JP2002066474A - 内装用素材の再生方法 - Google Patents

内装用素材の再生方法

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JP2002066474A
JP2002066474A JP2000308470A JP2000308470A JP2002066474A JP 2002066474 A JP2002066474 A JP 2002066474A JP 2000308470 A JP2000308470 A JP 2000308470A JP 2000308470 A JP2000308470 A JP 2000308470A JP 2002066474 A JP2002066474 A JP 2002066474A
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regenerating
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Misuo Fujiwara
三洲男 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の天井、壁あるいは床に張り付けられた
内装用クロスの汚れを、作業環境を良好に維持しつつ、
迅速かつ完全に除去することができ、該内装用クロスを
良好な美観を呈するように再生する方法を提供する。 【解決手段】 内装用クロスの表面に、アルカリ性無機
洗浄剤と汚れ分解酵素と第1漂白剤と剥離液とが水に溶
解されてなる洗浄処理液を塗布した上でブラシ掛け処理
を施し、水濯ぎ処理を施した後、内装用素材の表面に染
み抜き用溶剤と第2漂白剤とを含有する染み抜き液を塗
布した上でブラシ掛け処理を施し、水濯ぎ処理を施した
後加熱・乾燥処理を施すことにより、作業環境を良好に
維持しつつ、内装用クロスを良好な美観を呈するように
再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天井、壁又は床に
張り付けられた内装用クロスその他の内装用素材を洗浄
してその汚れを除去し、該内装用素材を再生するように
した内装用素材の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、建物の天井、壁、床等には、内
装用素材を用いて内装が施されるが、かかる内装用素材
としては、美観に優れていることから、従来、塩化ビニ
ルあるいは布織物等からなる内装用クロスが広く用いら
れている。しかしながら、かかる内装用クロスは、自然
劣化により、あるいは煙草の煙、油煙、スス、かびの発
生等により次第に汚れてゆく。そして、このような汚れ
が目立つようになったときには、通常、天井、壁あるい
は床に改装が施される。このような改装を行う場合、従
来は、汚れた内装用クロスを剥がして、新しい内装用ク
ロスに張り替えるといった対応がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに内装用クロスを張り替える場合、張り替え工事に長
時間を要するとともに、そのコストが非常に高くつくと
いった問題がある。すなわち、新たに内装用クロスを購
入しなければならず、また古い内装用クロスを剥がした
上で、新しい内装用クロスを張るのにかなりの労力を要
し、その手間賃が高くなる。さらには、剥がした内装用
クロスを廃棄処理しなければならないといった問題があ
る。なお、このような、問題は、内装用クロスだけでは
なく、その他の内装用素材、例えば内装用ペーパーなど
についても生じる。
【0004】そこで、内装用クロスを洗浄により再生す
るといった対応が考えられるが、煙草の煙、油煙、ス
ス、かび等による内装用クロスの汚れは、通常、極めて
除去しにくく、またたとえ大部分の汚れを除去できたと
しても一部の汚れは内装用クロスに残留するので、仕上
がりが斑になり、美観を十分には回復させることができ
ない。また、汚れた内装用クロスに塗料等を塗装して汚
れを隠すといった対応も考えられるが、この場合も、通
常は仕上がり状態が不自然なものとなり、美観を十分に
回復させることができない。
【0005】かくして、本願出願人らは、このような問
題を解決するために、すでに、洗浄処理液、染み抜き液
等を内装用素材に散布して該内装用素材の美観を回復さ
せるようにした内装用素材の再生方法を提案している
(特開2000−176390号公報参照)。しかしな
がら、この内装用素材の再生方法では、内装用素材の美
観は十分に回復されるものの、再生作業時に洗浄処理液
あるいは染み抜き液が飛散するので、作業環境が悪化す
るといった問題が残されている。また、内装用素材の表
面に付着している洗浄処理液又は染み抜き液がたれるこ
とがあり、作業能率が低下するといった問題も残されて
いる。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、良好な作業環境を保持しつ
つ、建物の天井、壁あるいは床に張り付けられた内装用
素材の汚れを迅速かつ完全に除去することができ、該内
装用素材を良好な美観を呈するように再生することがで
きる内装用素材の再生方法を提供することを解決すべき
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明にかかる、天井、壁又は床に張り付け
られた内装用素材(例えば、内装用クロス、内装用ペー
パー等)の再生方法は、(a)アルカリ性無機洗浄剤
と、汚れ分解酵素と、第1漂白剤と、剥離液とのうちの
少なくとも1つが水に溶解されてなる洗浄処理液を、塗
布装置を用いて内装用素材の表面に塗布し、(b)洗浄
処理液が塗布された内装用素材の表面に物理的洗浄処理
を施し、(c)物理的洗浄処理が施された内装用素材の
表面に水濯ぎ処理を施し、(d)、染み抜き用溶剤と第
2漂白剤とを含有する染み抜き液を、塗布装置を用い
て、水濯ぎ処理が施された内装用素材の表面に塗布し、
(e)染み抜き液が塗布された内装用素材の表面に物理
的染み抜き処理を施し、(f)物理的染み抜きが施され
た内装用素材に水濯ぎ処理を施すことを特徴とするもの
である。
【0008】この内装用素材の再生方法によれば、内装
用素材の汚れを完全に除去することができ、該内装用素
材を良好な美観を呈するように再生することができる。
また、内装用素材の取り替えは不要であるので、廃棄物
が出ない。さらに、内装用素材の再生作業時に洗浄処理
液あるいは染み抜き液が飛散しないので、良好な作業環
境を維持することができる。また、洗浄処理液あるいは
染み抜き液を、たれを生じさせることなく均一かつ迅速
に、内装用素材表面に付着させることができるので、再
生作業の能率を高めることができる。
【0009】この内装用素材の再生方法においては、柔
軟性(ないしは伸縮性)と液浸潤性とを有し洗浄処理液
又は染み抜き液を保持している当接部材を内装用素材表
面に当接させつつ移動させることにより、洗浄処理液又
は染み抜き液を内装用素材に塗布することができる塗布
装置を用いるのが好ましい。また、柔軟性(ないしは伸
縮性)と液浸潤性又は液透過性(ないしは液浸透性)を
有し後面側から洗浄処理液又は染み抜き液が連続的に供
給される当接部材を内装用素材表面に当接させつつ移動
させることにより、洗浄処理液又は染み抜き液を内装用
素材に塗布することができる塗布装置を用いるのが、さ
らに好ましい。ここで、当接部材としては、例えば、刷
毛、多孔体(スポンジ)、織布、不織布又は綿状体等が
あげられる。また、当接部材は、アクリル系樹脂で形成
されるのが好ましい。
【0010】この内装用素材の再生方法においては、内
装用素材の乾燥を促進するために、物理的染み抜き処理
の後、内装用素材に、乾燥処理(例えば、ブロワによる
空気の吹き付け)、あるいは加熱(加温)・乾燥処理
(例えば、温風ドライヤーによる温風の吹き付け)を施
すのが好ましい。物理的洗浄処理あるいは物理的染み抜
き処理は、具体的には、例えば、ブラシ掛け又は布拭き
とり等により行うことができる。
【0011】洗浄処理液の水素指数は、pH10以上で
あるのが好ましい。このようにすれば、洗浄力が大幅に
高められる。アルカリ性洗浄剤は、アルカリ金属塩、珪
酸塩又はアンモニア化合物を含有するのが好ましい。剥
離液は、アミン又はアミン系化合物を含むアルカリ性溶
液と、浸透性溶剤と、樹脂系ワックス除去剤とのうちの
少なくとも1つを含んでいるのが好ましい。染み抜き用
溶剤としては、例えば、メチルエーテル、エチルエーテ
ル、ブチルエーテル、メチレングリコール、エチレング
リコール、ブチレングリコール等の水溶性溶剤、あるい
は芳香族系の溶剤(例えば、キシレン等)を用いること
ができる。
【0012】第1漂白剤あるいは第2漂白剤は、それぞ
れ酸化型漂白剤であるのが好ましい。このようにすれ
ば、漂白力が大幅に高められる。このような酸化型漂白
剤としては、例えば過酸化水素水溶液(1〜35wt
%)、過酸化ナトリウム水溶液(1〜20wt%)、あ
るいは次亜塩素酸ナトリウム水溶液(1〜12wt%)
を用いることができる。
【0013】この、内装用素材の再生方法においては、
物理的染み抜き処理又は加熱・乾燥処理の後、内装用素
材の表面に、粒径0.2〜0.3ミクロンの吸音性微粒
子を含むカラーコーティング剤をコーティングするのが
好ましい。このようにすれば、内装用素材の美観がさら
に良好となる。また、カラーコーティング剤のコーティ
ングに先立って、内装用クロスの表面に、殺菌処理及び
消臭処理を施すのが一層好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1に示すフローチャート
を参照しつつ、本発明の実施の形態にかかる内装用クロ
ス(内装用素材)の再生方法を具体的に説明する。図1
に示すように、この内装用クロスの再生工程において
は、まず、塗布装置を用いて、内装用クロスの表面に、
アルカリ性無機洗浄剤と、汚れ分解酵素と、第1漂白剤
と、剥離液とが水に溶解されてなる洗浄処理液を塗布す
る(ステップS1)。なお、洗浄処理液の塗布量は、1
0〜100g/m程度とするのが好ましい。
【0015】図2に、塗布装置の概略構造を示す。図2
に示すように、塗布装置1は、基部2と、基部2に取り
付けられた当接部材3と、ジョイント4を介して基部2
に連結されたロッド5とを備えている。当接部材2に
は、その後面側から、処理液供給通路6を介して洗浄処
理液(図示せず)が供給されるようになっている。処理
液供給通路6には、ポンプ7を用いて洗浄処理液が供給
される。なお、洗浄処理液の供給/停止は、バルブ8を
開閉することにより切り替えることができる。
【0016】当接部材3は、アクリル系樹脂からなる刷
毛、多孔体(スポンジ)、織布、不織布又は綿状体で形
成されている。当接部材3の厚さは、0.5〜1cmで
あるのが好ましい。ジョイント4は、基部2とロッド5
との連結姿勢ないしは連結角度を自在に変化させること
ができる。また、ロッド5は伸縮自在である。このた
め、作業者は、当接部材3を内装用クロス10に沿って
任意の方向(例えば、縦壁では上下左右)に移動させる
際に、内装用クロス表面の任意の部位に当接部材3を容
易に当接させることができる。
【0017】そして、バルブ8を開くと、洗浄処理液が
処理液供給通路6を介して当接部材3に連続的に供給さ
れる。この状態で、当接部材3を、壁9に張り付けられ
た内装用クロス10に当接させ(押し当て)ながら移動
させれば、洗浄処理液を内装用クロス10の表面に均一
に塗布することができる。この場合、作業時に洗浄処理
液が飛散しないので、良好な作業環境を維持することが
できる。また、洗浄処理液を、たれを生じさせることな
く均一かつ迅速に、内装用クロス表面に付着させること
ができるので、作業能率を高めることができる。
【0018】ここで、洗浄処理液は、pHが10以上で
あり(アルカリ性)、広範囲な汚れを落とすことができ
るものである。なお、ここでは、アルカリ性洗浄剤と汚
れ分解酵素と第1漂白剤と剥離液とを含有している洗浄
処理液を用いているが、これらのアルカリ性洗浄剤と汚
れ分解酵素と第1漂白剤と剥離液とをそれぞれ単独で塗
布するようにしてもよい。代表的なアルカリ性洗浄剤と
しては、例えば、ナトリウム系あるいはカリウム系等の
アルカリ金属塩、珪酸塩、アンモニア化合物などのアル
カリ性物質を含有する水系洗浄剤があげられる。また、
剥離液の成分としては、例えば、アミン又はアミン系化
合物を含むアルカリ性溶液、浸透性溶剤、樹脂系ワック
ス除去剤等があげられる。
【0019】汚れ分解酵素は、内装用クロス(被洗浄
物)全体を均一に洗浄仕上げするために用いられる。第
1漂白剤は、内装用クロスを高明度に仕上げるために用
いられる。第1漂白剤は、アルカリ側で効果が大きい酸
化型漂白剤であるのが好ましく、具体的には、例えば過
酸化水素1〜35%水溶液、過酸化ナトリウム1〜20
%水溶液などが用いられる。また、塩素系漂白剤、例え
ば次亜塩素酸ナトリウム有効塩素1〜12%水溶液など
も有効である。
【0020】続いて、洗浄処理液が塗布された内装用ク
ロスの表面にブラシ掛け(物理的洗浄)を行う(ステッ
プS2)。このブラシ掛けは、洗浄処理液の塗布後、5
〜15分程度の時間をおいて行うのが好ましい。具体的
には、洗浄処理液が塗布された内装用クロスの表面をブ
ラシでこすることにより、汚れが落とされる。なお、こ
の場合、、床下に水が漏れないように、水をよく吸収す
る布などをあらかじめ床一面に敷いておくのが好まし
い。
【0021】ここで、ブラシ掛けに代えて、接触面が平
らな棒つきモップにタオル等の布をまいて汚れや洗剤を
拭きとるといった布拭きとりによる物理的洗浄を行うよ
うにしてもよい。とくに、和室などでは、内装用素材と
して、内装用クロスではなく、表面が紙で形成された化
粧板が用いられることが多いが、この場合ブラシ掛けは
好ましくないので、接触面が平らな棒つきモップとタオ
ルとを使用して汚れや洗剤を拭き取るのが好ましい。
【0022】次に、ブラシ掛けが行われた内装用クロス
の表面に水濯ぎ処理を施す。これにより、内装用クロス
の表面に付着している洗浄処理液が除去される(ステッ
プS3)。
【0023】さらに、水濯ぎ処理が施された内装用クロ
スの表面に、水溶性溶剤と第2漂白剤とを含有する染み
抜き液を塗布する(ステップS4)。なお、染み抜き液
の塗布は、洗浄処理液の塗布の場合と同様の塗布装置を
用いて、同様の手順で行われる。この実施の形態では、
水溶性溶剤と第2漂白剤とを含有している染み抜き液を
用いているが、これらの水溶性溶剤と第2漂白剤とをそ
れぞれ単独で塗布するようにしてもよい。ここで、水溶
性溶剤としては、内装用クロス(とくに、塩化ビニルク
ロスの場合)の中に浸透して汚れを浮き出させるため
に、内装用クロスを傷めないタイプの水溶性溶剤、例え
ばメチルエーテル、エチルエーテル、ブチルエーテル、
メチレングリコール、エチレングリコール、ブチレング
リコール等を用いるのが好ましい。また、局所的な汚れ
をとる場合は、芳香族系の有機溶剤、例えばキシレンな
どが有効である。
【0024】第2漂白剤としては、酸化型漂白剤、例え
ば過酸化水素1〜35%水溶液、過酸化ナトリウム1〜
20%水溶液、次亜塩素酸ナトリウム有効塩素1〜12
%水溶液などが有効である。なかでも、漂白力の強い塩
素系漂白剤は、短時間で漂白効果が生じるので、時間的
にも作業性がよい。静電気、熱跡、もの跡等による頑固
な汚れの染み抜きを行う場合は、塩素系漂白剤で繰り返
し染み抜き作業を行うのが好ましい。作業時間を短縮す
るためには、塩素系漂白剤を無機、有機の酸性物質によ
り酸性にした使用条件で脱色処理するのが好ましい。な
お、作業中の塩素系漂白剤の急激な分解を避けるために
は、有機系の酸性物質を添加するのが望ましい。
【0025】そして、染み抜き液が塗布された内装用ク
ロスの表面に、ブラシ掛けを行う(ステップS5)。次
に、ブラシ掛けが行われた内装用クロスの表面に水濯ぎ
処理を施す(ステップS6)。これにより、内装用クロ
スの表面に付着している染み抜き液が除去される。この
後、内装用クロスの汚れの状態をみて、汚れが残ってい
れば、ステップS4〜S5を繰り返す。なお、ステップ
S1〜S5を繰り返してもよい。汚れが完全に落ちれ
ば、内装用クロスを水で濯いで染み抜き作業を終了す
る。
【0026】次に、洗浄及び染み抜きが完了した内装用
クロスに、加熱・乾燥処理を施す(ステップS7)。な
お、とくに必要がなければ、この加熱・乾燥処理は省略
してもよい。
【0027】かくして、塩化ビニル、布織物等からなる
内装用クロスの汚れを完全に除去することができ、該内
装用クロスを良好な美観を呈するように再生することが
できる。また、内装用クロスの取り替えは不要であるの
で、廃棄物が出ない。かかる内装用クロスの再生方法に
よれば、内装用クロスに染み込んだ汚れを完全に除去す
ることができる。また、内装用クロスの洗浄が均一な仕
上がりになる。かかる内装用クロスの再生は、通常は1
日の作業ですむが、汚れの程度あるいは種類によっては
2日間にわたる場合もある。
【0028】内装用クロスの汚れには、油汚れ、煙草の
煙による汚れ、すす汚れ、かび汚れ、手垢による汚れ、
静電気や熱による汚れ、家具の跡形による汚れ、飲み物
やインキなどの飛沫が付着した汚れのほか、原因がはっ
きりしないものなど多種のものがある。これらの汚れ
は、洗浄が容易なもの、困難なものなど種々雑多である
が、本発明にかかる内装用クロスの洗浄方法によれば、
かかる汚れを有効に落とすことができ、該内装用クロス
を良好な美観を呈するよう再生することができる。
【0029】なお、このような本発明にかかる再生処理
は、内装用クロスだけでなく、種々の内装用素材の再生
に用いることができる。例えば、天井に張り付けられた
吸音板や塩化ビニルクロス、壁に張り付けられた織物や
塩化ビニルクロス、床に張り付けられたカーペットやC
F等の再生に用いることができる。
【0030】ところで、このように内装用クロスを洗浄
及び染み抜きにより再生した後、さらに内装用クロスの
表面に殺菌処理(除菌処理)及び消臭処理を施した上で
(ステップS8)、粒径0.2〜0.3ミクロンの吸音
性微粒子を含むカラーコーティング剤をコーティングす
るといったカラーコーティングを施してもよい(ステッ
プS9)。このようにすれば、再生後における内装用ク
ロスの美観が極めて良好となる。
【0031】このカラーコーティングは、次のような特
長がある。 (1)1日当たり200〜250m(1区)のカラー
コーティングを施すことができるので、工期が大幅に短
縮される。 (2)カラーコーティング剤以外の材料が不要であるの
で、低コストで改装することができる。 (3)夜間あるいは休日を利用して施工することがで
き、かつ一般の塗装とは異なり作業中、作業後とも無臭
であるので、日常の生活ないしは営業に支障が生じな
い。 (4)室内商品・備品は、普通の養生で保護可能であ
る。 (5)照明具・空調器等の取り外し・修復作業を必要と
しない。 (6)廃棄物がでない。 (7)仕上がり後の色相の均一性が極めて良好である。 (8)ペンキ塗装とは異なり、自然な美しさと品格が得
られる。 (9)カラーコーティング剤が吸音性微粒子を含んでい
るので、天井材等の吸音性に何ら悪い影響を与えない。 (10)カラーコーティング剤には燃焼遅延効果がある
ので、防災上極めて有利である。 (11)カラーコーティング剤は、1リットル当たり
0.3〜0.4kgと軽量(ペンキの約1/4)である
ので、天井に用いる場合は、天井材への負担が少ない。
【0032】なお、このように内装用クロスを再生せず
に、張り替えを行う場合は、仕上がり後の色相の均一性
は良好となるものの、次のような不具合が生じる。 (1)工期が長い。 (2)材料費に加えて、間仕切り、下地等に費用がかか
るので、改装コストが高くつく。 (3)工事中の営業は、間仕切りでの部分営業か全休と
なる。 (4)室内の備品等を間仕切り保護し、又は完全移動さ
せる必要がある。 (5)照明具・空調器等の取り外し・修復作業が必要で
ある。 (6)廃棄物が大量にでるので、その処分、運搬等に経
費がかかる。
【0033】また、内装用クロスを洗浄・染み抜きした
後、カラーコーティングせずに、ペンキ塗装を行った場
合は、次のような不具合が生じる。 (1)ペンキ塗装後の臭いが強く、処理後すぐの使用は
違和感を生じる。 (2)吸音材にペンキ塗装を行った場合は、吸音材の穴
をペンキで塗り込んでしまうため、音響吸収能力が完全
になくなってしまう。 (3)吸音材をペンキで塗装した場合、本来は不燃・難
燃性である特長が損なわれてしまう。 (4)ペンキは、1リットル当たり1.2〜1.4kg
と重いので、天井に用いた場合は、天井材への重量負担
が大きく、ペンキ塗装を繰り返すと、重ね塗りとなるの
で天井材のゆがみ、たわみが発生する。
【0034】以上、本発明にかかる内装用素材の再生方
法によれば、このような不具合を生じさせることなく、
建物の天井、壁あるいは床に張り付けられた内装用クロ
スの汚れを完全に除去することができ、内装用クロスを
良好な美観を呈するように再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 内装用クロスの再生工程のフローチャートで
ある。
【図2】 塗布装置の模式図である。
【符号の説明】
1…塗布装置、2…基部、3…当接部材、4…ジョイン
ト、5…ロッド、6…処理液供給通路、7…ポンプ、8
…バルブ、9…壁、10…内装用クロス。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井、壁又は床に張り付けられた内装用
    素材の再生方法であって、 アルカリ性無機洗浄剤と、汚れ分解酵素と、第1漂白剤
    と、剥離液とのうちの少なくとも1つが水に溶解されて
    なる洗浄処理液を、塗布装置を用いて上記内装用素材の
    表面に塗布し、 上記洗浄処理液が塗布された内装用素材の表面に物理的
    洗浄処理を施し、 上記物理的洗浄処理が施された内装用素材の表面に水濯
    ぎ処理を施し、 染み抜き用溶剤と第2漂白剤とを含有する染み抜き液
    を、塗布装置を用いて、上記水濯ぎ処理が施された内装
    用素材の表面に塗布し、 上記染み抜き液が塗布された内装用素材の表面に物理的
    染み抜き処理を施し、 上記物理的染み抜き処理が施された内装用素材の表面に
    水濯ぎ処理を施すことを特徴とする内装用素材の再生方
    法。
  2. 【請求項2】 柔軟性と液浸潤性とを有し洗浄処理液又
    は染み抜き液を保持している当接部材を内装用素材表面
    に当接させつつ移動させることにより、洗浄処理液又は
    染み抜き液を内装用素材に塗布することができる塗布装
    置を用いることを特徴とする請求項1に記載の内装用素
    材の再生方法。
  3. 【請求項3】 柔軟性と液浸潤性又は液透過性とを有し
    後面側から洗浄処理液又は染み抜き液が連続的に供給さ
    れる当接部材を内装用素材表面に当接させつつ移動させ
    ることにより、洗浄処理液又は染み抜き液を内装用素材
    に塗布することができる塗布装置を用いることを特徴と
    する請求項1に記載の内装用素材の再生方法。
  4. 【請求項4】 上記当接部材が、アクリル系樹脂からな
    る刷毛、多孔体、織布、不織布又は綿状体であることを
    特徴とする請求項2又は3に記載の内装用素材の再生方
    法。
  5. 【請求項5】 上記物理的染み抜き処理の後、内装用素
    材に、加熱・乾燥処理を施すことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1つに記載の内装用素材の再生方法。
  6. 【請求項6】 上記物理的洗浄処理と上記物理的染み抜
    き処理とを、それぞれブラシ掛け又は布拭きとりで行う
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の
    内装用素材の再生方法。
  7. 【請求項7】 上記洗浄処理液の水素指数がpH10以
    上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つ
    に記載の内装用素材の再生方法。
  8. 【請求項8】 上記アルカリ性洗浄剤が、アルカリ金属
    塩、珪酸塩又はアンモニア化合物を含有することを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の内装用素材
    の再生方法。
  9. 【請求項9】 上記剥離液が、アミン又はアミン系化合
    物を含むアルカリ性溶液と、浸透性溶剤と、樹脂系ワッ
    クス除去剤とのうちの少なくとも1つを含むことを特徴
    とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の内装用素材
    の再生方法。
  10. 【請求項10】 上記染み抜き溶剤が、メチルエーテ
    ル、エチルエーテル、ブチルエーテル、メチレングリコ
    ール、エチレングリコール、ブチレングリコール又はキ
    シレンであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    1つに記載の内装用素材の再生方法。
  11. 【請求項11】 上記第1漂白剤と上記第2漂白剤と
    が、それぞれ酸化型漂白剤であることを特徴とする請求
    項1〜10のいずれか1つに記載の内装用素材の再生方
    法。
  12. 【請求項12】 上記酸化型漂白剤が、過酸化水素水溶
    液、過酸化ナトリウム水溶液又は次亜塩素酸ナトリウム
    水溶液であることを特徴とする請求項11に記載の内装
    用素材の再生方法。
  13. 【請求項13】 上記物理的染み抜き処理又は加熱・乾
    燥処理の後、内装用素材の表面に、粒径0.2〜0.3
    ミクロンの吸音性微粒子を含むカラーコーティング剤を
    コーティングすることを特徴とする、請求項1〜12の
    いずれか1つに記載の内装用素材の再生方法。
  14. 【請求項14】 上記カラーコーティング剤のコーティ
    ングに先立って、内装用素材の表面に、殺菌処理及び消
    臭処理を施すことを特徴とする請求項13に記載の内装
    用素材の再生方法。
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