JP2002039211A - 変速機用同期装置−1 - Google Patents

変速機用同期装置−1

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JP2002039211A
JP2002039211A JP2000253126A JP2000253126A JP2002039211A JP 2002039211 A JP2002039211 A JP 2002039211A JP 2000253126 A JP2000253126 A JP 2000253126A JP 2000253126 A JP2000253126 A JP 2000253126A JP 2002039211 A JP2002039211 A JP 2002039211A
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sleeve
hub
transmission
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JP2000253126A
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Inventor
Kazumi Hiraiwa
一美 平岩
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Kyowa Metal Works Co Ltd
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Kyowa Metal Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レバー部材のてこ作用により同期容量の
増大をはかった変速機の同期装置において、レバー部材
の作用点で押圧される同期リングの被押圧面の摩滅を防
ぐとともに、バランスウエイトとレバー部材との係合が
外れるのを防止する。 【解決手段】 レバー部材34、40を半径方向外側へ
広げる作用をするスプリング36、42の舌部36−
1、42−1を、レバー部材34、40の押圧部34−
4a、34−4b、40−4a、40−4bと、同期リ
ング32、38の被押圧面32−2、38−2との間に
介在させるとともに、バランスウエイト44の軸方向の
移動をスプリング36とハブ12とで規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用変速機の変
速操作(ギヤ切り替え)時に、操作力をスリーブとハブ
および同期リングとの間に複数のレバー部材のてこ作用
により同期リングを倍力して押圧する変速機用同期装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スリーブとハブおよび同期リング
との間に複数のレバー部材を配置し、スリーブがレバー
部材のてこ作用でリングを倍力して押圧する変速機用同
期装置としては、特開平9−89002号公報に記載の
ものがある。
【0003】上記、従来例にあっては、スリーブとハブ
および同期リングとの間に複数のレバー部材が配置さ
れ、スリーブの変速ギヤへ向かう移動による押圧力をて
こ作用で倍力して前記同期リングに伝達することによ
り、同じ操作力に対して一般的なワーナー型の同期装置
より高い同期容量を得ている。
【0004】すなわち、一般的なワーナー型の同期装置
においては同期リングを押圧する力はスリーブの変速ギ
ヤへ向かう移動による押圧力のみであったが、これをレ
バー部材のてこ作用で倍力して前記同期リングに伝達す
るため、スリーブの押圧力をレバー比倍した力で同期リ
ングを押圧することで、同期リングと変速ギヤとの摩擦
面同士を強力に圧接して高い同期容量(摩擦トルク)を
得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の変速機用同
期装置にあっては、レバー部材が小さな接触面積で同期
リングを直接押圧する構成であるため、同期リング側に
圧痕がつき、同期リングが磨滅しやすいという問題があ
る。
【0006】すなわち、レバー部材がてこ作用を行うた
め、レバー部材が同期リングを押圧する部位は線接触に
ならざるを得ず、また、一般的にレバー部材は熱処理し
た鉄であるのに対し、同期リングは摩擦力確保のため銅
合金でできている。このため、硬度の低い同期リング側
に圧痕がつきやすくなる。さらに、従来の例では、レバ
ー部材に遠心力が作用するため、高速走行中のシフト時
にレバー部材を内側へ押し込むには大きな力を要するの
で、変速に要する操作力が重くなるという問題があっ
た。
【0007】本発明は、レバー部材による倍力機能を確
保しながら、同期リングの磨滅を防止し、耐久性を向上
させることが可能な変速機の同期装置を提供することを
第1の目的とする。さらに本発明は、レバー部材に作用
する遠心力で高速走行時の変速操作が重くなるのを防止
できるようにした変速機の同期装置を提供することを第
2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の本発明の変速機用同期装置にあっ
ては、動力を伝える軸と、この軸に固定され外周にスプ
ラインを有するハブと、内周にスプラインが形成されハ
ブの外周にスプライン嵌合により支持されたスリーブ
と、このスリーブがスプライン嵌合可能なクラッチギヤ
および同期のための摩擦面がハブ側に一体に設けられた
変速ギヤと、この変速ギヤの摩擦面に押圧可能な摩擦面
を有する同期リングと、スリーブとハブおよび同期リン
グとの間に複数のレバー部材が配置されて、スリーブの
変速ギヤへ向かう移動による押圧力をレバー部材がてこ
作用で倍力して同期リングに伝達する変速機用同期装置
にあって、レバー部材と同期リングとの間に介在させる
フラット部を有し、かつレバー部材を半径方向外側に付
勢するスプリングを設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の本発明の変速機用同期装
置にあっては、レバー部材とバランスウェイトとが、傾
斜面同士で係合してこれらに働く遠心力によるレバー部
材とバランスウェイトの半径方向の力が打ち消し合うと
ともに、スプリングによりバランスウェイトの軸方向の
移動を規制するようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用】請求項1に記載の本発明の車両用同期装
置にあっては、シフト時にスリーブが操作力で軸方向に
移動押圧される。この力は、レバー部材のてこ作用によ
り倍力されて同期リングへ伝えられる。このとき、レバ
ー部材と同期リングとの間にはスプリングのフラット部
が介在している。したがって、レバー部材による同期リ
ングの押圧は、スプリングのフラット部により接触面積
が大きい状態でなされる。また、スプリングは、レバー
部材を半径方向外側へ付勢しているので、同期が始まる
際にスリーブがレバー部材を介して同期リングを押圧し
て初期摩擦トルクを発生させる。同期が完了したら、ス
リーブはレバー部材を半径方向内側へ押し込んで、軸方
向へ移動して変速ギヤのクラッチギヤと噛み合い、シフ
トが終了する。
【0011】請求項2に記載の本発明の車両用同期装置
にあっては、レバー部材とバランスウェイトとが、傾斜
面同士で係合されている。軸の回転でレバー部材とバラ
ンスウェイトとには、遠心力が働く。この遠心力は、軸
が高回転するほど大きくなる。この状態でレバー部材が
半径方向外側へ向かう遠心力が作用するため、シフト操
作時に上記スプリング力に加えこのレバー部材に作用す
る遠心力分が増加してシフト力が重くなることになる。
しかし、このとき、同時にバランスウェイトにも遠心力
が働き、傾斜面によりレバー部材に作用する半径方向外
側へ向かう遠心力をうち消す役目を果たす。なお、バラ
ンスウェイトが軸方向へ移動してレバー部材との係合が
外れるのをスプリングにより防ぐ。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づき説明する。図1、図2は、本発明に係る車両用変
速機における同期装置の要部断面を示す図である。図1
は図2におけるA−O−A線での断面図、図2は図1に
おけるB−B線での断面図である。図において、10は
軸(本例では出力軸)であり、この軸10の図中、中央
には外スプライン部10−1、この右隣には小径部10
−2が、また左隣には大径部10−3がそれぞれ一体的
に形成してある。
【0013】この軸10の外スプライン部10−1には
半径方向に延びるハブ12をスプライン結合して、これ
らが常時一体回転するようにしてある。ハブ12はこの
外周に形成したスプライン12−1に、リング状のスリ
ーブ14のスプライン14−1が噛み合わされて、スリ
ーブ14を回転方向に一体でかつ軸方向に相対移動可能
に支持する。スリーブ14の外周には周方向に沿ってフ
ォーク溝14−2が形成され、図示しないシフトフォー
クが摺動可能に嵌め合わされて、図示しないシフトレバ
ーによりこれに連動してシフトフォークが回転するスリ
ーブ14を軸方向に移動可能である。
【0014】上記小径部10−2は、外周にブッシュ1
6、軸受18aを介して1速ギヤ20を回転自在に支持
しており、この1速ギヤ20は軸10に平行に配置した
図示しないカウンタ軸に一体の1速駆動ギヤに常時噛み
合っている。1速ギヤ20のハブ12側には外周にクラ
ッチギヤ22を設けるとともに、その内側に円錐状の摩
擦面24を形成する。
【0015】一方、大径部10−3の外周には1速ギヤ
20と同様に、軸受18bを介して2速ギヤ26を回転
自在に支承する。2速ギヤ26は、図示しないカウンタ
軸に一体の2速駆動ギヤに常時噛み合っている。2速ギ
ヤ26のハブ12側には外周にクラッチギヤ28を設け
るとともに、さらにハブ12側に円錐状の摩擦面30を
形成する。
【0016】スリーブ14は、図1の状態のようにハブ
12のスプライン12−1のみに噛み合いクラッチギヤ
22、28とは噛み合わない中立位置、図1の状態から
右方へ所定量移動したときはスリーブ14の左方部分が
ハブ12のスプライン12−1に噛み合ったまま右方部
分がクラッチギヤ22に噛み合う1速位置、図1の状態
から左方へ所定量移動したときはスリーブ12の右方部
分がハブ12のスプライン12−1に噛み合ったまま左
方部分がクラッチギヤ28に噛み合う2速位置となるス
リーブ14の長さ、および位置関係としてある。
【0017】最初に、2速ギヤ26側から説明する。3
2は2速同期リングであり、ハブ12と1速ギヤ20と
の間に配置するとともにこの2速同期リング32には、
前記2速ギヤ26の摩擦面30に対応する摩擦面32−
1およびハブ12側に被押圧面32−2が形成されて、
後述の同期作用時に被押圧面32−2が押圧されて摩擦
面32−1と2速ギヤ26の摩擦面30との摩擦面同士
が圧接可能としてある。
【0018】スリーブ14のスプライン14−1の一部
内側には2速ギヤ26側に第2傾斜面14−3が、1速
ギヤ20側に第1傾斜面14−4が、それぞれ形成され
ている。スリーブ14とハブ12と2速同期リング32
との間には、2個の円弧状の2速レバー部材34が環状
になるように配置されている。図2に示すように、これ
ら2個の2速レバー部材34は円弧の中央部が半径方向
外側へ突出する頂部34−1を有し、これらの頂部34
−1が、ハブ12に180度離れて形成された2つの切
り欠き12−2、12−3に係合している。
【0019】このため、後述するように同期作用時にお
いて、2個の2速レバー部材34は切り欠き12−2、
12−3にガイドされて軸方向に揺動可能である。さら
に、図1に示すように、この頂部34−1に傾斜面34
−2が形成され、前述のスリーブ14の第2傾斜面14
−3と相対して、後述の同期作用時に2速レバー部材3
4のてこ作用の「力点」となるようにしてある。
【0020】2個の2速レバー部材34の両端部34−
3a、34−3bは、図2のように互いに向き合わされ
て、図4に示すように2速同期リング32からハブ12
に向けて延びる2カ所の突起32−3を、周方向の隙間
を有して挟むように配置されている。また、この2速レ
バー部材34の両端部34−3a、34−3bは軸方向
にハブ12と接して、後述の同期作用時に2速レバー部
材34のてこ作用の「支点」となるようにしてある。
【0021】また、2速レバー部材34には円弧の中間
に位置する押圧部34−4a、34−4bが形成され、
後述する同期作用時に2速同期リング32の被押圧面3
2−2を押圧し、2速レバー部材34のてこ作用の「作
用点」として作用するようになっている。以上の「力
点」「支点」「作用点」の関係は図4に示す。
【0022】2速レバー部材34の内側には2速スプリ
ング36が配置されている。2速スプリング36は図3
のように環状に曲げられており、その展開形状は図5の
ようになっている。2速スプリング36は、その弾性力
により2個の2速レバー部材34を半径方向外側へ押し
広げるように付勢するとともに、4箇所で突出され、環
状部から直角方向(組み付け時は半径方向となる)に曲
げた4つの舌部(フラット面)36−1を形成する。こ
れらの舌部36−1は、2速レバー部材34の押圧部
(作用点)34−4a、34−4bと2速同期リング3
2の被押圧面32−2との間に挟まれた位置に置かれて
いる。すなわち、2速レバー部材34の押圧部34−4
a、34−4bは、2速スプリング36の舌部36−1
を介して2速同期リング32の被押圧面32−2を押す
ように配置される。
【0023】また、図2に示すように、2速レバー部材
34は、これらの両端部34−3a、34−3bの内側
に、傾斜面34−5a、34−5bがそれぞれ形成され
る。また、バランスウェイト44にも、両端部の外側に
傾斜面44−1a、44−1bがそれぞれ形成される。
2個の2速レバー部材34の内側には2個のバランスウ
ェイト44が2速レバー部材と互い違いとなるように配
置されて、これらバランスウェイト44の傾斜面44−
1a、44−1bが、2速レバー部材34の傾斜面34
−5a、34−5bに接する。これらの傾斜面で接する
ため、2個のバランスウエイト44が半径方向外側へ移
動するためには、2個の2速レバー部材34は半径方向
内側へ移動しなければならないように構成されている。
【0024】すなわち、バランスウエイト44は舌部4
2−1とハブ12の間にあって、全体が回転すると遠心
力により半径方向外側へ移動しようとして、傾斜面44
−1a、44−1bが2速レバー部材34の傾斜面34
−5a、34−5bを押圧する。このため、2速レバー
部材34に作用する遠心力と、バランスウエイト44に
作用する遠心力とが互いに相殺する関係になる。
【0025】なお、2速スプリング36は、これらの舌
部36−1が図1のように2速レバー部材34と2速同
期リング32に挟まれて軸方向の移動が規制されてい
る。したがって、バランスウエイト44は、2速スプリ
ング36とハブ12に挟まれて軸方向に移動できないの
で、バランスウエイト44と2速レバー部材34との係
合が外れる恐れはない。
【0026】以上は2速ギヤ26側の2速レバー部材3
4、2速同期リング32、スリーブ14の第2傾斜面1
4−3、2速スプリング36等について説明したが、1
速ギヤ20側も基本的に同様に構成するが、バランスウ
エイトは設けられていない。すなわち、1速は2速に較
べて低回転域(自動車の低速度域)で使用されるので、
遠心力の影響が少なくバランスウエイトを必要としな
い。
【0027】上記の構成になる本発明の実施の形態にお
ける同期装置の作動につき、以下、2速への変速操作
(シフト)に伴う同期作用を中心に説明する。中立位置
では図1に示すように、スリーブ14は1速ギヤ20、
2速ギヤ26のクラッチギヤ22、28のいずれとも噛
み合っていない。したがって、図示しないエンジンが稼
動中で図示しないクラッチが接続され1速ギヤ20、2
速ギヤ26が回転していても、この回転力はスリーブ1
4、ハブ12、軸10には伝わらず車輪を駆動すること
はない。
【0028】ここで、2速にシフトするため図示しない
シフトフォークを移動し始めると、スリーブ14のスプ
ライン14−1がハブ12のスプライン12−1をスラ
イドし、ハブ12に対し図1中左方向へ移動する。この
ときスリーブ14の傾斜面14−3が2個の2速レバー
部材34の傾斜面34−2、に接し、2速スプリング3
6の弾性による付勢力に応じて2速レバー部材34を押
すと、2速レバー部材34は端部34−3a、34−4
bがハブ12に当接してここをてこの支点、傾斜面34
−2での接触点をてこの力点、押圧部34−4a、34
−4bが2速スプリング36の舌部36−1を介して2
速同期リング32の被押圧面32−2に当たって、てこ
の作用点として機能する。
【0029】したがって、スリーブ14で2速レバー部
材34を押す力が倍力されて2速同期リング32を押し
つけるので、2速同期リング32の摩擦面32−1と2
速ギヤ26の摩擦面30とが強く押しつけられ摩擦トル
クが発生する。この摩擦トルクによりスリーブ14側と
2速ギヤ26のクラッチギヤ28側との同期作用が行わ
れる。同期作用が終了すると、スリーブ14は2速レバ
ー部材34を半径方向内側へ押し込みながら進行し、ク
ラッチギヤ28と噛み合いシフトが完了する。この結果
エンジンの回転力は2速ギヤ26で減速されてクラッチ
ギヤ28、スリーブ14、ハブ12を介して軸10に伝
わり図示しない車輪を駆動する。
【0030】このスリーブ14が2速レバー部材34を
半径方向内側へ押し込みながら進行する際、2速レバー
部材34には回転による遠心力が作用するので、スリー
ブ14が進行するためには遠心力に打ち勝つ必要があ
る。遠心力は回転数の2乗に比例して大きくなるので、
高速走行中における2速へのシフト時の操作力が増大す
る。
【0031】しかし、前述のように2個のバランスウエ
イト44が2個の2速レバー部材34を連結するように
配置され、バランスウエイト44の傾斜面44−1a、
44−1bが2速レバー部材34の傾斜面34−2に接
しているため、2速レバー部材34に作用する遠心力と
バランスウエイト44に作用する遠心力とが相殺して、
遠心力の影響を無視できる程度に小さくすることができ
る。
【0032】したがって、バランスウエイト44を設け
たことにより、高速走行時における2速シフトの操作力
を軽減する。また、前述のように、バランスウエイト4
4は2速スプリング36とハブ12に挟まれており、軸
方向の移動を規制されるので、2個の2速レバー部材3
4との係合が外れる恐れはない。
【0033】2速から1速へシフトするときは、シフト
レバーを操作してスリーブ14を図1中右方向へ移動さ
せてクラッチギヤ28から外し、中立位置を経由して1
速ギヤ20側へ向かわせ、2速シフト時同様の1速レバ
ー部材40によるてこ作用により強い摩擦トルクで同期
し、1速ギヤのクラッチギヤ22にスリーブ14のスプ
ライン14−1を噛みあわせることでシフトを完了す
る。このときエンジンの回転数は2速時より大きい減速
比で減速されてクラッチギヤ22、スリーブ14、ハブ
12を介して軸10に伝わり図示しない車輪を駆動す
る。
【0034】1速シフトは2速シフトに較べて低い速度
で行われるので、1速レバー部材40に作用する遠心力
の影響は小さく、バランスウエイトはなくても問題な
い。また、2速シフト、1速シフトのいずれにおいて
も、2速レバー部材34、1速レバー部材40の押圧部
34−4a、34−4b、40−4a、40−4bと、
2速同期リング32、1速同期リング38の被押圧面3
2−2、38−2との間には、2速スプリング36、1
速スプリング42の舌部36−1、42−1がそれぞれ
介在するため、強い力が作用しても2速同期リング3
2、1速同期リング38の被押圧面32−2、38−2
が摩滅する恐れがない。
【0035】以上の説明で分かるように、上記実施態様
による同期装置にあっては、それぞれのレバー部材3
4、40のてこ作用で同期のための強い摩擦トルクを得
ることが可能でありながら、各同期リング32、38の
被押圧面32−2、38−2が摩滅することを防ぐこと
ができる。また、高速走行時における2速シフトの操作
力を軽減できる。なお、舌部36−1は、全体をフラッ
ト面としたが、少なくとも接触押圧部分がほぼフラット
であればよい。
【0036】
【発明の効果】以上、説明してきたように、本発明の変
速機用同期装置によれば、以下のような効果を得ること
ができる。 (1) 請求項1に記載の本発明の変速機用同期装置に
よれば、レバー部材のてこ作用による倍力機能を利用す
るときでも、レバー部材と同期リングとの間に、レバー
部材を半径方向外側へ付勢するスプリングのフラット部
を介在させたので、同期リングにレバー部材から作用す
る接触面積を大きくして同期リングの摩耗を防止し耐久
性を向上させることができる。
【0037】(2) 請求項2に記載の本発明の変速機
用同期装置によれば、軸が高回転しているときでも遠心
力によりレバー部材が半径方向外側へ飛び出そうとする
のを、同じく遠心力で半径方向外側へ移動しようとする
バランスウェイトを用いて、互いの傾斜面により打ち消
し合いシフト力が遠心力分重くなるのを防ぐことができ
る。またこのバランスウェイトの軸方向の移動をスプリ
ングにて阻止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変速機用同期装置の断面図であり、図
2におけるA−O−A線での断面図でもある。
【図2】本発明の変速機用同期装置の断面図であり、図
1におけるB−B線での断面図でもある。
【図3】本発明の変速機用同期装置における、2速スプ
リング正面図である。
【図4】本発明の変速機用同期装置における、レバー部
材のてこ作用を説明する図であり、レバー部材のみ外観
で他は断面を表す。
【図5】図3に示した2速スプリングの材料である。
【符号の説明】
10:軸(出力軸) 12:ハブ 14:スリーブ 16:ブッシュ 18:軸受 20:1速ギヤ 22:クラッチギヤ 24:摩擦面 26:2速ギヤ 28:クラッチギヤ 30:摩擦面 32:突起 34:2速レバー部材 36:2速スプリング 36−1:舌部(フラット面) 38:1速同期リング 40:1速レバー部材 42:1速スプリング 44:傾斜面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力を伝える軸と、この軸に固定され外
    周にスプラインを有するハブと、内周にスプラインが形
    成され前記ハブの外周にスプライン嵌合により支持され
    たスリーブと、該スリーブがスプライン嵌合可能なクラ
    ッチギヤおよび同期のための摩擦面が前記ハブ側に一体
    に設けられた変速ギヤと、この変速ギヤの摩擦面に押圧
    可能な摩擦面を有する同期リングと、前記スリーブと前
    記ハブおよび前記同期リングとの間に複数のレバー部材
    が配置されて、前記スリーブの前記変速ギヤへ向かう移
    動による押圧力を前記レバー部材がてこ作用で倍力して
    前記同期リングに伝達する変速機用同期装置において、
    前記レバー部材と前記同期リングとの間に介在させるフ
    ラット部を有し、かつ前記レバー部材を半径方向外側に
    付勢するスプリングを設けたことを特徴とする変速機用
    同期装置。
  2. 【請求項2】 前記レバー部材とバランスウェイトと
    が、傾斜面同士で係合してこれらに働く遠心力による前
    記レバー部材と前記バランスウェイトの半径方向の力が
    打ち消し合うとともに、前記スプリングにより前記バラ
    ンスウェイトの軸方向の移動を規制するようにしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の変速機用同期装置。
JP2000253126A 2000-07-19 2000-07-19 変速機用同期装置−1 Pending JP2002039211A (ja)

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