JP2002055479A - トナー用添加剤及びトナー - Google Patents

トナー用添加剤及びトナー

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JP2002055479A JP2000242822A JP2000242822A JP2002055479A JP 2002055479 A JP2002055479 A JP 2002055479A JP 2000242822 A JP2000242822 A JP 2000242822A JP 2000242822 A JP2000242822 A JP 2000242822A JP 2002055479 A JP2002055479 A JP 2002055479A
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Hiroshi Yamauchi
博史 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー用添加剤である微粒子の感光体ドラム
等への付着による画像悪化がなく、電子写真機、複写
機、プリンター等の部品を傷めることもなく、トナーの
定着温度を低温に抑えることのできるトナー用添加剤及
びトナーを提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和基を有する単量体が乳
化重合又はソープフリー重合により重合され、分子量1
00万以下、フロー軟化温度170℃以下、ガラス転移
温度が50℃以上であり、且つ、0.05〜10μmの
平均粒子径を有する微粒子よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー用添加剤及
びこれを用いたトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真機、複写機、プリンター等に使
用するトナーに配合される添加剤(以下「トナー用添加
剤」と記す)としては、トナーの流動性を向上させるた
めに、機械的強度や耐熱強度にすぐれたものが要求され
る。従来、このような添加剤としては、シリカ、アルミ
ナ、チタニア、珪素とアルミニウムの共酸化物等の無機
系材料を用いたもの(特開昭58−216252号公
報)や、アクリル系樹脂等の有機系材料からなる微粒子
を用いたもの(特開平7−140700号公報)などが
一般的に用いられてきた。
【0003】しかし、特開昭58−216252号公報
に記載のトナーは、無機系材料の微粒子は硬度が高すぎ
るため、感光体ドラムを傷めやすく、トナー用樹脂との
混合中にトナー粒子がトナー用樹脂内に埋没して流動性
の向上効果すら失われる。又、平均粒子径が100nm
以下の小さいものに限定されるため、合着防止のための
トナー用樹脂間のスペーサー的役割を充分に果たせない
という問題があった。
【0004】又、特開平7−140700号公報に記載
のトナーでは、トナー用樹脂への付着性が悪く、トナー
を紙へ転写する工程でトナーや微粒子そのものが感光体
ドラムへ多数付着し、その後のクリーニング工程におい
てもクリーニング残りが生じて画像を悪化させるという
問題があった。
【0005】電子写真機等においては、トナーを紙等へ
転写した後、例えばヒートローラー等を用いて熱定着さ
せる定着工程を経るのが一般的である。近年、電子写真
現像の高速化に伴い、定着工程において定着温度の低温
化が求められている。低温定着性は、省エネルギー対策
面でも一般的に求められている性能である。
【0006】しかし、無機系若しくは有機系の微粒子を
用いた場合、トナー用樹脂のみの場合に比べて、無機系
材料からなる微粒子を用いると約10〜20℃、従来の
アクリル樹脂等の有機系材料からなる微粒子を用いると
約10℃、それぞれトナーの定着温度を上昇させること
になるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点に鑑み、トナー用添加剤である微粒子の感光体ドラ
ム等への付着による画像悪化がなく、電子写真機、複写
機、プリンター等の部品を傷めることもなく、トナーの
定着温度を低温に抑えることのできるトナー用添加剤及
びトナーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のトナー用添加剤
は、分子内にエチレン性不飽和基を有する単量体が乳化
重合又はソープフリー重合により重合され、分子量10
0万以下、フロー軟化温度170℃以下、ガラス転移温
度が50℃以上であり、且つ、0.05〜10μmの平
均粒子径を有する微粒子よりなることを特徴とするもの
である。
【0009】分子内にエチレン性不飽和基を有する単量
体が乳化重合又はソープフリー重合により重合して得ら
れる微粒子は、分子量が100万以下、フロー軟化温度
が170℃以下、ガラス転移温度が50℃以上であり、
且つ、0.05〜10μmの平均粒子径を有するもので
ある。この微粒子は、例えば、水又は水を主成分とする
分散媒中で、分子内にエチレン性不飽和基を有する単量
体が乳化重合又はソープフリー重合されてなるエマルジ
ョンを乾燥させた粉体として得られる。
【0010】分散媒としての水はイオン交換水又は純水
であることが好ましい。又、水を主成分とする分散媒と
は、水と、例えば、メタノールのような有機溶剤、界面
活性剤や乳化剤やポリビニルアルコール等の様な水溶性
高分子系保護コロイドなどとの混合水溶液を意味する。
【0011】上記界面活性剤や乳化剤や保護コロイド等
は、本発明の課題達成を阻害しない限り、反応性であっ
てもよく、非反応性であってもよい。反応性界面活性剤
としては、例えば、ラジカル重合性のプロペニル基が導
入されたアニオン系反応性界面活性剤やノニオン系反応
性界面活性剤等が挙げられる。これら界面活性剤や乳化
剤や保護コロイド等は単独で用いられてもよく、2種類
以上が併用されてもよい。
【0012】本発明において用いられる、分子内にエチ
レン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、スチ
レン系単量体、アクリル系単量体、分子内にエチレン性
不飽和基を2個以上有する単量体等が挙げられる。
【0013】上記スチレン系単量体としては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチ
レン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルス
チレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,5−トリ
メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p
−n−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p
−n−オクチルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、
p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−ク
ロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、スチレンス
ルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム等が
挙げられ、中でもスチレンが好適に用いられる。これら
のエチレン性不飽和基を有する単量体は、単独で用いら
れてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0014】上記アクリル系単量体としては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド
等が挙げられ、中でもアクリル酸ブチルが好適に用いら
れる。これらのアクリル系単量体は単独で用いられても
よく、2種類以上が併用されてもよい。
【0015】又、分子内にエチレン性不飽和基を2個以
上有する単量体(以下、単に「エチレン性不飽和基含有
単量体」と略記する)としては、例えば、ジビニルベン
ゼン、ジビニルトルエン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキシドジ(メタ)アクリ
レート、テトラエチレンオキシドジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタ
ントリアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。尚、ここでいう
(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリ
レートを意味する。これらの単量体は単独で用いられて
もよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0016】上記エチレン性不飽和基含有単量体のラジ
カル重合反応を促進させるためには、重合開始剤を添加
するのが好ましい。上記重合開始剤としては、例えば、
過酸化水素水、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、
過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩などが挙げられ、これら
は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されても
よい。
【0017】本発明のトナー用添加剤に用いられる微粒
子の重量平均分子量は100万以下であることが好まし
い。重量平均分子量が100万を超えると、トナー用樹
脂表面への付着性が低下してクリーニング不良を起こし
易くなり、トナーフィルミング等が発生することがあ
る。
【0018】上記微粒子の作製において、重量平均分子
量を100万以下とするためには、例えば下記のいずれ
かの手法を採用することが望ましい。 (1)重合時において、エチレン性不飽和基含有単量体
に対して重合開始剤を0.5重量部以上添加する。 (2)重合温度を80℃以上にする。 (3)重合時に連鎖移動剤を添加する。 (4)重合時にアルコールを添加する。
【0019】上記重量平均分子量の測定は一般的な方法
でよく、例えば、GPCによる方法が挙げられる。該G
PC法では、固体試料0.1gと、固体試料を溶解可能
な溶媒、例えば、テトラヒドロフランを10g混合、溶
解して液体試料とした後、GPCにより測定を行い、得
られたメインピーク値を分子量とする。
【0020】上記連鎖移動剤としては特に限定されず、
例えば、n−ドデシルメルカプタン、n−デシルメルカ
プタン、n−オクチルメルカプタン等が挙げられる。
又、上記アルコールとしては、例えば、エタノール、メ
タノール等が挙げられ、単独で用いられてもよく、2種
類以上が併用されてもよい。
【0021】本発明のトナー用添加剤を得るためのエマ
ルジョンの作製方法は特に限定されるものではなく、例
えば、下記の方法が可能である。攪拌機、窒素導入管及
び還流冷却器を備えたセパラブルフラスコ等の反応容器
中に、水や水を主成分とする分散媒、エチレン性不飽和
基含有単量体の各所定量を仕込み、窒素ガス等の不活性
ガス気流下、一定の攪拌条件下で70℃に昇温した後、
重合開始剤を添加し、ラジカル重合反応によるソープフ
リー重合を開始する。その後、反応系の温度を70℃に
維持し、24時間でソープフリー重合を完了させること
により、所望のエマルジョンを得ることができる。
【0022】得られたエマルジョンを乾燥させることに
より、樹脂微粒子からなるトナー用添加剤が得られる。
上記乾燥の方法としては、凍結乾燥法、噴霧乾燥法、熱
風乾燥法、真空乾燥法等が挙げられるが、微粒子が実質
的に球形を維持できる方法であればいずれの方法でもよ
い。噴霧乾燥法に用いる装置としては、例えば、藤崎電
機社製の噴霧乾燥機(商品名「MDL−050」、「M
DP−050」)等が挙げられる。
【0023】本発明において用いられる微粒子のフロー
軟化温度は170℃以下であることが必要である。好ま
しくは150℃以下であり、より好ましくは140℃以
下である。フロー軟化温度が170℃を超えると、トナ
ー用樹脂表面への付着性が低下して、ヒートローラーに
よる紙等への定着工程で、トナー用添加剤を添加しない
場合に比べて定着温度を10℃以上上昇させることにな
る。
【0024】上記フロー軟化温度は以下の方法で測定さ
れた温度を意味する。例えば、島津製作所社製の商品名
「フローテスター」を用いた測定法で、試料1gを採取
し、ダイ径1mm、ダイ長1mmのダイを用いて荷重2
0kg、昇温法で測定を開始し、得られた温度−長さ曲
線を1/2法で解析を行い、得られた温度をフロー軟化
温度とする。
【0025】上記微粒子のガラス転移温度は50℃以上
である。ガラス転移温度が50℃よりも低いと、トナー
樹脂同士が熱によって合着することが促進され、結果と
してトナーの保存性を悪化させることになる。又、ガラ
ス転移温度が110℃以上であるとトナーの定着温度を
上昇させることになり、高速現像の目的を達成できなく
なる。好ましくは、80〜110℃である。
【0026】上記微粒子の平均粒子径は、0.05〜1
0μmの範囲とされる。平均粒子径が0.05μmより
も小さくなると、トナー用樹脂同士の合着を防ぐための
充分な距離を保ことができず、トナーの流動性が向上さ
れない。平均粒子径が10μmよりも大きくなると、画
像形成後にノイズとして画像を悪化させてしまう。
【0027】上記平均粒子径とは以下の方法で測定され
る値を意味する。即ち、レーザー回析散乱を利用した粒
度分析計を用いて、イオン交換水や純水で希釈したエマ
ルジョン中の微粒子の粒子径を測定し、体積平均粒子径
をもって平均粒子径とする。尚、上記粒度分析計の具体
例としては、例えば、日機装社製の商品名「マイクロト
ラックUPA粒度分析計」等が挙げられる。
【0028】上記微粒子のCv値は、20%以下である
ことが好ましく、より好ましくは10%以下である。C
v値が20%を超えると、微粒子同士の粒径のばらつき
が顕著となり、トナー用樹脂への添加量を増やさなけれ
ばならず、添加量が増加すると現像後の画像の悪化の原
因となることがある。上記Cv値は、粒径測定法により
得られる平均粒子径と、同様にして得られる標準偏差値
を用いて次式で示される値である。 Cv(%)=(標準偏差/平均粒子径)×100
【0029】上述のトナー用添加剤が用いられたトナー
もまた本発明のうちの一つである。
【0030】(作用)本発明のトナー用添加剤は、トナ
ー用樹脂と混合後もその形態を維持し、トナー用樹脂や
トナー用添加剤微粒子が感光体ドラム等へ付着すること
による画像悪化を防止しつつ、且つ、外力による割れや
欠け等を起こすことがなく、電子写真機、複写機、プリ
ンター等の部品を損傷することがない。更に、上記トナ
ー用添加剤により定着温度の上昇が10℃以内に抑えら
れ、高速印刷が可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。なお、ここでいう「部」とは「重量部」を意味す
る。 (実施例1)攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備え
た容量2000mlのセパラブルフラスコに、イオン交
換水567部、スチレン85部、ブチルアクリレート1
5部、反応性界面活性剤(第一工業製薬社製、商品名
「HS−10」)0.1部を入れ、窒素気流下、一定の
攪拌条件下で70℃に昇温し、30分経過後に重合開始
剤、過硫酸アンモニウム0.7部を加えて重合を開始し
た。その後反応系の温度を70℃に維持し、約24時間
で重合を完了した。
【0032】(実施例2)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量3000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水900部、スチレン85部、ブチルア
クリレート15部、反応性界面活性剤(第一工業製薬社
製、商品名「HS−10」)0.03部を入れ、窒素気
流下、一定の攪拌条件下で70℃に昇温し、30分経過
後に重合開始剤、過硫酸アンモニウム6.7部を加えて
重合を開始した。その後反応系の温度を70℃に維持
し、約24時間で重合を完了した。
【0033】(実施例3)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量2000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水567部、スチレン85部、ブチルア
クリレート15部、反応性界面活性剤(第一工業製薬社
製、商品名「HS−10」)0.1部を入れ、窒素気流
下、一定の攪拌条件下で80℃に昇温し、30分経過後
に重合開始剤、過硫酸アンモニウム0.5部を加えて重
合を開始した。その後反応系の温度を80℃に維持し、
約24時間で重合を完了した。
【0034】(実施例4)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量2000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水567部、スチレン85部、ブチルア
クリレート15部、反応性界面活性剤(第一工業製薬社
製、商品名「HS−10」)0.1部、n−ドデシルメ
ルカプタン1部を入れ、窒素気流下、一定の攪拌条件下
で70℃に昇温し、30分経過後に重合開始剤、過硫酸
アンモニウム0.7部を加えて重合を開始した。その後
反応系の温度を70℃に維持し、約24時間で重合を完
了した。
【0035】(実施例5)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量2000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水500部、メタノール67部、スチレ
ン85部、ブチルアクリレート15部、反応性界面活性
剤(第一工業製薬社製、商品名「HS−10」)0.1
部を入れ、窒素気流下、一定の攪拌条件下で70℃に昇
温し、30分経過後に重合開始剤、過硫酸アンモニウム
0.7部を加えて重合を開始した。その後反応系の温度
を70℃に維持し、約24時間で重合を完了した。
【0036】(比較例1)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量3000mlのセパラブルフラスコ
に、ジビニルベンゼン−55を100部、ポリビニルピ
ロリドン22部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル10部、過酸化ベンゾイル0.5部、メタノール11
00部を入れ、窒素気流下、一定の攪拌条件下で70℃
に昇温して重合を開始した。その後反応系の温度を70
℃に維持し、約24時間で重合を完了した。
【0037】(比較例2)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量1000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水200部及びドデシル硫酸ナトリウム
3部を仕込み、窒素ガスを通しながら70℃に加温し、
攪拌下で過硫酸アンモニウム0.1部を添加し、更にメ
チルメタクリレート60部、スチレン10部、ブチルア
クリレート20部、エチレングリコールジメタクリレー
ト10部からなるモノマー混合物を1時間かけて滴下
し、攪拌を1時間続けた。
【0038】(比較例3)攪拌機、窒素導入管及び還流
冷却器を備えた容量3000mlのセパラブルフラスコ
に、イオン交換水400部、スチレン91部、メタクリ
ル酸メチル9部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.05部を入れ、攪拌しながら温浴にて75℃に
加温し、過硫酸カリウム0.1部を添加し、攪拌下75
℃に維持して8時間乳化重合反応を行った。
【0039】実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた
微粒子の乾燥後の、平均粒子径、ガラス転移温度、フロ
ー軟化温度、重量平均分子量及びCv値を測定し、その
結果を表1に示した。
【0040】又、得られたそれぞれの微粒子2部を、ス
チレンとブチルアクリレート若しくはメチルメタクリレ
ートとの共重合体を結着剤樹脂(ガラス転移温度68.
3℃、フロー軟化温度127.4℃)として用いた電子
写真用トナー粉末100部に加え、混合して現像剤とし
た。上記現像剤と市販の複写機を用いて、黒ベタ画像を
定着機によって作製し、定着温度試験試料とした。紙に
よる摩擦試験で定着温度試験試料を5回の往復回数で摩
擦し、摩擦後の黒ベタ部の画像濃度が70%以上残った
コピーが得られたときのヒートロール温度を定着温度と
した。この試験結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかな通り、本発明のトナー用
添加剤を用いた実施例1〜5では、トナーの定着温度が
10℃以上上昇することがなく、且つ、トナーの流動性
が向上し、フィルミングの発生を減少させることがで
き、トナー用添加剤として好適に使用できるものであっ
た。これに対して、比較例1〜3のトナー用添加剤は、
いずれも分子量が100万以上であるか、若しくはゲル
化して測定不能であり、フロー軟化温度がいずれも17
0℃を大きく超えるものであるため、トナーの定着温度
を10℃以上上昇させるだけでなく、感光体ドラムのク
リーニング性能の向上性が乏しく、トナー用添加剤とし
ては不適であった。
【0043】
【発明の効果】本発明のトナー用添加剤及びトナーは、
ガラス転移温度が50℃以上、且つ、分子量が100万
以下即ちフロー軟化温度が170℃以下である微粒子を
使用したものであるから、感光体ドラム等への付着によ
る画像悪化を防止し、且つ、電子写真機、複写機、プリ
ンター等の部品を損傷することがないだけでなく、トナ
ーフィルミング現象を起こさず、トナーの定着温度を低
温に抑え、その結果電子写真の現像高速化を障害なく達
成することができるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にエチレン性不飽和基を有する単
    量体が乳化重合又はソープフリー重合により重合され、
    分子量100万以下、フロー軟化温度170℃以下、ガ
    ラス転移温度50℃以上であり、且つ、0.05〜10
    μmの平均粒子径を有する微粒子よりなることを特徴と
    するトナー用添加剤。
  2. 【請求項2】 微粒子は、分子内にエチレン性不飽和基
    を有する単量体100重量部に対して重合開始剤が0.
    5重量部以上添加されて重合されたものであることを特
    徴とする請求項1記載のトナー用添加剤。
  3. 【請求項3】 微粒子は、分子内にエチレン性不飽和基
    を有する単量体が80℃以上の温度によって重合された
    ものであることを特徴とする請求項1又は2記載のトナ
    ー用添加剤。
  4. 【請求項4】 微粒子は、分子内にエチレン性不飽和基
    を有する単量体に連鎖移動剤又はアルコールを添加して
    重合されたものであることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項記載のトナー用添加剤。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載のト
    ナー用添加剤が用いられてなることを特徴とするトナ
    ー。
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