるA−A線断面図である。このセラミッ
クヒーター30は、円柱形状の芯材11とこの芯材11
を被覆する絶縁層32との間に、抵抗発熱体13が埋設
された構造となっている。即ち、このセラミックヒータ
ー30は、芯材11の表面に高融点金属からなる抵抗発
熱体13及び端子部35が設けられ、絶縁層32は、抵
抗発熱体13及び端子部35の全体を被覆するように形
成されている。
【0004】また、図9(a)に示したように、絶縁層
32の端子部35側の端部には、絶縁層32の外周に沿
って湾曲した板状の外部端子34が設けられており、こ
の外部端子34と端子部35とは、図9(b)に示した
ように、絶縁層32に設けられたスルーホール36を介
して接続されている。そして、外部端子35に板バネ式
の接続部材(図示せず)を介して通電することによって
抵抗発熱体13が発熱する結果、ヒーターとして機能す
る仕組みとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のセラミックヒーター30は、上述の通り、端子部3
5と外部端子34との接続をスルーホール36を介して
行っていたため、その構造が複雑なものであり、そのた
め、製造工程も多くなり、生産効率に劣るものであっ
た。従って、より簡単な構造で、生産性に優れるセラミ
ックヒーターが、従来より求められていた。
【0006】そこで、本発明者らは、先に、図8
(a)、(b)に示したような構造のセラミックヒータ
ー20を開発した。このセラミックヒーター20では、
絶縁層22の一端部に切り欠き部26が形成され、この
切り欠き部26より端子部25が露出している。また、
端子部25の下には、端子部25と芯材11とを接着さ
せるための接着層27が形成され、切り欠き部26に露
出した端子部25は、リード線24を介して電源等と接
続されるように構成されている。
【0007】さらに、本発明者らは、図7(a)、
(b)に示したような、端子部15の全体が表面に露出
しており、この端子部15の下に接着層17が形成さ
れ、端子部15と絶縁層12との間に段差がつかないよ
うにした、より簡単な構造のセラミックヒーター10を
開発した。なお、図7、8における(b)は、(a)に
示したセラミックヒーターにおけるA−A線断面図であ
る。
【0008】このような、本発明者らが、先に開発した
セラミックヒーターは、いずれも、スルーホールを介し
て抵抗発熱体と外部電源等とが接続されるような構造で
はないため、その構造は比較的簡単で、製造コストがか
からず、安価に製造することができるものであった。
【0009】しかしながら、このような構造のセラミッ
クヒーターの製造に用いられる従来のスクリーン印刷機
は、その積層体印刷用テーブルが硬質の材料からなるも
のであった。このため、図7、8に示す構造のセラミッ
クヒーターを、スクリーン印刷機を用いて製造しようと
すると、接着層用グリーンシートが形成されたフィルタ
上に端子部をスクリーン印刷をする際、スキージが接着
層用グリーンシートに衝突してスクリーンが破損した
り、接着層を覆う端子部に細りが生じてしまう場合があ
り、生産性の面で、まだ改良の余地があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
積層体をスクリーン印刷により形成する際、その印刷面
に段差が存在する場合であっても、この段差部分で形成
される印刷体に細りが発生したり、スクリーンが破損し
たりすることがなく、生産性に優れるセラミックヒータ
ーの製造方法を得ることを目的に、さらに鋭意検討を行
ったところ、スクリーン印刷機の積層体印刷用テーブル
の、少なくとも上記積層体を形成する部位が弾性体で構
成されていれば、上記各目的が達成可能であることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明の積層体印刷用テーブルは、
1種又は2種以上の印刷用ペーストをスクリーン印刷す
ることにより、積層体を形成するための積層体印刷用テ
ーブルであって、少なくとも上記積層体を形成する部位
が弾性体で構成されていることを特徴とする。
【0012】本発明のスクリーン印刷方法は、上記本発
明の積層体印刷用テーブル上に、1種又は2種以上の印
刷用ペーストをスクリーン印刷し、積層体を形成するこ
とを特徴とする。
【0013】また、本発明のセラミックヒーターの製造
方法は、上記積層体印刷用テーブル上に、セラミックヒ
ーターを構成する接着層を形成するための接着層用グリ
ーンシートが形成されたフィルムを載置し、上記フィル
ム上に、上記スクリーン印刷方法を用い、導体ペースト
をスクリーン印刷することにより抵抗発熱体用の導体ペ
ーストを印刷する導体ペースト印刷工程と、上記工程で
印刷された導体ペースト層を含む領域に絶縁層用のセラ
ミック粉末を含むペーストを重ねて印刷するグリーンシ
ート印刷工程と、上記工程で作製された積層体を上記フ
ィルムより剥離させ、上記導体ペースト層が形成された
面を内側にして、芯材用の生成形体の周囲に巻き付ける
巻き付け工程と、脱脂及び焼成を行う脱脂・焼成工程と
を含むことを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明の積層体印刷用
テーブルについて図面を参照しながら説明する。
【0015】本発明の積層体印刷用テーブルは、1種又
は2種以上の印刷用ペーストをスクリーン印刷すること
により、積層体を形成するための積層体印刷用テーブル
であって、少なくとも上記積層体を形成する部位が弾性
体で構成されていることを特徴とする。
【0016】本発明の積層体印刷用テーブルは、少なく
とも、積層体を形成する部位が弾性体で構成されている
以外は、従来公知のスクリーン印刷に用いられる積層体
印刷用テーブルと同様の構造をしている。従って、以下
の説明では、主に、従来公知の積層体印刷用テーブルと
異なる部分について説明する。
【0017】図1(a)は、本発明の積層体印刷用テー
ブルの一例を模式的に示した平面図であり、(b)は、
その断面図である。
【0018】図1に示したように、本発明の積層体印刷
用テーブル1は、板状であり、その表面2はほぼ平坦面
となっており、また、その表面の、少なくとも積層体を
形成する部位には弾性体3が形成されている。
【0019】弾性体3としては特に限定されず、例え
ば、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソ
プレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコ
ーンゴム等の合成ゴムやポリイソブチレン、ポリエチレ
ン等のエラストマー、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチ
レン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン等のプラ
スチック発泡体、その他、天然ゴム、スポンジゴム等の
弾性を有するものを挙げることができる。
【0020】弾性体3の形状は特に限定されず、図1に
示したような矩形であってもよく、円形、楕円形等の任
意の形状を挙げることができ、その大きさも特に限定さ
れず、目的とする積層体の大きさ等に合わせて適宜調製
される。また、その厚さは1.0〜5.0mmが好まし
い。1.0mm未満であると、後述する本発明の効果を
期待することができず、一方、5.0mmを超えると、
スクリーン印刷を行う際にスキージを押しつけた際、窪
みが大きくなりすぎるため、印刷体にしわ等の凹凸が形
成されやすくなる。
【0021】積層体印刷用テーブル1の弾性体3以外の
部分は、積層体印刷用テーブルとして従来から用いられ
ているものを使用することができ、その形状は、矩形、
円形、楕円形等の任意の形状を挙げることができるが、
通常、図示したような矩形のものが用いられる。また、
積層体印刷用テーブル1は、その全体が弾性体3からな
るものであってもよい。
【0022】また、図示はしないが、積層体印刷用テー
ブル1の上方には、スクリーンを介して積層体印刷用テ
ーブル1上に印刷用ペーストをスクリーン印刷するため
の装置(スクリーンを有する枠、スキージ等)が設けら
れている。なお、上記印刷用ペーストについては、後述
する。
【0023】また、スクリーン印刷を行う対象となるも
のは、印刷部分に弾性体3が形成されているために良好
に印刷を行うことができるものであれば特に限定され
ず、例えば、印刷体が形成されていない離型シート、印
刷体が形成された離型シート、その上にスクリーン印刷
を行う必要のあるセラミック生成形体、セラミック焼結
体等を挙げることができる。
【0024】本発明の積層体印刷用テーブルは、上述の
通りであり、段差のある部分にスクリーン印刷を行う場
合であっても、この段差部分の下には上記弾性体が形成
されているため、スキージがこの段差部分に移動してき
た際、上記段差部分が上記スキージにより下方に押され
て、上記段差部分が上記弾性体中に沈む。その結果、上
記スキージは、平坦な部分を印刷することと同様の状態
となる。従って、本発明の積層体印刷用テーブルを用い
てスクリーン印刷を行うと、印刷面に段差が存在してい
ても、この段差部分で形成される印刷体に細りが発生し
たり、スクリーンが破損したりすることがなく、生産性
に優れたものとなる。
【0025】次に、本発明のスクリーン印刷方法につい
て図面を参照しながら説明する。
【0026】本発明のスクリーン印刷方法は、上記本発
明の積層体印刷用テーブル上に、1種又は2種以上の印
刷用ペーストをスクリーン印刷し、積層体を形成するこ
とを特徴とする。
【0027】上記印刷用ペーストとしては特に限定され
ず、例えば、通常のスクリーン印刷に使用される印刷ペ
ーストを挙げることができる。
【0028】上記印刷用ペースト中には、セラミック粉
末や金属粉末等が含有されているものが好ましい。この
ようなセラミック粉末や金属粉末を含む混合ペーストを
印刷して積層体を形成することにより、セラミック製品
や電気回路等を製造することができるからである。
【0029】上記セラミック粉末としては特に限定され
ず、例えば、アルミナ、ジルコニア、ムライト等の酸化
物セラミック;窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化
物セラミック;炭化ケイ素等の炭化物セラミック等を挙
げることができる。
【0030】これらセラミック粉末の粒度は、0.1〜
10μmが好ましい。また、セラミック粉末を含むペー
ストは、例えば、アクリル系等の樹脂が3〜15重量
%、水、アルコール、α−テルピネオール等の溶剤が5
〜25重量%含まれていることが望ましい。
【0031】また、上記金属粉末としては特に限定され
ず、例えば、金、銀、白金、パラジウム等の貴金属、
W、Ta、Nb、Ti、Mo、Re等の高融点金属等を
挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0032】続いて、本発明のスクリーン印刷方法の一
例として、接着層用グリーンシートを印刷した後、この
接着層用グリーンシートの上に抵抗発熱体となる導体ペ
ーストの印刷工程(以下、本発明の印刷工程という)を
説明する。なお、上記工程は、本発明者らが、先に開発
したセラミックヒーターの製造工程の一部であり、この
製造工程の全部については、後で詳述する。
【0033】図2(a)〜(d)は、本発明のスクリー
ン印刷方法を用いた本発明の印刷工程の一部を模式的に
示した断面図である。
【0034】まず、本発明の積層体印刷用テーブル1上
に、PET等の離型性を有するプラスチックフィルム6
を載置する。この際、積層体印刷用テーブル1上に形成
した弾性体3の上にプラスチックフィルム6を載置す
る。
【0035】次に、このプラスチックフィルム6上に、
印刷ペーストとして、例えば、上記セラミック粉末とバ
インダー樹脂と溶剤とを含むものを用いて、接着層用グ
リーンシート7をスクリーン印刷する(図2(a))。
【0036】続いて、この接着層用グリーンシート7を
含む領域に、所定パターンの開口部が形成されたスクリ
ーンを載置し、スキージ5を用いて抵抗発熱体用の導体
ペーストをスクリーン印刷し、導体ペースト層8を形成
する(図2(b))。上記導体ペーストとしては、例え
ば、W、Re及びMoの高融点金属からなる群から選ば
れる少なくとも1種とアルミナ等のセラミック成分とバ
インダー樹脂と溶剤とを含んだものを挙げることができ
る。
【0037】そして、スキージ5は、接着層用グリーン
シート7に達すると、接着層用グリーンシート7を下方
に押し下げながら進行する。即ち、接着層用グリーンシ
ート7が弾性体3の中に沈むこととなり、スキージ5
は、平坦面を印刷することと同じ状態となる(図2
(c))。その後、スキージ5が接着層用グリーンシー
ト7上を通過してしまうと、弾性体3中に沈んでいた接
着層用グリーンシート7が元の状態に復元することで、
接着層用グリーンシート7の表面を含む領域のスクリー
ン印刷が終了する(図2(d))。
【0038】このようにして形成された導体ペースト層
8は、接着層用グリーンシート7の表面であっても、そ
れ以外の部分であっても、その厚さは、ほぼ一定なもの
となる。従って、本発明のスクリーン印刷方法は、本発
明の積層体印刷用テーブルを用いることにより、印刷面
に段差が存在していても、この段差部分で形成される印
刷体に細りが発生したり、スクリーンが破損したりする
ことがなく、生産性に優れたものとなる。
【0039】次に、上記本発明のスクリーン印刷方法を
用いた本発明のセラミックヒーターの製造方法について
説明する。本発明のセラミックヒーターの製造方法は、
本発明の積層体印刷用テーブル上に、接着層用グリーン
シートが形成されたフィルムを載置し、上記フィルム上
に抵抗発熱体用の導体ペーストを印刷する導体ペースト
印刷工程と、上記工程で印刷された導体ペースト層を含
む領域に絶縁層用のセラミック粉末を含むペーストを重
ねて印刷するグリーンシート印刷工程と、上記工程で作
製された積層体を上記フィルムより剥離させ、上記導体
ペースト層が形成された面を内側にして、芯材用の生成
形体の周囲に巻き付ける巻き付け工程と、脱脂及び焼成
を行う脱脂・焼成工程とを含むことを特徴とする。
【0040】図3〜6は、本発明のセラミックヒーター
の製造方法の製造工程の一部を模式的に示した説明図で
あり、いずれの図においても、(a)は断面図、(b)
は正面図である。
【0041】図3に示したように、まず、本発明の積層
体印刷用テーブル1の弾性体3の上に、離型性を有する
プラスチックフィルム41を載置し、プラスチックフィ
ルム41上に、スクリーン印刷により、アルミナ粉末と
バインダー樹脂と溶剤とを含むペーストを用いて接着層
用グリーンシート47を形成する。続いて、導体ペース
ト印刷工程として、スクリーン印刷により抵抗発熱体1
3となる導体ペースト層43aと端子部15となる導体
ペースト層43bとを形成する。
【0042】この導体ペースト層43aと導体ペースト
層43bとを形成する導体ペースト印刷工程は、上記本
発明のスクリーン印刷において説明した本発明の印刷方
法と同様にして行う。また、接着層17となる接着層用
グリーンシート47を形成するのは、セラミックヒータ
ーを製造した際、外部に露出する端子部15を、接着層
17を介して芯材11にしっかりと接着させるためであ
る。
【0043】導体ペースト層43a、43bは、上記本
発明の印刷方法で説明した導体ペーストと同様のものを
使用することができ、例えば、導体ペースト層43a、
43bに含まれる高融点金属がWである場合、W粒子の
平均粒径は、0.5〜5μmが好ましい。また、図3で
は、導体ペースト層43a、43bを少し厚く示してい
るが、実際の厚さは、20〜80μm程度であり、プラ
スチックフィルム41よりかなり薄い。
【0044】次に、図4に示したように、グリーンシー
ト印刷工程として、導体ペースト印刷工程で印刷された
導体ペースト層43a、43bを含む領域に、導体ペー
スト層43a、43bを覆うように、セラミック粉末と
バインダー樹脂と溶剤とを含む絶縁層用のペーストを重
ねてスクリーン印刷し、グリーンシート44の層を形成
する。このとき、焼成後に外部に露出される部分の導体
ペースト層43bは、グリーンシート44に覆われず、
露出する。
【0045】上記セラミック粉末を構成するセラミック
の種類としては特に限定されず、例えば、上記本発明の
スクリーン印刷方法で説明したセラミック粉末を挙げる
ことができる。これらのなかでは、Al23 、ムライ
ト、窒化ケイ素が好ましく、特に、Al 23 を主成分
とし、焼結助剤として、SiO2 、MgO、CaO等が
添加されたものが好ましい。
【0046】そして、このグリーンシート44の乾燥を
行う。これら接着層用グリーンシート47、導体ペース
ト層43a、43b及びグリーンシート44が積層され
たものを積層体40とする。また、例えば、グリーンシ
ート44中のセラミック粉末がアルミナである場合、ア
ルミナ粒子の平均粒径は1〜10μmが好ましい。ま
た、グリーンシート44の厚さは、100〜500μm
程度が好ましい。
【0047】次に、図5に示したように、グリーンシー
ト44が下側にくるように図4に示した積層体40を反
転し、所定の台45の上に載置した後、例えば、台45
に形成された貫通孔(図示せず)を介した空気の吸引力
等を利用して台45に固定し、プラスチックフィルム4
1を剥離する。
【0048】続いて、巻き付け工程として、図6に示し
たように、積層体40の上に円柱形状の芯材11となる
生成形体46を載置し、生成形体46の周囲に積層体4
0を巻き付けることにより、焼成用の原料成形体を作製
する。なお、生成形体46を構成するセラミック粒子や
焼結助剤の割合は、グリーンシート44と同様であるこ
とが好ましい。
【0049】その後、脱脂・焼成工程として、酸素の存
在下、400〜600℃の温度で脱脂を行い、接着層用
グリーンシート47、生成形体46、導体ペースト層4
3a、43b及びグリーンシート44中の有機物を除去
し、続いて、焼成を行ってセラミック粉末や高融点金属
等を焼結させる。これにより、図7に示したような、セ
ラミックヒーター10を製造する。なお、生成形体46
を中空状とすることにより、脱脂工程や焼成工程におい
て、発生する気体の抜けが良好になり、効率よく脱脂、
焼成を行うことができる。
【0050】図7(a)は、本発明のセラミックヒータ
ーの製造方法により得られるセラミックヒーターの一例
を模式的に示した斜視図である。図7に示したように、
得られるセラミックヒーター10は、円柱形状の芯材1
1の表面に高融点金属等からなる抵抗発熱体13及び端
子部15が設けられ、芯材11及び抵抗発熱体13を被
覆するようにセラミックからなる絶縁層12が形成され
ている。
【0051】また、端子部15の下には接着層17が形
成されているが、この端子部15は、絶縁層12に被覆
されておらず、外側に露出しており、この露出した端子
部15が他の機器等に設けられた外部端子(図示せず)
と接続されるようになっている。
【0052】なお、図7においては、セラミックヒータ
ー10の下端に端子部15が露出した形状となっている
が、本発明のセラミックヒーターの製造方法により、製
造されるセラミックヒーターは、図8に示したように、
セラミックヒーター20の下端に切り欠き部26が形成
され、この切り欠き部26に露出した端子部25にリー
ド線24が接続、固定されている構成のものであっても
よい。
【0053】上述した通り、セラミックヒーターを構成
するセラミック(芯材11及び絶縁層12)としては、
Al23 、ムライト、窒化ケイ素が好ましいが、特
に、Al 23 を主成分とし、焼結助剤として、SiO
2 、MgO、CaO等を含む密度率が96%以上のアル
ミナセラミックが好ましい。
【0054】芯材11及び絶縁層12の密度率が96%
未満であると、開孔が存在する可能性が高くなり、ま
た、これらを構成するアルミナセラミックの粒界がマイ
グレーション等により劣化して、空孔が形成されやすく
なるため、長期間使用した場合に抵抗発熱体13が酸化
されやすくなる。なお、密度率とは、セラミックの理論
密度に対する実際の焼結体の密度の比の百分率をいう。
【0055】本発明のセラミックヒーターの製造方法で
は、上記積層体印刷用テーブルを用い、上記スクリーン
印刷方法によりセラミックヒーターが製造されているた
め、接着層と端子部とが接触している部分の端子部に細
りが発生することがなく、また、その製造過程で、スク
リーンが破損することもなく、生産性に優れた製造方法
となる。さらに、製造されるセラミックヒーターは、ス
ルーホールを有しない比較的簡単な構造であることから
も、製造コストがかからず、安価なセラミックヒーター
となる。
【0056】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0057】実施例1 図1に示したような積層体印刷用テーブル1を用意し
た。ここで、弾性体3は、縦1.2cm、横20cm、
深さ0.3cmであり、シリコン系のスポンジゴムを使
用した。続いて、上記実施の形態において説明した本発
明のスクリーン印刷方法を用い、PETフィルム上に縦
が9mm、横が12mm、厚さが0.3mmの接着層用
グリーンシート17を形成し、上記導体ペースト印刷工
程、上記グリーンシート印刷工程等を経て、図7に示し
た構成のアルミナからなるセラミックヒーター10を製
造した。なお、端子部用の導体ペーストの厚さは、平均
で75μmであった。
【0058】また、上記製造工程において、Al23
を92.5重量%、焼結助剤として、SiO2 を5.8
重量%、CaOを1.2重量%、MgOを0.5重量%
含むセラミック粉末100重量部と、有機バインダーと
して、アクリル系樹脂を10重量部、溶剤を15重量部
含有するペーストを印刷してグリーンシート44とし
た。また、同様の組成のものを成形し、円柱形状の生成
形体46とした。
【0059】また、脱脂工程は、酸素雰囲気中で450
℃で行い、焼成工程は、不活性ガス雰囲気中において1
600℃で行った。製造されたセラミックヒーター10
の絶縁層12は、その厚さが200μmで、その密度率
は97%であり、芯材11の直径は3.15mmで、そ
の密度は、3.64g/cm3 であった。
【0060】製造されたセラミックヒーター10の端子
部15近傍を、その長軸方向に切断し、端子部15の状
態を観察したところ、細り等は観察されず一様な厚さで
形成されていた。また、本実施例1に係るセラミックヒ
ーター10を、続けて100個製造した後、スクリーン
印刷に使用したスクリーンの状態を確認したが、該スク
リーンに破損が発生することはなく、良好に加工を行う
ことができた。
【0061】比較例1 従来公知の積層体印刷用テーブル、即ち、その全面がS
US製の金属により構成された積層体印刷用テーブルを
用いた以外は、実施例1と同様にしてセラミックヒータ
ーを製造した。
【0062】本比較例1で製造されたセラミックヒータ
ーの端子部近傍を、その長軸方向に切断し、端子部の状
態を観察したところ、端子部の一部に細りが観察され
た。また、実施例1と同様に、本比較例1に係るセラミ
ックヒーターを、続けて100個製造しようとしたが、
途中でスクリーンに破損が生じてしまい、使用すること
ができなくなった。
【0063】
【発明の効果】本発明の積層体印刷用テーブルは、上記
のように構成されているので、段差のある印刷面にスク
リーン印刷で積層体を形成する場合であっても、該積層
体に、この段差部分で細りが発生したり、スクリーンが
破損したりすることがなく、生産性に優れたテーブルと
なる。
【0064】本発明のスクリーン印刷方法は、上記の通
りであるので、本発明の積層体印刷用テーブルを用い
て、スクリーン印刷を行うことにより、段差のある印刷
面に積層体を形成する場合であっても、該積層体に、こ
の段差部分で細りが発生したり、スクリーンが破損した
りすることがなく、生産性に優れた印刷方法となる。
【0065】また、上記スクリーン印刷方法を用いた本
発明のセラミックヒーターの製造方法は、上記のように
構成されているので、接着層用グリーンシートの上に印
刷された端子部に細りが発生することがなく、また、そ
の製造過程で、スクリーンが破損することもないため、
生産性に優れた製造方法となる。さらに、セラミックヒ
ーターは、スルーホールを有しない比較的簡単な構造で
あることからも、製造コストがかからず、安価なものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の積層体印刷用テーブルの一
例を模式的に示した平面図であり、(b)は、その断面
図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明のスクリーン印刷方
法を用いた印刷工程の一例の一部を模式的に示した断面
図である。
【図3】(a)は、本発明のセラミックヒーターの製造
方法における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、正面図である。
【図4】(a)は、本発明のセラミックヒーターの製造
方法における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、正面図である。
【図5】(a)は、本発明のセラミックヒーターの製造
方法における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、正面図である。
【図6】(a)は、本発明のセラミックヒーターの製造
方法における一工程を模式的に示した断面図であり、
(b)は、正面図である。
【図7】本発明者らが、先に、開発したセラミックヒー
ターの一例を模式的に示した斜視図である。
【図8】本発明者らが、先に、開発したセラミックヒー
ターの別の一例を模式的に示した斜視図である。
【図9】従来のセラミックヒーターの一例を模式的に示
した斜視図である。
【符号の説明】
1 積層体印刷用テーブル 3 弾性体 4 スクリーン 5 スキージ 6、41 プラスチックフィルム 7、47 接着層用グリーンシート 8、43a、43b 導体ペースト層 10、20、30 セラミックヒーター 11 芯材 12、22、32 絶縁層 13 抵抗発熱体 15、25、35 端子部 17、27 接着層 24 リード線 26 切り欠き部 34 外部端子 36 スルーホール 40 積層体 44 グリーンシート 46 生成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種又は2種以上の印刷用ペーストをス
    クリーン印刷することにより、積層体を形成するための
    積層体印刷用テーブルであって、少なくとも前記積層体
    を形成する部位が弾性体で構成されていることを特徴と
    する積層体印刷用テーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の積層体印刷用テーブル上
    に、1種又は2種以上の印刷用ペーストをスクリーン印
    刷し、積層体を形成することを特徴とするスクリーン印
    刷方法。
  3. 【請求項3】 印刷用ペーストは、セラミック粉末又は
    金属粉末を含有する印刷用ペーストである請求項2記載
    のスクリーン印刷方法。
  4. 【請求項4】 抵抗発熱体用の導体ペーストからなる印
    刷用ペーストを用い、請求項1記載の積層体印刷用テー
    ブル上に、セラミックヒーターを構成する接着層となる
    接着層用グリーンシートが形成されたフィルムを載置
    し、前記フィルム上に前記導体ペーストをスクリーン印
    刷する請求項2記載のスクリーン印刷方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のスクリーン印刷方法を用
    い、接着層用グリーンシートが形成されたフィルム上に
    抵抗発熱体用の導体ペーストを印刷する導体ペースト印
    刷工程と、前記工程で印刷された導体ペースト層を含む
    領域に絶縁層用のセラミック粉末を含むペーストを重ね
    て印刷するグリーンシート印刷工程と、前記工程で作製
    された積層体を前記フィルムより剥離させ、前記導体ペ
    ースト層が形成された面を内側にして、芯材用の生成形
    体の周囲に巻き付ける巻き付け工程と、脱脂及び焼成を
    行う脱脂・焼成工程とを含むことを特徴とするセラミッ
    クヒーターの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103303012A (zh) * 2013-05-08 2013-09-18 无锡江南计算技术研究所 阻容与裸片共面的印刷方法
CN111432506A (zh) * 2020-04-02 2020-07-17 浙江安扬新能源科技有限公司 一种加热芯片的制作工艺

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CN103303012B (zh) * 2013-05-08 2015-05-20 无锡江南计算技术研究所 阻容与裸片共面的印刷方法
CN111432506A (zh) * 2020-04-02 2020-07-17 浙江安扬新能源科技有限公司 一种加热芯片的制作工艺
CN111432506B (zh) * 2020-04-02 2022-04-19 浙江安扬新能源科技有限公司 一种加热芯片的制作工艺

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