JP2001342738A - 上がり框のリフォーム方法及びリフォーム上がり框 - Google Patents

上がり框のリフォーム方法及びリフォーム上がり框

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JP2001342738A JP2000163439A JP2000163439A JP2001342738A JP 2001342738 A JP2001342738 A JP 2001342738A JP 2000163439 A JP2000163439 A JP 2000163439A JP 2000163439 A JP2000163439 A JP 2000163439A JP 2001342738 A JP2001342738 A JP 2001342738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の上がり框を簡単かつ確実に、しかも耐
久性、安全性に優れた美麗な状態にリフォームすること
ができるリフォーム方法を提供する。 【解決手段】 既存の上がり框1の上面及び前面に上面
下地材2及び前面下地材3をスクリュー釘30等の機械
的固定手段で被覆固定し、次いで、上記下地材2、3の
表面にそれぞれ上面側化粧材5及び前面側化粧材6を両
面接着テープ14,15等の接着による手段で被覆固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、戸建て住宅等の
玄関或いは階段などの既存の上がり框のリフォーム方法
及びリフォーム上がり框に関する。
【0002】
【従来の技術】戸建て住宅等の玄関などの木製上がり框
は、長年の使用により表面が劣化したり、擦り傷、当て
傷等の傷が生じて外観上見苦しくなってくる。そこで、
外観上再度きれいな状態にするためにリフォームが行わ
れる。
【0003】この上がり框のリフォームとして、既存の
上がり框を取り外して新たな上がり框を取り付けていた
が、このリフォームでは時間及び費用を要するばかりで
なく手間がかかることから、従来、例えば特開平7−4
016、特開平11−172894等にあるように、既
存の上がり框を残したままで、その上に新たな化粧材を
被覆してリフォームする方法が提案されている。
【0004】この化粧材を被覆するリフォーム方法にお
いて、化粧材を釘等の機械的固定手段により被覆固定す
ることとすると、釘等の頭部が露出して美観を損なうと
いう固有の問題が生じることから、化粧材を接着剤等に
より上がり框上面及び前面に直に被覆固定する方法が採
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
上がり框の表面は、長年の使用により汚染されており、
また艶を付与するためにワックスが塗布されていること
が多いために、接着剤などの接着により化粧材を上がり
框に直に被覆固定しようとすると上記汚染やワックスが
接着阻害要因となり接着不良が起きることがあるという
問題があった。
【0006】この問題を解消するために、化粧材を既存
の上がり框の表面に被覆固定する前に、該上がり框表面
をサンドペーパー等で研磨したり、ワックス洗浄剤や剥
離剤を用いて汚れやワックスを除去するとともに、上が
り框表面を清浄かつ平滑に仕上げる前処理作業が行われ
ているが、現場のリフォーム施工においてこのような前
処理作業は非常に手間がかかり面倒である上に、上がり
框表面を均一な平滑面に研磨することは熟練を要し困難
であるという問題があった。
【0007】この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
のであり、上がり框を簡単かつ確実に良好な美観にリフ
ォームすることができる上がり框のリフォーム方法及び
耐用性に優れたリフォーム上がり框の提供を主たる目的
とする。
【0008】また、この発明の他の目的は、既存の上が
り框を残したままで簡単に照明付の上がり框にリフォー
ムすることができる上がり框のリフォーム方法及び安全
性に優れた照明付の上がり框の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的において、こ
の発明に係る上がり框のリフォーム方法は、既存の上が
り框の上面及び前面のうちの少なくとも上面に、板状の
下地材を釘打ち等の機械的固定手段により被覆固定する
工程と、次いで、前記下地材の表面及び前記上がり框の
前面側にそれぞれ化粧材を接着により被覆固定する工程
とを有すること要旨とする。
【0010】これによれば、既存の上がり框の少なくと
も上面に下地材を機械的固定手段により被覆固定した
後、その表面に化粧材を接着により被覆固定するととも
に、既存の上がり框の前面側も化粧材を被覆固定するの
で、頻繁に力を受ける上がり框の上面において上がり
框、下地材及び化粧材がそれぞれ一体的に固定されると
ともに、現場における汚れやワックスの除去作業を要さ
ずリフォーム作業が簡単化され、上がり框を簡単かつ確
実に良好な美観にリフォームすることができる。
【0011】また、この発明に係る他の上がり框のリフ
ォーム方法は、既存の上がり框の前面に下端部に照明手
段を有する照明付中間部材を釘打ち等の機械的固定手段
により固定する工程と、前記上がり框の上面と前記照明
付中間部材の表面のうち少なくとも前記上がり框の上面
に、板状の下地材を釘打ち等の機械的固定手段により被
覆固定する工程と、前記照明付中間部材の表面側と前記
下地材の表面を覆って、それぞれ化粧材を接着により被
覆固定する工程とを有することを有することを要旨とす
る。
【0012】これによれば、既存の上がり框の上面に下
地材を機械的固定手段により被覆固定した後、その表面
に化粧材を接着により被覆固定するとともに、照明付中
間部材の表面側も化粧材を被覆固定するので、上記のリ
フォーム方法と同様に、上がり框を簡単かつ確実に良好
な美観にリフォームすることができるとともに、下端部
に照明手段を備えた照明付中間部材が既存の上がり框の
前面に固定されるので、照明を備えた上がり框に簡単に
リフォームすることができる。しかも、照明手段により
上がり口の段差部分が照らされることから、躓きや転落
を防止することができ、安全性に優れた上がり框にリフ
ォームすることができる。
【0013】また、上記リフォーム方法において、前記
上がり框の前面又は前記照明付中間部材の表面に板状の
下地材を釘打ち等の機械的固定手段により被覆固定する
工程を含み、前記上がり框の前面側又は前記照明付中間
部材の表面側の化粧材を前記下地材の表面に接着により
被覆固定する場合、上がり框上面と同様に上がり框前面
や照明付中間部材の表面においても化粧材が機械的固定
手段により強固に被覆固定された下地材を介して接着さ
れるので、それぞれの部材が既存の上がり框に一体的に
強固に固定され、上がり框をより一層確実に良好な美観
にリフォームすることができる。
【0014】また、前記上がり框の上面側化粧材と前記
上がり框の前面側又は前記照明付中間部材の表面側化粧
材とは、それらの境界の裏面側に設けられた溝部による
折り曲げ部を介して、表面側で連続一体化されたものと
するのが望ましい。これによれば、上がり框の上面側化
粧材と前面側化粧材とが表面側で切れ目なく連続一体化
されているので、施工を簡易に行いうるのはもとより、
上面側化粧材の先端面又は前面側化粧材の上端面が上が
り框の外観に露出せず、一層良好な美観の上がり框にリ
フォームすることができる。
【0015】また、前記下地材又は前記照明付中間部材
はその表面に金属箔或いは合成樹脂フィルム等の薄膜材
からなる平滑化層が一体に接着固定され、かつ前記化粧
材はその裏面に同じく平滑化層が一体に接着固定され、
これらの平滑化層を介して前記下地材又は前記照明付中
間部材と前記化粧材とを接着するものとした場合、それ
ぞれの部材間での接着力を強化し、これらの下地材又は
照明付中間部材と化粧材をより確実かつ強固に接着する
ことができる。
【0016】また、前記下地材若しくは前記照明付中間
部材の表面又は前記化粧材の裏面のいずれか一方に金属
箔或いは合成樹脂フィルム等の薄膜材からなる平滑化層
が一体に接着固定され、かつ他方に両面接着層が圧着し
て設けられ、これら平滑化層を介して前記両面接着層で
前記下地材又は前記照明付中間部材と前記化粧材とを接
着する場合、一方の部材の平滑化層による平滑表面に対
して、他方の部材をその表面に強固に圧着固定された両
面接着層で接着するので、下地材又は照明付中間部材と
化粧材を確実に接着することができる。しかも、両面接
着層が予め一体に圧着固定したものとすることができる
ので、作業現場において両面接着層を覆う剥離テープ等
をはがすだけで下地材又は照明付中間部材と化粧材を簡
単に接着することができる。
【0017】また、前記照明手段は、下方に向かって備
えられた一個又は複数個の光源と、該光源に接続される
配線コードを収容する溝が形成された配線溝部材と、そ
の配線溝部材の溝部を覆うように設けられた溝蓋部材と
を有し、該溝蓋部材に前記光源が取着されるとともに、
同溝蓋部材が前記配線溝部材に対し着脱自在に取り付け
られているものであることが望ましい。これによれば、
光源に接続された配線コードが配線溝部材に収容され、
その状態で溝蓋部材が前記配線溝部材の溝部を覆うよう
に設けられているので、配線コードが露出せず良好な美
観を保持することができるとともに、配線コードの水濡
れを防止することができる。しかも、溝蓋部材はその着
脱が自在であることから、その後の照明手段のメンテナ
ンスを容易に行いうる。
【0018】更に、この発明に係るリフォーム上がり框
は、既存の上がり框の上面と前面のうち少なくとも上面
に板状の下地材が釘打ち等の機械的固定手段により被覆
固定されるとともに、前記下地材の表面及び前記上がり
框の前面側に化粧材が接着により被覆固定されてなるこ
とを特徴とする。
【0019】これによれば、頻繁に力を受ける既存の上
がり框上面に下地材が機械的固定手段により被覆固定さ
れ、その下地材の表面に化粧材が接着により被覆固定さ
れるとともに、上がり框の前面側も化粧材により被覆固
定される構造なので、既存の上がり框上面の汚れ、傷や
ワックスの有無にかかわらず、上がり框の上面において
それぞれの部材が一体的に確実に固定され、上がり框を
良好な美観を有して耐用性の優れたものとなしうる。
【0020】更に、この発明に係る他のリフォーム上が
り框は、既存の上がり框の前面に下端部に照明手段を有
する照明付中間部材が釘打ち等の機械的固定手段により
固定され、前記上がり框の上面と前記照明付中間部材の
表面のうち少なくとも前記上がり框の上面に板状の下地
材が釘打ち等の機械的固定手段により被覆固定されると
ともに、前記照明付中間部材の表面側及び前記下地材の
表面を覆って化粧材が接着により被覆固定されてなるこ
とを特徴とする。
【0021】これによれば、既存の上がり框の前面に照
明付中間部材が機械的固定手段により固定され、頻繁に
力を受ける上がり框の上面に下地材が機械的固定手段に
より強固に被覆固定されるとともに、これらの部材を介
して化粧材が接着により強固に固定される構造なので、
上記の上がり框と同様に、良好な美観を有し耐用性の優
れた上がり框となしうる。しかも、照明付中間部材の下
端部に備えられた照明手段により上がり口の段差部分を
照らすことができ、躓きや転落の防止等の安全性の優れ
た照明付の上がり框となる。
【0022】
【発明の実施の形態】〈第1の実施形態〉図1ないし図
4は、この発明に係る上がり框のリフォーム方法を玄関
の既存の上がり框(1)に適用した場合の実施形態の一
例を示すものである。
【0023】玄関における上がり框(1)にこの発明に
係るリフォーム方法を適用する場合は、まず、図1
(a)又は同(b)に示すように、既存の上がり框
(1)の前面に前面下地材(3)を被覆固定する。
【0024】この前面下地材(3)は、幅が上がり框
(1)前面の幅とほぼ同一で、かつ高さが上がり框
(1)の高さとほぼ同一の寸法を有する長方形状の薄板
材からなり、その表面には金属箔による平滑化層(1
1)が全領域にわたって一体に接着固定されている。ま
た、前面下地材(3)は、後述の釘打ち等の機械的固定
手段により上がり框(1)前面に被覆固定した場合に反
り返ることなく馴染むように、曲げ剛性が比較的低いも
の或いは曲げ剛性が高くても反りが比較的小さくて上が
り框(1)前面に密着できるものを用いるが望ましい。
前面下地材(3)の厚さは、特に限定するものでない
が、曲げ剛性が比較的低くなるようにリフォーム前に適
宜その厚さが決定される。なお、曲げ剛性を低くするた
めに、前面下地材(3)の裏面に溝を設けても良い。
【0025】そして、この前面下地材(3)を、その下
端面を上がり框(1)の下面に一致させた状態で、前面
下地材(3)の裏面側にその幅方向に沿って貼着された
両面接着テープ(41)により、上がり框(1)の前面
に仮止めする。続いて、前面下地材(3)を、その上端
部と下端部とにおいて幅方向に沿って等間隔にスクリュ
ー釘(31)を打ち込むことによって、上がり框(1)
の前面に被覆固定する。
【0026】このように上がり框(1)前面に前面下地
材(3)を機械的固定手段の一つであるスクリュー釘
(31)によって被覆固定するので、上がり框(1)前
面に汚れや傷、ワックスがある場合でも前面下地材
(3)は、上がり框(1)の前面に強固かつ確実に固定
しうる。しかも、前面下地材(3)によって、上がり框
(1)前面のワックス等の接着阻害要素は完全に隠蔽さ
れ清潔な面が形成されるので、後述するように該面に直
接化粧材を接着する場合にあっても強固な接着力を実現
することができる。
【0027】次に、図2(a)又は同(b)に示すよう
に、既存の上がり框(1)上面に上面下地材(2)を被
覆固定する。
【0028】この上面下地材(2)は、幅が上がり框
(1)上面の幅とほぼ同一で、かつ奥行きが上がり框
(1)の奥行きに前面下地材(3)の厚さを加えた寸法
とほぼ同一の寸法を有する長方形状の薄板材で、その表
面には金属箔による平滑化層(10)が全領域にわたっ
て一体的に接着固定されている。また、上面下地材
(2)は、後述の釘打ち等の機械的固定手段により上が
り框(1)上面に被覆固定した場合に反り返ることなく
馴染むように、曲げ剛性が比較的低いものが望ましい。
更に、上面下地材(2)の厚さは、上がり框(1)に接
する床材を同時にリフォームする場合の床用化粧材の厚
さを考慮しつつ、曲げ剛性を低くする観点から6mm以
下で、また後述の釘打ちにおいて釘頭が突き抜けること
を防止する観点から1mm以上であることが望ましい。
なお、前面下地材(3)と同様に、上面下地材(2)の
裏面に溝を設けても良い。
【0029】そして、この上面下地材(2)を、その先
端面を前面下地材(3)の表面に一致させた状態で、上
面下地材(2)の裏面側にその幅方向に沿って貼着され
た仮止め用の両面接着テープ(42)により、上がり框
(1)の上面に仮止めする。続いて、上面下地材(2)
を、その先端部と後端部とにおいて幅方向に沿って等間
隔にスクリュー釘(30)を打ち込むことによって、上
がり框(1)の上面に被覆固定する。
【0030】このように機械的固定手段の一つであるス
クリュー釘(30)によって上がり框(1)上面に上面
下地材(2)を被覆固定するので、上がり框(1)前面
と同様に、上面下地材(2)を上がり框(1)上面に強
固かつ確実に固定することができる。しかも、上面下地
材(2)によって、上がり框(1)上面の汚れや傷、ワ
ックスが完全に隠蔽され上がり框(1)上面に接着阻害
要素のない清潔な面が形成される。なお、上面下地材
(2)の取付に際し、その先端部を前面下地材(3)の
上端面に載置させるものとすることにより、上からの荷
重に対して上面下地材(2)上端縁の破損を有効に防止
しうる点で好ましい。
【0031】なお、前面下地材(3)及び上面下地材
(2)の材質は、例えば、合板、単板積層板、集成材、
中質繊維板、硬化繊維板、パーティクルボード、ムク材
等の木質材を単独又は2種類以上組み合わせたもの、あ
るいはまたこれらのものを厚さ方向又は/および幅方向
に複合したものを好適に採用しうるが、これに限定され
るものではなく、金属製薄板材を採用することもでき
る。
【0032】次に、図3(a)又は同(b)に示すよう
に、前面下地材(3)及び上面下地材(2)の表面にそ
れぞれ化粧材(5)(6)を被覆固定する。
【0033】これらの化粧材(5)(6)は、上面下地
材(2)の表面に被覆固定される上面側化粧材(5)
と、前面下地材(3)の表面に被覆固定される前面側化
粧材(6)とからなる。この上面側化粧材(5)は、幅
が上がり框(1)上面の幅とほぼ同一で、かつ奥行きが
上がり框(1)の奥行きに前面下地材(3)の厚さを加
えた寸法とほぼ同一の寸法を有する長方形状の薄板材で
ある。一方前面側化粧材(6)は、幅が上がり框(1)
前面の幅とほぼ同一で、かつ高さが上がり框(1)の高
さに上面下地材(2)の厚さを加えた寸法とほぼ同一の
寸法を有する長方形状の薄板材である。これら上面側化
粧材(5)及び前面側化粧材(6)は、前記各下地材
(2)(3)と同様、ともにその裏面には金属箔からな
る平滑化層(12)(13)が全領域にわたって一体に
接着固定されている。また、これらの化粧材(5)
(6)は、被覆固定した場合に反り返ることなく馴染む
ように、曲げ剛性が比較的低いものが望ましい。更に、
これらの化粧材(5)(6)の厚さは、特に限定されな
いが、特に上面側化粧材(5)の厚さは、上がり框
(1)に接する床材を同時にリフォームする場合の床用
化粧材の厚さを考慮しつつ、曲げ剛性を低くする観点か
ら一般的には6mm以下のものが採用される。ただし、
薄すぎると下地が透けて美観を損なうという懸念を考慮
すれば0.5mm以上であることが望ましく、より望ま
しくは1mm以上であることが望ましい。なお、これら
化粧材(5)(6)の曲げ剛性を比較的低くするため
に、これら化粧材(5)(6)の裏面に溝を設けても良
い。
【0034】また、上記両化粧材(5)(6)は、各々
独立の部材であっても良いが、本実施形態による上面側
化粧材(5)と前面側化粧材(6)とは、それらの境界
部分の裏面側に設けられた溝部による折り曲げ部(7)
を介して、表面側で連続された一体物として構成されて
いる。上記溝部は、図5に示すように、その断面が表面
層をわずかに残したW字状形状を有するものが形成さ
れ、図5の一点鎖線で示すように、前面側化粧材(6)
を上面側化粧材(5)に対して垂直に折り曲げうるもの
となされている。この実施形態によれば、上面側化粧材
(5)と前面側化粧材(6)は表面側で一体連続してい
るので、折り曲げた場合にも裏面側において各化粧材
(5)(6)の端面が露出せず、また溝部が断面W字状
に形成されていることにより、上面側化粧材(5)と前
面側化粧材(6)屈折部外面を面取り状態に折り曲げる
ことができる。なお、溝部の断面は、W字状の形状に限
定されず、その他の公知の溝形状、例えばV字状の形状
であっても良い。
【0035】そして、上面側化粧材(5)と前面側化粧
材(6)とが折れ曲がった状態で上面側化粧材(5)
を、その後端面が上面下地材(2)の後端面に一致する
ように配置し、その前後両端部及びその中央部において
幅方向に沿って貼着された両面接着テープ(32)によ
って上面下地材(2)の表面に接着するとともに、前面
側化粧材(6)を、その下端面が前面下地材(3)の下
端面に一致するようにした状態で、その上下両端部及び
その中央部において幅方向に沿って貼着された両面接着
テープ(33)によって前面下地材(3)の表面に接着
する。これによって、各化粧材(5)(6)を、各下地
材(2)(3)の表面にそれらの表面を覆って確実に被
覆固定する。なお、この一連の作業の際、折り曲げ部
(7)の破損防止の観点から化粧材(5)(6)の表面
に折り曲げ部(7)に沿って補強用テープ(T)を貼着
しておくものとするのが望ましい。この場合、作業後に
該補強用テープ(T)は剥離除去するのが普通である
が、美観向上のために補強用テープ(T)として透明テ
ープや蛍光テープを採用し、これを施行後もそのまま残
すものとしても良い。また、上記溝部は、両化粧材
(5)(6)を折り曲げた状態で接着固定してもよい
し、しなくても良い。
【0036】このように、スクリュー釘(30)(3
1)により被覆固定した上面下地材(2)及び前面下地
材(3)の清潔な表面にそれぞれ上面側化粧材(5)及
び前面側化粧材(6)を両面接着テープ(32)(3
3)により被覆固定するので、現場において汚れやワッ
クスを除去するために上がり框(1)の表面を研磨等す
る必要がなく作業が簡単化されるとともに、上がり框
(1)、各下地材(2)(3)及び各化粧材(5)
(6)が相互に一体的に強固に固定され、上がり框
(1)を簡単かつ確実に良好な美観にリフォームするこ
とができる。しかも、各下地材(2)(3)の表面に露
出したスクリュー釘(30)(31)の頭部は化粧材
(5)(6)によって隠蔽されるので美観を損なうこと
がなく、靴下を引掛ける等の危険を生じる恐れもない。
【0037】なお、上面側化粧材(5)及び前面側化粧
材(6)の材質は、合板、単板積層板、集成材、中質繊
維板、硬質繊維板、パーティクルボード、ムク材等の木
質材、紙、不織布、合成樹脂含浸等のシート基材を単独
又は2種類以上組み合わせたものを好適に採用すること
ができる。さらには、これらのものを厚さ方向又は/お
よび幅方向に複合したものを使用してもよい。また、各
化粧材(5)(6)の表面には、紙、合成樹脂シート、
木質単板等の模様印刷シートの貼着、或いは着色処理や
塗装処理により任意の化粧が施されている。
【0038】また、平滑化層(10)〜(13)は、上
面下地材(2)及び前面下地材(3)の表面並びに上面
側化粧材(5)及び前面側化粧材(6)の裏面をより平
滑にして接着力を向上させるもので、金属箔、なかでも
錆が発生しにくく加工性が高いアルミニウム箔を用いる
のが好ましいが、アクリル樹脂、ABS樹脂、フッ素樹
脂、無可塑剤型の塩化ビニール樹脂からなる合成樹脂フ
ィルムあるいは合成樹脂シート、またはそれを有する複
合フィルムあるいは複合シートであってもよい。その厚
さは特に限定されないが、平滑度の向上の観点から0.
04mm以上、切断容易性の観点から1.0mm以下の
ものを用いるのが望ましい。
【0039】また、両面接着テープ(32)(33)
は、不織布等の基材の両面に粘着剤や接着剤を塗布、含
浸させたものや、粘着剤や接着剤自体からなるものがあ
るが、各化粧材(5)(6)がそれぞれ各下地材(2)
(3)から容易に剥がれないような接着力を有すること
が必要である。また、その厚さは特に限定されないが、
接着安定性の観点から0.05mm以上が望ましく、特
に基材の両面に粘着剤や接着剤を塗布、含浸させたもの
では、基材の層間剥離の懸念から1mm以下が望まし
い。また、両面接着テ−プ(32)(33)による各下
地材(2)(3)と各化粧材(5)(6)との接着は、
全面でも部分的であっても良いが、それぞれの部材を確
実に接着するためには貼付面積が部材全面の10%以上
であるのが望ましく、更に望ましくは17%以上がよ
い。
【0040】こうして得られたリフォーム上がり框は、
図4に示すように、既存の上がり框(1)の上面と前面
にそれぞれ板状の上面下地材(2)及び前面下地材
(3)が機械的固定手段のひとつであるスクリュー釘
(30)(31)により被覆固定されるとともに、各下
地材(2)(3)の表面に化粧材(5)(6)が両面接
着テープ(32)(33)により被覆固定されてなり、
上面側化粧材(5)と前面側化粧材(6)とが裏面側に
設けられた溝部による折り曲げ部(7)を介し、かつ表
面側で連続一体化されてなる構造となる。
【0041】このリフォーム上がり框によれば、上面下
地材(2)及び前面下地材(3)がそれぞれ上がり框
(1)上面及び前面にスクリュー釘(30)(31)に
より被覆固定され、各下地材(2)(3)の表面に上面
側化粧材(5)及び前面側化粧材(6)が両面接着テー
プ(32)(33)により被覆固定された構造なので、
上がり框(1)上面及び前面の汚れ、傷やワックスの有
無にかかわらず、それぞれの部材が一体的に確実に固定
され、上がり框(1)の上面及び前面が良好な美観を有
し、安全で、しかも化粧材の剥離の恐れのない耐用性の
優れたものとなしうる。
【0042】また、上面側化粧材(5)と前面側化粧材
(6)とが裏面側に設けられた溝部による折り曲げ部
(7)を介し、かつ表面側で連続一体化されているの
で、各化粧材(5)(6)の端面が露出せず、より良好
な美観なものとなる。
【0043】なお、第1の実施形態では、上がり框
(1)前面にスクリュー釘(31)により前面下地材
(3)を被覆固定し、その表面に前面側化粧材(6)を
被覆固定するものとしたが、図6に示すように、上がり
框(1)前面に前面下地材(3)を被覆固定しないで前
面側化粧材(6)を直接接着により被覆固定するものと
しても良い。これによれば、上がり框前面について前面
下地材(3)の被覆固定工程を省略しうることにより、
工期の短縮、材料費の節減をはかることができる。た
だ、この場合は、上がり框(1)前面に前面側化粧材
(6)を接着により直接被覆固定することとなるので、
十分な接着力を確保するため前面側化粧材(6)の裏面
側の全領域に接着剤を塗布して接着するのが望ましい。
さらには両面接着テープを併用してもよい。
【0044】また、上記実施例では、図7(a)に示す
ように、各下地材(2)(3)の表面と各化粧材(5)
(6)の裏面に平滑化層(10)〜(13)を設けたも
のを示したが、図7(b)に示すように、各下地材
(2)(3)の表面または各化粧材(5)(6)の裏面
のいずれか一方に平滑化層(12)(13)を一体に設
け、他方に予め両面接着層(14)(15)を圧着によ
り強固に固定したものを用いてもよい。これによれば、
平滑化層(12)(13)が一体に接着されている一方
の部材面が平滑になり接着性を向上することができる一
方、他方の部材面も両面接着層(14)(15)が圧着
して設けられることにより両面接着層(14)(15)
が確実に部材面に接着され、各下地材(2)(3)と各
化粧材(5)(6)を強固かつ確実に接着することがで
きる。しかも、両面接着層(14)(15)はあらかじ
め圧着されているので、作業現場において両面接着層
(14)(15)を覆う剥離テープ(40)を剥せば、
それぞれを簡単に接着することができる。
【0045】なお、両面接着層(14)(15)を各下
地材(2)(3)または各化粧材(5)(6)に圧着す
る場合、両面接着層(14)(15)を各下地材(2)
(3)又は各化粧材(5)(6)の表面に十分に接着さ
せるために、両面接着層(14)(15)を剥離テープ
(40)を付けたまま0.5kg/cm2以上の圧力、
さらに望ましくは1.0kg/cm2以上の圧力で下地
材(2)(3)の表面または化粧材(5)(6)の裏面
に圧着するのが望ましい。
【0046】また、各下地材(2)(3)の上がり框
(1)への被覆固定に機械的固定手段の一つであるスク
リュー釘(30)(31)を用いたが、これに限られ
ず、その他の釘、木ねじ、ビス等の機械的固定手段を用
いてもよい。また、各化粧材(5)(6)の各下地材
(2)(3)への被覆固定に両面接着テープ(14)
(15)を用いたが、これに限られず、接着剤を用いて
もよく、この場合は仮釘や仮止め用の粘着テープを併用
する公知の方法を採用してもよい。
【0047】また、上面側化粧材(5)と前面側化粧材
(6)とが表面側で連続一体化されたものを用いたが、
各々独立の部材であっても良い。ただ、この場合、上面
側化粧材(5)及び前面側化粧材(6)のいずれか一方
の大きさが、その奥行き又は高さに更に他方の厚みを加
えたものであることを要する。また、この場合には、上
面側化粧材(5)の先端面又は前面側化粧材(6)の上
端面が露出するので、美観を損なわないように化粧材の
表面と同様の化粧を施したり、露出する上端面の部位に
化粧材と同一又は類似の材料を用いたり、に木工処理や
着色処理等の化粧を別途施すのが望ましい。
【0048】また、上記においてはこの発明のリフォー
ム方法を玄関の上がり框(1)に適用した例を示した
が、この発明は玄関の付け框や階段における上がり框に
ついても同様に適用することができる。
【0049】また、本実施形態における上がり框のリフ
ォーム方法は、各部材を前面下地材(3)、上面下地材
(2)、上面側化粧材(5)、前面側化粧材(6)の工
程順で上がり框(1)に固定することとしたが、それぞ
れの下地材(2)(3)の表面にそれぞれの化粧材
(5)(6)が被覆固定されれば良く、その限度におい
てその他の工程順を採用することができる。
【0050】〈第2の実施形態〉次に、照明付中間部材
(50)を用いた上がり框のリフォーム方法を玄関の上
がり框に適用した場合の実施形態の一例を示す。
【0051】まず、図8(a)又は同(b)に示すよう
に、上がり框(1)前面に照明付中間部材(50)を被
覆固定する。
【0052】この照明付中間部材(50)は、図10に
示すように、照明保持板(51)と、その下端面に照明
保持板(51)の幅方向に沿って取着された照明手段
(52)とを基本的な構成要素とする。
【0053】照明保持板(51)は、幅が上がり框
(1)前面の幅とほぼ同一で、かつ高さが上がり框
(1)の高さより照明手段(52)の高さ分だけ低い寸
法を有するほぼ長方形状の板材である。その厚さは、特
に限定されないが、照明手段(52)を下端面に取着さ
れることを考慮して厚さを決定する。
【0054】照明手段(52)は、図11に示すよう
に、下方に向かって備えられた発光ダイオードによる光
源(53)と、照明保持板(51)の下端面にその全長
に亘って取り付けられ、下面に光源(53)に接続され
た配線コード(56)を収容する溝(54a)を有する
断面ほぼコ字状の配線溝部材(54)と、その配線溝部
材(54)の溝を覆うように設けられた溝蓋部材(5
5)とを有する。
【0055】配線溝部材(54)は、図11に示すよう
に、その前後の面側壁(58)がそれぞれ外方にく字に
屈折された係止部として形成されることにより、対応形
状の両側壁(59)を有する溝蓋部材(55)を嵌合に
より着脱自在に取り付けることができるようになってい
る。なお、配線溝部材(54)は、照明保持板(51)
の下端面に接着又は機械的固定手段、あるいはそれらの
併用により固定されている。
【0056】溝蓋部材(55)は、その下面に幅方向に
沿って所定間隔に光源取着孔が設けられ、この取着孔に
レンズ付ソケット(57)とともに光源(53)が取り
付けられ、玄関の上がり框の前面側の足下を照らすもの
とされている。この光源(53)は、溝蓋部材(55)
の蓋部上面側において配線コード(56)に接続されて
おり、該配線コードを介して隣り合う光源(53)どお
しが接続されるとともに、図9に示すように、照明手段
(52)の一端側においてコネクター(60a)(60
b)を介してコントローラー(61)に接続され、更に
電源コード(62)を介して電源(63)に接続しうる
ものとなされている。
【0057】なお、照明保持板(51)の材質は、合
板、単板積層板、集成材、中質繊維板、硬質繊維板、パ
ーティクルボード等の木質材を単独又は、2種類以上組
み合わせたものを好適に採用することができる。
【0058】また、配線溝部材(54)及び溝蓋部材
(55)の材質は、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリスチレン樹脂等の押出成形や射出成形により熱成形
した樹脂を好適に採用することができる。
【0059】また、レンズ付ソケット(57)は、光源
(53)の光の拡散角度を調整しつつ、光源(53)を
溝蓋部材(55)に着脱自在に固定するものであり、レ
ンズは、光源の照明範囲を調節する役割を果たす。
【0060】リフォーム施工に際し、上記照明付中間部
材(50)は、これを先ず上がり框(1)の前面に、そ
の下端面を上がり框(1)の下面に一致させた状態で、
照明保持板(51)の裏面側にその幅方向に沿って貼着
された両面接着テープ(43)により仮止めする。続い
て、照明付中間部材(50)を、その上端部と下端部と
において幅方向に沿って等間隔に釘、スクリュー釘、木
ねじ、ビス、ステープル等の釘類(70)を打ち込むこ
とによって、上がり框(1)前面に被覆固定する。
【0061】続いて、第1の実施形態と同様に、照明付
中間部材(50)の表面に前面下地材(3)を被覆固定
するとともに、上がり框(1)上面に上面下地材(2)
を被覆固定し、それらの表面に上面側化粧材(5)前面
側化粧材(6)を被覆固定する。
【0062】なお、コントローラー(61)は、光源
(53)のオンオフ、照度調節に用いられるものであ
り、玄関口の明暗によって電源のオンオフを制御する光
感知センサーや、人物を感知することによって電源のオ
ンオフを制御する人感知センサーなどを備えるものを用
いるのが望ましい。
【0063】このように、上がり框(1)前面に照明付
中間部材(50)を釘打ち等の機械的固定手段で固定す
るので、上がり框(1)前面に強固に固定することがで
きる。その後第1の実施形態同様に各下地材(2)
(3)及び各化粧材(5)(6)を被覆固定するので、
既存の上がり框(1)を、付加価値のある照明付のもの
として簡単にリフォームすることができる。即ち、照明
付中間部材(50)の下端部に光源(53)が下方に向
けられて設けられているので、上がり框(1)の前面側
下方を照らして、段差部分での躓きや転落を防止しうる
安全性に優れた照明付の上がり框(1)にリフォームす
ることができる。
【0064】また、溝蓋部材(55)が着脱自在に配線
溝部材(54)に嵌着されているので、溝蓋部材(5
5)を取り外すだけで光源(53)及び配線コード(5
6)を点検、修理することができ、簡単にメンテナンス
をすることができる。
【0065】更に、配線コード(56)が配線溝部材
(54)に収容された状態で溝蓋部材(55)が配線溝
部材(54)に嵌着されるので、配線コード(56)が
上がり框(1)の外観に露出せず良好な美観に維持する
ことができるとともに、配線コード(56)の水濡れを
防止することができる。
【0066】また、配線コード(56)がコネクター
(60a)(60b)を介して接続されるので、容易に
配線することができ、簡単に照明付の上がり框(1)に
リフォームすることができる。
【0067】こうして得られたリフォーム上がり框は、
図12に示すように、上がり框(1)前面に釘類(7
0)により被覆固定され、かつ下端部に複数個の光源
(53)が下方に向かって備えられた照明付中間部材
(50)と、その前面にスクリュー釘(31)によって
被覆固定された前面下地材(3)と、上がり框(1)上
面にスクリュー釘(30)により被覆固定された上面下
地材(2)と、それぞれの下地材(2)(3)の表面に
接着により被覆固定された上面側及び前面側化粧材
(5)(6)とを備え、上面側化粧材(5)と前面側化
粧材(6)とが裏面側に設けられた溝部による折り曲げ
部(7)を介して、表面側で連続された構成を有するも
のとなる。
【0068】このリフォーム上がり框によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるのに加え、照明付中間
部材(50)の下端部に複数個の光源(53)が下方に
向かって備えられているので、段差部分での躓きや転落
を防止しうる安全性に優れたものとなしうる。
【0069】なお、この第2の実施形態においては、光
源(53)として発光ダイオードを使用したが、これに
限らず、電球などのその他の光源を使用しても良い。た
だ、発光ダイオードは、半永久的に使用できるため、ほ
とんどメンテナンスの必要がなくなる上に、消費電力が
低く経済的である。また、発光ダイオードは殆ど発熱し
ないために熱変形などの高温障害を防止することがで
き、しかも電球などの他の光源に比べ柔らかい照明を演
出することができる。また、該実施形態では、複数個の
光源(53)を設けるものとしたが、一個の光源(5
3)を設けるものとしても良い。
【0070】また、照明付中間部材(50)の表面に前
面下地材(3)を被覆固定するものとしたが、図13に
示すように、前面下地材(3)を被覆固定しないで照明
付中間部材(50)の表面に直接前面側化粧材(6)を
接着により被覆固定するものとしても良い。これによれ
ば、照明付中間部材(50)が前面下地材(3)として
機能し前面下地材(3)を被覆固定する手間が省けるの
で、現場における作業がより簡単化される。この場合、
両部材の接着性を向上する観点から、前面下地材(3)
と同様に、照明付中間部材(50)は、その表面に金属
箔等の平滑化層や両面接着層を設けるものとすることが
望ましい。
【0071】また、照明付中間部材(50)の表面に前
面下地材(3)を機械的固定手段により被覆固定するも
のとしたが、前面下地材(3)を接着剤等の接着により
被覆固定するものとしても良い。この場合、両部材の接
着性を向上する観点から前面下地材(3)の裏面に金属
箔等からなる平滑化層又は両面接着層を全領域に設ける
ものとするのが好ましい。
【0072】また、その他の点については、第1の実施
形態と同様である。
【0073】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、上がり框
上面に下地材を釘打ち等の機械的固定手段により被覆固
定したあと、該下地材の表面に化粧材を接着により被覆
固定するので、汚れやワックスを除去するために上がり
框上面を研磨する必要もなく、上記上がり框の上面側に
化粧材を剥離やずれのおそれのない強固な固定状態に被
覆することができる。かつ該化粧材の表面側に釘頭等が
露出することもないので、美感に優れたものとなしうる
と共に、安全性にも優れたものとなしうる。従って、既
存の上がり框を比較的短い工期で簡単に、しかも耐久
性、美感、および安全性に優れた状態にリフォームする
ことができる。
【0074】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明と同様の効果に加えて、照明付中間部材の付設
により、照明付きの一層安全性に優れた付加価値の高い
上がり框にリフォームすることができる。
【0075】請求項3に係る発明によれば、上がり框の
上面における場合と同様に上がり框前面側も機械的固定
手段により被覆固定された下地材を介して化粧材が接着
されるので、上がり框前面側においても化粧材が剥離の
おそれなく強固にしかも体裁良く被覆固定されたものと
なしうる。
【0076】請求項4に係る発明によれば、上面側化粧
材と前面側又は照明付中間部材の表面側の化粧材とが表
面側で切れ目なく連続されたものとなるので、上面側化
粧材の先端面又は前面側化粧材の上端面が上がり框の外
観に露出せず、一層良好な美観の上がり框にリフォーム
することができる。
【0077】請求項5に係る発明によれば、各下地材又
は照明付中間部材の表面と各化粧材の裏面とを平滑化層
面どうしで接着するので、それらをより確実かつ強固に
接着固定することができる。
【0078】請求項6に係る発明によれば、平滑化層が
接着固定されている一方の部材面に対して、両面接着層
が圧着固定された他方の部材面を接着するので、双方の
部材面に平滑化層を設ける場合に較べてその材料費、工
数を削減しつつ、強固な部材間接着を実現することがで
きる。しかも、両面接着層を予め一方の部材面に一体に
圧着固定したものとすることができるので、作業現場に
おいて両面接着層を覆う剥離テープ等をはがすだけで下
地材と化粧材を簡単に接着することができる。
【0079】請求項7に係る発明によれば、光源に接続
された配線コードが配線溝部材に収容され、その状態で
溝蓋部材が前記配線後部材の溝部を覆うように設けられ
ているので、配線コードが露出せず良好な美観を保持す
ることができるとともに、配線コードの水濡れを防止す
ることができる。しかも、溝蓋部材は着脱自在に取り付
けられていることから、その後の照明手段のメンテナン
スを容易に行いうる。
【0080】請求項8に係る発明によれば、比較的短い
工期で、しかも格別の熟練を要することもなく簡単にリ
フォームしうるリフォーム上がり框でありながら、耐久
性、美感、および安全性に優れたものとなしうる。
【0081】請求項9に係る発明によれば、上記の請求
項8の効果に加えて、照明付中間部材の下端部に備えら
れた照明手段により既存の上がり框を照明付きの一層安
全性に優れた付加価値の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、この発明の第1の実施形態にお
いて、上がり框前面に前面下地材を被覆固定する状態を
示す斜視図、同図(b)は、同じくその側面図である。
【図2】図2(a)は、この発明の第1の実施形態にお
ける上がり框上面に上面下地材を被覆固定する状態を示
す斜視図、同図(b)は、同じくその側面図である。
【図3】図3(a)は、この発明の第1の実施形態にお
ける上面下地材及び前面下地材の表面にそれぞれ上面側
化粧材及び前面側化粧材を被覆固定する状態を示す斜視
図、同図(b)は、同じくその側面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によりリフォームさ
れた上がり框の横断面図である。
【図5】化粧材の折り曲げ部の拡大断面図である。
【図6】この発明の第1の実施形態によりリフォームさ
れた上がり框の変形例を示す横断面図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、下地材と化粧材
の接着部分の構成を示す拡大断面図である。
【図8】図8(a)は、この発明の第2の実施形態にお
ける上がり框前面に照明付中間部材を被覆固定する状態
を示す斜視図、同図(b)は、同じくその断面図であ
る。
【図9】この発明の第2の実施形態における照明付き中
間部材を電源接続部材とともに示した斜視図である。
【図10】この発明の第2の実施形態における照明付中
間部材の断面図である。
【図11】照明付中間部材における下端部の拡大断面図
である。
【図12】この発明の第2の実施形態によりリフォーム
された上がり框の横断面図である。
【図13】この発明の第2の実施形態によりリフォーム
された上がり框の変形例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1・・・既存の上がり框 2・・・上面下地材 3・・・前面下地材 5・・・上面側化粧材 6・・・前面側化粧材 50・・・照明付中間部材 51・・・照明手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月2日(2000.6.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】また、上面側化粧材(5)と前面側化粧材
(6)とが表面側で連続一体化されたものを用いたが、
各々独立の部材であっても良い。ただ、この場合、上面
側化粧材(5)及び前面側化粧材(6)のいずれか一方
の大きさが、その奥行き又は高さに更に他方の厚みを加
えたものであることを要する。また、この場合には、上
面側化粧材(5)の先端面又は前面側化粧材(6)の上
端面が露出するので、美観を損なわないように化粧材の
表面と同様の化粧を施したり、露出する上端面の部位に
化粧材と同一又は類似の材料を用いたり、着色処理等の
化粧を別途施すのが望ましい。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存の上がり框の上面及び前面のうちの
    少なくとも上面に、板状の下地材を釘打ち等の機械的固
    定手段により被覆固定する工程と、 次いで、前記下地材の表面及び前記上がり框の前面側に
    それぞれ化粧材を接着により被覆固定する工程とを有す
    ることを特徴とする上がり框のリフォーム方法。
  2. 【請求項2】 既存の上がり框の前面に下端部に照明手
    段を有する照明付中間部材を釘打ち等の機械的固定手段
    により固定する工程と、 前記上がり框の上面と前記照明付中間部材の表面のうち
    少なくとも前記上がり框の上面に、板状の下地材を釘打
    ち等の機械的固定手段により被覆固定する工程と、 前記照明付中間部材の表面側と前記下地材の表面を覆っ
    て、それぞれ化粧材を接着により被覆固定する工程とを
    有することを特徴とする上がり框のリフォーム方法。
  3. 【請求項3】 前記上がり框の前面又は前記照明付中間
    部材の表面に板状の下地材を釘打ち等の機械的固定手段
    により被覆固定する工程を含み、 前記上がり框の前面側又は前記照明付中間部材の表面側
    の化粧材を前記下地材の表面に接着により被覆固定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記
    載の上がり框のリフォーム方法。
  4. 【請求項4】 前記上がり框の上面側化粧材と前記上が
    り框の前面側又は前記照明付中間部材の表面側化粧材と
    は、それらの境界の裏面側に設けられた溝部による折り
    曲げ部を介して、表面側で連続一体化されたものである
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の上がり框の
    リフォーム方法。
  5. 【請求項5】 前記下地材又は前記照明付中間部材はそ
    の表面に金属箔或いは合成樹脂フィルム等の薄膜材から
    なる平滑化層が一体に接着固定され、かつ前記化粧材は
    その裏面に同じく平滑化層が一体に接着固定され、これ
    らの平滑化層を介して前記下地材又は前記照明付中間部
    材と前記化粧材とを接着する請求項1ないし請求項4の
    いずれかに記載の上がり框のリフォーム方法。
  6. 【請求項6】 前記下地材若しくは前記照明付中間部材
    の表面又は前記化粧材の裏面のいずれか一方に金属箔或
    いは合成樹脂フィルム等の薄膜材からなる平滑化層が一
    体に接着固定され、かつ他方に両面接着層が圧着して設
    けられ、これら平滑化層及び両面接着層を介して前記下
    地材又は前記照明付中間部材と前記化粧材とを接着する
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の上がり框の
    リフォーム方法。
  7. 【請求項7】 前記照明手段は、下方に向かって備えら
    れた一個又は複数個の光源と、該光源に接続される配線
    コードを収容する溝が形成された配線溝部材と、その配
    線溝部材の溝部を覆うように設けられた溝蓋部材とを有
    し、該溝蓋部材に前記光源が取着されるとともに、同溝
    蓋部材が前記配線溝部材に対し着脱自在に取り付けられ
    ているものであることを特徴とする請求項2ないし請求
    項6のいずれかに記載の上がり框のリフォーム方法。
  8. 【請求項8】 既存の上がり框の上面と前面のうち少な
    くとも上面に板状の下地材が釘打ち等の機械的固定手段
    により被覆固定されるとともに、 前記下地材の表面及び前記上がり框の前面側に化粧材が
    接着により被覆固定されてなることを特徴とするリフォ
    ーム上がり框。
  9. 【請求項9】 既存の上がり框の前面に下端部に照明手
    段を有する照明付中間部材が釘打ち等の機械的固定手段
    により固定され、 前記上がり框の上面と前記照明付中間部材の表面のうち
    少なくとも前記上がり框の上面に板状の下地材が釘打ち
    等の機械的固定手段により被覆固定されるとともに、 前記照明付中間部材の表面側及び前記下地材の表面を覆
    って化粧材が接着により被覆固定されてなることを特徴
    とするリフォーム上がり框。
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