JP2001341164A - 射出成形装置および射出成形方法 - Google Patents

射出成形装置および射出成形方法

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JP2001341164A
JP2001341164A JP2000165355A JP2000165355A JP2001341164A JP 2001341164 A JP2001341164 A JP 2001341164A JP 2000165355 A JP2000165355 A JP 2000165355A JP 2000165355 A JP2000165355 A JP 2000165355A JP 2001341164 A JP2001341164 A JP 2001341164A
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resin
hopper
inert gas
oxygen concentration
injection molding
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Yutaka Matsuo
裕 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂の射出成形において、樹脂の酸
化に伴う成形品の黄変、黒異物の混入などの不良品の発
生を低減させる。 【解決手段】 熱可塑性樹脂を貯蔵するホッパ8と、ホ
ッパ8から供給された熱可塑性樹脂を加熱溶融した後金
型内へ射出する加熱シリンダ2と、ホッパ8から加熱シ
リンダ2に至る樹脂供給路4、7、8に不活性ガスを供
給する不活性ガス供給手段10、11、24とを有する
射出成形装置において、樹脂供給路4、7、8内の酸素
濃度または気圧を測定する測定手段22、23と、その
測定結果に基づいて樹脂供給路4、7、8内の酸素濃度
を制御する酸素濃度管理手段13、14、15およびそ
の測定結果に基づいて警告を発する警告発生手段23、
26のうち少なくとも1つとを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不活性ガスを用い
て樹脂供給路内の酸素濃度を低下させた状態で熱可塑性
樹脂の射出成形を行う射出成形装置および射出成形方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に射出成形装置は、熱可塑性樹脂
を加熱混練、溶融し、成形用金型内に射出する加熱シリ
ンダと、原料となる樹脂を貯蔵し加熱シリンダに供給す
るホッパとから主に構成されており、射出成形は、ホッ
パに貯蔵された樹脂を一定量加熱シリンダに供給し、加
熱シリンダ内で加熱混練、溶融した溶融樹脂を成形用金
型内に射出することにより行われる。熱可塑性樹脂は、
高温時に酸素に触れると酸化して黄変してしまうという
性質を有するため、樹脂供給路(ホッパから加熱シリン
ダ入口にかけての空間)に空気が存在すると、得られた
成形品の外観が黄色味を帯びてくる。また、加熱シリン
ダ内に射出されずに残留した樹脂は、長時間酸素に触れ
て炭化してしまい、次回の射出成形時に溶融樹脂ととも
に射出されることにより、最終的には黒異物として成形
品内に混入することになる。
【0003】このため、酸化し易い樹脂においては、樹
脂供給路内の雰囲気を不活性ガスで置換することが一般
的に行われている。特開平8−66968号公報に開示
された射出成形機(従来技術)では、密閉されたホッパ
内を窒素ガスで置換することにより、ホッパ内の酸素濃
度を1%以下に低下させ、樹脂の酸化による上述した不
具合を解決しようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ホッパ内の
酸素濃度は外部からの空気混入量や供給窒素の酸素濃度
および供給量によって主に影響を受けるが、上記因子は
時間によって変動し易いため、酸素濃度も時間的に変化
することになる。特に、ホッパに自動的に原料を補給す
る樹脂補給装置を使用した場合は、樹脂の補給時に混入
する空気により酸素濃度が大きく変動することがあり、
成形品の品質上無視することができない欠点となってい
た。
【0005】この点、上記従来技術においては、ホッパ
内を窒素置換することによって酸素濃度の低下を図って
いるが、何らかの要因で酸素濃度が大きく変動した場合
に、異常を検知または補正する手段を有していない。従
って、このような事態が起きた場合、成形品の品質を検
査して初めて異常に気づくことになり、異常が発生して
から発見されるまでの間は、不良品を大量に成形してし
まうことになる。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1、2または3に係る発明の課題
は、樹脂の酸化に伴う成形品の黄変、黒異物の混入など
の不良品の発生を低減させることができる射出成形装置
を提供することである。
【0007】請求項4または5に係る発明の課題は、請
求項1、2または3に係る発明の射出成形装置を用いた
射出成形方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1または2に係る発明は、熱可塑性樹脂を貯
蔵するホッパと、該ホッパから供給された前記熱可塑性
樹脂を加熱溶融した後金型内へ射出する加熱シリンダ
と、前記ホッパから前記加熱シリンダに至る樹脂供給路
に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段とを有する
射出成形装置において、前記樹脂供給路内の酸素濃度ま
たは気圧を測定する測定手段と、その測定結果に基づい
て前記樹脂供給路内の酸素濃度を制御する酸素濃度管理
手段およびその測定結果に基づいて警告を発する警告発
生手段のうち少なくとも1つとを具備する。
【0009】請求項3に係る発明は、熱可塑性樹脂を貯
蔵するホッパと、該ホッパから供給された前記熱可塑性
樹脂を加熱溶融した後金型内へ射出する加熱シリンダ
と、前記ホッパから前記加熱シリンダに至る樹脂供給路
に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段とを有する
射出成形装置において、前記ホッパ内の樹脂残量を検知
する樹脂残量検知手段と、その検知結果に基づいて前記
ホッパ内に不活性ガスを供給して気圧を高める気圧上昇
手段と、前記ホッパ内に前記熱可塑性樹脂を補給する樹
脂補給装置とを具備する。
【0010】請求項4に係る発明は、熱可塑性樹脂を貯
蔵したホッパより加熱シリンダに前記熱可塑性樹脂を供
給する樹脂供給工程と、前記熱可塑性樹脂を前記加熱シ
リンダ内で加熱溶融した後金型内へ射出する射出工程
と、前記ホッパから前記加熱シリンダに至る樹脂供給路
に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程とを有する
射出成形方法において、前記樹脂供給路内の酸素濃度ま
たは気圧を測定する工程と、その測定結果に基づいて前
記樹脂供給路内の酸素濃度を制御する工程およびその測
定結果に基づいて警告を発する工程のうち少なくとも1
つとをさらに有する。
【0011】請求項5に係る発明は、熱可塑性樹脂を貯
蔵したホッパより加熱シリンダに前記熱可塑性樹脂を供
給する樹脂供給工程と、前記熱可塑性樹脂を前記加熱シ
リンダ内で加熱溶融した後金型内へ射出する射出工程
と、樹脂供給装置より前記ホッパに前記熱可塑性樹脂を
補給する樹脂補給工程と、前記ホッパから前記加熱シリ
ンダに至る樹脂供給路に不活性ガスを供給する不活性ガ
ス供給工程とを有する射出成形方法において、前記不活
性ガス供給工程では、樹脂補給時または樹脂補給前に不
活性ガスの供給量を増加させる。
【0012】請求項1または2に係る発明の射出成形装
置では、樹脂供給路内の酸素濃度または気圧を測定し、
その測定結果に基づいてホッパから加熱シリンダに至る
樹脂供給路に不活性ガスを供給し、樹脂供給路内の酸素
濃度を所定値以下に保つか、その測定結果に基づいて警
告を発するか、またはその双方の作用を行う。
【0013】請求項2に係る発明の射出成形装置では、
上記作用に加え、酸素濃度管理手段は、樹脂供給路への
不活性ガスの供給量と純度との少なくとも1つを変化さ
せるように構成したことにより、樹脂供給路への不活性
ガスの供給量を変化させるか、不活性ガスの純度を変化
させるか、またはその双方の作用を行う。
【0014】請求項3に係る発明の射出成形装置では、
樹脂残量検知手段はホッパ内の樹脂残量を検知し、その
検知結果に基づいて気圧上昇手段によりホッパ内に不活
性ガスを供給して気圧を高め、その後またはそれと同時
に、樹脂補給装置より熱可塑性樹脂をホッパ内に補給す
る。
【0015】請求項4に係る発明の射出成形方法では、
樹脂供給路内の酸素濃度または気圧を測定し、その測定
結果に基づいてホッパから加熱シリンダに至る樹脂供給
路に不活性ガスを供給し、樹脂供給路内の酸素濃度を所
定値以下に保つか、その測定結果に基づいて警告を発す
るか、またはその双方の作用を行う。
【0016】請求項5に係る発明の射出成形方法では、
樹脂補給装置よりホッパに熱可塑性樹脂を補給する時
点、またはそれ以前に、ホッパから加熱シリンダに至る
樹脂供給路に供給する不活性ガスの供給量を増加させる
ことにより、樹脂補給時に不活性ガスのリークがあって
も、樹脂供給路内の酸素濃度を所定値以下に保つ。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施の形態につい
て説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は実施の形態1を示
し、射出成形装置の一部を破裁した構成図である。図1
において、内部に可塑化スクリュー1を装備した加熱シ
リンダ2の側面には、ホッパ取付台座3が一体で配設さ
れ、加熱シリンダ2およびホッパ取付台座3には、材料
供給口4が可塑化スクリュー1の外周に連通するように
穿設されている。ホッパ取付台座3には、プレート5が
ボルト6により固定され、プレート5の中央には、材料
供給口4に連通する貫通孔7が穿設されている。プレー
ト5の上面には、略円筒形状のホッパ8が取着され、そ
の内部は貫通孔7に連通している。ホッパ8は天部から
樹脂材料が供給された後、カバー9により密閉さてい
る。ホッパ8内部、貫通孔7および材料供給口4により
樹脂供給路を構成している。ホッパ8の側面には、チュ
ーブ10が挿入され、チューブ10は流量調節器11を
介して窒素発生器24に繋がっており、チューブ10を
通じて窒素ガスを樹脂供給路に注入できるようになって
いる。チューブ10、流量調節器11および窒素発生器
24により不活性ガス供給手段を構成している。チュー
ブ10には、その途中から補助チューブ13が接続さ
れ、補助チューブ13は常時閉状態の電磁弁14を介し
て、99.999%の高純度窒素を収容した窒素ボンベ
15に接続されている。補助チューブ13、電磁弁14
および窒素ボンベ15により酸素濃度管理手段を構成し
ている。
【0019】プレート5の側面には、外部と貫通孔7と
を結ぶネジ孔16が貫通しており、その両端には、スト
レート継手17とエルボ継手18とが螺着され、貫通孔
7側のエルボ継手18の先端は、可塑化スクリュー1の
方向に向けられている。一方、ネジ孔16のプレート5
の外周側に螺着されたストレート継手17には、チュー
ブ25を介して、エアフィルタ19、ポンプ20、流量
調節計21およびガスサンプリング装置22が直列に接
続され、エアフィルタ19を通して材料供給口4の気体
を濾過した後、ガスサンプリング装置22に送り込める
ようになっている。ガスサンプリング装置22には、ア
ンプを内蔵した酸素濃度表示器23が接続され、酸素濃
度表示器23の信号出力端子と電磁弁14の信号入力端
子とが電気的に接続されている。また、酸素濃度表示器
23の信号出力端子と成形品取り出しロボット26の成
形品自動排出用の信号入力端子とも電気的に接続されて
いる。ガスサンプリング装置22および酸素濃度表示器
23により酸素濃度を測定する測定手段を構成してい
る。また、酸素濃度表示器23と成形品取り出しロボッ
ト26とにより警告発生手段を構成している。
【0020】つぎに、上記射出成形装置を用いた射出成
形方法について説明するが、射出成形工程は公知である
ため説明を省略し、要部である樹脂供給路の酸素濃度に
関連する部分について詳細に説明する。実施の形態2以
下についても同様である。
【0021】射出成形工程全般にわたって、窒素発生器
24からは流量調節器11により設定された流量の窒素
ガスが常にホッパ8内に注入され、樹脂供給路内の空気
と置換されることにより、樹脂供給路内の酸素濃度は所
定値以下に保たれている。ホッパ8内の酸素濃度は、酸
素濃度表示器23によって常時モニタされているが、何
らかの要因によりこの値が予め酸素濃度表示器23に設
定した上限値を超えた場合には、酸素濃度表示器23か
ら成形品取り出しロボット26にアラーム信号が出力さ
れる。これにより、成形品取り出しロボット26が警報
を発するとともに、これ以降に成形された成形品を不良
品として自動的に機外に排出する。
【0022】また、酸素濃度表示器23からの信号は、
電磁弁14に送られ、これによって電磁弁14が開き、
窒素ボンベ15内の高純度窒素ガスが補助チューブ1
3、チューブ10を通じて樹脂供給路内に充填される。
高純度窒素ガスの充填は、樹脂供給路内の窒素ガスの純
度を高め、酸素濃度表示器23によりモニタされる酸素
濃度が正常値に戻るまで行われる。ホッパ8内の酸素濃
度が正常範囲にもどったことを酸素濃度表示器23が検
知すると、成形品取り出しロボット26および電磁弁1
4に信号が発せられ、不良品の自動排出が停止されると
同時に、電磁弁14が閉じられ、窒素ボンベ15内から
の高純度窒素ガスの充填も停止される。
【0023】本実施の形態によれば、樹脂供給路内の酸
素濃度が異常値となった瞬間に、警報を発して作業者に
異常を知らせるとともに、不良品の排出および高純度窒
素ガスの充填による酸素濃度の正常化を自動で行わせる
ことができるため、樹脂の酸化による成形品の黄変およ
び異物混入の発生率を大幅に減少させることができる。
【0024】(実施の形態2)図2は実施の形態2を示
し、射出成形装置の一部を破裁した構成図である。図2
において、図示しない加熱シリンダの側面には、ホッパ
取付台座30が一体で配設され、図示しない加熱シリン
ダおよびホッパ取付台座30には、材料供給口27が穿
設されている。ホッパ取付台座30には、プレート31
が図示しないボルトにより固定され、プレート31の中
央には、材料供給口27に連通する貫通孔28が穿設さ
れている。プレート31の上面には、略円筒形状のホッ
パ34が取着され、その内部は貫通孔28に繋がってい
る。ホッパ34は天部から樹脂材料が供給された後、カ
バー38により密閉されている。ホッパ34内部、貫通
孔28および材料供給口27により樹脂供給路を構成し
ている。
【0025】プレート31の一方の側面には、外部と貫
通孔28とを結ぶ孔が貫通しており、この孔に酸素濃度
センサ32がその検知部を貫通孔28内に露出するよう
に埋設されている。酸素濃度センサ32には、アンプを
内蔵した酸素濃度表示器33が接続され、酸素濃度表示
器33の信号出力端子と成形機39の信号入力端子とが
電気的に接続されている。酸素濃度センサ32および酸
素濃度表示器33により酸素濃度を測定する測定手段を
構成している。また、酸素濃度表示器33および成形機
39により警告発生手段を構成している。プレート31
の他方の側面には、外部と貫通孔28とを結び、貫通孔
28側にネジ孔が穿設され、このネジ孔にエルボ継手2
9が、先端を図示しない可塑化スクリューの方向に向け
て螺着されている。また、このネジ孔には、チューブ3
5が挿入され、流量調節器36を介して窒素発生器37
に繋がれており、チューブ35を通じて窒素ガスを樹脂
供給路に注入することができる。チューブ35、流量調
節器36および窒素発生器37により、不活性ガス供給
手段及び酸素濃度管理手段を構成している。
【0026】つぎに、上記射出成形装置を用いた射出成
形方法の作用を説明する。ホッパ34内の酸素濃度は、
酸素濃度表示器33によって常時モニタされているが、
何らかの要因により、この値が予め酸素濃度表示器33
に設定した上限値を超えた場合は、酸素濃度表示器33
から成形機39にアラーム信号が出力される。これによ
り、成形機39が警報を発するとともに、その動作を停
止する。なお、成形機39の停止中も窒素発生器37か
ら窒素ガスが供給されるので、相対的に供給量が増加さ
れたことになり、一定時間経過後は、樹脂供給路内の酸
素濃度は正常値に戻る。
【0027】本実施の形態によれば、樹脂供給路内の酸
素濃度が異常値となった瞬間に、警報を発して作業者に
異常を知らせるとともに、成形作業を停止するため、樹
脂の酸化による成形品の黄変や、黒異物の混入による不
良品が成形されるのを防止することができる。
【0028】(実施の形態3)図3は実施の形態3を示
し、射出成形装置の一部を破裁した構成図である。図3
において、図示しない加熱シリンダの側面には、ホッパ
取付台座40が一体で配設され、図示しない加熱シリン
ダおよびホッパ取付台座40には、材料供給口43が穿
設されている。ホッパ取付台座40には、プレート41
がボルト42により固定され、プレート41の中央に
は、材料供給口43に連通する貫通孔44が穿設されて
いる。プレート41の上面には、略円筒形状のホッパ4
9が取着され、その内部は貫通孔44に連通している。
ホッパ49の上部には、シャッタ部材46を介して円筒
管45が配設され、シャッタ部材46を閉じた状態で
は、ホッパ49内部と円筒管45内部とは完全に遮断さ
れるようになっている。円筒管45には、樹脂補給装置
50が樹脂補給用配管47とエア吸引用配管48とを通
じて接続されている。ホッパ49内部、貫通孔44およ
び材料供給口43により樹脂供給路を構成している。
【0029】プレート41の側面には、チューブ52が
挿入され、チューブ52は流量調節器53を介して窒素
発生器51に繋がっており、チューブ52を通じて窒素
ガスを樹脂供給路に注入できるようになっている。チュ
ーブ52、流量調節器53および窒素発生器51により
不活性ガス供給手段を構成している。ホッパ49の上部
側面には、チューブ55が接続され、チューブ55は常
時閉状態の電磁弁58を介して、高純度窒素を収容した
窒素ボンベ59に接続されている。さらに、ホッパ49
の上部側面には、圧力センサ54がその検知部をホッパ
49内に露出するように挿入されている。圧力センサ5
4には、アンプを内蔵した圧力表示器56が接続され、
圧力表示器56の信号出力端子は警報器57および電磁
弁58の信号入力端子に電気的に接続されている。圧力
センサ54および圧力表示器56により樹脂供給路内の
気圧を測定する測定手段を構成し、圧力表示器56およ
び警報器57により警報発生手段を構成している。ま
た、チューブ55、電磁弁58、窒素ボンベ59および
圧力表示器56により酸素濃度管理手段を構成してい
る。
【0030】つぎに、上記射出成形装置を用いた射出成
形方法の作用を説明する。射出成形工程全般にわたっ
て、窒素発生器51からは流量調節器53により設定さ
れた流量の窒素ガスが常にホッパ49内に注入され、樹
脂供給路内の空気と置換されることにより、樹脂供給路
内の酸素濃度は所定値以下に保たれている。また、ホッ
パ49上部空間の圧力は、圧力表示器56によって常時
モニタされているが、空気と置換された窒素ガスによ
り、予め設定された気圧の下限値以上に保たれている。
【0031】ホッパ49内の樹脂材料の残量が少なくな
ると、樹脂補給装置50よりホッパ49へと樹脂補給を
行うが、この工程は以下の通りである。シャッタ部材4
6が閉じた状態で樹脂補給装置50がエア吸引用配管4
8、円筒管45を通じて空気を吸引し、これにより樹脂
補給装置50から円筒管45に樹脂が補給される。この
とき、例えば、樹脂の噛み込み等によりシャッタ部材4
6による遮断性が低下していると、ホッパ49内に充満
した窒素ガスがエア吸引により吸い上げられ、ホッパ4
9上部空間の圧力が急減する。この圧力が上記下限値を
下回った場合は、圧力表示器56から警報器57にアラ
ーム信号が出力され、これにより警報器57が警報を発
する。また、圧力表示器56からの信号は電磁弁58に
送られ、これによって電磁弁58が開き、窒素ボンベ5
9内の高純度窒素ガスがチューブ55を通じてホッパ4
9上部空間に供給される。円筒管45への樹脂の補給が
完了するとシャッタ部材46が開き、円筒管45に補給
された樹脂はホッパ49内に落下し、樹脂の補給を完了
する。
【0032】本実施の形態によれば、圧力センサの高い
応答性を利用して、樹脂供給路内の気圧が異常値となっ
た瞬間に、警報を発し作業者に異常を知らせるととも
に、高純度窒素ガスの充填による酸素濃度の正常化を迅
速に行わせることができるため、樹脂の酸化による成形
品の黄変および異物混入の発生を大幅に減少させること
ができる。
【0033】(実施の形態4)図4は実施の形態4を示
し、射出成形装置の一部を破裁した構成図である。図4
において、図示しない加熱シリンダの側面には、ホッパ
取付台座60が一体で配設され、図示しない加熱シリン
ダおよびホッパ取付台座60には、材料供給口64が穿
設されている。ホッパ取付台座60には、プレート62
がゴムパッキン61を挟んでボルト63により固定さ
れ、プレート62およびゴムパッキン61の中央には、
材料供給口64に連通する貫通孔65が穿設されてい
る。プレート62の上面には、略円筒形状のガラス製の
ホッパ67がゴムパッキン66を挟んで取着され、その
内部は貫通孔65に連通している。ホッパ67の上部に
は、シャッタ部材74を介して円筒管75が配設され、
シャッタ部材74を閉じた状態では、ホッパ67内部と
円筒管75内部とは完全に遮断されるようになってい
る。円筒管75には、樹脂補給装置79が樹脂補給用配
管76とエア吸引用配管77とを通じて接続されてい
る。ホッパ67内部、貫通孔65および材料供給口64
により樹脂供給路を構成している。
【0034】プレート62の側面には、チューブ68が
挿入され、チューブ68は流量調節器69を介して窒素
発生器80に繋がっており、チューブ68を通じて窒素
ガスを樹脂供給路に注入できるようになっている。チュ
ーブ68、流量調節器69および窒素発生器80により
不活性ガス供給手段を構成している。ホッパ67の上部
側面には、チューブ71が接続され、チューブ71は常
時閉状態の電磁弁72を介して、高純度窒素を収容した
窒素ボンベ73に接続されている。さらに、ホッパ67
の外側面には、樹脂残量検知手段としての光学式の樹脂
検知センサ70がその検知部をホッパ67内部に対向し
て配設されている。樹脂検知センサ70は、発光素子と
受光素子との組み合わせからなっており、発光素子から
出射された光は、ホッパ67内の樹脂により反射され、
この反射光を受光素子で受光することにより、ホッパ6
7内の樹脂残量を検知するものである。樹脂検知センサ
70の信号出力端子は、電磁弁72の信号入力端子およ
びタイマ78の信号入力端子に電気的に接続され、タイ
マ78の信号出力端子は樹脂補給装置79の信号入力端
子に電気的に接続されている。樹脂検知センサ70、チ
ューブ71、電磁弁72および窒素ボンベ78により気
圧上昇手段を構成している。
【0035】つぎに、上記射出成形装置を用いた射出成
形方法の作用を説明する。射出成形工程全般にわたっ
て、窒素発生器80からは流量調節器69により設定さ
れた流量の窒素ガスが常に樹脂供給路内に注入され、樹
脂供給路内の空気と置換されることにより、樹脂供給路
内の酸素濃度は所定値以下に保たれている。ホッパ67
内の樹脂残量が少なくなったのを、樹脂検知センサ70
が検知すると、樹脂検知センサ70は、信号を電磁弁7
2およびタイマ78に出力する。これにより、電磁弁7
2が開き、窒素ボンベ73内の高純度窒素ガスがチュー
ブ71を通じてホッパ67上部空間に供給されるととも
に、タイマ78はカウントを開始する。タイマ78に設
定した時間が経過すると、タイマ78は信号を樹脂補給
装置79に出力し、樹脂の補給を開始する。樹脂の補給
が完了した時点で、樹脂検知センサ70は電磁弁72に
信号を発し、電磁弁72が閉じられ、高純度窒素ガスの
供給は停止する。
【0036】樹脂補給装置79によるホッパ67への樹
脂の補給工程は、実施の形態3と全く同様である。この
場合も、例えば、樹脂の噛み込み等によりシャッタ部材
74による遮断性が低下していると、ホッパ67内に充
満した窒素がエア吸引により吸い上げられ、ホッパ67
上部空間の気圧が急減する。しかしながら、ホッパ67
上部空間は、前もって供給された窒素ガスによりかなり
気圧が高まっているので、気圧が急減しても過剰な窒素
ガスがリークするだけであり、樹脂供給路内の酸素濃度
は所定値以下に保たれる。
【0037】本実施の形態によれば、ホッパ内に予め窒
素ガスを注入し、気圧を高めておくことにより、樹脂補
給工程において窒素ガスがリークしても、樹脂供給路内
の酸素濃度を殆ど上昇させないため、樹脂の酸化による
成形品の黄変および異物混入の発生を大幅に減少させる
ことができる。
【0038】なお、上述の全ての実施の形態では、コス
トや入手性の関係から、不活性ガスとして窒素ガスを用
いているが、これに限らず、例えば、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン等の希ガスや、その他空気中の酸素と置換
され樹脂との反応性の低いガスであれば、窒素ガスに替
えて使用することができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1または2に係る発明によれば、
樹脂供給路内の酸素濃度または気圧を測定し、その測定
結果に基づいてホッパから加熱シリンダに至る樹脂供給
路に不活性ガスを供給し、樹脂供給路内の酸素濃度を所
定値以下に保つか、その測定結果に基づいて警告を発す
るか、またはその双方の作用を行うので、樹脂の酸化に
伴う成形品の黄変、黒異物の混入などによる不良品の発
生を低減させることができる。
【0040】請求項2に係る発明によれば、上記効果に
加え、樹脂供給路への不活性ガスの供給量を変化させる
か、不活性ガスの純度を変化させるか、またはその双方
の作用を行うので、樹脂供給路内の酸素濃度を所定値以
下に保つのを確実かつ容易に行うことができる。
【0041】請求項3に係る発明によれば、樹脂残量検
知手段はホッパ内の樹脂残量を検知し、その検知結果に
基づいて気圧上昇手段によりホッパ内に不活性ガスを供
給して気圧を高め、その後またはそれと同時に、樹脂補
給装置より熱可塑性樹脂をホッパ内に補給するので、樹
脂補給工程において不活性ガスのリークがあっても、樹
脂供給路内の酸素濃度を所定値以下に保つため、樹脂の
酸化に伴う成形品の黄変、黒異物の混入による不良品の
発生を低減させることができる。
【0042】請求項4に係る発明によれば、樹脂供給路
内の酸素濃度または気圧を測定し、その測定結果に基づ
いてホッパから加熱シリンダに至る樹脂供給時に不活性
ガスを供給し樹脂供給路内の酸素濃度を所定値以下に保
つか、その測定結果に基づいて警告を発するか、または
その双方の作用を行うので、樹脂の酸化に伴う成形品の
黄変、黒異物の混入などによる不良品の発生を低減させ
ることができる。
【0043】請求項5に係る発明によれば、樹脂補給装
置よりホッパに熱可塑性樹脂を補給する時点、またはそ
れ以前に、ホッパから加熱シリンダに至る樹脂供給路に
供給する不活性ガスの供給量を増加させることにより、
樹脂補給時に不活性ガスのリークがあっても、樹脂供給
路内の酸素濃度を所定値以下に保つので、樹脂の酸化に
伴う成形品の黄変、黒異物の混入などによる不良品の発
生を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の射出成形装置の一部を破裁した
構成図である。
【図2】実施の形態2の射出成形装置の一部を破裁した
構成図である。
【図3】実施の形態3の射出成形装置の一部を破裁した
構成図である。
【図4】実施の形態4の射出成形装置の一部を破裁した
構成図である。
【符号の説明】
2 加熱シリンダ 4 材料供給口 7 貫通孔 8 ホッパ 10 チューブ 11 流量調節器 13 補助チューブ 14 電磁弁 15 窒素ボンベ 22 ガスサンプリング装置 23 酸素濃度表示器 24 窒素発生器 26 成形品取り出しロボット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を貯蔵するホッパと、該ホ
    ッパから供給された前記熱可塑性樹脂を加熱溶融した後
    金型内へ射出する加熱シリンダと、前記ホッパから前記
    加熱シリンダに至る樹脂供給路に不活性ガスを供給する
    不活性ガス供給手段とを有する射出成形装置において、 前記樹脂供給路内の酸素濃度または気圧を測定する測定
    手段と、その測定結果に基づいて前記樹脂供給路内の酸
    素濃度を制御する酸素濃度管理手段およびその測定結果
    に基づいて警告を発する警告発生手段のうち少なくとも
    1つとを具備することを特徴とする射出成形装置。
  2. 【請求項2】 前記酸素濃度管理手段は、前記樹脂供給
    路への前記不活性ガスの供給量と純度との少なくとも1
    つを変化させるように構成したことを特徴とする請求項
    1記載の射出成形装置。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂を貯蔵するホッパと、該ホ
    ッパから供給された前記熱可塑性樹脂を加熱溶融した後
    金型内へ射出する加熱シリンダと、前記ホッパから前記
    加熱シリンダに至る樹脂供給路に不活性ガスを供給する
    不活性ガス供給手段とを有する射出成形装置において、 前記ホッパ内の樹脂残量を検知する樹脂残量検知手段
    と、その検知結果に基づいて前記ホッパ内に不活性ガス
    を供給して気圧を高める気圧上昇手段と、前記ホッパ内
    に前記熱可塑性樹脂を補給する樹脂補給装置とを具備す
    ることを特徴とする射出成形装置。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂を貯蔵したホッパより加熱
    シリンダに前記熱可塑性樹脂を供給する樹脂供給工程
    と、前記熱可塑性樹脂を前記加熱シリンダ内で加熱溶融
    した後金型内へ射出する射出工程と、前記ホッパから前
    記加熱シリンダに至る樹脂供給路に不活性ガスを供給す
    る不活性ガス供給工程とを有する射出成形方法におい
    て、 前記樹脂供給路内の酸素濃度または気圧を測定する工程
    と、その測定結果に基づいて前記樹脂供給路内の酸素濃
    度を制御する工程およびその測定結果に基づいて警告を
    発する工程のうち少なくとも1つとをさらに有すること
    を特徴とする射出成形方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂を貯蔵したホッパより加熱
    シリンダに前記熱可塑性樹脂を供給する樹脂供給工程
    と、前記熱可塑性樹脂を前記加熱シリンダ内で加熱溶融
    した後金型内へ射出する射出工程と、樹脂補給装置より
    前記ホッパに前記熱可塑性樹脂を補給する樹脂補給工程
    と、前記ホッパから前記加熱シリンダに至る樹脂供給路
    に不活性ガスを供給する不活性ガス供給工程とを有する
    射出成形方法において、 前記不活性ガス供給工程では、樹脂補給時または樹脂補
    給前に不活性ガスの供給量を増加させることを特徴とす
    る射出成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008238600A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Matsushita Electric Works Ltd 射出成形装置及び射出成形方法
JP2020199716A (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 株式会社日本製鋼所 成形装置および成形装置の制御方法

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