JP2001355584A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JP2001355584A JP2000180279A JP2000180279A JP2001355584A JP 2001355584 A JP2001355584 A JP 2001355584A JP 2000180279 A JP2000180279 A JP 2000180279A JP 2000180279 A JP2000180279 A JP 2000180279A JP 2001355584 A JP2001355584 A JP 2001355584A
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Noboru Iida
飯田  登
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Shuichi Yamamoto
修一 山本
Sadayuki Yamada
定幸 山田
Takashi Morimoto
敬 森本
Hiroyuki Kono
博之 河野
Hiromasa Ashitani
博正 芦谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸入室の増大とそれによる吸入過熱の問題な
く、また、摺動損失や背圧流体の攪拌による駆動力の増
大を抑えて、背圧側と圧縮室の低圧側との間のシールが
確保できるようにする。 【解決手段】 固定スクロール部品2の鏡板21におけ
る渦巻ラップ21a外まわりにある、旋回スクロール部
品4の鏡板22との対向面12に、渦巻ラップ21aの
最外周の内壁面15a〜15dから外方へ内壁面15a
〜15dにほぼ沿った外壁面を持つように広がり旋回ス
クロール部品4の鏡板22と摺接する環状のシール部1
3と、このシール部13の外側に位置する環状の凹部1
4とを形成することにより、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として冷凍空調
機、冷凍機等に使用されるスクロール圧縮機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】冷凍空調機や冷凍機に用いられるスクロ
ール圧縮機は、一般に、鏡板から渦巻ラップが立ち上が
る固定スクロール部品および旋回スクロール部品を噛み
合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロール部品
を自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿っ
て旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動するこ
とで吸入、圧縮、吐出を行い、旋回スクロール部品の外
周部に所定の背圧を潤滑用のオイルにより印加し、旋回
スクロール部品が固定スクロール部品から離れて転覆す
るようなことがないようにしている。
【0003】しかし、運転中の固定スクロール部品と旋
回スクロール部品は、前記背圧が中央部に印加するさら
に高い背圧によって常に接触摺動しているため、その接
触面で摩擦が生じ、これが摺動損失となって駆動力増大
の原因となっている。これに対処するのに特公平01−
34313号公報は、図4に示すようなスクロール圧縮
機を提案している。
【0004】このものは、固定スクロール部品101の
旋回スクロールとの摺動面102を、固定スクロール部
品101の外縁101aに沿ったリング状に形成して、
背圧側から圧縮室の低圧側へのオイル、つまり背圧流体
の漏れを防止するのに必要な旋回スクロール部品との接
触によるシールを確保しながら、摺動面102の外まわ
りに設けた凹部103により摺動面102のリング形状
を一定幅以下に抑えることにより摺動面102での旋回
スクロールとの接触面積が小さくなって、摺動損失が低
減するようにしている。
【0005】また凹部103は旋回スクロール部品の外
周部まわりのオイルで充満した空間を旋回スクロールの
摺動面に対向して形成し、ここに運転中の旋回スクロー
ル部品の外周部が出入りしてオイルがよく付着し摺動面
102との摺動部に多くのオイルを持ち込めるようにす
るので、摺動面102に十分な給油が行える。また、凹
部103による前記環状空間の広がりで旋回スクロール
部品がその外周に溜まったオイルを攪拌するのを緩和す
るので、オイル攪拌による損失を低減することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では、固定スクロール部品101に設ける摺動面10
2は、固定スクロール部品101の円形な縁101aに
沿った円形のリング状とされているため、少なくとも固
定スクロール部品101における巻き終わり1周分を円
形状としなければならず、その結果圧縮室が吸入を行う
吸入室の容積が増えて吸入過熱の原因となり、冷凍能力
が低下するといった問題が生じる。また、凹部103は
固定スクロール部品101における渦巻ラップ104の
巻き終わり径と縁101aとの間に一定の幅でしか設け
られないので、固定スクロール部品101を大型化しな
いで凹部103を設けようとすると余り大きくできず、
旋回スクロールによる環状空間でのオイルの攪拌を抑制
し駆動力を軽減する効果は余り得られない。
【0007】本発明の目的は、吸入室の増大とそれによ
る吸入過熱の問題なく、また、摺動損失や背圧流体の攪
拌による駆動力の増大を抑えて、背圧側と圧縮室の低圧
側との間のシールが確保できるスクロール圧縮機を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のスクロール圧縮機は、鏡板から渦巻ラッ
プが立ち上がる固定スクロール部品および旋回スクロー
ル部品を噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回ス
クロール部品を自転拘束機構による自転の拘束のもとに
円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えなが
ら移動することで吸入、圧縮、吐出を行い、旋回スクロ
ール部品の外周部に所定の背圧を印加したものにおい
て、固定スクロール部品の鏡板における渦巻ラップ外ま
わりにある、旋回スクロールの鏡板との対向面に、渦巻
ラップの最外周の内壁面から外方へ前記内壁面にほぼ沿
った外壁面を持つように広がり旋回スクロールの鏡板と
摺接する環状のシール部と、このシール部の外側に位置
する環状の凹部とを形成したことを主たる特徴としてい
る。
【0009】このような構成では、旋回スクロール部品
は自転拘束機構により自転を拘束されて円軌道に沿って
旋回駆動されながら外周部への背圧の印加によって固定
スクロール部品から浮いて転覆するようなことなく、そ
れらの鏡板から立ち上がり噛み合っている渦巻ラップ間
の圧縮室により吸入、圧縮、吐出を行い、同時に、固定
スクロール部品における鏡板の渦巻ラップの外まわりに
ある環状のシール部が、旋回スクロールの鏡板に摺接し
て固定スクロール部品における渦巻ラップ形成領域を連
続に囲って前記背圧側と圧縮室の低圧側とを仕切るの
で、背圧流体が圧縮室の低圧側に不用意に漏れるのを防
止して前記背圧を保証し、圧縮機能を安定させる。
【0010】特に、環状のシール部は固定スクロール部
品の渦巻ラップと一体で、その内壁面から外方へ広がっ
たもので、渦巻ラップとの間に遊びがない上その厚さを
前記シールに活かして前記内壁面にほぼ沿った非円形な
外壁面を持つように形成するので、前記シール確保のた
めに圧縮室が吸入を行う部分の容積が従来のように大き
くなることはなく吸入過熱による能力低下の問題が解消
する。また、シール部は渦巻ラップ最外周部との協働に
よりシール確保のために単独の厚さをもつ必要がなく前
記外方への広がりは少なくてよいので、旋回スクロール
との摺動面積が小さくなって摺動損失が従来のものより
も低減するし、シール部の外側にある凹部は通常の渦巻
ラップの最外周部近くから固定スクロール部品の取り付
け部などを持った外周部近くまで広く設けることがで
き、これにより、旋回スクロール部品の外周まわりの背
圧のための環状空間を平面的に大きくして旋回スクロー
ル部品が背圧流体を攪拌するのを十分に抑制し、前記摺
動損失の低減と相まって駆動力を従来のものよりも低減
することができる。
【0011】前記シール部の幅は前記固定スクロール部
品の渦巻ラップの厚さの半分以上大きくしたものとする
と、シール部の幅を可能な限り小さく抑えて摺動摩擦に
よる摺動損失を極力低減しながら、必要なシールを確実
に満足することができる。
【0012】前記凹部の深さは、前記固定スクロール部
品のラップ溝深さをHmmとしたとき、0.1mm以上
H/5mm以下に設定するのが好適であり、0.1mm
以上にて旋回スクロール部品の摺動面において、背圧流
体によって生じる粘性損失を防ぐことができ、H/5m
m以下に抑えて強度や加工性の低下の問題を回避するこ
とができる。
【0013】前記凹部の外周は、前記旋回スクロール部
品の旋回径よりも外側とするのが好適であり、固定スク
ロール部品と旋回スクロール部品との摺動部に噛み込ん
だ異物が凹部を通って環状空間に排出されるので、摺動
部の密着性が高まり、背圧側から圧縮室の低圧側に背圧
流体が不用意に漏れるのを防止することができる。
【0014】固定スクロール部品に設けられた背圧側と
圧縮室の低圧側とを繋ぐ連通路の途中に背圧側が所定の
圧力を越えたとき前記低圧側に逃がす背圧調整機構を有
し、前記連通路が前記凹部にて背圧側に開口している
と、連通路は背圧側に対して凹部を介し常時通じるの
で、背圧調整機構による背圧の調整が中断しないし、背
圧流体は所定より高圧となる都度圧縮室の低圧側に逃が
されるので、背圧流体がオイルであると圧縮室まわりの
摺動部の潤滑とシールに役立ち、圧縮機の性能が向上し
かつ安定する。
【0015】本発明のそれ以上の目的および特徴は、以
下の詳細な説明および図面の記載によって明らかにな
る。本発明の各特徴は、可能な限りにおいてそれ単独
で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
スクロール圧縮機につき、図1〜図3を参照して詳細に
説明し、本発明の理解に供する。
【0017】本実施の形態のスクロール圧縮機は図1〜
図3に符号31を付して示してある。このスクロール圧
縮機31は図1、図2に示すように、鏡板21、22か
ら渦巻ラップ21a、22aが立ち上がる固定スクロー
ル部品2および旋回スクロール部品4を噛み合わせて双
方間に圧縮室5を形成し、旋回スクロール部品4を図3
に示す自転拘束機構24による自転の拘束のもとに円軌
道に沿って旋回させたとき圧縮室5が容積を変えながら
移動することで吸入、圧縮、吐出を行う。このとき、旋
回スクロール部品4はその背面、特に外周部に所定の背
圧が印加されて、固定スクロール部品2から離れて転覆
するようなことなく、前記吸入、圧縮、吐出を安定に行
う。
【0018】圧縮室5は図示の場合、複数形成され固
定、旋回各スクロール部品2、4の外周側から中央に移
動しながら容積が小さくなり、固定スクロール部品2の
外周部に設けられている図3に示す吸入口3から冷媒を
吸入して中央に移動しながら次第に圧縮し、固定スクロ
ール部品2の中央部に設けられた吐出口6を通じて吐出
する。
【0019】吐出口6にはリード弁28が設けられ、圧
縮される冷媒が所定の圧力以上になる都度開いて吐出さ
せることにより冷媒の吐出圧を保証している。
【0020】背圧は、冷凍空調機や冷凍機にスクロール
圧縮機31を用いる場合の一例として、旋回スクロール
部品4の中央部背面に設けた背圧室29に供給する潤滑
用のオイルの供給圧によって印加するようにしている。
しかし、本発明はこれに限られることはない。スクロー
ル圧縮機31の用途や動作形式などの違いによって他の
背圧流体を用いることができる。
【0021】上記背圧を保証するため、図1、図2に示
すように、固定スクロール部品2における鏡板21の渦
巻ラップ21a外まわりにある、旋回スクロール部品4
の鏡板22との対向面12に、渦巻ラップ21aの最外
周の内壁面21bから外方へ渦巻ラップ21aの前記内
壁面21bにほぼ沿った外壁面21cを持つように広が
り旋回スクロール部品4の鏡板22と摺接する環状のシ
ール部13と、このシール部13の外側に位置する環状
の凹部14とを形成してある。
【0022】このようにすると、スクロール圧縮機31
が前記吸入、圧縮、吐出を行うのに伴い、環状のシール
部13は図1に示すように固定スクロール部品2の渦巻
ラップ21aと、特に最外周部分と一体で、その内壁面
21bの最外周の図1に符号15a〜15dを付して示
す一周分の内壁面から外方へ広がったもので、渦巻ラッ
プ21aとの間に遊びがない上その厚さを前記シールに
活かして前記内壁面15a〜15dにほぼ沿った非円形
な外壁面21cを持つように形成するので、前記シール
確保のために圧縮室5が吸入を行う部分の容積、例えば
図1、図2に示す吸入室の容積が従来のように大きくな
ることはなく吸入過熱による能力低下の問題が解消す
る。
【0023】また、シール部13は渦巻ラップ21aの
最外周部との協働によりシール確保のために単独の厚さ
を持つ必要がなく前記外方への広がり量は少なくてよい
ので、旋回スクロール部品4との摺動面積が従来のもの
よりも小さくなって摺動損失が従来のものよりも低減す
るし、シール部13の外側にある凹部14は通常の渦巻
ラップ21aの最外周部近くから固定スクロール部品2
の取り付け部などを持った外周部2c近くまで広く設け
ることができ、これにより、旋回スクロール部品4の外
周まわりの背圧のための環状空間8を平面的に大きくし
て旋回スクロール部品4が背圧流体を攪拌するのを十分
に抑制し、前記摺動損失の低減と相まって駆動力を従来
のものよりも低減することができる。
【0024】前記シール部13の幅13tは前記固定ス
クロール部品2の渦巻ラップ21aの厚さtの半分以上
大きくしたものとすると、つまり、13t=t/2以上
に設定すると、シール部13の幅を可能な限り小さく抑
えて摺動摩擦による摺動損失を極力低減しながら、必要
なシールを確実に満足することができる。
【0025】前記凹部14の深さ14hは、前記固定ス
クロール部品2のラップ溝深さ12hをHmmとしたと
き、0.1mm以上H/5mm以下とするのが好適であ
る。0.1mm以上とすることにより旋回スクロール部
品4の摺動面4a1において、背圧流体であるオイルな
どによって生じる粘性損失を防ぐことができ、H/5m
m以下とすることにより強度や彫り込みの加工性が低下
するのを回避することができる。
【0026】前記凹部14の外周14aは、図1に示す
ように前記旋回スクロール部品4の旋回径4aよりも外
側とすると、固定スクロール部品2のシール部13と旋
回スクロール部品4の摺動面4aとの摺動部の間に噛み
込んだ異物が凹部14を通って環状空間8に排出される
ので、前記摺動面の密着性が高まり、前記背圧側から圧
縮室5の低圧側に背圧流体であるオイルなどが不用意に
漏れるのを防止することができる。
【0027】固定スクロール部品2に設けられた前記背
圧側と圧縮室5の低圧側との間を繋ぐ連絡路10の途中
に、背圧側が所定の中間圧を越えたときに前記低圧側に
逃がす背圧調整機構9を有し、連通路10は前記凹部1
4にて背圧側に開口している。16はその開口を示す。
これにより、連絡路10は背圧側に対して凹部14を介
し常時通じるので、背圧調整機構9による背圧の調整が
中断しないし、背圧流体は所定より高圧になる都度圧縮
室5の低圧側に逃がされるので、背圧流体がオイルであ
ると圧縮室5まわりの摺動部の潤滑とシールに役立ち、
スクロール圧縮機31の性能が向上しかつ安定する。
【0028】本実施の形態の図示するスクロール圧縮機
31はさらに、冷凍サイクル機器と接続されて密閉状態
になる容器41内に設けたいわゆる密閉型スクロール圧
縮機の場合の一例であり、主としてメンテナンスフリー
な使用がなされる。また、縦向きに設置される場合を示
しているが、横向きに設置される場合もある。
【0029】スクロール圧縮機31は図3に示すように
容器41内の上部に設けられ、駆動軸42の上向きな一
端部を支持する主軸受部材7によって固定されている。
主軸受部材7は容器41の内周に焼き嵌めや溶接によっ
て取り付けられ、これに固定スクロール部品2がボルト
止めなどして固定されている。旋回スクロール部品4は
主軸受部材7と固定スクロール部品2との間に挟み込ま
れて固定スクロール部品2と噛み合い、相互間に圧縮室
5を形成している。旋回スクロール部品4と主軸受部材
7との間にオルダムリングが自転拘束機構24として設
けられ、主軸受部材7との間で旋回スクロール部品4の
自転を拘束する。しかし、自転拘束機構24は既に知ら
れまた以降提供される他の形式の部材や機構を採用する
ことができる。
【0030】容器41内には電動機45も設けられ、ス
クロール圧縮機31を駆動するようにしている。電動機
45は容器41の内周に焼き嵌めや溶接などして固定さ
れた固定子45aと、固定子45aの内側に位置する回
転子45bとを備え、回転子45bは駆動軸42に固定
されている。駆動軸42はその固定子45aを固定した
部分の下方に伸びた他端を容器41の内周に溶接などし
て固定された副軸受部材46により軸受されている。
【0031】駆動軸42の上向きの一端にある偏心した
クランク軸42aが旋回スクロール部品4の背面にある
前記背圧室29を持った旋回孔47に嵌り合っている。
これらにより、駆動軸42が電動機45により駆動され
ると、自転拘束機構24と協働して、旋回スクロール部
品4を所定の円軌道に沿って旋回させる。
【0032】駆動軸42の下向きの他端にはポンプ14
7が設けられ、スクロール圧縮機31と同時に駆動され
る。これによりポンプ147は容器41の底部に設けら
れたオイル溜まり48にあるオイル49を吸い上げて駆
動軸42内を通縦している通路51を通じて背圧室29
に供給する。このときの供給圧は、スクロール圧縮機3
1の吐出圧とほぼ同等であり、旋回スクロール部品4の
外周に対する背圧源ともする。これにより、旋回スクロ
ール部品4は前記圧縮によっても固定スクロール部品2
から離れたり転覆したりするようなことはなく、所定の
圧縮機能を安定して発揮する。
【0033】背圧室29に供給されたオイル49の一部
は、前記供給圧や自重によって、逃げ場を求めるように
してクランク軸42aと旋回スクロール部品4の旋回孔
47との嵌り合い部、駆動軸42と主軸受部材7との間
の軸受部53に進入してそれぞれの部分を潤滑した後落
下し、オイル溜まり48へ戻る。背圧室29に供給され
たオイル49の別の一部は通路54を通って固定スクロ
ール部品2と旋回スクロール部品4との噛み合せによる
摺動部と、旋回スクロール部品4の外周部まわりにあっ
て自転拘束機構24が位置している環状空間8とに分岐
して進入し、前記噛み合せによる摺動部および自転拘束
機構24の摺動部を潤滑するのに併せ、環状空間8にて
旋回スクロール部品4の背圧を印加する。
【0034】前記環状空間8に進入するオイルは絞り5
7での絞り作用によって前記背圧と圧縮室5の低圧側と
の圧力の中間となる中圧に設定される。環状空間8は背
圧室29の高圧側との間がシール58によってシールさ
れていて、進入してくるオイルが充満するにつれて圧力
を増し所定の圧力を越えると、背圧調整機構9の弁11
が開いて圧縮室5の低圧側に戻され進入する。このオイ
ルの進入は所定の周期で繰り返され、この繰り返しのタ
イミングは前記吸収、圧縮、吐出の繰り返しサイクル、
絞り57による減圧設定と背圧調整機構9での圧力設定
との関係、の組み合わせによって決まり、固定スクロー
ル部品2と旋回スクロール部品4との噛み合せによる摺
動部への意図的な潤滑となる。この意図的な潤滑は前記
したように連絡路10の凹部14への開口(16)によ
って常時保証される。吸入室26へと供給されたオイル
49は旋回スクロール部品4の旋回運動とともに圧縮室
5へと移動し、圧縮室5間の漏れ防止に役立っている。
【0035】スクロール圧縮機31から吐出される冷媒
はスクロール圧縮機31上にボルト止めなどされたマフ
ラー62内に入って後、通路63を通じてスクロール圧
縮機31の下に回り、電動機45の回転子45b部を通
って旋回しながら電動機45の下に至り、オイル49を
遠心分離して振り落としオイル溜まり48に戻す。オイ
ル49を分離した冷媒は電動機45の固定子45aを通
って電動機45上に達した後、図示しない通路を通じて
スクロール圧縮機31のマフラー62上に至り吐出パイ
プ163から容器41外に吐出され冷凍サイクルに供給
される。冷凍サイクルを経た冷媒は容器41の吸入パイ
プ1に戻り吸入口3から圧縮室5に吸入され、以降同じ
動作を繰り返す。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、上記の記載から明らか
なように、旋回スクロールの外周部に所定の背圧を与え
ながら吸入、圧縮、吐出を行うのに、固定スクロールに
環状に設けられる旋回スクロールとの間のシール部が、
固定スクロール部品の渦巻ラップと一体で、その内壁面
から外方へ広がったもので、渦巻ラップとの間に遊びが
ない上その厚さを前記シールに活かして前記内壁面にほ
ぼ沿った非円形な外壁面を持つように形成するので、前
記シール確保のために圧縮室が吸入を行う部分の容積が
従来のように大きくなることはなく吸入過熱による能力
低下の問題が解消する。また、シール部は渦巻ラップ最
外周部との協働によりシール確保のために単独の厚さを
もつ必要がなく前記外方への広がりは少なくてよいの
で、旋回スクロールとの摺動面積が小さくなって摺動損
失が従来のものよりも低減するし、シール部の外側にあ
る凹部は通常の渦巻ラップの最外周部近くから固定スク
ロール部品の取り付け部などを持った外周部近くまで広
く設けることができ、これにより、旋回スクロール部品
の外周まわりの背圧のための環状空間を平面的に大きく
して旋回スクロール部品が背圧流体を攪拌するのを十分
に抑制し、前記摺動損失の低減と相まって駆動力を従来
のものよりも低減することができる。
【0037】前記シール部の幅は前記固定スクロール部
品の渦巻ラップの厚さの半分以上大きくしたものとする
ことで、シール部の幅を可能な限り小さく抑えて摺動摩
擦による摺動損失を極力低減しながら、必要なシールを
確実に満足することができる。
【0038】前記凹部の深さは、前記固定スクロール部
品のラップ溝深さをHmmとしたとき、0.1mm以上
H/5mm以下に設定することで、0.1mm以上にて
旋回スクロール部品の摺動面において背圧流体によって
生じる粘性損失を防ぐことができ、H/5mm以下に抑
えて強度や加工性の低下の問題を回避することができ
る。
【0039】前記凹部の外周は、前記旋回スクロール部
品の旋回径よりも外側とすることにより、固定スクロー
ル部品と旋回スクロール部品との摺動部に噛み込んだ異
物が凹部を通って環状空間に排出されるので、摺動部の
密着性が高まり、背圧側から圧縮室の低圧側に背圧流体
が不用意に漏れるのを防止することができる。
【0040】固定スクロール部品に設けられた背圧側と
圧縮室の低圧側とを繋ぐ連通路の途中に背圧側が所定の
圧力を越えたとき前記低圧側に逃がす背圧調整機構を有
し、前記連通路は前記凹部にて背圧側に開口したものと
することにより、連通路が背圧側に対して凹部を介し常
時通じるので、背圧調整機構による背圧の調整が中断し
ないし、背圧流体は所定より高圧となる都度圧縮室の低
圧側に逃がされるので、背圧流体がオイルであると圧縮
室まわりの摺動部の潤滑とシールに役立ち、圧縮機の性
能が向上しかつ安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態を示すスクロール圧
縮機の要部である固定スクロール部品の平面図である。
【図2】図1の固定スクロール部品を持ったスクロール
圧縮機の要部の断面図である。
【図3】図2のスクロール圧縮機の全体構成を示す断面
図である。
【図4】従来のスクロール圧縮機の固定スクロールを示
す平面図である。
【符号の説明】
2 固定スクロール部品 3 吸入口 4 旋回スクロール部品 5 圧縮室 6 吐出口 8 環状空間 9 背圧調整機構 10 連絡路 11 弁 12 対向面 12h ラップ溝深さ 13 シール部 13t シール部厚さ 14 凹部 14a 凹部外周 14h 凹部深さ 15a〜15d 最外周内壁面 16 開口 21、22 鏡板 21a、22a 渦巻ラップ 21b 内壁面 21c 外壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤井 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 修一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山田 定幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森本 敬 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 河野 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 芦谷 博正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB42 CC03 CC05 CC13 CC23 3H039 AA03 AA04 AA12 BB28 CC03 CC08 CC27 CC30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板から渦巻ラップが立ち上がる固定ス
    クロール部品および旋回スクロール部品を噛み合わせて
    双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロール部品を自転拘
    束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回さ
    せたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで吸
    入、圧縮、吐出を行い、旋回スクロール部品の外周部に
    所定の背圧を印加するようにしたスクロール圧縮機にお
    いて、 固定スクロール部品の鏡板における渦巻ラップ外まわり
    にある、旋回スクロールの鏡板との対向面に、渦巻ラッ
    プの最外周の内壁面から外方へ前記内壁面にほぼ沿った
    外壁面を持つように広がり旋回スクロールの鏡板と摺接
    する環状のシール部と、このシール部の外側に位置する
    環状の凹部とを形成したことを特徴とするスクロール圧
    縮機。
  2. 【請求項2】 前記シール部の幅は前記固定スクロール
    部品の渦巻ラップの厚さの半分以上大きくした請求項1
    に記載のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記凹部の深さは、前記固定スクロール
    部品のラップ溝深さをHmmとしたとき、0.1mm以
    上H/5mm以下とした請求項1、2のいずれか1項に
    記載のスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記凹部の外周は、前記旋回スクロール
    部品の旋回径よりも外側とした請求項1〜3のいずれか
    1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 固定スクロール部品に設けられた背圧側
    と圧縮室の低圧側とを繋ぐ連通路の途中に背圧側が所定
    の圧力を越えたときに前記低圧側に逃がす背圧調整機構
    を有し、連通路は前記凹部にて背圧側に通じている請求
    項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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