JP2001505076A - 骨内薬物供給装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 硬い組織に孔を明けて下部組織に薬物供給流路を形成する骨内又は硬い組織に薬物を供給する装置及び方法を開示する。本発明の装置は、中空ドリルビットと、中空ドリルビットに取り外し可能に挿入されるスタイレットとを含む。スタイレットは中空ドリルビットの孔が穿孔中に閉塞することを防止する。スタイレットは、穿孔が完了すると取り除かれ、オペレータは中空ドリルビットの孔を介して薬物を注射することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】 骨内薬物供給装置及び方法 技術分野 本発明は、骨その他の硬い組織に薬物を供給する医療装置に関する。特に、本 発明は、中空のドリルビットを有し、この中空ドリルビットを介して薬物を供給 する薬物注射装置に関する。 背景技術 歯科医は歯の処置の際に痛みを最小にするためにしばしば患者に局部麻酔を施 す。多くの歯科医と患者は、しかしながら、歯科医が伝統的な麻酔薬注射を使っ て成し遂げる結果に不満である。麻酔薬の使用は、注射と効果との遅れ、手術後 の患者に対して長く継続作用する麻痺及び完全な知覚麻痺を与えることが時折で きなくなるといった問題を含む。 従来技術による解決法の１つは１９００年代初期に開発された骨内注射技術で あった。この骨内注射技術は３段階の処置を必要とした。最初に、穿孔の目標点 （問題歯と隣接した歯の間の点）の歯肉に局部麻酔がなされた。第二に、歯科医 は孔を開けるためにあごの骨の皮質板に穿孔した。最後に、局部麻酔薬液剤が孔 を介して格子状の骨に注射された。骨内射技術は伝統的な注射のいくつかの問題 を排除した。その麻酔薬は迅速かつ効率的に効力を発して、手術後の麻痺をほと んど残さなかった。加えるに、他の技術と異なり、それはほとんどすべての患者 に対してうまく作用した。しかしながら、骨内注射技術は多くの問題を抱えてい た。実施の難しさに加え、この技術は大きな孔を生じさせ、骨感染の危険を大き くする重要な骨損傷を引き起こした。 骨内注射技術の１つの従来の改良は、小径（０.０１６インチ）のドリルビッ トを備えるドリルを使用するスタビデントシステム(Stabident Systcm)の開発で あった。小ビットの使用は組織損傷と感染の危険を減らした。しかしながら、こ れらの利点にもかかわらず、スタビデントシステムはいくつかの欠点を持ってい た。特に、歯科医は、小ドリルビットで孔を開けた途端に、麻酔薬を 注射するために皮下注射針に切り替えるようにさらに要求された。この注射ステ ップは難しかった。なぜなら、小ドリルビットによって作り出された開口が柔ら かい組織によって覆われているため、その場所を突き止めることが難しかったか らである。スタビデントシステムにおけるもう１つの問題は、ステンレス鋼ドリ ルビッドが適正に強化されていなかったので、ビットが時折早々に摩耗したこと である。摩耗したビットは、使用中に過度の熱を発生させて周囲の骨組織に熱損 傷を起こした。加えるに、過度の熱レベルが時折ドリルビットに取り付けられた プラスチックハブを溶解脱落させ、分離したドリルヘッドを患者のあごの骨の中 に残し、更に合併症をもたらすという結果になった。 中空ビットを持つ回転式の歯科器具は研磨ツールとして過去に使われた。この ような器具は、円滑に研磨するため及び削った粒子を洗い流すために研磨部分に 水を供給しながら骨を研磨するための低速であり比較的大径の中空ビットを有す る。しかしながら、この技術は歯に麻酔薬あるいは薬物を供給する手段を開示し ていない。 発明の要約 これらの関心を満たすために、本発明は、オペレーターに容易に識別される薬 物供給路を提供する骨内あるいは硬組織薬物供給装置及び方法に関し、これによ り骨内注射技術の適用範囲を大きく広げるものである。換言すれば、本発明は、 硬い組織に孔を明けて、柔らかい組織を介して明確な薬物供給路を提供する骨内 あるいは硬組織薬物供給システムである。 本発明の装置は、中空ドリルビットと、ドリルによる孔明けの際に中空ドリル ビットの孔が塞がれないようにその中に離脱自在に挿入されるスタイレットとを 含む。スタイレットは、中空ドリルビットの孔を介してオペレーターが薬物の注 射をできるようにするためにドリルによる孔明けをした後に取り去られる。好ま しくは、本発明のドリルビットは尖った先端を持つ皮下注射針である。 本発明の重要な特徴は、スタイレットが中空ドリルビットから除去可能である ということである。ドリル孔明けの後にスタイレットは取り去られ、注射針の先 端が中空ドリルビッドに挿入されその孔を介して薬物を供給する。本発明 の他の特徴は、ビットとスタイレット両方が使い捨てであるということである。 本発明の利点は、歯科その他の医学的治療用の装置の複雑さを最小にしながら 骨内注射技術を最大限適用することができる効率的な骨内薬物供給システムに提 供するということである。本発明は、これまで歯科麻酔法で歯科医が経験した骨 内注射の問題に対する解決を与える。本発明により、歯科麻酔法その他の薬物投 与においてもまた骨内注射技術をより広く適用できる。 本発明の望ましい態様は、２つの基本的な部分、中空ドリルビットとスタイレ ットとを含む薬物注射装置である。スタイレットはハブ端部から中空ドリルビッ ト内に嵌着され、ドリルビットの全長に渡って延伸する。スタイレットは、スタ イレットを取り去るために把持される拡大されたハンドルをハブ端部上に有する 。スタイレットは、ドリルによる孔明けの際に、ドリルビットの孔が閉塞するこ とを防止し、スタイレットが取り去られた後に孔を介して周囲の組織に薬物が注 射されることができるようにする。 中空ドリルビットは、好ましくは２７Ｇ（ゲージ）のサイズであり、それによ り骨に明ける孔が非常に小さくなる。したがって、骨の構造に重要な損傷を起こ さない。鋭い切削角を備える非常に硬質なドリルビットは、過度の熱の発生防ぎ 、円滑な穿孔作用を与える。針の先端を鋭くすることは先端の直径を管類部より わずかに大きくするので、中空ドリルビットによって作られる孔の直径はドリル ビットの直径よりもわずかに大きい。そのため、ドリルが骨に引っかかることが ない。 スタイレットは、中空ドリルビットの孔がドリルによる孔明けの際に塞がれる ことがないようにす。スタイレットはまた、ハブ側からの汚染を妨げる。孔明け した後にスタイレットを取り去ることにより、注射針のための容易に識別される 注射通路を提供する。 本発明以前の歯科麻酔法での骨内注射技術においては、患者と歯科医の両方が 主要な困難に直面していた。骨内注射の早期開発段階の際に、ドリルビットは患 者に途方もなく大きな骨の損傷を与えて炎症と感染の機会を増大していたであろ う。後の段階において、特別なドリルが開発されたが、それでも歯科医はゴム状 組織の下にドリルで明けられた孔を見いだすことは難しかった。さ らに、従来の技術の有用性は一般に前歯に制限されていた。なぜなら、限定され た空間と角度のために、後方の歯に適用することは難かしかったからである。使 用領域は口全体に広がり、そして小さな針ドリルによる孔明けは重要な骨の損傷 を与えないであろう。 本発明は歯科治療の局部麻酔注射に限定されない。発明は、抗生物質を含め他 の医療及び獣医療における広範囲の薬物注射において広く使用可能である。 明細書で記述される特徴と利点は包括的ではなく、特に、多くの更なる特徴と 利点は図面、明細書及び請求の範囲を見れば当業者にとって明白であろう。さら に、明細書で使われた文章は主として読みやすくするため及び説明をするために 選択されており、そのため、クレームが発明の主題を決定するために必要である ように発明の主題の概要を描写又は限定するようには、選択されていないかもし れないことは留意されるべきである。 図画の簡単な説明 図１は、中空ドリルビットとスタイレットが組み立てられた状態を示す本発明 の薬物注射装置の斜視図。 図２ａは、スタイレットを示さない図１の中空ドリルビットの長手方向の断面 図。 図２ｂは、図１の中空ドリルビットのハブ端部から見た端面図。 図３は、止付けスタイレットの長手方向断面図。 図４は、止付けスタイレットを止め付けた薬物注射装置の長手方向断面図。 図５は、止付けスタイレットを止め付けた薬物注射装置の長手方向断面図であ り、図４の長手方向断面から向きが９０°異なる図。 図６は、歯科治療ハンドピースのドリルヘッドに取り付けられた薬物注射装置 の部分断面図。 図７は、図６の装置及びドリルヘッドの断面図。 図８は、歯科治療ハンドピースのドリルヘッドに取り付けられた薬物注射装置 の部分断面図であり、スタイレットが取り外され、皮下注射針が中空ドリルビッ トの孔に挿入された状態を示す図。 図９は、図８の断面図。 図１０は、はめ込みスタイレットを有する本発明の別の実施態様の薬物注射装 置の斜視図。 図１１ａは、スタイレットを示さない図１０の中空ドリルビットの長手方向断 面図。 図１１ｂは、図１０の中空ドリルビットのハブ端部から見た端面図。 図１２は、はめ込みスタイレットの長手方向断面図。 図１３は、はめ込みスタイレットを嵌着させた薬物注射装置の長手方向断面図 。 図１４は、はめ込みスタイレットを嵌着させた薬物注射装置の長手方向断面図 であって、図１３の長手方向断面から向きが９０°異なる図。 好ましい実施態様の詳細な説明 図１乃至１４は、図解のみの目的で本発明の種々の好ましい実施態様を図示す る。当業者であれば、以下の説明からここに例示される構造及び方法の代わりの 実施態様が、ここに記述される発明の原理から逸脱することなく使用できること を認識するであろう。 本発明の１つの現示は、ドリルビットと、ドリルビットの孔に離脱自在に組み 込まれるスタイレットとを有する薬物注射装置である。薬物注射装置１０の好ま しい実施態様を図１に示す。薬物注射装置１０は、中空ドリルビット１２と、取 り外し可能なスタイレット１４を含む。スタイレット１４は組み立てられるとき 、中空ドリルビット１２の孔の中に置かれる。スタイレット１４は、中空ドリル ビットのハブ端部１６から後方に延伸する小さいハンドル３４を有する。 中空ドリルビット１２とスタイレット１４は図２乃至５にもっとも詳細に示さ れる。図２ａ及び２ｂに示すように、中空ドリルビット１２は、円筒状のハブ１ ８と、この円筒状ハブの１端から軸方向に延伸する針２０を有する。円筒状ハブ １８はその軸方向に貫通する流路２２を備え、また、針２０の反対側の端部にお いて外周溝２４及び長手方向フラット（平らな部分の意、以下同じ）２６を備え る。ハブ１８とその溝２４とフラット２６の寸法は、中空ドリルビ ット１２が標準の低速歯科治療用ハンドピースに合うように選択される。ハブ１ ８の端部の溝２４に標準的な低速歯科治療用ハンドピースがラッチ止めされる。 針の反対側のハブ１８の端部は、また、スタイレット１４を取り付けるための構 造部としての役目を果たすリップ２８を有する。円筒状ハブ１８は、好ましくは 、ステンレス鋼、アルミニウムあるいはプラスチック製である。 針２０は、好ましくは、２７Ｇ（ゲージ）の皮下注射針であり、それよりも大 きい、あるいは小さいものもまた使用することができる。針２０は中空であり、 針の軸方向に延伸する孔３０を有する。針２０の露出端は尖った先端３２である 。 図３に最も良く示されるように、スタイレット１４はハンドル部３４と、円筒 状本体３６と、ワイヤ３８を有する。ハンドル３４は、中空ドリルビット１２の フラット２６に対応するフラットフラットを備える円柱である。ハンドル３４は 、中空ドリルビット１２のハブ１８の溝２６とリップ２８の外周に係合する外周 ラッチ４０を有する。スタイレットのハンドル３４はなるべくプラスチックある いはステンレス鋼から作られる。スタイレット１４の円筒状本体３６は、好まし くは、プラスチックで被覆されたステンレス鋼から作られていて、そしてハブの 軸方向流路２２の内径よりわずかに小さな直径を有する。スタイレット１４のワ イヤ３８は中空ドリルビット１２の皮下注射針２０の孔３０にぴったりするまっ すぐなステンレス鋼線である。 図４及び５に示すように、スタイレット１４は中空ドリルビット１２内に取り 付けられ、スタイレットのワイヤ部分３８が中空ドリルビットの孔３０を全長に 渡って通過し皮下注射針の尖った先端３２に達している。スタイレットのハンド ル３４はハブ１８の端部にラッチにより係合しドリルビットにスタイレットをし っかり固定する。 図１０-１４に示す代替実施態様においては、スタイレット５０は、中空ドリ ルビット５２の孔にぴったりと填って摩擦係合する。スタイレットのハンドル５ ４はフラットを有する円柱形であるが、スタイレット１４のラッチ４０のような ラッチをを有しない。針５８の反対側の中空ドリルビット５２のハブ５６の端部 は溝６０とフラット６２を有し、また、ハブの半径と同じ半径を有す るリップ６４を有する。スタイレット５０は、その中間部６６がぴったりと填る ことにより中空ドリルビット５２のハブの孔６８にしつかりと取り付けられる。 本発明の薬物注射デバイス１０の使用方法について図６-９に言及してここで 説明する。中空ドリルビットとスタイレットは前もって組み立てられ、消毒され て、標準的な低速歯科治療用ハンドピース８０のスピンドル内に設置される。ス タイレットのハンドル８２はハンドピース８０の裏側の外に延伸し、針８４は前 面の手前側に延伸する。ハンドピース８０の保持装置８６は中空ドリルビットに ラッチにより係合し、それを保持する。 薬物注射装置１０がハンドピースに設置されると、装置の使用準備は完了する 。針の先端を所望の場所に置き、ハンドピースを作動させて目的物を穿孔する。 穿孔が完了すると、ハンドピースを停止し、スタイレットのハンドル８２を握っ てスタイレットを背面側に引っ張って取り外す。スタイレットを取り外すことに より中空ドリルビットの孔を開いて薬物を針８４の先端へ導くことができる。孔 明けが完了しスタイレットを取り外した後、オペレーターは薬物を含んでいる注 射器９０の皮下注射針８８をハブの孔に挿入する。オペレーターはハンドピース を保持して注射段階において中空ドリルビット１０を安定させる。注射が完了す ると、オペレーターはハンドピース８０を動かすことによってドリル孔から中空 ドリルビット１０を引き抜く。 本発明の中空ドリル構造は、回りの柔らかい組織を貫通する薬物供給流路を供 給するので、本発明は他の既存の装置より優れた多くの利点を有する。ローズヘ ッドバリあるいはリーマーに比べ、この装置は普通の２７Ｇ針のごく小さい直径 に近い孔を明けるだけである。それ故に、骨と組織の損傷は際立って減少する。 スタビデント・システムに用いる穿孔機と比較すると、本発明は柔らかい組織の 表面上に視認することができる薬物供給流路を供給する。それ故に、柔らかい組 織によって包囲された骨にごく小さい孔を見いだすために、推測することや試行 錯誤することはもはや必要でない。また、オペレータは、必要ならば、保持装置 を解放した後、歯科治療用ハンドピースを取り外すことによって一時的に中空ド リルビットを決まった位置に残したままにすることができ る。これにより、オペレーターは同じ位置に第２又はそれ以上の投薬を行う機会 を得る。 応用分野は、歯科、医療及び獣医療における投薬を含むが、これらに限定され ない。患者間での汚染を避けるために、ドリルビットとスタイレットは使い捨て である。 本発明は歯の麻酔のために歯の間にドリルで孔を明けることに関する開示を行 ったが、当業者であれば、本発明が組織にドリルで孔明けを行い液体を供給する ために必要な処置に役立つことを認識するであろう。上記の説明から、ここに明 らかにされた発明は新規かつ利点を有する薬物注射装置と、それと関連する使用 方法を供給することは明白であろう。前述の論議は本発明の単に例示的な方法及 び実施態様を開示し説明するものである。当業者であれば理解できるであろうが 、本発明は、その精神又は基本的特徴から逸脱することなく、別の特定の形態に よって実施することができる。したがって、以上の本発明の説明は、これに限定 されるものではなく、次の請求の範囲で設定される発明の範囲の例示を意図する ものである。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．薬物注射を使用するための穿孔装置であって、 穿孔装置に取り付け可能な中空ドリルビットであって、ハブと、該ハブの端 部から外側に延伸する針とを有し、前記針は尖った先端を有し、前記中空ドリル ビットは前記ハブと針を貫通して延伸する孔を有し、前記針の反対側の前記ハブ の端部は薬物を前記孔に導入することができる開口を有する中空ドリルビットと 、 前記中空ドリルビットの孔に取り外し可能に挿入されるスタイレットであっ て、前記中空ドリルビットの孔を通って前記針の先端まで延伸するスタイレット とを、 含んでなる装置。 ２．請求項１に記載の装置であって、前記ハブは実質的に円筒形であり、中心軸 を有し、前記孔は前記中心軸上に位置する装置。 ３．請求項１に記載の装置であって、前記針は尖った先端を有する皮下注射針で ある装置。 ４．請求項１に記載の装置であって、前記スタイレットは、前記針の反対側のハ ブの端部から外側に延伸するハンドルを有する装置。 ５．請求項１に記載の装置であって、前記スタイレットはラッチを有し、前記針 の反対側のハブの端部は、前記スタイレットが前記中空ドリルビットの孔に挿入 されたときに前記ラッチを受ける溝を含んでなる装置。 ６．請求項１に記載の装置であって、前記スタイレットは、前記中空ドリルビッ トのハブ内に位置する前記孔の一部分の内側に嵌着する円柱体と、前記中空ドリ ルビットの針内に位置する前記孔の一部分の内側に嵌着する前記円柱体から延伸 する円柱状ワイヤとを含んでなる装置。 ７．請求項６に記載の装置であって、前記スタイレットの前記円柱体は前記ハブ の孔の内側に摩擦嵌着する装置。 ８．薬物注射を使用するための穿孔装置であって、 回転軸を有し、穿孔装置に取り付け可能な中空ドリルビットであって、 前記回転軸上を延伸する孔を有するハブを有し、該ハブは前記孔に薬物を導入す ることができる開口を一端に有し、前記中空ドリルビットは前記回転軸に沿って 前記開口の反対側の前記ハブの端部から延伸する皮下注射針を有し、前記皮下注 射針は尖った先端を有する中空ドリルビットと、 前記ハブの孔に取り外し可能に挿入されるスタイレットであって、前記ハブ の開口から外側に延伸するハンドルを一端に有し、かつ、他端において、前記針 の内部を通って前記針の先端まで延伸するワイヤを有するスタイレットとを、 含んでなる装置。 ９．医療用注射装置であって、 穿孔装置に取り付け可能な中空ドリルビットであって、ハブと、該ハブの一 端から外側に延伸する第１針とを有し、該第１針の末端は尖った先端を有し、前 記中空ドリルビットは前記ハブ及び第１針を貫通して延伸する孔を有する中空ド リルビットと、 前記中空ドリルビットの孔で取り外し可能に受けるスタイレットであって、 前記孔を通って前記第１針の先端まで延伸するスタイレットと、 前記スタイレットを前記中空ドリルビットから取り外すときに前記中空ドリ ルビットの孔に挿入される第２針を有する注射器とを、 含んでなる装置。 10．請求項９に記載の装置であって、前記ハブは実質的に円柱形状であり、かつ 、中心軸を有し、前記孔は前記中心軸上に位置する装置。 11．請求項９に記載の装置であって、前記第１針は尖った先端を有する皮下注射 針である装置。 12．請求項９に記載の装置であって、前記スタイレットは、前記針の反対側のハ ブの端部から外側に延伸するハンドルを有する装置。 13．請求項９に記載の装置であって、前記スタイレットはラッチを有し、前記針 の反対側のハブ端部は、前記スタイレットが前記中空ドリルビットの孔で受けら れるときに前記ラッチを受ける装置。 14．請求項９に記載の装置であって、前記スタイレットは、前記中空ドリルビッ トのハブ内に位置する前記孔の一部分の内側に嵌着された円柱体と、前記中空ド リルビットの針の中に位置する前記孔の一部分の内側に嵌着された前記円柱体か ら延伸する円柱状のワイヤを含んでなる装置。 15．請求項１４に記載の装置であって、前記スタイレットの前記円柱体は前記ハ ブの孔の内側に摩擦係合する装置。 16．組織に薬物を投与する方法であって、 一端に尖った先端を備える中空ドリルビットと、内部を貫通して延伸する孔 と、前記孔の中に配設され前記孔を通って前記中空ドリルビットの先端まで延伸 するスタイレットとを有する穿孔装置を用いて前記組織に孔を明け、 前記穿孔装置から前記スタイレットを取り外して前記尖った先端の反対側の 端部において前記孔を露出させ、 前記組織に投与する薬物を有する注射器の針を前記露出された孔に挿入し、 前記注射器から薬物を前記中空ドリルビットの孔へ注入して前記中空ドリル ビットの先端から流出させ、前記組織に注入する、 方法。 17．請求項１６に記載の方法であって、前記組織は、骨、軟骨及鍵の群から選択 される方法。 18．請求項１６に記載の方法であって、前記薬物は局部麻酔薬である方法。 19．請求項１６に記載の方法であって、前記スタイレットの露出したハンドルを 把持して引っ張ることにより前記スタイレットの取り外しを行う方法。 20．組織に薬物を投与する方法であって、 中空ドリルビットと、該ドリルビットを回転させる手段とを有する穿孔装置 であって、前記中空ドリルビットは内部を貫通して延伸する孔と尖った先端とを 有する穿孔装置を準備し、 前記中空ドリルビットの孔にスタイレットを挿入し、該スタイレットによっ て物質が前記孔に入ることを防止し、 前記中空ドリルビット及び前記スタイレットを用いて組織に孔を明け、 前記中空ドリルビットの孔から前記スタイレットを取り外して前記孔を露出さ せ、 前記組織に投与する薬物を有する注射器の針を前記露出された孔に挿入し、 前記薬物を前記中空ドリルビット及び前記組織に明けた孔を介して前記組織へ 注入する、 方法。