JP2002016316A - 半導体発光素子の出力補償方法及び装置 - Google Patents

半導体発光素子の出力補償方法及び装置

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JP2002016316A
JP2002016316A JP2000198964A JP2000198964A JP2002016316A JP 2002016316 A JP2002016316 A JP 2002016316A JP 2000198964 A JP2000198964 A JP 2000198964A JP 2000198964 A JP2000198964 A JP 2000198964A JP 2002016316 A JP2002016316 A JP 2002016316A
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Shin Nagata
慎 永田
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/06Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium
    • H01S5/068Stabilisation of laser output parameters
    • H01S5/06804Stabilisation of laser output parameters by monitoring an external parameter, e.g. temperature

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバに光信号を出力する半導体発光素
子が、周囲温度の変化と素子の寿命とによって光出力を
変動するのを光出力を測定することなく補償する。 【解決手段】ステップS2で周囲温度Taの変化による
半導体発光素子の出力の変動量H0(Ta)を演算す
る。ステップS4で半導体発光素子の劣化に基づく単位
時間当たりの低下分を累積した出力の低下量STを求め
る。ステップS5でこの低下量STが基準値ST0を越
えると半導体発光素子の寿命が来たとする。基準値を超
えない場合にはステップS6で周囲温度Taに基づく駆
動電流指令値の変動量IH(Ta)と素子の劣化によっ
て決まる電流低下量IST(ST,dST)を演算す
る。これらの電流変動量と電流低下量と電流指令値Ic
の和Isから半導体発光素子を駆動する駆動電流Idを
決定する。ステップS1〜S9の反復によって出力を補
償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光ファイバに光信号を出力す
る半導体発光素子の光出力が周囲温度と経年変化によっ
て変動するのを補償する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバに光信号を出力する半導体発
光素子の出力は周囲温度の変化により変動し、また周囲
温度の上昇と時間の経過によって劣化する。一般的に周
囲温度の変化による変動量の補償は行われている。しか
し劣化に対する補償は行われていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため温度変化によ
る変動量を補償していても、素子の劣化を考慮していな
いため、半導体素子の発光出力の低下を十分に補償でき
ない問題がある。
【0004】本発明の目的は半導体発光素子の温度補償
と劣化補償を簡単に行える半導体発光素子の出力補償方
法と装置とを提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、半導体発光素子が寿
命に近づくと警告を発することができる方法と装置とを
提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は半導体発光素子の温度
補償と劣化補償により、半導体発光素子が破壊されるの
を防ぐ方法と装置とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は光ファイバに光
信号を出力する半導体発光素子の周囲温度の変化による
出力の変動量を求め、この変動量を補償するように前記
半導体発光素子の駆動電流を調整する半導体発光素子の
出力補償方法を改良の対象とする。
【0008】本発明では半導体発光素子に通電される電
流と周囲温度とに基づいて、半導体発光素子の劣化に基
づく単位時間当たりの出力の低下分を演算し、低下分の
累積値により半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下
量を求め、変動量と前記低下量とに基づいて駆動電流を
調整する。このようにすると半導体発光素子の特性の劣
化による出力の低下と温度変化による出力の低下の両方
を補償することができて、長期にわたって一定の性能を
保持することができる。
【0009】半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下
量を予め定めた基準値と比較して、低下量が基準値を超
えると半導体発光素子が寿命に近づいたと判定してアラ
ームを発するようにすれば、半導体発光素子の寿命の到
来を表示することが出来て、早期に交換が可能になる。
【0010】また半導体発光素子の駆動電流を指令する
電流指令値と変動量と低下量との加算値に基づいて定ま
る駆動電流が、半導体発光素子の定格通電電流以下にな
るように、変動量と低下量との加算値に制限を加えるよ
うにしてもよい。またこのような状態が一定時間以上継
続する場合にはアラームを出力する。このようにすると
半導体発光素子の劣化を早める大電流(定格電流より大
きな電流)を素子に流すことを防止できるので寿命が短
縮するのを抑制することができる。
【0011】本発明が改良の対象とする出力補償装置
は、光ファイバに光信号を出力する半導体発光素子に電
流指令値に基づいて駆動電流を供給する半導体駆動回路
と、半導体発光素子の周囲温度を検出する温度センサ
と、温度センサの出力を入力として、周囲温度の変化に
基づく半導体発光素子の出力の変動量を求める温度補償
手段と、変動量に基づく補償量を電流指令値に加算し
て、半導体駆動回路に帰還する加算点とを備えた半導体
発光素子の出力補償装置である。本発明の装置は半導体
発光素子に通電される電流と周囲温度とに基づいて、半
導体発光素子の劣化に基づく単位時間当たりの出力の低
下分を演算し、低下分の累積値により半導体発光素子の
寿命に基づく出力の低下量を求める寿命低下量演算手段
と、変動量と低下量とを加算して補償量とする加算手段
とを備える。このような補償量を用いれば半導体発光素
子の出力が周囲温度の変化と素子の劣化とによって低下
するのを補償する安価な装置を提供できる。
【0012】本発明では寿命低下量演算手段は、電流駆
動回路に与えられる電流指令値と温度センサの出力に基
づいて半導体発光素子の劣化に基づく単位時間当たりの
出力の低下分を求める低下分演算手段と、低下分演算手
段の出力を累積して出力の低下量を求める低下量演算手
段を備える。このようにすると半導体発光素子の出力が
周囲温度と素子の劣化とによって低下するのを補償する
安価な装置を提供できる。
【0013】本発明では半導体発光素子の出力の低下量
が予め定めた基準値を超えると半導体発光素子の寿命に
近づいたと判定してアラームを発する寿命判定手段を備
える。このようにすると半導体発光素子が周囲温度と素
子の劣化によって寿命に近づいたことを早期に知らさせ
る安価な装置を提供できる。
【0014】本発明では半導体発光素子の駆動電流を指
令する電流指令値と変動量と低下量との加算値に基づい
て定まる駆動電流が、半導体発光素子の定格通電電流以
下になるように、変動量と低下量との加算値に制限を加
えるリミッタを更に備える。またこのような状態が予め
定めた一定時間以上継続すると、リミッタがアラームを
出力する。このようにすると周囲温度と素子の劣化とに
よる半導体発光素子の出力の低下を補償するために駆動
電流を増やしすぎることによって寿命が短縮するのを避
けることができる安価な装置を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の半
導体発光素子の出力補償方法の実施の形態の一例につい
て説明する。図1は本発明の方法の実施の形態の一例の
基本思想のアルゴリズムを示すフローチャートである。
図2は本発明の方法を実現するための半導体発光素子の
出力補償装置の実施の形態の一例を示す図である。半導
体発光素子1は光ファイバ2に光信号を出力する。周囲
温度Taが変化すると発光強度は変動する。また半導体
発光素子の劣化によって発光強度は低下する。半導体発
光素子の出力を一定に保つには、周囲温度Taの変化に
よる発光強度の変動と、半導体発光素子の劣化による発
光強度の低下を補償する必要がある。強度の補償は後述
する図1のフローチャートのステップS6の(4)式で
行う。以下で述べるステップは全て図1のフローチャー
トのステップであり、各ステップについては後に詳しく
説明する。
【0016】半導体駆動回路3は駆動電流指令値(ステ
ップS6の(4)式で与えられる)に基づいて半導体発
光素子1に駆動電流を供給する回路である。駆動電流指
令値Isは、周囲温度Taによる半導体発光素子の出力
変動量H(Ta)(ステップS2の(1)式で与えられ
る)に基づく変動量補償電流IH(Ta)(ステップS
6の(5)式で与えられる)と半導体発光素子の劣化に
よる出力の低下量STに基づく出力低下量補償電流IS
T(ST,X)(ステップS6の(6)式で与えられ
る)を用いてステップS6の(4)式によって与えられ
る。
【0017】温度センサ5は半導体発光素子1の周囲温
度TaをステップS1で検出する。時々刻々の温度が測
定されている。
【0018】温度補償手段7は温度センサ5から出力さ
れる周囲温度Taを入力として、周囲温度Taの変化に
基づく半導体発光素子1の出力の変動量H(Ta)をス
テップS2で求める。
【0019】寿命低下量演算手段9は半導体発光素子1
に通電される電流Idと周囲温度Taとに基づいて、半
導体発光素子1の劣化に基づく単位時間当たりの出力の
低下分X(Ta,Id)をステップS3で(2)式によ
って演算し、半導体発光素子の劣化による出力の低下分
の累積値STをステップS4で(3)式によって計算
し、これを半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下量
STとする。
【0020】低下分演算手段9aは電流駆動回路3に与
えられる半導体発光素子を流れる駆動電流Idと温度セ
ンサ5が測定する周囲温度Taとに基づいて半導体発光
素子1の劣化に基づく単位時間当たりの出力の低下分X
(Ta,Id)をステップS3で(2)式によって演算
する。
【0021】低下量演算手段9bは低下分演算手段9a
の出力即ち低下分X(Ta,Id)を時間Δtの間隔
で、初期値ST=0とステップS4で(3)式によって
累積し、劣化に基づく出力の低下量STを出力する。
【0022】寿命判定手段13は低下量演算手段9bで
演算した劣化による低下量STを半導体発光素子1の特
性に応じて予め定めた基準値ST0とステップS5で比
較し、低下量STが基準値ST0を超えると半導体発光
素子1が寿命に近づいたと判定してステップS5でアラ
ームを発する。
【0023】加算手段11は温度補償手段7で演算した
周囲温度の変化による出力の変動を補償する変動量補償
電流補償値IH(Ta)(ステップS6で(5)式で与
えられる)と寿命低下量演算手段9で演算した半導体発
光素子の劣化による出力の低下量を補償する出力低下量
補償電流IST(Ta,Is)(ステップS6で(6)
式で与えられる)とを加算する。
【0024】加算点17は電流指令値Icと加算手段1
1で演算した変動量補償電流補償値IH(Ta)と出力
低下量補償電流IST(Ta,Is)との加算値Isを
ステップS6で(4)式によって加算する。これを周囲
温度の変化と素子の劣化に基づく出力の変動を補償した
駆動電流指令値として半導体駆動回路3に帰還する。こ
の帰還された駆動電流指令値に基づいて半導体駆動回路
3がステップS7で駆動電流を演算する。
【0025】リミッタ15は半導体発光素子1の駆動電
流Idを指令する駆動電流指令値Is(ステップS6で
(4)式で与えられる)に基づいて定まる駆動電流Id
が、半導体発光素子1の定格通電電流I0以下になるか
どうかをステップS8で判定する。駆動電流が制限値以
上の場合はステップS10で、駆動電流指令値Isにお
ける劣化による出力の低下量に対応する補償電流
((6)式で与えられる)の加算値にIST(ST,
X)=IST(0)のような制限を加え、駆動電流がI
d=I1になるようにIsを固定する。このような状態
が継続する継続時間DTをステップS12で(8)式に
よって累積する。ステップS11でこの継続時間DTが
T0以上であるかどうかを判定し、継続時間DTがT0
以下であれば運転を継続し、T0を越えればアラームを
出力する。継続時間DTがT0以内にあれば、ステップ
S8で駆動電流がI0以下に復帰した場合にステップS
9で(9)及び(10)式によってDTを正の値の範囲
で減算していく。
【0026】以上、図2の実施の形態の装置は、図1の
フローチャートに従って時間Δtごとのサイクルによっ
て以上述べた機能を繰り返す。
【0027】次に図1のフローチャートについて詳しく
説明する。初期状態S0は、本発明の方法の初期状態で
与えるパラメータは以下のようなものである。時間の刻
みΔtは本発明のフローチャートを実行するための最小
のサイクル時間である。この刻み時間Δtごとに半導体
発光素子1の出力の補償のサイクルを繰り返す。素子の
劣化は周囲温度の変化よりもゆっくり起こるから、出力
の補償のサイクル時間の長さの目安としては一日の温度
変化が発生する最小時間の程度をとる。一例として最小
限数分程度を考えておけば十分である。勿論、システム
の状況によってはこの数値に幅を持たせることができ
る。或いは温度の変化の幅が一定になるくらいに時間の
幅を可変にとってもよい。半導体発光素子1の劣化によ
る出力の低下量が既定値に達すると寿命に近づいたと判
定してアラームを出力するための規定値ST0、半導体
発光素子1に流せる最大電流を与える定格通電電流I
0、定格通電電流I0より小さい予め定めた電流値I
1、駆動電流が素子の定格電流に達した状態が継続する
とシステムの異常が発生したとしてアラームを出力する
予め定めた期限の継続時間T0、駆動電流が定格電流以
下に復帰した後に使用するパラメータα(αの範囲を例
えば0≦α≦1)、半導体発光素子に電流を駆動する回
路に指令を与える電流指令値Icを与える。半導体発光
素子の出力の寿命に基づく出力の低下量STの初期値は
ST=0であるとする。また、駆動電流が定格通電電流
I0に達している状態が継続している時間DTの初期値
DT=0とすると図1のフローチャートは以下のステッ
プで実行される。
【0028】ステップS1では、光ファイバに光信号を
出力する半導体発光素子の周囲温度Taを測定する。
【0029】ステップS2では、周囲温度Taの変化に
よる半導体発光素子の出力の変動量H(Ta)を演算す
る。周囲温度Taに基づく出力の変動量H(Ta)は周
囲温度Taの関数として例えば H(Ta)=a・exp(b・Ta+c) (1) と置くことができる。但しa,b,cは時間と温度とに
よらない定数である。
【0030】ステップS3では、半導体発光素子に通電
される電流Idと周囲温度Taに基づいて半導体発光素
子の劣化に基づく単位時間あたりの半導体発光素子の劣
化に基づく出力の低下分X(Id,Ta)を演算する。
Xの表式としては次式で与えられる。
【0031】 X(Id,Ta)=k・exp(m・Is)・exp(n/Ta) (2) 但しk,m,nは時間と周囲温度Taと駆動電流指令値
Isによらない定数である。ここでは半導体発光素子を
流れる電流Idの関数としないで半導体発光素子を駆動
する駆動電流指令値Isの関数とした。半導体発光素子
を流れる電流Idが駆動電流指令値Isの関数であるか
ら、その関係を代入してある。この表式にはIsとTa
との時間変化の影響も含まれている。
【0032】ステップS4では、半導体発光素子の劣化
に基づく時間間隔Δtあたりの出力の低下分X(Id,
Ta)・Δtを累積した半導体発光素子の出力の低下量
STを、初期条件ST=0から出発して ST=ST+X(Id,Ta)・Δt (3) の漸化式によって求める。
【0033】ステップS5では、半導体発光素子の出力
の低下量STが初期状態で定めた基準値ST0を越える
場合、つまりST>ST0が成立する場合には半導体発
光素子の寿命に近づいたとしてアラームを出力する。こ
の時には運転を停止し、半導体発光素子を新しい半導体
発光素子と交換する。
【0034】ステップS6では、半導体発光素子の出力
の低下量STが基準値ST0を越えない場合には、周囲
温度による半導体発光素子の出力変動量H(Ta)に基
づく駆動電流指令値を補償する変動量補償電流IH(T
a)を演算する。また半導体発光素子の劣化による出力
の低下を補償する出力低下量補償電流IST(ST,
X)を演算する。出力低下量補償電流IST(ST,
X)は半導体発光素子の劣化に基づく出力の低下分Xと
それらを積算した低下量STの関数である。これらを用
いて半導体駆動回路3を駆動するための補償された駆動
電流指令値Isを次式によって定める。
【0035】 Is=Ic+IH(Ta)+IST(ST,X) (4) 但し IH(Ta)=κ[H(Ta)] (5) IST(ST,X)=λ(ST) (6) で定義される。ここでκ,λ,p,qは温度、時間によ
らない定数である。
【0036】ステップS7では、駆動電流指令値Isか
ら半導体発光素子を駆動する駆動電流Idを演算する。
その結果、駆動電流Idに対する補償値が決まり、この
補償された駆動電流によって半導体発光素子の出力が一
定値に保持される。またこのときの駆動電流指令値Is
は、次のサイクルで(2)式におけるXの演算に用いら
れる。
【0037】ステップS8では、駆動電流Idが定格通
電電流I0より小さいかどうか、つまりId<I0が成
立しているかどうかを判定する。
【0038】ステップS9では、駆動電流Idが定格通
電電流I0より小さい場合は半導体発光素子は正常に作
動しており、そのままの状態で動作を継続することがで
きる。
【0039】 t=t+Δt (7) によって時間の刻みを進め、ステップS1に戻る。ステ
ップS8で、駆動電流が定格値を超えている場合はステ
ップS10に進む。
【0040】ステップS10では、駆動電流Idが定格
通電電流I0より大きい場合は変動量と低下量の加算値
に制限を加える。(4)式の駆動電流指令値Isによっ
て駆動電流IdがId=I1となるようにIST(S
T,X)を一定値IST(0)に固定する。
【0041】ステップS11では、駆動電流が定格電流
に達している時間の累積時間DTが予め定めた限界時間
T0を越えているかどうかを判定する。超えていなけれ
ばステップS12に進む。
【0042】ステップS12では、累積時間DTを次式
によって累積する。
【0043】 DT=DT+Δt (8) また(7)式によって時間tを記録し、ステップS1に
戻る。ステップS8で、駆動電流が再び定格値を超えて
いる場合はステップS10でId=I1、IST(S
T,X)=IST(0)の状態を保ち、ステップS11
に進む。駆動電流が定格値を超えている状態が継続し、
ステップS11で累積時間DTがDT<T0の間はステ
ップS1〜S8、更にS10からS12,S1へのルー
プを繰り返す。DT<T0以内の時間にステップS8で
駆動電流Idが定格通電電流I0より小さい値に復帰し
た場合には、現状の動作を継続することができる。ステ
ップS9で(7)式によって時間tの刻みを進める。更
に DT=DT−αΔt (9) によってDTを減算する。ここで0≦α≦1とする。但
し、(9)式を演算した結果DT<0になる場合は DT=0 (10) とおき、ステップS1に戻る。ステップS8で素子の駆
動電流Idが定格電流値I0に達している状態が継続
し、ステップS11でその継続時間DTが限界時間T0
を越えると判定された場合にはシステムに異常が発生し
たとしてアラームを出力し運転をシステムの管理化にお
き、場合によっては停止する。
【0044】尚、本例で採用した(1)式と(2)式、
(5)式と(6)式の表式は一例であって、本発明の思
想は他の実験式を用いた場合にも適用されるものであ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明によって、半導体発光素子からの
発光出力を直接測定しないでも、周囲温度の変化による
出力の変動と半導体発光素子に通電される電流と周囲温
度による素子の劣化に基づく出力の低下を補償する方法
と、素子の劣化による寿命が近づいたことを早期に知る
方法とを提供できる。また稼働状態に異常が発生したこ
とを早期に知る方法を提供できる。さらに本発明によっ
て、これらの方法を実現する装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体発光素子の出力補償方法の実施
の形態の一例の基本思想のアルゴリズムを示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明の方法を実現するための半導体発光素子
の出力補償装置の実施の形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体発光素子 2 光ファイバ 3 半導体駆動回路 5 温度センサ 7 温度補償手段 9 寿命低下量演算手段 9a 低下分演算手段 9b 低下量演算手段 11 加算手段 13 寿命判定手段 15 リミッタ 17 加算点
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月26日(2001.6.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体発光素子の出力補償方法及び装
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光ファイバに光信号を出力す
る半導体発光素子の光出力が周囲温度と経年変化によっ
て変動するのを補償する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバに光信号を出力する半導体発
光素子の出力は周囲温度の変化により変動し、また周囲
温度の上昇と時間の経過によって劣化する。一般的に周
囲温度の変化による変動量の補償は行われている。しか
し劣化に対する補償は行われていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため温度変化によ
る変動量を補償していても、素子の劣化を考慮していな
いため、半導体素子の発光出力の低下を十分に補償でき
ない問題がある。
【0004】本発明の目的は半導体発光素子の温度補償
と劣化補償を簡単に行える半導体発光素子の出力補償方
法と装置とを提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、半導体発光素子が寿
命に近づくと警告を発することができる方法と装置とを
提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は半導体発光素子の温度
補償と劣化補償により、半導体発光素子が破壊されるの
を防ぐ方法と装置とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は光ファイバに光
信号を出力する半導体発光素子の周囲温度の変化による
出力の変動量を求め、この変動量を補償するように前記
半導体発光素子の駆動電流を調整する半導体発光素子の
出力補償方法を改良の対象とする。
【0008】本発明では半導体発光素子に通電される電
流と周囲温度とに基づいて、半導体発光素子の劣化に基
づく単位時間当たりの出力の低下分を演算し、低下分の
累積値により半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下
量を求め、変動量と前記低下量とに基づいて駆動電流を
調整する。このようにすると半導体発光素子の特性の劣
化による出力の低下と温度変化による出力の低下の両方
を補償することができて、長期にわたって一定の性能を
保持することができる。
【0009】半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下
量を予め定めた基準値と比較して、低下量が基準値を超
えると半導体発光素子が寿命に近づいたと判定してアラ
ームを発するようにすれば、半導体発光素子の寿命の到
来を表示することが出来て、早期に交換が可能になる。
【0010】また半導体発光素子の駆動電流を指令する
電流指令値と変動量と低下量との加算値に基づいて定ま
る駆動電流が、半導体発光素子の定格通電電流以下にな
るように、変動量と低下量との加算値に制限を加えるよ
うにしてもよい。またこのような状態が一定時間以上継
続する場合にはアラームを出力する。このようにすると
半導体発光素子の劣化を早める大電流(定格電流より大
きな電流)を素子に流すことを防止できるので寿命が短
縮するのを抑制することができる。
【0011】本発明が改良の対象とする出力補償装置
は、光ファイバに光信号を出力する半導体発光素子に電
流指令値に基づいて駆動電流を供給する半導体駆動回路
と、半導体発光素子の周囲温度を検出する温度センサ
と、温度センサの出力を入力として、周囲温度の変化に
基づく半導体発光素子の出力の変動量を求める温度補償
手段と、変動量に基づく補償量を電流指令値に加算し
て、半導体駆動回路に帰還する加算点とを備えた半導体
発光素子の出力補償装置である。本発明の装置は半導体
発光素子に通電される電流と周囲温度とに基づいて、半
導体発光素子の劣化に基づく単位時間当たりの出力の低
下分を演算し、低下分の累積値により半導体発光素子の
寿命に基づく出力の低下量を求める寿命低下量演算手段
と、変動量と低下量とを加算して補償量とする加算手段
とを備える。このような補償量を用いれば半導体発光素
子の出力が周囲温度の変化と素子の劣化とによって低下
するのを補償する安価な装置を提供できる。
【0012】本発明では寿命低下量演算手段は、電流駆
動回路に与えられる電流指令値と温度センサの出力に基
づいて半導体発光素子の劣化に基づく単位時間当たりの
出力の低下分を求める低下分演算手段と、低下分演算手
段の出力を累積して出力の低下量を求める低下量演算手
段を備える。このようにすると半導体発光素子の出力が
周囲温度と素子の劣化とによって低下するのを補償する
安価な装置を提供できる。
【0013】本発明では半導体発光素子の出力の低下量
が予め定めた基準値を超えると半導体発光素子の寿命に
近づいたと判定してアラームを発する寿命判定手段を備
える。このようにすると半導体発光素子が周囲温度と素
子の劣化によって寿命に近づいたことを早期に知らせる
安価な装置を提供できる。
【0014】本発明では半導体発光素子の駆動電流を指
令する電流指令値と変動量と低下量との加算値に基づい
て定まる駆動電流が、半導体発光素子の定格通電電流以
下になるように、変動量と低下量との加算値に制限を加
えるリミッタを更に備える。またこのような状態が予め
定めた一定時間以上継続すると、リミッタがアラームを
出力する。このようにすると周囲温度と素子の劣化とに
よる半導体発光素子の出力の低下を補償するために駆動
電流を増やしすぎることによって寿命が短縮するのを避
けることができる安価な装置を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の半
導体発光素子の出力補償方法の実施の形態の一例につい
て説明する。図1は本発明の方法の実施の形態の一例の
基本思想のアルゴリズムを示すフローチャートである。
図2は本発明の方法を実現するための半導体発光素子の
出力補償装置の実施の形態の一例を示す図である。半導
体発光素子1は光ファイバ2に光信号を出力する。周囲
温度Taが変化すると発光強度は変動する。また半導体
発光素子の劣化によって発光強度は低下する。半導体発
光素子の出力を一定に保つには、周囲温度Taの変化に
よる発光強度の変動と、半導体発光素子の劣化による発
光強度の低下を補償する必要がある。強度の補償は後述
する図1のフローチャートのステップS6の(4)式で
行う。以下で述べるステップは全て図1のフローチャー
トのステップであり、各ステップについては後に詳しく
説明する。
【0016】半導体駆動回路3は駆動電流指令値(ステ
ップS6の(4)式で与えられる)に基づいて半導体発
光素子1に駆動電流を供給する回路である。駆動電流指
令値Isは、周囲温度Taによる半導体発光素子の出力
変動量H(Ta)(ステップS2の(1)式で与えられ
る)に基づく変動量補償電流IH(Ta)(ステップS
6の(5)式で与えられる)と半導体発光素子の劣化に
よる出力の低下量STに基づく出力低下量補償電流IS
T(ST,X)(ステップS6の(6)式で与えられ
る)を用いてステップS6の(4)式によって与えられ
る。
【0017】温度センサ5は半導体発光素子1の周囲温
度TaをステップS1で検出する。時々刻々の温度が測
定されている。
【0018】温度補償手段7は温度センサ5から出力さ
れる周囲温度Taを入力として、周囲温度Taの変化に
基づく半導体発光素子1の出力の変動量H(Ta)をス
テップS2で求める。
【0019】寿命低下量演算手段9は半導体発光素子1
に通電される電流Idと周囲温度Taとに基づいて、半
導体発光素子1の劣化に基づく単位時間当たりの出力の
低下分X(Ta,Id)をステップS3で(2)式によ
って演算し、半導体発光素子の劣化による出力の低下分
の累積値STをステップS4で(3)式によって計算
し、これを半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下量
STとする。
【0020】低下分演算手段9aは電流駆動回路3に与
えられる半導体発光素子を流れる駆動電流Idと温度セ
ンサ5が測定する周囲温度Taとに基づいて半導体発光
素子1の劣化に基づく単位時間当たりの出力の低下分X
(Ta,Id)をステップS3で(2)式によって演算
する。
【0021】低下量演算手段9bは低下分演算手段9a
の出力即ち低下分X(Ta,Id)を時間Δtの間隔
で、初期値ST=0とステップS4で(3)式によって
累積し、劣化に基づく出力の低下量STを出力する。
【0022】寿命判定手段13は低下量演算手段9bで
演算した劣化による低下量STを半導体発光素子1の特
性に応じて予め定めた基準値ST0とステップS5で比
較し、低下量STが基準値ST0を超えると半導体発光
素子1が寿命に近づいたと判定してステップS5でアラ
ームを発する。
【0023】加算手段11は温度補償手段7で演算した
周囲温度の変化による出力の変動を補償する変動量補償
電流補償値IH(Ta)(ステップS6で(5)式で与
えられる)と寿命低下量演算手段9で演算した半導体発
光素子の劣化による出力の低下量を補償する出力低下量
補償電流IST(Ta,Is)(ステップS6で(6)
式で与えられる)とを加算する。
【0024】加算点17は電流指令値Icと加算手段1
1で演算した変動量補償電流補償値IH(Ta)と出力
低下量補償電流IST(Ta,Is)との加算値Isを
ステップS6で(4)式によって加算する。これを周囲
温度の変化と素子の劣化に基づく出力の変動を補償した
駆動電流指令値として半導体駆動回路3に帰還する。こ
の帰還された駆動電流指令値に基づいて半導体駆動回路
3がステップS7で駆動電流を演算する。
【0025】リミッタ15は半導体発光素子1の駆動電
流Idを指令する駆動電流指令値Is(ステップS6で
(4)式で与えられる)に基づいて定まる駆動電流Id
が、半導体発光素子1の定格通電電流I0以下になるか
どうかをステップS8で判定する。駆動電流が制限値以
上の場合はステップS10で、駆動電流指令値Isにお
ける劣化による出力の低下量に対応する補償電流
((6)式で与えられる)の加算値にIST(ST,
X)=IST(0)のような制限を加え、駆動電流がI
d=I1になるようにIsを固定する。このような状態
が継続する継続時間DTをステップS12で(8)式に
よって累積する。ステップS11でこの継続時間DTが
T0以上であるかどうかを判定し、継続時間DTがT0
以下であれば運転を継続し、T0を超えればアラームを
出力する。継続時間DTがT0以内にあれば、ステップ
S8で駆動電流がI0以下に復帰した場合にステップS
9で(9)及び(10)式によってDTを正の値の範囲
で減算していく。
【0026】以上、図2の実施の形態の装置は、図1の
フローチャートに従って時間Δtごとのサイクルによっ
て以上述べた機能を繰り返す。
【0027】次に図1のフローチャートについて詳しく
説明する。初期状態S0は、本発明の方法の初期状態で
与えるパラメータは以下のようなものである。時間の刻
みΔtは本発明のフローチャートを実行するための最小
のサイクル時間である。この刻み時間Δtごとに半導体
発光素子1の出力の補償のサイクルを繰り返す。素子の
劣化は周囲温度の変化よりもゆっくり起こるから、出力
の補償のサイクル時間の長さの目安としては一日の温度
変化が発生する最小時間の程度をとる。一例として最小
限数分程度を考えておけば十分である。勿論、システム
の状況によってはこの数値に幅を持たせることができ
る。或いは温度の変化の幅が一定になるくらいに時間の
幅を可変にとってもよい。半導体発光素子1の劣化によ
る出力の低下量が既定値に達すると寿命に近づいたと判
定してアラームを出力するための規定値ST0、半導体
発光素子1に流せる最大電流を与える定格通電電流I
0、定格通電電流I0より小さい予め定めた電流値I
1、駆動電流が素子の定格電流に達した状態が継続する
とシステムの異常が発生したとしてアラームを出力する
予め定めた期限の継続時間T0、駆動電流が定格電流以
下に復帰した後に使用するパラメータα(αの範囲を例
えば0≦α≦1)、半導体発光素子に電流を駆動する回
路に指令を与える電流指令値Icを与える。半導体発光
素子の出力の寿命に基づく出力の低下量STの初期値は
ST=0であるとする。また、駆動電流が定格通電電流
I0に達している状態が継続している時間DTの初期値
DT=0とすると図1のフローチャートは以下のステッ
プで実行される。
【0028】ステップS1では、光ファイバに光信号を
出力する半導体発光素子の周囲温度Taを測定する。
【0029】ステップS2では、周囲温度Taの変化に
よる半導体発光素子の出力の変動量H(Ta)を演算す
る。周囲温度Taに基づく出力の変動量H(Ta)は周
囲温度Taの関数として例えば H(Ta)=a・exp(b・Ta+c) (1) と置くことができる。但しa,b,cは時間と温度とに
よらない定数である。
【0030】ステップS3では、半導体発光素子に通電
される電流Idと周囲温度Taに基づいて半導体発光素
子の劣化に基づく単位時間あたりの半導体発光素子の劣
化に基づく出力の低下分X(Id,Ta)を演算する。
Xの表式としては次式で与えられる。
【0031】 X(Id,Ta)=k・exp(m・Is)・exp(n/Ta) (2) 但しk,m,nは時間と周囲温度Taと駆動電流指令値
Isによらない定数である。ここでは半導体発光素子を
流れる電流Idの関数としないで半導体発光素子を駆動
する駆動電流指令値Isの関数とした。半導体発光素子
を流れる電流Idが駆動電流指令値Isの関数であるか
ら、その関係を代入してある。このにはIsとTaと
の時間変化の影響も含まれている。
【0032】ステップS4では、半導体発光素子の劣化
に基づく時間間隔Δtあたりの出力の低下分X(Id,
Ta)・Δtを累積した半導体発光素子の出力の低下量
STを、初期条件ST=0から出発して ST=ST+X(Id,Ta)・Δt (3) の漸化式によって求める。
【0033】ステップS5では、半導体発光素子の出力
の低下量STが初期状態で定めた基準値ST0を超える
場合、つまりST>ST0が成立する場合には半導体発
光素子の寿命に近づいたとしてアラームを出力する。こ
の時には運転を停止し、半導体発光素子を新しい半導体
発光素子と交換する。
【0034】ステップS6では、半導体発光素子の出力
の低下量STが基準値ST0を超えない場合には、周囲
温度による半導体発光素子の出力変動量H(Ta)に基
づく駆動電流指令値を補償する変動量補償電流IH(T
a)を演算する。また半導体発光素子の劣化による出力
の低下を補償する出力低下量補償電流IST(ST,
X)を演算する。出力低下量補償電流IST(ST,
X)は半導体発光素子の劣化に基づく出力の低下分Xと
それらを積算した低下量STの関数である。これらを用
いて半導体駆動回路3を駆動するための補償された駆動
電流指令値Isを次式によって定める。
【0035】 Is=Ic+IH(Ta)+IST(ST,X) (4) 但し IH(Ta)=κ[H(Ta)] (5) IST(ST,X)=λ(ST) (6) で定義される。ここでκ,λ,p,qは温度、時間によ
らない定数である。
【0036】ステップS7では、駆動電流指令値Isか
ら半導体発光素子を駆動する駆動電流Idを演算する。
その結果、駆動電流Idに対する補償値が決まり、この
補償された駆動電流によって半導体発光素子の出力が一
定値に保持される。またこのときの駆動電流指令値Is
は、次のサイクルで(2)式におけるXの演算に用いら
れる。
【0037】ステップS8では、駆動電流Idが定格通
電電流I0より小さいかどうか、つまりId<I0が成
立しているかどうかを判定する。
【0038】ステップS9では、駆動電流Idが定格通
電電流I0より小さい場合は半導体発光素子は正常に作
動しており、そのままの状態で動作を継続することがで
きる。
【0039】 t=t+Δt (7) によって時間の刻みを進め、ステップS1に戻る。ステ
ップS8で、駆動電流が定格値を超えている場合はステ
ップS10に進む。
【0040】ステップS10では、駆動電流Idが定格
通電電流I0より大きい場合は変動量と低下量の加算値
に制限を加える。(4)式の駆動電流指令値Isによっ
て駆動電流IdがId=I1となるようにIST(S
T,X)を一定値IST(0)に固定する。
【0041】ステップS11では、駆動電流が定格電流
に達している時間の累積時間DTが予め定めた限界時間
T0を超えているかどうかを判定する。超えていなけれ
ばステップS12に進む。
【0042】ステップS12では、累積時間DTを次式
によって累積する。
【0043】 DT=DT+Δt (8) また(7)式によって時間tを記録し、ステップS1に
戻る。ステップS8で、駆動電流が再び定格値を超えて
いる場合はステップS10でId=I1、IST(S
T,X)=IST(0)の状態を保ち、ステップS11
に進む。駆動電流が定格値を超えている状態が継続し、
ステップS11で累積時間DTがDT<T0の間はステ
ップS1〜S8、更にS10からS12,S1へのルー
プを繰り返す。DT<T0以内の時間にステップS8で
駆動電流Idが定格通電電流I0より小さい値に復帰し
た場合には、現状の動作を継続することができる。ステ
ップS9で(7)式によって時間tの刻みを進める。更
に DT=DT−αΔt (9) によってDTを減算する。ここで0≦α≦1とする。但
し、(9)式を演算した結果DT<0になる場合は DT=0 (10) とおき、ステップS1に戻る。ステップS8で素子の駆
動電流Idが定格電流値I0に達している状態が継続
し、ステップS11でその継続時間DTが限界時間T0
超えると判定された場合にはシステムに異常が発生し
たとしてアラームを出力し運転をシステムの管理化にお
き、場合によっては停止する。
【0044】尚、本例で採用した(1)式と(2)式、
(5)式と(6)式の表式は一例であって、本発明の思
想は他の実験式を用いた場合にも適用されるものであ
る。
【0045】
【発明の効果】本発明によって、半導体発光素子からの
発光出力を直接測定しないでも、周囲温度の変化による
出力の変動と半導体発光素子に通電される電流と周囲温
度による素子の劣化に基づく出力の低下を補償する方法
と、素子の劣化による寿命が近づいたことを早期に知る
方法とを提供できる。また稼働状態に異常が発生したこ
とを早期に知る方法を提供できる。さらに本発明によっ
て、これらの方法を実現する装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体発光素子の出力補償方法の実施
の形態の一例の基本思想のアルゴリズムを示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明の方法を実現するための半導体発光素子
の出力補償装置の実施の形態の一例を示す図である。
【符号の説明】 1 半導体発光素子 2 光ファイバ 3 半導体駆動回路 5 温度センサ 7 温度補償手段 9 寿命低下量演算手段 9a 低下分演算手段 9b 低下量演算手段 11 加算手段 13 寿命判定手段 15 リミッタ 17 加算点

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバに光信号を出力する半導体発
    光素子の周囲温度の変化による前記出力の変動量を求
    め、この変動量を補償するように前記半導体発光素子の
    駆動電流を調整する半導体発光素子の出力補償方法であ
    って、 前記半導体発光素子に通電される電流と前記周囲温度と
    に基づいて、前記半導体発光素子の劣化に基づく単位時
    間当たりの出力の低下分を演算し、前記低下分の累積値
    により半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下量を求
    め、 前記変動量と前記低下量とに基づいて前記駆動電流を調
    整することを特徴とする半導体発光素子の出力補償方
    法。
  2. 【請求項2】 前記低下量を前記半導体発光素子に応じ
    て予め定めた基準値と比較して、前記低下量が前記基準
    値を超えると前記半導体発光素子が寿命に近づいたと判
    定してアラームを発することを特徴とする半導体発光素
    子の出力補償方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体発光素子の駆動電流を指令す
    る電流指令値と前記変動量と前記低下量との加算値に基
    づいて定まる前記駆動電流が、前記半導体発光素子の定
    格通電電流以下になるように、前記変動量と前記低下量
    の加算値に制限を加えることを特徴とする請求項1に記
    載の半導体発光素子の出力補償方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体発光素子の駆動電流を指令す
    る電流指令値と前記変動量と前記低下量との加算値に基
    づいて定まる前記駆動電流が、前記半導体発光素子の定
    格通電電流以上に達した場合、前記駆動電流を前記定格
    通電電流以下の予め定めた一定値に保持し、前記駆動電
    流が前記保持状態を保つ継続時間が予め定めた一定の時
    間以上継続した場合には、アラームを出力することを特
    徴とする請求項3に記載の半導体発光素子の出力補償方
    法。
  5. 【請求項5】 光ファイバに光信号を出力する半導体発
    光素子に電流指令値に基づいて駆動電流を供給する半導
    体駆動回路と、 前記半導体発光素子の周囲温度を検出する温度センサ
    と、 前記温度センサの出力を入力として、前記周囲温度の変
    化に基づく前記半導体発光素子の出力の変動量を求める
    温度補償手段と、 前記変動量に基づく補償量を前記電流指令値に加算し
    て、前記半導体駆動回路に帰還する加算点とを備えた半
    導体発光素子の出力補償装置であって、 前記半導体発光素子に通電される電流と前記周囲温度と
    に基づいて、前記半導体発光素子の劣化に基づく単位時
    間当たりの出力の低下分を演算し、前記低下分の累積値
    により半導体発光素子の寿命に基づく出力の低下量を求
    める寿命低下量演算手段と、 前記変動量と前記低下量とを加算して前記補償量とする
    加算手段とを更に具備することを特徴とする半導体発光
    素子の出力補償装置。
  6. 【請求項6】 前記寿命低下量演算手段は、前記電流駆
    動回路に与えられる前記電流指令値と前記温度センサの
    出力とに基づいて前記半導体発光素子の劣化に基づく単
    位時間当たりの出力の低下分を求める低下分演算手段
    と、前記低下分演算手段の出力を累積して前記低下量を
    求める低下量演算手段とを具備する請求項5に記載の半
    導体発光素子の出力補償装置。
  7. 【請求項7】 前記低下量を前記半導体発光素子に応じ
    て予め定めた基準値と比較して、前記低下量が前記基準
    値を超えると前記半導体発光素子が寿命に近づいたと判
    定してアラームを発する寿命判定手段を更に具備するこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の半導体発光素
    子の出力補償装置。
  8. 【請求項8】 前記半導体発光素子の駆動電流を指令す
    る電流指令値と前記変動量と前記低下量との加算値に基
    づいて定まる前記駆動電流が、前記半導体発光素子の定
    格通電電流以下になるように、前記変動量と前記低下量
    の加算値に制限を加えるリミッタを更に備えることを特
    徴とする請求項5または6に記載の半導体発光素子の出
    力補償装置。
  9. 【請求項9】 前記半導体発光素子の駆動電流を指令す
    る電流指令値と前記変動量と前記低下量との加算値を演
    算する前記加算点の出力に基づいて定まる前記駆動電流
    が、前記半導体発光素子の定格通電電流以上に達した場
    合、前記リミッタは前記駆動電流を前記定格通電電流以
    下の予め定めた一定値を保持し、前記駆動電流が前記保
    持状態を保つ継続時間が予め定めた一定の時間以上継続
    した場合には、アラームを出力することを特徴とする請
    求項8に記載の半導体発光素子の出力補償装置。
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