JP2001509016A - 喫煙物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 この発明は、共軸の喫煙物品、特に、喫煙に適した材料の共軸タバコロッドを有する紙巻きタバコに関する。この共軸タバコロッドは、喫煙に適した材料を収納して被覆材で覆われた内部ロッドと、可燃性又は熱的に分解可能な材料を収納して内部ロッドの被覆材を取り囲む外部ロッドと、この外部ロッドを覆う被覆材を備えている。外部ロッドに収められる可燃性又は熱的に分解可能な材料は、シミ形成物質を全く含まないか、僅少量でしか含まない。そして、内部ロッドと外部ロッドのそれぞれの被覆材は、シミ形成物質を外部ロッドの被覆材の外側に実質的に進出させることがない。従って、シミが発生する傾向の少ない紙巻きタバコを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 喫煙物品 本発明は喫煙物品に関するものであって、さらに詳しくはシミの発生が少なく 、副流塩の発生も少ない喫煙物品に係る。 紙巻きタバコを長期間貯蔵していると、巻紙に変色したシミが発生することが ある。このようなシミは、刻みタバコ材料などで例示される喫煙に適した材料の 内部又は表面に存在するある特定な物質が、時間の経過と共に徐々に巻紙の外表 面に染み出すことが原因であって、シミの発生は紙巻きタバコの見た目を悪くす る。 紙巻きタバコを喫煙した際に発生する煙は、典型的には、主流煙と副流煙に分 けられる。副流煙はフィルターを介して喫煙者の口に供給されることがない煙で あり、刻みタバコ材料が無駄に燃焼することで発生する煙である。従って、煙を 四囲に放出しないと言う観点からも、紙巻きタバコを喫煙した時に発生する副流 煙をできるだけ少なくすることが好ましい。 本発明の目的は、巻紙へのシミの発生が少なく、しかも喫煙に際しては従来品 よりも副流煙の生成が少ない紙巻きタバコを提供することにあって、この目的は 請求の範囲第１項に記載した要件を備えた紙巻きタバコで達成される。 すなわち、本発明の紙巻きタバコは、 (a)喫煙に適した材料が収納された内部ロッドと、 (b)この内部ロッドの外周を覆う内側被覆材と、 (c)可燃性又は熱的に分解可能な材料が収納され、内側被覆材で覆われた 前記内部ロッドを取り囲む外部ロッドと、 (d)この外部ロッドの外周を覆う外側被覆材と で構成された共軸のタバコロッドを有し、(e)前記外部ロッド内に収めた可燃性 又は熱的に分解可能な材料は、シミ形成物質を全く含まないか、僅少量でしか含 まず、(f)前記した内部ロッドを覆う内側被覆材と、外部ロッドと、これを覆う 外側被覆材とが、内部ロッドに存在するシミ形成物質の外側被覆材への滲出を防 止す る構成にある。 本発明に係る紙巻きタバコは、上記のように、内部ロッドと外部ロッドとで構 成される同軸のタバコロッドを備えている。内部ロッドは喫煙に適した材料の充 填層であって、その周囲は内側被覆材で覆われている。内側被覆材を介して内部 ロッドと隣接する外部ロッドは、可燃性の材料又は熱的に破壊もしくは分解する 材料の充填層であって、その周囲は外側被覆材で取り囲まれている。外部ロッド に収納ないしは充填される上記の材料は、シミ形成物質を全く含んでいないか、 少量でしか含んでいない。内部ロッドを取り囲む３つの層、すなわち、内側被覆 材層と外部ロッドの充填層と、外側被覆材層の３つは、内部ロッドの充填層に存 在するシミ形成物質が、本質的に、外側被覆材の外表面まで滲出するのを防止で きるよう構成されている。この滲出防止は、例えば、内側被覆材にシミ形成物質 を僅少量しか又は全く浸透させない被覆材を使用することによって達成すること ができる。また、内側被覆材と外部ロッドと外側被覆材とを、シミ形成物質の通 過に対する一種の障壁として利用することも可能である。例えば、内側被覆材を 通り抜けたシミ形成物質を外部ロッドで捕捉し、当該物質が外部ロッドを通り抜 けるのを防止すれば、シミ形成物質が外側被覆材まで到達することがない。さら にまた、内側被覆材及び外部ロッドを通過したシミ形成物質が透過できない被覆 材を、外側被覆材に使用することによって、外側被覆材の外表面でのシミの発生 を抑止することができる。 外部ロッドに収納するのに特に適した材料は、例えば、石油エーテルで抽出可 能な物質を極めて低濃度で含有するタバコ材である。これ以外の外部ロッド充填 用材料には、クレー(粘土物質)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、その他のミネラ ル成分が含まれるほか、ミネラル成分の多いタバコ材が含まれる。これらの材料 はいずれもシミを形成することがないか、形成しても僅かであり、しかもこれら の材料はシミ形成物質の内部ロッドから外側被覆材への通り抜けを僅かしか許さ ない。 紙巻きタバコを喫煙する過程では、主として内部ロッド内の喫煙に適した材料 の煙が喫煙者に賞味される。これは内側被覆材と、外部ロッドと、外側被覆材の 特性に由来するものであって、煙が共軸ロッドの内側に保持され、少量の副流煙 だけしか共軸ロッドから漏れ出さないように、上記の３者は設計されている。外 部ロッドには、可燃性の材料又は熱的に分解可能な材料が充填されているので、 外部ロッドは、喫煙の進行に伴って内部ロッドと共に消失するが、この部分から は微粒子相の生成が全くないか、あっても極めて僅かである。 従って、喫煙者に実際に吸われる煙は、共軸紙巻きタバコの内部ロッドから発 生する煙であり、外部ロッドに収めた可燃性材料又は熱的に分解する材料から生 ずる煙成分は、紙巻きタバコの周辺領域（外部ロッド内）を通過する。この煙成 分は喫煙者にとって魅力あるものではないが、喫煙に悪影響を及ぼすものではな く、例えば、紙巻きタバコの味を損なうものでない。この煙成分は、例えば、フ ィルターにて除去することができる。 共軸タバコロッドは、円柱状の内部ロッドと中空円柱状の外部ロッドを、中心 軸が共通するよう配置することで形成させることができる。当業者に既に知られ ているように、２つのロッドの軸方向から見た一方の断面を、楕円形又は矩形と することも可能である。もちろん、これ以外の形状とすることも可能である。し かし、重要なことの一つは、内部ロッドからのシミ形成物質が外側被覆材の外表 面に滲出しないように、内部ロッドが内側被覆材層と外部ロッドの充填層と外側 被覆材層とで完全に囲まれていることであり、重要なことの他の一つは、喫煙に 際して内部ロッドから発生する煙が、少量しか副流煙とならないことである。 つまり、内部ロッドは喫煙者を満足させる芳香ある煙の提供に寄与し、内部ロ ッドの周りに配置された３層、すなわち、内側被覆材層と、外部ロッドの充填層 と、外側被覆材層は、副流煙の発生を抑止ないしは減少させ、シミの発生を抑止 ないしは減少させる役割を果たす。 ケーシング(砂糖、湿潤材及び芳香性化合物などの成分からなり、典型的には 刻み工程前のタバコにかけられるソースを言う)で処理された喫煙に適した材料 、とりわけ、タバコ材は、これを内部ロッドだけに収納ないしは充填することが 好ましい。これらの材料はシミ形成物質を比較的高濃度で含有するからである。 もし、外部ロッドに収納される材料がケーシングを含んでいなければ、内部ロッ ド内の材料に含まれるシミ形成物質は、上記の３層によって内部に掩蔽されるの で、これら３層はシミ形成物質に対する障壁として機能する。 内部ロッド内の材料は、好ましくは、5〜40重量％のケーシングを含有する。 内部ロッド内の材料が、例えば、40重量％のケーシングを含有している場合、ケ ーシングが高濃度であるが故に、共軸の紙巻きタバコを喫煙した時に発生する煙 は、極めて強い方向を伴う。本発明によれば、喫煙者に供給されるのは、主とし て共軸紙巻きタバコの内部ロッドから生ずる煙であり、外部ロッドに充填された 材料は比較的少量の煙しか発生しないので、この共軸紙巻きタバコは、同じ円周 を持つ従来の紙巻きタバコに比較して、喫煙者に賞味される煙が少ない憾みがあ る。しかし、この問題は内部ロッドに収める材料に、比較的高濃度のケーシング を含有させて強い芳香を発生させることで埋め合わせることができる。ケーシン グに通常使用される成分には、例えば、砂糖、ココア、甘草などがある。 内部ロッドにおける材料の充填密度は、２００〜３２０ｍｇ／ｃｍ³の範囲、 好ましくは２４０〜２８０ｍｇ／ｃｍ³の範囲にある。この充填密度は安定な内 部ロッドが形成できる範囲で選択される。 内部ロッドにおける圧力降下は、好ましくは１００〜２００ｍｍ WG（水柱圧 ）の範囲に、特に１４０〜１６０ｍｍ WGの範囲にある。 内部ロッドは、特に芳香の強いタバコ材を、例えば、所謂アロマ級の芳香タバ コ材を、少なくとも４０％含有していることが好ましい。こうすることで、内部 ロッドから発生する煙に充分な芳香を持たせることができる。 内部ロッドの外周を覆う被覆材、すなわち、内側被覆材は、低度ないしは中度 の空気浸透性を有し、好ましくは０〜６０コレスタ単位の通気性を有している。 内側被覆材はシミ形成物質の通過を許さないものであることが好ましく、この場 合には内部ロッド内のシミ形成物質が外部ロッドに侵入することがない。 本発明の紙巻きタバコは、その直径が典型的には約８ｍｍであり、外部ロッド の半径方向の厚さは１．５ｍｍ以下、好ましくは１．０〜１．５ｍｍ以下の範囲 にある。外部ロッドの厚さは、一方では、製造上の要請並びに適当に薄い障壁層 を得たいとの要請から、他方では、内部ロッドに収められる芳香に関係する材料 と、外部ロッドに収められる芳香に関係しない材料との所望比率から決められる 。 外部ロッドに収める材料は、当該材料が充填された通常の非共軸紙巻きタバコ を標準的な喫煙条件で喫煙した場合に、パフとパフとの間の燃焼速度が速い、好 ましくは毎分５〜約１５ｍｍであるような材料であることが特に好ましい。外部 ロッドの外周を覆う外側被覆材は、通気性が極めて低いか、空気を実質的に通さ ないので、上記のような高い燃焼速度であれば、パフの間で外部ロッドの火が消 えることはない。 外部ロッドに収められる材料は、連続する２つのパフ間で外部ロッドの燃焼が 中断しないよう、例えば、クエン酸カリウムのような燃焼促進剤を含有すること ができる。 外部ロッドに収める材料は、粒状相の形成にそれほど関与しないが、当該材料 の充填密度は、約８０〜１８０ｍｇ／ｃｍ³の範囲であることが好ましく、さら に好ましくは１２０〜１４０ｍｇ／ｃｍ³の範囲にある。内部ロッドと比較して 外部ロッドがこのように低い充填密度であることは、副流煙が発生する可能性を 低減する。 従って、外部ロッドに収める材料は、充填容量が大きい可燃性又は熱的に分解 可能な材料であることが好ましい。ここで言う充填容量が大きいとは、その値が 約４．７〜１５ｃｍ³／ｇの範囲にあることを言う。 好ましくは、外部ロッドに収める材料は、例えば、無機質充填材のような鉱物 物質又は膨張タバコの葉身又は葉柄もしくは葉身及び葉柄の混合物を含有する。 ちなみに、定義によれば、膨張タバコは非膨張のタバコに比較して充填容量が大 きい。 外部ロッドにおける圧力降下は、３５〜１２０ｍｍ WGの範囲に、好ましくは ５０〜６０ｍｍ WGの範囲にある。このように、比較的低い圧力降下を維持する と、喫煙時の外部ロッド内でのガス、すなわち、煙及び／又は空気の流速は比較 的速くなる。その結果、空気浸透性が極めて低い巻紙を使用しても、適度の燃焼 速度を保持することができる。 内部ロッドの圧力降下と外部ロッドの圧力降下との関係を、外部ロッドでのガ スの流速が内部ロッドでのそれに比較して大きくなるよう選択することも好まし い。外部ロッドの圧力降下に対する内部ロッドの圧力降下の比率は、１以上であ ることが好ましく、こうすることによって内部ロッドでのガス流速に比較して外 部ロッドでのガス流速を大きくすることができる。 好ましくは、外部ロッドの外周を覆う外側被覆材は、副流煙を減少させること ができ、シミが形成され難い素材で構成される。この外側被覆材は空気を通さな いか、空気透過性が極めて小さいものであることが好ましく、コレスタ単位が１ ５未満であることが特に好ましい。このように被覆材を採用することによって、 副流煙の生成をさらに抑える効果を得ることができる。 外側被覆材は燃焼促進剤を含有することができる。外側被覆材の空気透過性が 極めて低い場合、その被覆材中の燃焼促進剤は、パフとパフとの間で紙巻きタバ コの火が消えるのを防止する。 内側被覆材と外側被覆材には、紙巻きタバコ用巻紙、再構成タバコのホイルシ ート、あるいは国際特許出願第PCT/GB95/02110号に記載されているような無機質 包装材料を使用することができる。 また、ドイツ特許第41 27 420号又はドイツ特許第39 01 226号に記載されてい る副流煙減少手段は、全て本発明にも採用可能である。 さらにまた、上記の２つの特許明細書に記載されている共軸紙巻きタバコに適 用されたフィルターも本発明の共軸紙巻きタバコに利用することができる。 このフィルターは共軸タバコロッドに隣接する１つ又は２つ以上の共軸フィル ター層で構成させることができる。また、標準的なフィルター、すなわち、単純 な非共軸のフィルターを本発明の共軸紙巻きタバコに採用することも可能である 。さらに、共軸と非共軸を組み合わせた多段フィルターや小室付きフィルターを 採用することもできる。 フィルターが１つ又は２つ以上の共軸層で構成される場合、その共軸層は、内 部フィルター層と、これを取り囲む内側被覆材と、内側被覆材を取り囲む外部フ ィルター層と、さらに外部フィルター層を取り囲む外側被覆材を備えていること が好ましい。そして、内側被覆材は、好ましくは、空気を透過させないか、空気 透過性が極めて低い。また、外側被覆材は、好ましくは、空気を通すための流通 領域を備えている。 外部フィルター層での圧力降下と、内部フィルター層での圧力降下との関係は 、外部フィルター層と内部フィルター層とのガス流量の比が、共軸タバコロッド の外部ロッドと内部ロッドとのガス流量の比に等しいか、その比より大きいこと が 好ましい。 外部フィルター層の濾過効率は、内部フィルター層のそれより高いことが好ま しい。共軸タバコロッドの外部ロッドから生ずる煙は、フィルターで主として除 去されるべきであり、一方、内部ロッドからの煙は低度の濾過で喫煙者に供給さ れるべきであるからである。 一般的には、外部フィルター層に８０％以上の濾過効率を保持させ、共軸タバ コロッドの外部ロッドから生ずる煙の全てが、あるいは少なくともその大部分が 、共軸フィルターによって除去されるように外部フィルター層が配置される。 共軸タバコロッドの内部ロッドと外部ロッドの断面を、寸法及び形状とも、内 外２つのフィルター層のそれぞれの断面と対応させることが特に重要である。 本発明の理解を容易にし、その実施の一助として、添付図面に沿って本発明を 説明する。 図１はフィルター付きの本発明に係る共軸紙巻きタバコの斜視図である。 図２は共軸フィルター素子の断面図である。 図１から分かるとおり、共軸紙巻きタバコ１０は共軸タバコロッド１１とフィ ルター５を備えている。タバコロッド１１は、円柱状の内部ロッド１を有し、当 該ロッドの外周は内側被覆材（包装材）２で覆われている。内側被覆材２の周囲 には、断面が環状の外部ロッド３が設けられ、このロッドの外周は外側被覆材( 包装材)４で取り囲まれている。フィルター５は図２で説明する。 図２は共軸フィルター５を軸方向から見た断面図であって、このフィルターは 、共軸タバコロッド１１の内部ロッド１と同様、円柱状の内部フィルター層６を 有し、その断面積は内部ロッド１のそれに等しい。内部フィルター層６は内側被 覆材（包装材）７で取り囲まれ、内側被覆材７は外部フィルター層に囲まれてい る。そして、外部フィルター層８の断面形状と断面寸法は、共軸タバコロッド１ １の外部ロッド３のそれと同じであって、環状を呈している。外部フィルター層 の周囲は外側被覆材（包装材）９で取り囲まれている。 内側被覆材２と、外部ロッド３と、外側被覆材４とは３重層を構成し、この３ 重層は、一方では二次的煙を減少させ、他方では外側被覆材４の外表面における シミの発生を防止する。 これを実現するために、本発明の共軸紙巻きタバコの各構成要素は、次の特性 を備えている。 紙巻きタバコ１０は通常の寸法であって、その直径は約８ｍｍ、全長は７０〜 約１００ｍｍである。ここで全長に対するタバコロッド１１とフィルター５の比 率は通常の範囲にある。 外側被覆材４は、例えば、グランツ・コーポレーションで製造され、GNS-40 M Vなる名称で市販されているタバコ用巻紙であって差し支えない。この巻紙は実 質的に空気を透過せず、クエン酸カリウムのような燃焼促進剤を高濃度で含有す る。 外部ロッド３に収められる材料は、粒状相成分の発生が少ないタバコ材料であ って、この材料は少量の鉱物物質、典型的にはクレーを含有するが、ケーシング 及び／又は芳香剤を含まない。このタバコ材料には例えばクエン酸カリウムのよ うな燃焼促進剤が添加されている。外部ロッド３におけるタバコ材料の充填密度 は約１３０ｍｇ／ｃｍ³であり、充填容量は約８ｃｍ³／ｇである。 軸方向から見た断面が環状を呈する外部ロッド３の厚さは約１ｍｍであり、そ の圧力降下は約５５ｍｍ WGである。 内部ロッド１の内側被覆材２は空気透過率約２５コレスタ単位のタバコ用巻紙 からなる。副流煙の発生が少ないタバコ用巻紙を内側被覆材２に使用することも 可能である。 内部ロッド１は、少なくとも４０重量％のアロマ級タバコと、全てのケーシン グ成分と全ての湿潤剤を含有する。全ての湿潤剤を内部ロッドに含ませる代わり に、その少量を外部ロッド３に加えてもよい。 湿潤剤にはグリセリンが好ましい。内部ロッドでの湿潤剤の量は、例えば、内 部ロッド１の重量がタバコロッド１１の約５０％である場合、通常の紙巻きタバ コの２倍量である。こうすることによって、副流煙により周囲に放出される湿潤 剤は少量になるので、湿潤剤を特に有効に活用することができる。 フィルター５の構造はタバコの特性に適合せしめられる。例えば、外部ロッド ３に収められた材料が、凝縮物を生成する可能性が低度であるか、中程度であり 、味が中性である煙を生成する材料である場合には、標準的なフィルターが採用 可 能である。標準的なフィルターには、全ての公知の非共軸フィルター、多段フィ ルター、カーボンフィルター、小室付きフィルター等が含まれる。これ以外の場 合には、共軸のフィルターが、すなわち、共軸フィルター層を有する多段フィル ターが使用される。 フィルター５における内部フィルター層６と外部フィルター層８の圧力降下は 、両者の流量比が共軸タバコロッド１１における内部ロッド１と外部ロッド３と の流量比に略等しいか、それ以上となるよう調節される。 外部フィルター層８の濾過効率は約８５％であり、一方、内部フィルター層６ のそれは５０％以下である。 フィルター５は空気の流通領域１２を有しており、図１ではその開口が点線で 示され、フィルター５の回りに点在している。この領域を設けることによる空気 流通の程度は約６０％である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 セント．チャールズ、フランク、ケー. アメリカ合衆国、ジョージア州 31069、 ペリー、レイブン アベニュー 112 (72)発明者 シュルター、アドルフ ドイツ連邦共和国、エケルスドーフ―ドン ドーフ ディー―95488、ブールストラー ベ 26 (72)発明者 シュナイダー、ベルナー ドイツ連邦共和国、クイックボーン ディ ー―25451、ペパーカンプ 10 (72)発明者 ワンナ、ジョセフ アメリカ合衆国、ジョージア州 31210、 マコン、スプリングウッド コート 134

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． (a)喫煙に適した材料が収納された内部ロッドと、 (b)この内部ロッドの外周を覆う内側被覆材と、 (c)可燃性又は熱的に分解可能な材料が収納され、前期内部ロッドの被覆 材を取り囲む外部ロッドと、 (d)この外部ロッドの外周を覆う外側被覆材と で構成される共軸のタバコロッドを有し、(e)前記外部ロッドに納めた可燃性又 は熱的に分解可能な材料はシミ形成物質を全く含まないか、僅少量でしか含まず 、(f)前記した内側被覆材と、外部ロッドと、外側被覆材とで、内部ロッドに存 在するシミ形成物質の外側被覆材への滲出を防止する共軸紙巻きタバコ。 ２． 内部ロッドだけが、ケーシング及び／又は湿潤剤で処理されたタバコ 材料を含有する請求項１記載の共軸紙巻きタバコ。 ３． 内部ロッドだけが、５〜４０重量％のケーシングを含有する請求項１ 〜２の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 ４． 内部ロッドに収められる喫煙に適した材料の充填密度が、約２００〜 ３２０ｍｇ／ｃｍ³である請求項１〜３の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 ５． 内部ロッドに収められる喫煙に適した材料の充填密度が、約２４０〜 ２８０ｍｇ／ｃｍ³である請求項４記載の共軸紙巻きタバコ。 ６． 内部ロッドにおける圧力降下が約１００〜２００ｍｍ WGの範囲にあ る請求項１〜５の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 ７． 内部ロッドにおける圧力降下が約１４０〜１６０ｍｍ WGの範囲にあ る請求項６記載の共軸紙巻きタバコ。 ８． 内部ロッドが特に芳香に富んだタバコ材を少なくとも４０％含有する 請求項１〜７の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 ９． 内部ロッドを覆う内側被覆材が紙巻きタバコ用巻紙又は再構成タバコ シートからなる請求項１〜８の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 10． 内部ロッドを覆う内側被覆材が低度又は中程度の空気透過性を備えて いる請求項９記載の共軸紙巻きタバコ。 11． 内部ロッドを覆う内側被覆材が０〜６０コレスタ単位の空気透過性を 備えている請求項９又は１０記載の共軸紙巻きタバコ。 12． 内部ロッドを覆う内側被覆材がシミ形成物質に関して本質的に非透過 性である請求項１〜１１の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 13． 外部ロッドの半径方向の厚さが最大で１．５ｍｍである請求項１〜１ ２の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 14． 外部ロッドに収められる喫煙に適した材料が、これを通常の非共軸紙 巻きタバコのロッドに収めて標準的な条件で喫煙した場合、パフとパフとの間の 燃焼速度が５〜１５ｍｍ／ｍｉｎの範囲にある材料である請求項１〜１３の何れ か１項記載の共軸紙巻きタバコ。 15． 外部ロッドに収められる喫煙に適した材料が、燃焼促進剤を含有して いる請求項１〜１４の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 16． 燃焼促進剤がクエン酸カリウムである請求項１５記載の共軸紙巻きタ バコ。 17． 外部ロッドの充填密度が約８０〜１８０ｍｇ／ｃｍ³の範囲にある請 求項１〜１６の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 18． 外部ロッドの充填密度が約１２０〜１４０ｍｇ／ｃｍ³の範囲にある 請求項１７記載の共軸紙巻きタバコ。 19． 外部ロッドに収められる材料の一部を構成するところの、粒状相形成 成分を発生する能力を持たない材料が、高い充填容量を有している請求項１〜１ ８の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 20． 前記の充填容量が約４．７〜１５ｃｍ³／ｇの範囲にある請求項１９ 記載の共軸紙巻きタバコ。 21． 外部ロッドが鉱物物質及び／又は葉柄ないしは葉身の形の膨張タバコ を含有する請求項１〜２０の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 22． 前記の鉱物物質が無機充填剤を含有する請求項２１記載の共軸紙巻き タバコ。 23． 外部ロッドの圧力降下が約３５〜１２０ｍｍ WGの範囲にある請求項 １〜２２の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 24． 外部ロッドの圧力降下が約５０〜６０ｍｍ WGの範囲にある請求項２ ３記載の共軸紙巻きタバコ。 25． 内部ロッドの圧力降下と外部ロッドの圧力降下の関係が、内部ロッド に比較して外部ロッドのガス流速の方が速くなるように選択されている請求項１ 〜２４の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 26． 外部ロッドの圧力降下に対する内部ロッドの圧力降下の比が１より大 きい請求項１〜２５の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 27． 副流煙が少なくなるよう外部ロッドを覆う外側被覆材が形成されてい る請求項１〜２６の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 28． シミの形成が少ないように外部ロッドを覆う外側被覆材が設計されて いる請求項１〜２７の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 29． 外部ロッドを覆う外側被覆材が厚手の紙巻きタバコ用巻紙からなる請 求項１〜２８の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 30． 外部ロッドを覆う外側被覆材が非空気透過性であるか、極めて僅かの 空気透過性しか備えていない請求項１〜２９の何れか１項記載の共軸紙巻きタバ コ。 31． 外部ロッドを覆う外側被覆材の空気透過性が１５コレスタ単位以下で ある請求項３０記載の共軸紙巻きタバコ。 32． 外部ロッドを覆う外側被覆材が燃焼促進剤を含有する請求項１〜３１ の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 33． フィルターを有する請求項１〜３２の何れか１項記載の共軸紙巻きタ バコ。 34． フィルターが少なくとも１つの共軸フィルター層を前記共軸タバコロ ッドの対向面に備えている請求項３３記載の共軸紙巻きタバコ。 35． フィルターが、内部フィルター層と、その被覆材と、内部フィルター 層の被覆材を取り囲む外部フィルター層と、その被覆材とを有する請求項３３又 は３４記載の共軸紙巻きタバコ。 36． 内部フィルター層の被覆材が非空気透過性であるか、極めて僅かの空 気透過性しか備えていない請求項３５記載の共軸紙巻きタバコ。 37． 外部フィルター層の被覆材に空気の流通領域を設けた請求項３５は３ ６記載の共軸紙巻きタバコ。 38． 内部フィルター層に対する外部フィルター層のガス流量の比が、共軸 タバコロッドの内部ロッドに対する外部ロッドのガス流量の比に等しいか、それ より大きくなるよう、外部フィルター層の圧力降下と内部フィルター層の圧力降 下の度合が調整されている請求項３５〜３７の何れか１項記載の共軸紙巻きタバ コ。 39． 外部フィルター層の濾過効率が内部フィルター層のそれより大きい請 求項３５〜３８の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 40． 外部フィルター層の濾過効率が８０％を超える請求項３５〜３９の何 れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。 41． 共軸タバコロッドの内部ロッドと外部ロッドの断面が、形状及び寸法 とも内部フィルター層と外部フィルター層の断面に対応している請求項１〜４０ の何れか１項記載の共軸紙巻きタバコ。