JP2002004553A - 人工畳 - Google Patents

人工畳

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JP2002004553A
JP2002004553A JP2000185768A JP2000185768A JP2002004553A JP 2002004553 A JP2002004553 A JP 2002004553A JP 2000185768 A JP2000185768 A JP 2000185768A JP 2000185768 A JP2000185768 A JP 2000185768A JP 2002004553 A JP2002004553 A JP 2002004553A
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tatami mat
artificial
range
imitation grass
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Hiromichi Miyano
広道 宮野
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脹れを生じにくい畳表、人工畳、およびそれら
に用いる模造い草の製造方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂を紡糸口金から押し出して糸
条を得た後、この糸条を6〜12倍の範囲内にある倍率
にて延伸し、次いで、8〜18%の範囲内にある熱緩和
率にて熱緩和を行うことにより製造され、60℃の雰囲
気下に24時間放置したときの長さ方向の収縮率が0.
01〜0.6%の範囲内にある模造い草を緯糸として製
畳し人工畳とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製畳後の寸法変化
が少なく、様々な環境下で畳表の脹れを抑制することが
できる畳表、人工畳およびそれらに用いる模造い草の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】畳は、日本の居住文化の根幹であり、ま
た、古来からの敷物として用いられ、現在では広く一般
に使用されている。しかし、現代おいては、気密性や断
熱性の高い住宅に用いられることが多くなり、結露等に
よる畳の吸湿の結果、ダニやカビが発生しやすくなって
いる。これらは、たとえば、幼児のアトピー性皮膚炎や
喘息等の疾患を引き起こす要因と考えられており、問題
視されるようになってきた。そこで、それらの問題を引
き起こす可能性が少ない、プラスチックを用いた模造い
草からなる人工畳が開発され、衛生的で、かつ、耐久性
にも優れる特性が受け入れられるに至り、需要が高まっ
ている。
【0003】しかしながら、人工畳は、熱膨張しやすい
プラスチック製模造い草を含んでいるため、たとえば、
夏場の密閉された部屋においては、模造い草の長さ方向
の伸長が大きくなり、一方、端部が縁で固定されている
結果、畳の中央部が脹れたり凹凸を生じてしまい、畳の
外観を損ねるうえに、凸部でつまづきやすくなるなどの
問題を生じていた。
【0004】そこで、たとえば、特開平7−15823
7号公報では、畳表の模造い草の長さ方向を畳床よりも
畳表の膨張分だけ短く裁断しておくことで、縁部分にあ
らかじめ余裕を持たせておき、たとえ膨張が起こっても
その分を吸収できるようにした製畳方法が提案されてい
る。しかしこの方法では、畳表の裁断工程が新たに加わ
ることになり、作業性が悪化したり、製造コストが増大
するなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来の問題を解決し、脹れを生じにくい畳表、人工
畳、およびそれらに用いる模造い草の製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、熱可塑性樹脂を含み、かつ、60℃の雰囲
気下に24時間放置したときの長さ方向の収縮率が0.
01〜0.6%の範囲内にある模造い草を緯糸として含
んでいる畳表を特徴とする。
【0007】また、本発明は上記の畳表に裏打材を着装
してなる人工畳を特徴とする。
【0008】ここで、裏打材が、畳床、合成樹脂シート
および不織布シートからなる群から選ばれる少なくとも
1種を含んでいることも好ましい。
【0009】また、本発明は、熱可塑性樹脂を紡糸して
得た糸条を6〜12倍の範囲内の倍率にて延伸し、次い
で、8〜18%の範囲内の熱緩和率にて熱緩和処理を行
う模造い草の製造方法を特徴としている。
【0010】ここで、熱可塑性樹脂としてポリオレフィ
ン系樹脂を用いる、上記の畳表や人工畳、模造い草の製
造方法も好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様に係る人工畳
について、図1〜3に基づいて説明する。図1におい
て、人工畳1は、緯糸に模造い草を用いた畳表2と、縁
部に設けた畳縁3を有しており、図3のA−A縦断面図
に示すように、この畳表2に、発泡ポリスチレンボード
6の両側にインシュレーションボード5を配した畳床が
着装されている。畳表2は、図2に示すように、後述す
る収縮率を適度に制御した熱可塑性樹脂からなる模造い
草4が緯糸として規則正しく配され、天然畳に似た風合
いを示している。
【0012】また図4、5は、別の実施態様に係る人工
畳を示している。図4において、人工畳7は、畳表2と
発泡ポリエチレンボード8とがゴム系接着剤で接着、積
層された構造を有しており、周囲は装飾テープ9で補強
されている。
【0013】さて、本発明の畳表は、熱可塑性樹脂を含
み、かつ、60℃の雰囲気下に24時間放置したときの
長さ方向の収縮率が0.01〜0.6%の範囲内にある模
造い草を緯糸として含んでいることを特徴としている。
畳表が、上記のような収縮率を有する模造い草を含んで
いることにより、雰囲気温度の上昇に伴う模造い草の膨
張や長さ方向への伸長を防ぐことができ、脹れや凹凸が
発生しにくい畳表を得ることができる。模造い草は、収
縮率が0.01〜0.6%の範囲内にあるものを用いる
が、好ましくは0.1〜0.4%の範囲内にあるものを
用いる。この収縮率が0.01%を下回ると、模造い草
の残留ひずみが早期に消失し、熱可塑性樹脂の膨張が収
縮に勝るようになり、脹れが発生しやすくなる。また、
0.6%を超えると、収縮による織組織の目曲がりなど
が生じやすくなる。また、模造い草が、繊度が4,50
0〜8,000dtexのモノフィラメントであると、
畳表として適度な強度が得られるとともに、天然畳の風
合いを再現しやすくなり好ましい。
【0014】上記の畳表は、それだけでも好適に用いる
ことができるが、裏打材を着装して人工畳とすることも
できる。この裏打材としては、畳床、合成樹脂シートお
よび不織布シートからなる群から選ばれる少なくとも1
種を含むようにして用いることができる。
【0015】具体的には、畳床としては、藁や発泡スチ
レンボード、インシュレーションボードなどを用いるこ
とができる。また、合成樹脂シートとしては、熱可塑性
樹脂からなる弾性樹脂シートや発泡体シートなどを用い
ることができる。この発泡体シートを用いれば、人工畳
に適度なクッション性を付与することができ好ましい。
この場合、発泡倍率としては2〜30倍に範囲内にある
ことが好ましく、用いる樹脂としては、ポリオレフィン
系樹脂やポリスチレン系樹脂などの硬質樹脂が好まし
い。さらに、不織布シートとしては、たとえば、短繊維
や繊維屑を用いたものを用いることができ、メルトブロ
ー製法やスパンボンド製法などにより得られる、繊維を
交絡させたものであれば好ましく用いることができる。
この不織布シートの目付は、クッション性や施設作業等
の取り扱いの観点から、好ましくは50〜1,000g
/m2の範囲内、より好ましくは100〜800g/m2
の範囲内になるようにすると良い。この不織布シートの
素材としては、熱可塑性樹脂などの合成繊維の他に、天
然繊維を用いることもでき、さらに、熱可塑性樹脂繊維
と天然繊維との混合繊維も用いることができる。天然繊
維の具体例としては、ウールや綿、麻、レーヨン、パル
プなどが使用可能である。
【0016】上記した裏打材についても、温度によって
ある程度の寸法変化が生じるため、人工畳全体の屈曲や
ねじれを防止するためには、畳表と同程度の収縮率を有
するものが好ましい。さらに、この収縮率が異方性を有
し、より大きい収縮率を有する方向と、畳表に用いられ
る模造い草の長さ方向とが平行になるように構成されて
いることが好ましい。裏打材をこのように着装すること
により、人工畳の平面性を高く保つことができる。もち
ろん、裏打材そのものが上記のような収縮挙動を示さな
くても、着装された畳表に追従して収縮や膨張が可能な
素材であれば好ましく用いることができる。
【0017】このような裏打材は、全面に接着剤を塗布
して畳表と接着し人工畳とすることができるが、好まし
くは、畳表の周辺の一部のみを接着したり、両面テープ
等の部材で固定したりするとよい。これにより、畳表の
収縮性とあいまって、畳表に張力を発生させることがで
き、畳表や人工畳の平面性を長く保つことができる。こ
れは、人工畳を床面に固定する際にも同様のことがい
え、人工畳の周囲の部分のみを床面と接着したりテープ
により固定したりして、人工畳の平面性を長期に渡り保
つことができる。
【0018】上記の接着は、たとえば、畳表や裏打材の
材質に応じてゴム系やエポキシ系、ウレタン系、シリコ
ン系等の接着剤を用いて行うことができる。また、低融
点ポリマー粉体および繊維状物等の混合物を配して熱融
着させたり、畳表と裏打材とを加熱して直接熱融着させ
てもよい。低融点ポリマーとしては、ポリオレフィン系
樹脂や共重合ポリエステル、共重合ポリアミドなどを用
いることができ、融点は80〜150℃の範囲内である
ことが好ましい。
【0019】人工畳の厚みは、2〜10mmの範囲内で
あると好ましい。また、裏打材の厚みは、0.5mm以
上であることが好ましい。これにより、人工畳に適度な
クッション性や弾力性を与えることができ、また、バリ
アフリー住宅等への敷物としても好適に用いることがで
きる。
【0020】また、畳表や人工畳の床面との接触面に
は、エンボス加工や樹脂塗布加工などにより滑り止め性
を付与することもできる。
【0021】裏打材に用いる熱可塑性樹脂としては、た
とえば、ポリプロピレンやポリエチレン、プロピレンと
エチレンの共重合体等のポリオレフィン系樹脂や、ポリ
アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、
ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどを用
いることができる。もちろん、これらを混合して用いて
も良く、さらに、これらの共重合体も好ましく用いるこ
とができる。
【0022】また、上記の人工畳においては、外観を良
くしたり、端部を固定して強度を高めたりする目的のた
めに、縁部の側面を装飾加工することが好ましい。これ
は、たとえば、装飾テープや装飾シートなどを粘着加工
や縫製加工などにより側面部に設けるとよい。
【0023】次に、本発明の畳表や人工畳に好適に用い
ることができる模造い草の製造方法について述べる。模
造い草の製造方法には、たとえば、溶融した樹脂を紡糸
口金から押し出し、延伸、熱処理を行う溶融紡糸法や、
フィルム(テープ)状のシートを熱収縮させて糸状に形
成するフィルム収縮法などを用いることができるが、以
下では溶融紡糸法について説明する。
【0024】まず、熱可塑性樹脂を溶融させ、紡糸口金
から押し出し糸条を得る。用いる熱可塑性樹脂として
は、たとえば、ポリプロピレンやポリエチレン、プロピ
レンとエチレンの共重合体等のポリオレフィン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、および、それらの混合体や共重合体が使用できる
が、中でも、ポリプロピレンが好ましい。
【0025】また、模造い草の剛性を向上させたり、テ
カリ感をなくして天然に近い風合いを持たせるために、
無機系フィラーを熱可塑性樹脂に含有させてもよい。無
機系フィラーとしては、炭酸カルシウムやケイ酸マグネ
シウム、酸化チタン、カオリン、シリカなどが好まし
く、これらを単独で、あるいはその数種類を組み合わせ
て使用してもよい。無機系フィラーの含有量としては、
適度な風合いの付与や、フィラー分散性の観点から、熱
可塑性樹脂に対して2〜40重量%の範囲内であると好
ましい。
【0026】また、シアニングリーンなどの顔料を添加
することもできる。
【0027】さらに、原料に発泡剤を添加して発泡糸条
としても好ましい。この発泡剤としては、アゾジカルボ
ンアミドやアゾビスイソビチロニトリル、トリヒドラジ
ノトリアジンなどの有機系発泡剤、炭酸カルシウム、重
炭酸アンモニア、過酸化物などの無機系発泡剤などを使
用することができる。これらの発泡剤は、用いる熱可塑
性樹脂の融点に合わせて適宜選択することが好ましい。
発泡剤の添加量は、発泡剤のガス発生量および見かけ密
度等により決定すればよい。模造い草に畳表としての弾
力性を付与するためには、模造い草の見かけ密度は0.
2〜0.8g/cm3の範囲内であると好ましく、従っ
て、この見かけ密度を得るための発泡剤添加量は、主成
分である熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜1
重量部の範囲内であるとよい。
【0028】次に、得られた糸条を延伸した後、熱緩和
処理を行う。このうち、延伸は、糸条に強度を与え、畳
表や人工畳に用いる模造い草として十分な耐久性を付与
するため、延伸倍率が6〜12倍の範囲内になるように
行う。この倍率が6倍を下回ると、延伸むらが生じやす
くなり、均一な太さの模造い草を得にくくなり、また、
12倍を超えると、延伸時の糸張力が大きくなって切れ
やすくなる。この延伸を終えた糸条は、残留ひずみを多
く含んでおり、次にこの残留ひずみを適度に緩和させる
ことにより、模造い草の長さ方向の収縮率を0.01〜
0.6%の範囲内になるように制御する。この緩和は、
熱緩和率を8〜18%の範囲内とするアニーリングによ
り行う。このアニーリングによる熱緩和により、模造い
草の収縮率を上記範囲内に制御することができる。この
アニーリングの温度は、170〜230℃の範囲内、好
ましくは170〜190℃の範囲内で行うとよい。熱緩
和率が8%を下回ると、残留ひずみがあまり取り除かれ
ず、模造い草の直線性が低下し湾曲しやすくなる。ま
た、18%を超えると、残留ひずみを取り除きすぎて収
縮率がほとんどないか、または、熱膨張性を有する模造
い草となりやすい。
【0029】なお、上記の延伸倍率および熱緩和率と
は、未延伸糸の速度をV1、延伸糸の速度(延伸直後の
速度)をV2、アニーリング糸の速度(出口での最終速
度)をV3としたとき、下記式で表される値をいう。こ
れらの値は、引き取りロールを用いる場合は、そのロー
ル速度で代用してもよい。
【0030】延伸倍率=V2/V1 熱緩和率=((V2−V3)/V2)×100
【0031】
【実施例】(実施例1)まず、模造い草を以下のように
製造した。主原料であるポリプロピレンに対し、等方性
形状無機フィラーである炭酸カルシウムを30重量%
と、発泡剤であるアゾジカルボンアミドを0.3重量%
と、顔料であるシアニングリーンのチップを3重量%含
む原料を、直径が65mmの押出機(エクストルーダ
ー)を用い、紡糸温度の温度勾配を原料投入側で180
℃、出口側で210℃となるように設定して、口金から
吐出し糸条を得た。口金は、吐出孔径が直径2mm、L
/D=6のものを用いた。次いで、この糸条を、未延伸
糸引き取りロール速度を6.0m/min、延伸糸引き
取りロール速度を60.0m/min、アニーリング糸
引き取りロール速度を52.8m/minに設定し、1
0倍に加熱延伸した後、熱緩和率12%でアニーリング
を行った。このとき得られた中実形状の模造い草の外径
は1.2mm、平均繊度は6,000dtexであっ
た。また、60℃の雰囲気下で24時間放置したときの
長さ方向の収縮率は0.25%であった。
【0032】次に、上記で得られた模造い草を緯糸と
し、経糸としてポリプロピレンマルチフィラメントを用
いて、畳表織機により、幅が940mm、目付が2.0
kg/畳、厚みが2.5mmの畳表を製織し、この畳表
を、インシュレーションボードと発泡スチレンボードと
からなる畳床に積層して、図1に示すような人工畳を製
畳した。 (実施例2)実施例1の畳表に、裏打材として厚み3m
m、発泡倍率10倍のポリエチレン発泡シートをゴム系
の溶剤タイプ接着剤を介して接着させ、周囲を装飾テー
プで補強して、図4に示すようなカーペット調の人工畳
を製造した。 (比較例)アニーリング糸引き取りロール速度を48.
6m/minとし、熱緩和率を19%とた他は実施例1
と同様にして模造い草を製造した。この模造い草の外径
は1.1mm、平均繊度は6,600dtexであっ
た。また、収縮率は−0.20%(0.20%の膨張)
であった。
【0033】次に、上記で得られた模造い草を緯糸と
し、経糸としてポリプロピレンマルチフィラメントを用
いて、畳表織機により、幅が940mm、目付が2.2
kg/畳、厚みが2.5mmの畳表を製織し、この畳表
を、インシュレーションボードと発泡スチレンボードと
からなる畳床に積層して、図1に示すような人工畳を製
畳した。
【0034】上記の人工畳について、寸法変化による脹
れ等の形状変化を調べるために実用評価を行った。評価
条件は、まず、春季にそれぞれ施工を行い、室温が40
℃以上(直射日光のあたる畳表の表面温度は約60℃)
になる夏季を経た後、冬季に状況を確認した。また施工
場所であるプレハブ小屋は床面積が約25m2、部屋容
積が約70m3であり、また部屋内平均室温は夏季で3
5〜40℃の範囲内、冬季で2〜8℃の範囲内であっ
た。また、実施例2の人工畳の施工は、床面との張り合
わせを周囲貼りのみで行った。
【0035】この実用評価の結果、実施例1で得られた
人工畳を施工した場合は、畳表の脹れは発生せず、また
実施例2で得られた人工畳を施工した場合も、施工後、
中央部に若干の浮きがあったものの夏季に移るにつれ収
縮が生じて浮きが解消され、いずれも平面性の良好な人
工畳であった。一方、比較例で得られた人工畳を施工し
た場合は、夏季に移るにつれ中央部に畳表の膨張による
脹れが発生し、平面性の悪い状態となりそれが冬季にな
っても残った状態であった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、畳表が、熱可塑性樹脂
を含み、かつ、60℃の雰囲気下に24時間放置したと
きの長さ方向の収縮率が0.01〜0.6%の範囲内にあ
る模造い草を緯糸として含んでいるので、模造い草の残
留ひずみが適度に残存し、高温時においても脹れや凹凸
を発生しにくい畳表を提供することができる。
【0037】また、上記の畳表に裏打材を着装して人工
畳とすれば、脹れや凹凸がより発生しにくい人工畳とす
ることができる。
【0038】さらに、裏打材が、畳床、合成樹脂シート
および不織布シートからなる群から選ばれる少なくとも
1種を含んでいれば、畳に適度なクッション性を付与す
ることができる。
【0039】また、熱可塑性樹脂を紡糸して得た糸条を
6〜12倍の範囲内の倍率にて延伸し、次いで、8〜1
8%の範囲内の熱緩和率にて熱緩和処理を行えば、模造
い草の収縮率を適度な範囲内に制御することができるの
で、脹れや凹凸が発生しにくい畳表や人工畳を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る人工畳の概略斜視図
である。
【図2】図1の人工畳を矢印Y方向から見た場合の概略
平面図である。
【図3】図1の人工畳のA−A概略縦断面図である。
【図4】本発明の別の実施態様に係る人工畳の概略斜視
図である。
【図5】図4の人工畳のB−B概略縦断面図である。
【符号の説明】
1:人工畳 2:畳表 3:畳縁 4:模造い草 5:インシュレーションボード 6:発泡ポリスチレンボード 7:人工畳 8:発泡ポリエチレンボード 9:装飾テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/02 D03D 15/02 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を含み、かつ、60℃の雰
    囲気下に24時間放置したときの長さ方向の収縮率が
    0.01〜0.6%の範囲内にある模造い草を緯糸として
    含んでいることを特徴とする畳表。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の畳表に裏打材を着装し
    てなることを特徴とする人工畳。
  3. 【請求項3】 裏打材が、畳床、合成樹脂シートおよび
    不織布シートからなる群から選ばれる少なくとも1種を
    含んでいる、請求項2に記載の人工畳。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂を紡糸して得た糸条を6〜
    12倍の範囲内の倍率にて延伸し、次いで、8〜18%
    の範囲内の熱緩和率にて熱緩和処理を行うことを特徴と
    する模造い草の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹
    脂を用いる、請求項1に記載の畳表、請求項2または3
    に記載の人工畳、または、請求項4に記載の模造い草の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014196630A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 大建工業株式会社 置き畳
JP5943334B1 (ja) * 2016-02-09 2016-07-05 株式会社プロト技研 合成樹脂製畳の製造方法、及び合成樹脂製畳

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