JP2002021293A - 内装用板材の取付構造 - Google Patents

内装用板材の取付構造

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JP2002021293A
JP2002021293A JP2000206399A JP2000206399A JP2002021293A JP 2002021293 A JP2002021293 A JP 2002021293A JP 2000206399 A JP2000206399 A JP 2000206399A JP 2000206399 A JP2000206399 A JP 2000206399A JP 2002021293 A JP2002021293 A JP 2002021293A
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rubber
interior plate
vibration
mounting structure
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JP2000206399A
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Seiichi Ikehara
誠一 池原
Yoshitsugu Higuchi
義次 樋口
Masakazu Yamauchi
雅和 山内
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Sumitomo Construction Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Sumitomo Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造躯体を伝播した振動が騒音として居室内
に放射される、いわゆる固体伝播音を、簡単な構成で効
率的に低減する。 【解決手段】 内装用板材である壁材1を貫通して、弾
性又は弾性と粘性とを有する取付用ゴム3(取付け防振
部材)を固着又は係止する。そして、釘、ビス又はボル
ト等の固定部材5を上記取付用ゴム3に貫通させ、この
固定部材によって壁材1を建築物の構造躯体2に取付け
る。また、壁材1と構造躯体2との間には、弾性又は弾
性と粘性とを有するゴムシート6(防振介挿部材)を介
挿する。これにより壁材は、弾性又は弾性と粘性とを有
する取付用ゴム3及びゴムシート6を介して取付けら
れ、構造躯体2からの振動の伝播が遮断される。上記内
装用板材は壁面を形成する壁材の他、天井材、床板とす
ることができる。また、構造躯体は、鉄筋コンクリート
部材、鉄骨部材又はこれらに固定された下地材等とする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、建築物の壁、
床、天井等における内装用板材の取付構造に係り、特
に、荷重を支持するための構造躯体を伝播する振動がこ
れらから騒音となって居室内に放射される、いわゆる固
体伝播音の発生を防止する内装用板材の取付構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】都市部における建築物では、しばしば騒
音への対策が問題となる。建築物の内部に伝達される騒
音は、室外の道路交通、鉄道の走行音、航空機騒音、又
は近隣の工場等により発生する騒音等があり、これらの
騒音が居室内に侵入するのを遮断する方策として様々な
ものが提案されている。また、建築物内で発生する騒音
が、他の居室に伝播することもしばしば問題となり、居
室間の隔壁に騒音を遮断する機能を付与することも考え
られている。これらの騒音は、一般に空気中を伝播する
ものであり、その対策は、開口部の硝子を2重にする方
法、壁体内に吸音材を配置する方法、壁体を2重構造に
し、間に空気層を設ける方法、壁体の質量を大きくし、
騒音の遮断効果を向上させる方法等に大別される。これ
らの方法は、いずれもある程度の騒音低減効果が得ら
れ、広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
工場の生産機械、地下鉄等の鉄道のような振動発生源か
らの振動が地面や構造物を介して建築物の構造躯体に伝
わり、壁、床又は天井等の内装材を振動させて騒音を生
成するいわゆる固体伝播音については、上記のような遮
音対策では低減効果はほとんど期待することができな
い。固体伝播音としては、上述のものの他に、建物内で
発生するものもあり、例えば集合住宅における床衝撃振
動による騒音、エレベータの動作による騒音、機械式駐
車場からの騒音、設備機器や配管からの騒音等がある。
【0004】このような構造躯体から振動が伝播し、壁
材、床又は天井が振動することによる騒音への対策とし
て、シート状の粘弾性部材を中間に挟んだ複合板を居室
内の壁面等に用い、ビス等で取り付けることが考えられ
ている。しかし、このような固体伝播音は、60〜25
0Hz程度と低音域の騒音であるため、振動を吸収する
ことが難しく、十分な低減効果を発揮できない場合が多
い。また、複合板を構造躯体又はこれに固定された下地
材等にビス又は釘等を用いて取り付けると、取り付けに
用いたビス等からの振動が複合板に伝播し、騒音低減効
果が十分に発揮されない。
【0005】本願に係る発明は、上記の課題を解決する
ためになされたもので、簡単な構成でいわゆる固体伝播
音を効率的に低減させることができる内装用板材の取付
構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、 建築物の荷重を支持す
る構造躯体又はこの構造躯体に固定された部材に、内装
用板材を固定する構造であって、 前記内装用板材を貫
通して、弾性又は弾性と粘性とを有する取付部防振部材
が固着又は係止され、 該内装用板材が、弾性又は弾性
と粘性とを備える材料からなる防振介挿部材を介して前
記建築物の構造躯体又は構造躯体に固定された部材に当
接され、 釘、ビス又はボルトを含む固定部材を前記取
付部防振部材に貫通させるとともに、前記構造躯体又は
構造躯体に固定された部材に貫入することによって前記
内装用板材が取り付けられている内装用板材の取付構造
を提供する。
【0007】上記発明において、固定部材としては、ボ
ルト、ビス、釘等を使用することができ、この他にも同
等の機能を有すの他の形態の部材を適宜に用いることが
できる。取付部防振部材及び防振介挿部材としては、天
然ゴム、合成ゴム、低硬度ゴム、又は高減衰ゴム等の素
材が、対象とする外乱の周波数特性等の条件に応じて選
択して用いられる。特に、天然ゴム、合成ゴム又は両者
の混合ゴムで、硬度(JISA)が0〜70,減衰正接
(tanδ)が0.07〜0.75のゴムが好適であ
る。
【0008】上記のような内装用板材の取付構造では、
構造躯体に振動が伝播しても、内装用の板材は弾性又は
弾性と粘性とを備える防振介挿部材を介して当接されて
いるので振動は上記防振介挿部材で吸収され、内装用板
材の振動が低減される。また、構造躯体又はこれに固定
された部材に貫入し、内装用板材を固定する釘、ビス等
の部材には振動が伝播するが、これらは直接には内装用
板材と接触しておらず、取付部防振部材で振動が吸収さ
れる。したがって、内装用板材の振動は低減され、居室
内へ放射される騒音を低減することができる。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
内装用板材の取付構造において、前記取付部防振部材と
防振介挿部材とが一体となっているものとする。
【0010】このような内装用板材の取付構造では、一
体化された防振部材を内装用板材に取り付けておくこと
によって、構造躯体等に内装用板材を容易に取り付ける
ことができ、内装工事における作業性が向上する。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1に記載の
内装用板材の取付構造において、前記取付部防振部材
は、 円錐台形をなし、 径が拡大される側面を、前記
内装用板材に対応する形状で設けられた貫通孔の内周面
に当接することによって係止又は固着されているものと
する。
【0012】このような取付構造では、円錐台状の取付
部防振部材が、固定部材によって構造躯体等に固定され
るとともに、内装用板材と嵌め合わされて、この内装用
板材を構造躯体側に押し付けることができる。また、こ
の内装用板材と構造躯体又はこれに固定された下地部材
との間には、防振介挿部材が介挿されているので、内装
用板材を構造躯体等とは離れた位置で、しっかりと支持
することができる。したがって、構造躯体から内装用板
材に振動が伝播されるのを有効に遮断するとともに、内
装用板材を簡単且つ強固に取り付けることが可能とな
る。なお、上記取付部防振部材は、内装用板材に係止す
るともに、接着剤等によって固着しておくのが望まし
い。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
内装用板材の取付構造において、前記内装用板材に設け
られた貫通孔の内周面と該貫通孔に挿着される取付部防
振部材の外周面とに、対応する形状の段差が設けられ、
これらの段差部を当接した状態で、該内装用板材と前記
取付部防振部材とが固着又は係止されているものとす
る。
【0014】この取付構造では、内装用板材と取付部防
振部材とが、段差部によって係止され、内装用板材を構
造躯体に押し付けてしっかりと取り付けることができ
る。なお、この構造においても、取付部防振部材は接着
剤等によって内装用板材と固着しておくのが望ましい。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項1に記載の
内装用板材の取付構造において、前記防振介挿部材は、
シート状又は板状の部材であり、前記内装用板材と構
造躯体又は構造躯体に固定された部材との間に分散して
配置されているものとする。
【0016】この構造では、防振介挿部材が分散して介
挿され、内装用板材との接触面積が小さくなっているの
で、内装用部材は構造躯体に対して比較的に変位し易い
状態となる。このため、構造躯体に伝播する振動が低周
波数のものであっても、内装用板材には伝播しにくくな
り、低周波の騒音が居室内で発生するのを有効に低減す
ることが可能となる。また、伝播される振動の周波数に
対応して防振介挿部材の面積を調整し、応答特性を調整
することもできる。さらに、防振介挿部材として用いる
ゴム材等の量が少なくてよく、施工コストが低減され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。図1は、本願発明の第1の
実施形態である壁材の取付構造を示す概略断面図であ
る。この構造は、建築物の構造躯体の一部である鉄筋コ
ンクリート壁2に、板状の壁材1を取り付けるものであ
り、図1(a)に示すように、鉄筋コンクリート壁2の
所定位置に、ホールインアンカー4が予め埋設され、こ
れに螺合されるボルト5(固定部材)によって壁材が取
り付けられている。
【0018】壁材1の、ホールインアンカーが埋設され
た位置と対応する箇所には、ボルトの外径より大きい所
定の内径を有する開口7が、鉄筋コンクリート壁側に向
かって径が縮小するように形成されている。そして、こ
の開口には、図1(b)に示すように、該開口の内周面
と対応する形状の周面を備えた円錐台状の取付用ゴム3
(固定部材)が嵌め合せるように取り付けられている。
取付用ゴム3は、開口7に取り付けられたときに、小径
側の端面が壁材1の裏面と一致するかそれよりやや突き
出るような寸法に設定されてり、中央にはボルト5を挿
通する軸孔が形成されている。
【0019】1枚の壁材を鉄筋コンクリート壁2に取り
付けるために、図2に示すように、上記構成を有する複
数の取付構造部Fが設けられており、各取付構造部Fに
は、鉄筋コンクリート壁2と壁材1との間に所定の形状
のゴムシート6(防振介挿部材)が貼付されている。ゴ
ムシート6には、ボルト5を挿通させる孔が形成されて
いる。また、ゴムシート6は、上記取付構造部Fのみで
なく、これらの間に適宜配置することができ、配置間隔
及び各々のゴムシート6の面積は、取り付ける壁材、防
振の対象となる振動の周波数等によって適切に定められ
る。このようなゴムシート6が、鉄筋コンクリート壁2
と壁材1との間に介挿されることにより、ゴムシート6
が無い部分には隙間Gが形成されている。なお、上記ゴ
ムシート6は、厚さが1mm〜10mm程度のものを用
いることができ、好ましくは2mm〜5mm程度であ
る。また、形状はこの例では正方形であるが、多角形や
円形等、任意の形状でもよい。
【0020】上記取付用ゴム3及び上記ゴムシートの素
材としては、壁材1を所定の位置に支持するのに充分な
剛性と、振動発生源から構造要素である鉄筋コンクリー
ト壁2に伝達された低周波振動を吸収することができる
振動吸収特性を有するものであればよく、天然ゴム、合
成ゴム、低硬度ゴム、又は高減衰ゴム等の適宜の素材
が、対象とする外乱の周波数特性等の条件に応じて選択
して用いられる。特に、天然ゴム、合成ゴム又は両者の
混合ゴムで、硬度(JISA)が0〜70,減衰正接
(tanδ)が0.07〜0.75のゴムが好適であ
る。ゴムシート6の素材も、天然ゴム、合成ゴム、低硬
度ゴム、又は高減衰ゴム等が好適である。さらに、これ
らの形状や寸法を適宜調整することにより、強度や振動
吸収特性を調整することもできる。
【0021】上記壁材としては、合板、石膏ボード、硅
酸カルシウム板、木材チップ又は繊維質材料を合成樹脂
等によって固めた板材等を用いることができる。
【0022】このような構造による壁材の取り付けは、
次のように行なわれる。予め壁材の所定位置に開口を形
成し、これと対応する形状の取付用ゴム3を接着剤によ
って固着する。一方、鉄筋コンクリート壁2の所定位置
にホールインアンカー4を埋設し、接着剤等でゴムシー
ト6を貼着する。そして、上記壁材1を鉄筋コンクリー
ト壁2に沿って所定位置に支持し、ボルトを取付用ゴム
3を貫通してホールインアンカー4に螺合する。壁材1
がゴムシート6を介して鉄筋コンクリート壁2に圧接さ
れるように上記ボルト5を締め付け、壁材1を固定す
る。
【0023】壁材1の表面より嵌め合わされた取付用ゴ
ム3の表面が凹んでいる場合は、充填材等の適切な材料
を埋め込んで壁材1の表面と連続した均一な面に仕上げ
る。その後、内装用の壁紙・クロス等を貼着し、内装の
施工を完了する。なお、上記ホールインアンカー4は、
壁のコンクリートを打設する前に、型枠内の所定位置に
支持しておき、コンクリートの打設及び硬化によって埋
め込むものであってもよい。また、ゴムシート6は、壁
材1の所定位置にあらかじめ貼着しておくものであって
もよい。
【0024】このような壁材の取付構造においては、構
造躯体に固着される部材、すなわち、鉄筋コンクリート
壁2、ホールインアンカー及びそれに螺合されるボルト
5と、居室の壁面を形成する壁材1との間には、弾性を
有するゴム材が介挿され、剛性部材で直接に連結されて
いない。すなわち、ボルト5と壁材1の間には取付用ゴ
ム3が配され、鉄筋コンクリート壁2と壁材1との間に
はゴムシート6が配されている。従って、構造躯体側か
らの振動はこれらのゴム材の変形によって吸収され、伝
達される振動が低減される。これにより壁材1の振動に
よる騒音の発生が抑制され、静穏な居室環境が得られ
る。また、ゴムシート6は鉄筋コンクリート壁2の全面
を覆っていないので、コストを低減することができ、ま
た、共振が生じないように周波数特性を調整することが
できる。
【0025】図3は、本願に係る発明の第2の実施形態
である壁材の取付構造を示す概略断面図である。この取
付構造は、構造躯体が鉄骨構造の場合について採用され
たものであり、鉄骨12に、チャネル状の軽量鉄骨下地
14を介して下地板17が固定され、この下地板17に
壁材11を支持させるものである。この構造では、固定
部材としてビス15が用いられ、壁材11に固着された
取付用ゴム13及びゴムシート16を貫通して下地板1
7に貫入されている。上記取付用ゴム13及びゴムシー
ト16は図1に示す取付構造と同じものが用いられてい
る。なお、上記軽量鉄骨下地14は、鉄骨12に対して
溶接、ボルト接合等の既存の方法により取付けることが
できる。また、下地板17も、ボルト等一般に知られて
いる方法によって軽量鉄骨下地14に固定することがで
きる。
【0026】図4は、壁材21を取り付けるための取付
用ゴム23の形状を変更したものであり、周面の半径が
段差によって変化する形状となっている。すなわち、径
の異なる円筒形を2段に結合した形状を有するものであ
り、壁材21にも対応する位置で径が変化する開口を設
けておき、これらの段差を係合した状態で取り付けられ
ている。また、この例では、壁材21が固定される構造
躯体22は、木材等ビス25が貫入可能な材料で形成さ
れている。その他、壁材21、取付用ゴム23、ゴムシ
ート26の材質は、図1に示すものと同じものを用いる
ことができる。このような取付構造では、取付用ゴム2
3の段差によって壁材21に確実に力を伝達することが
可能となり、取付用ゴム23による壁材の拘束効果が向
上する。なお、この例では、取付用ゴム23の周面は2
つの円筒曲面からなり、それぞれの曲面は径が変化しな
いものとなっているが、径が連続的に変化する曲面とす
ることもできる。
【0027】図5に示す実施の形態では、取付構造部に
はゴムシートを配置しておらず、その替わりに、取付用
ゴム33の先端部33aが壁材31の裏面よりゴムシー
トに対応する厚さだけ突出するように、その寸法が設定
されている。つまり、この実施の形態では、取付部防振
部材である取付用ゴム33が防振介挿部材の機能をも有
するものとなっているので、この取付ゴムが用いられる
取付構造部ではゴムシートが不要となる。ただし、配列
された取付構造部Fの間では、図6に示すように、ゴム
シート36を壁材33と構造躯体32との間に介挿し、
双方の間の隙間Gを所定幅に保持するのが望ましい。
【0028】図7(a)は、本願に係る発明の他の実施
形態である壁材の取付構造を示すものであり、この取付
構造は取付用ゴム43が二つの部材43a,43bから
なるものである。この例では、壁材41の開口が、表面
及び裏面から板厚の中央部側に徐々に径が縮小するよう
に形成されており、板厚の中央部近傍で内径が最も小さ
くなっている。そして、取付用ゴム43は、2つの円錐
台状のゴム片43a,43bを壁材41の表裏面からそ
れぞれ装着することができる。固定部材であるビス45
はこれらのゴム片43a,43bを貫通してこれらを下
地板47に固定している。また、裏面側のゴム片43b
は、壁材41の裏面より隙間Gの分だけ突出し、下地材
47との間に所定の隙間Gをおいて壁材41を保持でき
るようになっている。
【0029】この実施の形態では、開口及び取付用ゴム
43の径が、板厚方向の中央部から両面に向かって拡大
するようになっているので、壁材41は表面側及び裏面
側の双方への移動が取付用ゴム43の傾斜する周面に拘
束され、所定の位置にしっかりと保持される。また、取
付構造部で、ゴムシートを用いる必要がなくなり、取付
時の作業性が向上する。なお、図7(b)に示すよう
に、取付用ゴム53を構成する裏面側のゴム片53b
を、壁材51の開口より所定厚さで周辺部に拡張された
フランジ部53cを備えるものとすることができる。こ
のような構成の取付用ゴム53を用いることにより、壁
材51を下地板57に対して所定の間隙をおいて正確な
位置に保持することが容易となる。
【0030】また、取付用ゴムは、図8に示すように、
壁材61の厚さ方向における中央部が縮径されるよう
に、段差によって径を変化させたものとすることができ
る。このような二つのゴム片63a,63bに分割され
た取付用ゴム63を用いることにより、壁材61を二つ
のゴム片63a,63bで挟持し、所定の位置に保持す
ることができる。
【0031】図9は、本願発明に係る内装用板材の取付
構造を天井に適用した例を示す概略断面図である。この
取付構造では、内装用板材は天井板71であり、この天
井板71を取付用ゴム73及びゴムシート76を介して
コンクリート床版72の下面に取り付けたものである。
取り付けのためのホールインアンカー74、ボルト7
5、ゴムシート76、取付用ゴム73は、図1に示す取
付構造と同じものを用いることができる。また、取付用
ゴム73は、本例のように円錐台形のものに限定される
ものではなく、段差を有するものや、図7又は図8に示
すように二つのゴム片で構成されるものでもよい。
【0032】図10は、図9と同様に、本願発明に係る
内装用板材の取付構造を天井に適用した例であって、床
版又は床組から天井を吊り支持する構造を示す。この天
井は、床版又は床組に取り付けられた吊りボルト84に
よって軽量鉄骨下地82が支持され、これに天井下地板
87が固定されている。そして、この天井下地板87の
下側に、天井板81が、取付用ゴム83及びゴムシート
86を介し、ビス85によって取り付けられている。こ
の構造において、天井下地板87の取り付けは、図3に
示す壁材の取付構造と同様に行なうことができる。ま
た、天井下地板82、取付用ゴム83、ゴムシート8
6、ビス85等も同じものを用いることができる。
【0033】図11は、本願発明に係る内装用板材の取
付構造を床に適用した例を示す概略断面図である。この
取付構造では、内装用板材である床板91を、取付用ゴ
ム93及びゴムシート96を介してコンクリート床版9
2に固定したものである。取り付けのためのホールイン
アンカー94、ボルト95、ゴムシート96、取付用ゴ
ム93は、図1に示す取付構造と同じものを用いること
ができる。ただし、ゴムシート96は、床面上の荷重を
考慮して硬度、面積又は配置間隔等が定められる。
【0034】図12は、内装用板材である床板を、床版
又は床組上に立設された支持金具によって支持する構造
を示す。この床板の取付構造では、床版又は床組に支持
金具104が取り付けられ、これによって合板からなる
床下地板107が所定高さに水平支持される。そして、
この床下地板107の上側に、床板101が、取付用ゴ
ム103及びゴムシート106を介し、ビス105によ
って取り付けられている。
【0035】次に、本願に係る発明の効果を確認するた
めに行なった実験について説明する。図13は、実験に
用いた装置の概略図である。この装置では、基台111
に防振ゴム112を介して木製の振動台113が取り付
けられている。そして、この振動台を構造躯体又は構造
躯体に固定された下地材と考え、これに石膏ボード11
4を内装用板材として取り付けている。この石膏ボード
114の取付構造は、図1に示す構造と同じ円錐台形の
取付ゴム115及びゴムシート116を用い、これらを
貫通するビスによって振動台113に取り付けるものと
なっている。振動台113の下面には、モータ117が
取り付けられており、これを回転駆動することによって
振動台113を振動させる。そして、石膏ボード114
の上面に取り付けた振動計118で石膏ボード114に
伝達された振動を測定した。
【0036】一方、測定結果を評価するために、石膏ボ
ードを振動台に直接にビスで固定したものについても同
様の測定を行ない、結果を比較した。上記のような測定
の結果は、図14に示すとおりであり、この図は石膏ボ
ードを振動台に直接固定した場合を基準として、振動の
増減量を示したものである。この図より、本願発明に係
る内装用板材の取付構造を採用することによって、63
〜1000Hzの広い周波数帯域で加速度レベルが3〜
8dB程度低減することが確認できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る内
装用板材の取付構造では、構造躯体から伝達される振動
は、取付部防振部材又は防振介挿部材に吸収され、内装
用板材に伝達される振動を低減することができる。した
がって、内装用板材の振動にともなって居室内に放出さ
れる騒音、すなわち固体伝播音による騒音を低減して良
好な居室環境を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図、及び主要部材の概略斜視図であ
る。
【図2】図1に示す取付構造の全体配置を示す概略図で
ある。
【図3】本願発明の第2の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図である。
【図4】本願発明の第3の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図、及び主要部材の概略斜視図であ
る。
【図5】本願発明の第4の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図である。
【図6】図5に示す取付構造の全体配置を示す概略図で
ある。
【図7】本願発明の第5の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図である。
【図8】本願発明の第6の実施形態である壁材の取付構
造を示す概略断面図である。
【図9】本願発明の第7の実施形態である天井板の取付
構造を示す概略断面図である。
【図10】本願発明の第8の実施形態である天井板の取
付構造を示す概略断面図である。
【図11】本願発明の第9の実施形態である床板の取付
構造を示す概略断面図である。
【図12】本願発明の第10の実施形態である床板の取
付構造を示す概略断面図である。
【図13】本願発明の効果を調べるための実験に用いた
装置の概略平面図及び側面図である。
【図14】図13に示す装置を用いて行なった実験の測
定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,21,31 壁材 2 鉄筋コンクリート壁 3,23,33 取付用ゴム 4 ホールインアンカー 5 ボルト 6,26,36 ゴムシート 7 開口 11,41,51,61 壁材 12,42,52,62 鉄骨 13,43,53,63 取付用ゴム 14,44,54,64 軽量鉄骨下地 15,25,35,45,55,65 ビス 16 ゴムシート 17,47,57,67 下地板 22,32 構造躯体 71,81 天井板 72,92,102 コンクリート床版 73,83,93,103 取付用ゴム 74,94 ホールインアンカー 75,95 ボルト 76,86,96,106 ゴムシート 82 軽量鉄骨下地 84 吊りボルト 85,105 ビス 87 天井下地板 91,101 床板 104 支持金具 107 床下地板 111 基台 112 防振ゴム 113 振動台 114 石膏ボード 115 取付用ゴム 116 ゴムシート 117 モータ 118 振動計 F 取付構造部 G 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 義次 東京都新宿区荒木町13番地の4 住友建設 株式会社内 (72)発明者 山内 雅和 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DF06 FA03 FA10 FA11 FA14 GA12 GA76 HA03 HA21 HC02 HC11 HE01 KA01 LA01 LA04 2E110 AA24 AA33 AB04 BA03 CA03 DC12 GB16W GB17W GB23Y GB42W GB55X GB62W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の荷重を支持する構造躯体又は
    この構造躯体に固定された部材に、内装用板材を固定す
    る構造であって、 前記内装用板材を貫通して、弾性又は弾性と粘性とを有
    する取付部防振部材が固着又は係止され、 該内装用板材が、弾性又は弾性と粘性とを備える材料か
    らなる防振介挿部材を介して前記建築物の構造躯体又は
    構造躯体に固定された部材に当接され、 釘、ビス又はボルトを含む固定部材を前記取付部防振部
    材に貫通させるとともに、前記構造躯体又は構造躯体に
    固定された部材に貫入することによって前記内装用板材
    が取り付けられていることを特徴とする内装用板材の取
    付構造。
  2. 【請求項2】 前記取付部防振部材と防振介挿部材と
    が一体となっていることを特徴とする請求項1に記載の
    内装用板材の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記取付部防振部材は、 円錐台形をなし、 径が拡大される側面を、前記内装用板材に対応する形状
    で設けられた貫通孔の内周面に当接することによって係
    止又は固着されていることを特徴とする請求項1に記載
    の内装用板材の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記内装用板材に設けられた貫通孔の
    内周面と該貫通孔に挿着される取付部防振部材の外周面
    とに、対応する形状の段差が設けられ、これらの段差部
    を当接した状態で、該内装用板材と前記取付部防振部材
    とが固着又は係止されていることを特徴とする請求項1
    に記載の内装用板材の取付構造。
  5. 【請求項5】 前記防振介挿部材は、 シート状又は板状の部材であり、前記内装用板材と構造
    躯体又は構造躯体に固定された部材との間に分散して配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の内装用
    板材の取付構造。
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