JP2002024861A - 三次元疑似空間内の移動体験提供システム - Google Patents

三次元疑似空間内の移動体験提供システム

Info

Publication number
JP2002024861A
JP2002024861A JP2000201968A JP2000201968A JP2002024861A JP 2002024861 A JP2002024861 A JP 2002024861A JP 2000201968 A JP2000201968 A JP 2000201968A JP 2000201968 A JP2000201968 A JP 2000201968A JP 2002024861 A JP2002024861 A JP 2002024861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving
current position
guide plane
movement
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000201968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3710689B2 (ja
Inventor
Moritaka Arai
盛孝 荒井
Masayuki Shimada
政行 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2000201968A priority Critical patent/JP3710689B2/ja
Publication of JP2002024861A publication Critical patent/JP2002024861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3710689B2 publication Critical patent/JP3710689B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Or Creating Images (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 演算負担を増加させることなしに、所望の経
路に誘導する。 【解決手段】 三次元疑似空間内において、建物110
などの構造物を示す三次元画像データを用意し、移動者
Mを移動経路Rに沿って誘導することができるように、
移動を制御するガイドプレーンG1,G2を定義する。
ガイドプレーンG1,G2は、透明なスクリーンとし
て、ディスプレイ画面上には表示させない。移動者Mに
対する移動指示が与えられたら、この移動指示が示す目
標位置Qを求め、現在位置Pから目標位置Qに向かう移
動ベクトルVを定義する。この移動ベクトルVと各ガイ
ドプレーンG1,G2とが交差するか否かを判定し、交
差するような移動指示が与えられた場合には、目標位置
Qを、ガイドプレーンの手前側にくるように修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元疑似空間内の
移動体験提供システムに関し、特に、三次元コンピュー
タグラフィックスを利用したプレゼンテーションやゲー
ムなどに利用可能な三次元疑似空間内の移動体験を提示
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータハードウエアの性能は、近
年、急速に向上してきており、比較的演算負担の大きな
三次元コンピュータグラフィックス(以下、三次元CG
という)を利用したソフトウエアでも、市販の汎用パソ
コンなどで十分に動作させることができるようになって
きている。三次元CGを利用したプレゼンテーションや
ゲームなどでは、いわゆるウォークスルーシステムと呼
ばれる疑似体験システムが用いられることが多い。この
ウォークスルーシステムでは、街中、郊外、城郭、山
林、海岸、砂漠、など様々な三次元疑似空間内を、仮想
的に移動して散策するシミュレーション画像が提示さ
れ、利用者は、あたかも自分自身がこの三次元疑似空間
内をさまよい歩いているような疑似体験ができる。特
に、コンピュータゲームの分野では、このウォークスル
ーシステムを利用して、主人公が様々な冒険を繰り広げ
るタイプのソフトウエアが古くから開発されている。最
近では、コンピュータハードウエアの進歩により、高品
質の三次元CGが利用できるようになったため、ゲーム
の分野だけではなく、種々のプレゼンテーション分野へ
の応用も広がりはじめている。たとえば、歴史上の古い
建築物を三次元CGで再現し、これらの建築物の周辺を
疑似的に歩き回りながら鑑賞するというソフトウエアな
ども提案されている。
【0003】このように、いわゆるウォークスルーシス
テムと呼ばれている三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムの根本原理は、三次元疑似空間内を移動する移動
者の視点から、この疑似空間を眺めた状態を示す二次元
画像を、移動者の移動に応じて逐次変化させながら表示
させるという点にある。通常、利用者が、このシステム
に対して、マウスやキーボードなどの入力機器を用いて
移動指示を与えると、この移動指示に基づいて現在位置
の更新が行われ、新たな現在位置から眺めた状態を示す
二次元画像が提示されることになる。結局、利用者の移
動指示に応じて、新たな二次元画像が逐次提示されるこ
とになるので、利用者はあたかも三次元疑似空間内を移
動しているような仮想体験を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常の移動体験提供シ
ステムでは、移動者が三次元疑似空間内を自由に動き回
れるわけではなく、移動に何らかの制限を加えるのが一
般的である。たとえば、三次元疑似空間内に建物が存在
する場合、この建物の壁を通り抜けるような移動はリア
リティーに反するため、通常は制限されることになる。
このように、「壁に衝突した場合には、それ以上奥へは
進めないようにする」という移動制限を行うためには、
移動者が壁に衝突したか否かの衝突判定を行う必要があ
る。従来の移動体験提供システムでは、このように何ら
かの構造物に衝突したか否かの判定を演算によって行
い、構造物を通り抜けるような移動を制限する手法が採
られている。
【0005】しかしながら、通常、三次元CDで任意の
構造物を取り扱う場合、当該構造物の表面を多数のポリ
ゴンで表現する方法が採られる。このため、移動者の移
動に基づく衝突判定を行うには、この多数のポリゴンに
ついての幾何学演算が必要になり、コンピュータの演算
負担はかなり大きなものとなる。特に、三次元疑似空間
内の移動体験提供システムでは、利用者の移動指示に応
じて、リアルタイムで処理を行う必要があるため、衝突
演算の処理に時間がかかりすぎるのは好ましくない。結
局、三次元疑似空間を構成する構造物を構成するポリゴ
ンの数を抑制し、リアルタイムでの応答性を向上させる
か、あるいは、多数のポリゴンを用いた高品質の画像を
提示する代わりに、リアルタイムでの応答性を犠牲にす
るか、という選択が必要になる。
【0006】いわゆるウォークスルーシステムを利用し
たプレゼンテーションやゲームソフトウエアの場合、
「移動者をある特定の場所へ誘導したい」、「特定の場
所から特定の構造物を観察させたい」、「特定の領域以
外には移動させたくない」といった制作者側の意図があ
ることが多い。このような場合、制作者は、三次元空間
内に壁や障害物などを適宜配置することにより、移動者
の移動パターンを間接的に制御する手法を採ることにな
る。ところが、このような手法を採れば採るほど、上述
した衝突演算の回数が増え、多大な演算負担がかかるこ
とになる。
【0007】そこで本発明は、三次元疑似空間内の移動
体験提供システムにおいて、移動者の移動パターンを制
御するための演算負担を、できるだけ軽減する手法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、三次元疑似空間内を移動する移動者の視点から、
この疑似空間を眺めた状態を示す二次元画像を、移動者
の移動に応じて逐次変化させながら表示させることによ
り、疑似的な移動体験を提供する三次元疑似空間内の移
動体験提供システムにおいて、三次元疑似空間を構成す
る構造物の三次元画像を格納する三次元画像格納手段
と、三次元疑似空間内の移動を制限するためのガイドプ
レーンGを定義するデータを格納するガイドプレーン格
納手段と、三次元疑似空間内における移動者の現在位置
Pを格納する現在位置格納手段と、現在位置Pに応じた
視点から、所定の視線方向に向かって三次元疑似空間内
の構造物を眺めた状態を示す二次元画像を、三次元画像
データを用いた演算により生成する二次元画像生成手段
と、生成された二次元画像をディスプレイ画面上に逐次
表示させる表示手段と、三次元疑似空間内の移動者に対
する移動指示を入力する移動指示入力手段と、移動指示
と現在位置Pとに基づいて、移動後の目標位置Qを生成
する目標位置生成手段と、現在位置Pから目標位置Qへ
と向かう移動ベクトルVが、ガイドプレーンGと交差す
るか否かを判定する交差判定手段と、交差判定手段によ
る判定結果に応じて、目標位置Qもしくはこれを修正し
た修正位置Q′を新たな現在位置と決定し、現在位置格
納手段内の現在位置を更新する処理を行う現在位置更新
手段と、を設けるようにしたものである。
【0009】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供システム
において、ガイドプレーンGを、有限な面積をもった平
面領域によって構成するようにしたものである。
【0010】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供システム
において、交差判定手段が、ガイドプレーンGを含む無
限平面と移動ベクトルVとが交差しているか否かを判定
する仮判定を行い、この仮判定で交差している旨の結果
が得られた場合に、ガイドプレーンGを構成する平面領
域と移動ベクトルVとが交差しているか否かの正式な判
定を行うようにしたものである。
【0011】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、現在位置更新手段が、交差判定手段か
ら交差する旨の判定結果が得られた場合には、目標位置
Qを所定のアルゴリズムに基づいて修正位置Q′に修正
し、この修正位置Q′を新たな現在位置とする更新処理
を行い、交差判定手段から交差しない旨の判定結果が得
られた場合には、目標位置Qを新たな現在位置とする更
新処理を行うようにしたものである。
【0012】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、ガイドプレーンGについて、一方の面
を第1の属性、他方の面を第2の属性とする属性定義を
行っておき、移動ベクトルVが、第1の属性面から第2
の属性面に向かって交差しているのか、逆に、第2の属
性面から第1の属性面に向かって交差しているのか、の
別を交差判定手段に判定させるようにし、現在位置更新
手段が、交差判定手段によって第1の属性面から第2の
属性面に向かって交差している旨の判定結果が得られた
場合には、目標位置Qを所定のアルゴリズムに基づいて
修正位置Q′に修正し、この修正位置Q′を新たな現在
位置とする更新処理を行い、交差判定手段によって第2
の属性面から第1の属性面に向かって交差している旨の
判定結果が得られた場合もしくは交差しない旨の判定結
果が得られた場合には、目標位置Qを新たな現在位置と
する更新処理を行うようにしたものである。
【0013】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、現在位置更新手段が、移動ベクトルV
とガイドプレーンGとの交点Xを、修正位置Q′とする
修正処理を行うようにしたものである。
【0014】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、現在位置更新手段が、移動ベクトルV
のガイドプレーンGへの投影ベクトルを求め、この投影
ベクトル上の1点を修正位置Q′とする修正処理を行う
ようにしたものである。
【0015】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、現在位置更新手段が、移動ベクトルV
上の点であって、ガイドプレーンGよりも手前にある1
点を修正位置Q′とする修正処理を行うようにしたもの
である。
【0016】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供シ
ステムにおいて、現在位置更新手段が、移動ベクトルV
に沿った経路を進む光が、ガイドプレーンGによって反
射した場合の反射経路上の1点を修正位置Q′とする修
正処理を行うようにしたものである。
【0017】(10) 本発明の第10の態様は、上述の第
1〜第9の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提供
システムにおいて、移動指示入力手段が、移動者の視線
方向に関する指示を与える機能を有し、二次元画像生成
手段が、この視線方向に関する指示を考慮して、二次元
画像の生成を行うようにしたものである。
【0018】(11) 本発明の第11の態様は、上述の第
1〜第10の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提
供システムとしてコンピュータを動作させるためのプロ
グラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録
するようにしたものである。
【0019】(12) 本発明の第12の態様は、上述の第
1〜第10の態様に係る三次元疑似空間内の移動体験提
供システムにおいて利用する三次元画像および当該三次
元画像によって定義される三次元疑似空間内の移動を制
限するためのガイドプレーンGを定義するデータを、コ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録するようにし
たものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
【0021】§1.本発明に係るシステムの基本構成 図1は、本発明の一実施形態に係る三次元疑似空間内の
移動体験提供システムの基本構成を示すブロック図であ
る。実際には、このシステムはコンピュータハードウエ
アに、専用の処理ソフトウエアを組み込むことにより実
現されることになるが、ここでは説明の便宜上、このシ
ステムを図1に示すような個々の機能ブロックの集合と
して捉えることにする。
【0022】このシステムは、三次元疑似空間内を移動
する移動者の視点から、この疑似空間を眺めた状態を示
す二次元画像を、移動者の移動に応じて逐次変化させな
がら表示させることにより、疑似的な移動体験を提供す
るシステムである。表示手段10は、この二次元画像を
ディスプレイの画面上に表示させる機能を有する構成要
素である。表示手段10の表示対象となる二次元画像
は、二次元画像生成手段20によって生成される。この
二次元画像は、三次元画像格納手段30内に格納されて
いる三次元画像のデータに基づいて生成されることにな
る。三次元画像格納手段30内には、三次元疑似空間を
構成する個々の構造物(ここでは、人為的な建造物だけ
でなく、海や山などの自然物をも含めた広い概念で、構
造物という言葉を用いることにする)の三次元画像を示
すデータが格納されている。通常、個々の構造物の表面
は多数のポリゴンによって構成されており、三次元画像
格納手段30内の三次元画像は、このようなポリゴンの
集合として表現されることになる。
【0023】図2は、三次元画像格納手段30内に用意
された三次元画像に基づいて定義される三次元疑似空間
100の一例を示す斜視図である。この図では、建物1
10、樹木120、池130という3種類の構造物が疑
似空間内に配置されており、この疑似空間内を仮想の移
動者Mが移動してゆく様子が示されている。ここで、建
物110、樹木120、池130なる構造物は、いずれ
も多数のポリゴンからなる表面によって構成されている
物体であり、個々のポリゴンのデータが三次元画像格納
手段30内に三次元画像として用意されている。二次元
画像生成手段20は、このような三次元画像に基づいて
二次元画像を生成する処理を行う。一般に、三次元画像
に基づいて二次元画像を生成する場合、視点の位置と視
線方向とを定義する必要がある。ここでは、移動者Mの
目の位置を視点Pとし、移動者Mの正面前方を視線方向
と定義することにする。この場合、図2に示すように、
視点Pから一点鎖線で示す視線方向が定義され、三次元
画像に対して、このような視線方向に基づく二次元投影
処理(いわゆるレンダリング処理)を行うことにより、
二次元画像が得られることになる。
【0024】図1に示すシステムにおける現在位置格納
手段40は、移動者Mの現在位置Pを格納する機能を有
している。ここに示す例では、移動者Mの視点Pの位置
をそのまま現在位置Pとして利用しているが、移動者M
の両足の中心点などを現在位置として定義してもかまわ
ない。現在位置Pは、XYZ三次元座標系における座標
値P(x,y,z)で表される。二次元画像生成手段2
0は、現在位置格納手段40から現在位置Pのデータを
読み出し、図2に示すように、この現在位置Pから所定
の視線方向を眺めたときの二次元画像を、三次元画像格
納手段30内の三次元画像を用いて生成することにな
る。当然、移動者Mがリアルタイムで移動すれば、現在
位置Pを示す座標値P(x,y,z)も刻々と変化する
ことになり、二次元画像生成手段20により、新たな座
標値P(x,y,z)に基づいて新たな二次元画像を生
成する処理が行われ、表示手段10によって、新たな二
次元画像がディスプレイ画面上に逐次表示されることに
なる。
【0025】現在位置Pの更新は、現在位置更新手段5
0によって実行される。現在位置更新手段50は、利用
者からの移動指示が与えられるごとに、あるいは、所定
の時間ごとに、現在位置格納手段40内に格納されてい
る現在位置Pを示す座標値P(x,y,z)を更新する
処理を実行する。現在位置Pは、基本的には、利用者か
らの移動指示に基づいて更新されることになる。たとえ
ば、図2に示す例において、利用者から「前方へ進め」
という移動指示が与えられた場合、図において移動者M
の位置が前方位置となるように、現在位置Pが更新され
ることになる。ただし、利用者から与えられた移動指示
が常に遵守されるわけではなく、たとえば、図2におい
て建物110の壁を通り抜けるような移動指示が与えら
れた場合には、そのような移動指示は修正されることに
なる。
【0026】図1における目標位置生成手段60と交差
判定手段70は、このような移動指示の修正を行うため
の構成要素である。すなわち、利用者からの移動指示
(三次元疑似空間100内の移動者Mに対する移動指
示)が、移動指示入力手段80によって入力されると、
目標位置生成手段60は、この移動指示と、現在位置格
納手段40内に格納されている現在位置Pとに基づい
て、移動後の目標位置Qを生成する。たとえば、移動指
示入力手段80により、「前方へ進め」という移動指示
が与えられた場合、現在位置Pを所定距離だけ移動者M
の前方へと移動させた位置に目標位置Qが生成されるこ
とになる。ただし、この目標位置Qは、あくまでも利用
者からの移動指示に忠実に従った場合に到達すべき目標
の位置であり、必ずしもこの目標位置Qまで移動できる
とは限らない。交差判定手段70は、このような目標位
置Qまでの移動が許されるか否かを判定する機能を有し
ており、その判定の基準は、現在位置Pから目標位置Q
へと向かう移動ベクトルVが、ガイドプレーンGと交差
するか否かである。
【0027】ここで、ガイドプレーンGは、本発明にお
いて非常に重要な役割を果たす概念であり、三次元疑似
空間100内の移動を制限するために定義される面であ
る。ガイドプレーンGを定義するデータは、ガイドプレ
ーン格納手段90内に予め用意されることになる。図3
は、建物110の周囲に定義されたガイドプレーンの一
例を示す図である。図に太線の矩形で示されたG1,G
2が、定義されたガイドプレーンである。このように定
義されたガイドプレーンは、予め三次元疑似空間100
内に配置される図形という点では、三次元画像格納手段
30内の三次元画像と同じであるが、三次元画像格納手
段30内の三次元画像が、二次元画像生成手段20によ
る二次元画像の生成に利用されるのに対し、ガイドプレ
ーン格納手段90内のガイドプレーンは、二次元画像の
生成に利用されることはない。別言すれば、ガイドプレ
ーンは、表示手段10によって表示されることはなく、
いわば透明なプレーンとして機能することになる。
【0028】ガイドプレーンの役割は、移動者Mに対す
る障害物として機能することである。図3に示すよう
に、建物110の周囲に2枚のガイドプレーンG1,G
2が定義されていた場合、これらは障害物として機能
し、結果的に、移動者Mが移動経路Rに沿って移動する
ように誘導することができるようになる。移動者Mに対
する障害物として機能させるためには、ガイドプレーン
を通り抜けるような移動を抑制する処理を行えばよい。
【0029】上述したように、このシステムでは、現在
位置更新手段50によって、現在位置格納手段40内の
現在位置Pが逐次更新されることになり、その都度、二
次元画像生成手段20によって、新たな二次元画像が生
成される。したがって、移動者Mの移動は、図4に示す
例のように、位置P(1)→P(2)→P(3)………
というような離散的な位置変化として捉えることができ
る。もちろん、個々の位置の間隔を小さくすることによ
り、ディスプレイ画面上で観察した場合に、連続的な移
動を行っているように見せることは可能であるが、原理
的には、図4に示すように、現在位置を離散的に変化さ
せてゆくことに変わりはない。そこで、第i番目の現在
位置P(i)から、第(i+1)番目の現在位置P(i
+1)へ移動させるときの条件として、「ガイドプレー
ンを通過しない」という条件を設定するようにすれば、
ガイドプレーンを通り抜けるような移動を禁止すること
ができ、ガイドプレーンを障害物として機能させること
ができる。
【0030】もちろん、実際には、ガイドプレーンを通
過せざるを得ないような移動指示が移動指示入力手段8
0に入力される場合もある。交差判定手段70は、この
ような移動指示が与えられたか否かを判定する処理を行
う。いま、図5に示すようなガイドプレーンGが定義さ
れており、現在位置Pが図示のように、このガイドプレ
ーンGの手前側にあったとしよう。このとき、移動指示
入力手段80に与えられた移動指示に基づいて、目標位
置生成手段60により、図示のようにガイドプレーンG
の向こう側の目標位置Qが生成されたものとしよう。こ
の場合、利用者は、移動者Mの位置を目標位置Qまで移
動させることを意図して、移動指示を与えたことにな
る。このように、現在位置Pから目標位置Qまでの移動
は、ガイドプレーンGを通過する移動となるので認めら
れない。ガイドプレーンを通過する移動となるか否か
は、現在位置Pから目標位置Qに向かう移動ベクトルV
を定義し、この移動ベクトルVがガイドプレーンGと交
差するか否かを判定することにより認識することができ
る。図5に示す例では、移動ベクトルVとガイドプレー
ンGとは、交点Xにおいて交差しているため、このよう
な移動は禁止されることになる。
【0031】交差判定手段70による判定結果は、現在
位置更新手段50へと伝えられる。現在位置更新手段5
0は、この交差判定手段70による判定結果に応じて、
目標位置Qもしくはこれを修正した修正位置Q′を新た
な現在位置と決定し、現在位置格納手段40内の現在位
置Pを更新する処理を行う。基本的には、現在位置更新
手段50は、交差判定手段70により「交差しない」旨
の判定結果が得られた場合には、目標位置Qをそのまま
新たな現在位置Pとする更新処理を行うことになるが、
「交差する」旨の判定結果が得られた場合には、目標位
置Qを所定のアルゴリズムに基づいて修正位置Q′に修
正し、この修正位置Q′を新たな現在位置Pとする更新
処理を行うことになる。修正位置Q′を求めるための具
体的なアルゴリズムについては後述するが、基本的に
は、現在位置Pから修正位置Q′へと向かう修正移動ベ
クトルが、ガイドプレーンGと交差しなくなるように、
修正位置Q′を決定すればよい。図5に示す例の場合、
ガイドプレーンGの向こう側にある目標位置Qを、ガイ
ドプレーンGの手前側(あるいはガイドプレーンG上)
のいずれかの位置にもってくる修正を行えばよい。
【0032】§2.ガイドプレーンを利用するメリット ところで、上述した交差判定による移動制御は、ガイド
プレーンを利用しなくても行うことができる。実際、従
来の移動体験提供システムでは、ガイドプレーンを利用
せずに、個々の構造物の表面に対する交差判定を行うこ
とにより、移動制御を行っている。たとえば、図3に示
す例の場合、ガイドプレーンG1,G2が存在しない場
合でも、建物110の外壁面に対する交差判定を行い、
移動ベクトルVが外壁面に交差するような移動指示が与
えられた場合には、目標位置Qの位置を外壁面の外側へ
と修正する処理を行えば、本発明と同様の効果が得られ
る。しかしながら、本発明においてガイドプレーンを利
用した交差判定を行うようにしているのは、次のような
2つのメリットが得られるからである。
【0033】まず、第1のメリットは、交差判定の演算
負担が軽減されるということである。建物110は、三
次元疑似空間100を構成する構造物の一つであり、最
終的に二次元画像の形でディスプレイ画面上に提示され
る対象物である。このため、その表面は多数のポリゴン
によって構成されているのが一般的である。たとえば、
レンガ造りの建物であれば、レンガ1つ1つの凹凸構造
などが、ポリゴンによって表現されていることになる。
このようなポリゴンの集合から構成されている表面に対
して、移動ベクトルVの交差判定を行うには、多大な演
算負担が要求されることになる。ところが、ガイドプレ
ーンは、最終的にディスプレイ画面上に提示される構造
物ではないので、このようなポリゴンによって構成する
必要は全くない。いわば透明な衝立として機能すればよ
いので、一般的には単なる平面としてガイドプレーンを
定義しておけばよい。もちろん、場合によっては、円筒
面のような曲面をガイドプレーンとして定義することも
可能であり、このような単純な幾何学曲面をガイドプレ
ーンとして採用した場合であっても、多数のポリゴンか
らなる表面に対する交差判定の演算プロセスに比べれ
ば、はるかに単純な演算プロセスにより交差判定が可能
である。
【0034】もっとも、実用上は、図3に示す例のよう
に、ガイドプレーンを、有限な面積をもった平面領域に
よって構成するのが好ましい。平面からなるガイドプレ
ーンを用いれば、曲面からなるガイドプレーンを用いた
場合に比べて、より演算負担を軽減させることができ
る。また、有限な面積をもった平面領域からなるガイド
プレーンであれば、これらを相互に組み合わせることに
より、自由度の高い移動制御が可能になる。
【0035】なお、有限な面積をもった平面領域によっ
てガイドプレーンを構成した場合、交差判定の演算プロ
セスを更に単純化するために、次のような判定方法を採
るとよい。まず、ガイドプレーンGを含む無限平面と移
動ベクトルVとが交差しているか否かを判定する仮判定
を行う。そして、この仮判定で交差している旨の結果が
得られた場合には、ガイドプレーンGを構成する平面領
域と移動ベクトルVとが交差しているか否かの正式な判
定を行うようにするのである。別言すれば、仮判定によ
り、交差していない旨の結果が得られた場合には、正式
な判定を行う必要はない。たとえば、図5に示す例の場
合、本来であれば、移動ベクトルVとガイドプレーンG
(有限な面積をもった平面領域)とが交差するか否かを
判定するのであるが、そのような正式な判定を行う前
に、まず、ガイドプレーンGを含む無限平面(紙面に沿
った無限平面)と移動ベクトルVとが交差しているか否
かの仮判定を行うのである。
【0036】一般に無限平面は、XYZ三次元座標系に
おいて、Ax+By+Cz+D=0なる形式の単純な式
で表現できる。そして、このような式で表現される無限
平面と、1点α(xα,yα,zα)との位置関係は、
(1) Axα+Byα+Czα+D>0になれば、1点α
は無限平面の正領域側に存在し、(2) Axα+Byα+
Czα+D<0になれば、1点αは無限平面の負領域側
に存在し、(3) Axα+Byα+Czα+D=0になれ
ば、1点αは無限平面上に存在することになる。したが
って、所定の無限平面に対して、現在位置Pと目標位置
Qとが同じ側にあるのか(すなわち、移動ベクトルVは
交差しない)、違う側にあるのか(すなわち、移動ベク
トルVが交差する)、は単純な算術演算の結果として判
定することが可能である。この単純な算術演算による仮
判定の結果、交差しない旨の結果が得られれば、移動ベ
クトルVとガイドプレーンGとは決して交差することは
ないので、正式な判定を行う必要はない。逆に、仮判定
の結果、交差する旨の結論が得られた場合には、有限な
面積をもった平面領域としてのガイドプレーンGの内部
で交差しているのか否かを調べるために、正式な判定を
行うことになる。もっとも、このような正式な判定演算
も、それほど複雑な演算にはならない。具体的には、ま
ず、ガイドプレーンGを含む無限平面と移動ベクトルV
との交点Xを算出し、この交点Xが、ガイドプレーンG
の内部の点であるか否かを判定する処理を行えばよい。
このように、ガイドプレーンを利用すれば、交差判定の
演算負担を大幅に軽減できるというメリットが得られる
ことになる。
【0037】一方、ガイドプレーンを利用することによ
り得られる第2のメリットは、移動制御の自由度が増す
という点にある。たとえば、図3に示す例の場合、ガイ
ドプレーンG1,G2は、建物110の外壁に対して所
定間隔だけ離れた位置に配置されている。建物110の
外壁自身を障害物として利用する従来の手法では、移動
の制御面はあくまでもこの建物110の外壁面に限定さ
れてしまう。ところが、ガイドプレーンを利用すれば、
移動の制御面は、建物110の外壁面に限定されること
はない。図3に示す例のように、外壁に対して所定間隔
だけ離れた位置にガイドプレーンG1,G2を配置すれ
ば、移動者Mが外壁に衝突する前に、その移動を制御す
ることが可能になる。もちろん、各ガイドプレーンをど
の位置に配置するかは、制作者が自由に決定できる事項
であり、建物110の外壁面と同じ位置にガイドプレー
ンG1,G2を配置すれば、移動者Mは外壁に衝突する
まで移動することが可能になる。
【0038】このように、ガイドプレーンGは任意の位
置に配置できるので、制作者の意図により、移動者Mの
移動を自由に制限することが可能になる。たとえば、砂
浜と海との境界線に沿ってガイドプレーンGを配置する
ようにすれば、三次元画像としては、砂浜と海との間に
何ら障害物はないにもかかわらず、砂浜側から海側へと
移動することを禁止するようなことが可能になる。この
ように、移動制御の自由度を向上させることができる点
も、本発明の重要な効果のひとつである。
【0039】§3.具体的な位置修正方法 さて、§1で述べたように、本発明では、ガイドプレー
ンGを通り抜けるような移動は原則として禁止され、そ
のような移動指示が与えられた場合には、目標位置Qに
対する修正が行われることになる。ここでは、この位置
修正の具体的な方法をいくつかの例を挙げて説明する。
【0040】最も単純な位置修正の方法は、移動ベクト
ルVとガイドプレーンGとの交点Xを、修正位置Q′と
する方法である。たとえば、図5に示すように、移動ベ
クトルVとガイドプレーンGとが交点Xにおいて交差す
る場合、目標位置Qを交点Xの位置まで移動させ、交点
Xを修正位置Q′とする位置修正を行えばよい。現在位
置更新手段50は、修正位置Q′(すなわち交点Xの位
置)が新たな現在位置Pとなるように、現在位置格納手
段40に対する更新処理を行うことになる。このような
位置修正方法を採れば、与えられた移動指示が示す進行
方向に従ってなるべく移動しつつ、ガイドプレーンGを
通過することのないような移動が可能になる。なお、こ
の方法で位置修正を行うと、新たな現在位置Pは、ガイ
ドプレーンG上にくることになる。この場合、次回の移
動時には、ガイドプレーンGの手前側には移動可能であ
るが、向こう側には移動不可とする判定を行う必要があ
る。このような判定は、§4で述べるように、ガイドプ
レーンGの両面にそれぞれ符号を定義した取り扱いを行
うと容易に行うことができる。このような符号を定義し
た取り扱いを行わない場合には、修正位置Q′を交点X
よりわずかだけ手前の位置に設定するようにすればよ
い。
【0041】位置修正の別な方法は、移動ベクトルVの
ガイドプレーンG(正確に言えば、ガイドプレーンGを
含む無限平面)への投影ベクトルV′を求め、この投影
ベクトルV′上の1点を修正位置Q′とする方法であ
る。たとえば、図6に示すように、移動ベクトルVとガ
イドプレーンGとが交点Xにおいて交差する場合、移動
ベクトルVをガイドプレーンG上に投影することにより
投影ベクトルV′を定義する(図では、移動ベクトルV
のうち、破線で示す向こう側部分のみを投影した状態を
示している)。投影方向は、たとえば、ガイドプレーン
Gに対して垂直な方向にするとか、三次元疑似空間10
0上での水平方向にするとか、予め定めておけばよい。
投影ベクトルV′は、必ずガイドプレーンG上のベクト
ルとなるため、この投影ベクトルV′上の1点を修正位
置Q′とすれば、修正位置Q′も必ずガイドプレーンG
(もしくは、このガイドプレーンGを含む無限平面)上
の点になる。
【0042】図示の例では、投影ベクトルV′の先端点
(すなわち、目標位置Qの投影点)を修正位置Q′とし
ているが、修正位置Q′は必ずしも投影ベクトルV′の
先端点とする必要はなく、投影ベクトルV′上の任意の
点に設定してもかまわない。たとえば、投影ベクトル
V′の先端部分がガイドプレーンGの領域外に出てしま
うような場合、あくまでも投影ベクトルV′の先端点を
修正位置Q′と定義すれば、修正位置Q′はガイドプレ
ーンG外の点となる。もちろん、そのような定義を行っ
てもよいが、修正位置Q′をガイドプレーンG上の点と
して定義したい場合には、たとえば、投影ベクトルV′
とガイドプレーンGの輪郭線との交点位置を修正位置
Q′とするような定義を行ってもよい。
【0043】交点Xを修正位置Q′とする方法では、移
動指示に基づく移動経路が中断されたような印象を利用
者に与えることになるが、投影ベクトルV′上の1点を
修正位置Q′とする方法を採れば、移動指示に基づく移
動経路の方向が曲げられたような印象を利用者に与える
ことができ、違和感のない自然な誘導が可能になる。別
言すれば、移動者MはガイドプレーンGに接触後、この
ガイドプレーンGの表面に沿って滑るように移動するこ
とになる。したがって、図3に示す例のような場合、移
動者Mは、ガイドプレーンG1に接触した後に右方向へ
と滑り動き、移動経路Rに沿った誘導が可能になる。
【0044】なお、この方法で位置修正を行った場合
も、新たな現在位置Pは、ガイドプレーンG上にくるこ
とが多いので、実用上は、§4で述べるように、ガイド
プレーンGの両面にそれぞれ符号を定義した取り扱いを
行うか、修正位置Q′を投影ベクトルV′上の点よりわ
ずかだけ手前の位置に設定するのが好ましい。
【0045】位置修正の更に別な方法は、ガイドプレー
ンGによる反射を受けるような修正方法である。このよ
うな反射型の第1の修正方法は、移動ベクトルV上の点
であって、ガイドプレーンGよりも手前にある1点を修
正位置Q′とする修正を行う方法である。たとえば、図
7に示すように、移動ベクトルVとガイドプレーンGと
が交点Xにおいて交差する場合、目標位置Qを修正位置
Q′aに位置修正すればよい。修正位置Q′aは、移動
ベクトルV上の点であって、ガイドプレーンGよりも手
前にある1点ということになる。図示の例では、2点間
距離Q′a/Xと、2点間距離X/Qとが等しくなるよ
うに設定してあるので、移動ベクトルVの向こう側の部
分(図に破線で示す部分)の長さが長ければ長いほど、
修正位置Q′aは手前側の位置に定義されることにな
る。もちろん、修正位置Q′aは、ガイドプレーンGの
手前側の位置であれば、移動ベクトルV上の任意の位置
に定義してかまわない。
【0046】反射型の第2の修正方法は、移動ベクトル
Vに沿った経路を進む光が、ガイドプレーンGによって
反射した場合の反射経路上の1点を修正位置Q′とする
方法である。上述の第1の修正方法の場合、もとの経路
をそのまま逆上るような反射作用が働くが、この第2の
修正方法の場合、入射角と反射角が等しくなるという光
の反射と同等の反射作用が働くことになる。たとえば、
図7の例の場合、目標位置Qは、修正位置Q′bに位置
修正される。移動ベクトルVが光であるとすると、反射
ベクトルの先端位置が点Q′bの位置にくることが理解
できよう。図示の例では、2点間距離Q′b/Xと、2
点間距離X/Qとが等しくなるように設定してあるの
で、移動ベクトルVの向こう側の部分(図に破線で示す
部分)の長さが長ければ長いほど、修正位置Q′bは手
前側の位置に定義されることになる。もちろん、修正位
置Q′bは、ガイドプレーンGの手前側の位置であれ
ば、反射経路上の任意の位置に定義してかまわない。
【0047】このような反射型の修正方法を採ると、移
動者Mが何かに衝突して押し戻されたという印象を利用
者に与えることができる。したがって、この修正方法
は、何らかの障害物の存在を利用者に積極的に示す必要
がある場合に効果的である。
【0048】以上、現在位置更新手段50によって行わ
れる具体的な位置修正方法をいくつかの例について説明
したが、もちろん、本発明は、これらの位置修正方法に
限定されるものではなく、この他にも種々の位置修正方
法を採ることが可能である。実用上は、複数通りの位置
修正方法を用意しておき、三次元画像中の構造物との位
置関係に応じて、各ガイドプレーンごとにそれぞれ最も
適した位置修正方法を設定するのが好ましい。
【0049】§4.ガイドプレーンに符号を定義する手
これまで述べてきた例では、交差判定手段70によって
「交差する」旨の判定結果が得られた場合には、目標位
置Qを所定のアルゴリズムに基づいて修正位置Q′に修
正し、この修正位置Q′を新たな現在位置Pとする更新
処理を行い、「交差しない」旨の判定結果が得られた場
合には、目標位置Qをそのまま新たな現在位置Pとする
更新処理を行っている。しかしながら、制作者側の自由
度を増加させる上では、通過方向性をもったガイドプレ
ーンを設定できると便利である。たとえば、図8に示す
ガイドプレーンGのように、左から右へ通過することは
できないが、逆に、右から左へは通過することができ
る、というような一方通行の性質をもったガイドプレー
ンGを定義するのである。このガイドプレーンGでは、
現在位置P1から目標位置Q1へと向かう移動ベクトル
に対しては「通過不可」なる判定がなされるが、逆に、
現在位置P2から目標位置Q2へと向かう移動ベクトル
に対しては「通過可能」なる判定がなされることにな
る。
【0050】このような一方通行の性質を数学的に取り
扱うには、ガイドプレーンの両面にそれぞれ符号を定義
した取り扱いを行うと便利である。図8に示す例では、
ガイドプレーンGの左側面を正の面、右側面を負の面と
定義している。このような定義を行えば、このガイドプ
レーンGを含む無限平面によって、三次元空間は、正の
領域(図の左側の領域)と負の領域(図の右側の領域)
とに分けられることになり、たとえば、正の領域から負
の領域への移動は禁止されるが、逆に、負の領域から正
の領域への移動は許可される、という一方通行の性質を
もったガイドプレーンGの定義が可能になる。
【0051】このような取り扱いを行うためには、図1
に示すシステムにおいて、ガイドプレーン格納手段90
内に格納される各ガイドプレーンについて、それぞれ一
方の面を正、他方の面を負とする符号を定義しておけば
よい。この場合、交差判定手段70によって、単に交差
しているか否かの判定だけではなく、移動ベクトルV
が、正から負に向かって交差しているのか、逆に、負か
ら正に向かって交差しているのか、の別も判定させるよ
うにする。そして、この交差判定手段70によって正か
ら負に向かって交差している旨の判定結果が得られた場
合には、現在位置更新手段50によって、§3で述べた
ような所定のアルゴリズムに基づいて、目標位置Qを修
正位置Q′に修正し、この修正位置Q′を新たな現在位
置Pとする更新処理を行えばよい。一方、交差判定手段
70によって負から正に向かって交差している旨の判定
結果が得られた場合もしくは交差しない旨の判定結果が
得られた場合には、目標位置Qをそのまま新たな現在位
置Pとする更新処理を行うようにすればよい。
【0052】なお、ここでは説明の便宜上、ガイドプレ
ーンGを構成する面に正負の符号を定義した取り扱いを
示すが、実用上は、必ずしも正負という符号による面の
属性定義を行う必要はなく、第1属性の面と第2属性の
面とが何らかの方法で定義できればよい。
【0053】ここでは、このような一方通行の性質をも
ったガイドプレーンを利用した具体的な三次元疑似空間
内の移動体験提供システムの設計例を述べておく。い
ま、図9に示す平面図のような三次元疑似空間が定義さ
れているものとしよう。この例では、砂漠、海、庭、
塔、門、塀、館などの構造物が定義されており、これら
の各構造物についての三次元画像が三次元画像格納手段
30内に用意されていることになる。いま、制作者の意
図として、移動者Mを砂漠のスタート地点から出発さ
せ、この三次元疑似空間内をある程度自由に散策させ、
最終的に館の入り口位置まで誘導したいと考えたとしよ
う。この場合、この三次元画像に関連して、図10に示
すようなガイドプレーンを定義しておけばよい。図10
には、位置関係が明確になるように、三次元画像にガイ
ドプレーンを重ねて表示してあるが、図に太線で描かれ
ている部分がガイドプレーンである。各ガイドプレーン
の両側には正または負の符号が描かれているが、これら
の符号は、各ガイドプレーンの両面の属性を示す符号で
ある。
【0054】図10において、砂漠内の点P(0)は移
動者Mの出発点を示しており、初期状態における現在位
置Pが、この点P(0)ということになる。矩形状の砂
漠領域は、4枚のガイドプレーンによって囲まれてい
る。これらのガイドプレーンのうち、砂漠領域の上辺、
左辺、右辺を構成する3枚のガイドプレーンについて
は、砂漠領域の内部側が正、外部側が負となるような定
義がなされている。したがって、正の領域から負の領域
への通過を禁止するような取り扱いを行っておけば、移
動者Mが、この砂漠領域の上辺、左辺、右辺を通過して
移動することは禁止される。しかしながら、砂漠領域の
下辺を構成するガイドプレーンについては、砂漠領域の
内部側が負、外部側(庭側)が正となるような定義がな
されている。したがって、移動者Mは、この砂漠領域の
下辺を通過して庭領域に移動することはできる。結局、
移動者Mは、砂漠領域を散策しながら、やがて庭領域へ
と移動してくることになる。
【0055】ところが、移動者Mが、一旦、庭領域へ移
動してしまうと、もはや砂漠領域へ戻ることはできな
い。そのような移動は、砂漠領域の下辺を構成するガイ
ドプレーンを正から負の方向へ通過する移動となるので
禁止されるからである。制作者の意図は、移動者Mを砂
漠領域から庭領域へと導き、最終的に館へと導くことで
あるから、砂漠領域と庭領域との間にこのような一方通
行の性質をもったガイドプレーンを用意しておくことは
非常に効果的である。図示のとおり、庭領域は、その周
囲のほとんどを内側が正の面となったガイドプレーンに
よって囲まれているので、移動者Mの外部への移動は禁
止される。実際、移動者Mが海領域へ移動することは起
こりえず、この海領域は単なる背景として機能すること
になる(ガイドプレーンは透明なスクリーンとして機能
するので、背景としての海の視界が妨げられることはな
い)。また、構造物のひとつである塔も、その内部への
移動ができず、観賞用装飾品としての機能を果たすこと
になる。
【0056】結局、庭を散策した移動者Mは、塀の切れ
目にある門へと導かれることになる。特に、塀の表面に
配置されたガイドプレーンについては、§3で述べた投
影ベクトルV′(図6)を利用した位置修正方法を適用
するようにしておくと、塀に衝突した移動者Mは、塀の
表面を滑るように移動するようになり、門へと導くこと
が容易になる。こうして、移動者Mが、最終的に館の入
り口部分まで到達すると、この部分にはガイドプレーン
は設けられていないので、そのまま入り口の中へと移動
することができ、制作者の意図どおり、移動者Mを館ま
で導くことができる。
【0057】図11は、ガイドプレーンの両面に符号を
定義した場合のシステムの処理手順を示す流れ図であ
る。まず、ステップS1において、初期設定が行われ
る。すなわち、図10に示す例の場合、現在位置格納手
段40に砂漠領域内の現在位置P(0)が設定され、所
定の視線方向に基づいて、二次元画像生成手段20によ
って初期二次元画像が生成され、これが表示手段10に
よってディスプレイ画面上に提示されることになる。続
いて、ステップS2において、移動指示入力手段80に
よる移動指示の入力が行われる。すなわち、利用者が、
マウスやキーボードなどの入力機器を用いて、何らかの
移動指示を与えることになる。ステップS3では、目標
位置生成手段60によって、この移動指示に応じた目標
位置Qが生成される。
【0058】こうして、現在位置Pと目標位置Qとが決
定されると、現在位置Pから目標位置Qに向かう移動ベ
クトルVについての交差判定が、交差判定手段70によ
って行われることになる。この交差判定は、個々のガイ
ドプレーンのそれぞれに対して行う。まず、ステップS
4において、ガイドプレーン格納手段90から交差判定
手段70へ、1枚のガイドプレーンGが抽出される。そ
して、この抽出されたガイドプレーンGに関して、ステ
ップS5では、現在位置Pが正の側にあるか否かが判定
される(現在位置PがガイドプレーンG上にあった場合
には、便宜的に、正の側にあるものとして取り扱うよう
にするとよい)。もし、現在位置Pが負の側にあると判
断された場合には、もはや当該ガイドプレーンGについ
ての交差判定は不要である。なぜなら、目標位置Qが当
該ガイドプレーンGの正の側にあろうとも負の側にあろ
うとも、当該ガイドプレーンGとの関連においては、移
動が禁止されることはないからである。現在位置Pが正
の側にあると判定された場合は、ステップS6におい
て、目標位置Qが負の側にあるか否かが判定される(目
標位置QがガイドプレーンG上にあった場合には、便宜
的に、正の側にあるものとして取り扱うようにするとよ
い)。
【0059】もし、ステップS6において、目標位置Q
が負の側にあると判断されると、現在位置Pが正の側に
あり、目標位置Qが負の側にあることになるので、移動
ベクトルVが当該ガイドプレーンGに交差している可能
性がある。結局、ステップS5およびステップS6の判
定処理は、§2で述べた仮判定処理(ガイドプレーンを
含む無限平面に対して交差するか否かを求める処理)に
相当することになる。そこで、ステップS6で目標位置
Qが負の側にあると判定された場合には、ステップS7
以降の正式な判定処理が行われる。すなわち、ステップ
S7において、まず、ガイドプレーンGを含む無限平面
と移動ベクトルVとの交点Xが計算され、続いて、ステ
ップS8において、当該交点Xが当該ガイドプレーンG
内の領域にあるか否かが判定される。交点Xがガイドプ
レーンG内の領域にあれば、正から負に向かう移動ベク
トルVがガイドプレーンGに交差していることになるの
で、そのような移動は禁止されねばならない。そこで、
ステップS9へと進み、目標位置Qが修正位置Q′に修
正される。
【0060】一方、ステップS5,S6,S8で否定的
な判定結果が得られた場合には、当該ガイドプレーンG
については、目標位置Qを修正する処理を行う必要はな
いので、ステップS10へと進み、全ガイドプレーンに
ついての処理が完了するまで、ステップS4へと戻り、
別なガイドプレーンGについても同様の処理を繰り返し
実行するようにする。なお、移動ベクトルVが複数のガ
イドプレーンGに交差するようなこともあり得るので、
そのような場合は、より現在位置Pに近い方のガイドプ
レーンGについての処理が先に実行されるように、ステ
ップS4におけるガイドプレーンGの抽出順を考慮する
のが好ましい。
【0061】こうして、ステップS9における修正が行
われるか、あるいはステップS10において全ガイドプ
レーンについての処理が完了した場合には、ステップS
11において、現在位置Pの更新が行われる。ステップ
S9経由でステップS11に至った場合には、修正位置
Q′を新たな現在位置Pとする更新が行われ、ステップ
S10経由でステップS11に至った場合には、目標位
置Qをそのまま新たな現在位置Pとする更新が行われる
ことになる。この後、ステップS12において、新たな
現在位置Pに基づく二次元画像が生成され、再び、ステ
ップS2の移動指示入力の処理に戻ることになる。
【0062】以上、本発明を図示する実施形態に基づい
て説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるもの
ではなく、この他にも種々の形態で実施可能である。た
とえば、上述の実施形態では、移動者Mの現在位置P
(この例では視点位置)を移動指示に基づいて更新する
処理について述べたが、二次元画像生成手段20により
二次元画像を生成させるためには、移動者Mの視線方向
や、二次元画像の倍率などの要素も必要になる。したが
って、実際には、図1に示すように、移動指示入力手段
80からは、移動指示とともに、移動者Mの視線方向に
関する指示を入力できるようにしておき、二次元画像生
成手段20が、この視線方向に関する指示を考慮して、
二次元画像の生成を行うことができるようにしておくの
が好ましい。具体的には、利用者が、移動指示入力手段
80に対して、たとえば、右を向け、左を向け、あるい
は斜め上方を向け、といった視線方向に関する指示を与
えると、二次元画像生成手段20は、移動者Mの立って
いる位置から右方向、左方向、あるいは斜め上方を眺め
た状態の二次元画像を生成する処理を行うようにすれば
よい。
【0063】また、本発明に係る移動体験提供システム
は、コンピュータを利用して作成されるべきシステムで
あり、専用のソフトウエアプログラムとして提供するこ
とができるシステムである。このようなプログラムは、
CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒
体に記録して配付することが可能であり、また、通信回
線を介して配付することも可能である。もちろん、プロ
グラム本体だけではなく、三次元画像格納手段30内に
格納される三次元画像と、ガイドプレーン格納手段90
内に格納されるガイドプレーン(当該三次元画像によっ
て定義される三次元疑似空間内の移動を制限するための
ガイドプレーン)を定義するデータとを、CD−ROM
などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して
配付することも可能であり、また、通信回線を介して配
付することも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る三次元疑似空
間内の移動体験提供システムによれば、ガイドプレーン
を利用して移動制御を行うようにしたため、比較的小さ
な演算負担で、移動者の移動パターンを制御し、所望の
経路に誘導することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る三次元疑似空間内の
移動体験提供システムの基本構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示すシステムの三次元画像格納手段30
内に用意された三次元画像に基づいて定義される三次元
疑似空間100の一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す建物110の周囲に定義されたガイ
ドプレーンの一例を示す斜視図である。
【図4】三次元疑似空間内を移動する移動者Mの移動形
態を示す図である。
【図5】本発明に係るガイドプレーンGと移動ベクトル
Vとの位置関係を示す斜視図である。
【図6】ガイドプレーンGと移動ベクトルVとが交差す
る場合の目標位置Qの位置修正方法の一例を示す斜視図
である。
【図7】ガイドプレーンGと移動ベクトルVとが交差す
る場合の目標位置Qの位置修正方法の別な一例を示す斜
視図である。
【図8】一方通行の性質をもったガイドプレーンGの一
例を示す斜視図である。
【図9】三次元疑似空間およびそこに配置された構造物
の一例を示す平面図である。
【図10】図9に示す三次元疑似空間上に定義されたガ
イドプレーンを示す平面図である。
【図11】ガイドプレーンの両面に符号を定義した場合
のシステムの処理手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
10…表示手段 20…二次元画像生成手段 30…三次元画像格納手段 40…現在位置格納手段 50…現在位置更新手段 60…目標位置生成手段 70…交差判定手段 80…移動指示入力手段 90…ガイドプレーン格納手段 100…三次元疑似空間 110…建物 120…樹木 130…池 G,G1,G2…ガイドプレーン M…移動者 P,P1,P2,P(1)〜P(5)…現在位置 Q,Q1,Q2…目標位置 Q′,Q′a,Q′b…修正位置 R…移動経路 V…移動ベクトル V′…投影ベクトル X,X1,X2…交点

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元疑似空間内を移動する移動者の視
    点から、この疑似空間を眺めた状態を示す二次元画像
    を、移動者の移動に応じて逐次変化させながら表示させ
    ることにより、疑似的な移動体験を提供するシステムで
    あって、 三次元疑似空間を構成する構造物の三次元画像を格納す
    る三次元画像格納手段と、 前記三次元疑似空間内の移動を制限するためのガイドプ
    レーンGを定義するデータを格納するガイドプレーン格
    納手段と、 前記三次元疑似空間内における移動者の現在位置Pを格
    納する現在位置格納手段と、 前記現在位置Pに応じた視点から、所定の視線方向に向
    かって前記三次元疑似空間内の構造物を眺めた状態を示
    す二次元画像を、前記三次元画像データを用いた演算に
    より生成する二次元画像生成手段と、 生成された二次元画像をディスプレイ画面上に逐次表示
    させる表示手段と、 前記三次元疑似空間内の移動者に対する移動指示を入力
    する移動指示入力手段と、 前記移動指示と前記現在位置Pとに基づいて、移動後の
    目標位置Qを生成する目標位置生成手段と、 前記現在位置Pから前記目標位置Qへと向かう移動ベク
    トルVが、前記ガイドプレーンGと交差するか否かを判
    定する交差判定手段と、 前記交差判定手段による判定結果に応じて、前記目標位
    置Qもしくはこれを修正した修正位置Q′を新たな現在
    位置と決定し、前記現在位置格納手段内の現在位置を更
    新する処理を行う現在位置更新手段と、 を備えることを特徴とする三次元疑似空間内の移動体験
    提供システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動体験提供システム
    において、 ガイドプレーンGを、有限な面積をもった平面領域によ
    って構成することを特徴とする三次元疑似空間内の移動
    体験提供システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の移動体験提供システム
    において、 交差判定手段が、ガイドプレーンGを含む無限平面と移
    動ベクトルVとが交差しているか否かを判定する仮判定
    を行い、この仮判定で交差している旨の結果が得られた
    場合に、ガイドプレーンGを構成する平面領域と移動ベ
    クトルVとが交差しているか否かの正式な判定を行うこ
    とを特徴とする三次元疑似空間内の移動体験提供システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 現在位置更新手段が、交差判定手段から交差する旨の判
    定結果が得られた場合には、目標位置Qを所定のアルゴ
    リズムに基づいて修正位置Q′に修正し、この修正位置
    Q′を新たな現在位置とする更新処理を行い、交差判定
    手段から交差しない旨の判定結果が得られた場合には、
    目標位置Qを新たな現在位置とする更新処理を行うこと
    を特徴とする三次元疑似空間内の移動体験提供システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 ガイドプレーンGについて、一方の面を第1の属性、他
    方の面を第2の属性とする属性定義を行っておき、移動
    ベクトルVが、第1の属性面から第2の属性面に向かっ
    て交差しているのか、逆に、第2の属性面から第1の属
    性面に向かって交差しているのか、の別を交差判定手段
    に判定させるようにし、 現在位置更新手段が、交差判定手段によって第1の属性
    面から第2の属性面に向かって交差している旨の判定結
    果が得られた場合には、目標位置Qを所定のアルゴリズ
    ムに基づいて修正位置Q′に修正し、この修正位置Q′
    を新たな現在位置とする更新処理を行い、交差判定手段
    によって第2の属性面から第1の属性面に向かって交差
    している旨の判定結果が得られた場合もしくは交差しな
    い旨の判定結果が得られた場合には、目標位置Qを新た
    な現在位置とする更新処理を行うことを特徴とする三次
    元疑似空間内の移動体験提供システム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 現在位置更新手段が、移動ベクトルVとガイドプレーン
    Gとの交点Xを、修正位置Q′とする修正処理を行うこ
    とを特徴とする三次元疑似空間内の移動体験提供システ
    ム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 現在位置更新手段が、移動ベクトルVのガイドプレーン
    Gへの投影ベクトルを求め、この投影ベクトル上の1点
    を修正位置Q′とする修正処理を行うことを特徴とする
    三次元疑似空間内の移動体験提供システム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 現在位置更新手段が、移動ベクトルV上の点であって、
    ガイドプレーンGよりも手前にある1点を修正位置Q′
    とする修正処理を行うことを特徴とする三次元疑似空間
    内の移動体験提供システム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の移動体
    験提供システムにおいて、 現在位置更新手段が、移動ベクトルVに沿った経路を進
    む光が、ガイドプレーンGによって反射した場合の反射
    経路上の1点を修正位置Q′とする修正処理を行うこと
    を特徴とする三次元疑似空間内の移動体験提供システ
    ム。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の移動
    体験提供システムにおいて、 移動指示入力手段が、移動者の視線方向に関する指示を
    与える機能を有し、二次元画像生成手段が、この視線方
    向に関する指示を考慮して、二次元画像の生成を行うこ
    とを特徴とする三次元疑似空間内の移動体験提供システ
    ム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の移
    動体験提供システムとしてコンピュータを動作させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の移
    動体験提供システムにおいて利用する三次元画像および
    当該三次元画像によって定義される三次元疑似空間内の
    移動を制限するためのガイドプレーンGを定義するデー
    タを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2000201968A 2000-07-04 2000-07-04 三次元疑似空間内の移動体験提供システム Expired - Fee Related JP3710689B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000201968A JP3710689B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 三次元疑似空間内の移動体験提供システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000201968A JP3710689B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 三次元疑似空間内の移動体験提供システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002024861A true JP2002024861A (ja) 2002-01-25
JP3710689B2 JP3710689B2 (ja) 2005-10-26

Family

ID=18699563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000201968A Expired - Fee Related JP3710689B2 (ja) 2000-07-04 2000-07-04 三次元疑似空間内の移動体験提供システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3710689B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014504384A (ja) * 2010-10-26 2014-02-20 3ディーティージー エスエル 2次元画像からの3次元バーチャルツアーの生成
US9852351B2 (en) 2014-12-16 2017-12-26 3Ditize Sl 3D rotational presentation generated from 2D static images
US9990760B2 (en) 2013-09-03 2018-06-05 3Ditize Sl Generating a 3D interactive immersive experience from a 2D static image

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07262400A (ja) * 1994-03-18 1995-10-13 Fujitsu Ltd コンピュータグラフィクス表示装置
JPH1021425A (ja) * 1996-07-01 1998-01-23 Sega Enterp Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びゲーム装置並びに遊戯装置
JPH10247252A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Sharp Corp 衝突判定処理装置
JPH11250281A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 障害物での方向転換方法とシステム装置及びプログラムを記録した記録媒体
JP2000067262A (ja) * 1998-08-24 2000-03-03 Namco Ltd 画像表示装置、画像表示方法および記録媒体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07262400A (ja) * 1994-03-18 1995-10-13 Fujitsu Ltd コンピュータグラフィクス表示装置
JPH1021425A (ja) * 1996-07-01 1998-01-23 Sega Enterp Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びゲーム装置並びに遊戯装置
JPH10247252A (ja) * 1997-03-04 1998-09-14 Sharp Corp 衝突判定処理装置
JPH11250281A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 障害物での方向転換方法とシステム装置及びプログラムを記録した記録媒体
JP2000067262A (ja) * 1998-08-24 2000-03-03 Namco Ltd 画像表示装置、画像表示方法および記録媒体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014504384A (ja) * 2010-10-26 2014-02-20 3ディーティージー エスエル 2次元画像からの3次元バーチャルツアーの生成
US9990760B2 (en) 2013-09-03 2018-06-05 3Ditize Sl Generating a 3D interactive immersive experience from a 2D static image
US9852351B2 (en) 2014-12-16 2017-12-26 3Ditize Sl 3D rotational presentation generated from 2D static images

Also Published As

Publication number Publication date
JP3710689B2 (ja) 2005-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113209612B (zh) 虚拟场景中的建筑处理方法、装置、电子设备及存储介质
JPH0785312A (ja) 3次元動画作成装置
CN114177613B (zh) 导航网格更新方法、装置、设备及计算机可读存储介质
JP7292846B2 (ja) 共通バーチャル環境からの種々の視点
JP2008136693A (ja) プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置
JP7009087B2 (ja) ゲーム環境内の位置にキャラクタアニメーションを配置する方法及びシステム
JP6744727B2 (ja) プログラム及びゲーム装置
JP2020039403A (ja) プログラム、ゲームシステム及びサーバシステム
JP7269730B2 (ja) ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラム
JP6928060B2 (ja) 入力処理装置及びプログラム
JP2005056251A (ja) 3次元画像描画装置及び方法、プログラム、並びに記録媒体
JP5942031B1 (ja) プログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置
JP2016171989A (ja) プログラム、記録媒体、情報処理装置及び制御方法
JP3710689B2 (ja) 三次元疑似空間内の移動体験提供システム
JP2004298305A (ja) 画像生成情報、情報記憶媒体及び画像生成装置
JP7021883B2 (ja) ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
JP2017093929A (ja) プログラム、ゲームの制御方法、及び情報処理装置
KR101267570B1 (ko) 2d 텍스쳐 기반의 유도장을 이용한 가상캐릭터 조정행동 표시방법 및 장치, 이를 사용한 가상 생태공원 가시화 시스템
CN113041616B (zh) 游戏中控制跳字显示的方法、装置、电子设备及存储介质
JP7168437B2 (ja) プログラム及びゲーム装置
JPH0991110A (ja) 仮想3次元空間表示装置
JP2002251625A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータ上で動作する画像処理プログラムを記録した記録媒体
US20240299848A1 (en) Guiding movement of virtual object
JP2010117900A (ja) プログラム、情報記憶媒体、ポリゴンモデル生成装置、及びポリゴンモデル生成方法
Berwaldt et al. Virtual MultiView Panels for Distant Object Interaction and Navigation in Virtual Reality

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090819

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090819

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100819

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110819

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110819

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120819

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120819

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130819

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees