JP2002035768A - 排水中のリン、フッ素の除去方法 - Google Patents
排水中のリン、フッ素の除去方法Info
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Abstract
素、さらにはSSも含めて、所定の良好な水質の処理水を
得ること、および、回収再利用が容易なリン酸カルシウ
ム等のペレットおよびフッ化カルシウムペレットを得る
ことを課題とする。 【解決手段】 第一反応槽と第二反応槽とを直列に配置
し、排水を第一反応槽から第二反応槽へと通水させ、第
一反応槽では、槽内のpHをアルカリ性にすると共に、リ
ンを晶析させた後の処理水中の残留カルシウム濃度が1
00mgCa/l以下となるように制御して、リンを晶析さ
せて除去し、第二反応槽では、カルシウム化合物を追加
して添加しフッ素を晶析させて除去する。
Description
を被処理水中から除去する方法に関し、詳しくは、電子
産業、発電所、アルミニウム工業などから排出される排
水中のリン酸イオンおよびフッ素イオンを除去する方法
に関するものである。
制がなされているが、その規制は年々厳しくなる傾向に
ある。電子産業(特に半導体関連)、発電所、アルミニ
ウム工業などから排出される排水中には、リン、フッ素
という近年厳しい排水基準が設けられている元素が共に
含まれている場合が多く、これらを排水からより効率よ
く除去することが求められている。
従来より排水中のフッ素を除去する技術として広く使わ
れている。カルシウム化合物によるフッ素の除去反応は
式により示されるように、難溶性のフッ化カルシウム
を生成することによりなされる。 Ca2+ + 2F- → CaF2 ↓ なお、カルシウム化合物としては水酸化カルシウム(Ca
(OH)2)や塩化カルシウム(CaCl2)あるいは炭酸カルシ
ウム(CaCO3)を使用する場合が多い。
沈殿法では、硫酸バンドやポリ塩化アルミニウムさらに
は高分子凝集剤の添加により、式により生成されたCa
F2をフロック化し、沈殿槽で固液分離することにより、
排水からのフッ素除去を行っている。この方法は沈殿槽
の設置面積が大きいこと、生成された沈殿汚泥の量が多
いこと、汚泥の脱水性が良くないこと、等が課題となっ
ている。
素除去技術としては、特願昭59-63884に示されるよう
に、フッ素とカルシウムを含有する固体粒子を充填した
反応槽に、フッ素含有排水をカルシウム剤とともに導入
して、固体粒子上にフッ化カルシウムを析出させる、い
わゆるフッ化カルシウム晶析法がある。一般的には排水
は反応槽の下部から導入し、固体粒子を流動化させなが
ら上向流で通水し処理を行ない、必要に応じて反応槽流
出水を循環している。この方法の長所としては、装置設
置面積を低減できること、汚泥発生量が少ないこと、等
が挙げられている。 なお、反応槽内に充填する固体粒
子としてはフッ素とカルシウムを含有するものが一般的
であるが、必ずしもフッ素とカルシウムを含有する必要
はなく、砂や活性炭等の微細粒子が用いられる場合もあ
る。
は物理化学的な方法や生物学的な方法があるが、生物学
的なリン除去法は下水処理での利用が主であり、産業排
水処理では物理化学的なリン除去法が採用されることが
大部分である。リン除去に使用される薬品としてはカル
シウム化合物やアルミニウム化合物が一般的である。
術は従来より排水中のリンを除去する技術として広く使
われている。カルシウム化合物によるリンの除去反応は
式により示されるように、難溶性のリン酸カルシウ
ムおよびリン酸ヒドロキシアパタイト(以下「リン酸カ
ルシウム等」という)を生成することによりなされる。 3Ca2+ + 2PO4 3- → Ca3(PO4) 2 ↓ 5Ca2+ + OH- + 3PO4 3- → Ca5OH(PO4) 3 ↓ なお、カルシウム化合物としては水酸化カルシウム(Ca
(OH) 2)や塩化カルシウム(CaCl2)を使用する場合が
多い。
硫酸バンドやポリ塩化アルミニウムあるいは高分子凝集
剤の添加により、式により生成されたリン酸カルシ
ウム等をフロック化し、沈殿槽で固液分離することによ
り、排水からのリン除去を行っている。この方法は沈殿
槽の設置面積が大きいこと、生成された沈殿汚泥の量が
多いこと、汚泥の脱水性が良くないこと、等が課題とな
っている。
除去技術としては、リンとカルシウムを含有する固体粒
子を充填した反応槽に、リン含有排水をカルシウム剤と
ともに導入して、固体粒子上にリン酸カルシウムを析出
させる、いわゆるリン酸カルシウム晶析法が提案されて
いる。この方法の長所としては、装置設置面積を低減で
きること、汚泥発生量が少ないこと、等が挙げられてい
る。しかし、いわゆる下水処理の場合には、リンの濃度
がもともとそれほど高くない場合が多いことや、極めて
多量に処理することが要求される場合が多いことから、
今までのところあまり実用化されていない方法である。
なお、反応槽内に充填する固体粒子としてはリンとカル
シウムを含有するものが一般的であるが、必ずしもリン
とカルシウムを含有する必要はなく、砂や活性炭等の微
細粒子が用いられる場合もある。
方を含む排水から、リンとフッ素を晶析技術により除去
しようとする場合、除去のために薬品として共にCa化合
物を利用するため、リンとフッ素の同時晶析が生じる。
検討した結果、Ca化合物を用いて一つの反応槽内で同時
にリンとフッ素を晶析させると、2つの問題点が生じる
ことが明らかになった。
を含む微細結晶が流出するという問題である。本発明者
らは、この問題がリンとフッ素の晶析速度の相違によ
り、反応槽内で生成される晶析物が球状の結晶となら
ず、表面に凹凸のあるコンペイ糖状の結晶となることが
原因であることをつきとめた。すなわち、コンペイ糖状
の結晶が、反応槽内で結晶同士の摩擦などにより微細結
晶を生じ、この生成した微細結晶の沈降速度が遅いため
に反応槽からの流出が起こり、処理水SS濃度の増大およ
び処理水全リン濃度、処理水全フッ素濃度の増大につな
がるという問題となる。このような現象は、流動床で顕
著に現れやすい。また、後段に固液分離装置を設ける場
合にも、SS濃度が高いため、固液分離装置への負荷は大
きいものとなってしまう。
報告されておらず、この問題は晶析によるリンおよびフ
ッ素除去の重要な課題であることが明らかとなった。
再利用における問題である。リンとフッ素とを同時に晶
析させると、当然のことながら生成したペレット状の晶
析物が、リンとフッ素を共に含有していることになる。
生成した晶析物の有価物としての回収再利用を考慮した
場合は、リンとフッ素が別のペレットとして回収できた
方が好ましい。
む排水からリンおよびフッ素を共に除去する目的の場合
だけでなく、リンとフッ素とを含む排水からいずれか一
方を除去する目的の場合であっても生じる。すなわち、
リンおよびフッ素の双方を含む排水から、Ca化合物を用
いて同時にリンとフッ素を晶析させるかぎり上記のよう
な問題が生じる。
ンとフッ素を含有した排水からリン、フッ素、さらには
SSも含めて、所定の良好な水質の処理水を得ることを課
題とする。また、本発明は、回収再利用が容易なリン酸
カルシウム等のペレットおよびフッ化カルシウムペレッ
トを得ることを課題とする。
発明者らはさらに研究を進めたところ、リンおよびフッ
素の双方を含む排水を晶析処理する際に、pHの条件、
カルシウムの添加量などを適切に制御することにより、
リンとフッ素とをそれぞれ順次別々に晶析させることが
でき、SS増加の原因となる微細結晶の発生を抑制するこ
とができ、さらには除去した成分の再利用が容易となる
形態で回収物を得られることを見いだし、本発明を完成
させた。
晶析させて除去する方法であって、第一反応槽と第二反
応槽とを直列に配置し、排水を第一反応槽から第二反応
槽へと通水させ、第一反応槽では、槽内のpHをアルカリ
性にすると共に、リンを晶析させた後の処理水中の残留
カルシウム濃度が100mgCa/l以下となるように制御
して、リンを晶析させて除去し、第二反応槽では、カル
シウム化合物を追加して添加しフッ素を晶析させて除去
する、排水中のリンおよびフッ素の除去方法。 (2)第一反応槽では槽内のpHを8.5〜12とし、第
二反応槽では槽内のpHを3〜12に調整する、前記
(1)に記載の排水中のリンおよびフッ素の除去方法。 (3)第二反応槽内でのCa量を、フッ素を晶析させた後
の処理水中の残留カルシウム濃度が200〜600mgCa
/lになるように制御する、前記(1)または(2)記
載の方法。 (4)リンおよびフッ素を含む排水からリンを晶析させ
て除去する方法であって、排水を反応槽に通水し、反応
槽では、槽内のpHをアルカリ性にすると共に、リンを晶
析させた後の処理水中の残留カルシウム濃度が100mg
Ca/l以下となるように制御して、リンを晶析させて除去
する、排水中のリンの除去方法。 (5)反応槽内のpHを8.5〜12に調整する、前記
(4)に記載の、排水中のリンの除去方法。
に説明する。
去方法では、第一反応槽と第二反応槽とを直列に配置
し、排水を第一反応槽から第二反応槽へと通水させ、第
一反応槽では、反応槽内のpHをアルカリ性にすると共
に、リンを晶析させた後の処理水中の残留カルシウム濃
度が100mgCa/l以下となるように制御して、リンを晶
析させて除去し、第二反応槽では、Ca化合物を追加して
添加しフッ素を晶析させて除去する。リンを晶析させた
後の処理水中の残留カルシウム濃度はより好ましくは5
0mgCa/l以下に調整する。
下でリン除去を行なうに当たり、Caイオンを供給する薬
剤が消石灰であっても塩化カルシウムであっても、第一
反応槽内のpHをアルカリ性とし、リンを晶析させた後の
処理水中の残留Ca濃度が100mgCa/l以下になるように第
一反応槽でのCa量を調整することによって、第一反応槽
での晶析をリン酸カルシウム等の生成のみに限定するこ
とができる。これにより第一反応槽で生じるペレットを
リン酸カルシウム等の球状ペレットとすることが可能と
なり、反応槽からのSSの流出(ペレット同士の摩擦によ
る)を抑制し、また、ペレット固形物重量当たりのリン
酸カルシウム等の含有率を80%以上、好ましくは90%以
上とした、リン酸カルシウム等の回収再利用に適したペ
レットの生成を行なうことができる。
は、少なくとも排水中のリンに相当する量(リン量に対
する当量相応分)のCa(例えば上記、式参照)が排
水中に含まれるようにすることが望ましいが、一方でフ
ッ素の晶析を抑制するために排水中のCa濃度の上限を制
御する。このようにフッ素の晶析を抑制しつつリンを十
分に晶析させるには、リンを晶析させた後の処理水中の
残留Ca濃度を指標として制御することにより行うことが
できる。リンを晶析させた後の処理水中の残留Ca濃度の
制御は、処理前の排水(以下「原水」という場合があ
る)中のリン濃度およびCa濃度をあらかじめ測定する、
あるいは第一反応槽を通過した処理水の残留Ca濃度を測
定するなどしてCa不足分を求め、必要量をCa化合物を原
水に添加することにより行うことができる。排水に添加
するCa化合物としては、例えば、水酸化カルシウム(Ca
(OH)2)、塩化カルシウム(CaCl2)、炭酸カルシウム
(CaCO 3)などが好適に用いられる。なお、原水中に相
当量のCaが含有されており、処理水中のCa濃度が好まし
い範囲である場合には、新たな添加は不要である。ま
た、原水中のCaが過剰で処理水中のCa濃度が100mg/lを
越える場合は、原水をCa含有量の少ない水で希釈するこ
とや、リン含有量の多い水を加えてリンの晶析量を増や
すこと等により、処理水中のCa濃度を低下させることが
できる。
pHをアルカリ性にする。具体的には、pHを8.5から12、
より好ましくは8.5から10.5の範囲に調整する。また、
原水がアルカリ性である場合に、本発明の方法はコスト
的により有利となる。pHの調整は排水処理などで通常用
いられるpH調整剤を添加することにより行うことができ
る。
フッ素を晶析させて除去する。上記のように第一反応槽
においてCa濃度を制限してリンとカルシウムとを晶析さ
せるため、第二反応槽ではCa化合物を追加してフッ素と
カルシウムとの晶析を促進させる。CaF2を生成して晶
析させるにあたっては、原水中に含まれるフッ素量に相
当する量(フッ素量に対する当量相応分)、すなわちモ
ル比でいえばフッ素(Fとして):カルシウム(Caとし
て)=2:1となる量のCaが、少なくとも存在すること
が望ましく、フッ素量に対する当量相応分にあたるCa要
求量は式により求めることができる(CaF2の生成につ
いては上記式参照)。 Ca要求量=原水中に含まれるフッ素濃度×20/19 フッ素を晶析させるためには、式で示されるCa要求量
に対しCaが大幅に過剰に存在していることが望ましく、
具体的には式のCa要求量に対してさらに200〜600mgCa
/lのCaが過剰になるようにCaを添加することが好まし
い。フッ素を析出させるためのCa量の調整は、フッ素を
晶析した後の処理水中の残留Ca濃度を指標として制御す
ることができ、すなわち残留Ca濃度が200〜600mgCa/l
になるように制御することが好ましい。残留Ca濃度の制
御は、第一反応槽を通過した後の処理水中のフッ素濃度
およびCa濃度を測定する、あるいは第二反応槽を通過し
た後の処理水の残留Ca濃度を測定する等してCa不足分を
求め、必要量をCa化合物を処理しようとしている処理水
に添加することにより行うことができる。排水に添加す
るCa化合物としては、例えば、水酸化カルシウム(Ca(O
H)2)、塩化カルシウム(CaCl2)、炭酸カルシウム(Ca
CO3)などが好適に用いられる。
ているので、第二反応槽ではフッ化カルシウムが主体と
なった球状ペレットが生成される。このことにより、反
応槽からのSSの流出(ペレット同士の摩擦による)を抑
制し、また、ペレット固形物重量当たりのフッ化カルシ
ウム含有率を80%以上、好ましくは90%以上とした、フ
ッ化カルシウムの回収再利用に適したペレットの生成を
行なうことができる。
ことが望ましい。pHの調整は排水処理などで通常用いら
れるpH調整剤を添加することにより行うことができる。
制御することによりリン酸カルシウム等と、フッ化カル
シウムのペレットを分別することができる要因は、リン
酸カルシウム等とフッ化カルシウムの不溶物の生成に関
わるpHの影響およびCaとの反応の親和性の違いによるも
のである。すなわち、pH3から12といった広いpH範囲で
pHがフッ化カルシウムの不溶物の生成への影響が少ない
ことに対して、リン酸カルシウム等の不溶物の生成がア
ルカリサイドで起こりやすいこと、リン酸カルシウム等
の生成はアルカリ域では低い残留カルシウム濃度でも良
好になされるのに対し、フッ化カルシウムの生成は高い
残留カルシウム濃度が要求されることによるものであ
る。
であっても、フッ素の除去を要しないような場合には、
上記第一反応槽に相当する部分の処理を行いリンを除去
することができる。この場合、リンを除去すると共にSS
の発生を抑制するという効果が得られる。
の技術に従って行えばよい。反応槽の方式としては流動
床式、固定床式のいずれでもよいが、流動床式が好適で
ある。また、処理しようとする排水の水質、処理しよう
とする量などに応じて、複数の反応槽を設けることもで
きる。すなわち、リンの晶析を行う槽を複数設けて第一
反応槽とし、またフッ素の晶析を行う槽を複数設けて第
二反応槽としてもよい。
説明する。
あり、リンとフッ素を含有した排水は、排水流入ライン
1から反応槽3へ送給される。カルシウム化合物はカル
シウム添加ライン2を介して反応槽3に供給され、固体
粒子やペレットが流動している晶析部5で、晶析が起こ
り、排水中のフッ素とリンが除去され、処理水は処理水
ライン4を介して排出される。晶析後のペレット等は、
ペレット引抜ライン17から回収される。必要に応じて反
応部を流動させるためや、晶析に適したリン濃度、フッ
素濃度、カルシウム濃度とするために、循環ライン6を
介して反応槽流出水を反応槽下部に循環することもあ
る。
処理水へのフッ素とリンを含む微細結晶の流出や、生成
したペレット状の晶析物がフッ素とリンを共に含有し有
価物として回収再利用を考慮した場合好ましくない、等
の課題があることが分かった。
のであり、リンとフッ素を含有した排水は、排水流入ラ
イン1から第一反応槽7へ送給される。カルシウム化合
物はカルシウム添加ライン2を介して、またpHをリン除
去のみを行なうのに適した値に制御するためにpH調整剤
をpH調整剤注入ライン8を介して第一反応槽7に供給
し、固体粒子やペレットが流動しているリン晶析部12
で、晶析が起こり、排水中のリンを選択的に除去し、リ
ン除去処理水が得られる。必要に応じて反応部を流動さ
せるためや、晶析に適したリン濃度、カルシウム濃度と
するために、循環ライン6を介して反応槽流出水を反応
槽下部に循環することもある。晶析後のペレット等はペ
レット引抜ライン18から回収される。なお、カルシウム
添加ライン2から添加するカルシウム化合物はリンを晶
析させた後の処理水中の残留カルシウム濃度が100mg
Ca/l以下になるように制御する。
を介して第二反応槽11へ送給される。カルシウム化合物
はカルシウム添加ライン10を介して、またpH調整は必要
に応じてpH調整剤をpH調整剤注入ライン14を介して第二
反応槽11に供給し、固体粒子やペレットが流動している
フッ素晶析部15で、フッ素の晶析が起こり、排水中のフ
ッ素を除去し、処理水が処理水ライン4を介して排出さ
れる。必要に応じて反応部を流動させるためや、晶析に
適したフッ素濃度、カルシウム濃度とするために、循環
ライン13を介して反応槽流出水を反応槽下部に循環する
こともある。晶析後のペレット等はペレット引抜ライン
19から回収される。
より具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。
l、フッ化ナトリウム50mgF/l、を水道水に溶解したもの
を模擬排水として、図1に示すフローで実験を行なっ
た。第一反応槽、第二反応槽とも高さ2m、容量300ml
の円柱型アクリルカラムを用いた。模擬排水の流量は3
リットル/h、第一反応槽での循環水量も3リットル/hとした。消
石灰は、第一反応槽通過後の処理水中の残留カルシウム
濃度が約40mgCa/lになるように、模擬排水流量基準
で100mgCa/l添加し、pH調整剤により第一反応槽pHをpH
9.5±0.5に調整した。第一反応槽処理水を第二反応槽に
送給し、消石灰を500mgCa/l添加し、pHは希塩酸により
第二反応槽内pHを7.5±0.5となるように調整した。
l各反応槽に添加し、実験開始後2週間目の水質を測定
した。第二反応槽後の処理水質は、リン0.2mgP/l、フッ
素5mgF/l、SS12mg/lと良好な値を示し、第一反応槽内に
生成されたペレットはリン酸カルシウム等含有率93%、
第二反応槽内に生成されたペレットはフッ化カルシウム
含有率91%であった。
処理後の水質は、リン0.3mgP/l、SS8mg/lと良好な値を
示していた。この段階ではフッ素の除去は実質的になさ
れておらず、模擬排水と同等の濃度であった。
フッ化ナトリウム50mgF/lを水道水に溶解したものを模
擬排水として、図2に示すフローで実験を行なった。反
応槽の高さ2m、容量300mlの円柱型アクリルカラムを
用いた。模擬排水の流量は1.5リットル/h、反応槽での循環
水量も1.5リットル/hとした。消石灰は模擬排水流量基準で6
50mgCa/l添加し、pHは特に調整せず、結果としてpH9か
ら10の処理水が得られた。
l反応槽に添加し、実験開始後2週間目の水質を測定し
た。反応槽後の処理水質は、溶解性の濃度ではリン0.3m
gP/l、フッ素9mgF/lと良好な値を示したが、処理水SS
濃度は135mg/lと高くなり、微細な結晶で白濁したもの
であった。また、反応槽内に生成されたペレットは少し
コンペイ糖状をしており、リン酸カルシウム等とフッ化
カルシウムが混合したものであった。
に、実施例の場合には、除去目的のイオンを十分に除去
できると共に、処理水のSS濃度も低く抑えることができ
た。また、各反応槽から得られたペレットは、それぞれ
リン化合物またはフッ素化合物のいずれかの含有率が高
く、再利用しやすいものであった。
た排水から、リン、フッ素、さらにはSSも含めて、良好
な水質の処理水を得ることができるとともに、回収再利
用が容易なリン酸カルシウム等のペレット、フッ化カル
シウムペレットを得ることができる。
の一例を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 リンおよびフッ素を含む排水からリンと
フッ素を晶析させて除去する方法であって、第一反応槽
と第二反応槽とを直列に配置し、排水を第一反応槽から
第二反応槽へと通水させ、第一反応槽では、槽内のpHを
アルカリ性にすると共に、リンを晶析させた後の処理水
中の残留カルシウム濃度が100mgCa/l以下となるよ
うに制御して、リンを晶析させて除去し、第二反応槽で
は、カルシウム化合物を追加して添加しフッ素を晶析さ
せて除去する、排水中のリンおよびフッ素の除去方法。 - 【請求項2】 第一反応槽では槽内のpHを8.5〜12
とし、第二反応槽では槽内のpHを3〜12に調整する、
請求項1に記載の排水中のリンおよびフッ素の除去方
法。 - 【請求項3】 第二反応槽内でのCa量を、フッ素を晶析
させた後の処理水中の残留カルシウム濃度が200〜6
00mgCa/lになるように制御する、請求項1または2
記載の方法。 - 【請求項4】 リンおよびフッ素を含む排水からリンを
晶析させて除去する方法であって、排水を反応槽に通水
し、反応槽では、槽内のpHをアルカリ性にすると共に、
リンを晶析させた後の処理水中の残留カルシウム濃度が
100mgCa/l以下となるように制御して、リンを晶析さ
せて除去する、排水中のリンの除去方法。 - 【請求項5】 反応槽内のpHを8.5〜12に調整す
る、請求項4に記載の、排水中のリンの除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000221292A JP2002035768A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 排水中のリン、フッ素の除去方法 |
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JP2000221292A JP2002035768A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 排水中のリン、フッ素の除去方法 |
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