JP2002065253A - 樹状細胞及びそれを主成分とする細胞製剤 - Google Patents

樹状細胞及びそれを主成分とする細胞製剤

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JP2002065253A
JP2002065253A JP2000264313A JP2000264313A JP2002065253A JP 2002065253 A JP2002065253 A JP 2002065253A JP 2000264313 A JP2000264313 A JP 2000264313A JP 2000264313 A JP2000264313 A JP 2000264313A JP 2002065253 A JP2002065253 A JP 2002065253A
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dendritic cells
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誠 榎本
Tsuneo Takahashi
恒夫 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 免疫寛容を誘導しうる細胞及びその製剤の提
供。 【解決手段】 樹状細胞の前駆細胞を、可溶性または固
相化ファイブロネクチンと分化誘導剤との存在下で分化
誘導し、MHC クラスII、CD80分子等の副刺激分子の発現
が低下した樹状細胞を調製する。また、この樹状細胞を
主成分とする細胞製剤。Tリンパ球などの免疫細胞の不
応答性を誘導し、免疫亢進状態のアレルギー疾患の治療
に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫寛容を誘導し
うる樹状細胞及びそれを主成分とする細胞製剤に関す
る。さらに、本発明はこれらの製造法に関する。 本発
明の細胞製剤は、自己免疫疾患またはアレルギー疾患の
治療に有効である。
【0002】
【従来の技術】自己免疫疾患やアレルギー疾患に対する
治療は、メソトレキセート、サイクロスポリンAやFK50
6などの免疫抑制剤、または抗ヒスタミン剤、非ステロ
イド剤、ステロイド剤などの抗アレルギー剤や抗炎症剤
を投与し、炎症を沈静化することに主眼をおいた薬物治
療法が行われている。しかし、免疫抑制剤では白血球減
少や臓器障害、抗アレルギー剤や抗炎症剤では、免疫抑
制などの強い副作用が出たり、効果が出るまでに時間が
かかるなど満足する治療効果は得られていない。
【0003】自己免疫疾患は、慢性関節リウマチなどの
全身性自己免疫疾患と多発性硬化症や慢性甲状腺炎など
の臓器特異的自己免疫疾患がある。これまでの自己免疫
疾患病態モデル動物を用いた研究から、いずれの場合に
も免疫系制御機構の破綻から生成した自己反応性ヘルパ
ーT細胞が疾患の発症に重要な役割を果たしていること
が示されている。また、アレルギー疾患では、機能が異
常となった好酸球やヘルパーT細胞、肥満細胞などが炎
症部位に浸潤していることが知られている。
【0004】一方、最近の研究から、自己免疫疾患の慢
性関節リウマチやアレルギーのアトピー性皮膚炎におい
て、その病巣部位に存在する樹状細胞が機能亢進してお
り、さらに細胞表面上に主要組織適合遺伝子複合体(MH
C) クラスIIタンパク質やCD40、CD80、CD86などの副刺
激因子が強発現し、これが自己反応性T細胞の過剰増殖
あるいは、アレルゲンに対して過敏反応するT細胞の増
殖に関わっていることが報告されている(MacDonald et
al.(1999) J.Immunology 163:5599、Oki et al.(199
7) Brit. J.Dermatol、136;838)。
【0005】自己免疫疾患やアレルギーの治療法には、
上述した自己反応性細胞や、アレルゲン過敏反応細胞の
増殖をいかに抑制するか、すなわち、自己に反応する細
胞や、アレルゲンに反応する細胞に対して免疫寛容を誘
導させることが重要と考えられている。
【0006】強力な抗原提示細胞である樹状細胞は、抗
原提示の役割を果たす際に、MHCクラスIタンパク質及
びクラスIIタンパク質またはCD40、CD80、CD86などの副
刺激因子を高発現する。通常樹状細胞がヘルパーT細胞
に抗原提示する際には、MHCクラスIIおよび上記副刺激
因子の二つの分子から刺激が入ることが重要である。し
かし、副刺激因子からの刺激が、弱いかもしくは無い場
合には免疫不応答に陥り、ヘルパーT細胞の免疫寛容が
誘導されることが知られている。この現象は、本来T細
胞の過剰反応を抑制するためのnegative feedback機構
を担うものである。
【0007】上記の疾患に対しては、このメカニズムを
応用して樹状細胞の機能亢進および副刺激因子の発現を
何らかの方法で抑制して、免疫寛容を誘導できる樹状細
胞を用いて治療できる可能性があると考えられている。
【0008】自己免疫疾患やアレルギーの患者に対して
は、免疫抑制剤や抗炎症剤などによる副作用が起こらな
いような比較的安全な治療方法が望まれている。現在、
こうした状況を解決すべく、自己抗原やアレルゲンに対
して特異的な免疫抑制による副作用の軽減、あるいは自
己抗原やアレルゲンが同定できていない場合において
も、副作用のない免疫抑制療法の開発が期待されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、免疫寛容を
誘導しうる樹状細胞及びそれを主成分とする細胞製剤を
提供することを目的とする。さらに本発明は、このよう
な樹状細胞及びそれを主成分とする細胞製剤の製造法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】樹状細胞のMHCクラスI
タンパク質及びクラスIIタンパク質またはCD40、CD80や
CD86などの副刺激因子の発現を抑制させて、免疫寛容を
誘導させる研究については、最近、インターロイキン-1
0(IL-10)や活性型ビタミンD3が、樹状細胞のMHCクラスI
Iおよび副刺激因子の発現を抑制することがわかってお
り、これらの薬剤で処理した樹状細胞による免疫寛容誘
導の可能性が示唆されている(Steinbrink et al.(1997)
J.Immunology 159:4772、 Diemonti et al.(2000) J.I
mmunology 164:4443) 。
【0011】また、動物実験レベルでの研究では、全身
性エリテマトーデスの発症マウスにおいて、脾臓に存在
する自己抗原を提示しうる樹状細胞を取り出して、パラ
ホルムアルデヒドやECDI(1-ethyl-3 (3-dimethyl-amin
opropyl) carbodiimide)などの化学試薬で固定して、副
刺激因子の発現を抑えることにより、その機能を阻害し
てT細胞の免疫麻痺を誘導し、病状を緩和させることに
成功したという報告がある(邵東子ら、日本免疫学会19
93)。
【0012】しかしながら、前者の方法は元来樹状細胞
に分化することを別の系統の血液細胞への分化を誘導す
る方法であり、後者は薬剤固定に伴う蛋白変性を起こ
し、抗原性を持つなどの問題があり、必ずしも最適な方
法とはならない。
【0013】本発明者らは、さらに効果的に免疫寛容を
誘導しうる樹状細胞を作製し、これを主成分とする樹状
細胞製剤を得て、自己免疫疾患及びアレルギー疾患の患
者の治療ができるように多くの誘導条件の検討を重ね、
鋭意努力した結果、本発明をもってすれば、抗原提示能
を効果的に抑制しうることを見出し、本発明を完成し
た。
【0014】すなわち、本発明は、樹状細胞の前駆細胞
から、可溶性もしくは固相化ファイブロネクチン分子と
分化誘導剤との存在下で分化誘導培養を経て作製され
た、MHC クラスII、CD40、CD80、CD86分子の中から選ば
れる少なくとも1種の分子の発現が抑制されあるいは陰
性である樹状細胞に関する。本発明における、樹状細胞
の前駆細胞としては、骨髄細胞、臍帯血由来細胞、末梢
血由来細胞等が用いられる。また、分化誘導剤には、顆
粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、インタ
ーロイキン-4(IL-4)の組み合わせ、あるいはGM-CSF、IL
-4、腫瘍壊死因子 (TNF-α) の組み合わせを用いること
が好ましい。可溶性または固相化ファイブロネクチンと
しては、ヒト由来のファイブロネクチンが望ましい。
【0015】さらに、本発明は、これらの樹状細胞を製
造する方法に関する。すなわち、樹状細胞の前駆細胞
を、可溶性もしくは固相化ファイブロネクチンと分化誘
導剤との存在下で分化誘導培養することからなる前記の
樹状細胞の製造法に関する。本発明における樹状細胞の
前駆細胞としては、前記のように骨髄細胞、臍帯血由来
細胞、末梢血由来細胞等が用いられる。また、誘導剤に
は、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、
インターロイキン-4(IL-4)の組み合わせ、あるいはGM-C
SF、IL-4、腫瘍壊死因子(TNF-α) の組み合わせを用い
ることが望ましい。可溶性または固相化ファイブロネク
チンとしては、ヒト由来のファイブロネクチンが望まし
い。
【0016】また、本発明は、前記の樹状細胞を主成分
とする細胞製剤に関する。さらに本発明は、前記の樹状
細胞を主成分とし、製剤化を行うことによる細胞製剤の
製造法に関する。
【0017】以下、本発明に関して詳細に説明する。本
発明において、ファイブロネクチン分子とは、各種生物
から分離されたファイブロネクチンを意味するが、ヒト
由来のファイブロネクチンであることが好ましい。ま
た、その存在形態は可溶性または固相化の形態を取りう
る。可溶性とは培地中に溶けた状態で存在し、固相化と
は培養容器などの固体、担体などの表面に存在する状態
を意味する。固相化とは実施例のような静電的な方法で
固相化したものから、架橋剤などで表面に共有結合させ
たものなどまで幅広い方法が挙げられる。また、本発明
においてファイブロネクチン分子とは、血漿から精製し
たファイブロネクチン、または遺伝子組み換えにより得
られたファイブロネクチンの二種類のソースが利用で
き、また、ファイブロネクチン由来の RGD付着促進ペプ
チド、加水分解等の方法で断片化されたファイブロネク
チン分子をも含む。つまり、広義のファイブロネクチン
由来のペプチド分子を意味する。
【0018】本発明において、実施例並びに図1、2に
示したCD40、CD80、CD86、HLA-DR(MHC クラスIIの一
つ)の抗原の発現が抑制されているとは、規定として、
コントロールであるIL-4,GM-CSFで誘導した未成熟樹状
細胞(図1,2 において上段の太線で記載) に比べて、フ
ァイブロネクチンによる処理で誘導した未成熟樹状細胞
の発現レベル(図1, 2において下段の太線で記載) が、
5倍以上の平均蛍光強度の減弱を認めることを発現の抑
制があったとする。より望ましくは10倍以上の平均蛍光
強度の減弱を意味する。また、発現が陰性であるとは抗
体を添加しなかった場合のネガティブコントロール(図
1, 2において細線で記載)の平均蛍光強度とほぼ同等、
すなわち平均蛍光強度が2倍以下であるものとする。
【0019】本発明におけるCD分子などについては、右
田、高橋著、医学の歩み:別冊CD抗原ハンドブック、医
歯薬出版株式会社(1999)を参考にすれば理解される。特
に、CD80分子とは別名B7-1分子として知られ、リンパ球
上のCD28、CTLA-4を介して活性化を補強する。また、CD
86分子はB7-2分子として知られ、同様な作用を有してい
ることが知られている。
【0020】本発明者によれば、骨髄液、臍帯血、もし
くは末梢血由来の樹状細胞の前駆細胞をインビトロで、
可溶性ファイブロネクチン、あるいは固相化ファイブロ
ネクチンの存在下において培養することにより、分化誘
導して得られた樹状細胞が、抗原提示能を強く抑制する
ことを見出しこの細胞を採取し、さらにこれを主成分と
する、その作用によって効果的な細胞製剤として利用し
うることに成功した。本発明によれば、樹状細胞の前駆
細胞をGM-CSF、IL-4と、可溶性ファイブロネクチンを添
加して培養、もしくはファイブロネクチンを固相化した
材料上にてGM-CSF、IL-4の存在下で培養して得られる、
分化誘導された樹状細胞は、通常の方法により分化誘導
させた樹状細胞よりも、抗原提示能を強く抑制する細胞
であることを見い出した。
【0021】本発明の樹状細胞を有効成分とする細胞製
剤は、MHC非特異的にリンパ球の活性化を抑制すること
も見出し、自家の細胞製剤のみならず、同種用細胞製剤
として利用しうることを見出した。また当該細胞製剤
は、自己抗原、あるいはアレルゲンに対して特異的な病
的な免疫反応を抑制できるが、発症に関与する抗原やア
レルゲンが同定できていない疾患に対しても、リンパ球
の活性化を抑制することも見出した。本発明の抗原提示
能の強く抑制された細胞製剤の製造法は、このような細
胞を主成分として工業的に簡単かつ容易に製造できる。
【0022】本発明の樹状細胞を有効成分とする細胞製
剤は、直接体内に投与することもできるが、インビトロ
において、自己反応性、あるいはアレルゲン特異的反応
性細胞に対する、免疫麻痺誘導のスクリーニングなどに
利用することもできる。その際のリンパ球は、自家由来
を利用しうるが、同種由来においても効率よく利用する
ことができることを見出した。
【0023】樹状細胞の前駆細胞を培養することによっ
て、機能的な樹状細胞が、大量に細胞製剤の有効成分と
して提供される。分化誘導した樹状細胞は、インビトロ
分析及び免疫調節治療において使用するため、特に自己
反応性のメモリーT細胞、またはアレルゲン反応性のメ
モリーT細胞を免疫麻痺するための、免疫抑制細胞の起
源として用いることができる。
【0024】樹状細胞の前駆細胞のソースとして、骨
髄、臍帯血、あるいは末梢血由来の造血幹細胞、または
末梢血由来の単球細胞を利用しうる。臍帯血は注射筒に
より取得することができる。樹状細胞の前駆細胞は、採
取した骨髄液、臍帯血、あるいは末梢血液より分離精製
することが望ましい。有核細胞を赤血球から分離するい
かなる方法も採用することができる。フィコール分画つ
まりフィコール−パック(Ficoll-Paque)密度勾配または
溶出を利用する方法が、一般的に使用される。代替法と
して、血液細胞を、成人の赤血球を選択的に溶解する溶
液、例えばアンモニウムクロライド−カリウム(ammoniu
mchloride-potassium)、アンモニウムオキサレート(amm
oniumoxalate) などに懸濁し、分離することができる。
【0025】樹状細胞の分化誘導の培養には、RPMI-164
0培地、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、イスコフ
培地(IMDM)など、適当な市販されている培地を使用しう
る。臨床的にはX-VIVO15培地 (Biowittaker 社)等がよ
り好ましい。血清は、5-20%程度の牛血清、牛胎児血
清、もしくはヒト血清などが使用しうる。無血清で使用
することが好ましいが、必要に応じ牛アルブミン (BS
A)、ヒトアルブミン(HSA)などを添加しうる。必要に応
じ適当な抗生物質、抗体、ピルビン酸 (0.1-5mM)、グル
タミン(0.5-5mM) 、2-メルカプトエタノール (10-100μ
M)を含んでいてもよい。
【0026】これらの培地に分化誘導剤を添加し、約37
℃、約5%炭酸ガス雰囲気下で5日から21日程度培養す
る。7日から14日程度の培養が望ましい。培養温度 (34
〜38℃)、ガスの混合比(炭酸ガス2〜10%、さらには
窒素ガス、もしくは酸素ガスを適宜混合しうる。)は、
適切な条件を設定して行うことができる。
【0027】樹状細胞の前駆細胞を含む細胞群から樹状
細胞への分化誘導には、適切な誘導剤を使用する必要が
ある。誘導剤として、サイトカイン類から選択して使用
することができる。サイトカインとして、適切なものを
使用すれば良いが、特に1〜1000ng/ml 濃度範囲程度の
GM-CSF、IL-4、ステムセルファクター(SCF) 、インター
ロイキン-13(IL-13)、TNF-α、Flt3-Ligand などが効率
よく使用しうる。インターロイキン-1(IL-1)、インター
ロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-3(IL-3)などの添
加も利用しうる。望ましくはGM-CSF、IL-4の組み合わ
せ、GM-CSF、IL-4、TNF-αの組み合わせ等がより効率的
である。これらの組み合わせを利用した培養系にファイ
ブロネクチンを添加することで、抗原提示能を制御させ
た細胞群を製造することが可能となる。
【0028】この培養に使用するサイトカインは、マウ
スなどの異種動物由来の因子も利用しうるものがある
が、望ましくはヒト由来の因子が望ましい。これらのサ
イトカインは、ベーリンガー社、PeproTech 社(免疫生
物研究所社扱い)など商業的に多数の会社から市販され
ているものも多く、それぞれ同等に使用しうる。用いら
れる因子は、天然由来または合成、例えば遺伝子組換え
にて調製されたものでもよい。単核細胞、リンパ球、も
しくはある種の細胞株の培養上清は、サイトカインの源
として用いることもできる。培養する際のサイトカイン
の濃度は1ng/ml〜10μg/mlの濃度範囲で使用するのが望
ましく、特に10〜1000ng/mlの濃度範囲がより望まし
い。
【0029】樹状細胞の抗原提示活性は、それを検出す
るさまざまな方法が知られており、それらを利用するこ
とができる。例えば、リンパ球混合培養反応試験とし
て、最適条件には及ばない濃度の抗CD3抗体で刺激され
た単離T細胞の増殖を促進する活性により、細胞の能力
を測定することができる(Thomas(1994) J.Immunol. 15
3:4016-4028)。
【0030】培養の途中または培養後の樹状細胞群は、
インビボまたはインビトロでT細胞の増殖抑制、免疫麻
痺を誘導する抗原提示細胞として用いることができる。
タンパク質抗原またはそのペプチドを細胞内に取り込ま
せ修飾後細胞表面に提示させる、もしくは、直接細胞表
面に提示させる。抗原性のペプチドは通常、長さが約6
個〜20個のアミノ酸からなり、更に通常は約10個〜18個
のアミノ酸からなる。このペプチドは広い範囲のさまざ
まなタンパク質から誘導される配列を有している。多く
の場合、T細胞抗原決定基、通常は主要抗原決定配列と
して作用するペプチドを用いることが望ましい。
【0031】本発明の細胞製剤は、前記の樹状細胞を主
成分とするがこの副成分として各種のペプチド、その他
の細胞を例示することができる。本発明の細胞製剤は、
ヒト体内に治療用の細胞製剤として接種することから、
細胞増殖性を無くしておくとより安全である。細胞製剤
として、より安全に利用するため加熱処理、放射線処
理、あるいはマイトマイシンC処理など、細胞製剤とし
ての機能を残しつつ、病原細胞のタンパク質が変性する
程度の条件下で処理をすることができる。
【0032】例えば、X線照射を利用する場合、X線照
射器の管球の下に樹状細胞を懸濁させた生理食塩水を含
むフラスコを置き、総放射線量1000〜3300 Radで照射す
る。マイトマイシンC処理法は、例えば、樹状細胞を1
〜3×107個細胞/mlの密度で懸濁し、細胞浮遊液1ml当
たりマイトマイシンC25〜50μgの比で添加して、37
℃、30〜60分間保温処理する。熱による細胞処理方法
は、例えば生細胞濃度を1×107個/mlに調製した細胞懸
濁液を入れた遠心管を50〜65℃で20分間加熱処理を行う
ことで調製しうる。
【0033】本発明の細胞製剤は、慢性関節リウマチ、
全身性エリテマトーデス、ベーチェット病、橋本病など
の自己免疫疾患、及びアトピー性皮膚炎、食物アレルギ
ー等によるアレルギーに対し利用しうる。本発明の細胞
製剤の投与量は、患者の年齢、体重、性別、疾患の種類
及び進行度、症状等により異なり、一概に決定できない
が、現在行われている癌に対する細胞ワクチン療法で注
入されるのと同程度の量が患者に投与されればよい。た
とえば、投与としては週に一度、患者一人あたり1×10
7 cells を10週間にわたって投与するプロトコールがあ
げられる。本発明による樹状細胞ワクチンは、患者本人
に使用することもできるが、骨髄バンク、臍帯血バンク
の発達により、MHC適合の 同種の多数の患者に投与す
ることができる。
【0034】樹状細胞の前駆細胞から樹状細胞を調製す
るに際し、付加的に自己抗原ペプチドあるいはアレルゲ
ンを添加し、その抗原の提示細胞としても活用しうる。
添加は、分化誘導の培養時に添加してもよく、樹状細胞
に分化させた後に添加することもできる。樹状細胞は、
少なくとも約0.1巳Mから1mMの濃度の抗原を含む生理学
的に許容しうる緩衝液に、その細胞を入れることによっ
て抗原で刺激される。ペプチド抗原は通常、完全なタン
パク質抗原、または細胞溶解物よりも低い濃度で効果を
得ることができる。抗原性のペプチドは通常、長さが約
6個〜20個のアミノ酸からなり、更に通常は約10個〜18
個のアミノ酸からなる。その樹状細胞は、一般的には37
℃で、抗原がその細胞に結合するのに充分な時間、抗原
とともにインキュベートすることができる。ペプチド抗
原は通常、少なくとも約1時間、及び6時間またはそれ
以上の時間インキュベートが行われる。完全なタンパク
質抗原では通常、少なくとも約3時間、及び約12時間ま
たはそれ以上の時間インキュベートが行われることが望
ましい。
【0035】抗原で刺激した樹状細胞またはその膜成分
は、抗原特異的なT細胞を増殖抑制するための免疫抑制
細胞製剤として用いてもよい。本発明の細胞製剤は、細
胞を移動、保存させるに効果的な容器に入れておくこと
が望ましい。例えば、クライオバイアル、凍結用血液バ
ッグ、輸血用血液バッグなどが有用である。ジメチルス
ルホキシドなどを添加し、凍結用の保存液を調製するこ
とで、凍結保存することも可能である。培養用の気相交
換ができる血液バッグを利用することで、閉鎖系で培養
から、洗浄、回収、保存など効率よく細胞製剤として調
製、利用することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を用いてよ
り詳細に説明する。しかし、本発明は、これらに限定さ
れるものでない。
【実施例1】健常人末梢血 400mlからバッフィーコート
を回収し、フィコール分画で単核細胞層の細胞を取得し
た。得られた細胞から培養シャーレ(Falcon社)を用い
て付着細胞を回収した。得られた単球細胞を37℃、5%
炭酸ガス雰囲気下で7日、もしくは11日間培養し、樹状
細胞に分化させた。培地は、10%牛胎児血清(FBS:Inte
rgen社)とantimycotic-antibiotics(Gibco BRL社)を
添加したRPMI-1640培地に、培養開始後7日間は100ng/m
lヒト顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CS
F)と50ng/mlヒトインターロイキン-4(IL-4)、 100μg/
ml可溶性ファイブロネクチン(旭テクノグラス社)を添
加した。必要に応じ培地の交換を行った。これにより、
健常者の末梢血単球からの樹状細胞の調製を行った。
【0037】
【実施例2】実施例1で調製して得た樹状細胞の表面抗
原の検出をフローサイトメーターを用いて行った。測定
する細胞を、マウス正常血清(DAKO社)を含むリン酸生
理食塩水に目的の抗体を添加し、4℃で30分染色した。
染色した抗体は、PE標識、もしくはFITC標識のCD1a(Cou
lter社)、CD4 、CD11c 、CD13、CD14、CD19、CD33、CD
34(HPCA-1)、CD45、HLA-DR(以上、Beckton-Dickinson
社)、CD40、CD80、CD86(Pharmingen社)、CD83(イム
ノテック社)。ネガティブコントロール抗体として、ア
イソタイプを合わせた抗体を利用した。染色した細胞を
洗浄後 FACScalibur(Beckton-Dickinson社)で測定し
た。図1にフローサイトメーターによる表面抗原の解析
結果を示す。各図の縦軸は細胞数(counts)を示し、横軸
は蛍光標識抗体により検出された各抗原量 (各細胞1個
あたりの蛍光強度)を示す。上段及び下段とも蛍光標識
抗体で染色したものを太線で、抗体染色しないコントロ
ールを細線で示した。
【0038】IL-4、GM-CSF、可溶性ファイブロネクチン
で培養した細胞(下段の太線)は、従来の末梢血単球か
らIL-4、GM-CSFで培養して得られた未成熟樹状細胞(上
段の太線)に比べて、CD40、CD80、CD86、HLA-DRの表面
マーカーの発現が抑制されていることを確認した。特
に、CD80分子に関しては、発現がまったく認められなか
った。
【0039】
【実施例3】健常人末梢血 400mlからバッフィーコート
を回収し、フィコール分画で単核細胞層の細胞を取得し
た。得られた細胞からファイブロネクチンを固相化した
培養シャーレ(バイオコート Beckton-Dickinson社)を
用いて付着細胞を回収した。得られた単球細胞を37℃、
5%炭酸ガス雰囲気下で7日、もしくは11日間培養し、
樹状細胞に分化させた。培地は、10%牛胎児血清(FBS:
Intergen社)とantimycotic-antibiotics (Gibco BRL
社)を添加したRPMI-1640培地に、培養開始後7日間は1
00ng/mlヒト顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM
-CSF)と50ng/mlヒトインターロイキン-4(IL-4)を添加さ
せた。必要に応じ培地の交換を行った。これにより、健
常者の末梢血単球からの樹状細胞の調製を行った。
【0040】
【実施例4】実施例3で調製して得た樹状細胞の表面抗
原の検出をフローサイトメーターを用いて行った。測定
する細胞を、マウス正常血清(DAKO社)を含むリン酸生
理食塩水に目的の抗体を添加し、4℃で30分染色した。
染色した抗体は、PE標識、もしくはFITC標識のCD1a(Cou
lter社)、CD4 、CD11c 、CD13、CD14、CD19、CD33、CD
34(HPCA-1)、CD45、HLA-DR(以上、Beckton-Dickinson
社)、CD40、CD80、CD86 (Pharmingen社)、CD83(イム
ノテック社)。ネガティブコントロール抗体として、ア
イソタイプを合わせた抗体を利用した。染色した細胞を
洗浄後 FACScalibur(Beckton-Dickinson社)で測定し
た。図2にフローサイトメーターによる表面抗原の解析
結果を示す。各図の縦軸は細胞数(counts)を示し、横軸
は蛍光標識抗体により検出された各抗原量 (各細胞1個
あたりの蛍光強度)を示す。上段及び下段とも蛍光標識
抗体で染色したものを太線で、抗体染色しないコントロ
ールを細線で示した。
【0041】IL-4、GM-CSF、固相化ファイブロネクチン
で培養した細胞(下段の太線)は、従来の末梢血単球か
らIL-4、GM-CSFで培養して得られた未成熟樹状細胞(上
段の太線)に比べて、CD40、CD80、CD86、HLA-DRの表面
マーカーの発現が抑制されていることを確認した。特
に、CD80分子に関しては、発現がまったく認められなか
った。
【0042】
【実施例5】実施例1で調製した末梢血由来の樹状細胞
の抗原提示能をリンパ球混合培養反応試験により、イン
ビトロで測定評価した。実施例1と異なる末梢血からフ
ィコールにより単核細胞層を回収し、培養フラスコ(Fa
lcon社)で、培養することにより、付着細胞を除去し
た。Eロゼット法により、Tリンパ球を単離した。単離
したリンパ球1×105と、15〜30Gyで放射線処理した樹
状細胞とを96穴プレートに撒き4日間培養した。その
後、トリチウム−チミジンを取り込ませて、リンパ球の
増殖を測定した。トリチウム−チミジンの測定は、取り
込み培養18時間後にMicro Beta TRILUX 1450 β-scinti
lation counter(Wallac社)で行った。樹状細胞は、実
施例1と同様の方法、すなわち末梢血単球からGM-CSF、
IL-4、可溶性ファイブロネクチンを添加させて7日間の
培養で得た樹状細胞を使用した。
【0043】樹状細胞のコントロールとしては、実施例
1と同様にして末梢血の単球からGM-CSF、IL-4を添加し
て7日間の培養で得た樹状細胞を使用した。図3に、可
溶性ファイブロネクチンを添加して誘導した末梢血単球
由来の樹状細胞の、リンパ球混合試験による抗原提示能
を示す折線グラフを示す。縦軸はトリチウム標識チミジ
ンの取り込量として放射活性を示した。横軸は樹状細胞
の細胞数を示す。本培養反応試験の結果、末梢血単球か
ら可溶性ファイブロネクチンを添加して分化誘導して得
た樹状細胞は、HLA の一致しないリンパ球に対しても、
コントロールと比較して有意にリンパ球の増殖を抑制し
た。このことから、本発明による樹状細胞製剤は、従来
の末梢血単球の樹状細胞の分化誘導条件に可溶性ファイ
ブロネクチンを加えることにより、免疫抑制効果のある
ことが示された。さらに、自家のみならず、MHCの一致
しない樹状細胞でもリンパ球を増殖抑制することが示さ
れた。
【0044】
【実施例6】実施例3で調製した末梢血由来の樹状細胞
の抗原提示能を、リンパ球混合培養反応試験により、イ
ンビトロで測定評価した。実施例3と異なる健常人の末
梢血からフィコールにより単核細胞層を回収し、培養フ
ラスコ(Falcon社)で、培養することにより、付着細胞
を除去した。Eロゼット法により、Tリンパ球を単離し
た。単離したリンパ球1×105個と、15から30Gyで放射
線処理した樹状細胞とを96穴プレートに撒き4日間培養
した。その後、トリチウム標識チミジンを取り込ませ
て、リンパ球の増殖を測定した。トリチウム標識チミジ
ンの測定は、取り込み培養18時間後に Micro Beta TRIL
UX1450β-scintilationcounter (Wallac社)で行った。
樹状細胞は、実施例3と同様の方法、すなわち末梢血単
球をファイブロネクチンを固相化した培養シャーレを用
いて、GM-CSF、IL-4を添加させて7日間の培養で得た樹
状細胞を使用した。樹状細胞のコントロールとしては、
実施例3と同様にして末梢血単球を培養シャーレ(Falc
on社)において、GM-CSF、IL-4の存在下で7日間の培養
で得た樹状細胞を使用した。図4にファイブロネクチン
を固相化した培養シャーレを用いて誘導した末梢血単球
由来の樹状細胞の、リンパ球混合試験による抗原提示能
を示す折線グラフを示した。縦軸はトリチウム標識チミ
ジンの取り込量として放射活性を示した。横軸は樹状細
胞の細胞数を示す。
【0045】本培養反応試験の結果、分化誘導して得た
樹状細胞は、コントロールと比較して有意にリンパ球の
増殖を抑制した。本発明による樹状細胞製剤は、従来の
末梢血単球の樹状細胞の分化誘導条件に、ファイブロネ
クチンを固相化した培養シャーレを用いることにより、
免疫抑制性効果があることが示された。本培養反応試験
の結果、固相化ファイブロネクチン存在下で分化誘導し
て得た樹状細胞は、HLAの一致しないリンパ球に対して
も、コントロールと比較して有意にリンパ球の増殖を抑
制した。このことから、本発明の細胞製剤は、コントロ
ールの樹状細胞より抗原提示能が低いことが確認でき
た。
【0046】
【実施例7】実施例1または3で作製された健常人末梢
血由来の樹状細胞を輸血用血液バッグに入れて、X線照
射を行い、細胞増殖しないような処理を行った。X線照
射は2000Rad で行った。このような処理を行い、最終的
に抗原提示能が強く抑制された細胞製剤を得た。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、末梢血中などに存在す
る樹状細胞の前駆細胞から、MHC クラスII、あるいはCD
40、CD80、CD86分子の発現を抑制し、抗原提示能を制御
させた樹状細胞を作成しうる。この樹状細胞は、リンパ
球を効果的に増殖抑制しうることから、優れた細胞製剤
として、自己免疫疾患、アレルギーに対する治療および
予防に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の可溶性ファイブロネクチン存在下で
誘導した樹状細胞の、フローサイトメーターによる表面
抗原の解析結果を示すヒストグラム。
【図2】実施例4の固相化ファイブロネクチン存在下で
誘導した樹状細胞の、フローサイトメーターによる表面
抗原の解析結果を示すヒストグラム。
【図3】実施例5の可溶性ファイブロネクチン存在下で
誘導した樹状細胞の、リンパ球混合試験による抗原提示
能を示す折線グラフ。
【図4】実施例6の固相化ファイブロネクチン存在下で
誘導した樹状細胞の、リンパ球混合試験による抗原提示
能を示す折線グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/00 A61P 37/08 37/08 C12N 5/00 E Fターム(参考) 4B065 AA94X BB19 BB23 BC01 BC50 CA44 4C087 BB33 BB34 BB44 BB59 BB64 NA14 ZA89 ZB01 ZB13 ZB15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹状細胞の前駆細胞から、可溶性もしく
    は固相化ファイブロネクチン分子と分化誘導剤との存在
    下で分化誘導培養を経て作製された、MHC クラスII、CD
    40、CD80、CD86分子の中から選ばれる少なくとも1種の
    分子の発現が抑制されまたは陰性である樹状細胞。
  2. 【請求項2】 樹状細胞の前駆細胞が、骨髄細胞、臍帯
    血由来細胞、または末梢血由来細胞である請求項1に記
    載の樹状細胞。
  3. 【請求項3】 分化誘導剤として、顆粒球マクロファー
    ジコロニー刺激因子(GM-CSF)、インターロイキン-4(IL-
    4)の組み合わせ、あるいはGM-CSF、IL-4、腫瘍壊死因子
    (TNF-α) の組み合わせが用いられる請求項1または2
    に記載の樹状細胞。
  4. 【請求項4】可溶性または固相化ファイブロネクチン
    が、ヒト由来のファイブロネクチンである請求項1〜3
    のいずれかに記載の樹状細胞。
  5. 【請求項5】 樹状細胞の前駆細胞を、可溶性もしくは
    固相化ファイブロネクチン分子と分化誘導剤との存在下
    で分化誘導培養することを特徴とする、MHCクラスII、C
    D40、CD80、CD86分子の中から選ばれる少なくとも1種
    の分子の発現が抑制されまたは陰性である樹状細胞の製
    造法。
  6. 【請求項6】 樹状細胞の前駆細胞が、骨髄細胞、臍帯
    血由来細胞、または末梢血由来細胞である請求項5に記
    載の樹状細胞の製造法。
  7. 【請求項7】 分化誘導剤として、顆粒球マクロファー
    ジコロニー刺激因子(GM-CSF)、インターロイキン-4(IL-
    4)の組み合わせ、あるいはGM-CSF、IL-4、腫瘍壊死因子
    (TNF-α) の組み合わせが用いられる請求項5〜6のい
    ずれかに記載の樹状細胞の製造法。
  8. 【請求項8】 可溶性または固相化ファイブロネチクン
    として、ヒト由来のファイブロネクチンを用いる請求項
    5〜7のいずれかに記載の樹状細胞の製造法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかに記載の樹状細
    胞を主成分とする細胞製剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれかに記載の樹状
    細胞を主成分とし、製剤化することを特徴とする細胞製
    剤の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063363A1 (ja) * 2003-01-16 2004-07-29 Kansai Technology Licensing Organization Co. Ltd. 樹状細胞の異なるサブセット
JP2004298181A (ja) * 2003-03-18 2004-10-28 Kirin Brewery Co Ltd 免疫制御性樹状細胞の調製法およびその用途

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