JP2001510553A - 組換え蛋白質を用いたhtlv抗体の検出法 - Google Patents

組換え蛋白質を用いたhtlv抗体の検出法

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Abstract

(57)【要約】 試験サンプル中のHTLVに対する抗体を検出するためにHTLV−I及びHTLV−IIの組換え抗原を用いるアッセイ。用いられる抗原は、HTLV−I gp46、HTLV−I gp21、HTLV−I p24、HTLV−II gp21、HTLV−II p24及びその任意の組合せである。これらのHTLV−I抗原及びHTLV−II抗原を含む試験キット、並びに、これらの組換え抗原を産生するプラスミドも提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 組換え蛋白質を用いたHTLV抗体の検出法 発明の分野 本発明は一般的にヒトT−リンパ球向性ウィルス(HTLV)I及びII型に 関するもので、特に試験試料中のHTLV−I型抗体及び/又はHTLV−II 型抗体の検出用の免疫試験と試薬に関するものである。発明の背景 ヒトT−リンパ球向性ウィルス(HTLV)I及びII型は、Cオンコウィル ス型のレトロウィルスである。最初に発見されたヒトレトロウィルスであるHT LV−Iは、1971年皮フT細胞リンパ腫の患者から単離された。(B.Po iesz他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77;7415 〜7419(1980)に発表。)HTLV−IIは1982年に線毛細胞白血 病の患者中で発見された。(V.Kalyanarana他、Science 218,571〜573、(1982)に発表。) HTLV−IとHTLV−IIの多数の単離体、変異体が世界各地で発見され 配列決めされてきた。これまでに同定された 2種の特異な細胞列と配列は、HTLV−I HUT 102.B2(別名HT LV−I CR)とHTLV−II Wil−NRA(別名HTLV−IIb) である。HTLV−I CRの全配列は未だ公表されていないが、エンベロープ 配列の一部がT.S.Papas他、EP181107により開示されている。 HTLV−II Wil−NRAの全配列は既に配列決めされており(H.Le e他、Virology 196,57〜69(1993)参照)、米国特許出 願番号第08/086、415号、1993年7月1日出願に開示されて公開さ れその所有権を共有し本出願中にも引用されている。HTLVの系統発生樹は、 A、B、Cで示される3種の別個のHTLV−I族と、HTLV−IIa及びH TLV−IIbで表される2種のHTLV−II群とにより確定されている。 HTLV−Iに伴う疾病には、腺腫性の疾病や成人T細胞リンパ腫/白血病( ATL)及びHAM/TSP(HTLVに伴う脊髄症又は熱帯性痙撃性対性不全 麻痺)を含む新生物の病気や多くの脱髄性神経学的障害がある。最近の報告によ るとHTLV−I起因の多発性筋炎、多発関節炎、小児感染性皮フ炎、及びぶど う膜炎が同定されている。 HTLV−IIによる疾病は十分にその特性が判明していない。HTLV−I Iが初めにT−リンパ球線毛細胞白血病の患者から単離されたとは言え、白血病 病原論が確立したとは言い難い。大粒リンパ球白血病がHTLV−II感染との 関連で報告されている。神経変性疾患とHTLV−II感染との関連を指摘する 最近のレポートがいくつかある。 HTLV感染の診断法としては、ウィルス検出法(ウィルスを単離する方法又 はポリメラーゼ鎖反応[PCR]のようなDNA増幅法による)かあるいはウィ ルスに対する抗体を血清学的に検出する方法がある。現在米国ではHTLV−I への抗体に関して、供血試料のスクリーニングが義務づけられている。臨床研究 所で用いる政府認可の分析試験の大半は、HTLV−I抗原を検出しHTLV− II抗原と交叉反応する天然のHTLV−Iウィルス細胞分解産物抗原を用いて いる。HTLV−IIウィルス細胞分解産物抗原は現在入手可能ではあるが、既 知の市販試験キットには、使用されていない。更に、HTLVに何度も反応性を 示すと思われる供血者の50%超がHTLV−II感染者であってHTLV−I 感染ではないにもかかわらず、アメリカではHTLV−II検査が義務づけられ てはいな いのである。 HTLV−Iと、HTLV−II用の合成ペプチド抗原とに対する特定の組換 え抗原と合成ペプチド抗原については、HTLV−I及び/又はHTLV−II 抗体検出用の、診断及びスクリーニング分析法に記載され、使用されてきた。例 えばLal他、WO 92/04046;Shih他、WO 93/01316 ;及びJ.J.Lipha他、J.Inf.Dis.164:400〜403( 1991)を参照。しかしこれ等のいずれにも組換えHTLV−II gp21 、p24蛋白質は記載されておらず、又HTLV−IとHTLV−II用の組換 え抗原を使用する既知法もWil−NRAに基づく組換え抗原をHTLV−II に対して使用していない。更には、HTLV−I gp21組換え蛋白質のすべ てがC端末を欠いていると述べられており、欠けたこの部分に抗原活性が存する ことが判った。(例えばT.Palker他、J.of Immunolo 1 42:971〜978(1989)、P.Horal他、Proc.Natl.Aca d.Sci.USA 88:5754〜5758(1991)を参照。)HTL V−I gp46配列のいくつかの部分が記 述されており、HTLV−I gp46が大小のエピトープを有することが知ら れている。(T. Paller他、J.of Immunology 142 :971〜978(1989);P.Horal他、Proc.Natl.Acad. Sci.USA 88:5754〜5758(1991)を参照。)発明の概要 本発明は試験試料中のHTLV−I及び/又はHTLV−IIに対する抗体の 有無、又は量を検出する為の分析試験法を示す。本分析試験方法は、試験試料を 固相につけた捕獲試薬と接触させる工程から成り、この捕獲試薬は少なくとも1 つの組換えHTLV−I env及び/又はHTLV−II env抗原と少な くとも1つの組換えHTLV−I gag及び/又はHTLV−II gag抗 体とから成り、この捕獲試薬と試験試料をある時間適当な条件下で恒温培養して 抗原/抗体複合物を形成させ、この抗原/抗体複合物を第1及び第2指示試薬と 接触させる事を特徴とし、又この第1指示試薬は、信号発生化合物で標識づけさ れた組換えHTLV−I env及び/又はHTLV−II env抗原から成 り、第2指示試薬は、信号 発生化合物で標識づけされた組換えHTLV−I gag及び/又はHTLV− II gag抗原から成っており、前記複合物と第1及び第2指示試薬とをある 時間適当な条件下で恒温培養して、抗原/抗体/第1指示試薬複合物、及び/又 は抗原/抗体/第2指示試薬複合物とを得るものであって、次いで試験試料中の HTLV−I eng及び/又はHTLV−IIenv抗体及び/又はHTLV −I gag及び/又はHTLV−II gag抗体の有無を、信号発生を検出 することで測定する事を特徴とするものである。上記第1捕獲試薬は、組換えH TLV−I gp46、HTLV−I gp21、HTLV−II gp21抗 原と、これ等のあらゆる組合せとから成る群から選択される。上記第2捕獲試薬 は、HTLV−I p24及びHTLV−II p24から成る群から選択され る。組換え抗原HTLV−I gp46とはSEQUENCE I.D.No. 9であり、組換え抗原HTLV−I gp21とはSEQUENCE I.D. No.6、組換え抗原HTLV−II gp21とはSEQUENCE I.D .No.15、組換え抗原HTLV−I gp24はSEQUENCEI.D. No.3、更に組換え抗原HTLV−II p24 は、SEQUENCE I.D.No.12のことである。同一のHTLV−I 又はHTLV−II gag又はenv組換え抗原を、捕獲試薬として及び指示 試薬中に使用する場合は、この抗原は異なる生体中(例えば異種源中)で、ある いは同一生体中(例えば同種源中)で得る事ができる。 本発明は試験試料中のHTLV−I及び/又はHTLV−IIに対する抗体の 有無、あるいは量を検出する分析試験法も提供するもので、試験試料の第1アリ コートを、固相についている第1捕獲試薬に接触させ、ここで捕獲試薬は組換え HTLV−I env及び/又はHTLV−II env抗原であり、試験試料 中の第2のアリコートを固相についた第2捕獲試薬と接触させ、ここで捕獲試薬 がHTLV−I gag及び/又はHTLV−II gagから成る組換え体で あり、前記接触は第1捕獲試薬/試験試料複合物及び/又は第2捕獲試薬/試験 試料複合物とを形成するのに十分な条件下及び時間行なわれ、この第1捕獲試薬 /試験試料複合物並びに第2捕獲試薬/試験試料複合物とを、信号発生化合物で 標識づけされた抗ヒトIgG抗体から成る指示試薬に接触させて、第1捕獲試薬 /試験試料/指示試薬複合物と第2捕獲試薬/試験試料/指示試薬複合 物とを生成するのに十分な時間及び条件下で培養する。次いで測定可能な発生信 号を検出することにより、HTLV−I env及び/又はHTLV−II nv 抗体、及び/又はHTLV−I gag及び/又はHTLV−II gag 抗体の試験試料中での有無を測定するものである。上記第1捕獲試薬は、組換え 抗原HTLV−I gp46、組換え抗原HTLV−I gp21、組換え抗原 HTLV−II gp21抗原と、これ等のあらゆる組合せとから成る群から選 択される。上記第2捕獲試薬は、HTLV−I p24とHTLV−II p2 4から成る群から選択される。組換え抗原HTLV−Igp46とはSEQUE NCE I.D.No.9であり、組換え抗原HTLV−I gp21はSEQ UENCE I.D.No.6、組換え抗原HTLV−II gp21はSEQ UENCE I.D. No.15、組換え抗原HTLV−I p24はSEQ UENCE I.D.No.3、更には組換え抗原HTLV−II p24はS EQUENCE I.D.No.12のことである。 本発明は又検査キットも開示するもので、これは固相につけた組換えHTLV −I env及び/又はHTLV−IIenv 抗原である第1捕獲試薬を収容した容器と、固相につけた組換えHTLV −I gag及び/又はHTLV−II gag抗原である第2捕獲試薬を収容 した容器とから成っている。上記第1捕獲試薬は、組換え抗原HTLV−I g p46、HTLV−I gp21、HTLV−II gp21及びこれ等のあら ゆる組み合せとから成る群から選択される。上記第2捕獲試薬は、組換え抗原H TLV−I p24とHTLV−II p24とから成る群から選択される。こ の第1捕獲試薬の組換え抗原は、SEQUENCE I.D.No.9、SEQ UENCE I.D.No.6、及びSEQUENCE I.D.No.15か ら成る群から選ばれる。第2捕獲試薬の組換え抗原は、SEQUENCE I. D.No.3とSEQUENCE I.D.No.12から成る群から選ばれる 。又第1捕獲試薬と第2捕獲試薬は1つの容器に組み合わせても良い。 本発明中には、プラスミドp24 I CKS、A.T.C.C.デポNo. 、プラスミドp46 I CKS、A.T.C.C.デポNo. 、プラ スミドp24 II CKS、A.T.C.C.デポNo. 、プラスミドp 21 II CKS、A.T.C.C.デポNo. 、及びプラスミドp21 I CKS 、A.T.C.C.デポNo. も提供されている。組換え抗原HTLV−I gp46とは、SEQUENCE I.D.No.9であり、組換え抗原HT LV−I gp21は、SEQUENCE I.D.No.6、組換え抗原HT LV−II gp21は、SEQUENCE I.D.No.15、組換え抗原 HTLV−I p24はSEQUENCE I.D.No.3、組換え抗原HT LV−II p24はSEQUENCE I.D.No.12である。図面の簡単な説明 図1は、HTLV−I p24 CKS発現ベクター(p24 I CKS) (SEQUENCE I.D.No.3)を構成する工程を示すフローチャート である。 図2は、HTLV−I gp21 CKS発現ベクター(p21 I CKS )(SEQUENCE I.D.No.6)を構成する工程を示すフローチャー トである。 図3は、HTLV−I gp46 CKS発現ベクター(p46 I CKS )(SEQUENCE I.D.No.9)を構成する工程を示すフローチャー トである。 図4は、HTLV−II p24 CKS発現ベクター(p24 II CK S)(SEQUENCE I.D.No.12)を構成する工程を示すフローチ ャートである。 図5は、HTLV−II gp21 CKS発現ベクター(p21 II C KS)(SEQUENCE I.D.No.15)を構成する工程を示すフロー チャートである。 図6は、組換えHTLV−I及びHTLV−II抗原が血清反応試料に示した 免疫反応性を示すスロットブロット写真である。 図7は、ポリスチレン微小体に塗布した組換えHTLV−Ip24(SEQU ENCE I.D.No.3)抗原が血清反応試料に示した免疫反応性を示す棒 グラフである。 図8は、ポリスチレン微小体に塗布した組換えHTLV−Igp21(SEQ UENCE I.D.No.6)抗原がHTLV血清反応試料に示した免疫反応 性を示す棒グラフである。 図9は、ポリスチレン微小体に塗布した組換えHTLV−Igp46(SEQ UENCE I.D.No.9)抗原が血清反応試料に示した免疫反応性を示す 棒グラフである。 図10は、ポリスチレン微小体に塗布した組換えHTLV−II p24(S EQUENCE I.D.No.12)抗原がHTLV血清反応試料に示した免 疫反応性を示す棒グラフである。 図11は、ポリスチレン微小体に塗布した組換えHTLV−II gp21( SEQUENCE I.D.No.15)抗原がHTLV血清反応試料に示した 免疫反応性を示す棒グラフである。 図12は、組換えp24(SEQUENCE I.D.No.3)、gq46 (SEQUENCE I.D.No.9)、又はgp21(SEQUENCE I.D.No.6)HTLV−I抗体を個々に塗布したポリエチレン微小体の組 み合わせに対して示したHTLV血清反応試料の免疫反応性を示す棒グラフであ る。 図13は、組換えp24(SEQUENCE I.D.No.12)又はgp 21(SEQUENCE I.D.No.15)HTLV−II抗体を個々に塗 布したポリエチレン微小体の組み合わせに対する、HTLV血清反応試料の免疫 反応性を示す棒グラフである。発明の詳細な説明 特に記載がなければ、下記の語句の意味は次の通りである。 A. 定義 明細書中に用いる「組換えポリペプチド」又は「組換え抗原」(両者は同等の 意味で使われる)とは、ゲノム、半合成性又は合成由来のポリペプチドを言い、 これは自然界又はライブラリーの形で結合しているポリペプチド及び/又は天然 に結合しているもの以外のポリヌクレオチドと結合しているポリペプチドのすべ て又は一部と、起源によりあるいは操作により結合していない。 本文中で用いる「合成ペプチド」とは、あらゆる長さのアミノ酸の高分子体で あって、これは当業者にとって公知の方法で科学的に合成される。これ等の合成 ペプチドは多様な応用に有用である。 本文中で用いる「ポリヌクレオチド」は、リボヌクレオチドでもデオキシリボ ヌクレオチドでも良く、あらゆる長さのヌクレオチド高分子体を言う。この用語 は分子の1次構造にのみ用いる。従って二重及び一重鎖DNA、二重及び一重鎖 RNAが包まれる。又メチル化及び/又はキャッピングによる変更例も、 ポリヌクレオチドの未修飾体も包まれる。 「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」「細胞」「細胞ライン」「細胞培養」、そ の他微生物又は単細胞体として培養された高次の真核細胞ラインを意味する語句 は、組換えベクター又は他の転写DNA用の受容体として使用され得るあるいは 使用されている細胞を意味し、転写されたオリジナル細胞の本来の子孫を含む。 本文で使用する「レプリコン」は、プラスミド染色体、又はウィルス等の遺伝 子要素のすべてを意味し、細胞内でポリヌクレオチド複製の自律単位として行動 する。即ちそれ自身の管理下で複写を行なえる。 「ベクター」とは、付加セグメントの複写及び/又は発現等を実施するために 別ポリヌクレオチドセグメントが付けられたレプリコンである。 「コントロール配列」は、ポリヌクレオチド配列が連結されているコード配列 の発現を行なうのに必要な、ポリヌクレオチド配列を言う。この様なコントロー ル配列の性質は、宿主生体によって異なる。原核生物では、この様なコントロー ル配列は一般にプロモータ、リボソマル結合部、及びターミネータとが あり、真核細胞では、この様なコントロール配列はプロモータ、ターミネータ及 びいくつかの例でエンハンサーがあるのが一般的である。この様に「コントロー ル配列」という語は、発現に不可欠なすべての成分を最低限でも含むもので、又 、存在した方が有利な追加成分、例えばリーダー配列をも含むものである。 「実施可能に結合された」との語句は、記述された成分が意図した態様で機能 する様に関係づけられている事を意味する。従って、例えばコード配列に「実施 可能に結合された」コントロール配列とは、コード配列の発現がコントロール配 列に適した条件で行なわれる様な結合を意味している。 「コード配列」は、適切な調整配列の管理下に置かれると、mRNAに転写さ れ及び/又はポリペプチドに翻訳されるポリヌクレオチド配列の事である。コー ド配列の境界は、5’−端末の翻訳開始コドンと3’−端末の翻訳停止コドンと により決められている。コード配列にはmRNA、cDNA、及び組換えポリヌ クレオチド配列が含まれるが、これに制限されるわけではない。 ポリペプチド内に含まれる特定のエピトープを抗体が認知すると、ポリペプチ ド又は抗原は抗体と結合し、ポリペプチドあ るいは抗原は抗体と「免疫学的に反応性」を有する事になる。免疫学的反応性は 、抗体結合、特に抗体結合力学により、及び/又は抗体が対向性を示すエピトプ を含む既知のポリペプチドを競争相手として用いた結合の際の競合により測定さ れる。ポリペプチドが抗体に対して免疫学的に反応性を有するかどうかの測定法 は、当分野で公知となっている。 「形質転換」の語句は、使用した挿入法に拘わらず宿主細胞中への外因性ポリ ヌクレオチド挿入を言う。例えば直接摂取、形質導入、又はf−交配等が含まれ る。外因性ポリヌクレオチドは非組込ベクター、例えばプラスミドとして保持さ れるか又は宿主ゲノム中に組み込まれる。 本文中の「個体」とは、脊椎動物、特に哺乳類のメンバーを指し、家畜、狩猟 用動物、霊長類及び人類を意味するがこれに制限されるものではないし、又特に 霊長類と人類を言う。 「抗体含有体成分」(又は「試験試料」)の語句は、関連の抗体源である個体 の体成分を意味する。これ等成分は当分野で公知となっている。これ等試験試料 は本文中に記載した発明法により検査される生物学的試料を含み、ヒトや動物の 体液には例えば全血、血清、血漿、脳脊髄液、尿、リンパ液、及び種々 の呼吸系服管系及び泌尿生殖器系の外分泌分、涙、唾液、乳、白血球、骨髄腫等 の様なものがあり、又生物学的液体としては、細胞培養上澄み液、固定組織標本 、固定細胞標本等がある。B.一般的使用法 本発明の精製組換え抗原は、ここに述べる様に、HTLV−I及び/又はHT LV−IIに対する抗原及び/又は抗体の有無を検出あるいは確認するための特 異な分析試験を行なうのに使用される。これ等の組換え抗原は、免疫原として特 定の組換え蛋白質を用いて、モノクロナル及び/又はポリクロナル抗体を開発す るのにも使用し得る。精製抗原は又、HTLV−I又はHTLV−II細胞ライ ンから得たウィルス細胞分解産物等の天然のウィルス抗原と組み合わせて用いて も良い。更には、精製抗原をHTLV−I及び/又はHTLV−II合成ペプチ ドと組み合わせて使用する事もでき、例えば、WO 93/01316に対応す る米国特許出願番号第07/727,765号及び1993年12月20日出願 の米国特許出願番号08/170,063中に開示されている合成ペプチド配列 がこれであり、これ等は既に公開され、本文中にも引用として取り入れられてい る。この精製抗原は、HTLVウィルス細胞分解産物 と他の特定のペプチド配列、更には他のHTLV組換え抗体と組み合わせて使用 しても良い。 分析試験に使用する試薬は、小ガラス瓶かボトル等の1つ以上の容器での検査 キットの形式で提供することが意図される。各容器又は小ガラス瓶には、希釈剤 、指示試薬、信号発生化合物、少くとも1つの本発明による組換え抗原を含む分 析試薬、等の様なものを個別の試薬毎に入れる。この様な検査キットには、キッ トの内容物がHTLV−I及び/又はHTLV−II抗体、及び/又は抗原の有 無を検出/確認し、及び/又はHTLV−IとHTLV−IIとを識別するのに 使用される事を説明した使用説明書も入れた方が良いであろう。 「固相」はそれ程厳密ではなく、当業者が過度の試験をせずに選ぶであろう多 様な材質であって良い。「固相」の語句は広義で用いており、不溶性又はその後 の反応で不溶性となる材質であればどれでも良い。従って多孔性又は非孔性材質 、ラテックス又はポリスチレン粒子、磁性又は非磁性微小物、ビーズ、膜、プラ スチックチューブ、マイクロタイター穴の壁膜、及びタンニン酸処理羊赤血球等 が好例として挙げられる。固相の寸法、径、形状等は本発明法を実施するのに概 して厳密ではない。 しかし本発明では微粒子又はビーズを、本文中に記載したHTLV−I用の1つ 又はそれ以上の組換え抗原と、あるいはこれも本文中に記述したHTLV−II 用の1つ又はそれ以上の組換え抗原と、あるいは本文中に記載した様に少くとも 1つのHTLV−Iと1つのHTLV−II抗原組換え抗原との組み合わせと共 に使用するのが望ましく、これは固相上に固定されている。 固相上に抗原を固定化するのに適した方法には、イオン性、疎水性、共有性の 相互作用等がある。当業者であれば、有用な固相を採用するのにふさわしい多様 な方法論を習知しているであろう。当分野で公知の結合剤を組換え抗原の固相へ の固定に用いても良いであろう。この結合剤は、抗原の添加以前に固相の一部と して組み込むか、又は固相上に誘導すると良い。 「試験試料」とはヒト又は動物の生物学的液体で、例えば血清、血漿、腹水、 尿、脳脊髄液、又はその他生体構成分、あるいは関連の抗体又は抗原を含有しう るあらゆる組織培養上澄み液等である。 適切な「指示試薬」とは信号発生化合物(標識)から成り、この化合物は、試 験試料からのHTLVに対する抗体用の特異 的結合メンバーに結合していて、外的方法により検出可能な、測定可能信号を発 生することができる。ここで言う「特異的結合メンバー」とは、特異的結合ペア のメンバーを言う。即ち2つの異なる分子の、一方の分子が化学的あるいは物理 的方法により第2の分子と結合しているものである。試験試料由来の抗体用の特 異的結合ペアの抗体メンバーに加え、指示試薬はあらゆる特異的結合ペアのメン バーであっても良く、例えばビオチン又は抗ビオチン、アビジン又はビオチン、 炭水化物又は相補ヌクレオチド配列であるレクチン、エフェクター又はレセプタ ー分子、酵素コファクターと酵素、酵素インヒビター又は酵素等の様な、ハプテ ン−抗ハプテンのいずれでも良い。免疫反応性の特異的結合メンバーとしては、 抗体、抗原、又は抗体/抗原複合物であって、これはサンドウィッチ分析試験で はHTLVに、拮抗試験では捕獲試薬に、あるいは間接分析試験では附随性特異 的結合メンバーに結合可能なものである。 種々の「信号発生化合物」(標識)として考えられているものは、色原性、酵 素等の触媒、フルオレッセインやローダミン等の蛍光化合物、ルミノール等の化 学光化合物、ジオクセタン、アクリジニウム化合物及びフェナントリジニウム化 合物、放射 性元素及び直接可視標識等がある。酵素の例としては、アルカリフォスファター ゼ、ワサビペルオキシターゼ、ベータガラクトシダーゼ等の様なものがある。特 定標識の選択に関しては厳密ではないが、標識自体で信号を発するか、1つ又は それ以上の追加物質と結合して信号を発する事ができるものである。 反応混合物は、ある時間、HTLV抗原/抗体複合物を生成するのに十分な条 件下で恒温培養される。適当な培養時間や温度等のテスト条件や、その他の条件 及び分析の試薬の選択に関しては、当業者の技術範囲内で十分である。 本発明は明細書に開示した、新規で特異なHTLV−I及び/又はHTLV− II組換え抗原への抗体の結合を検出することにより、HTLV−I及び/又は HTLV−IIに対する抗体を検出する方法を提供するものである。 又本発明は、これらウィルスのいずれへの抗体を含む試料を検出及び/又は識 別する分析試験で大変有用な、HTLV−I及びHTLV−II領域内での新規 かつ特異な抗原配列を同定するものである。このために、HTLV−IとHTL V−IIのenvgag領域内に、この特異な抗原配列を設定している。この HTLV−I p24(SEQUENCE I.D. No.3)及びHTLV−I gp21(SEQUENCE I.D.No.6 )組換え抗原は、HTLV−Iに対する抗体を有する試料に特異的に反応性を示 し、又HTLV−IIに対する抗体を含む試料に交叉反応性を示す。HTLV− II p24(SEQUENCE I.D.No.12)及びHTLV−II gp21(SEQUENCE I.D.No.15)組換え抗原は、HTLV− IIに対する抗体を含む試料に特異的に反応性を有し、又HTLV−Iに対する 抗体を有する試料に交叉反応性を示す。更には、特異な抗原配列がHTLV−I のenv領域(gp46)に設定され、これはウィルス特異性であり、高力価H TLV−II試料に対してのみ交叉反応性を示す。 一般に本発明法は、本文に開示された少くとも1つのHTLV−I又は少くと も1つのHTLV−II組換え抗原、あるいは本文記載の少くとも1つのHTL V−Iと1つのHTLV−II組換え抗原の組み合わせが結合されている、固相 とヒト試験試料とを接触させて混合物を生成させ、この混合物をある時間、抗原 /抗体複合物を生成するのに十分な条件下で培養する事から成っている。更には 得たこれ等の複合物を、信号発生化 合物を結合させた、抗ヒト抗体(又は他の適当な特異的結合ペアメンバー)から 成る指示試薬と接触させて、第2の混合物を得る。この第2混合物をある時間、 抗原/抗体/指示試薬複合物を生成するのに十分な条件下で培養する。試験試料 中の、HTLVへの固定化抗体の有無は、発生する測定可能な信号の検出により 決定される。HTLV−Iへの抗体及び/又はHTLV−IIへの抗体のこの様 な分析試験は、これ等ウィルスのどちらか、又は両者によっておきるHTLV感 染の有無を検出するのに、大変有効な方法を提供するものである。 本発明の実施態様では、HTLV−I又はHTLV−II、あるいはHTLV −IとHTLV−IIの組み合わせに対する抗体に特異性を有し、本発明の組換 え抗原は、ポリスチレンビーズ等の固相上に不動化されている。従ってこれ等ビ ーズを、ヒト血清、血漿、又は他の体液の(希釈又は未希釈)試験試料と共に培 養し、試験試料中に存在するHTLV抗体がビーズ上の不動化HTLV抗原と、 特異的に結合する様な適当な条件下で適当な時間培養する。次いでこのビーズを 洗浄して、存在し得る未結合蛋白質を除去する。次に第2培養を行ない、ここで ビーズは信号発生化合物で標識づけされた抗ヒト抗体から成る 指示試薬と共に培養される。適当な検出法により、検出可能な発生信号を測定し て、ビーズ上に不動化された標識抗ヒト抗体複合物の量を測定する。この様にし て試験試料中のHTLV−I又はHTLV−IIへの特定抗体の有無、あるいは HTLV−I及びHTLV−II抗体の組み合わせの有無が決定される。 他の実施態様では、本発明のHTLV−I及び/又はHTLV−IIに特異性 を示す、本発明の組換え抗原を、ポリスチレンビーズ等の固相上に不動化させて 、一段階サンドウィッチ分析試験を行なっている。このビーズを、希釈又は朱希 釈試験試料と、抗ヒトIgGに結合させた信号発生化合物から成る適当な指示試 薬と共に、組換え抗原/抗体/指示試薬複合物を得るのに十分な条件下で適当な 時間培養する。試験試料中に存在する抗HTLV抗体量は、指示試薬が発する測 定可能な信号を検出して測定する。この様に、試験試料中の抗HTLV−I又は HTLV−II特定抗体の有無、あるいはHTLV−I及びHTLV−IIの組 み合わせに対する抗体の有無が測定される。 更に他の実施態様では、HTLV−I、HTLV−II又はHTLV−IとH TLV−II組換え抗原に対する抗体に特異性を示す、本発明の組換え抗原の少 くとも1つを、ニトロセル ロース膜上に不動化している。ニトロセルロース膜上に不動化する前に、この組 換え抗原をそれ自身又は他の抗原(組換えあるいは合成)に結合又は架橋させて も良く、又BSA、キーホールリンペットヘモシアニン、オバルブミンの様な種 々の担体蛋白質に結合又は架橋させても良い。試験試料を希釈してから、抗原/ 抗体複合物を膜上に生成するのに十分な条件下と時間で、膜上で培養するのが望 ましい。次いで膜表面を洗浄し、未結合蛋白質を除去する。第2培養では、膜上 の得た複合物を、信号発生化合物で標識(結合)した抗ヒト抗体から成る指示試 薬と接触させてから培養する。ニトロセルロース膜上に不動化した抗原によって 異なるが、抗HTLV−I及び/又はHTLV−II抗体は、適当な検出システ ムを用いて測定可能な発生信号を検出する事により、測定される。試験試料中に 存在するHTLV−I及び/又はHTLV−IIへの特定抗体の量は、検出シス テムが測定した信号レベルの定量化によって決定される。 更に他の実施態様ではサンドウィッチ試験を行なっている。この方法は、本発 明のHTLV−I組換え抗原の少くとも1つが、又は本発明のHTLV−II組 換え抗原の少くとも1つが、又は本発明の少くとも1つのHTLV−Iと少くと も1つの HTLV−IIの組み合わせの組換え抗原が結合された固相に、試験試料を接触 させて混合物を生成させる事から成っている。得た混合物は、抗原/抗体複合物 を生成するのに十分な時間と条件下で培養する。次いでこれ等複合物を、予め信 号発生化合物と結合させたHTLV−I及び/又はHTLV−II抗原から成る 指示試薬に接触させて、第2混合物を得る。この第2混合物を、抗原/抗体/指 示試薬複合物を生成するのに十分な時間と条件下で培養する。抗原/抗体/指示 試薬複合物の有無は、発生する測定可能な信号を検出して決定される。この分析 試験では、検出すべき抗体に特異性を有する、本文記載の組換え抗原である第1 抗原は、固相上に不動化されており、この抗体を保有する疑いのある試験試料を 、この固相に添加する。そして、標識化処理された、本発明の組換え抗原である 第2抗原を、この固相に接触させる。この様に、単一の結合ペアのメンバーに特 異性を示す2つの組換え抗原が、捕獲相と、指示試薬の1部として、1つの分析 試験中に使用される。これ等の抗原は同一源でも、異なる、例えば異性(hetero logous)源であっても良い。例えば出所源としてはバクテリアやイーストでも良 い。本文記載の1つの組換え抗原を捕獲試薬として、あるいは指示試 薬の1部として使用する事も可能であり、更にはこの分析試験中の他の抗原が、 合成ペプチド又はウィルス細胞分解産物、あるいは当業者に公知の他の抗原源で も良く、これ等はすべて本発明の範囲内である。更には、ビオチンと抗ビオチン 、ビオチンとアビジン、ビオチンとストレプタビジン等の使用は、これ等分析試 験での発生信号を増幅させるのに有効であろう。 好ましい実施態様は、ここに示した最低1個のHTLV−I抗原、またはここ に示した最低1個のHTLV−II抗原、またはここに示した最低1個のHTL V−I抗原を最低1個のHTLV−II抗原と組み合わせたものを、固相として 使用される磁気または非磁気微粒子と結合させたものから構成される。微粒子E IA(MEIA)は好ましくは、ポリスチレン微粒子を使って行う。これらの粒 子のサイズは好ましくは0.19〜5ミクロンとする。組み換え抗原は微粒子に 受動的に結合させても、能動的に結合させてもよい。ここで使用しているような 受動的コーティングとは、組み換え抗原と微粒子とが共有結合していないこと、 または共有付着していないことを意味している。受動的コーティングは例えば、 組み換え抗原を希釈して、所望の最終コーティング濃度の2倍の濃度の適切なコ ーティン グ緩衝液にし、緩衝した塩コーティング溶液で微粒子を洗浄及び再懸濁し、微粒 子と抗原溶液を同じ比率で混合し、適切な温度と時間の条件下において混合しな がら溶液を培養するという作業が含まれる。コーティングした微粒子は、次に遠 心分離によって分離し、洗浄し、微粒子希釈液に再懸濁させる。微粒子の性質の ため、抗原は静電気のような相互作用によって微粒子に結合する。 能動的コーティングとは、抗原と固体サポートとを共有結合させることを意味 する。一般にこのような共有結合は抗原のカルボキシルまたはアミノ末端基によ って、または微粒子表面上の適切な官能基に結合する蛋白質内の遊離カルボキシ ル基またはアミノ基によって形成される。このような官能基を持つこのような微 粒子を、誘導体化微粒子と呼ぶ。誘導体化微粒子としては、例えば表面上にカル ボキシル官能基を持つものがある。カルボキシル誘導体化微粒子は、次に1−エ チル−3(ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)で処理 する。次に微粒子を受動的微粒子コーティング法と類似の方法で処理するが、溶 液のpHは好ましくは約4.5にする。EDCは組み換え抗原及び微粒子と同時 に最終コーティング溶液に 加えてもよいし、混合前の組み換え抗原または微粒子のいずれかに加えてもよい 。その結果できあがったコーティングされた微粒子には、組み換え抗原のアミノ 末端基と微粒子のカルボキシル基との間の反応により、組み換え抗原が結合され ている。EDCを非誘導体化微粒子に使用しても、能動的コーティングができあ がる。 結合化合物(リンカー化合物)を使用しても、抗原と固体サポートとの間の共 有結合形成を達成するという能動的コーティングが行える。スルホ−SMCC( スルホスタシニミジル4−(Nマレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボ キシレート)またはスルホ−STAB(スルホスクシニミジル(4−ヨードアセ チル)アミノベンゾエート)といった異種二官能性化合物、或いはスルホ−DS T(酒石酸ジスホスクシニミジル)またはスルホ−EGS(エチレングリコルビ ス[琥珀酸スルホスクシニミジル])といった同種二官能性化合物を使用すれば 、もっと特異的な、部位指向共有結合を実現することができる。結合化合物を加 えれば、スペーサーアームを含めることもでき、これにより抗原は固相に結合し ながら、抗体とより自由に相互作用することができる。当業者は結合基の化学的 性質について 十分に知っている。 ここに示した2種類の組み換え抗原製剤による微粒子のコーティングは、2種 類の方法によって行うことができ、同じ検定法で使用することができる。最初の 方法では、別々の抗原製剤を適切な濃度で保存溶液に溶解し、互いに混合し、そ の中に微粒子を淵加することによって、微粒子を共同コーティングする。これよ りも好ましいもう1つの方法では、最初の量の微粒子を最初の抗原製剤でコーテ ィングし、次の量の微粒子を2番目の抗原製剤でコーティングするといった具合 に続けていく。即ち、それぞれ別々にコーティングする。このように個々にコー ティングした後、最初の量と次の量のコーティング済み微粒子を、全部または一 部組み合わせ、検定法に使用する。この好ましい方法では、微粒子ビーズに実際 に存在する各抗原の量を定量化するのが容易である。各抗原がコーティングされ た微粒子を混合液に加える割合を変化させることによって、抗原の量を調整でき るためである。 本発明の方法は、固相が微粒子から構成される自動及び半自動システムを使っ たシステムで使用することができる。このようなシステムには、特許出願中の米 国特許出願第425,651号 及び第425,643号に説明されているものが含まれる。これはそれぞれEP O出願番号第0 425 633号及び第0 424 634号に対応するもの であり、これらは参考文献として本文書に取り込まれる。 その他の様々な固相を使用するその他の実施例も企図しており、これも本発明 の範囲内である。例えば係属中の米国特許出願番号第150,278号(EPO 公開第0 326 100号に対応)及び米国特許出願番号第375,029号 (EPO公開第0 406 473号)(どちらも所有者が同じ)に説明されて おり、本書には参考文献として取り込まれる、負帯電ポリマーを持つ固定可能反 応複合体を固定するためのイオンキャプチャー法を本発明に従って採用すれば、 高速液体相免疫化学的反応が可能になる。この実施態様では、固定可能免疫複合 体は、負に帯電したポリアニオン/免疫複合体と、処理済みの正に帯電した多孔 性マトリックスの間のイオンの相互作用によって反応混合物の残りの部分から分 離され、過去に説明した様々な信号生成システムを用いて検出される。この中に は、継続中の米国特許出願番号第921,979号(EPO公開第0 273 115号)(どちらも所有者が同じ)に説明され ており、ここに参考文献として取り込まれる化学ルミネセンス信号測定法も含ま れる。 免疫検定用の走査型トンネリング顕微鏡を使用することも、本発明の方法を容 易に適応できるようにする技術である。走査型プローブ顕微鏡、特に原子力顕微 鏡で、捕獲相、例えば発明の選り抜きの抗原を固相に付着させ、走査型プローブ 顕微鏡を用いて、固相の表面に存在するかも知れない抗原/抗体複合体を検出す ることができる。走査型トンネリング顕微鏡を使用すれば、抗原/抗体複合体を 検出するのに、通常は多くの免疫検定システムで使用しなければならない標識を 使う必要がなくなる。このようなシステムは継続中の米国特許出願番号第662 ,147号(同じ所有者)の中で説明されており、ここに参考文献として取り込 まれる。 フロー免疫検定(FIA)を使用することも、本発明の方法を容易に適応する ことができるもう1つの技術である。FIAを利用すれば、1つの患者試料を使 って複数の分析物を同時に検出することができる。このアプローチは例えば5、 7、10、15μmといった様々なサイズの微粒子を使用する。これらにはそれ ぞれに、発明の特異的組み換え抗原が個々にコーティン グされている。これらの粒子の混合物を試料に加え、培養し、洗浄し、蛍光色素 を標識として付けた抗ヒトIgGを加え、試料中の特異的ヒト抗体の結合を検出 する。様々な抗体を区別するには、蛍光色素の標識の仕方をいくつか用いればよ い。分析はフロー細胞計で行うが、これにより試料中に存在する様々なサイズの 粒子と蛍光色素で標識した検出試薬との結合を同時に検出することができる。照 明を当てた細胞からの電子信号及び光信号を感知するフロー細胞計法では、細胞 表面の特性、体積、及び細胞のサイズを測定することができる。試験試料中に存 在する抗体は捕獲試薬(例えば発明の組み換え抗原)に結合し、捕獲試薬に直接 共役するか第2反応を介して追加する蛍光色素によって検出される。異なる波長 で励起する異なる色素を、異なる抗体に対して特異的な複数の捕獲試薬と一緒に 使えば、1つの試料から複数の抗体を検出することができる。蛍光フロー細胞計 測では、粒子懸濁液、一般に試験試料中の細胞は、フローセルによって輸送され る。フローセルでは試料中の個々の粒子に、1つまたは複数に焦点を合わせた光 束が当てられ、1つまたは複数のディテクタが、光束とフローセルを通過する標 識粒子との間の相互作用を検出する。一般に、一部のディテクタ は蛍光放出を測定するようにデザインされており、他のディテクターは散乱強度 またはパルス持続時間を測定するようにデザインされている。従って、フローセ ルを通過する各粒子は、放出色、光強度、またはその他の特性(例、ディテクタ ーが測定した散乱)を軸とした特性スペースにマッピングすることができる。あ る状況では、試料中の別々の粒子が特性スペースのオーバーラップしない別々の 領域にマッピングされ、特性スペースのこのマッピングに基づいて各粒子を分析 することができる。フロー細胞計測分析のために試験試料を準備するには、術者 は試料試験管から分析試験管に、試験試料の量をマニュアルでピペットで移す。 所望の蛍光色素を標識した捕獲試薬を1容量加える。次に試料と捕獲試薬の混合 物を、抗体/組み換え抗原の結合が起こるのに十分な時間と条件で培養する。培 養後、必要に応じて術者は試料中のRBCを破壊するためにRNS lyse( 溶解剤)を1容量加える。溶解後、試料を遠心分離し洗浄して、溶解段階で生じ た残ったデブリを除去する。遠心分離/洗浄段階は、数回繰り返してもよい。試 料を固定液1容量に懸濁させ、次に蛍光フロー細胞計量装置に通過させる。フロ ー自動分析の方法とそれに用いる装置については、同一所有者の 米国特許出願番号第08/283,379に号に説明されており、ここには参考 文献として取り込まれる。ミクロスフェアをここで説明した方法の中で利用し、 標識を付け、in vitro診断法で採用するのは、本発明の範囲内である。 またその他の細胞または粒子、例えば細菌、ウイルス、durocytesなど に、本発明が説明している組み換え抗原の標識を付け、フロー細胞計測法に使用 するのも、本発明の範囲内である。 粒子計数では、特異的結合対の他のメンバーとして目的の抗体に結合すること ができる捕獲試薬でコーティングした微粒子と、試験試料のアリコートを混合す ることによって、特異的結合対の他の一部である分析物を定量する。試験試料中 に核酸が存在する場合、これは捕獲試薬でコーティングされた微粒子の一部と結 合し、凝集物が形成される。分析物の濃度は非凝集粒子数に反比例する。参考文 献として、例えばRose et al.,eds.,Manual of Cl inical Laboratory Immunology,第3版、第8章 、ページ43〜48、American Society for Micro biology,Washington,D.C.(1986)を参照されたい 。 本発明は固相を使用することが好ましいとしているが、本発明の抗原を非固相 の検定システムに利用してもよい。これらのアッセイシステムは当業者には知ら れており、本発明の範囲内だと考えられる。 もう1つの実施態様では、HTLV−Iに特異的な組み換え抗原またはHTL V−IIに特異的な組み換え抗原だけを、上述の方法に従って免疫検定で用いる 。ここに示した抗原の特異性により、これらの組み換え抗原は単一検定に使用す ることができる。従って、本発明に従って、HTLV−Iに特異的な1つまたは 複数の組み換え抗原、或いはHTLV−IIに特異的な1つまたは複数の抗原を 使って単一免疫検定を行うことにより、患者試料中のHTLV−IまたはHTL V−IIに対する抗体の検出に関して、特異性及び選択性が高まり、HTLV− I及び(または)HTLV−IIによる感染を示すことができる。 検定フォーマットは、ここで詳しく説明するCKS蛋白質を利用してデザイン することができる。融合蛋白質は大腸菌酵素、CKS(CTP:CMP−3−デ オキシ−マンノ−オクツロソネート・シチジリル・トランスフェラーゼまたはC MP−KD Oシンセターゼ)によって生成され、異質蛋白質はCKS及び異質蛋白質をコー ドするDNA挿入物を持つクローニング媒介物によって形質転換した細胞で発現 される。この発現システムは米国特許番号第5,322,769号の中で開示さ れており、ここには参考文献として取り込まれた。 別の検定フォーマットでは、免疫ドットブロット検定システムでこの発明の組 み換え抗原を使用することができる。免疫ドットブロット検定システムは、ここ で示した精製した組み換え抗原のパネルをニトロセルロース固体サポートの土に 置いて使用する。調製した固体サポートは試験試料と接触して、組み換え抗原( その他の特異的結合部分)に特異的な抗体(特異的結合部分)を捕獲し、特異的 結合部分対を形成する。捕獲された抗体は、指示試薬との反応によって検出され る。好ましくは共役特異的反応は、1988年8月2日に出願された米国特許出 願番号第07/227,408号で説明されている装置内の反射率光学アセンブ リを使って定量する。免疫ドットアッセイを実施するのに有用な特別の方法及び 装置については、関連のある米国特許出願番号第07/227,586号及び第 07/27,590号(どちらも1988年8月2日に出願された) の中でもっと詳しく説明されており、また共通の所有者を持ち、参考文献として ここに添付してある米国特許番号第5,075,077号(米国出願番号第07 /227,272号、1988年8月2日出願)にも説明されている。簡単に言 えば、ニトロセルロースベースのテストカートリッジを複数の抗原性ポリペプチ ドで処理する。各ポリペプチドはテストカートリッジの特異的反応ゾーン内に含 まれる。抗原性ポリペプチドがすべてニトロセルロースの上に置かれたら、ニト ロセルロース上の余分な結合部位をブロックする。次にテストカートリッジを試 験試料と接触させ、試験試料に適切な抗体が含まれていれば、各反応ゾーンの各 組み換え抗原が反応するようにする。反応後、テストカートリッジを洗浄し、抗 原抗体反応を適切な既知の試薬で同定する。ここに説明したとおり、プロセス全 体は自動化が可能である。 材料及び方法A.一般的な技法 発明の実施では、特に指摘のない限り、分子生物学、微生物学、組み換えDN A及び免疫学といった分野での従来のよく知られた技術及び方法が使用される。 このような技術は文献の中 で詳しく説明されている。例えば次のような文献がある:J.Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laborato ry Manual,第2版、Cold Spring Harbor Pre ss,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989);D.N.Gl over,ed.,DNA Cloning,Volume I and II (1985);M.J.Gait ed.,Oligonucleotide Synthesis,(1984);B.D.Hames et al.,eds., Nucleic Acid Hybridization,(1984);B. D.Hames et al.,eds.,Transcription an d Translation,(1984);R.I.Freshneyed. ,Animal Cell Culture,(1986);Immobilized Cells and Enzymes,IRL Press(1986);B .Perbal,A Practical Guide to Molecul ar Cloning,(1984);the series,Methods in Enzymology, Acade mic Press,Inc.,Orlando,Florida;J.H.M iller et al.,eds.,Gene Transfer Vect ors for Mammalian Cells,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor ,N.Y.(1987);Wu et al.,eds.,Methods i n Enzymology,Vol.154 and 155;Mayer e t al.,eds.,Immunological Methods In Cell and Molecular Biology,Academic Press,London(1987);Scopes,Protein Pu rification:Principles and Practice,第 2版、Springer−Verlag,N.Y.;and D.Weir e t al.,eds.,Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I−IV(1986)。B.組み換え抗原の調製 核酸シーケンスが得られれば、どちらかの鎖に符号化(コー ド)されたポリペプチドの抗原的に活発な領域を符号化(コード)している発現 ベクターを構築することができる。これらの抗原的に活発な領域は、HTLV− I及び(または)HTLV−IIの構造的領域(例えばコア抗原のエンベロープ (コート)又はコア抗原)から、またHTLV−I及び(または)HTLV−I Iの非構造的領域(例えばポリヌクレオチド結合蛋白質、ポリヌクレオチドポリ メラーゼ、及びウイルス粒子の複製及び(または)組立に必要なその他のウイル ス蛋白質)から誘導することができる。所望のポリペプチドを符号化する断片は 、従来の制限消化法または合成法を使ってゲノムまたはcDNAのクローンから 誘導し、例えばβガラクトシダーゼ(β−gal)またはスーパーオキシドディ スムターゼ(SOD)またはCMP−KDOシンセターゼ(CKS)といった融合 シーケンスの一部を含むかも知れないベクターに連結する。或いはLambda PLシステムを使用してもよい。SODの融合シーケンスを含むポリペプチド生 成に有用な方法及びベクターについては、1986年10月1日に発行されたE PO 0196056で説明されており、CKSのそれについては1989年9 月13日に発行されたEPO発行番号0331961の中で説明され ている。 所望のポリペプチドを符号化している核酸シーケンスは、融合形態であろうと 成熟形態であろうと、また分泌を許容する信号シーケンスを含んでいるか否かに 係わらず、便利な宿主に適した発現ベクターに連結してよい。組み換え蛋白質の 形成には、真核生物と原核生物の両方の宿主システムを使用する。その一部はこ こにリストしてある。次に溶解した細胞または培地からポリペプチドを分離し、 用途に必要な程度まで精製する。精製はよく知られた技術によって実施すること ができるが、その中には塩分別、イオン交換とサイジング樹脂でのクロマトグラ フィー、アフィニティークロマトグラフィー、遠心分離などがある。このような ポリペプチドは、診断用試薬として、または受動的免疫療法に使用することがで きる。C.HTLV−I及び(または)IIエピトープに対する抗体の調製 ここでの説明に従って調製した免疫原性組み換え抗原を使えば、ポリクロナル 抗体またはモノクロナル抗体を調製することができる。ポリクロナル抗体を調製 する場合、選択した哺乳動物(例、マウス、ウサギ、山羊、馬など)を、HTL Vエピト ープを最低1個持つ免疫原性ポリペプチドを持っている発明の組み換え抗原で免 疫化する。適切な培養期間の後、免疫化した動物の血清を採取し、既知の手続き に従って処理する。HTLVエピトープに対するポリクロナル抗体を含む血清に 、他の抗原に対する抗体が含まれている場合、ポリクロナル抗体は、例えばイム ノアフィニティークロマトグラフィーによって精製することができる。ポリクロ ナル抗体を生成し処理する技術は、当該分野では既知のものであり、次の文献な どでも説明されている:Mayer and Walker,eds.,Imm unochemical Methods In Cell and Mole cular Biology,Academic Press,London( 1987)。ポリクロナル抗体は、HTLVに感染したことのある哺乳動物から も入手できる。HTLVに感染した哺乳動物の血清から得たHTLVエピトープ に対する抗体を精製する方法の例はここに説明されている。 HTLVエピトープに対するモノクロナル抗体も、当業者が生成することがで きる。このような抗体を生成する一般的な方法は公知であり、例えば次の文献な どで紹介されている: Kohler and Milstein,Nature256:494(19 75);J.G.R.Hurrel,ed.,Monoclonal Hybr idoma Antibodies:Techniques and Appl ications,CRC Press Inc.;BocoRaton,FL (1982);L.T.Mimms et al.,Virology 176 :604−619(1990)。不死の抗体生成細胞系列は、細胞融合によって 形成することができ、また腫瘍形成性DNAによるB型リンパ球の直接形質転換 、またはEpstein−Barrウイルスによるトランスフェクションといっ たその他の技術によっても形成可能である。次の文献も参照すること:M.Sc hreier et al.,Hybridoma Techniques,S copes(1980)Protein Purification,Prin ciples and Practice,第2版、Springer−Ver lag,New York(1984);Hammerling et al. ,Monoclonal Antibodies and T−CellHyb ridomas(1981);Kennet et al.,Monoclonal Antibodies(1980)。モノクロ ナル抗体の使用及び技術の例は、米国特許出願番号第748,292号;第74 8,563号;第610,175号;第648,473号;第648,477号 及び第648,475号の中で説明されており、ここには参考文献として取り込 まれる。 このようにして得たHTLVエピトープ用のモノクロナル抗体及びポリクロナ ル抗体は、診断及び予後判断に有用であり、中和抗体は受動的免疫療法に有用で ある。特にモノクロナル抗体は、抗遺伝子型抗体の生成に使用することができる 。これらの抗遺伝子型抗体は、防御しようとしている感染源の抗原の“内部イメ ージ”を持ったイムノグロブリンである。例えば次の文献を参考にされたい:A .Nisonoff et al.,Clin.Immunol.Immuno path.21:397−406(1981);Dreesman etal. ,J.Infect.Dis.151:761(1985)。このような遺伝子 型抗体を生成する技法はよく知られており、例えば次の文献で例が示されている :Grych et al.,Nature 316:74(1985); MacNamara et al.,Science 226:1325(19 84);and Uytdehaag et al.,J.Immunol.1 34:1225(1985)。これらの抗遺伝子型抗体は、HTLV感染の治療 や、HTLV抗原の免疫原性領域の解明に有用かもしれない。D.形質転換 形質転換はポリヌクレオチドを宿主細胞に導入する方法として知られている任 意の方法によって行ってよい。これにはポリヌクレオチドをウイルスの中にパッ ケージングする方法、宿主細胞をウイルスで形質導入する方法、またポリヌクレ オチドを直接摂取する方法などがある。選択する形質転換法は、形質転換する宿 主に依存している。直接摂取による細菌の形質転換では、一般に塩化カルシウム または塩化ルビジウムによる処理を行う。Cohen,Proc.Narl.A cad.Sci.USA 69:2110(1972)。直接摂取によるイース ト菌形質転換は、Graham et al.,Virology 52:52 6(1978)のリン酸カルシウム沈殿法またはその修正法によって実施するこ とができるだろう。E.ベクターの構築 ベクターの構築には、よく知られた方法を使用する。一般に、適切な制限酵素 を、市販されているこれらの酵素のメーカーが指定している条件下で処理するこ とによって、部位特異的なDNA分裂を行う。通常、約1マイクログラム(μg )のプラスミドまたはDNAシーケンスを、約20μlの緩衝液の中で、37℃ で1〜2時間培養することにより、1〜10単位の酵素によって分裂させる。制 限酵素による培養後、蛋白質をフェノール/クロロホルム抽出によって除去し、 エタノールによる沈殿によってDNAを回収する。分裂した断片は、当業者がよ く知っている方法に従って、ポリアクリルアミドまたはアガロースゲルによる電 気泳動法を用いて分離することができる。 付着性の末端開裂断片は、混合物に存在する適切なデオキシヌクレオチドトリ ホスフェート(dNTPs)が存在するとき大腸菌DNAポリメラーゼ1(Kl enow)を使えば末端平滑化され得る。S1ヌクレアーゼによる処理を使用す ることもでき、一本鎖DNAの任意部分が加水分解する。 連結はT4 DNAリガーゼ及びATPを用い、標準的な緩衝液と温度条件を 用いて実施する。付着性の末端連結は、平滑 末端連結よりも、必要となるATP及びリガーゼが少ない。連結混合物の一部と してベクター断片を使用する場合、5’−燐酸塩を除去し、ベクターの再連結を 防止するため、ベクター断片は細菌のアルカリホスファターゼ(BAP)または 牛腸アルカリホスファターゼを使って処理することがある。或いは、連結を防止 するために、不要な断片の制限酵素消化を使うことができる。連結混合物は大腸 菌のような適切なクローン化宿主に形質転換し、抗生物質耐性のような方法によ って、うまく形質転換したものを選択し、次に正しい構造についてスクリーニン グする。F.所望のDNAシーケンスの構築 合成オリゴヌクレオチドは、Warner,DNA 3:401(1984) に説明されているような自動オリゴヌクレオチド合成装置を用いて調製してもよ い。希望すれば、反応の標準条件を用いて32P−ATPの存在下でポリヌクレオ チドキナーゼによって処理することにより、合成鎖に32Pの標識を付けてもよい 。ゲノムまたはcDNAライブラリから分離したものを含むDNAシーケンスは 、Zoller,Nucleic Acids Res.10:6487(19 82) に説明されているような部位指向突然変異生成を含む既知の方法によって修飾し てもよい。簡単に言えば、修飾するDNAを一本鎖シーケンスとしてファージに パッケージングし、修飾するDNA部分を補足する合成オリゴヌクレオチドをプ ライマーとして用い、希望する修飾を自身のシーケンスに含め、DNAポリメラ ーゼによって二本鎖DNAに変換する。ファージの各鎖の複製を含む形質転換細 菌の培養物を寒天培地に植えつけ、プラクを得る。理論的には新しいプラクの5 0%に突然変異したシーケンスを持つファージが含まれており、残りの50%に はオリジナルのシーケンスが含まれているはずである。正しい鎖を用いたハイブ リダイゼーションにとって適切な温度と条件を用いて、但し未修飾のシーケンス は用いずに、プラクの複製を標識した合成プローブにハイブリダイゼーションす る。ハイブリダイゼーションによって同定したシーケンスを回収し、クローン化 する。G.構築及びシーケンスの確認 標準的なベクター構築の場合、連結混合物は大腸菌種XL−1Blueまたは その他の適切な宿主に形質転換され、うまく形質転換したものは、抗生物質耐性 またはその他のマーカーに よって選択する。次に、通常はClewell et al.,J.Bacte riol.110:667(1972)が報告したクロラムフェニコール増幅の後に 行う、Clewell et al.,Proc.Natl.Acad.Sci .USA 62:1159(1969)の方法に従い、形質転換したものからプ ラスミドを調製する。DNAは通常、制限酵素分析及び(または)シーケンシン グによって分離し、分析する。シーケンシングは、Sanger et al. ,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:5463(1977 )(この方法についてはMessing et al.,Nucleic Ac id Res.9:309(1981)にも説明されている)のよく知られたジ デオキシ法、またはMaxam et al.,Methods in Enz ymology 65:499(1980)の方法によって行うことができる。 GCが多い部分で時々観察されるバンド圧縮という問題は、Barr et a l.,Biotechniques 4:428(1986)が報告した方法に 従って、T−デアゾグアノシンを使って克服する。 次に本発明について例を用いて説明する。これは限定はされ ないが発明の精神と範囲を示すことを意図する。実施例 実施例1 組換えHTLV−I及びHTLV−II抗原の調製及び発現 A.HTLV−I抗原の調製 総量1mlのリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中で106細胞を15分間沸 騰させることによってHUT102.B2細胞から全核酸を単離した。典型的に は、各PCR増幅に10μlを使用した。HUT102.B2細胞系は、HUT 10(ATCC寄託番号TIB162、American Type Cult ure Collection,10231 Parklawn Drive, Rockville,MD 20852)のサブクローンである。 i.p24抗原の調製 図1に示すように、このコアタンパク質の全コーディング領域に隣接するプラ イマー(配列1及び2)を設計した。クローニングを容易にするために、5’プ ライマー(配列1)にEcoRI部位を付加し、3’プライマー(配列2)にB amHI部位を組み込んだ。翻訳終了を可能にするために3’プラ イマー(配列2)に人工終止コドン(TAG)も付加した。これらのプライマー を使用すると、657bpのフラグメントが増幅されたので、このフラグメント を次に制限酵素EcoRI及びBamHIを用いてCKS発現ベクターpJO2 01に結合させた。EcoRI部位は、完全形(intact)のp24遺伝子 (配列3)の直前のCKSタンパク質のアミノ酸番号245及び246のGlu Pheに翻訳された。このプラスミドをp24ICKSと命名した。 ii.gp21抗原の調製 図2に示すように、このエンベロープタンパク質の全コーディング領域に隣接 するプライマー(配列4及び5)を設計した。gp46と21eとの接合部にB amHI部位が既に存在していたので、5’プライマー(配列4)に人工制限部 位を含ませなかった。しかしながら、3’プライマー(配列5)にはHinDI II部位と終止コドンとを組み込んだ。これらのプライマーを使用すると、54 6塩基対のフラグメントが増幅された。BamHI及びHinDIII制限部位 を用いてCKS発現ベクターpJO201に結合させた。この手順で、全gp2 1タンパク質(配列6)がCKSタンパク質のアミノ酸番号252 及び253(図2参照)に融合し、プラスミドpSN784が得られた。 このgp21タンパク質の発現は適格なレベルに到達していないことが判明し た。しかしながら、疎水性N末端の最初の17個のアミノ酸の除去によって発現 レベルが劇的に向上することが判明した。この切除は、制限酵素EcoRI(こ の部位はpJO201のポリリンカーに存在する)及びNcoIを用いて行った 。再結合に先立って、オーバーハングしている付着末端をDNAポリメラーゼ( クレノウフラグメント)の付加によって埋め戻した。この結果として、gp21 のN末端から17個のアミノ酸が除去され、更に、pJO201のポリリンカー から8個のアミノ酸が除去され、プラスミドp21ICKSが得られた。 iii.gp46抗原の調製 図3に示すように、このエンベロープタンパク質のC末端側の半鎖に隣接する プライマー(配列7及び8)を設計した。5’プライマー(配列7)はgp46 の非反復SalI制限部位を使用し、3’プライマー(配列8)は終止コドンと HinDIII部位との双方を含んでいた。pJO201発現ベクター には2個のSalI制限部位が存在していたので、pJO201ポリリンカーと 適正に位置合わせできるように5’プライマー(配列7)に追加のXbaI部位 を組み込んだ。増幅した459塩基対のgp46フラグメントをXbaI及びH inDIIIで消化し、これらの部位でpJO201に結合させ、CKSのアミ ノ酸253に融合させた。このプラスミドをp46ICKS(配列9)と命名し た。 B.HTLV−II抗原の調製 総量1mlのリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中で106細胞を15分間沸 騰させることによってHTLV−II Wil−NRA細胞(ATCC寄託番号 CLR11580、参照によって本発明に含まれると前述した1993年7月1 日出願の米国特許出願第08/086,415号に開示)から全核酸を単離した 。典型的には、各PCR増幅に10μlの細胞を使用した。 i.p24抗原の調製 図4に示すように、このコアタンパク質の全コーディング領域に隣接するプラ イマー(配列10及び11)を設計した。クローニングを容易にするために、5 ’プライマー(配列10) にEcoRI部位を付加し、3’プライマー(配列11)にBamHI部位を組 み込んだ。翻訳終了を可能にするために3’プライマー(配列11)に終止コド ン(TAG)も付加した。これらのプライマーを使用すると、657bpのフラ グメントが増幅されたので、このフラグメントを次に制限酵素EcoRI及びB amHIを用いてCKS発現ベクターpJO201に結合させた。EcoRI部 位は、完全形のp24遺伝子(配列12)の直前のCKSタンパク質のアミノ酸 番号245及び246のGlu Pheに翻訳された。このプラスミドをp24 IICKSと命名した。 ii.gp21抗原の調製 疎水性N末端を切除するために使用できる非反復制限部位がこの遺伝子には存 在しなかったので、先端が欠失した形態のHTLV−Iのgp21と同じ場所で 増幅を開始させる5’プライマー(配列13)を作製した。この手順を図5に示 す。この場合にも、EcoRI部位はこの5’プライマー(配列13)に含まれ ており、BamHI部位(終止コドンを含む)は3’プライマー(配列14)に 組み込まれた。これらのプライマーは510塩基対のフラグメント(配列15) を増幅させ、この フラグメントをpJO201のEcoRI及びBamHI部位に結合させると、 このエンベロープタンパク質はアミノ酸245及び246でCKSに融合した。 このプラスミドをp21IICKSと命名した(図5参照)。 C.HTLV−I/II組換え抗原構築物による大腸菌株の増殖及び誘発 組換え抗原構築物を含む大腸菌の一夜播種培養物(XL1 Blue、Str atagene,La Jolla Ca.から入手可能)を、5μg/mlの テトラサイクリン−HCl及び100μg/mlのナトリウムアンピシリンを補 充した500mlの滅菌Excell Terrificブイヨン(Sigma Chemical Corp.,St.Louis Mo.から入手可能)中 で調製し、37℃の軌道旋回型振盪インキュベータに配置した。播種培養物から 100mlの接種物を、100μg/mlのナトリウムアンピシリンを補充した 1リットルの滅菌Excell Terrificブイヨンを収容したフラスコ に移し、培養物が中期対数増殖期に達するまで37℃でインキュベートした。次 に、培養物を1mMのITPG(イソプロピルチオガラクトシド)によって37 ℃で 3時間誘発した。誘発期間の終了後、細胞を遠心によってペレット化して収集し た。ペレット化した細胞を以後の処理まで−70℃で保存した。 D.大腸菌中で産生された可溶性組換えHTLV−I/II抗原(即ち、HTL V−I p24及びHTLV−II p24)の単離 前項の実施例1(C)に記載の手順で調製した凍結大腸菌細胞を、50mMの トリス(トリス〔ヒドロキシメチル〕アミノメタン)pH8、10mMのNa EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム)、150mMのNaCl( 塩化ナトリウム)、1mMのPMSF(フェニルメチルスルフォニルフルオリド )及び1μMのペプスタチンAから成る低温の溶菌バッファに均質化(Virt us Company Inc.,Gardiner,N.Y.)によって再懸 濁させた。リゾチーム(Sigma Chemical Co.,St.Lou is,MO)を処理細胞1グラムあたり1.3mgの濃度でホモジネートに添加 した。ホモジネートを氷上で30分間インキュベートした。トリトンX−100 (登録商標)(SigmaChemical Co.,St.Louis,MO から入手 可能)をホモジネートに最終濃度0.1%v/vで添加して細胞を溶解した。D NアーゼI(デオキシリボヌクレアーゼI、Sigma Chemical C o.,St.Louis,MO)を20単位/mlの最終濃度で添加し、ホモジ ネートを37℃で30分間インキュベートした。ホモジネートを遠心によって清 澄化した。清澄化したホモジネート中の可溶性p24抗原を20%〜35%飽和 の硫安(Scientific Products Division,Bax ter Diagnostics Inc.,McGaw Pk.,IL.)分 画によって沈殿させた。沈殿したタンパク質を遠心によってペレット化した。ペ レット化したタンパク質を50mMのトリス pH8、50mMのNaClに再 懸濁させ、クロマトグラフィーで精製するまで4℃で保存した。 E.大腸菌中の不溶性封入体として産生された組換えHTLV−I/II抗原( 即ちHTLV−I gp46、gp21及びHTLV−II gp21)の単離 及び可溶化 上記の実施例1(C)に記載の手順で調製した凍結大腸菌細胞を50mMのト リス pH8、10mMのNa EDTA、150mMのNaCl、8%(w/ v)のショ糖、5%のトリ トンX−100(登録商標)(v/v)、1mMのPMSF及び1μMのペプス タチンAから成る低温の溶菌バッファに均質化によって再葱濁させた。処理細胞 1グラムあたり1.3mgの濃度でリゾチームをホモジネートに添加し、ホモジ ネートを氷上で30分間インキュベートして細胞を溶解した。遠心によって可溶 性タンパク質から封入体を分離した。これらのペレット化した封入体を、(1) 溶菌バッファ、(2)10mMのNa EDTA pH8、30%(w/v)シ ョ糖、及び、(3)水を順次に用いて洗浄し、ペレット化した。洗浄した封入体 を50mMのトリス pH8、10mMのNa EDTA、150mMのNaC l及び3Mの尿素に再懸濁させ、氷上で1時間インキュベートした。次に、遠心 によって可溶化タンパク質から封入体を分離した。ペレット化した封入体は7M のグアニジン−HCl、50mMのトリス pH8、0.1%(v/v)のベー タメルカプトエタノール(BME)中に4℃で一夜維持することによって完全に 可溶化した。可溶化した組換え抗原を遠心によって清澄化し、0.2μmのフィ ルターに通し、クロマトグラフィーによって精製するまで−20℃以下で保存し た。 F.組換えHTLV−I及びHTLV−II抗原のクロマトグラフィーによる精 i.HTLV−I及びHTLV−IIのp24抗原 可溶性の組換えHTLV−I及びHTLV−IIのp24抗原(夫々、配列3 及び12)を以下のごとき2段階方法によって精製した。硫安分画したタンパク 質をカチオン交換カラム(Pharmacia Biotech Inc.,P iscataway,N.J.から入手可能なS−セファロース)に充填し、5 0mMのトリス pH8で平衡させた。カチオン交換マトリックスに結合しない タンパク質を収集し、アニオン交換カラム(Pharmacia Biotec h Inc.,Piscataway,N.J.から入手可能なQ−セファロー ス)に充填し、50mMのトリス pH8で平衡させた。0−1MのNaCl勾 配を用いてアニオン交換カラムからタンパク質を溶出させた。SDS−ポリアク リルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を使用して画分を分析した。組換 えp24抗原(配列3及び12)を含む画分をプールし、次いでカットオフ分子 量10,000のスピンフイルター(Amicon Inc.,Beverle y,MA)を用いた限外濾過によっ て濃縮した。プールした画分を4%SDS及び5%BMEによって100℃で5 分間処理した。熱処理した組換えHTLV−I及びHTLV−IIのp24抗原 (夫々、配列3及び12)を、25mMのトリス pH8.0、0.15MのN aCl、0.1%(v/v)のBME、0.1%のSDS(w/v)で平衡させ たSephacryl S−300(Pharmacia Biotech I nc.,Piscataway,N.J.)カラムでサイズ排除クロマトグラフ ィーによって更に精製した。SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を使用し て画分を分析した。精製した組換えp24抗原を含む画分をプールし、0.2μ mのフィルターに通し、−70℃で保存した。 ii.HTLV−I gp46、HTLV−I gp21及びHTLV−II gp21抗原 不溶性のHTLV組換え抗原HTLV−I gp46(配列9)、HTLV−I gp21(配列6)または HTLV−II gp21(配列15)を以下の2段 階方法で精製した。不溶性抗原のグアニジン−HCl抽出物を、50mMのトリ ス pH8、8Mの尿素及び0.1%(v/v)のBMEで平衡させたSeph acryl S−300カラムでサイズ排除クロマトグラ フィーによって精製した。SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を使用して 画分を分析した。HTLV組換え抗原を含む画分をプールし、次いで限外濾過に よって濃縮した。プールした画分を4%のSDS(w/v)及び5%のBME( w/v)によって室温で3時間処理した。SDS処理した組換え抗原を、25m Mのトリス pH8、0.15MのNaCl、0.1%v/vのBME、0.1 %(w/v)のSDSで平衡させたSephacryl S−300カラムでサ イズ排除クロマトグラフィーによって更に精製した。SDS−ポリアクリルアミ ドゲル電気泳動を使用して画分を分析した。精製したHTLV組換え抗原を含む 画分をプールし、0.2μmのフィルターに通し、−70℃で保存した。 実施例2ニトロセルロース上のHTLV−I及び/またはHTLV−IIに対する抗体の 検出 A.試薬 実施例1に記載の手順で調製した精製HTLV組換え抗原を、当業界で公知の 以下のような手順によってニトロセルロース固体支持体にコートした。簡単に説 明すると、HTLV組換え抗 原(表1参照)であるHTLV−I p24(配列3)、HTLV−II p2 4(配列12)、HTLV−I gp46(配列9)、HTLV−I gp21 (配列6)及びHTLV−II gp21(配列15)またはヒトIgG(Si gma Chemical Co.,St.Louis,MOから入手可能)を 個々に、50mMのMopso(3−〔N−モルフォリノ〕−2−ヒドロキシ− プロパンスルホン酸)pH7に希釈し、スロットブロット装置(Integra ted Separation Systems,Hyde Park,MAか ら入手可能)を介して0.45μmのニトロセルロースシート(Biorad Laboratories,Hercules,CAから入手可能)に室温で6 0分間接触させた。ニトロセルロース膜を先ずPBSで洗浄し、次いで5%w/ vのNFDM(脱脂ドライミルク)を含むPBSでブロックした。膜を乾燥させ 、ストリップに裁断した(図8参照)。 アルカリ性ホスファターゼ(Sigma Chemical Co.,St. Louis,MOから入手可能)によって標識したヤギ抗−ヒトIgG抗体と基 質NBT/BCIP(Sigma Chemical Co.,St.Loui s,MOか ら入手可能)とを使用して、免疫反応性ニトロセルロースブロットを染色した。B.方法 3mlのサンプル希釈用バッファ(5%w/vのNFDM及び10%v/vの 熱失活ヤギ血清を加えたPBS)にストリップを添加した。30マイクロリット ル(30μl)の試験サンプルを各ストリップに添加し、室温で16〜20時間 インキュベートした。ストリップを0.025%のトゥイーン−20(登録商標 )(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MOから入手 可能)を含むPBSによって洗浄した。サンプル希釈用バッファに希釈した3m lの結合体(アルカリ性ホスファターゼで標識したヤギ抗−ヒトIgG抗体)を ストリップに添加し、室温で60分間インキュベートした。0.025%のトゥ イーン−20(登録商標)を含むPBSでストリップを再度洗浄した。ストリッ プを2mlのNBT/BCIPホスファターゼ基質に室温で15分間接触させる ことによって、ニトロセルロースに固定化されたヤギ抗−ヒトアルカリ性ホスフ ァターゼ結合体の量を不溶性青色沈殿物の沈殿によって測定した。2mlの1M の酢酸ナトリウムバッファpH4で反応を停止させた。次にストリップを蒸留水 ですすぎ、室温で乾燥した。 C.結果 上記の本発明の方法を用い、非希釈血漿及び希釈血漿の25のサンプルから成 る試験パネルを試験した。試験パネルは、HTLV−I陽性が確認された7サン プル、HTLV−II陽性が確認された8サンプル及び5つの陰性サンプルを含 んでいた。HTLV陽性の20の試験サンプルのうちの17サンプルはSero logicals,Specialty Products,780 Park N.Blvd.,Clarkston,GA30021から得られたものであ る。得られた全部のサンプルがウェスタンブロット、RIPA及びPCRの併用 によって陽性であることが確認された。残りの3つの陽性サンプルは、Abbo tt Laboratoriesで試験しウェスタンブロット、RIPA及びP CRの併用によって陽性であることが確認されたドナーサンプル(2)または異 性パートナー試験サンプル(1)であった。5つの血清陰性サンプルは社内研究 室から得られた。 本文中に記載のイムノ−スロットブロットアッセイは、20サンプルから成る 抗体陽性サンプルパネルのうちの20サンプルを検出した(100%)。血清陽 性サンプルの各々は、少なくとも1つのgag遺伝子産物(HTLV−1 p2 4〔配列3〕)及び/またはHTLV−II p24〔配列12〕)及び1つのenv 遺伝子産物(HTLV−I gp21〔配列6〕及び/またはHTLV− I gp46〔配列9〕及び/またはHTLV−II gp12〔配列15〕) に反応した。5つの陰性サンプルは、ストリップにコートされた組換えHTLV 抗原に非反応性であった(図6参照)。これらのデータを更に表2に示す。実施例3ELISAによるHTLV−I及び/またはHTLV−IIに対する抗体の検出 A.試薬 当業界で公知の以下のような手順を用いてHTLV−I及び/またはHTLV −IIに対する抗体を捕獲するために、先行実施例で記載の手順で調製した精製 HTLV組換え抗原をポリスチレン微粒子固体支持体(Seradyn,Tnd ianapolis,INから入手可能)にコートした。この実施例に使用した 微粒子に、組換えHTLV−I p24〔配列3〕、HTLV−II p24〔 配列12〕、HTLV−I gp46〔配列9〕、HTLV−I gp21〔配 列6〕またはHTLV−II gp21〔配列15〕をコートした。簡単に説明す ると、0.5μmのポリスチレン微粒子を蒸留水で洗浄した。固体分1%の洗浄 した微粒子をPBS pH7.4中の200μg/mlの組換え抗原と共に室温 で一夜インキュベートした。微粒子をPBSで洗浄し、次いで微粒子希釈剤(6 5mMのトリス pH8、100mMのNaCl、0.4Mのショ糖及び0.2 %w/vのナトリウアジド)に固体分1%に再 懸濁させた。微粒子を30%(v/v)の熱失活ヤギ血清と共に微粒子希釈剤に 希釈し、使用前に4℃で一夜インキュベートした。 B.方法 血漿サンプルをサンプル希釈用MEIAバッファで1:10または1:20に 希釈し、市販のバッファ及び指示試薬(Abbott Laboratorie s,Abbott Park,ILから入手可能)を本文で指示した以外は製造 業者の指示通りに用いてIMx(登録商標)アッセイフォーマットで処理した。 簡単に説明すると、15μlの希釈試験サンプルを115μlのMEIAバッフ ァで吸引し、100μlのコートされた微粒子と希釈剤(先行実施例に記載のご とく調製)中で混合し、37℃でインキュベートした。洗浄後、60μlのヤギ 抗−ヒトアルカリ性ホスファターゼ結合体を微粒子に添加した。固定化されたヤ ギ抗−ヒトアルカリホスファターゼ結合体の量を蛍光性基質試薬4−メチルウン ベリフェリルホスフェート(MUP)の代謝回転によって定量した。 C.結果 前述したこの実施例の方法を用いて21サンプルから成る試 験パネルを試験した。試験パネルはHTLV−I及びHTLV−IIの非希釈サ ンプル及び希釈サンプルを含んでいた。パネルは、HTLV−I陽性が確認され た7サンプル、HTLV−II陽性が確認された8サンプル及び1つの陰性サン プルを含んでいた。個々の組換え抗原の各々を固体分0.1%の最終濃度で微粒 子にコートし、アッセイ実施に先立ってサンプル希釈用MEIAバッファで1: 10に希釈した試験サンプルと共に試験した。HTLV−IまたはHTLV−I Iのコンビネーションアッセイの場合には、微粒子を等しい割合で混合した。( 1)HTLV−Iコンビネーションアッセイでは、p24(配列3)、gp46 (配列9)及びgp21(配列6)の各々を固体分0.1%とし、合計で固体分 0.3%として微粒子にコートした;(2)HTLV−IIコンビネーションア ッセイでは、p24(配列12)及びgp21(配列15)の各々を固体分0. 1%とし、合計で固体分0.2%として微粒子にコートした。コンビネーション アッセイでは、試験に先立ってサンプルをサンプル希釈用MEIAバッファで1 :20に希釈した。陽性対陰性のカットオフ比が2であるサンプルは反応性であ ると判断した。 本発明のHTLV−I p24組換え抗原(配列3)をコートした微粒子は、 図7に示すように、HTLV−I陽性の10サンプルのうちの5サンプル及びH TLV−II陽性の10サンプルのうちの8サンプルを検出し、合計では試験パ ネルの20の陽性サンプルのうちの13サンプルを検出した(65%)。本発明 のHTLV−I gp21組換え抗原(配列6)をコートした微粒子は、図8に 示すように、HTLV−I陽性の10サンプルのうちの10サンプル及びHTL V−II陽性の10サンプルのうちの9サンプルを検出し、合計では試験パネル の20の陽性サンプルのうちの19サンプルを検出した(95%)。本発明のH TLV−I gp46組換え抗原(配列9)をコートした微粒子は、図9に示す ように、HTLV−I陽性の10サンプルのうちの5サンプル及びHTLV−I I陽性の10サンプルのうちの4サンプルを検出し、合計では試験パネルの20 の陽性サンプルのうちの9サンプルを検出した(45%)。本発明のHTLV− II p24組換え抗原(配列12)をコートした微粒子は、図10に示すよう に、HTLV−I陽性の10サンプルのうちの5サンプル及びHTLV−II陽 性の10サンプルのうちの10サンプルを検出し、合計 では試験パネルの20の陽性サンプルのうちの15サンプルを検出した(75% )。本発明のHTLV−II gp21組換え抗原(配列15)をコートした微 粒子は、図11に示すように、HTLV−I陽性の10サンプルのうちの7サン プル及びHTLV−II陽性の10サンプルのうちの9サンプルを検出し、合計 では試験パネルの20の陽性サンプルのうちの16サンプルを検出した(80% )。 HTLV−I p24、HTLV−I gp46及びHTLV−I gp21 の微粒子を用いたHTLV−Iコンビネーションアッセイは、図12に示すよう に、10個のHTLV−I陽性サンプルのうちの10サンプル及び10個のHT LV−II陽性サンプルのうちの8サンプルを検出し、合計では試験パネルの2 0の陽性サンプルのうちの18サンプルを検出した(90%)。このHTLV− Iコンビネーションアッセイは、純(非希釈)血清がHTLV−I陽性を示す8 サンプルのうちの8サンプル及びHTLV−II陽性を示す6サンプルのうちの 5サンプルを検出し、合計では試験パネルの14の陽性サンプルのうちの13サ ンプルを検出した(93%)。 HTLV−II p24及びHTLV−I gp21組換え 抗原を用いたHTLV−IIコンビネーションアッセイは、図13に示すように 、10個のHTLV−I陽性サンプルのうちの5サンプル及び10個のHTLV −II陽性サンプルのうちの9サンプルを検出し、合計では試験パネルの20の 陽性サンプルのうちの14サンプルを検出した(70%)。このHTLV−II コンビネーションアッセイは、純(非希釈)血清がHTLV−I陽性を示す8サ ンプルのうちの5サンプル及びHTLV−II陽性を示す6サンプルのうちの6 サンプルを検出し、合計では試験パネルの14の陽性サンプルのうちの11サン プルを検出した(79%)。これらのデータを表3にまとめる。 本文中に記載のプラスミドはブダペスト条約の規約に従って1995年 にAmerican Type Culture Collection,1 2301 Parklawn Drive,Rockville,MD 208 31,USAに寄託され、寄託日から30年間、または、最終寄託要求後5年間 、または、米国特許の権利有効期間のうちの最も長い期間にわたって維持される であろう。これらの寄託プラスミド及び本文中に記載の他の任意の寄託物質は、 本文の教示に基づいて本発明を実施するときに好都合な例として示しただけで あり、必すしもこれらを使用しなくてもよい。寄託されたすべての物質中のHT LV配列は参照によって本発明に含まれるものとする。プラスミド p24IC KSはATCC受託番号 、プラスミドp21ICKSはATCC受託番 号 、プラスミドp46ICKSはQTCC受託番号 、プラスミ ドp24IICKSはATCC受託番号及びプラスミドp21IICKSはAT CC受託番号で受託された。 本文中に例示した本発明の特定実施態様の他の変形及び変更は当業者に明らかで あろう。従って、本発明は添付の請求の範囲によって限定されることを理解され たい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヒツクマン,キース・アール アメリカ合衆国、イリノイ・60060、マン デレイン、サウス・プレーリー・アベニユ ー・524 (72)発明者 シー,ジエシー・ダブリユ アメリカ合衆国、イリノイ・60045、レイ ク・フオレスト、エツジウツド・ロード・ 1415 (72)発明者 サーニー,マイケル・ビイ アメリカ合衆国、イリノイ・60048、リバ テイビル、バツキンガム・プレイス・600 (72)発明者 デイベア,スシル・ジー アメリカ合衆国、イリノイ・60062、ノー スブルツク、フラーンスワース・レイン・ 2492

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.試験サンプル中のHTLV−I及び/またはHTLV−IIに対する抗体の 存在又は量を検出するアッセイであって、 a.少なくとも1種の組換えHTLV−I env抗原及び/またはHTLV −II env抗原と、少なくとも1種の組換えHTLV−I gag抗原及び /またはHTLV−IIgag抗原とを含む固相に付着させた捕獲試薬と試験サ ンプルとを接触させ、前記捕獲試薬と試験サンプルとを抗原/抗体複合体を形成 するに十分な条件下で所定時間インキュベートする段階と、 b.シグナル発生化合物によって標識した組換えHTLV−I env抗原及 び/またはHTLV−II env抗原から成る第一指示試薬とシグナル発生化 合物によって標識した組換えHTLV−I gag抗原及び/またはHTLV− IIgag抗原から成る第二指示試薬とを前記抗原/抗体複合体と接触させ、前 記複合体と第一指示試薬及び第二指示試薬とを、抗原/抗体/第一指示試薬複合 体及び/または抗原/抗体/第二指示試薬複合体を形成するに十分な条件下で所 定時間インキ ュベートする段階と、 c.発生したシグナルを検出することによって試験サンプル中のHTLV−I env抗体及び/またはHTLV−II env抗体、及び/またはHTLV −I gag抗体及び/またはHTLV−II gag抗体の存在を判定する段 階とから成るアッセイ。 2.第一捕獲試薬が、組換えHTLV−I gp46抗原、HTLV−I gp 21抗原、HTLV−II gp21抗原及びその任意の組合せから成るグルー プから選択されることを特徴とする請求項1に記載のアッセイ。 3.前記第二捕獲試薬が、HTLV−I p24及びHTLV−II p24か ら成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載のアッセイ。 4.第一捕獲試薬が、HTLV−I gp46、HTLV−Igp21、HTL V−II gp21及びその任意の組合せから成るグループから選択され、第二 捕獲試薬が、組換えHTLV−I p24、HTLV−II p24及びその任 意の組合せから成るグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の アッセイ。 5.組換えHTLV−I gp46が配列番号9であることを特徴とする請求項 2に記載のアッセイ。 6.組換えHTLV−I gp21が配列番号6であることを特徴とする請求項 2に記載のアッセイ。 7.組換えHTLV−II gp21が配列番号15であることを特徴とする請 求項2に記載のアッセイ。 8.第二捕獲試薬が配列番号3であることを特徴とする請求項3に記載のアッセ イ。 9.第二捕獲試薬が配列番号12であることを特徴とする請求項3に記載のアッ セイ。 10.第一捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I gp46(配列番号9)、組 換え抗原HTLV−I gp21(配列番号6)、または、組換え抗原HTLV −II gp21(配列番号15)及びその任意の組合せであり、第二捕獲試薬 が、組換え抗原HTLV−I p24(配列番号3)または組換え抗原HTLV −II p24(配列番号12)及びその任意の組合せであることを特徴とする 請求項4に記載のアッセイ。 11.試験サンプル中のHTLV−I及び/またはHTLV−IIに対する抗体 の存在又は量を検出するアッセイであって、 a.組換えHTLV−I env抗原及び/またはHTLV−II env抗 原から成る固相に付着させた第一捕獲試薬と試験サンプルの第一アリコートとを 接触させ、HTLV−Igag抗原及び/またはHTLV−II gag抗原を 含むポリペプチドから成る固相に付着させた第二捕獲試薬と試験サンプルの第二 アリコートとを接触させ、ここで前記接触を第一捕獲試薬/試験サンプル複合体 及び/または第二捕獲試薬/試験サンプル複合体を形成するに十分な条件下で所 定時間維持する段階と、 b.シグナル発生化合物によって標識した抗−ヒトIgG抗体から成る指示試 薬と第一捕獲試薬/試験サンプル複合体及び第二捕獲試薬/試験サンプル複合体 とを接触させ、第一捕獲試薬/試験サンプル/指示試薬複合体及び/または第二 捕獲試薬/試験サンプル/指示試薬複合体を形成するに十分な条件下で所定時間 インキュベートする段階と、 c.発生した測定可能シグナルを検出することによって試験サンプル中のHT LV−I env抗体及び/またはHTLV−II env抗体、及び/または HTLV−I gag抗体及び/またはHTLV−II gag抗体の存在を判 定する段 階とから成るアッセイ。 12.第一捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I gp46、組換え抗原HTL V−I gp21、組換え抗原HTLV−IIgp21及びその任意の組合せか ら成るグループから選択されることを特徴とする請求項11に記載のアッセイ。 13.前記第二捕獲試薬が、HTLV−I p24及びHTLV−II p24 から成るグループから選択されることを特徴とする請求項11に記載のアッセイ 。 14.第一捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I gp46(配列番号9)、組 換え抗原HTLV−I gp21(配列番号6)、または、組換え抗原HTLV −II gp21(配列番号15)及びその任意の組合せであり、第二捕獲試薬 が、組換え抗原HTLV−I p24(配列番号3)または組換え抗原HTLV −II p24(配列番号12)及びその任意の組合せであることを特徴とする 請求項11に記載のアッセイ。 15.組換え抗原HTLV−I gp46が配列番号9であることを特徴とする 請求項12に記載のアッセイ。 16.組換え抗原HTLV−I gp21が配列番号6であることを特徴とする 請求項12に記載のアッセイ。 17.組換え抗原HTLV−II gp21が配列番号15であることを特徴と する請求項12に記載のアッセイ。 18.第二捕獲試薬が組換え抗原HTLV−I p24(配列番号3)であるこ とを特徴とする請求項13に記載のアッセイ。 19.第二捕獲試薬が組換え抗原HTLV−II p24(配列番号12)であ ることを特徴とする請求項13に記載のアッセイ。 20.第一捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I gp46(配列番号9)、組換 え抗原HTLV−I gp21(配列番号6)、または、組換え抗原HTLV− II gp21(配列番号15)及びその任意の組合せであり、第二捕獲試薬が 、組換え抗原HTLV−I p24(配列番号3)または組換え抗原HTLV− II p24(配列番号12)及びその任意の組合せであることを特徴とする請 求項14に記載のアッセイ。 21.試験サンプル中のHTLV−I及び/またはHTLV−IIの存在又は量 を判定する試験キットであって、 a.固相に付着した組換えHTLV−I env抗原及び/またはHTLV− II env抗原から成る第一捕獲試薬を収容している容器と、 b.固相に付着した組換えHTLV−I gag抗原及び/またはHTLV− II gag抗原から成る第二捕獲試薬を収容している容器とから成る試験キッ ト。 22.第一捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I gp46、HTLV−I g p21、HTLV−II gp21及びその任意の組合せから成るグループから 選択されることを特徴とする請求項21に記載の試験キット。 23.第二捕獲試薬が、組換え抗原HTLV−I p24及びHTLV−II p24から成るグループから選択されることを特徴とする請求項22に記載の試 験キット。 24.第一捕獲試薬の組換え抗原が、配列番号9、配列番号6及び配列番号15 から成るグループから選択されることを特徴とする請求項22に記載の試験キッ ト。 25.第二捕獲試薬の組換え抗原が、配列番号3及び配列番号12から成るグル ープから選択されることを特徴とする請求項22に記載の試験キット。 26.ATCC寄託番号のプラスミドp24ICKS。 27.ATCC寄託番号のプラスミドp46ICKS。 28.ATCC寄託番号のプラスミドp24IICKS。 29.ATCC寄託番号のプラスミドp21IICKS。 30.ATCC寄託番号のプラスミドp21ICKS。
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