JP2002053282A - 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機 - Google Patents

回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機

Info

Publication number
JP2002053282A
JP2002053282A JP2000237276A JP2000237276A JP2002053282A JP 2002053282 A JP2002053282 A JP 2002053282A JP 2000237276 A JP2000237276 A JP 2000237276A JP 2000237276 A JP2000237276 A JP 2000237276A JP 2002053282 A JP2002053282 A JP 2002053282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
shaft
gear
reduction gear
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000237276A
Other languages
English (en)
Inventor
Satomi Yamada
里見 山田
Keiichi Oda
恵一 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000237276A priority Critical patent/JP2002053282A/ja
Publication of JP2002053282A publication Critical patent/JP2002053282A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B23/00Component parts of escalators or moving walkways
    • B66B23/02Driving gear
    • B66B23/026Driving gear with a drive or carrying sprocket wheel located at end portions

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 「静音」及び「低コスト」を実現しながらコ
ンパクト化を図り、(回転輸送機としての)エスカレー
タの踏段内に減速装置を設置することを可能にする。 【解決手段】 モータ112を、その軸方向がエスカレ
ータの各踏段の長手方向と平行となるように配置し、減
速機111の減速機構を平行軸歯車機構によって構成す
ると共に、該減速機111の出力軸119を、モータ1
12のモータ軸113と平行に配置し、減速機の出力軸
119を一対の出力軸軸受137、138によって減速
機の歯車箱115に支持すると共に、その両端を各出力
軸軸受137、138から歯車箱115外にそれぞれ突
出・延在させ、延在させた出力軸119にエスカレータ
の踏段を駆動するための一対のスプロケットを直接的に
組込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、狭義にはエスカレ
ータ、広義には該エスカレータや移動歩道のように、チ
ェーンや無端ベルトを回転させることによって、踏段や
ゴムプレートを無端状に駆動し、該踏段やゴムプレート
の上に人や物を載せて輸送する「回転輸送機」を駆動す
るための駆動装置に係る。又、該駆動装置に用いるモー
タ付き減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】図4、図5に示すように、従来一般に、
エスカレータ(回転輸送機)ESの駆動は、モータ12
の回転を減速機11によって減速し、チェーン8を介し
てエスカレータESの踏段(回転体)駆動用のスプロケ
ット(チェーン歯車)14を駆動するという形態で行わ
れている。
【0003】図6は、エスカレータESを駆動するため
のモータ付きの減速機(以下単に減速装置と称す)の詳
細を示す。
【0004】モータ12の出力軸であるモータ軸12a
と減速機11の入力軸16はカップリング27で連結さ
れている。
【0005】減速機11は、底面設置型の歯車箱15
に、入力軸16と第1、第2の中間軸17、18と出力
軸19とを互いに平行に且つ水平方向に並べて配設し、
入力軸16と第1の中間軸17との間、第1の中間軸1
7と第2の中間軸18との間、第2の中間軸18と出力
軸19との間に、それぞれ歯車の噛み合いによる第1〜
第3の減速段21、22、23を形成したものである。
【0006】入力軸16、第1、第2中間軸17、1
8、及び出力軸19を回転自在に支持している軸受B1
〜B4は、歯車箱15の側面に沿うようにほぼ横一列に
並んで取付けられている。
【0007】減速機11の出力軸19の軸端は、歯車箱
15の一側面から外部に突出しており、ここに出力スプ
ロケット25が取り付けられている。出力スプロケット
25にはチェーン8が巻回されており、図4、図5に示
されるように、このチェーン8を介して前記エスカレー
タESの踏段駆動用のスプロケット14が駆動される。
スプロケット14が駆動されると、踏段チェーン用スプ
ロケット28を介して踏段チェーン30が回転し、図示
せぬ踏段が所定の速度で駆動される。なお、図の符号3
2はエスカレータの手摺り、BRは電磁ブレーキであ
る。
【0008】従来実際に稼働しているエスカレータとし
ては、上述したようなチェーンタイプが殆どであるが、
一方、チェーンを用いないで踏段駆動用のスプロケット
を駆動する構造も、例えば、特開昭62−27291号
公報において提案されている。
【0009】この構造は、図7に示されるように、減速
機40の減速機構を遊星歯車機構によって構成し、これ
をモータ42と一体化している。減速機40の出力軸4
4には出力歯車46が設けられ、歯車48及び50の双
方と噛合している。これにより踏段Sの駆動軸52及び
手摺駆動軸54が回転され、踏段駆動用のスプロケット
56及び手摺駆動輪58がそれぞれ駆動されるようにな
っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年、エスカレータの
需要はますます増大する傾向にあり、しかもその設置場
所が多様化したことに伴い、エスカレータの駆動装置に
ついても必然的に小型化、コンパクト化、或いは低コス
ト化が強く求められるようになってきている。
【0011】また、低騒音化についてもより強く求めら
れるようになってきており、たとえコンパクト化に優れ
ようとも、騒音や振動が大きいエスカレータが受け入れ
られる状況ではなくなってきている。
【0012】しかしながら、上述したチェーンを用いる
タイプの従来の駆動装置10の場合は、(低騒音化につ
いては比較的実現し易いものの)減速装置専用の別途の
設置スペースが必要であるという大きな問題があった。
しかも、減速機11とモータ12との間をカップリング
27で連結するというような構造上の特徴により、減速
装置自体の外形寸法がかなり大きくなってしまっている
だけでなく、更にチェーン8を介して踏段駆動用のスプ
ロケット14を駆動する構造であったため、その必要と
する設置空間自体も相当大きなものを必要とした。
【0013】又、チェーン8の潤滑など、装置のメンテ
ナンスが大変であるという問題もあった。
【0014】更には、「片側」のスプロケット14から
踏段の全駆動力を与える構造であったため、スプロケッ
ト軸14aにラジアル方向のモーメントが発生し、その
ため軸受14bを含むその支持系統の強度も高くする必
要があった。
【0015】一方、特開昭62−27291号公報にお
いて開示されているような構造にあっては、減速装置の
専用スペースの省略という観点においては、チェーンを
用いたものに比べて相応の効果が得られているものの、
遊星歯車構造の減速機40を採用している上に、様々の
歯車46、48、50の噛合騒音がこれに加わるため、
どうしても振動や騒音が大きくなり易く、それが踏段の
直ぐ下から発散してくるため、「静音」に関する対策が
難しいという問題があった。
【0016】又、踏段駆動軸52の駆動用歯車50ある
いは手摺駆動軸54の駆動用歯車48等は主に芯間距離
を確保するためだけに用いられており、せっかくモータ
42及び減速機40を小型化していながら、それが装置
全体の小型化に必ずしも反映されておらず、無駄な空間
が多いという問題もあった。更には、出力トルクレベル
の高トルクを受け持つ大きな歯車46、50が振分けの
ためだけに並んでおり、そのための歯車箱59のコスト
も大きく、全体として極めて高コストにならざるを得な
いという問題もあった。
【0017】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
為されたものであって、低騒音化、低コスト化を実現し
ながら減速装置の専用スペースの省略を図ることで、
(エスカレータ等の)回転輸送機の設置の自由度を飛躍
的に向上させ、又、メンテナンスの簡易な駆動装置を提
供することをその課題とし、合わせて該駆動装置に用い
るのに最適なモータ付きの減速機(減速装置)を提供す
ることをその課題としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、モー
タの回転を減速機によって減速し、該減速機の出力によ
って回転輸送機の一対の駆動用スプロケットを駆動する
回転輸送機の駆動装置において、前記モータを、その軸
方向が前記回転輸送機の駆動用スプロケットの軸方向と
平行となるように配置し、前記減速機の減速機構を平行
軸歯車機構によって構成すると共に、該減速機の出力軸
を、前記モータの出力軸であるモータ軸と平行に配置
し、該出力軸を一対の出力軸軸受によって減速機の歯車
箱に支持すると共に、その両端を各出力軸軸受から歯車
箱外にそれぞれ突出・延在させ、且つ該出力軸の延在部
に、前記回転輸送機の前記一対の駆動用スプロケットを
それぞれ直接的に連結したことにより、上記課題を解決
したものである。
【0019】本発明に係る駆動装置にあっては、従来の
ようにチェーンによって駆動用スプロケットを駆動する
のではなく、減速機の出力軸の両端を歯車箱外にそれぞ
れ延在させ、該スプロケットをこの減速機の出力軸によ
って直接駆動するようにしている。
【0020】この結果、チェーンの潤滑等のメインテナ
ンスが不要になるだけでなく、駆動系の信頼性自体もよ
り向上し、何よりも、モータ及び減速機のすべてをエス
カレータの踏段等の回転輸送機の回転体の内側に収容す
ることが可能となり、駆動装置設置のための別途の空間
を必要としない。
【0021】又、一対のスプロケットの双方に減速機か
らの駆動力が均等に与えられるため、スプロケットの駆
動軸(即ち減速機の出力軸)にチェーン駆動のときのよ
うな大きなラジアル方向のモーメントが発生することも
ない。
【0022】又、全ての軸が減速(トルク増幅)に直接
的に寄与しており、無駄な空間が殆どないため、駆動装
置全体としての設置空間(占有空間)は、特開昭62−
27291号公報に開示された構造に比べても小さく抑
えられている。
【0023】推測するに、特開昭62−27291号公
報にて開示された構造における遊星歯車減速機40の出
力軸44は、遊星歯車機構の構造上モータ42と同軸
(1本)となってしまうため、その出力軸44に2つの
スプロケット56をダイレクトに取り付けることは当然
不可能であり、又、その関係もあって、振分け実現のた
めに、出力トルクレベルの軸44、52を敢えて2本も
ただ単に並べるという無駄な構造を採用せざるを得なか
ったものと考えらえる。その結果、減速機40の出力を
2つのスプロケット56に振り分けるために、強大化し
たトルクを受け持つ歯車48を単にいわば「アイドラ」
的に介装することになり、コスト的にも無駄な面がある
構造となってしまっていたと考えられる。
【0024】これに対し、本発明は、全ての歯車軸が減
速に寄与しており、無駄な空間や無駄な構造が存在しな
い。従ってコスト的にも極めて有利である。
【0025】一方、「静音」に関しては、減速機の減速
機構として遊星歯車機構より遥かに低騒音である平行軸
歯車機構が採用されており、先ず騒音、振動の発生自体
が低減されている。その上、踏段等の回転体を駆動する
スプロケットの駆動軸の大半を含め、「駆動系全体」が
そっくりモータケース又は歯車箱の中にほぼ密封状態で
収容されている。即ち、従来の構造におけるチェーン8
のような密封にしにくい部分が一切存在しない。そのた
め遮音対策を施しやすく、「静音化」に関して、特開昭
62−27291号公報に開示された構造に対しては勿
論、チェーン駆動の構造に対しても何ら遜色はなく、必
要ならば、ケーシングの厚さを厚くする等の比較的簡易
な設計変更で更なる静音化を図ることも可能である。
【0026】本発明は、「静音」を低コストで実現しな
がら、駆動装置全体をそのままエスカレータの踏段等の
回転体の内部に収容することを可能とするものであり、
回転輸送機の設置の自由度を飛躍的に向上させることが
できる。
【0027】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明をより効果的に実現するための回転輸送機用モータ付
き減速機(減速装置)を提供するべく創案されたもの
で、モータの出力軸であるモータ軸を前記減速機の歯車
箱の内部に直接挿入し、該モータ軸と減速機の入力軸と
を同軸に配置すると共に、両者を継手によって連結し、
且つ、この減速機の入力軸のモータ側の軸受を、減速機
の2段目以降の歯車軸のモータ側の軸受が存在する位置
よりも反モータ側にシフトして配置したことを特徴とす
る。
【0028】この発明に係る減速装置においては、モー
タの出力軸であるモータ軸の先端を直接歯車箱内に挿入
しているので、「継ケーシング」によるモータ出力軸と
減速機入力軸の結合を廃止することができ、その分モー
タ軸方向の長さを短縮できる。
【0029】又、減速機内の各歯車軸の(モータ側の)
軸受を、従来のように単純に一列に配列するのではな
く、入力軸の(モータ側の)軸受に関しては、この配置
位置を減速機の2段目以降の歯車軸の軸受が存在する位
置よりも反モータ側にシフトさせるようにしたため、こ
のシフトしたことによって確保される空間に前述のモー
タ軸と入力軸との継手を配置することができるようにな
り、モータ軸方向の長さを一層短縮することができる。
この結果、モータ及び減速機を更に容易に踏段の内側に
納めることができるようになる。
【0030】なお、この場合に、更に、モータ軸の減速
機側に回転輸送機の回転体の動きに慣性力を与えるため
のフライホイールが装備されるとともに、このフライホ
イールの更に減速機側にモータ軸の減速機側の軸受を配
置するようにするようにすると(請求項3)、設置空間
を一層有効に活用することができる(後述)。
【0031】又、上述の減速装置の歯車は全てヘリカル
ピニオン&ギヤにするのが好ましい。そうすることで、
一層の低騒音化を図ることができる。
【0032】なお、冒頭で述べたように、本明細書にお
いて、「回転輸送機」とは、エスカレータや移動歩道の
ように、チェーンや無端ベルトを回転させることによっ
て、踏段やゴムプレート等の回転体を無端状に駆動し、
該踏段やゴムプレートの上に人や物を載せて輸送するも
のを言い、便宜上、以下「エスカレータ」の名称で代表
させる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0034】図1は本発明の実施形態に係るエレベータ
駆動装置に用いるモータ付き減速機(減速装置)の概略
平面図であり、図2は同概略側面図、図3は減速装置部
分の詳細断面図である。
【0035】この駆動装置100は、減速機111とモ
ータ112を、継ケーシングを介さずに直接一体に結合
したものである。
【0036】モータ112のモータ軸(出力軸)113
にはフライホイール109が装着されており、モータ軸
113の一方の軸受114は、該フライホイール109
の更に減速機111側に配置されている。又、モータ軸
113の先端はそのまま減速機111の歯車箱115内
に挿入されている。なお、モータ112のケーシング1
07は、フライホイール109を含めてモータ全体を密
封状態で取り囲んでいる。
【0037】減速機111は、いわゆる平行軸歯車機構
の減速機であり、歯車箱115を備える。この歯車箱1
15内には、入力軸116、第1、第2中間軸117、
118、及び出力軸119が互いに平行に、それぞれ軸
受け131〜138を介して配設してある。入力軸11
6上のヘリカル(斜歯)ピニオン140と第1中間軸1
17上のヘリカルギヤ141との噛み合いによって第1
減速段151が、第1中間軸117上のヘリカルピニオ
ン142と第2中間軸118上のヘリカルギヤ143と
の噛み合いによって第2減速段152が、第2中間軸1
18上のヘリカルピニオン144と出力軸119上のヘ
リカルギヤ145との噛み合いによって第3減速段15
3がそれぞれ形成される。
【0038】入力軸116周りの構成に着目すると、こ
の入力軸116は一対の軸受131、132を介してモ
ータ軸と同軸に両持ち支持されており、この軸受13
1、132間のほぼ中央にヘリカル(斜歯)ピニオン1
40が一体的に形成されている。軸受131、132の
うち、モータ側の軸受131は2段目以降の歯車軸(第
1、第2中間軸117、118及び出力軸119)のモ
ータ側の軸受133、135、137の配置位置に比べ
て反モータ側(図3の上側)にシフトされた位置に配置
されており、このシフトによって確保される空間に、モ
ータ軸113と入力軸116とを連結する継手120が
配置されている。なお、図の符号160は軸受131を
支持するために歯車箱中央付近に突出形成された突起部
である。
【0039】入力軸116の先端116aは歯車箱外に
まで突出・延在されており、この部分にモータ112の
モータ軸113(及び入力軸116)を制動するための
電磁ブレーキBRが付設されている。この電磁ブレーキ
BRは、エスカレータ停止時における踏段の固定を維持
するために、及び、運転状態からの停止を実現するため
に装備されるもので、その構造自体は周知ものである。
【0040】一方、出力軸119は、歯車箱115内に
おいて一対の出力軸軸受137、138で支持されると
共に、該軸受137、138から歯車箱115外に突出
・延在され、図1に示されるように、その両端は設置ベ
ース170に固定された端部軸受181、182によっ
て支持されている。エスカレータの踏段駆動用のスプロ
ケット172は、この端部軸受181、182と出力軸
軸受137、138との間において出力軸119の延在
部119a、119bに直接的に連結されている。
【0041】なお、図2の斜線部は踏段の移動軌跡を表
わしている。
【0042】又、図の符号174は、歯車箱115を設
置ベース170に対して固定するためのトルクアーム
で、スプロケット172を駆動した際の反力によって歯
車箱全体が回転してしまうの防止するためのものであ
る。又、191〜196はシール材である。
【0043】次にこのエスカレータ駆動装置の作用を説
明する。
【0044】モータ112のモータ軸113の回転は、
歯車箱115の内部に収納された継手120を介して減
速機111の入力軸116に伝達される。モータ軸11
3にはフライホイール109が装備されており、モータ
軸113の回転と共に該フライホイール109も回転す
るが、モータ軸113の(減速機側の)軸受114が、
このフライホイール109の更に減速機側に配置されて
おり、且つ、その下流側で継手120を介在させた上で
減速機111の入力軸116が連結されているため、該
フライホイール109が回転することによる振動等が減
速機111側に伝達されるのを極めて効果的に防止する
ことができる。
【0045】入力軸116に伝達されてきたモータ11
2の回転駆動力は、第1〜第3減速段151〜153を
介して減速及びトルク増幅され、出力軸119に伝達さ
れる。各減速段151〜153はいずれもヘリカルピニ
オン及びヘリカルギヤで構成されているため、噛合騒音
は極めて低く抑えられており、しかも全体が重量級の歯
車箱115でシール材191〜196を介して密封され
ているため、騒音の洩れは小さい。
【0046】出力軸119には踏段駆動用のスプロケッ
ト172が直接取付けられているため、出力軸119の
回転と共に該スプロケット172が同速で回転する。な
おスプロケット172の駆動の反力は、歯車箱115に
取り付けたトルクアーム174を介して設置ベース17
0側から与えられる。
【0047】出力軸119は歯車箱115内の軸受13
7、138及び端部軸受181、182によって4点支
持されているため極めて安定した状態で回転することが
できる。又、一対のスプロケット172、172の双方
に均等に駆動力が伝達されるため、従来のチェーン駆動
タイプの場合に発生していたような大きなラジアル方向
のモーメントが発生することもない。
【0048】次に、エスカレータの踏段内の設置の容易
化に関する作用について説明する。
【0049】即ち、先ずモータ112のモータ軸113
の先端を直接歯車箱115内に挿入し、歯車箱115内
で減速機111の入力軸116と継手120によって結
合している。又、フライフライホイール109について
は、これをモータ軸113に直接取り付けるようにして
いる。この結果、従来の継ケーシングを廃止することが
でき、その分だけ軸方向長の短縮を図ることに成功して
いる。
【0050】又、減速機111内の各歯車軸116〜1
19の(モータ112側の)軸受131、133、13
5、137を、従来のように単純に一列に配列するので
はなく、入力軸116の(モータ側の)軸受131に関
しては、この配置位置を減速機111の2段目以降の歯
車軸117〜119のモータ側の軸受133、135、
137が存在する位置よりも反モータ側にシフトさせる
ようにしたため、このシフトしたことによって確保され
る空間に前述のモータ軸113と入力軸116との継手
120を配置することができるようになり、モータ軸方
向の長さを一層短縮することができている。この結果、
モータ112及び減速機111を更に容易に踏段の内側
に納めることができるようになる。
【0051】又、モータ軸113にフライホイール10
9が直接装備されるとともに、このフライホイール10
9の減速機側にモータ軸113の軸受114を配置する
ようにすると共に、入力軸116の先端を歯車箱115
の外部にまで突出させ、この突出部にモータ112を制
動する電磁ブレーキBRを装備するようにしている。
【0052】この構成による利点は以下の通りである。
【0053】エスカレータの駆動装置の場合、停止時に
おける踏段の固定を維持するために、及び、運転状態か
らの停止を実現するために、電磁ブレーキが付設されて
いるのであるが、このブレーキは、これをそのまま運転
状態からの停止のために作動させると、一般に停止が急
激になり過ぎるため、利用者の安全を確保するためにエ
スカレータの動きに慣性力を与えるフライホイールが併
せて装備される。
【0054】しかしながら、(チェーン駆動のように専
用の設置スペースが確保できている場合には特に問題と
はならなかったものの)本発明のように踏段内に全てを
収めようとした場合にはその配置が問題となる。
【0055】フライホイールを継手を介して連結し、専
用のケーシング内に入れたのでは軸方向長が長くなりす
ぎて減速装置全体を踏段の内側に納めることができなく
なるおそれがある。しかも、このフライホイールはその
機能上かなり大きな直径を有するものであり、特に踏段
の両端部付近での装着が難しい。それは、周知のよう
に、一般にエスカレータの踏段の両端部付近はレール等
の存在により収容の有効空間がかなり小さくなっている
ためである。
【0056】そこで、この実施形態では、前述したよう
に、フライホイール109をモータ112のケーシング
107内においてモータ軸113に直接装着し、且つフ
ライホイール109を取り付けたことによるモータ軸1
13のぶれが入力軸116側に伝達されないように、モ
ータ軸113の軸受114を該フライホイール109の
更に減速機111側に配置している。これによりフライ
ホイール109を踏段の中央付近の比較的余裕のある部
分に装着することができるようになり、軸方向長が長く
なるのを防止しながら、設置空間を一層有効に使うこと
ができるようになる。
【0057】一方、本発明にかかる減速装置100の場
合、モータ112は歯車箱115の横に配置されるよう
になるため、必然的に歯車箱115全体が踏段の片側に
寄って配置されることになる。もとより本発明において
は歯車箱115を踏段の中央に配置させる必要はない
が、歯車箱115が極端に片側に寄ってしまうのは設置
の作業性等の観点からも好ましくない。
【0058】このようにフライホイール109について
はモータ112内に納める一方で、電磁ブレーキBRに
関しては入力軸106の先端側に残しておくようにする
と、歯車箱115を多少とも踏段の中央寄りに配置する
ことができるようになる。
【0059】なお、電磁ブレーキBRはそれほど半径方
向の大きさを必要としないため、踏段の端の方に設置し
ても特に問題とならない。
【0060】なお、上記実施形態においては3段型の平
行軸歯車機構が採用されていたが、本発明では減速機の
段数は特に限定されない。また、上記実施形態において
はトルクアームを用いて歯車箱を固定するようにしてい
たが、歯車箱の設置ベースに対する固定方法は特にこれ
に限定されない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係るエス
カレータ等の回転輸送機の駆動装置によれば、「静音」
及び「低コスト」を実現しながらエスカレータの踏段等
の回転体の内部に減速装置全体を組み込むことができる
ようになるため、回転輸送機設置の自由度を飛躍的に高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエスカレータ駆動装置
の概略平面図
【図2】同じく概略側断面図
【図3】同実施形態における減速装置の要部拡大断面
図、
【図4】従来のエスカレータ駆動装置の例を示す図1相
当の概略平面図
【図5】同じく図2相当の要部拡大断面図
【図6】同じく図3相当の要部拡大断面図
【図7】従来のエスカレータ駆動装置の他の例を示す図
1相当の概略平面図
【符号の説明】
109…フライホイール 100…駆動装置 111…減速機 112…モータ 113…モータ出力軸 114…軸受 115…歯車箱 116…入力軸 117、118…中間軸 119…出力軸 131〜138…軸受 151…第1変速段 152…第2変速段 151…第3変速段 170…設置ベース 172…スプロケット 181、182…端部軸受 F…フライホイール BR…電磁ブレーキ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転を減速機によって減速し、該
    減速機の出力によって回転輸送機の一対の駆動用スプロ
    ケットを駆動する回転輸送機の駆動装置において、 前記モータを、その軸方向が前記回転輸送機の駆動用ス
    プロケットの軸方向と平行となるように配置し、 前記減速機の減速機構を平行軸歯車機構によって構成す
    ると共に、 該減速機の出力軸を、前記モータの出力軸であるモータ
    軸と平行に配置し、 該出力軸を一対の出力軸軸受によって減速機の歯車箱に
    支持すると共に、その両端を各出力軸軸受から歯車箱外
    にそれぞれ突出・延在させ、且つ該出力軸の延在部に、
    前記回転輸送機の前記一対の駆動用スプロケットをそれ
    ぞれ直接的に連結したことを特徴とする回転輸送機の駆
    動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の回転輸送機の駆動装置に
    用いられる回転輸送機用モータ付き減速機であって、 前記モータのモータ軸の先端を前記減速機の歯車箱の内
    部に直接挿入し、 該モータ軸と減速機の入力軸とを同軸に配置すると共
    に、両者を継手によって連結し、且つ、 この減速機の入力軸のモータ側の軸受を、減速機の2段
    目以降の歯車軸のモータ側の軸受が存在する位置よりも
    反モータ側にシフトして配置したことを特徴とする回転
    輸送機用モータ付き減速機。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記モータのモータ軸の減速機側に回転輸送機の回転体
    の動きに慣性力を与えるためのフライホイールが装備さ
    れるとともに、このフライホイールの更に減速機側にモ
    ータ軸の減速機側の軸受を配置したことを特徴とする回
    転輸送機用モータ付き減速機。
JP2000237276A 2000-08-04 2000-08-04 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機 Pending JP2002053282A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000237276A JP2002053282A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000237276A JP2002053282A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002053282A true JP2002053282A (ja) 2002-02-19

Family

ID=18729168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000237276A Pending JP2002053282A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002053282A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1902996A1 (de) * 2006-09-19 2008-03-26 Inventio Ag Fahrtreppe oder Fahrsteig mit Antrieb
CN100450913C (zh) * 2004-10-13 2009-01-14 株式会社日立制作所 乘客传送装置的驱动装置
JP2012188206A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベア減速機の軸受抜き雇装置
CN102730533A (zh) * 2012-07-18 2012-10-17 广州广日电梯工业有限公司 改进的自动扶梯或自动人行道
CN103030055A (zh) * 2011-09-30 2013-04-10 康力电梯股份有限公司 自动扶梯辅助驱动装置
CN103663079A (zh) * 2013-11-11 2014-03-26 安徽费洛卡重工传动有限公司 一种自动扶梯专用减速器

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS429716Y1 (ja) * 1964-10-09 1967-05-26
JPS6078378U (ja) * 1983-11-04 1985-05-31 三菱電機株式会社 乗客搬送装置
JPS6376781U (ja) * 1986-11-05 1988-05-21
JPH0665377U (ja) * 1993-02-25 1994-09-16 石川島播磨重工業株式会社 インクラインの加減速制御装置
JPH07206334A (ja) * 1994-01-19 1995-08-08 Mitsubishi Electric Corp エレベータの巻上装置及びその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS429716Y1 (ja) * 1964-10-09 1967-05-26
JPS6078378U (ja) * 1983-11-04 1985-05-31 三菱電機株式会社 乗客搬送装置
JPS6376781U (ja) * 1986-11-05 1988-05-21
JPH0665377U (ja) * 1993-02-25 1994-09-16 石川島播磨重工業株式会社 インクラインの加減速制御装置
JPH07206334A (ja) * 1994-01-19 1995-08-08 Mitsubishi Electric Corp エレベータの巻上装置及びその製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100450913C (zh) * 2004-10-13 2009-01-14 株式会社日立制作所 乘客传送装置的驱动装置
EP1902996A1 (de) * 2006-09-19 2008-03-26 Inventio Ag Fahrtreppe oder Fahrsteig mit Antrieb
JP2008074622A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Inventio Ag 駆動部を備えるエスカレータまたはムービングウォーク
US7597182B2 (en) 2006-09-19 2009-10-06 Inventio Ag Escalator or moving walk with drive
RU2464218C2 (ru) * 2006-09-19 2012-10-20 Инвенцио Аг Эскалатор или грузовой подъемник с приводом
TWI386361B (zh) * 2006-09-19 2013-02-21 Inventio Ag 具有驅動機之電扶梯或輸送機
AU2007216821B2 (en) * 2006-09-19 2013-03-14 Inventio Ag Escalator or moving walk with drive
JP2012188206A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベア減速機の軸受抜き雇装置
CN103030055A (zh) * 2011-09-30 2013-04-10 康力电梯股份有限公司 自动扶梯辅助驱动装置
CN102730533A (zh) * 2012-07-18 2012-10-17 广州广日电梯工业有限公司 改进的自动扶梯或自动人行道
CN103663079A (zh) * 2013-11-11 2014-03-26 安徽费洛卡重工传动有限公司 一种自动扶梯专用减速器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6896080B2 (en) Driving apparatus having a shaft support structure
KR940009415B1 (ko) 에스컬레이터용 구동장치
JP5130561B2 (ja) 駆動部を備えるエスカレータまたはムービングウォーク
US7147582B2 (en) Power transmission device
JP4474034B2 (ja) コンベアローラ用駆動装置、駆動ローラ装置
CN111516002A (zh) 机器人的关节单元、关节模组以及具有其的足式机器人
KR20060132237A (ko) 하이브리드 차량의 동력 전달 장치
US20060237283A1 (en) Conveyor apparatus
JP2002053282A (ja) 回転輸送機の駆動装置及びそのモータ付き減速機
JP2003063260A (ja) ハイブリッド駆動構造及び該ハイブリッド駆動構造を備えた自動車
CN110234591B (zh) 用于对输送设备的输送带进行驱动的驱动系统
JP4349688B2 (ja) 車両の駆動装置
JPH1179358A (ja) モータ内蔵ローラ
JP2004301136A (ja) 内接噛合遊星歯車構造の揺動減速部を有するギヤドモータ及び減速機
JP3978333B2 (ja) コンベア装置
JP2006111380A (ja) 乗客コンベアの駆動装置
JP3599584B2 (ja) 乗客コンベア
CN219237277U (zh) 一种传动装置及电动助力自行车
JP3844749B2 (ja) 回転輸送機の駆動装置
JPH10252837A (ja) 遊星歯車減速装置
JP2004293682A (ja) 内接噛合遊星歯車構造の揺動減速部を有する駆動装置
JP4279158B2 (ja) モータ一体型の多段減速機
JP4025152B2 (ja) 動力伝達装置及び駆動装置
KR102684788B1 (ko) 배력장치
CN218267028U (zh) 一种齿轮结构、减速器和车辆

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100323