JP2001517610A - 効力を強化したフッ化物歯磨き剤 - Google Patents
効力を強化したフッ化物歯磨き剤Info
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Abstract
(57)【要約】
フッ化物イオン供給源を含有する第１歯磨き剤成分とカゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する第２歯磨き剤成分とを有し、これらの成分が使用前は物理的に分離されており、歯への施用直前に一緒にされる多成分抗う食性歯磨き剤組成物とその使用方法、この歯磨き剤は強化されたエナメル質再石灰化を示す。
Description
【０００１】発明の背景 １．発明の分野 本発明は、フッ化物イオン供給源を含有する第１成分と、カゼイングリコマク
ロペプチドを含有する第２成分とを有する多成分抗う食性歯磨き剤組成物とその
使用方法に関し、さらに詳しくは、フッ化物のみを含有する同様な歯磨き剤組成
物に比べて、強化された抗う食性と再石灰化効力とを有するこのような組成物に
関する。 ２．先行技術 歯のう食が例えばＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓのようなある一
定の特定細菌による酸の産生によって生ずることは知られている。このような酸
作用の反復サイクルが歯エナメル質のヒドロキシアパタイト構造の顕微鏡的脱灰
又は脱石灰化を生じ、初期う食病変の形成を生じる。しかし、唾液が歯エナメル
質へのカルシウムとホスフェートとの連続的な供給源を与え、これらのカルシウ
ムとホスフェートとがエナメル質のヒドロキシアパタイト構造を再石灰化して、
脱灰う食過程を抑制し、逆転させる傾向がある。
ロペプチドを含有する第２成分とを有する多成分抗う食性歯磨き剤組成物とその
使用方法に関し、さらに詳しくは、フッ化物のみを含有する同様な歯磨き剤組成
物に比べて、強化された抗う食性と再石灰化効力とを有するこのような組成物に
関する。 ２．先行技術 歯のう食が例えばＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓのようなある一
定の特定細菌による酸の産生によって生ずることは知られている。このような酸
作用の反復サイクルが歯エナメル質のヒドロキシアパタイト構造の顕微鏡的脱灰
又は脱石灰化を生じ、初期う食病変の形成を生じる。しかし、唾液が歯エナメル
質へのカルシウムとホスフェートとの連続的な供給源を与え、これらのカルシウ
ムとホスフェートとがエナメル質のヒドロキシアパタイト構造を再石灰化して、
脱灰う食過程を抑制し、逆転させる傾向がある。
【０００２】 乳酸起源(lactic origin)の天然成分であるカゼイングリコマクロペプチド（ 以下では、“ＣＧＭＰ”）は、当該技術分野によって、歯と、歯を囲む埋没及び
支持組織(即ち、歯根膜靭帯、歯肉及び歯槽骨）である歯根膜とに施用されたと きに、歯垢及びう食の原因である微生物に対する有効な抗菌剤であると同定され
ている。例えば、米国特許第４，９９２，４２０号と第４，９９４，４４１号は
、κ−カゼインに由来するカゼインホスホペプチドが、歯のう食と歯垢形成とに
関連した細菌種であるＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓの増殖を阻害
するために有効であると開示している。しかし、ｉｎ ｖｉｖｏヒト試験は、こ
のようなＣＧＭＰ剤が５重量％の濃度において、商業的な歯磨き剤の範囲内で一
般に入手可能であるＮａＦとしての１１００ｐｐｍフッ化物イオンに比べて、２
０％以上有効でないことを実証している。
支持組織(即ち、歯根膜靭帯、歯肉及び歯槽骨）である歯根膜とに施用されたと きに、歯垢及びう食の原因である微生物に対する有効な抗菌剤であると同定され
ている。例えば、米国特許第４，９９２，４２０号と第４，９９４，４４１号は
、κ−カゼインに由来するカゼインホスホペプチドが、歯のう食と歯垢形成とに
関連した細菌種であるＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓの増殖を阻害
するために有効であると開示している。しかし、ｉｎ ｖｉｖｏヒト試験は、こ
のようなＣＧＭＰ剤が５重量％の濃度において、商業的な歯磨き剤の範囲内で一
般に入手可能であるＮａＦとしての１１００ｐｐｍフッ化物イオンに比べて、２
０％以上有効でないことを実証している。
【０００３】 フッ化物放出化合物が、再石灰化過程を促進する安全で、有効な抗う食剤である
ことは、長い間知られている。しかし、一般的に店頭渡しの歯磨き剤組成物に用
いるための米国食品薬品局（ＦＤＡ）によって認可されているフッ化物イオンの
最大量は１１５０ｐｐｍに制限されている。さらに、フッ化物の抗う食効力を強
化するための例えばＣＧＭＰのような天然成分をフッ化物含有歯みがき剤に組み
入れるための努力は、ＣＧＭＰが例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸
ナトリウム、フッ化カリウム等のようなフッ化物イオンの供給源と不適合である
ことが判明しており、また一緒にされたＣＧＭＰとフッ化物イオン供給源との効
力は不活性化されるので、挫折されている。
ことは、長い間知られている。しかし、一般的に店頭渡しの歯磨き剤組成物に用
いるための米国食品薬品局（ＦＤＡ）によって認可されているフッ化物イオンの
最大量は１１５０ｐｐｍに制限されている。さらに、フッ化物の抗う食効力を強
化するための例えばＣＧＭＰのような天然成分をフッ化物含有歯みがき剤に組み
入れるための努力は、ＣＧＭＰが例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸
ナトリウム、フッ化カリウム等のようなフッ化物イオンの供給源と不適合である
ことが判明しており、また一緒にされたＣＧＭＰとフッ化物イオン供給源との効
力は不活性化されるので、挫折されている。
【０００４】 ＦＤＡ認可フッ化物イオン濃度に比べて改良された再石灰化とその結果として
の抗う食効力とを、例えばＣＧＭＰのような天然成分によって有し、フッ化物及
びＣＧＭＰの望ましい有効な性質を不活性化することのない歯磨き剤を製造する
明確な必要性が、当該技術分野に存在する。発明の概要 本発明は、フッ化物歯磨き剤の再石灰化とその結果としても抗う食効力とを強
化する組成物及び方法であって、フッ化物イオン放出化合物を含有する第１歯磨
き剤成分と、カゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する第２歯磨き剤成分
とを有し、該成分が使用前は物理的に分離しており、歯への施用時に一緒にされ
ると、以下で実証するように、予想外の有意に強化されたエナメル質再石灰化を
、独立的ないずれの成分の再石灰化をも凌駕して生じる多成分歯磨き剤組成物を
歯に施用することを含む前記組成物及び方法を包含する。好ましい実施態様の説明 使用時に、本発明の多成分歯磨き剤の成分は第１フッ化物イオン放出化合物含 有歯磨き剤成分と第２カゼイングリコマクロペプチド含有歯磨き剤成分とを含み
、 これらの成分は一緒にされて、ブラッシングによるように歯に施用されるときに
、いずれの成分内の特定の要素もほぼ１／２のみの濃度が存在するように、ほぼ
等重量割合で便利に一緒にされることができる。各成分の製剤は、各成分が二重
区画チューブ又はポンプデバイスから押し出しによって、望ましい予め定められ
た量で分配されるように、レオロジー特性を与える。各成分に共通の歯磨き剤ビヒクル 本発明の歯磨き剤成分の製造においては、各フッ化物イオン放出化合物又はカ
ゼイングリコマクロペプチド含有化合物を口腔における使用に適した歯磨き剤ビ
ヒクルに混入する、このビヒクルは水、フメクタント、界面活性剤及び艶出し剤
又は研磨剤を含有する。フメクタントは一般に、例えばグリセロール、ソルビト
ール及び２００〜１０００の範囲内の分子量のポリエチレングリコールのような
、フメクタントの混合物であるが、フメクタントの他の混合物又は単独のフメク
タントも使用可能である。２成分の各々内のフメクタント含量は約１５重量％〜
約４０重量％、好ましくは約２０重量％〜約３０重量％の範囲内である。含水量
は約３０重量％〜約６０重量％、好ましくは約４５重量％である。
の抗う食効力とを、例えばＣＧＭＰのような天然成分によって有し、フッ化物及
びＣＧＭＰの望ましい有効な性質を不活性化することのない歯磨き剤を製造する
明確な必要性が、当該技術分野に存在する。発明の概要 本発明は、フッ化物歯磨き剤の再石灰化とその結果としても抗う食効力とを強
化する組成物及び方法であって、フッ化物イオン放出化合物を含有する第１歯磨
き剤成分と、カゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する第２歯磨き剤成分
とを有し、該成分が使用前は物理的に分離しており、歯への施用時に一緒にされ
ると、以下で実証するように、予想外の有意に強化されたエナメル質再石灰化を
、独立的ないずれの成分の再石灰化をも凌駕して生じる多成分歯磨き剤組成物を
歯に施用することを含む前記組成物及び方法を包含する。好ましい実施態様の説明 使用時に、本発明の多成分歯磨き剤の成分は第１フッ化物イオン放出化合物含 有歯磨き剤成分と第２カゼイングリコマクロペプチド含有歯磨き剤成分とを含み
、 これらの成分は一緒にされて、ブラッシングによるように歯に施用されるときに
、いずれの成分内の特定の要素もほぼ１／２のみの濃度が存在するように、ほぼ
等重量割合で便利に一緒にされることができる。各成分の製剤は、各成分が二重
区画チューブ又はポンプデバイスから押し出しによって、望ましい予め定められ
た量で分配されるように、レオロジー特性を与える。各成分に共通の歯磨き剤ビヒクル 本発明の歯磨き剤成分の製造においては、各フッ化物イオン放出化合物又はカ
ゼイングリコマクロペプチド含有化合物を口腔における使用に適した歯磨き剤ビ
ヒクルに混入する、このビヒクルは水、フメクタント、界面活性剤及び艶出し剤
又は研磨剤を含有する。フメクタントは一般に、例えばグリセロール、ソルビト
ール及び２００〜１０００の範囲内の分子量のポリエチレングリコールのような
、フメクタントの混合物であるが、フメクタントの他の混合物又は単独のフメク
タントも使用可能である。２成分の各々内のフメクタント含量は約１５重量％〜
約４０重量％、好ましくは約２０重量％〜約３０重量％の範囲内である。含水量
は約３０重量％〜約６０重量％、好ましくは約４５重量％である。
【０００５】 本発明においては、界面活性剤は歯磨き剤が口腔に施用されたときの口腔中へ
の歯磨き剤の完全な分散を助成し、同時に歯磨き剤のコスメチックな受容性及び
発泡特性を改良する。本発明の歯磨き剤成分の各々のビヒクル中に含めることが
できる界面活性剤はアニオン、非イオン若しくは両性化合物を包含し、アニオン 化合物が好ましい。適当な界面活性剤の例は、例えばラウリル硫酸ナトリウム若
しくはアルキル基が炭素数８〜１８である他の適当なアルキル硫酸塩のような高
級アルキル硫酸塩；ラウリルスルホ酢酸ナトリウム；例えばやし油モノグリセリ
ドスルホン酸ナトリウム若しくは他の適当な、炭素数１０〜１８の脂肪酸のスル
ホネートモノグリセリドのような高級脂肪酸スルホネートモノグリセリドの塩；
例えばナトリウム−Ｎ−メチル−Ｎ−パルミトイルタウリド、ナトリウム Ｎ−
ラウロイル−、Ｎ−ミリストイル−及びＮ−パルミトイル−ザルコシネートのよ
うな、低級脂肪族アミノ酸による高級脂肪酸(例えば、炭素数１２〜１６の酸）ア
ミドの塩；例えば水素化やし油脂肪酸のモノスルフェートモノグリセリドのナト
リウム塩のような、等張性酸(isotonic acid)又はグリセロールモノスルフェー トによる、このような脂肪酸のエステルの塩；例えばアルケンスルホネート又は
、分子の炭素鎖が炭素数１２〜１６であるアルケンスルホネート若しくはアルケ
ンスルホネート混合物のような、オレフィンスルホネートの塩；及び炭素数１２
〜１６の脂肪酸(例えば、やし油脂肪酸）のような高級脂肪酸のセッケンを包含 する。 塩のカチオンはナトリウム、カリウム又はモノ−、ジ−若しくはトリエタノール
アミンであることができる。
の歯磨き剤の完全な分散を助成し、同時に歯磨き剤のコスメチックな受容性及び
発泡特性を改良する。本発明の歯磨き剤成分の各々のビヒクル中に含めることが
できる界面活性剤はアニオン、非イオン若しくは両性化合物を包含し、アニオン 化合物が好ましい。適当な界面活性剤の例は、例えばラウリル硫酸ナトリウム若
しくはアルキル基が炭素数８〜１８である他の適当なアルキル硫酸塩のような高
級アルキル硫酸塩；ラウリルスルホ酢酸ナトリウム；例えばやし油モノグリセリ
ドスルホン酸ナトリウム若しくは他の適当な、炭素数１０〜１８の脂肪酸のスル
ホネートモノグリセリドのような高級脂肪酸スルホネートモノグリセリドの塩；
例えばナトリウム−Ｎ−メチル−Ｎ−パルミトイルタウリド、ナトリウム Ｎ−
ラウロイル−、Ｎ−ミリストイル−及びＮ−パルミトイル−ザルコシネートのよ
うな、低級脂肪族アミノ酸による高級脂肪酸(例えば、炭素数１２〜１６の酸）ア
ミドの塩；例えば水素化やし油脂肪酸のモノスルフェートモノグリセリドのナト
リウム塩のような、等張性酸(isotonic acid)又はグリセロールモノスルフェー トによる、このような脂肪酸のエステルの塩；例えばアルケンスルホネート又は
、分子の炭素鎖が炭素数１２〜１６であるアルケンスルホネート若しくはアルケ
ンスルホネート混合物のような、オレフィンスルホネートの塩；及び炭素数１２
〜１６の脂肪酸(例えば、やし油脂肪酸）のような高級脂肪酸のセッケンを包含 する。 塩のカチオンはナトリウム、カリウム又はモノ−、ジ−若しくはトリエタノール
アミンであることができる。
【０００６】 本発明の種々な成分中に存在する界面活性剤量は、複合多成分の総計約０．５
〜約３．０重量％、約０．８〜約２．５重量％になる。
〜約３．０重量％、約０．８〜約２．５重量％になる。
【０００７】 各成分の歯磨き剤ビヒクル中に混入されうる艶出し剤又は研磨剤はメタリン酸
ナトリウム、メタリン酸カリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム二
水和物、ケイ酸アルミニウム、焼成アルミナ、ベントナイト若しくはケイ質物質
又はこれらの組み合わせを包含する。しかし、一般に、これらの物質はＣＧＭＰ
と相互作用性であるので、ＣＧＭＰ歯磨き剤成分に含めるべきでない。例外は、
ＣＧＭＰと相互作用しないので、任意の歯磨き剤成分に配合することができるケ
イ質物質である。好ましいケイ質艶出し剤は約２０ミクロンまでの平均粒度を有
し；Ｊ．Ｍ．Ｈｕｂｅｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ（Ｈａｖｒｅ
ｄｅ Ｇｒａｃｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１０７８）からＺｅｏｄｅｎｔ １
１５の商標で入手可能な、又はＧｒａｃｅ Ｄａｖｉｄｓｏｎ（Ｂａｌｔｉｍｏ
ｒｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１２０３）からＳｙｌｏｄｅｎｔ ７８３の商標で
入手可能な沈降非晶質水和シリカを包含する。
ナトリウム、メタリン酸カリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム二
水和物、ケイ酸アルミニウム、焼成アルミナ、ベントナイト若しくはケイ質物質
又はこれらの組み合わせを包含する。しかし、一般に、これらの物質はＣＧＭＰ
と相互作用性であるので、ＣＧＭＰ歯磨き剤成分に含めるべきでない。例外は、
ＣＧＭＰと相互作用しないので、任意の歯磨き剤成分に配合することができるケ
イ質物質である。好ましいケイ質艶出し剤は約２０ミクロンまでの平均粒度を有
し；Ｊ．Ｍ．Ｈｕｂｅｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ（Ｈａｖｒｅ
ｄｅ Ｇｒａｃｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１０７８）からＺｅｏｄｅｎｔ １
１５の商標で入手可能な、又はＧｒａｃｅ Ｄａｖｉｄｓｏｎ（Ｂａｌｔｉｍｏ
ｒｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１２０３）からＳｙｌｏｄｅｎｔ ７８３の商標で
入手可能な沈降非晶質水和シリカを包含する。
【０００８】 本発明の種々な歯磨き剤成分間に匹敵するレオロジー特性を維持するために、
各成分中に一般的に同様な量で艶出し剤を有することが好ましい。したがって、
上述したように、ＣＧＭＰと相互作用しないケイ質艶出し剤が本発明の各成分中
に各成分の約１０〜約３０重量％、好ましくは約１５〜約２５重量％の量で存在
することが好ましい。 フッ化物含有歯磨き剤成分 第１フッ化物イオン含有歯磨き剤成分はフッ化物イオンを放出するための供給
源として水溶性フッ化物化合物を含有する。フッ化物化合物は２５℃において組
成物中にフッ化物イオン濃度を放出するために充分な量で存在しうる、及び／又
は組成物が使用されるときに、所望の抗う食効力を生じるために約０．０２５％
（又は２５０ｐｐｍ）から約１重量％（又は１０，０００ｐｐｍ）まで、好まし くは約０．０４％（又は４００ｐｐｍ）から約０．１５重量％（又は１，５００
ｐｐｍ）まで存在しうる。非常に多様なフッ化物イオン放出物質を本発明におけ
る水溶性フッ化物の供給源として用いることができ、このようなフッ化物イオン
放出物質はフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム
及びヘキサフルオロケイ酸ナトリウムを特に包含する。モノフルオロリン酸ナト
リウムとフッ化ナトリウム、並びにこれらの混合物が特に好ましい。 ＣＧＭＰ含有歯磨き剤成分 本発明の第２ＣＧＭＰ含有歯磨き剤成分は、使用前には、フッ化物含有歯磨き 剤成分から物理的に分離して維持される。ＣＧＭＰ含有成分はその歯磨き剤ビヒ
クル中に、米国特許第４，９９２，４２０号中でκ−カゼイノグリコマクロペプ
チドとその脱シアル酸誘導体と同定されたような、カゼイングリコマクロペプチ
ド化合物を有する。
各成分中に一般的に同様な量で艶出し剤を有することが好ましい。したがって、
上述したように、ＣＧＭＰと相互作用しないケイ質艶出し剤が本発明の各成分中
に各成分の約１０〜約３０重量％、好ましくは約１５〜約２５重量％の量で存在
することが好ましい。 フッ化物含有歯磨き剤成分 第１フッ化物イオン含有歯磨き剤成分はフッ化物イオンを放出するための供給
源として水溶性フッ化物化合物を含有する。フッ化物化合物は２５℃において組
成物中にフッ化物イオン濃度を放出するために充分な量で存在しうる、及び／又
は組成物が使用されるときに、所望の抗う食効力を生じるために約０．０２５％
（又は２５０ｐｐｍ）から約１重量％（又は１０，０００ｐｐｍ）まで、好まし くは約０．０４％（又は４００ｐｐｍ）から約０．１５重量％（又は１，５００
ｐｐｍ）まで存在しうる。非常に多様なフッ化物イオン放出物質を本発明におけ
る水溶性フッ化物の供給源として用いることができ、このようなフッ化物イオン
放出物質はフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム
及びヘキサフルオロケイ酸ナトリウムを特に包含する。モノフルオロリン酸ナト
リウムとフッ化ナトリウム、並びにこれらの混合物が特に好ましい。 ＣＧＭＰ含有歯磨き剤成分 本発明の第２ＣＧＭＰ含有歯磨き剤成分は、使用前には、フッ化物含有歯磨き 剤成分から物理的に分離して維持される。ＣＧＭＰ含有成分はその歯磨き剤ビヒ
クル中に、米国特許第４，９９２，４２０号中でκ−カゼイノグリコマクロペプ
チドとその脱シアル酸誘導体と同定されたような、カゼイングリコマクロペプチ
ド化合物を有する。
【０００９】 “κ−カゼイノグリコマクロペプチド”なる用語は、その意味の範囲内に、レ
ニンによるκ−カゼインの加水分解から生じる水溶性成分であるカゼイノグリコ
ペプチドと、カゼイノ−マクログリコペプチドのタンパク質分解によって得られ
るカゼイノ−グリコペプチドとを包含する。脱シアル酸誘導体は、カゼイノグリ
コペプチドのオリゴ糖鎖からのシアル酸、即ち、Ｎ−アセチルノイラミン酸及び
Ｎ−グリコリルノイラミン酸の事実上完全な除去によって、カゼイノグリコペプ
チドから得られる。
ニンによるκ−カゼインの加水分解から生じる水溶性成分であるカゼイノグリコ
ペプチドと、カゼイノ−マクログリコペプチドのタンパク質分解によって得られ
るカゼイノ−グリコペプチドとを包含する。脱シアル酸誘導体は、カゼイノグリ
コペプチドのオリゴ糖鎖からのシアル酸、即ち、Ｎ−アセチルノイラミン酸及び
Ｎ−グリコリルノイラミン酸の事実上完全な除去によって、カゼイノグリコペプ
チドから得られる。
【００１０】 κ−カゼイノグリコペプチドの調製は、本明細書に援用される米国特許第４，
９９２，４２０号と米国特許第５，０７５，４２４号とにさらに詳しく開示され
ている。米国特許第５，０７５，４２４号に開示された方法は、例えば塩酸、硫
酸、酢酸、乳酸又はクエン酸のような酸の添加によって、乳出発物質の溶液(即 ち、チーズホエー）のｐＨを調節し；このｐＨ調節済みホエーを１０，０００〜
５０，０００の分子量カットオフを有する膜によってウルトラセントラフィルタ
ーリング(ultracentrafiltering)し；所望のκ−カゼイノグリコペプチドを含有
する濾液を回収することを含む。
９９２，４２０号と米国特許第５，０７５，４２４号とにさらに詳しく開示され
ている。米国特許第５，０７５，４２４号に開示された方法は、例えば塩酸、硫
酸、酢酸、乳酸又はクエン酸のような酸の添加によって、乳出発物質の溶液(即 ち、チーズホエー）のｐＨを調節し；このｐＨ調節済みホエーを１０，０００〜
５０，０００の分子量カットオフを有する膜によってウルトラセントラフィルタ
ーリング(ultracentrafiltering)し；所望のκ−カゼイノグリコペプチドを含有
する濾液を回収することを含む。
【００１１】 ＣＧＭＰは本発明の口腔用組成物に、ＣＧＭＰ成分の約２〜約１５重量％の濃
度で、好ましくは約８〜約１２重量％の濃度で混入される。
度で、好ましくは約８〜約１２重量％の濃度で混入される。
【００１２】 ＣＧＭＰはアニオン界面活性剤の存在によって不活性化されうるので、ＣＧＭ
Ｐ含有歯磨き剤の調製にアニオン界面活性剤が用いられる場合には該界面活性剤
によるＣＧＭＰのこのような生物学的不活性化を回避するために、加水分解済み
タンパク質化合物が歯磨き剤組成物に包含される。有用なタンパク質化合物は加
水分解済みコラーゲンタンパク質、特に、部分加水分解済みコラーゲン画分から
抽出と、アニオン交換樹脂によるイオン交換処理による単離とによって得られる
、高濃度の塩基性アミノ酸を含有する正荷電加水分解物又は部分的荷電加水分解
済みコラーゲンタンパク質を包含する。このような加水分解済みコラーゲンタン
パク質は当該技術分野では知られており、米国特許第４，３９１，７９８号にさ
らに詳しく述べられている。商業的に入手可能な加水分解済みコラーゲンタンパ
ク質はＣｒｏｄａ社（Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ、Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ）から商業的に入手
可能な、加水分解済みコラーゲンタンパク質の第４級誘導体であるＣｒｏｔｅｉ
ｎ Ｑ（登録商標）を包含する。Ｃｒｏｔｅｉｎ Ｑは９．５〜１０．５の最低
ｐＨを有し、乳白色の自由流動性粉末であり、その採用された名称はステアトリ
モニウム加水分解済み動物性タンパク質である。商業的に入手可能な加水分解済
みコラーゲンタンパク質の他の例は、Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｇｅｌａｔｉｎ Ｃｏ
ｍｐａｎｙから入手可能なゼラチン（食品等級）であり、これは例えば皮膚、腱
、靭帯及び骨のような動物の部分を水と共に煮沸することによって得られる加水
分解済みコラーゲンタンパク質である。
Ｐ含有歯磨き剤の調製にアニオン界面活性剤が用いられる場合には該界面活性剤
によるＣＧＭＰのこのような生物学的不活性化を回避するために、加水分解済み
タンパク質化合物が歯磨き剤組成物に包含される。有用なタンパク質化合物は加
水分解済みコラーゲンタンパク質、特に、部分加水分解済みコラーゲン画分から
抽出と、アニオン交換樹脂によるイオン交換処理による単離とによって得られる
、高濃度の塩基性アミノ酸を含有する正荷電加水分解物又は部分的荷電加水分解
済みコラーゲンタンパク質を包含する。このような加水分解済みコラーゲンタン
パク質は当該技術分野では知られており、米国特許第４，３９１，７９８号にさ
らに詳しく述べられている。商業的に入手可能な加水分解済みコラーゲンタンパ
ク質はＣｒｏｄａ社（Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ、Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ）から商業的に入手
可能な、加水分解済みコラーゲンタンパク質の第４級誘導体であるＣｒｏｔｅｉ
ｎ Ｑ（登録商標）を包含する。Ｃｒｏｔｅｉｎ Ｑは９．５〜１０．５の最低
ｐＨを有し、乳白色の自由流動性粉末であり、その採用された名称はステアトリ
モニウム加水分解済み動物性タンパク質である。商業的に入手可能な加水分解済
みコラーゲンタンパク質の他の例は、Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｇｅｌａｔｉｎ Ｃｏ
ｍｐａｎｙから入手可能なゼラチン（食品等級）であり、これは例えば皮膚、腱
、靭帯及び骨のような動物の部分を水と共に煮沸することによって得られる加水
分解済みコラーゲンタンパク質である。
【００１３】 本発明の口腔用組成物のカゼイングリコマクロペプチド成分中の約０．１〜約
２．５重量％の加水分解済みタンパク質化合物の存在が、アニオン界面活性剤と
の接触によって生じる、カゼイングリコマクロペプチドの生物学的不活性化を阻
止するために充分である。
２．５重量％の加水分解済みタンパク質化合物の存在が、アニオン界面活性剤と
の接触によって生じる、カゼイングリコマクロペプチドの生物学的不活性化を阻
止するために充分である。
【００１４】 ある一定のカゼイングリコマクロペプチド化合物は本質的に弱酸性であり、本
発明の歯磨き剤の各成分のｐＨは一般に中性範囲内（好ましくは、ｐＨ６．７〜
ｐＨ７．２）であることが望ましいので、塩基性緩衝剤が必要になる可能性があ
る。好ましい緩衝剤は水酸化ナトリウムであり、これは所望の中性ｐＨを得るた
めの量で加えられる。
発明の歯磨き剤の各成分のｐＨは一般に中性範囲内（好ましくは、ｐＨ６．７〜
ｐＨ７．２）であることが望ましいので、塩基性緩衝剤が必要になる可能性があ
る。好ましい緩衝剤は水酸化ナトリウムであり、これは所望の中性ｐＨを得るた
めの量で加えられる。
【００１５】 本発明の歯磨き剤組成物のカゼイングリコマクロペプチド成分中の任意の要素
は該成分内での微生物増殖を阻止するための保存剤である。適当な保存剤にはメ
チルパラベン、プロピルパラベン、及び例えば安息香酸ナトリウムのような安息
香酸塩がある。このような保存剤の量は一般に、該成分の約０〜約５重量％、好
ましくは約０．１〜約２重量％である。 歯磨き剤成分に共通した他の要素 無機又は有機増粘剤（即ち、ポリマー結合剤）を本発明の多成分歯磨き剤の成
分に含めることができる。有機増粘剤は天然又は合成のガムとコロイド、例えば
カラジーナン（Ｉｒｉｓｈ ｍｏｓｓ）、キサンタンガム、並びにナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース、澱粉、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルプ ロピルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースを包含する。無機増粘剤が好ま
しく、無機増粘剤は増粘剤として機能する非晶質シリカ化合物、例えば、Ｃａｂ
ｏｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから例えばＣａｂ−ｏ−ｓｉｌヒュームドシリカ
のような商品名で入手可能であり、Ｌｅｎａｐｅ Ｃｈｅｍｉｃａｌ（Ｂｏｕｎ
ｄ Ｂｒｏｏｋ、Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ）によって分配されるコロイド状シリカ
化合物、Ｊ．Ｍ．Ｈｕｂｅｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ（Ｈａｖ
ｒｅ ｄｅ Ｇｒａｃｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１０７８）からのＺｅｏｄｅｎ
ｔ １６５及びＧｒａｃｅ Ｄａｖｉｄｓｏｎ（Ｂａｌｔｉｍｏｒｅ、Ｍａｒｙ
ｌａｎｄ ２１２０３）からのＳｙｌｏｘ １５を包含する。無機増粘剤又は有
機増粘剤又はこれらの組み合わせのいずれも本発明の歯磨き剤の両方の成分中に
、本発明の歯磨き剤の２成分の各々の約０．１〜約５重量％、好ましくは約０．
４〜約２重量％の割合で存在しうる。
は該成分内での微生物増殖を阻止するための保存剤である。適当な保存剤にはメ
チルパラベン、プロピルパラベン、及び例えば安息香酸ナトリウムのような安息
香酸塩がある。このような保存剤の量は一般に、該成分の約０〜約５重量％、好
ましくは約０．１〜約２重量％である。 歯磨き剤成分に共通した他の要素 無機又は有機増粘剤（即ち、ポリマー結合剤）を本発明の多成分歯磨き剤の成
分に含めることができる。有機増粘剤は天然又は合成のガムとコロイド、例えば
カラジーナン（Ｉｒｉｓｈ ｍｏｓｓ）、キサンタンガム、並びにナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース、澱粉、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルプ ロピルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースを包含する。無機増粘剤が好ま
しく、無機増粘剤は増粘剤として機能する非晶質シリカ化合物、例えば、Ｃａｂ
ｏｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから例えばＣａｂ−ｏ−ｓｉｌヒュームドシリカ
のような商品名で入手可能であり、Ｌｅｎａｐｅ Ｃｈｅｍｉｃａｌ（Ｂｏｕｎ
ｄ Ｂｒｏｏｋ、Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ）によって分配されるコロイド状シリカ
化合物、Ｊ．Ｍ．Ｈｕｂｅｒ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ（Ｈａｖ
ｒｅ ｄｅ Ｇｒａｃｅ、Ｍａｒｙｌａｎｄ ２１０７８）からのＺｅｏｄｅｎ
ｔ １６５及びＧｒａｃｅ Ｄａｖｉｄｓｏｎ（Ｂａｌｔｉｍｏｒｅ、Ｍａｒｙ
ｌａｎｄ ２１２０３）からのＳｙｌｏｘ １５を包含する。無機増粘剤又は有
機増粘剤又はこれらの組み合わせのいずれも本発明の歯磨き剤の両方の成分中に
、本発明の歯磨き剤の２成分の各々の約０．１〜約５重量％、好ましくは約０．
４〜約２重量％の割合で存在しうる。
【００１６】 分配されるべき歯磨き剤成分の各々に対比的色の着色剤を混入した、本発明の
多成分歯磨き剤を用いて、縞入り歯磨き剤製品を得ることができる；これらの着
色剤は指定された量で用いた場合に、薬理学的及び生理的に無害である。本発明
の実施に用いる着色剤は顔料と染料の両方を包含する。
多成分歯磨き剤を用いて、縞入り歯磨き剤製品を得ることができる；これらの着
色剤は指定された量で用いた場合に、薬理学的及び生理的に無害である。本発明
の実施に用いる着色剤は顔料と染料の両方を包含する。
【００１７】 本発明の実施に用いる顔料は、無毒性の水に不溶な無機顔料、例えば二酸化チ タンと酸化クロムの緑色顔料、ウルトラマリンブルー顔料及びピンク色顔料と酸
化鉄並びに、ＦＤ＆Ｃ染料のカルシウム又はアルミニウム塩をアルミナ上でエク
ステンドする(extending)ことによって製造される水に不溶な色素レーキ、例え ばＦＤ＆Ｃ Ｇｒｅｅｎ＃１レーキ、ＦＤ＆Ｃ Ｂｌｕｅ＃２レーキ、ＦＤ＆Ｃ
Ｒ＆Ｄ＃３０レーキ及びＦＤ＆Ｃ ＃Ｙｅｌｌｏｗ １５レーキを包含する。
歯磨き剤組成物の各成分に有用な顔料又は染料の濃度は、各成分の約０〜約２重
量％であり、好ましくは各成分の約０．０５〜約０．５重量％である。
化鉄並びに、ＦＤ＆Ｃ染料のカルシウム又はアルミニウム塩をアルミナ上でエク
ステンドする(extending)ことによって製造される水に不溶な色素レーキ、例え ばＦＤ＆Ｃ Ｇｒｅｅｎ＃１レーキ、ＦＤ＆Ｃ Ｂｌｕｅ＃２レーキ、ＦＤ＆Ｃ
Ｒ＆Ｄ＃３０レーキ及びＦＤ＆Ｃ ＃Ｙｅｌｌｏｗ １５レーキを包含する。
歯磨き剤組成物の各成分に有用な顔料又は染料の濃度は、各成分の約０〜約２重
量％であり、好ましくは各成分の約０．０５〜約０．５重量％である。
【００１８】 本発明の成分に配合することができる他の要素は、抗菌剤、歯石防止剤(antit
artar actives)、甘味剤及び／又はフレーバーを包含する。特に好ましい抗菌剤
はフェノール系及びビスフェノール系化合物、ハロゲン化ジフェニルエーテル類
、例えばトリクロサン、ベンゾエートエステル類及びカルボアニリド類に基く非 カチオン抗菌剤である。このような抗菌剤は特定の成分の約０．０３〜約１重量
％の量で存在することができる。
artar actives)、甘味剤及び／又はフレーバーを包含する。特に好ましい抗菌剤
はフェノール系及びビスフェノール系化合物、ハロゲン化ジフェニルエーテル類
、例えばトリクロサン、ベンゾエートエステル類及びカルボアニリド類に基く非 カチオン抗菌剤である。このような抗菌剤は特定の成分の約０．０３〜約１重量
％の量で存在することができる。
【００１９】 非カチオン抗菌剤をいずれかの歯磨き剤成分に含める場合に、口腔表面への非
カチオン抗菌剤の投与と保持及び口腔表面上でのその保持を強化する抗菌強化剤
（ＡＥＡ）約０．０５〜約５％をも含めることが好ましい。本発明に有用なＡＥ
Ａは米国特許第５，１８８，８２１号と第５，１９２，５３１号とに開示されて
おり、無水マレイン酸又はマレイン酸と他の重合可能なエチレン系不飽和モノマ
ーとの、好ましくはメチルビニルエーテル／無水マレイン酸の１：４〜４：１コ
ポリマー形の、分子量（Ｍ．Ｗ．）約３０，０００〜約１，０００，０００、最
も好ましくは約３０，０００〜約８００，０００を有する合成アニオンポリマー
のポリカルボキシレートを包含する。これらのコポリマーは例えば、Ｇａｎｔｒ
ｅｚ、例えばＡＮ １３９（Ｍ．Ｗ．５００，０００）、ＡＮ １１９（Ｍ．Ｗ
．２５０，０００）として入手可能であり、好ましくはＳ−９７薬品等級（Ｍ．
Ｗ．７００，０００）として、ＩＳＰ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ社（Ｂｏｕｎ
ｄ Ｂｒｏｏｋ、Ｎ．Ｊ．０８８０５）から入手可能である。
カチオン抗菌剤の投与と保持及び口腔表面上でのその保持を強化する抗菌強化剤
（ＡＥＡ）約０．０５〜約５％をも含めることが好ましい。本発明に有用なＡＥ
Ａは米国特許第５，１８８，８２１号と第５，１９２，５３１号とに開示されて
おり、無水マレイン酸又はマレイン酸と他の重合可能なエチレン系不飽和モノマ
ーとの、好ましくはメチルビニルエーテル／無水マレイン酸の１：４〜４：１コ
ポリマー形の、分子量（Ｍ．Ｗ．）約３０，０００〜約１，０００，０００、最
も好ましくは約３０，０００〜約８００，０００を有する合成アニオンポリマー
のポリカルボキシレートを包含する。これらのコポリマーは例えば、Ｇａｎｔｒ
ｅｚ、例えばＡＮ １３９（Ｍ．Ｗ．５００，０００）、ＡＮ １１９（Ｍ．Ｗ
．２５０，０００）として入手可能であり、好ましくはＳ−９７薬品等級（Ｍ．
Ｗ．７００，０００）として、ＩＳＰ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ社（Ｂｏｕｎ
ｄ Ｂｒｏｏｋ、Ｎ．Ｊ．０８８０５）から入手可能である。
【００２０】 例えばピロリン酸四カリウム又はピロリン酸四ナトリウムのような歯石防止剤
は、特定の成分の約０．５〜約８重量％の量で存在することができる。甘味剤は
通常は人工甘味剤又は合成甘味剤であり、その標準的な存在割合は各成分の０．
１〜１重量％、好ましくは各成分の０．２〜０．５重量％の範囲内である。好ま
しくは混合ペパーミント／メントールフレーバーであるフレーバー含量は通常は
各成分の０．５〜２重量％、好ましくは各成分の０．５〜１．０重量％の範囲内
である。任意の他の成分又は補助剤の含量は通常は１０重量％を超えず、しばし
ば５重量％未満であり、０％程度に低いこともありうる。 歯磨き剤の調製 本発明の成分を調製するには、一般に例えばグリセリン、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコールのようなフメクタント要素を任意の甘味剤及び水と
共に慣用的なミキサー内で、混合物が均質なゲル相になるまで分散させる。この
ゲル相に、例えばＴｉＯ2のような顔料と、例えば安息香酸ナトリウムのような 保存剤と、例えばトリクロサンのような抗菌剤と、例えばＧａｎｔｒｅｚのよう
な任意の抗菌強化剤と、例えばピロリン酸四ナトリウム又はトリポリリン酸ナト
リウムのような任意の歯石防止剤、例えばフッ化ナトリウムのような任意のフッ
化物塩及び／又はカゼイングリコマクロペプチド抗う食剤を加える。これらの要
素を均質な相が得られるまで混合する。次に、得られたミックスのｐＨを例えば
水酸化ナトリウムの５０％溶液のような塩基性緩衝剤溶液を用いて調節する。そ
の後に、任意の加水分解済みタンパク質化合物と増粘剤、フレーバー及び界面活
性剤要素を別々に加えて、分散させて、最終ミックスとし；この最終ミックスを
約２０〜１００ｍｍＨｇの真空下で高速度で撹拌する。得られた生成物は各場合
に均質な、半固体の、押し出し可能なペースト製品である。 歯磨き剤のパッケージング 本発明の多成分歯磨き剤組成物を、成分を物理的に分離して維持し、分離され た成分を施用のために歯ブラシにリボンとして同時に分配することができる、適 当な分配容器にパッケージする。このような容器は当該技術分野に公知である。
このような容器の１例は、米国特許第４，４８７，７５７号と第４，６８７，６ ６３号に開示されているような、折り畳み可能な側壁を有する、例えばポンプ又
はチューブのような、二区画分配容器であり；容器本体は折り畳み可能なプラス
チックウェブから形成され、容器本体内には仕切りが設けられ、この仕切りは物
理的に分離された成分が蓄えられる分離区画を画定し、そこからこれらの成分が
適当な分配出口を通って分配される。
は、特定の成分の約０．５〜約８重量％の量で存在することができる。甘味剤は
通常は人工甘味剤又は合成甘味剤であり、その標準的な存在割合は各成分の０．
１〜１重量％、好ましくは各成分の０．２〜０．５重量％の範囲内である。好ま
しくは混合ペパーミント／メントールフレーバーであるフレーバー含量は通常は
各成分の０．５〜２重量％、好ましくは各成分の０．５〜１．０重量％の範囲内
である。任意の他の成分又は補助剤の含量は通常は１０重量％を超えず、しばし
ば５重量％未満であり、０％程度に低いこともありうる。 歯磨き剤の調製 本発明の成分を調製するには、一般に例えばグリセリン、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコールのようなフメクタント要素を任意の甘味剤及び水と
共に慣用的なミキサー内で、混合物が均質なゲル相になるまで分散させる。この
ゲル相に、例えばＴｉＯ2のような顔料と、例えば安息香酸ナトリウムのような 保存剤と、例えばトリクロサンのような抗菌剤と、例えばＧａｎｔｒｅｚのよう
な任意の抗菌強化剤と、例えばピロリン酸四ナトリウム又はトリポリリン酸ナト
リウムのような任意の歯石防止剤、例えばフッ化ナトリウムのような任意のフッ
化物塩及び／又はカゼイングリコマクロペプチド抗う食剤を加える。これらの要
素を均質な相が得られるまで混合する。次に、得られたミックスのｐＨを例えば
水酸化ナトリウムの５０％溶液のような塩基性緩衝剤溶液を用いて調節する。そ
の後に、任意の加水分解済みタンパク質化合物と増粘剤、フレーバー及び界面活
性剤要素を別々に加えて、分散させて、最終ミックスとし；この最終ミックスを
約２０〜１００ｍｍＨｇの真空下で高速度で撹拌する。得られた生成物は各場合
に均質な、半固体の、押し出し可能なペースト製品である。 歯磨き剤のパッケージング 本発明の多成分歯磨き剤組成物を、成分を物理的に分離して維持し、分離され た成分を施用のために歯ブラシにリボンとして同時に分配することができる、適 当な分配容器にパッケージする。このような容器は当該技術分野に公知である。
このような容器の１例は、米国特許第４，４８７，７５７号と第４，６８７，６ ６３号に開示されているような、折り畳み可能な側壁を有する、例えばポンプ又
はチューブのような、二区画分配容器であり；容器本体は折り畳み可能なプラス
チックウェブから形成され、容器本体内には仕切りが設けられ、この仕切りは物
理的に分離された成分が蓄えられる分離区画を画定し、そこからこれらの成分が
適当な分配出口を通って分配される。
【００２１】 下記実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明がこれに限定されない
ことを理解すべきである。本明細書及び特許請求の範囲に記載した総ての量及び
割合は重量によるものである。実施例 本発明のフッ化物イオン含有は磨き剤とカゼイングリコマクロペプチド成分と
の組み合わせの歯に対する再石灰化効果を調べるために、Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ
Ｉと名づけた本発明の二成分組成物を調製した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉの二
成分の各々の要素を以下の表Ｉに示す。
ことを理解すべきである。本明細書及び特許請求の範囲に記載した総ての量及び
割合は重量によるものである。実施例 本発明のフッ化物イオン含有は磨き剤とカゼイングリコマクロペプチド成分と
の組み合わせの歯に対する再石灰化効果を調べるために、Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ
Ｉと名づけた本発明の二成分組成物を調製した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉの二
成分の各々の要素を以下の表Ｉに示す。
【００２２】
【表１】
【００２３】 ５％ＣＧＭＰと１１００ｐｐｍのＦとを含有するＴｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉを
、二重区画容器に蓄えられた個々の成分を使用直前に同時に押し出して、一緒に
したときに、Ｚｈａｎｇ等、Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｃｌｉｎｉｃａｌ Ｄｅｎ
ｔｉｓｔｒｙ、６：１４８〜１５３（１９９５）に述べられた表面微小硬さ方法
論を用いて再石灰化効力に関してｉｎ ｖｉｖｏ評価した。この試験は１２人の
健康な成人を用いて無作為化クロスオーバー二重盲検として行った。ウシのエナ
メル質ブロック(enamel block)をＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓ
Ｉｎｇｂｒｉｔｔ−１６００ 血清型Ｃを含有するグルカンによって被覆し、次
に、これを２５％スクロース溶液に３７℃において２時間曝露させることによっ
て、ウシのエナメル質ブロックのエナメル質脱灰をｉｎ ｖｉｔｒｏで生じさせ
た。成人被験者に口腔上顎骨口蓋リテイナーを装着し、各リテイナーは４個の脱 灰エナメル質ブロックを保持した。被験者はかれらの歯を１．５ｇのＴｏｏｔｈ
ｐａｓｔｅ Ｉで３０秒間ブラッシングし、さらに６０秒間シュウシュウという
音を立て、水ですすぎ洗いしてから、該ブロックを口腔内に４時間保持した。各
エナメル質ブロックの石灰質回復％を処理（再石灰化又はｒｅｍｉｎ．）及びス
クロース試験（脱灰又はｄｅｍｉｎ．）によるエナメル質微小硬さの変化の比率
として算出した。対照として、フッ化物イオン又はカゼイングリコマクロペプチ
ドのいずれかがＴｏｏｔｈｐａｓｔｅ ＩＩには存在しないこと以外はＴｏｏｔ
ｈｐａｓｔｅ Ｉの一般的処方の一成分プラセボ練り歯磨き（Ｔｏｏｔｈｐａｓ
ｔｅ ＩＩと名づける）を試験中に通常の日常の口腔衛生法として用いることを
被験者に要求した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ ＩとプラセボのＴｏｏｔｈｐａｓｔ
ｅ ＩＩとの再石灰化効力の結果を以下の表ＩＩに示す。
、二重区画容器に蓄えられた個々の成分を使用直前に同時に押し出して、一緒に
したときに、Ｚｈａｎｇ等、Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｃｌｉｎｉｃａｌ Ｄｅｎ
ｔｉｓｔｒｙ、６：１４８〜１５３（１９９５）に述べられた表面微小硬さ方法
論を用いて再石灰化効力に関してｉｎ ｖｉｖｏ評価した。この試験は１２人の
健康な成人を用いて無作為化クロスオーバー二重盲検として行った。ウシのエナ
メル質ブロック(enamel block)をＳｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓ ｍｕｔａｎｓ
Ｉｎｇｂｒｉｔｔ−１６００ 血清型Ｃを含有するグルカンによって被覆し、次
に、これを２５％スクロース溶液に３７℃において２時間曝露させることによっ
て、ウシのエナメル質ブロックのエナメル質脱灰をｉｎ ｖｉｔｒｏで生じさせ
た。成人被験者に口腔上顎骨口蓋リテイナーを装着し、各リテイナーは４個の脱 灰エナメル質ブロックを保持した。被験者はかれらの歯を１．５ｇのＴｏｏｔｈ
ｐａｓｔｅ Ｉで３０秒間ブラッシングし、さらに６０秒間シュウシュウという
音を立て、水ですすぎ洗いしてから、該ブロックを口腔内に４時間保持した。各
エナメル質ブロックの石灰質回復％を処理（再石灰化又はｒｅｍｉｎ．）及びス
クロース試験（脱灰又はｄｅｍｉｎ．）によるエナメル質微小硬さの変化の比率
として算出した。対照として、フッ化物イオン又はカゼイングリコマクロペプチ
ドのいずれかがＴｏｏｔｈｐａｓｔｅ ＩＩには存在しないこと以外はＴｏｏｔ
ｈｐａｓｔｅ Ｉの一般的処方の一成分プラセボ練り歯磨き（Ｔｏｏｔｈｐａｓ
ｔｅ ＩＩと名づける）を試験中に通常の日常の口腔衛生法として用いることを
被験者に要求した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ ＩとプラセボのＴｏｏｔｈｐａｓｔ
ｅ ＩＩとの再石灰化効力の結果を以下の表ＩＩに示す。
【００２４】 さらに比較するために、この実施例の方法を、う食の予防に効果的であるとＡ
ｍｅｒｉｃａｎ Ｄｅｎｔａｌ Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ（ＡＤＡ）のＣｏｕｎ
ｃｉｌ ｏｆ Ｄｅｎｔａｌ Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃｓの受諾を得ている、商
業的に入手可能な１１００ｐｐｍ ＮａＦ含有フッ化物練り歯磨き（Ｔｏｏｔｈ
ｐａｓｔｅ ＩＩＩと名づける）を用いて繰り返した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ
ＩＩＩの再石灰化結果も以下の表ＩＩに報告する。
ｍｅｒｉｃａｎ Ｄｅｎｔａｌ Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ（ＡＤＡ）のＣｏｕｎ
ｃｉｌ ｏｆ Ｄｅｎｔａｌ Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃｓの受諾を得ている、商
業的に入手可能な１１００ｐｐｍ ＮａＦ含有フッ化物練り歯磨き（Ｔｏｏｔｈ
ｐａｓｔｅ ＩＩＩと名づける）を用いて繰り返した。Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ
ＩＩＩの再石灰化結果も以下の表ＩＩに報告する。
【００２５】
【表２】
【００２６】 上記表ＩＩに示した結果は、ｐ＜０．０３５の統計的有意性で、それぞれ統計
的に有意に異なる。表ＩＩに報告した結果は、Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉの再石
灰化効力がＦ又はＣＧＭＰを含有しない歯磨き剤に比べて有意に良好であり、Ａ
ＤＡ受諾された商業的抗う食性１１０ｐｐｍ Ｆ含有Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉ
ＩＩよりも有意に、ほぼ３７％良好であることを示す。
的に有意に異なる。表ＩＩに報告した結果は、Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉの再石
灰化効力がＦ又はＣＧＭＰを含有しない歯磨き剤に比べて有意に良好であり、Ａ
ＤＡ受諾された商業的抗う食性１１０ｐｐｍ Ｆ含有Ｔｏｏｔｈｐａｓｔｅ Ｉ
ＩＩよりも有意に、ほぼ３７％良好であることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 4C083 AB032 AB172 AB242 AB471 AB472 AC122 AC312 AC782 AC862 AD272 AD352 AD412 AD421 AD422 CC41 DD22 DD27 EE05 EE32
Claims (14)
- 【請求項１】 フッ化物イオン放出化合物を含有する第１歯磨き剤成分と、
カゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する第２歯磨き剤成分とを含む多成
分抗う食性歯磨き剤組成物であって、該成分が使用前は物理的に分離しており、
歯への施用時に一緒にされると、強化されたエナメル質再石灰化を生じる前記多
成分抗う食歯磨き剤組成物。 - 【請求項２】 フッ化物イオン化合物が水溶性フッ化物化合物である、請求
項１記載の多成分歯磨き剤組成物。 - 【請求項３】 水溶性フッ化物化合物がフッ化ナトリウムである、請求項２
記載の多成分歯磨き剤組成物。 - 【請求項４】 カゼイングリコマクロペプチド化合物がκ−ガゼイノグリコ
マクロペプチド、κ−ガゼイノグリコペプチド又はこれらの脱シアル酸誘導体で
ある、請求項１記載の多成分歯磨き剤組成物。 - 【請求項５】 第１フッ化物イオン化合物含有歯磨き剤成分が約０．０２５
重量％〜約１重量％のフッ化物イオン化合物を含有する、請求項１記載の多成分
歯磨き剤組成物。 - 【請求項６】 第２カゼイングリコマクロペプチド化合物含有歯磨き剤成分
が約２重量％〜約１５重量％のカゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する
、請求項１記載の多成分歯磨き剤組成物。 - 【請求項７】 第２カゼイングリコマクロペプチド化合物含有歯磨き剤成分
が約８重量％〜約１２重量％のカゼイングリコマクロペプチド化合物を含有する
、請求項１記載の多成分歯磨き剤組成物。 - 【請求項８】 歯構造の脱灰部分を再石灰化する方法であって、フッ化物イ
オン化合物を含有する第１歯磨き剤成分と、カゼイングリコマクロペプチド化合
物を含有する第２歯磨き剤成分とを有する、物理的に分離した歯磨き剤成分から
成る多成分口腔用組成物を調製する工程と；歯磨き剤成分を一緒にする工程と；
一緒にした成分を歯構造の脱灰部分に施用し、このような施用が実質的に強化さ
れた再石灰化を生じる工程とを含む前記方法。 - 【請求項９】 フッ化物イオン化合物が水溶性フッ化物化合物である、請求
項８記載の方法。 - 【請求項１０】 水溶性フッ化物化合物がフッ化ナトリウムである、請求項
９記載の方法。 - 【請求項１１】 カゼイングリコマクロペプチド化合物がκ−ガゼイノグリ
コマクロペプチド、κ−ガゼイノグリコペプチド又はこれらの脱シアル酸誘導体
である、請求項８記載の方法。 - 【請求項１２】 第１フッ化物イオン化合物含有歯磨き剤成分が約０．０２
５重量％〜約１重量％のフッ化物イオン化合物を含有する、請求項８記載の方法
。 - 【請求項１３】 第２カゼイングリコマクロペプチド化合物含有歯磨き剤成
分が約２重量％〜約１５重量％のカゼイングリコマクロペプチド化合物を含有す
る、請求項８記載の方法。 - 【請求項１４】 第２カゼイングリコマクロペプチド化合物含有歯磨き剤成
分が約８重量％〜約１２重量％のカゼイングリコマクロペプチド化合物を含有す
る、請求項８記載の方法。
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