JP2002012467A - 調湿建材 - Google Patents
調湿建材Info
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Abstract
れ、かつ建材として使用できる十分な強度を持った調湿
建材を提供する。 【解決手段】 主成分が炭酸カルシウムと非晶質シリカ
である成形体を炭酸硬化反応によって製造する。その成
形体は、窒素ガス吸着法により測定した比表面積が80
〜250m2/g、平均細孔直径が1.5〜30.0n
mとなるようにし、かつ、その熱伝導率が0.4W/m
K以下となるようにする。
Description
た無機系で、室内の湿度を調整する機能を持つ調湿建材
に関する。
般に炭酸カルシウムを主成分としたしっくいがある。し
っくいは調湿建材として古くから使用されているが、実
際は吸放湿量が少ない。そして、乾燥収縮によるクラッ
クを防止するために、厚くしたり、例えばすさ等の補強
繊維を多量に混入する必要がある。しかし、厚くすると
吸放湿量は増えるが透湿性が落ちるという問題があり、
調湿性能は上がらない。
て、非晶質シリカを含む珪藻土を内添したしっくいや、
非晶質シリカを含む珪藻土を内添したセメント板がある
が、珪藻土がしっくいやセメントのアルカリ成分によっ
て変質し、本来珪藻土が持っている高い比表面積を低下
させてしまい、十分に調湿効果がでない。
安定性や不燃性が求められるが、前述の材料は重量があ
る割に強度が低い。つまり比強度が低い。また、吸水に
よる長さ変化率が大きく、クラックが発生したり寸法安
定性に劣る。そして、クラック防止のために、すさ等を
多量に混入すると不燃性が下がる等の問題がある。
な問題を解決し、湿気の吸放湿量、透湿性に優れ、かつ
建材として使用できる十分な強度を持った不燃性調湿建
材を提供することを目的とするものである。
材は、炭酸硬化反応によって製造された成形体であっ
て、主成分が炭酸カルシウムと非晶質シリカである成形
体からなる調湿建材において、窒素ガス吸着法によるそ
の比表面積が80〜250m2 /g、平均細孔直径が
1.5〜30.0nmであり、かつ、熱伝導率を0.4
W/mK以下としたところに特徴を有する。ここで、熱
伝導率はJIS A1412「熱断熱材の熱伝導率及び
熱抵抗の測定方法」に従って測定した数値をいう。
条件は、一般に40〜70%の間がよいといわれてい
る。室内湿度をその間に保つためには、その範囲におい
てすぐれた調湿能力を発揮する調湿建材が適している。
また、調湿材とは、表面物理の観点からみた場合、高湿
度雰囲気では材料が持つ毛細管により空気中の水蒸気を
吸着し、低湿度雰囲気では吸着された水分を空気中に放
出する能力が高い材料であるといえる。
材となり得るかについて鋭意研究した結果、発明者ら
は、炭酸硬化反応によって製造された成形体であって主
成分が炭酸カルシウムと非晶質シリカからなるものにお
いては、平均細孔直径及び比表面積が調湿性能に大きく
影響することを見い出した。すなわち、調湿は材料内部
にある微細空隙壁に水蒸気が吸着・離脱することによっ
て行われるため、微細な細孔を持ち、かつ、比表面積の
大きな材料ほど吸放湿量が高い。しかし、細孔径が極端
に小さい場合には、水蒸気の離脱が困難になり吸湿はす
るが放湿しない状態になるので、比表面積が80〜25
0m2/gであって、平均細孔直径が1.5〜30.0
nmの範囲が最適である。
要な要素であることが見いだされた。これが例えば壁材
料として使用されると、室外側が外気によって冷却され
る冬季では、熱伝導率が高いと室内側も低温になり、室
内側の表面に結露を生ずることがある。特に調湿建材を
断熱性の低いコンクリート壁に取り付けた場合には、こ
のような現象が起こりやすい。調湿建材表面に結露した
場合は、その結露水は内部に吸収されていくが、結露水
は水蒸気でなく液体であるため、材料内部への進入は遅
くなり、表層に過剰な水分が分布することになる。この
ことは調湿建材にとって問題とされるべきである。表層
に液体としての水分が過剰に集中すると、材料内部への
水分の吸収率が低下するため、その後の調湿性が低下す
ることになるからである。さらには、液体状に存在する
水分はカビの発生を促し、美観上、健康上好ましくない
状態になる可能性がある。日本の気候状況および住宅の
壁構造から、木材を内装仕上げに使用した場合に表面結
露が起きにくいことがわかっている。一般的に使用され
る木材の熱伝導率は、JIS A1412「熱断熱材の
熱伝導率及び熱抵抗の測定方法」に従って測定すると、
高くても0.4W/mK(カエデ等)である。そこで、
0.4W/mK以下にした本発明の調湿建材について研
究した結果、調湿性に非常に優れていることが究明され
た。これを越えると、壁体の両側で温度差が大きいとき
に表層に結露水が発生してその後の吸湿性が急激に低下
するからである。
体の組成を、炭酸カルシウムが15%〜65%、非晶質
シリカが15%〜45%、および骨材と多孔質材の一方
または双方で構成させるのが好ましい。さらに、炭酸カ
ルシウム中にバテライトが含まれるようにするとより好
ましい。これらの組成により、全体として数nmの微細
孔を持つ比表面積の非常に大きな材料となるからであ
る。なお、前記成形体には骨材及び多孔質材の一方又は
双方が60%以下含むことができ、多孔質材が60%以
下であれば、十分な比強度を保ちながら調湿性能をあげ
ることができる。
径を10μm以上とすることにより、JIS A 54
30に示される、吸水による長さ変化率を0.25%以
下とすることができ、寸法安定性にも優れた特徴を持つ
こともできる。吸水による長さ変化率はJIS A 5
430に示されるように0.25%以下が望ましいとい
えるからである。ここで骨材には、珪石粉末、長石粉
末、雲母、人工軽量骨材等を用いることができ、また、
多孔質材には、アルミナ珪酸塩類を含むものや軽石やバ
ルン状充填材等を用いることができる。なお、主成分の
炭酸カルシウムは、700℃以上の高温で加熱されると
吸熱反応を起こして二酸化炭素と酸化カルシウムに解離
するから、不燃性に優れた建材でもある。
て、石灰質原料粉末と珪酸質原料粉末を用い、それを任
意のカルシウムとシリカ成分のモル比率(CaO/Si
O2)となるように調整する。過剰なSiO2は後述の
水和反応またはオートクレーブ反応で反応せず骨材とし
て残る。残った骨材の平均直径は10μm〜3mmが望
ましい。石灰質原料粉末として普通セメント、早強セメ
ント等のポルトランドセメント、消石灰、生石灰等の一
種または2種以上の混合物が使用できる。また、珪酸質
原料粉末としては、珪砂、珪石粉末、石炭灰、シリカゲ
ル、クリストバライト、珪藻土等の一種または2種以上
の混合物が使用できる。ただし、別途骨材及び多孔質材
の一方又は双方を必要に応じて60%以下混入しても良
い。
末、雲母、人工軽量骨材などがあり、その場合の平均粒
径も10μm〜3mmが望ましい。多孔質材は例えばア
ルミナ珪酸塩類を含むものや軽石やバルン状充填材等が
ある。なお、骨材と多孔質材の添加は、反応前または、
後述する加圧成形前でも良い。それを水和反応もしくは
オートクレーブ反応で、珪酸カルシウム系の水和物を生
成する。例えば180℃ではその主成分がトバモライト
であり、余剰な珪酸質原料が骨材となる粉末が合成でき
る。これを、プレス機を使用して板状に加圧成形を行
う。加圧力は5〜30MPaが望ましい。なお、加圧成
形を行う前に、0.1〜5.0%の補強繊維、0.01
〜5%の無機顔料、0.01〜5%の消臭効果のある化
学吸着剤を混入しても良い。さらに、材料の強度を増加
させる目的で普通、早強、中庸熱、白色などのポルトラ
ンドセメントやγ−C2Sを炭酸硬化後材料の炭酸カル
シウム含有量が65%を越えないように混入してもよ
い。なお、ポルトランドセメントを使用する場合には、
そのセメントの一部または全部が水和反応したものでも
構わない。
内で反応硬化させる。反応条件は、温度が0〜100
℃、炭酸ガス濃度が2〜100%が工業的には好ましい
が、例えば燃焼時に発生する排気ガス中の炭酸ガス等も
使用できる。炭酸硬化反応により、トバモライト中のカ
ルシウム成分が炭酸カルシウムとなり抜けだし、細孔を
多数有する非晶質シリカができる。この多孔質性が吸放
湿性だけでなく、熱伝導率にも影響を与える。また、炭
酸カルシウムは、その主成分がカルサイトだけではな
く、微細なバテライトも生成する。これらの生成物によ
り数nmの微細孔を持つ表面積が非常に大きな材料とな
る。
トライトやCSH等の珪酸カルシウム系の水和物または
それらを主成分とする廃材が使用できる。例えば、軽量
気泡コンクリート粉末、窯業系サイジング等のセメント
二次製品の破砕品、コンクリート廃材、セメントスラッ
ジなどが利用できる。また、この材料は十分な比強度を
もつため調湿性のある建材として利用できる。そして、
前記の主成分の比率は炭酸カルシウムが15%〜65
%、非晶質シリカが15%〜45%であることが望まし
い。また、骨材及び多孔質材の一方又は双方が60%以
下含まれ、骨材の平均粒径が10μm以上であることが
望ましい。
ng/(m・s・Pa)以上あり湿度変化に対するレス
ポンスが良い。図1に本発明に係る調湿建材の細孔径分
布の一例を示すが、平均細孔径の両側にそれぞれピーク
を持つことが特徴であり、平均より小さい細孔径が比表
面積を大きくし、大きな細孔径が湿気伝導率を大きくす
る働きがあり、その相乗効果で高い調湿性が得られる。
て、25℃の一定温度条件で湿度70%、30%を24
時間づつ保持する48時間1サイクルの試験を行い、材
料の重量変化を測定し、単位面積当たりの吸放湿量を測
定したところ、単位面積当たり80g/m2以上あり吸
放湿量が大きい。また、調湿性能のパラメーターとして
は、吸放湿量のみでは十分でなく、周囲の湿度変化に対
応する応答性も重要なファクターである。その因子は湿
気伝導率で評価できる。湿気伝導率が高い材料は、湿度
変化に対するレスポンスが速く、調湿建材としては好ま
しい。ただし、湿気伝導率が高すぎる材料は一般に連続
した空隙が多く、密度が低くなるため、吸放湿量および
強度が低くなるものが多い。
06m厚さの建材で、0.3m幅を片持ちはりとした場
合の最大引っ張り応力から計算すると、曲げ強度(kg
/m 2)/かさ密度(kg/m3)で算出される比強度
が約180m必要であるが、この調湿建材はそれ以上の
比強度を有するため強度的にも十分である。なお、望ま
しいかさ密度は500〜2000kg/m3程度であ
る。
CaO/SiO2が0.25となるように粉体を調整し
た。それをオートクレーブで、180℃の温度条件で4
時間トバモライトの合成を行った。できた粉体を、プレ
ス成型機を用いて成形圧力を20MPaで、300mm
×300mm×12mm厚さの板を成形した。
し、炭酸硬化させることにより、炭酸カルシウムが29
%、非晶質シリカが21%、骨材が49%である調湿建
材を製造した。成分の分析は、炭酸カルシウムは、試料
を6Nの塩酸で溶解して、発生する炭酸ガス量から計算
した。非晶質シリカは、2Nの水酸化ナトリウムで溶解
した量から計算した。
た後、溶解液をろ過し温水で十分洗浄する。次に、ろ紙
上に残ったものを2Nの水酸化ナトリウムで溶解し、塩
酸で中和した後ろ過し温水で十分洗浄する。最後にろ紙
上に残ったものが骨材であるのでこれを定量した。な
お、骨材の平均粒径は、SALD−2000粒度分布測
定装置(株式会社島津製作所製)を用いて粒度分布を測
定し、平均粒径を求めた。これにより、骨材の平均粒径
が68μmと求められた。次に比表面積と平均細孔直径
を窒素吸着法、具体的には、マイクロメリテックス ア
サップ 2400(株式会社島津製作所製)を用い測定
したところ、比表面積は92m2/gで、平均細孔直径
は9.5nmであった。
り、湿気伝導率を測定したところ、10.4ng/(m
・s・Pa)であった。また、JIS A1412に準
ずる方法で熱伝導率を測定したところ0.36W/mK
であった。次に吸放湿量を測定するために、一定温度の
元で湿度変化を一定間隔で繰り返す試験を以下の通り行
った。まず材料を、300mm角面を1面だけ調湿作用
するように、他の5面をアルミニウムシールで防湿処理
を行った。これを環境試験器内で25℃の一定温度で、
湿度を30%に保ち試験体重量変動がなくなるまで放置
した。
湿度上昇時の吸湿による重量変化を測定し、その後30
%へ変更し24時間保持し湿度低下による放湿時の重量
変化を測定する48時間1サイクルの試験を行い、試験
体の単位面積当たりの吸放湿量を測定した。なお、吸放
湿量は次の式で求めた。 吸放湿量=((吸湿時の重量変化+放湿時の重量変化)
/2)/試験体面積 その結果、123g/m2であった。次に材料を100
mm×25mm×12mm(厚さ)に加工し、そのかさ
密度と曲げ強度を測定し、比強度を算出したところ、5
32mであった。最後にJIS A 5430に準ずる
方法で、吸水による長さ変化率を測定したところ、0.
14%であった。
分布図を示すが、平均細孔径9.5nmの両側にそれぞ
れピークを持つことが特徴であり、平均より小さい細孔
径が比表面積を大きくし、大きな細孔径が湿気伝導率を
大きくする働きがあり、その相乗効果で高い調湿性が得
られた。
CaO/SiO2が0.4となるように粉体を調整し
た。これを実施例1に示す手順で炭酸硬化を行い、炭酸
カルシウムが40%、非晶質シリカが29%、骨材が2
9%である調湿建材を製造した。それを実施例1に示す
方法で各種の測定を行った。以上の結果を表1に示す。
CaO/SiO2が0.6となるように粉体を調整し
た。これを実施例1に示す手順で炭酸硬化を行い、炭酸
カルシウムが50%、非晶質シリカが36%、骨材が1
2%である調湿建材を製造した。それを実施例1に示す
方法で各種の測定を行った。以上の結果を表1に示す。
CaO/SiO2が0.8となるように粉体を調整し
た。これを実施例1に示す手順で炭酸硬化を行い、炭酸
カルシウムが57%、非晶質シリカが41%、骨材が1
%である調湿建材を製造した。それを実施例1に示す方
法で各種の測定を行った。以上の結果を表1に示す。
料粉末を使い、CaO/SiO2が0.8となるように
粉体を調整した。この粉体100重量部に対し、平均粒
径が8μmである珪石微粉末を14重量部ミキサーで混
合した。これを実施例1に示す手順で炭酸硬化を行い、
炭酸カルシウムが50%、非晶質シリカが36%、骨材
が12%である調湿建材を製造した。それを実施例1に
示す方法で各種の測定を行った。以上の結果を表1に示
す。
料粉末を使い、CaO/SiO2が0.25となるよう
に粉体を調整した。この粉体100重量部に対し、多孔
質材粉末として粒径が74μm以下である粘土を30重
量部ミキサーで混合した。これを実施例1に示す手順で
炭酸硬化を行い、炭酸カルシウムが22%、非晶質シリ
カが16%、骨材が37%、多孔質材が23%である調
湿建材を製造した。それを実施例1に示す方法で各種の
測定を行った。以上の結果を表1に示す。
料粉末を使い、CaO/SiO2が0.8となるように
粉体を調整した。この粉体100重量部に対し、多孔質
材粉末として粒径が74μm以下である粘土を140重
量部ミキサーで混合した。これを実施例1に示す手順で
炭酸硬化を行い、炭酸カルシウムが23%、非晶質シリ
カが17%、骨材が0.4%、多孔質材が58%である
調湿建材を製造した。それを実施例1に示す方法で各種
の測定を行った。以上の結果を表1に示す。
料粉末を使い、CaO/SiO2が0.25となるよう
に粉体を調整した。この粉体100重量部に対し、普通
ポルトランドセメントを10重量部ミキサーで混合し
た。これを実施例1に示す手順で炭酸硬化を行い、炭酸
カルシウムが60%、非晶質シリカが17%、骨材が2
3%である調湿建材を製造した。それを実施例1に示す
方法で各種の測定を行った。以上の結果を表1に示す。
が80〜250m2/g、平均細孔直径が1.5〜3
0.0nmとなるため、湿気伝導率が10.0ng/
(m・s・Pa)以上あり、吸放湿量が80g/m2以
上となり調湿性能が高く、比強度も180m以上を満足
する十分な強度がある調湿建材が得られた。また、熱伝
導率はいずれも0.4W/mK以下となり、内外両面で
温度差が大きな環境で使用しても結露水による調湿性の
低下を生じさせないものであった。しかも、骨材の平均
粒径を10μm以上としており、吸水による長さ変化率
0.25%以下を満足した。
対し、水を5.5kg、つのまたを0.3kg加え混練
した。それを型枠に入れ、300mm×300mm×1
2mm(厚さ)、100mm×25mm×12mm(厚
さ)の試験体に加工した。それぞれの試験体を4週間硬
化させ、実施例1に示す方法で各種の測定を行った。
平均細孔直径も1.4nmと小さいため、湿気伝導率は
7.3ng/(m・s・Pa)と小さく、吸放湿量も3
8g/m2 と低く調湿性能に劣った。また比強度も5
5mと小さかった。また、骨材の平均粒径が9μmと小
さいため、吸水による長さ変化率も0.4%と大きく調
湿建材としては使用しにくいことが分かった。以上の結
果を表1に示す。
gに対し、水を6.5kg加え混練した。それを型枠に
入れ、300mm×300mm×12mm(厚さ)、1
00mm×25mm×12mm(厚さ)の試験体に加工
した。それぞれの試験体を4週間硬化させ、実施例1に
示す方法で各種の測定を行った。
く、平均細孔直径も1.3nmと小さかった。また、湿
気伝導率は17.5ng/(m・s・Pa)と大きかっ
たが、吸放湿量が27g/m2と低く調湿性能に劣っ
た。また比強度は425mと十分高いが、骨材の平均粒
径が8μmと小さかったため、乾燥時にクラックが入っ
てしまうほど収縮が大きく、吸水による長さ変化率が測
定できなかった。つまり、調湿建材としては使用しにく
いことが分かった。また、熱伝導率が0.46W/mK
以上となった比較例1及び2では、これを建築物の外壁
に使用したときには、例えば冬期に外気が低温時となる
と内壁面も冷却されて室内側に表面結露が発生すること
が予想される。
料粉末を使い、CaO/SiO2が0.25となるよう
に粉体を調整した。この粉体100重量部に対し、骨材
として粒径が100μm以下であるアルミナ粉末を20
重量部ミキサーで混合した。これを実施例1に示す手順
で炭酸硬化を行い、炭酸カルシウムが24%、非晶質シ
リカが18%、骨材が58%である調湿建材を製造し
た。それを実施例1に示す方法で各種の測定を行った。
以上の結果を表1に表す。結果は比表面積および平均細
孔直径はそれぞれ82m2/gと9.9nmであった。
また、湿気伝導率は9.5ng(m・s・Pa)、吸放
湿量が102g/m2と調湿性能は高い。しかし、熱伝
導率が0.62W/mKであり、建築物の壁材に使用し
たときには、例えば冬季に外気が低温時となると内壁面
も冷却されて室内側に表面結露が発生することが予想さ
れる。
湿性を持ち、強度も十分ある不燃性に優れた調湿建材が
得られ、しかも、熱伝導率が0.4W/mK以下である
から、表面結露が生じにくく、安定して調湿性を発揮で
きるという効果を奏する。
ラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 炭酸硬化反応によって製造された成形
体であって主成分が炭酸カルシウムと非晶質シリカであ
る成形体からなる調湿建材において、窒素ガス吸着法に
よるその比表面積が80〜250m2/g、平均細孔直
径が1.5〜30.0nmであり、かつ、熱伝導率が
0.4W/mK以下であることを特徴とする調湿建材。 - 【請求項2】 比強度が180m以上であることを特徴
とする請求項1記載の調湿建材。 - 【請求項3】 前記成形体中に炭酸カルシウムが15%
〜65%、非晶質シリカが15%〜45%並びに骨材及
び多孔質材の一方又は双方が含まれることを特徴とする
請求項1又は2に記載の調湿建材。 - 【請求項4】 前記炭酸カルシウムにはバテライトが含
まれることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
載の調湿建材。 - 【請求項5】 前記骨材及び多孔質材の一方又は双方が
60%以下含まれることを特徴とする請求項3又は4に
記載の調湿建材。
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